JP7402608B2 - 作業車両用の衝突回避システム - Google Patents
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Description
車体から所定の測定範囲に存在する測距点群に向けて照射した測定光と当該測定光の反射光とに基づいて、少なくとも測距点ごとの多数の距離値を測定する測定部と、
前記多数の距離値を含む前記測定部からの測定情報に基づいて障害物の存否を判定する障害物判定部と、
前記障害物判定部からの前記障害物に関する情報に基づいて前記障害物との衝突を回避する衝突回避制御部とを有し、
前記障害物判定部は、前記多数の距離値のうちの所定の無効条件に適合する距離値を無効値として前記障害物の存否判定から除外し、
前記衝突回避制御部は、前記障害物判定部にて障害物の存在が検知されているか否かを判定し、かつ、前記多数の距離値に含まれた前記障害物に関する複数の距離値において前記無効値が発生したか否かを判定し、前記障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されている状態において前記障害物に関する複数の距離値に前記無効値が発生した場合は、前記無効値を除いた有効な障害物との距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する点にある。
これにより、例えば、測定部の測定範囲に浮遊物が発生した場合や測定部が汚れた場合などにおいては、その浮遊物や測定部の汚れなどが、障害物判定部にて作業車両の走行に支障を来たす障害物として誤検知される虞を回避することができる。
そして、障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されている状態において、浮遊物や測定部の汚れなどが発生することで、障害物の一部が浮遊物や測定部の汚れなどで隠れた場合には、そのときに得られた障害物に関する複数の距離値においては、隠れた一部に対応する距離値が無効値になっていることから、衝突回避制御部は、この無効値を除いた現時点での他の距離値を有効な障害物との距離値とすることになる。又、障害物の全体が浮遊物や測定部の汚れなどで隠れた場合には、そのときに得られた障害物に関する全ての距離値が無効値になっていることから、衝突回避制御部は、無効値になる直前に得られていた過去の距離値を有効な障害物との距離値とすることになる。そして、衝突回避制御部は、それらの有効な障害物との距離値から障害物との相対速度を算出することができ、算出した相対速度に基づいて障害物との衝突を回避することができる。
その結果、障害物判定部が誤検知した障害物に対して衝突回避制御部が衝突回避を行うことによる作業効率の低下を防止しながら、作業車両が障害物に衝突する虞を回避することができる。
前記衝突回避制御部は、前記無効値が前記障害物との最短距離値か否かを判定し、前記無効値が前記最短距離値でなければ前記最短距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する点にある。
その結果、障害物判定部が浮遊物や測定部の汚れなどを障害物として誤検知する虞を回避するために、障害物に関する複数の距離値のうちの一部が無効値になった場合においても、作業車両が障害物に衝突する虞を好適に回避することができる。
前記衝突回避制御部は、前記無効値が前記障害物との最短距離値か否かを判定し、前記無効値が前記最短距離値であれば、前記最短距離値以外の有効な障害物との距離値から算出した最短距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する点にある。
その結果、障害物判定部が浮遊物や測定部の汚れなどを障害物として誤検知する虞を回避するために、障害物との最短距離値が無効値になったとしても、作業車両が障害物に衝突する虞を回避することができる。
前記衝突回避制御部は、前記障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されている状態において、前記障害物に関する複数の距離値の全てが前記無効値になった場合は、その直前の有効な障害物との距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する点にある。
その結果、障害物判定部が浮遊物や測定部の汚れなどを障害物として誤検知する虞を回避するために、障害物に関する複数の距離値の全てが無効値になったとしても、作業車両が障害物に衝突する虞を回避することができる。
前記衝突回避制御部は、前記障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されていない状態において、前記測定範囲のうちの障害物検知対象範囲における前記無効値の割合が制限値を超えて、この制限値超過状態が一定時間以上継続された場合は、車速センサが検出する車速に基づいて前記障害物との衝突を回避する点にある。
その結果、障害物判定部が浮遊物や測定部の汚れなどを障害物として誤検知する虞を回避するために、障害物判定部による障害物の存否判定が困難になったとしても、作業車両が障害物に衝突する虞を回避することができる。
なお、本発明に係る作業車両用の衝突回避システムは、トラクタ以外の、例えば乗用草刈機、乗用田植機、コンバイン、運搬車、除雪車、ホイールローダ、などの乗用作業車両、及び、無人草刈機などの無人作業車両に適用することができる。
なお、トラクタ1の後部には、ロータリ耕耘装置3に代えて、プラウ、ディスクハロー、カルチベータ、サブソイラ、播種装置、散布装置、草刈装置、などの各種の作業装置を連結することができる。
なお、携帯通信端末5には、タブレット型のパーソナルコンピュータやスマートフォンなどを採用することができる。又、無線通信には、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信などを採用することができる。
なお、エンジン14には、電子ガバナを有する電子制御式のガソリンエンジンなどを採用してもよい。又、パワーステアリングユニット17には、操舵用の電動モータを有する電動式を採用してもよい。
なお、無段変速装置には、I-HMTの代わりに、油圧機械式無段変速装置の一例であるHMT(Hydraulic Mechanical Transmission)、静油圧式無段変速装置、又は、ベルト式無段変速装置、などを採用してもよい。又、変速ユニット16には、無段変速装置の代わりに、複数の変速用の油圧クラッチとそれらに対するオイルの流れを制御する複数の電磁バルブとを有する電子油圧制御式の有段変速装置が含まれていてもよい。
なお、各制御部23A~23Fの相互通信には、CAN以外の通信規格や次世代通信規格である、例えば、車載EthernetやCAN-FD(CAN with FLexible Data rate)などを採用してもよい。
例えば、図4に示すように、矩形状の圃場Aにおいて、自動走行の開始地点p1と終了地点p2とが設定され、トラクタ1の作業走行方向が圃場Aの短辺に沿う方向に設定されている場合は、目標経路生成部51Bは、先ず、圃場Aを、前述した4つの角部地点Ap1~Ap4と矩形状の形状特定線ALとに基づいて、圃場Aの外周縁に隣接するマージン領域A1と、マージン領域A1の内側に位置する走行領域A2とに区分けする。
次に、目標経路生成部51Bは、トラクタ1の旋回半径や作業幅などに基づいて、走行領域A2に、圃場Aの長辺に沿う方向に作業幅に応じた一定間隔をあけて並列に配置される複数の並列経路P1を生成するとともに、走行領域A2における各長辺側の外縁部に配置されて複数の並列経路P1を走行順に接続する複数の旋回経路P2を生成する。
そして、走行領域A2を、走行領域A2における各長辺側の外縁部に設定される一対の非作業領域A2aと、一対の非作業領域A2aの間に設定される作業領域A2bとに区分けするとともに、各並列経路P1を、一対の非作業領域A2aに含まれる非作業経路P1aと、作業領域A2bに含まれる作業経路P1bとに区分けする。
これにより、目標経路生成部51Bは、図4に示す圃場Aにおいてトラクタ1を自動走行させるのに適した目標経路Pを生成することができる。
なお、距離画像の表示に関しては、例えば、距離画像における遠近方向の距離を色分けして表示することが可能であり、この色分け表示によって遠近方向の視認性を高めることができる。
なお、図7に示す第2非検知範囲Rnd2は、左右の前輪10やボンネット15が存在する車体の前部側に適した非検知範囲の一例である。図8に示す第2非検知範囲Rnd2は、車体の後部側においてロータリ耕耘装置3を作業高さまで下降させた作業状態に適した非検知範囲の一例である。図9に示す第2非検知範囲Rnd2は、車体の後部側においてロータリ耕耘装置3を退避高さまで上昇させた非作業状態に適した非検知範囲の一例である。車体後部側の第2非検知範囲Rnd2は、ロータリ耕耘装置3の昇降に連動して適正に切り換わる。
なお、前ライダーセンサ81の障害物判定部81aによる障害物判定制御と、後ライダーセンサ82の障害物判定部82aによる障害物判定制御とは、制御手順が同じであることから、以下には、前ライダーセンサ81の障害物判定部81aによる障害物判定制御についてのみ説明する。
ここで取得する測定情報には、前ライダーセンサ81から測距点までの直線距離とレーザ光の反射強度とが含まれている。この測定情報取得処理には、前ライダーセンサ81の起動時に得られる各測定情報の画素位置とレーザ光の走査角とに基づいて、各測定情報を測距点に対応する画素位置に配置し、所定区域内の各画素位置に配置した測定情報を所定区域ごとの点群情報として格納する点群情報取得処理が含まれている。
なお、測定情報取得処理において、例えば、測距対象箇所が濡れていることなどに起因して、測距対象箇所からの反射光が得られなかった場合は、その測距対象箇所に対応する走査角(画素位置)には測距点がなかったことになる。そして、このような測距点のない画素位置からなる所定区域の点群情報は、測距点なしの点群情報として格納される。各測距点は、ライダー制御部811が生成する距離画像の各画素に対応している。
この座標変換処理で取得する各測距点の座標には、トラクタ1の左右方向に沿うX方向での測距点の位置を示すX座標と、トラクタ1の前後方向に沿うY方向での測距点の位置を示すY座標と、トラクタ1の上下方向に沿うZ方向での測距点の位置を示すZ座標とが含まれている。この座標変換処理には、前述したカット処理とマスキング処理とに基づいて、左右の第1非検知範囲Rnd1に属する各測距点の測定情報と、第2非検知範囲Rnd2に属する各測距点の測定情報とを、障害物の検知に使用する障害物検知対象情報から除外する非検知範囲情報除外処理が含まれている。
具体的には、障害物判定部81aは、無効値除外処理の一つとして、前ライダーセンサ81からの直線距離が第1設定距離L1(例えば300mm)以下になる測距点(図11参照)の距離値を無効値とする第1無効処理を行う(ステップ#3)。
この第1無効処理においては、前ライダーセンサ81からの至近距離に存在するという前ライダーセンサ81におけるセンサ表面の汚れの特徴を利用して、その特徴を有する測距点の距離値を無効値としている。これにより、センサ表面の汚れに関する測距点の距離値が障害物の存否判定に使用されることを防止している。
障害物判定部81aは、無効値除外処理の一つとして、前ライダーセンサ81からの直線距離が第1設定距離L1から第2設定距離L2(例えば2000mm)の間であり、かつ、反射強度が設定値V以上になる測距点(図11参照)の距離値を無効値とする第2無効処理を行う(ステップ#4)。
これにより、例えば、ビニール袋などの反射強度が高くなる異物によって前ライダーセンサ81のセンサ表面が覆われた場合に、その異物に関する測距点の距離値が障害物の存否判定に使用されることを防止している。
障害物判定部81aは、無効値除外処理の一つとして、前ライダーセンサ81からの直線距離が第1設定距離L1から第2設定距離L2の間であり、かつ、反射強度が設定値V未満になる測距点の距離値を無効値とする第3無効処理を行う(ステップ#5)。
この第3無効処理においては、近距離に存在しながら反射強度が非常に弱いという埃や霧などの浮遊物の特徴を利用して、その特徴を有する測距点の距離値を無効値としている。これにより、浮遊物に関する測距点の距離値が障害物の存否判定に使用されることを防止している。
なお、埃や霧などの浮遊物の発生状態は、気温、湿度、天候などの環境条件に影響されることから、第3無効処理に使用する判定用の設定距離L1,L2や設定値Vに関しては、環境条件に応じた設定変更を可能にすることが好ましい。
障害物判定部81aは、無効値除外処理の一つとして、周囲の複数の測距点と比較して直線距離が極端に短くなる測距点の距離値を無効値とする第4無効処理を行う(ステップ#6)。
この第4無効処理においては、図12に示すように、選別対象の測距点Dxとその周囲の隣接する各測距点Dとのそれぞれの直線距離を比較し、周囲の各測距点Dのうち、選別対象の測距点Dxとの直線距離の差分が設定範囲内となる測距点の数量を求める。そして、その数量が設定数(例えば2つ)未満である場合に、選別対象の測距点Dxが微小物やノイズなどに関する単独の測距点であると判定して、この測距点の距離値を無効値とする。これにより、虫や雨滴などの微小物やノイズなどに関する測距点の距離値が障害物の存否判定に使用されることを防止している。
図13に示すように、グリッドマップGMは、前ライダーセンサ81が測定する第1測定範囲Rm1を含む所定範囲を所定の分解能で分割することで得られた多数のグリッドGを有している。グリッドマップGMの具体例としては、例えば、その範囲を、トラクタ1の左右中心線を基準にした左右の角度範囲が90度で、かつ、前ライダーセンサ81からの直線距離が15000mmとなる扇状の範囲とした上で、左右方向の角度分解能を2度とし、前ライダーセンサ81からの距離分解能を250mmとすることなどが考えられる。
グリッドマップ生成処理には、前ライダーセンサ81が第1測定範囲Rm1の全域にわたってレーザ光を走査させる1周期ごとに、前述した点群情報取得処理で取得した各点群情報を、それらのX,Y座標に基づいて、多数のグリッドGのうちの対応するグリッドGに登録する点群情報登録処理と、各グリッドGの点群情報に含まれた複数の測距点のZ座標から、それぞれのグリッドGにおいて最も高い高さ情報を特定し、特定したそれぞれの高さ情報をグリッドGごとの高さ情報として登録するグリッド高さ登録処理とが含まれている。点群情報登録処理が終了すると、グリッドマップGMのうちの第1測定範囲Rm1に対応する範囲が点群情報登録範囲GMpとして確定される。
なお、点群情報登録処理において、測距点のない点群情報が登録されたグリッドGは測距点なしのグリッドとなる。
障害物判定部81aは、車体に対する直近の測距点から離れる方向の順に特徴点抽出処理を行う。障害物判定部81aは、特徴点抽出処理においては、図14~15に示すように、先ず、基準となる測距点D1と、この測距点D1から離れる方向に連続する2つの測距点D2,D3との合計3つの測距点D1~D3を特徴点抽出対象として選択する。次に、選択した3つの測距点を、車体から近い順に、第1測距点D1、第2測距点D2、第3測距点D3とし、第1測距点D1と第2測距点D2との高さ方向での第1角度θ1と、第2測距点D2と第3測距点D3との高さ方向での第2角度θ2とを求める。そして、図14に示すように、第1角度θ1と第2角度θ2との平均値が45度以上になる場合に第2測距点D2と第3測距点D3とを障害物特定用の特徴点として格納する。又、図15に示すように、第2角度θ2がマイナス値になることなどにより、第1角度θ1と第2角度θ2との平均値が45度未満になる場合は特徴点なしとする。
障害物判定部81aは、車体に対する左側直近のグリッドG(グリッドマップGM上の左下のグリッドG)から右の順に候補グリッド抽出処理を行う。
障害物判定部81aは、候補グリッド抽出処理においては、抽出対象のグリッドGxが車体に対する直近のグリッドGである間は、図16に示すように、抽出対象のグリッドGxとその左右に隣接するグリッドGとの合計3つの高さ情報を比較し、抽出対象のグリッドGxの高さ情報よりも設定値(例えば100mm)以上低い高さ情報を有するグリッドが複数ある場合に、抽出対象のグリッドGxを候補グリッドとする。その後、抽出対象のグリッドGxが車体に対する直近以外のグリッドGになると、図17に示すように、抽出対象のグリッドGxと、その左右に隣接するグリッドGと、それらの車体側に隣接する3つのグリッドGとの合計6つグリッドGの高さ情報を比較し、抽出対象のグリッドGxの高さ情報よりも所定値以上(例えば100mm)低い高さ情報を有するグリッドが複数ある場合に、抽出対象のグリッドGxを候補グリッドとする。
なお、図18に示すように、抽出対象のグリッドGxによっては、その車体側に隣接する比較対象のグリッドGが測距点(高さ情報)のないグリッドである場合があり、このような場合には、その測距点のない比較対象のグリッドよりも更に車体側で測距点を有するグリッドGの高さ情報を、比較対象のグリッドの高さ情報とした上で高さ情報の比較を行う。又、測距点のない比較対象のグリッドよりも更に車体側の全てのグリッドGが測距点のないグリッドである場合は、予め、前ライダーセンサ81の取り付け高さ位置から求めた、地表面から任意高さ(例えば100mm)の位置に設定した高さ位置を、比較対象のグリッドの高さ情報とした上で高さ情報の比較を行う。
障害物判定部81aは、障害物グリッド特定処理においては、各候補グリッドのうち、前述した障害物特定用の特徴点を有する点群情報が存在する候補グリッドを障害物グリッドGoとして特定する。
これにより、グループごとの各障害物グリッドGoが有する点群情報を同一の障害物を示す障害物情報として格納することができ、この障害物情報から障害物の大きさや位置などを特定することができる。
障害物判定部81aは、基準点算出処理においては、図20に示すように、障害物グリッド群Ogの基準点Orに使用する障害物グリッド群Ogの重心を求める。障害物判定部81aは、障害物グリッド群Ogにおける全ての障害物グリッドGoのX軸方向(トラクタ1の左右方向)での原点0からの位置を加算し、この加算で得た値を障害物グリッド群Ogのグリッド数で除算し、この除算で得た値の四捨五入後の整数を障害物グリッド群Ogにおける重心のX位置とする。ライダー制御部811は、障害物グリッド群Ogにおける全ての障害物グリッドGoのY軸方向(トラクタ1の前後方向)での原点0からの位置を加算し、この加算で得た値を障害物グリッド群Ogのグリッド数で除算し、この除算で得た値の四捨五入後の整数を障害物グリッド群Ogにおける重心のY位置とする。
障害物判定部81aは、ペアリング処理においては、過去に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orに対して、今回検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orの変位量が設定範囲内であれば、同一の障害物グリッド群Ogとして紐付けする。
具体的には、障害物判定部81aは、図21に示すように、今回の1つ前に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orが、今回検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orを中心にした第1設定範囲R1内にあれば、それらの障害物グリッド群Ogを同一の障害物グリッド群Ogとして紐付けする。今回の1つ前に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orが第1設定範囲R1内になければ、今回の2つ前に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orが、今回検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orを中心にした第2設定範囲R2(第1設定範囲R1よりも大きい範囲)内にあるか否かを判定する。第2設定範囲R2内にあれば、それらの障害物グリッド群Ogを同一の障害物グリッド群Ogとして紐付けする。今回の2つ前に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orが第2設定範囲R2内になければ、今回の3つ前に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orが、今回検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orを中心にした第3設定範囲R3(第2設定範囲R2よりも大きい範囲)内にあるか否かを判定する。第3設定範囲R3内にあれば、それらの障害物グリッド群Ogを同一の障害物グリッド群Ogとして紐付けする。今回の3つ前に検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orが第3設定範囲R3内になければ、同一の障害物グリッド群Ogとして紐付けする障害物グリッド群Ogがないと判定する。
なお、前述した設定範囲R1~R3内に複数の障害物グリッド群Ogの基準点Orが存在する場合は、今回検知した障害物グリッド群Ogの基準点Orに最も近い基準点Orを有する障害物グリッド群Ogを今回検知した障害物グリッド群Ogと紐付けする。
障害物判定部81aは、障害物判定処理においては、直近に連続して格納した複数のフレームFのうち、最新のフレームFを含む所定数以上のフレームFにおいて紐付けされた障害物グリッド群Ogの基準点Orが存在している場合に、障害物の存在を検知したと判定する。
ちなみに、障害物判定部81aが障害物の存在を検知したと判定する場合の具体例としては、例えば、図22~24に示すように、直近に連続して格納した5つのフレームF(t-4)~フレームF(t)のうちの最新のフレームF(t)を含む3つ以上のフレームFにおいて同一のグリッドGに障害物グリッド群の基準点Orが存在している場合、図25~27に示すように、前述した5つのフレームF(t-4)~フレームF(t)のうちの最新のフレームF(t)を含む3つ以上のフレームFにおいて連続する位置関係のグリッドGに障害物グリッド群の基準点Orが存在している場合、及び、図28に示すように、前述した5つのフレームF(t-4)~フレームF(t)のうちの最新のフレームF(t)を除いた4つのフレームF(t-4)~フレームF(t-1)において障害物グリッド群の基準点Orが存在していた場合、などを挙げることができる。
なお、障害物判定部81aは、図28に例示した場合においては、最新の1つ前のフレームF(t-1)において障害物グリッド群の基準点Orが存在していたグリッドGを、最新のフレームF(t)において障害物グリッド群の基準点Orが存在していたグリッドGとする。
なお、前ライダーセンサ81の衝突回避制御部81bによる衝突回避制御と、後ライダーセンサ82の衝突回避制御部82bによる衝突回避制御とは、制御手順が同じであることから、以下には、前ライダーセンサ81の衝突回避制御部81bによる衝突回避制御についてのみ説明する。
無効値が最短距離値である状態とは、図38に示すように、センサ表面の汚れや第1検知範囲Rd1での浮遊物の発生などにより、障害物Oの最接近測距点Opが汚れや浮遊物などによって隠れていて、前ライダーセンサ81による最接近測距点Opの測定が不可能であるが、障害物Oにおける他の測距点の測定が可能な状態である。
障害物に関する複数の距離値の全てが無効値である状態とは、図39に示すように、センサ表面の汚れや第1検知範囲Rd1での浮遊物の発生などにより、障害物Oの全体が汚れや浮遊物などによって隠れていることで、前ライダーセンサ81による障害物Oの全ての測距点の測定が不可能な状態である。
制限値超過状態とは、図40に示すように、センサ表面の汚れや第1検知範囲Rd1での浮遊物の発生などにより、前ライダーセンサ81による第1検知範囲Rd1での障害物Oの検知が困難な状態である。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいて第1報知制御を実行させることができる。第1報知制御が実行されると、トラクタ1の液晶モニタ27と携帯通信端末5の表示デバイス50との各表示画面が、報知制御範囲Rncでの障害物の存在を報知する第1報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5に備えられたブザーや報知ランプなどの報知器が、報知制御範囲Rncでの障害物の存在を報知する第1報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の報知制御範囲Rncに障害物が存在することを、運転部12の搭乗者や車外の管理者などのユーザに知らせることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第2報知制御を実行させることができる。第2報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、減速制御範囲Rdcでの障害物の存在を報知する第2報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が、減速制御範囲Rdcでの障害物の存在を報知する第2報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の減速制御範囲Rdcに障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動減速制御を実行させることができる。自動減速制御が実行されると、車速を衝突回避用の目標車速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われて、衝突予測時間が設定時間に維持される。その結果、障害物との相対距離が短くなるに連れてトラクタ1の車速を低下させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を可能にすることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第3報知制御を実行させることができる。第3報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、停止制御範囲Rscでの障害物の存在を報知する第3報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が、停止制御範囲Rscでの障害物の存在を報知する第3報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の停止制御範囲Rscに障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動停止制御を実行させることができる。自動停止制御が実行されると、車速を零速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われる。その結果、停止制御範囲Rscに障害物が存在する段階においてトラクタ1を停止させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を確実に行うことができる。
そして、ステップ#22の第1検知判定処理にて障害物の存在が検知されていないと判定されるまで、自動停止制御によるトラクタ1の停止状態が維持される。
又、ステップ#22の第1検知判定処理にて障害物の存在が検知されていないと判定された場合は、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面に表示されている再スタートボタンの操作により、自動走行制御によるトラクタ1の自動走行を速やかに再開させることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいて第1報知制御を実行させることができる。第1報知制御が実行されると、前述したように、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が第1報知画面に切り換わり、又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が第1報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の報知制御範囲Rncに障害物が存在することを、運転部12の搭乗者や車外の管理者などのユーザに知らせることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第2報知制御を実行させることができる。第2報知制御が実行されると、前述したように、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が第2報知画面に切り換わり、又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が第2報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の減速制御範囲Rdcに障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動減速制御を実行させることができ、これにより、車速を衝突回避用の目標車速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われて、衝突予測時間が設定時間に維持される。その結果、障害物との相対距離が短くなるに連れてトラクタ1の車速を低下させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を可能にすることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第3報知制御を実行させることができる。第3報知制御が実行されると、前述したように、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が第3報知画面に切り換わり、又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が第3報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の停止制御範囲Rscに障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動停止制御を実行させることができ、これにより、車速を零速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われる。その結果、停止制御範囲Rscに障害物が存在する段階においてトラクタ1を停止させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を確実に行うことができる。
そして、ステップ#22の第1検知判定処理にて障害物の存在が検知されていないと判定されるまで、自動停止制御によるトラクタ1の停止状態が維持される。
又、ステップ#22の第1検知判定処理にて障害物の存在が検知されていないと判定された場合は、前述した再スタートボタンの操作により、自動走行制御によるトラクタ1の自動走行を速やかに再開させることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいて第1報知制御を実行させることができる。第1報知制御が実行されると、前述したように、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が第1報知画面に切り換わり、又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が第1報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の報知制御範囲Rncに障害物が存在することを、運転部12の搭乗者や車外の管理者などのユーザに知らせることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第2報知制御を実行させることができる。第2報知制御が実行されると、前述したように、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が第2報知画面に切り換わり、又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が第2報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の減速制御範囲Rdcに障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動減速制御を実行させることができ、これにより、車速を衝突回避用の目標車速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われて、衝突予測時間が設定時間に維持される。その結果、障害物との相対距離が短くなるに連れてトラクタ1の車速を低下させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を可能にすることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第3報知制御を実行させることができる。第3報知制御が実行されると、前述したように、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が第3報知画面に切り換わり、又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が第3報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1の停止制御範囲Rscに障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動停止制御を実行させることができ、これにより、車速を零速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われる。その結果、停止制御範囲Rscに障害物が存在する段階においてトラクタ1を停止させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を確実に行うことができる。
そして、ステップ#22の第1検知判定処理にて障害物の存在が検知されていないと判定されるまで、自動停止制御によるトラクタ1の停止状態が維持される。
又、ステップ#22の第1検知判定処理にて障害物の存在が検知されていないと判定された場合は、前述した再スタートボタンの操作により、自動走行制御によるトラクタ1の自動走行を速やかに再開させることができる。
これにより、トラクタ1に対する第1検知範囲Rd1に障害物が存在しなくなったことをユーザに知らせることができる。
又、停止制御範囲Rscにおいて障害物の存在が検知されるまでの間において、第1検知範囲Rd1において障害物の存在が検知されなくなった場合には、トラクタ1を自動停止させることなく、自動走行制御によるトラクタ1の自動走行を継続することができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいて第4報知制御を実行させることができる。第4報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、前ライダーセンサ81での障害物検知精度の低下を報知する第4報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が、前ライダーセンサ81での障害物検知精度の低下を報知する第4報知状態で作動する。その結果、前ライダーセンサ81での障害物検知精度の低下を運転部12の搭乗者や車外の管理者などのユーザに知らせることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第5報知制御を実行させることができる。第5報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、前述した理由による自動減速制御の実行を報知する第5報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が、前述した理由による自動減速制御の実行を報知する第5報知状態で作動する。その結果、前ライダーセンサ81におけるセンサ表面の汚れや第1検知範囲Rd1での浮遊物の発生などに起因した前ライダーセンサ81での障害物検知精度の低下によって自動減速制御が実行されることをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動減速制御を実行させることができ、これにより、車速を衝突回避用の目標車速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われて、衝突予測時間が設定時間に維持される。その結果、仮想の障害物との相対距離が短くなるに連れてトラクタ1の車速を低下させることができ、実在する可能性のある障害物に対するトラクタ1の衝突回避を可能にすることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第6報知制御を実行させることができる。第6報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、前述した理由による自動停止制御の実行を報知する第6報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が、前述した理由による自動停止制御の実行を報知する第6報知状態で作動する。その結果、前ライダーセンサ81におけるセンサ表面の汚れや第1検知範囲Rd1での浮遊物の発生などに起因した前ライダーセンサ81での障害物検知精度の低下によって自動停止制御が実行されることをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動停止制御を実行させることができ、これにより、車速を零速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われる。その結果、停止制御範囲Rscに仮想の障害物が存在する段階においてトラクタ1を停止させることができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいてはセンサ汚れ報知制御を実行させることができる。センサ汚れ報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、例えば、図41に示すような「前ライダーセンサのセンサ表面が汚れています。」などのセンサ表面の汚れなどを知らせるセンサ汚れ報知画面に切り換わる。
又、自動走行制御部23Fが自動走行制御を終了し、これにより、走行モードが自動走行モードから手動走行モードに切り換わる。
又、前ライダーセンサ81のセンサ表面が汚れていることやセンサ表面に異物が付着していることなどをユーザに知らせることができ、汚れや付着物の除去を促すことができる。そして、前ライダーセンサ81におけるセンサ表面の汚れや異物の付着などに起因して前ライダーセンサ81の測定精度が低下した状態において、自動走行制御によるトラクタ1の自動走行が継続される、又は再開されることを防止することができる。
なお、左側の超音波センサ83Aに基づく衝突回避制御と、右側の超音波センサ83Aに基づく衝突回避制御とは、制御手順が同じであることから、以下には、左側の超音波センサ83Aに基づく突回避制御についてのみ説明する。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいては第7報知制御を実行させることができる。第7報知制御が実行されると、液晶モニタ27と表示デバイス50の各表示画面が、左側の第3測定範囲Rm3での障害物の存在を報知する第7報知画面に切り換わる。又、運転部12及び携帯通信端末5の報知器が、左側の第3測定範囲Rm3での障害物の存在を報知する第7報知状態で作動する。その結果、トラクタ1に対する左側の第3測定範囲Rm3に障害物が存在することをユーザに知らせることができる。
又、車速制御部23Bにおいては自動停止制御を実行させることができる。自動停止制御が実行されると、車速を零速まで低下させるための無段変速装置の減速操作が行われる。これにより、左側の第3測定範囲Rm3に障害物が存在する段階においてトラクタ1を停止させることができ、障害物に対するトラクタ1の衝突回避を確実に行うことができる。
これにより、各表示制御部23E,51Aにおいて第7報知制御を終了させることができ、トラクタ1に対する左側の第3測定範囲Rm3に障害物が存在しなくなったことをユーザに知らせることができる。
そして、左側の第3測定範囲Rm3に障害物が存在しないと判定した後に、前述した再スタートボタンの操作が行われた場合は、自動走行制御によるトラクタ1の自動走行を速やかに再開させることができる。
本発明の別実施形態について説明する。
なお、以下に説明する各別実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の別実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
例えば、作業車両は、左右の後輪11に代えて左右のクローラを備えるセミクローラ仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、左右の前輪10及び左右の後輪11に代えて左右のクローラを備えるフルクローラ仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、左右の後輪11が操舵輪として機能する後輪ステアリング仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、エンジン14の代わりに電動モータを備える電動仕様に構成されていてもよい。
例えば、作業車両は、エンジン14と走行用の電動モータとを備えるハイブリッド仕様に構成されていてもよい。
又、障害物判定部81a,82aは、衝突回避制御部81b,82bとしての機能を有するように構成されていてもよい
81A 測定部(前ライダーセンサ)
82A 測定部(後ライダーセンサ)
81a 障害物判定部(前ライダーセンサ)
82a 障害物判定部(後ライダーセンサ)
81b 衝突回避制御部(前ライダーセンサ)
82b 衝突回避制御部(後ライダーセンサ)
Rm1 第1測定範囲
Rm2 第2測定範囲
Claims (5)
- 車体から所定の測定範囲に存在する測距点群に向けて照射した測定光と当該測定光の反射光とに基づいて、少なくとも測距点ごとの多数の距離値を測定する測定部と、
前記多数の距離値を含む前記測定部からの測定情報に基づいて障害物の存否を判定する障害物判定部と、
前記障害物判定部からの前記障害物に関する情報に基づいて前記障害物との衝突を回避する衝突回避制御部とを有し、
前記障害物判定部にて障害物の存在が検知されているか否かを判定し、かつ、前記多数の距離値のうちの所定の無効条件に適合する距離値を無効値として前記多数の距離値に含まれた前記障害物に関する複数の距離値において前記無効値が発生したか否かを判定し、前記障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されている状態において、前記障害物に関する複数の距離値に前記無効値が発生した場合は、前記衝突回避制御部は、当該無効値と前記障害物との関係について更に無効値判定処理を行い、当該無効値を除いた有効な障害物との距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する作業車両用の衝突回避システム。 - 前記衝突回避制御部は、前記無効値判定処理として前記無効値が前記障害物との最短距離値か否かを判定し、前記無効値が前記最短距離値でなければ前記最短距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する請求項1に記載の作業車両用の衝突回避システム。
- 前記衝突回避制御部は、前記無効値判定処理として前記無効値が前記障害物との最短距離値か否かを判定し、前記無効値が前記最短距離値であれば、前記最短距離値以外の有効な障害物との距離値から算出した最短距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する請求項1又は2に記載の作業車両用の衝突回避システム。
- 前記衝突回避制御部は、前記障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されている状態において、前記無効値判定処理として前記障害物に関する複数の距離値の全てが前記無効値になった場合は、その直前の有効な障害物との距離値に基づいて前記障害物との衝突を回避する請求項1~3のいずれか一項に記載の作業車両用の衝突回避システム。
- 前記衝突回避制御部は、前記障害物判定部にて前記障害物の存在が検知されていない状態において、前記測定範囲のうちの障害物検知対象範囲における前記無効値の割合が制限値を超えて、この制限値超過状態が一定時間以上継続された場合は、車速センサが検出する車速に基づいて前記障害物との衝突を回避する請求項1~4のいずれか一項に記載の作業車両用の衝突回避システム。
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