JP3564800B2 - 距離測定装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、パルス状の送信波を断続的に放射して反射物体による反射波を検出し、送信波を放射した時間と反射波を検出した時間との時間差に基づいて、反射物体までの距離を算出する距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば光波やミリ波などのパルス状の送信波を断続的に放射して反射物体により反射された反射波を検出し、その送信波を放射した時間と、反射波を検出した時間との時間差に基づいて反射物体までの距離を算出する距離測定装置として、特開昭59−142488号、特開昭60−201276号、特開昭62−15480号等が知られている。
【0003】
特開昭59−142488号は、反射光信号の受信感度を、光信号の送光時に所定レベルの低感度とし、以後経時的に増大させるようにしたもので、いわゆるSTC(Sensitivity Time Control)を採用したものである。霧や降雪状況の中を車両が走行する場合には、霧や雪の粒子によって散乱反射された光が受光される。霧等の反射率は車体等と比較するとかなり小さいのであるが、至近距離から反射されるため、その受光強度自体は大きい(反射光の強度は距離の4乗に反比例する)。したがって、そのままでは霧からの反射光に基づいて距離を算出してしまうため、それを防ぐために近距離では受信感度を小さくしようとするものである。
【0004】
特開昭60−201276号は、霧等の空気中に浮遊する粒子に光を出力したときのその粒子までの距離に対する反射光の受光強度範囲を予め記憶しておき、受光信号レベルがその受光強度範囲内にあるときには距離の出力をしないというものである。具体的には、受光強度<20P(Pは最短検出限界強度)であり、かつ距離L<20mの場合には、霧からの反射信号とみなすのである。
【0005】
また、特開昭62−15480号は車両用霧検出装置であり、車両の走行速度が所定値以上を示し、距離データが所定値の状態を所定時間以上継続して出力した場合には、霧が発生していると判断するものである。これは、以下の視点に基づくものである。すなわち、例えば先行車両が所定速度以上で走行している場合や障害物が停止物(停止車両も含まれる)である場合には、その対象物までの距離データはすぐに変化し、また、先行車両が本装置を搭載した車両と同様な速度で走行している場合であっても、両者の車間距離は絶えず変化しており、所定時間以上一定を示すことはないと考えられる。一方、検出領域に霧が発生している場合には、本装置を搭載した車両の走行速度には関係なく、距離データは一定となると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術には以下のような問題点がある。
▲1▼低反射物体と霧等とを区別することができず、近距離での低反射物体を見落としてしまう。
【0007】
▲2▼霧を検出すると本来距離を測定すべき目標物を見落としてしまう。
上述した特開昭59−142488号や特開昭60−201276号は、「近距離で発生し」かつ「反射率が小さい」という霧等の特性に注目して、反射光信号の受信感度を光信号の送光時に所定レベルの低感度とし、以後経時的に増大させるようにしたり、受光信号レベルが所定の受光強度範囲内にあるときには距離の出力をしないというものである。そのため、低反射物体が近距離にある場合には霧と区別ができず、見落としてしまう可能性が高い。
【0008】
先行車両のリフレクタや白いボディの場合には反射率が高いのであるが、例えば黒っぽい服を着た人や、汚れた車・黒っぽい車あるいはトラックの荷台の下方部分等は低反射物体となる。トラックの荷台の下方部分が低反射物体となることについて補足する。通常の乗用車のリフレクタやボディ等で反射するように送信波を放射するため、車高が高いトラック等では荷台の下辺りで反射し、低反射物体として作用する場合があることに起因するのである。
【0009】
また、特開昭62−15480号の車両用霧検出装置では、霧の特性として、装置を搭載した車両の走行速度には関係なく距離データは一定となることをさらに考慮することで、霧の発生を区別することは可能である。しかし、基本的に一つの目標物しか検知できないため、霧を検出してしまうと、それよりも遠方にある、本来距離を測定すべき目標物を見落としてしまうのである。
【0010】
そこで本発明は、同一の送信波に対する複数の反射物体からの反射波を検知することによって、雪・霧等からの反射波を検知した場合でも、目標物からの信号が存在するときには距離計測可能な距離測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達するためになされた請求項1に記載の発明は、
パルス状の送信波を断続的に放射して反射物体による反射波を検出し、上記送信波を放射した時間と、上記反射波を検出した時間との時間差を計測する時間差計測手段と、該時間差計測手段によって計測された上記時間差に基づいて、上記反射物体までの距離を算出する距離算出手段とを備えた距離測定装置において、上記時間差計測手段が、放射された一つの送信波に対して複数の反射波を検出し、各反射波に対応する時間差を計測可能に構成されると共に、雪、霧、雨等の気象条件の場合に空気中を浮遊する粒子が上記送信波を散乱反射することによって発生する反射波に対応する上記時間差の範囲を予め記憶しておく記憶手段を備え、上記距離算出手段が、上記時間差計測手段によって計測された時間差と、上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲データとに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、
車両に搭載される請求項1に記載の距離測定装置において、上記車両が走行中であるか否かを判定する走行判定手段を備え、上記距離算出手段が、上記時間差計測手段によって計測された時間差及び記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲データに加え、さらに上記走行判定手段による車両が走行中であるか否かの判定結果に基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置である。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の距離測定装置において、上記車両が走行中であり、上記時間差計測手段によって計測された時間差が、上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲内に所定回数以上連続で入った場合には、その時間差は霧等からの散乱反射によるものであると判断し、上記距離算出手段が、それ以外の時間差データに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置である。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、
車両に搭載される請求項1に記載の距離測定装置において、上記時間差計測手段は、車幅方向の所定角度範囲に上記送信波をスキャン放射し、上記時間差をスキャン角度に対応して検出可能に構成されると共に、一つの送信波に対して複数の反射波が検出され、各反射波に対応する時間差が上記時間差計測手段によって計測された場合、その複数の時間差データの内で最短の時間差データが、上記多くのスキャン角度において略同一であるか否かを判断する判断手段を備え、該判断手段により、多くのスキャン角度において略同一の最短時間差データがあると判断された場合には、上記距離算出手段が、上記複数の時間差データの内の上記最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置である。
【0015】
一方、請求項5に記載の発明は、
車両に搭載される請求項1に記載の距離測定装置において、上記時間差計測手段は、車幅方向の所定角度範囲に上記送信波をスキャン放射し、上記時間差をスキャン角度に対応して検出可能に構成されると共に、一つの送信波に対して複数の反射波が検出され、各反射波に対応する時間差が上記時間差計測手段によって計測された場合、その複数の時間差データの内で最短の時間差データが、上記多くのスキャン角度において、上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲内であるか否かを判断する判断手段を備え、該判断手段により、多くのスキャン角度において前記最短の時間差データが前記散乱反射の場合の時間差範囲内であると判断された場合には、上記距離算出手段が、上記複数の時間差データの内の上記最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置である。
【0016】
【作用】
上記構成を有する発明では、時間差計測手段が、パルス状の送信波を断続的に放射し、放射された一つの送信波に対して複数の反射波を検出し、各反射波に対応する時間差を計測可能である。そのため、例えば手前側に霧があり、その向こう側に本来距離を測定したい目標物がある場合であっても、手前側の霧からの反射波による時間差を計測し、かつ遠方にある本来距離を測定すべき目標物からの反射波による時間差も見落とすことなく計測できる。そして、距離算出手段が、時間差計測手段によって計測された時間差に基づいて反射物体までの距離を算出する。但し、単に複数の時間差データを計測できるだけでは、霧等によるものなのか、本来測定した目標物なのかが判断できないので、本発明では、その距離算出にも特徴がある。
【0017】
すなわち、記憶手段が、雪、霧、雨等の気象条件の場合に空気中を浮遊する粒子が送信波を散乱反射することによって発生する反射波に対応する時間差の範囲を予め記憶しており、上記距離算出手段が、時間差計測手段によって計測された時間差と、記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲データとに基づいて、反射物体までの距離を算出するのである。
【0018】
そのため、例えば、霧がかかっている状態や降雪状態の中を車両が走行する場合であって、前方に先行車両や障害物がある状況では、上記時間差計測手段が、霧や雪の粒子に散乱反射されて発生する反射波に対応する時間差と、その先に存在する先行車両に反射されて発生する反射波に対応する時間差の2つの時間差を計測する。
【0019】
霧や雪の粒子に散乱反射されて発生する反射波は近距離において高頻度に発生する。したがって、上述のように2つの時間差が計測された場合には、短い方の時間差が霧や雪の散乱反射によるものであり、長い方の時間差が先行車両等からの反射波によるものとなる。このように、同一の放射波に対する複数の反射物体からの反射波を検知することによって、霧等からの反射波を検知した場合でも、目標物からの信号が存在するときには距離計測可能である。
【0020】
また、請求項2記載のように、走行判定手段によって車両が走行中であるか否かを判定し、上記距離算出手段における距離算出において、その判定結果を加味するとさらに目標物までの正確な距離測定ができる。例えば、低反射物体が近距離にある場合には、「近距離で発生し」かつ「反射率が小さい」という特性の霧等と同じであり、低反射物体からの反射光なのか霧等からの散乱反射光なのかは区別できないが、これに走行中であることを加味すると以下のように区別ができるようになる。
【0021】
例えば先行車両が自車両の走行速度以上で走行している場合や障害物が不動のもの(停止車両も含まれる)である場合には、その対象物までの時間差データはすぐに変化し、また、先行車両が自車両と同様な速度で走行している場合であっても、全く同じ速度が続くことはまれであり、両者の車間距離は絶えず変化しており、所定時間以上一定を示すことはないと考えられる。
【0022】
一方、検出領域に霧等が発生している場合には、自車両の走行速度には関係なく、その霧等による距離データは至近距離で一定となると考えられるため、霧等であると判断することができる。したがって、例えば請求項3のように、車両が走行中であり、計測された時間差が散乱反射の場合の時間差範囲内に所定回数以上連続で入った場合には、その時間差は霧等からの散乱反射によるものであると判断し、それ以外の時間差データに基づいて反射物体までの距離を算出すれば、必要な距離データを得ることができるのである。
【0023】
また、請求項4のように、時間差計測手段が、車幅方向の所定角度範囲に送信波をスキャン放射し、時間差をスキャン角度に対応して検出可能にされたものでは、以下のようにできる。つまり、一つの送信波に対して複数の反射波が検出され、各反射波に対応する時間差が計測された場合、判断手段が、その複数の時間差データの内で最短の時間差データが多くのスキャン角度において略同一であるか否かを判断し、多くのスキャン角度において略同一の最短時間差データがある場合には、距離算出手段が、複数の時間差データの内の最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて反射物体までの距離を算出する。
【0024】
つまり、先行車両の反射波の場合には一部のスキャン角度についてのみ略同一の時間差データとなり、多くのスキャン角度において略同一の時間差データとなることはほとんどないと考えられるが、霧等の場合には、その性質上ほぼスキャン領域全体にわたって霧が存在する状態となることが考えられる。そのため、多くのスキャン角度において略同一の最短時間差データがある場合にはそれは霧等によるものであると考えて採用せず、最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて反射物体までの距離を算出することで、本来距離を測定すべき目標物だけを的確に区別してその距離測定を行えるである。
【0025】
なお、時間差データが多くのスキャン角度において略同一であるか否かを判断しているが、これは検出誤差等を考慮したものである。センサ等で検出した生のデータに基づいて所定のデータ処理を行なう場合には一般的であるので、特に詳しい説明はしない。
【0026】
一方、請求項5に記載の距離測定装置は、請求項4と同様に、車幅方向の所定角度範囲に送信波をスキャン放射し、時間差をスキャン角度に対応して検出可能にされたものであるが、一つの送信波に対して複数の反射波が検出され、各反射波に対応する時間差が計測された場合に、本請求項5における判断手段は、以下のように判断する。つまり、その複数の時間差データの内で最短の時間差データが、多くのスキャン角度において、記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲内であるか否かを判断するのである。そして、その判断手段によって、多くのスキャン角度において散乱反射の場合の時間差範囲内であると判断された場合には、距離算出手段が、複数の時間差データの内の、最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて反射物体までの距離を算出する。
【0027】
このような距離測定は、次の点を考慮したものである。雪・霧・雨等の気象条件での空気中を浮遊する粒子で散乱反射されることによって発生する反射波に対応する時間差データは、それら浮遊粒子によるいわゆる光幕現象が主な原因であるので、原理的には略同一の時間差データが得られるはずである。しかしながら実際には、送信波をスキャン放射した所定角度範囲内において上記浮遊粒子の密度が異なる場合も考えられる。特に霧の場合には、局所的に濃い霧が発生していることも可能性としては十分に考えられる。そして、このような浮遊粒子の密度の違いは送信波に対する透過率の違いに反映されてくる。
【0028】
この透過率が小さいと、結果として反射波の検出信号レベルが大きくなり、そのピーク値も大きいものとなる。逆に透過率が大きいと、結果として反射波の検出信号レベルが小さくなり、そのピーク値も小さいものとなる。図8(A)には、この検出信号の概略イメージの一例として、透過率が異なる場合の3本の検出信号曲線L1〜L3を示してある。この図8(A)に示すように、所定の検知限界を超えた時点で検出信号を有効とするので、3本の検出信号曲線L1〜L3は、それぞれ検知限界を超える時刻が異なってしまう。曲線L1,L2,L3が検知限界を超えた時刻をそれぞれt1,t2,t3とすると、これらの時間差に対応する距離が測定誤差として生じてしまうのである。例えば、時刻t1と時刻t3との時間差を距離に換算すると5〜6mにもなる場合がある。つまり、雪や霧等自体は存在するのであるが、それらの濃さ(浮遊粒子の密度)が部分的に異なることで、略同一の時間差データとして検出されないことも考えられるのである。
【0029】
そこで、本請求項5の距離測定装置は、異なる時間差データが計測された場合であっても、それらが多くのスキャン角度において散乱反射の場合の時間差範囲内である場合には、やはり雪や霧等が存在していると判断して該当する時間差データは採用せず、最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて反射物体までの距離を算出することで、本来距離を測定すべき目標物だけを的確に区別してその距離測定を行えるである。
【0030】
なお、この請求項5における距離測定装置では、図8(A)に示すように、3本の検出信号曲線L1〜L3が検知限界を超える各時刻t1,t2,t3が異なり、さらにこれらの時間差に対応する距離が無視できない程度の大きさ(例えば5,6mといった距離)になることを前提として説明した。しかし、反射波を検出して信号化する構成部分において、検出信号の立ち上がりが急峻になるような機能を持つようにすれば、図8(B)に示すように、上述した透過率が異なる検出信号曲線L1〜L3が検知限界を超える各時刻t1,t2,t3による時間差が短くなり、略同一の時間差データとみなしても構わない程度にすることも可能である。そして、生じる時間差が、時間差計測手段における時間分解能よりも小さくすることができれば、原理的には透過率の違いによる誤差はなくなる。
【0031】
このように、反射波を検出して信号化する構成部分を、透過率の違いによる時間差が短く略同一の時間差データとみなせたり、あるいは誤差が生じないように構成した場合には、請求項4に示したように、多くのスキャン角度において略同一の最短時間差データがある場合にはそれは霧等によるものであると考えて採用しないという制御で、スキャン放射した所定角度範囲内において上記浮遊粒子の密度が異なり送信波に対する透過率が異なっている場合にも対応可能である。
【0032】
なお、上述した距離測定装置によって得られた目標物までの距離データを利用すれば、例えば障害物警報や追突防止、あるいは先行車両と所定の車間距離を保って追従走行する制御等、種々の車両走行制御を行なう際に好ましい。
【0033】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面と共に説明する。図1は、実施例の距離測定装置1を表す概略構成図である。なお、本実施例の距離測定装置1は、自動車に搭載されて前方の障害物(反射物体)等を検出するためのものである。
【0034】
本距離測定装置1は、送受信部31と演算部33とを主要部として次のように構成されている。図1に示すように、送受信部31は、パルス状のレーザ光Hを、スキャンミラー35および発光レンズ37を介して放射する半導体レーザダイオード(以下、単にレーザダイオードと記載)39と、図示しない障害物に反射されたレーザ光Hを受光レンズ41を介して受光し、その強度に対応する電圧を出力する受光素子43とを備えている。
【0035】
レーザダイオード39は駆動回路45を介して演算部33に接続され、演算部33からの駆動信号によりレーザ光Hを放射(発光)する。また、スキャンミラー35にはミラー47が鉛直軸を中心に揺動可能に設けられ、演算部33からの駆動信号がモータ駆動部49を介して入力されると、このミラー47は図示しないモータの駆動力により揺動する。すると、レーザ光Hは車両の前方において、水平面内の所定角度に渡り掃引照射される。
【0036】
一方、受光素子43の出力電圧は、STC(Sensitivity Time Control)回路51を介して所定レベルに増幅された後、可変利得アンプ53に入力される。STC回路51について補足説明しておく。受信信号強度は目標物までの距離の4乗に反比例するため、近距離にリフレクタ等の反射率の高いものがあり受光強度がきわめて強くなった場合を補償するためにこのSTC回路51は設けられている。
【0037】
また、可変利得アンプ53はD/A変換器55を介して演算部33に接続され、演算部33により指示されたゲイン(利得)に応じて入力電圧を増幅してコンパレータ57に出力する。コンパレータ57は可変利得アンプ53の出力電圧Vを所定電圧V0 と比較し、V>V0 となったとき所定の受光信号を時間計測回路61へ入力する。
【0038】
時間計測回路61には、演算部33から駆動回路45へ出力される駆動信号も入力され、上記駆動信号をスタートパルスPA、上記受光信号をストップパルスPBとし、2つのパルスPA,PB間の位相差(すなわち入力時間差)を2進デジタル信号に符号化して、その値を演算部33へ入力する。この時間計測回路61は、微小時間を数値化することができ、放射されたレーザ光H1発に対して複数の受光信号があってもそれぞれの信号についての時間差を検出することができるものである。
【0039】
この時間計測回路61としては、例えば入力信号を反転して出力するインバータゲートディレイ回路を奇数個リング状に連結し、そのリング上でパルスエッジを周回させる奇数段リングオシレータを利用したものが考えられる。上記2つのパルスPA,PB間の位相差(すなわち入力時間差)は以下のようにして計測される。すなわち、スタートパルスPAが入力されたときに上記リングオシレータ上にパルスエッジを周回させ、ストップパルスPBが入力されたときに、スタートパルスPAによって起動されたパルスエッジがリングオシレータ上の何れのインバータゲートディレイ回路まで到達したかを検出することにより、2つのパルスPA,PB間の位相差が計測される。
【0040】
また、本時間計測回路61は、正確な時間測定を行うために時間分解能の補正機能も備えている。ここでは、基準信号(例えば水晶発振クロック)を用いることによって、完全デジタル回路によるデジタル演算補正を行っている。
従来、デジタル回路を時間測定に用いる場合はクロック周期を分解能としていたが、上記のように構成される時間計測回路61は、クロック回路よりもはるかに微小な分解能で時間(上記2つのパルスPA,PB間の位相差)を数値化することができる。そのため、放射されたレーザ光H1発に対して複数の受光信号があっても(つまり1つのスタートパルスPAに対して2つ以上のストップパルスPBがあっても)それぞれの信号についての時間差を検出することができるのである。以下の説明では、このことを「マルチラップが可能である」と表現し、またこのようにして得たデータをマルチラップデータということにする。
【0041】
図1の構成の説明に戻り、演算部33は、時間計測回路61からの入力時間差と、そのときのミラー47の揺動角に基づき、障害物までの距離および方向を算出する。また、可変利得アンプ53の出力電圧Vはピークホールド回路63へも入力され、ピークホールド回路63は出力電圧Vの極大値を演算部33へ入力している。
【0042】
また、演算部33には図示しない車速センサからの車速信号も入力している。次に、このように構成された距離測定装置1の作動について説明する。図2は演算部33が実行する距離測定処理を表すフローチャート、図3は距離測定時の各種信号を示すタイムチャートであり、(A)は反射信号が1つの場合、(B)は反射信号が2つの場合を示している。
【0043】
先ず、図2に示すように、ステップ100(以下ステップを単にSと記す)においては、駆動回路45に駆動信号を出力し、レーザダイオード39を発光させる(図3(A),(B)の▲1▼〜▲3▼参照)。続くS105では、その発光に対応し、図示しない障害物に反射されたレーザ光Hを受光レンズ41を介して受光する。そしてこの受光したレーザ光Hは、受光素子43でその強度に対応する電圧に変換され、STC回路51、可変利得アンプ53、コンパレータ57を介して時間計測回路61へ入力する(図3(A),(B)の▲4▼,▲5▼参照)。そして、時間計測回路61は、放射されたレーザ光H1発に対して複数の反射信号があってもそれぞれの信号についての時間差を検出して(図3(B)の▲6▼参照)、マルチラップ距離データとして演算部33に入力する。
【0044】
この時間計測回路61から入力された距離データは、演算部33の図示しないRAMに記憶される。
本実施例では、演算部33からの駆動信号がモータ駆動部49を介してスキャンミラー35に入力されると、ミラー47が揺動して所定のエリアをスキャンする。これによって、レーザ光Hは車両の前方において水平面内の所定角度に渡り掃引照射される。S110では、この所定の全エリアのスキャンが終了したか否かを判断しており、全エリアのスキャンが終了するまで、S100,S105の処理を繰り返す。
【0045】
そして、全エリアのスキャンが終了すると、S115において距離データが存在するか否か判断する。距離データが一つもない場合にはS120へ移行し、対象となる目標物がないという情報だけを記憶して、距離データは出力しない。
一方、距離データが存在する場合(S115:YES)には、S125に移行し、その距離データを距離に応じてグループ化する。この「距離に応じてグループ化する」について説明する。上述したように、本実施例ではスキャン方式のレーザ光放射であり、レーザダイオード39は、ミラー47が所定角度揺動する毎に発光するので、レーザ光Hの放射方向も所定角(例えば0.5度)毎に不連続に設定される。そのため、放射方向の異なるレーザ光Hに対応する距離データとして区別され、そのままでは本来は同一の対象物からの反射波に基づく距離データであっても別のデータとして処理されることとなる。したがって、近接する距離データ同士をグループ化することで、以降の処理を簡便化する。
【0046】
なお、「近接」とは、種々の条件によって定義することが考えられるが、レーザ光Hの放射方向も加味し、隣合う放射方向に対応して非常に近い距離データがある場合には、グループ化することが好ましい。なぜなら、レーザ光Hが先行車両の後部に反射して戻ってきた場合には、所定角度毎に放射されるレーザ光Hの内の複数が同じ車両に反射することは大いに考えられることだからである。
【0047】
続くS130では、マルチラップデータが存在するか否かを判断する。これは、放射されたレーザ光H1発に対して複数の受光信号があるか否か、つまり同一の放射方向に放射された同じレーザ光Hに対応する距離データが複数あるか否かを判断する。なお、マルチラップデータが存在する場合の最短の距離データを第一データと呼び、次に長い距離データを第二データと呼ぶこととする。
【0048】
そして、マルチラップデータが存在する場合には(S130:YES)、S135にて、スキャンしている全エリア中の多くのエリアに対して略同一の近距離データが有るか否かを判断する。雪が降っている状況や霧がかかっている状況では、スキャンする全エリアにおいて雪や霧の粒子がほぼ均等に存在することが多いと考えられる。そのため、スキャンする全エリアにおいて雪や霧の粒子がほぼ均等に存在する場合には、その粒子により散乱反射して生じた距離データが全エリア中の多くのエリアに存在する。そして、その距離データは全て所定の近距離で発生することとなる。
【0049】
なお、スキャンさせる場合には、中心に比べて左右端付近をスキャンしているときは光学系の受光効率が低下して霧を検知できない場合も生じる可能性があるので、上記S135での判断では、「全エリアに対して略同一の近距離データが有るか否かを判断する」のではなく、「全エリア中の多くのエリアに対して略同一の近距離データが有るか否かを判断する」ようにしたのである。
【0050】
なお、時間差データが多くのスキャン角度において略同一であるか否かを判断しているが、これは検出誤差等を考慮したものである。センサ等で検出した生のデータに基づいて所定のデータ処理を行なう場合には一般的であるので、特に詳しい説明はせず「略同一」という言葉を使用することとする。
【0051】
図2に戻り、S135で肯定判断、すなわち多くのエリアに対して略同一の近距離データが有る場合には、S140にて雪・霧の状態であると判定し、その雪・霧の状態であるという情報を記憶する。そして、多くのエリアに対して略同一の近距離データが有る場合の近距離データは第一データであるので、S145で第二データを目標物までの距離として出力してS100へ戻る。
【0052】
一方、S135で否定判断の場合、つまり、多くのエリアに対して略同一の近距離データが有るわけではない場合、つまり、略同一データが全くないか一部にだけ略同一データがある場合には、それは霧等が原因で生じたものではないと考えられるため、S155へ移行して第一データを目標物までの距離として出力してからS100へ戻る。
【0053】
続いて、S130で否定判断、すなわちマルチラップデータが存在しない場合について説明する。マルチラップデータが存在しないということは、距離データが一つしかない場合であり、その場合にはまずS150で走行中か否かを判断する。これは、車速センサからの信号によって判断する。
【0054】
そして、走行中でない場合(S150:NO)、すなわち車両が停止中である場合には、S155へ移行して第一データを出力し、S100へ戻る。この場合は距離データが一つしかない場合なので、その距離データは全て第一データである。この第一データは、霧等によるデータの場合も考えられるし、霧等ではなく、車両等の場合もある。しかし、自車両は停止している状態なので、そのまま追突したりすることもなく何等問題はない。したがって、霧であっても無くても構わないのでS155で第一データを出力することとした。
【0055】
一方、走行中の場合には(S150:YES)、停止中とは違い、その第一データが霧等によるものであるのか、それ以外の目標物であるのかが重要となる。なぜなら、霧等による距離データを目標物によるものであると誤認したり、逆に目標物による距離データを霧によるものであると誤認することは、例えば、その距離データを用いて障害物警報等を行なう場合に、その警報効果を減少させてしまう。例えば、本当は霧なのに常に警報を発するようになると、本来必要な場面での警報効果が非常に薄れてしまう。
【0056】
そのため、まずS160にて、霧・雪等の粒子で散乱した反射光により生じる距離範囲のデータ(以下、「散乱光データ」と呼ぶ。)と第一データとを比較する。この散乱光データは例えば8m以下といった値であるが、これは、雪・霧・雨(水飛沫)からの散乱光は極近距離に発生することが多いという事実に基づいている。
【0057】
図5は、雪についての測定結果の一例であり、雪を検知した距離とその発生割合との関係を示している。降雪量の違い、すなわち雪の粒子の密度の違いによってレーザ光の透過率も異なってくるのであるが、図5中には3つの場合の結果が示してある。相対的に透過率が小さい場合の測定結果を(■)で示し、透過率が中程度の場合の測定結果を(▲)で示し、透過率が大きい場合の測定結果を(●)で示してある。
【0058】
この結果からも判るように、透過率が小さい場合には、雪を検知する距離として発生頻度が最も高いのは2m辺りであり、散乱光データは5m以下の範囲で発生すると言える。また、透過率が中程度であれば、雪を検知する距離として発生頻度が最も高いのは3m辺りであり、散乱光データは6m以下の範囲で発生すると言える。そして、透過率が大きい場合には、雪を検知する距離として2〜7m辺りにおいてほぼ均等に発生し、散乱光データは8m以下の範囲で発生すると言える。したがって、散乱光データとして8mを設定しておけば、透過率が小さい場合にはもちろん、大きい場合にでも十分対応できる。なお、図5は雪についての測定結果であるが、霧や雨についてもほぼ同じ様な傾向を示すことが判っている。
【0059】
そして、第一データが散乱光データよりも所定回数n回連続して小さければ(S170:YES)、S175にて雪・霧の状態であると判定し、その雪・霧の状態であるという情報を記憶してから、S100へ戻る。雪・霧が発生している場合には、第一データが散乱光データよりも所定回数n回連続して小さくなる可能性が非常に高く、また、例えば先行して走行している車両の場合には、所定回数n回連続して小さくなる可能性がほとんどないので、このように判定する。
【0060】
また、第一データが散乱光データよりも所定回数n回連続して小さいというわけではない場合(S170:NO)には、S180にて霧判定中の情報があるか否かを判断する。これは、第一データが散乱光データよりも所定回数n回連続して小さいというわけではない場合に、それはすぐさま雪・霧ではないと判定しまうには十分でないからである。例えば上記S140あるいはS175の処理で雪・霧の状態であると判定して、その雪・霧の状態であるという情報が記憶されている場合には、雪・霧の状態であるとも断定できないし、またそうでないとも断定できないので、S185で推定状態として判断を保留し、S100へ戻る。
【0061】
一方、S180で否定判断、すなわち霧判定中でない場合には霧等でないと判断してもよく、S155へ移行して第一データを出力する。
このように、本実施例の距離測定装置1では、レーザ光Hを断続的に放射し、放射された一発のレーザ光Hに対して複数の反射波を検出し、各反射波に対応する時間差を計測して距離を測定可能である。そのため、図4に例示するように、例えば手前側に霧があり、その向こう側に本来距離を測定したい目標物がある場合であっても、手前側の霧からの反射波及び遠方にある本来距離を測定すべき目標物からの反射波を共に検出でき、手前側の霧からの反射波による時間差を計測し、かつ目標物からの反射波による時間差も見落とすことなく計測できる。
【0062】
そして、単に複数の距離データを測定しただけでは、霧等によるものなのか、本来測定したい目標物によるものなのかが判断できないので、その判断のために霧等の物理的性質を考慮している。つまり、雪、霧、雨等の気象条件の場合に空気中を浮遊する粒子が送信波を散乱反射することによって発生する反射波に対応する距離範囲を予め記憶しており、例えば、上記実施例では、スキャンしている全エリアに対して略同一の近距離データが有る場合(S135:YES)には雪・霧の状態であると判定したり、散乱光データと第一データとを比較し(S160)、第一データが散乱光データよりも所定回数n回連続して小さければ(S170:YES)、S175にて雪・霧の状態であると判定している。
【0063】
このように判定することで、本来測定すべき先行車両との距離等、目標対象物との距離を的確に測定することができる。
また、S150では自車両が走行中か否かを判断し、その判断結果に基づいてそれ以降の処理を変えている。例えば、低反射物体(上述したように、黒っぽい服を着た人や、汚れた車・黒っぽい車あるいはトラックの荷台の下方部分等)が近距離にある場合には、「近距離で発生し」かつ「反射率が小さい」という特性の霧等と同じであり、低反射物体からの反射光なのか霧等からの散乱反射光なのかは区別できないが、これに走行中であるという条件を加味することで解決している。
例えば先行車両が自車両の走行速度以上で走行している場合や障害物が不動のもの(停止車両も含まれる)である場合には、その対象物までの時間差データはすぐに変化し、また、先行車両が自車両と同様な速度で走行している場合であっても、全く同じ速度が続くことはまれであり、両者の車間距離は絶えず変化しており、所定時間以上一定を示すことは非常に少ないと考えられる。
【0064】
なお、このように目標物までの距離を測定すれば、その測定距離に基づいて追突防止の制御をしたり、前方の車両に所定の車間距離を保って追従走行をする追従走行制御など、種々の制御に利用することができる。また、本実施例の距離測定装置1は、自動車に搭載する以外にも種々の用途に適用することができる。
【0065】
また、上記実施例では半導体レーザダイオード19によってパルス状のレーザ光Hを放射して障害物を検出しているが、それ以外にも電波や超音波等を使用するような構成でもよい。この場合も上記実施例と同様の作用・効果が得られる。そこで、距離測定装置1の使用目的に応じた適切な送信波を選択すればよい。
【0066】
さらに、本発明の距離測定装置1は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の態様で構成することができる。以下、別実施例として2例を示す。
[別実施例1]
上記実施例では、演算部33からの駆動信号がモータ駆動部49を介してスキャンミラー35に入力されると、ミラー47が揺動して所定のエリアをスキャンすることによって、レーザ光Hは車両の前方に所定角度に渡り掃引照射されるようないわゆるスキャン方式を採用した。しかし、スキャン方式に限らず固定方式であっても同様に実施可能である。
【0067】
この固定方式の場合には、スキャンミラー35やモータ駆動部49が不要であり、レーザダイオード39から所定角度(上記スキャン方式の場合に掃引照射される所定角度と同じ程度)の範囲のレーザ光が照射されることとなる。
この固定方式の場合の処理について図6を参照して説明する。スキャン方式の場合には、図2のS110の、全エリアのスキャンが終了したか否かの判断や、S125の、距離に応じて距離データのグループ化や、S135の、スキャンしている全エリア中の多くのエリアに対して略同一の近距離データが有るか否かの判断があったが、固定方式の場合には、方式の違いでこれらの処理はできない。
【0068】
その代わりに、マルチラップデータが存在する場合には(図6のS220:YES)、散乱光データと第一データとを比較して(S225)、第一データが散乱光データよりも所定回数m回連続して小さければ(S230:YES)、その第一データは雪・霧からの散乱光によるものであると判定し(S235)、S240で第二データを目標物までの距離として出力してS200へ戻る。
【0069】
また、第一データが散乱光データよりも所定回数m回連続して小さいのでなければ(S230:NO)、その第一データは雪・霧からの散乱光によるものではない、あるいはそうであるとは断定できないので、S250で第一データを目標物までの距離として出力してS200へ戻る。
【0070】
マルチラップデータが存在しない場合には(S220:NO)、S245へ移行して走行中か否かを判断して、判断結果それぞれに応じて処理を行なうが、このS255S275の処理は、図2の160〜S185の処理と同じなので、再度繰り返して説明はしない。
【0071】
なお、S225とS255とでは共に散乱光データと第一データとを比較し、S230ではm回連続して小さいか否かの判断、S255ではn回連続して小さいか否かの判断を行っている。このm回とn回とは各場合に応じた適当な回数に設定すればよいが、同じ回数となることを妨げるものではない。
[別実施例2]
次に、別実施例2について説明する。本発明の主要観点として、雪や霧等によるデータには特定の性質があることを前提とし、その特定の性質を反映したデータについては本来の目標物によるデータとは区別する(つまり採用しない)ことが挙げられる。そこで、雪や霧等の性質をもう少し詳しく考察してみる。
【0072】
雪・霧・雨等の気象条件での空気中を浮遊する粒子で散乱反射されることによって発生する反射波に対応する時間差データは、それら浮遊粒子によるいわゆる光幕現象が主な原因であるので、原理的には略同一の時間差データが得られるはずである。そのため、上記実施例では、図2のS135の説明でも述べたように、スキャンする全エリアにおいて雪や霧等の粒子がほぼ均等に存在するという前提での処理であった。
【0073】
しかしながら、スキャンしている所定角度範囲内において浮遊粒子の密度が異なる場合も考えられる。特に霧の場合には、局所的に濃い霧が発生していることも可能性としては十分に考えられる。そして、このような浮遊粒子の密度の違いは送信波であるレーザ光に対する透過率の違いに反映されてくる。つまり、透過率が小さいと、結果として反射波の検出信号レベルが大きくなり、そのピーク値も大きいものとなる。逆に透過率が大きいと、結果として反射波の検出信号レベルが小さくなり、そのピーク値も小さいものとなる。
【0074】
図8(A)には、この検出信号の概略イメージの一例として、透過率が異なる場合の3本の検出信号曲線L1〜L3を示してある。この図8(A)に示すように、所定の検知限界を超えた時点で検出信号を有効とするので、3本の検出信号曲線L1〜L3は、それぞれ検知限界を超える時刻が異なってしまう。曲線L1,L2,L3が検知限界を超えた時刻をそれぞれt1,t2,t3とすると、これらの時間差に対応する距離が測定誤差として生じてしまうのである。つまり、雪や霧等自体は存在するのであるが、それらの濃さ(浮遊粒子の密度)が部分的に異なることで、略同一の時間差データとして検出されないことも考えられるのである。
【0075】
そこで、本別実施例2では、このような異なる時間差データが計測された場合であっても雪や霧等であると判断できるようにしている。この別実施例2の場合の処理について図7を参照して説明する。なお、この図7の処理は、図2の処理に対して、図2のS135の処理内容と図7のS335の処理内容が異なるだけである。つまり、その他の処理(S300〜S335,S340〜S385)はそれぞれ、図2のS100〜S135,S140〜S185と同じであるので、S335の処理についてのみ説明する。
【0076】
S335では、多くのエリアで散乱光データよりも小さい距離データが有るかどうかを判断する。この散乱光データとは上述したように例えば8m程度である。図5にも示したように、雪や霧等の場合には、透過率が小さい場合にはもちろん、透過率が大きい場合であっても検知する距離としては8m以内であるので、スキャンする所定範囲内で部分的に透過率の大きい状態が生じていても、多くのエリアで散乱光データより小さい距離データが存在するのであれば雪・霧と判定するのである(S340)。そして、その場合には第一データは採用せず、S345にて、第二データを目標物までの距離として出力する。
【0077】
なお、この別実施例2では、図8(A)に示すように、3本の検出信号曲線L1〜L3が検知限界を超える各時刻t1,t2,t3が異なり、さらにこれらの時間差に対応する距離が無視できない程度の大きさになることを前提として説明し、そのような場合に有効である。しかし、反射波を検出して信号化する構成部分において、検出信号の立ち上がりが急峻になるような機能を持つようにすれば、図8(B)に示すように、透過率が異なる検出信号曲線L1〜L3が検知限界を超える各時刻t1,t2,t3による時間差が短くなり、略同一の時間差データとみなしても構わない程度にすることも可能である。そして、生じる時間差を、時間差計測手段における時間分解能よりも小さくすることができれば、原理的には透過率の違いによる誤差はなくなる。このようになれば、図2に示すS135の処理であっても、雪・霧に対応するデータであることを的確に判定できる。
【0078】
なお、このように、反射波を検出して信号化する構成部分を、透過率の違いによる時間差が短く略同一の時間差データとみなせたり、あるいは誤差が生じないように構成するために検出信号の立ち上がりを急峻にするには、レーザ光の発光部においてレーザダイオード39まわりのインダクタンス(誘導性、容量性)を下げてやることが考えられる。このような技術は、光通信の分野等で実現されており、例えば、発光半値幅が数nsec程度のものもある。また、この場合には、受光部の周波数帯域を拡大する必要があるが、例えば受光素子43として、アバランシェホトダイオード(APD)のような素子を用いることで対応できる。
【0079】
そしてまた、検出信号の立ち上がりを急峻にすれば、それだけで測距精度が向上し、可変利得アンプ53やピークホールド回路63が特に用いなくてもよくなり、構成の簡素化にも寄与する。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の距離測定装置では、放射された一つの送信波に対して複数の反射波を検出し、各反射波に対応する時間差を計測可能であるため、例えば手前側に霧があり、その向こう側に本来距離を測定したい目標物がある場合であっても、手前側の霧からの反射波による時間差を計測し、かつ遠方にある本来距離を測定すべき目標物からの反射波による時間差も見落とすことなく計測できる。そしてまた、雪、霧、雨等の気象条件の場合に空気中を浮遊する粒子が送信波を散乱反射することによって発生する反射波に対応する時間差の範囲を予め記憶しており、計測された時間差と、記憶された散乱反射の場合の時間差範囲データとに基づいて、反射物体までの距離を算出することができる。
【0081】
従って、本発明では、同一の送信波に対する複数の反射物体からの反射波を検知することによって、霧等からの反射波を検知した場合でも、目標物からの信号が存在するときには距離計測が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の距離測定装置を表す概略構成図である。
【図2】実施例の距離測定処理を表すフローチャートである。
【図3】その距離測定時の各種信号を示すタイムチャートであり、(A)は反射信号が1つの場合、(B)は反射信号が2つの場合を示している。
【図4】距離測定の概念を示す説明図である。
【図5】雪を検知した距離とその発生頻度との関係を示すグラフである。
【図6】別実施例1として固定方式でレーザ光を照射する場合の距離測定処理を示すフローチャートである。
【図7】別実施例2の距離測定処理を示すフローチャートである。
【図8】透過率の異なる場合の検出信号レベルの差等を示す説明図である。
【符号の説明】
1…距離測定装置 31…送受信部
33…演算部 35…スキャンミラー
37…発光レンズ 39…レーザダイオード
41…受光レンズ 43…受光素子
45…駆動回路 47…ミラー
49…モータ駆動部 51…STC回路
53…可変利得アンプ 55…D/A変換器
57…コンパレータ 61…時間計測回路
63…ピークホールド回路 H…レーザ光
Claims (5)
- パルス状の送信波を断続的に放射して反射物体による反射波を検出し、上記送信波を放射した時間と、上記反射波を検出した時間との時間差を計測する時間差計測手段と、
該時間差計測手段によって計測された上記時間差に基づいて、上記反射物体までの距離を算出する距離算出手段とを備えた距離測定装置において、
上記時間差計測手段が、放射された一つの送信波に対して複数の反射波を検出し、各反射波に対応する時間差を計測可能に構成されると共に、
雪、霧、雨等の気象条件の場合に空気中を浮遊する粒子が上記送信波を散乱反射することによって発生する反射波に対応する上記時間差の範囲を予め記憶しておく記憶手段を備え、
上記距離算出手段が、上記時間差計測手段によって計測された時間差と、上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲データとに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。 - 車両に搭載される請求項1に記載の距離測定装置において、
上記車両が走行中であるか否かを判定する走行判定手段を備え、
上記距離算出手段が、上記時間差計測手段によって計測された時間差及び上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲データに加え、さらに上記走行判定手段による車両が走行中であるか否かの判定結果に基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。 - 請求項2に記載の距離測定装置において、
上記車両が走行中であり、上記時間差計測手段によって計測された時間差が、上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲内に所定回数以上連続で入った場合には、その時間差は霧等からの散乱反射によるものであると判断し、上記距離算出手段が、それ以外の時間差データに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。 - 車両に搭載される請求項1に記載の距離測定装置において、
上記時間差計測手段は、車幅方向の所定角度範囲に上記送信波をスキャン放射し、上記時間差をスキャン角度に対応して検出可能に構成されると共に、
一つの送信波に対して複数の反射波が検出され、各反射波に対応する時間差が上記時間差計測手段によって計測された場合、その複数の時間差データの内で最短の時間差データが、上記多くのスキャン角度において略同一であるか否かを判断する判断手段を備え、
該判断手段により、多くのスキャン角度において略同一の最短時間差データがあると判断された場合には、上記距離算出手段が、上記複数の時間差データの内の上記最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。 - 車両に搭載される請求項1に記載の距離測定装置において、
上記時間差計測手段は、車幅方向の所定角度範囲に上記送信波をスキャン放射し、上記時間差をスキャン角度に対応して検出可能に構成されると共に、
一つの送信波に対して複数の反射波が検出され、各反射波に対応する時間差が上記時間差計測手段によって計測された場合、その複数の時間差データの内で最短の時間差データが、上記多くのスキャン角度において、上記記憶手段に記憶された散乱反射の場合の時間差範囲内であるか否かを判断する判断手段を備え、
該判断手段により、多くのスキャン角度において前記最短の時間差データが前記散乱反射の場合の時間差範囲内であると判断された場合には、上記距離算出手段が、上記複数の時間差データの内の上記最短時間差データの次に長い時間差データに基づいて、上記反射物体までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。
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