JP3570075B2 - 塗布具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絵の具などの液状描画材、インキなどの筆記液、アイライナー、リップカラーなどの化粧液、筆跡修正液、接着剤といった塗布液の塗布具に関し、特に粘性の高い塗布液を用いるに好適な塗布具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、先端に筆穂を挿入固定し、内部を塗布液収容室となし、前記筆穂と塗布液収容室とを半連通してなる塗布具は、多数提案されている。
例えば、実開昭61−204783号公報には、押圧変形及び復元可能な後軸の内部を塗布液収容室となし、前軸に装着した筆穂の後部と前記塗布液収容室との間に中心孔を備えた中栓を配置し、後軸の押圧操作により前記中心孔から塗布液を導出させ筆穂に供給して筆記するタイプの筆記具が記載されている。
また、実開昭63−1674号公報には、内部を塗布液収容室となした軸筒後端部に軸方向に伸縮自在な蛇腹軸部を設け、ペン先を挿入固定した先軸を前記軸筒先端に連設し、前記塗布液収容室とペン先との間に弁機構を配置し、前記蛇腹軸部の圧縮操作により前記弁を開放し、この弁から塗布液を導出させ筆穂に供給して筆記するタイプの塗布具が記載されている。
【0003】
上記のような塗布具は、筆穂と塗布液収容室とが常に連通しているのではなく、後軸の押圧操作や蛇腹軸部の圧縮操作といった操作によって、塗布液を筆穂に供給するものである。本発明において、この様な状態で筆穂などの塗布部と塗布液収容室とを連設したものを半連通と表現する。
上記のような塗布具に、粘度が数ミリPa・S程度の筆記具用インキのようなものを塗布液として使用した場合、供給された塗布液は、筆穂先端まで容易に浸透していく。しかし、絵の具などの液状描画材、インキなどの筆記液、アイライナー、リップカラーなどの化粧液、筆跡修正液、接着剤といった粘度が20−1000ミリPa・S程度の高粘度のものを使用した場合、供給された塗布液は流動性が低いので、筆穂先端まで浸透するのに時間が掛るという問題が発生する。
この問題を解決し、高粘度の塗布液を用いた場合でも、短時間で塗布液が筆穂先端まで到達するための方法として、筆穂内部に円筒を挿入して、塗布液収容室から供給された塗布液を自由な状態で筆先端近傍まで誘導することが考えられ、この種の構造は、実開昭63−82484号公報などに記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記筆穂内部に円筒を挿入する方法では、円筒先端を筆穂先端に近づけると穂先に割れが発生したり、塗布(筆記)時に円筒先端が塗布(筆記)面に当接したりするという別の問題が発生するので、円筒先端を筆穂先端近傍に位置させることは困難であり、従って、短時間で塗布液が筆穂先端まで到達するための方法としては効果が不十分である。
本発明は、高粘度の塗布液を用いても短時間で塗布液が筆穂先端まで到達する塗布具を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先端に筆穂を挿入固定し、内部を塗布液収容室となし、前記筆穂と塗布液収容室とを半連通してなる塗布具において、筆穂挿入部内壁に、軸長手方向のリブを形成し、このリブを、筆穂に突き刺すことによって、筆穂の突出部に塗布液流通溝を形成することを特徴とした塗布具を要旨とする。
【0006】
【実施例】
以下、本発明を添付図面を参照して説明する。
図1乃至図3に本発明の第1実施例を示す。
参照符号1は、多数の繊維を長手方向に収束し、鍔付きの基部2を後端に、熱溶着や接着などの方法により形成した筆穂である。繊維の材質としては、鼬、馬、豚などの天然筆毛を用いたり、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、アクリル系繊維などの合成樹脂製筆毛を用いたり、或いは、前記天然筆毛と合成樹脂製筆毛とを混ぜたものを用いたりすることができる。
筆穂1は、前軸3に形成した貫通孔4に、その前方部が前軸3前方先端より突出し、その後端の鍔部が、貫通孔4の小径部4aと大径部4bとの境界の段部4cに当接するように挿入されている。
上記貫通孔4の大径部4bには、中心孔5を形成した中栓6が配置され、この中栓6の複数の前方突起7は、前記筆穂1の後端基部2と当接している。
上記貫通孔4の大径部4b内壁には雌螺子が刻設されており、この雌螺子と、内部を塗布液室8とした後軸9の先端に形成した雄螺子とを螺着して前軸3と後軸9とを固着する。但し、前軸3と後軸9との固着方法は螺着に限定されるものではなく、例えば、嵌合・接着などといった他の適宜手段によっても可能である。
また、後軸9は、押圧変形及び復元が可能な可撓性材料、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂などの熱可塑性樹脂で形成されている。これは、塗布液室8内と筆穂1とが、前記中栓6の中心孔5によって半連通されており、塗布液室8内の塗布液は、後軸9を押圧変形することによって中心孔5から吐出し、筆穂1に供給されるようになっているためである。
後軸9内部の構成は、従来技術として記載した実開昭61−204783号公報に記載されているような二重パイプを用いたり、実開昭63−1674号公報に記載されているような弁機構を用いたりすることもできる。従って、後軸9が押圧変形することは必ずしも必要ではなく、材質として、例えば、金属を用いたり、熱硬化性樹脂を用いたり、熱可塑性樹脂を用いた場合で、可撓性を示さないほどの厚い肉厚となすこともできる。
【0007】
上記貫通孔4の小径部4a内壁には、軸長手方向に複数のリブ10が形成されている。このリブ10は、先端を鋭角となし、筆穂1の表面に突き刺さるような高さに形成されている。リブ10が筆穂1に突き刺さることにより、前軸3先端より突出している部分の筆穂1の外面には、塗布液流通溝11が形成されている。
【0008】
次に、本塗布具を使用した場合の塗布液の流れについて説明する。
後軸9を押圧変形すると、塗布液収容室8より押し出された塗布液は、中栓6の中心孔5を通り、前方突起7の間を通り、筆穂1の後方に供給される。筆穂1に供給された塗布液は、主に筆穂1と貫通孔4の内壁との間を通って筆穂1の先端側に移動していくが、前軸3先端より前方の筆穂1の突出部においては、前記塗布液流通溝11に導かれ、筆穂先端にまで至る。
なお、筆穂1の外径と、貫通孔4の小径部4aの内径とは、わずかでも間隙が形成されるようにすると、塗布液の流通が良好となるので好ましく、前軸先端側の筆穂1の外径と、小径部4aの内径との間隙をより大きく形成すると、この部分が塗布液溜部を形成するのでより好ましい。
【0009】
図4に、本発明の第2実施例を示す。
第2実施例は、上記第1実施例において、筆穂1を貫通孔4の段部4cと、中栓6の前方突起7とで挟着固定した代わりに、側壁に孔12bを形成した内鍔付円筒よりなる筆穂固定管12の内鍔部12aと中栓6の前方突起7とで挟着固定し、かつ、その挟着位置を貫通孔4の大径部4bの中間位置となした以外は第1実施例と同様である。
第2実施例は、第1実施例に比較して、中心孔5より吐出した塗布液は、筆穂1と大径部4bとの間の空間部を通って、小径部4aに形成したリブ10に至るため、第1実施例に比べ、より速く筆穂1先端まで塗布液が誘導される。
【0010】
図5に、本発明の第3実施例を示す。
第3実施例は、上記第1実施例において、筆穂1を直接前軸3に挿入する代わりに、筆穂1を筆穂固定管13に挿入し、これを前軸3に挿入したものである。この筆穂固定管13は、内壁に複数のリブ13aを軸長手方向に形成しており、この複数のリブ13aが筆穂1に突き刺さることによって、筆穂1の突出部に塗布液流通溝11が形成される。また、この筆穂固定管13の後部は、側壁に孔を形成し、この孔を覆うようにスポンジなどの吸蔵体14を被冠している。
第3実施例において、中心孔5より吐出した塗布液は、吸蔵体14を経て、主に筆穂1と筆穂固定管13の内壁との間を通って筆穂1の先端側に移動していくが、筆穂固定管13先端より前方の筆穂1の突出部においては、前記塗布液流通溝11に導かれ、筆穂先端に到達する。
第3実施例においては、筆穂固定管13の外壁と前軸3の内壁との間隙が空気流通路となっており、空気は穂先1内を通らず、空気流通路を通るので、空気交換が容易となる。
【0011】
図6に、本発明の第4実施例を示す。
第4実施例は、上記第3実施例と同様、筆穂1を直接前軸3に挿入する代わりに、筆穂1を筆穂固定管15に挿入し、これを前軸3に挿入したものである。
この筆穂固定管15は、内壁に複数のリブ15aを軸長手方向に形成しており、この複数のリブ15aが筆穂1に突き刺さることによって、筆穂1の突出部に塗布液流通溝11が形成される。また、この筆穂固定管15の先端は、前軸3先端よりやや内部に位置するよう前軸3内部に挿入固定されている。
第4実施例において、中心孔5より吐出した塗布液は、前軸3内壁と筆穂固定管15外壁の間隙を通って筆穂固定管15先端に到達する。この筆穂固定管15前方は、前軸3内壁と筆穂1外壁との間隙により塗布液溜部を形成することになり、塗布液は、この塗布液溜部から塗布液流通溝11に入り込み、筆穂先端に到達する。
実施例4は、塗布液が前軸3の先端までフリーの状態で移動するので、より速く筆穂1先端まで誘導される。
【0012】
【発明の効果】
本発明に係る塗布具は、上記の構造となしたので、筆穂の突出部において、塗布液は、塗布液流通溝に導かれて移動するので、高粘度の塗布液を用いても短時間で塗布液が筆穂先端まで到達する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の縦断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の要部拡大斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例の要部縦断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の要部縦断面図である。
【図5】本発明の第3実施例の要部縦断面図である。
【図6】本発明の第4実施例の要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 筆穂
2 基部
3 前軸
4 貫通孔
5 中心孔
6 中栓
8 塗布液収容室
9 後軸
10 リブ
11 塗布液流通溝
12 筆穂固定管
13 筆穂固定管
13a リブ
14 吸蔵体
15 筆穂固定管
15a リブ
Claims (1)
- 先端に筆穂を挿入固定し、内部を塗布液収容室となし、前記筆穂と塗布液収容室とを半連通してなる塗布具において、筆穂挿入部内壁に、軸長手方向のリブを形成し、このリブを、筆穂に突き刺すことによって、筆穂の突出部に塗布液流通溝を形成することを特徴とした塗布具。
Priority Applications (1)
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JP10428896A JP3570075B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 塗布具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10428896A JP3570075B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 塗布具 |
Publications (2)
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JPH09267068A JPH09267068A (ja) | 1997-10-14 |
JP3570075B2 true JP3570075B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=14376750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10428896A Expired - Lifetime JP3570075B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 塗布具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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1996
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