JP3557033B2 - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は絶縁性基板を用いた半導体発光素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
直接遷移型のバンド構造を有する窒化ガリウム(GaN)は、青色あるいは紫色の光を発する発光ダイオード、半導体レーザ装置等の半導体発光素子の材料として有望である。しかしながら、GaNからなる基板が存在しないため、GaN系半導体発光素子を作製する際には、サファイヤ(Al2O3)等の絶縁性基板上に各層をエピタキシャル成長させている。
【0003】
図31は従来のGaN系発光ダイオードの構造を示す断面図である。図31の発光ダイオードは日経マイクロデバイス1994年2月号の第92頁〜第93頁に開示されている。
【0004】
図31において、サファイヤ(Al2O3)基板31上に、GaNバッファ層32、n−GaN層33、n−AlGaNクラッド層34、InGaN発光層35、p−AlGaNクラッド層36およびp−GaN層37が順に形成されている。n−GaN層33の上部領域およびn−AlGaNクラッド層34からp−GaN層37までの幅は、サファイヤ基板31からn−GaN層33の下部領域までの幅よりも狭く形成されている。p−GaN層37の上面にp側電極38が形成され、n−GaN層33の上面にn側電極39が形成されている。このような発光ダイオードの構造はラテラル構造と呼ばれている。
【0005】
図31の発光ダイオードは、InGaN発光層35をn−AlGaNクラッド層34およびp−AlGaNクラッド層36で挟んだダブルヘテロ構造のpn接合を有し、青色の光を効率よく発生することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図31の従来の発光ダイオードでは、n−GaN層33上にn側電極39を設けるために、n−GaN層33よりも上の層の面積をサファイヤ基板31の面積に比べて小さくする必要がある。それにより、InGaN発光層35の面積が小さくなるので、発光面積が小さく、輝度が低くなる。また、p−GaN層37からn−GaN層33の上部領域までを精度良くエッチングする工程が必要となり、かつn側電極39が形成されるn−GaN層33の膜厚を均一にすることが難しいので、製造工程が複雑となり、歩留りが低くなる。
【0007】
さらに、図31の発光ダイオードを用いたLED(発光ダイオード)ランプの組み立て時に、以下に示すような問題が生じる。
図32に図31の発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す。図32のLEDランプの組み立て時には、図31の発光ダイオードチップ30のサファイヤ基板31裏面を負極端子41に接着し、p側電極38をAuワイヤ43で正極端子42に接続するとともに、n側電極39をAuワイヤ44で負極端子41に接続する。さらに、発光ダイオードチップ30、負極端子41および正極端子42を樹脂レンズ45で封入する。
【0008】
一方、従来より、GaP系発光ダイオード、GaAlAs発光ダイオード等の導電性基板を有する発光ダイオードがLEDランプに用いられている。図33に導電性基板を有する発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す。
【0009】
図33のLEDランプの組み立て時には、発光ダイオードチップ50の導電性基板51裏面に設けられたn側電極52をハンダ53で負極端子41に接着するとともに、チップ50の上面に設けられたp側電極54をAuワイヤ55で正極端子42に接続する。さらに、発光ダイオードチップ50、負極端子41および正極端子42を樹脂レンズ45で封入する。
【0010】
上記のように、図33に示すLEDランプの組み立てでは、ワイヤボンディングの工程が1回であるのに対して、図32に示すLEDランプの組み立て工程においてはワイヤボンディングの工程が2回必要となる。
【0011】
このため、図32に示すLEDランプの組み立て時には、ワイヤボンディングの工数の増加により組み立て時間および組み立てコストが増加するという問題が生じる。また、図32のLEDランプを組み立て時には、ボンディング回数が2回となることにより、ワイヤボンディングによりチップに加えられる圧力が、図33に示すLEDランプの組み立て時に比べて2倍となり、LEDランプの信頼性が低下し、さらには歩留りが低下する。さらに、導電性基板を有する発光ダイオードとLEDランプの組み立て工程を共通化することができず、図33のLEDランプの組み立てで使用していた既存の設備を用いることができない。
【0012】
一方、発光面積を大きくするために図34に示すGaN系発光ダイオードが提案されている。図34(a)に示すように、サファイヤ基板61上にAlNバッファ層62およびn-−GaN層63を順に形成し、n-−GaN層上の所定の位置にSiO2マスク64を形成する。次に、図34(b)に示すように、n-−GaN層63上に、アクセプタとなるMgをドープしたn−GaN層65および発光センタとなるZnを含むi−GaN発光層66を成長させた後、SiO2マスク64を除去する。それにより、孔67が形成される。その後、図34(c)に示すように、GaN発光層66の上面に正電極68を形成し、孔67内に負電極69を形成する。
【0013】
図35に図34の発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す。図35のLEDランプの組み立て時には、正極端子42および負極端子41にハンダ70,71を用いて発光ダイオードチップ60の電極68,69をそれぞれ接着する。さらに、発光ダイオードチップ60、正極端子42および負極端子41を樹脂レンズ45で封入する。
【0014】
このように、図34の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て時には、発光ダイオードチップ60の上面を下にして電極68,69をそれぞれ正極端子42および負極端子41上に位置決めし、ハンダ70,71で接着する工程が必要になる。このような電極68,69の位置決めおよびハンダ70,71での接着の工程は容易ではなく、組み立てコストが上昇するとともに、LEDランプの信頼性および歩留りが低下する。また、図33に示した従来の組み立て工程で用いていた既存の設備を使用することができない。
【0015】
それゆえに、本発明の目的は、発光面積が大きく、かつランプの組み立て工程を導電性基板を有する半導体発光素子と共通化することができる絶縁性基板を用いた半導体発光素子を提供することである。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、発光面積が大きく、歩留りおよび信頼性が高く、かつランプの組み立て工程を導電性基板を有する半導体発光素子と共通化することができる絶縁性基板を用いた半導体発光素子の製造方法を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、発光面幅が大きく、製造工程数の増加が少なく、かつランプの組み立て工程を導電性基板を有する半導体発光素子と共通化することができる絶縁性基板を用いた半導体発光素子の製造方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る半導体発光素子は、絶縁性基板上にn型クラッド層、発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子において、複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡って第2の電極を形成し、絶縁性基板の裏面に溝を形成するとともに、絶縁性基板の裏面および溝の内面に第2の電極と電気的に接続された第3の電極を形成したものである。
【0019】
なお、最上層は第1導電型であり、所定の層は第1導電型と逆の第2導電型である。
第2の発明に係る半導体発光素子は、絶縁性基板上にn型クラッド層、少なくともガリウムおよび窒素からなる発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層を積層してなる半導体発光素子において、複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡って第2の電極を形成し、絶縁性基板の裏面に溝を形成するとともに、絶縁性基板の裏面および溝の内面に第2の電極と電気的に接続された第3の電極を形成したものである。
【0020】
第3の発明に係る半導体発光素子は、絶縁性基板上に複数の層が積層されてなる半導体発光素子において、複数の層のうち最上層の上面に形成された第1の電極と、複数の層の側面のうち最上層側から所定の層の上端または一部分に渡る領域に連なって形成された絶縁膜と、複数の層の側面のうち所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡って形成された第2の電極とを備えたものである。
【0021】
なお、第2の電極は、絶縁膜上から所定の層の側面および絶縁性基板の側面に渡って形成されてもよい。
【0022】
第4の発明に係る半導体発光素子の製造方法は、絶縁性基板上にn型クラッド層、発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子の製造方法において、絶縁性基板上に複数の層を形成した後、複数の層および絶縁性基板に複数の溝を形成し、複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、複数の溝内の絶縁性基板の側面から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面に渡って第2の電極を形成し、絶縁性基板を複数の溝に沿って複数のチップに分割するものである。
【0023】
第5の発明に係る半導体発光素子の製造方法は、絶縁性基板上にn型クラッド層、発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子の製造方法において、絶縁性基板に複数の溝を形成した後または複数の層のうち一部の層が形成された絶縁性基板に複数の溝を形成した後、絶縁性基板上の複数の溝を除く領域に複数の層を形成しまたは複数の層のうち残りの層を形成し、複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、複数の溝内の絶縁性基板の側面から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面に渡って第2の電極を形成し、絶縁性基板を複数の溝に沿って複数のチップに分割するものである。
【0024】
第6の発明に係る半導体発光素子の製造方法は、絶縁性基板上に複数の層が積層されてなる半導体発光素子の製造方法において、絶縁性基板上に複数の層を形成した後、複数の層のうち最上層から所定の層に至る深さを有する複数の溝を形成し、複数の溝の内面に絶縁膜を形成するとともに、最上層の上面に第1の電極を形成し、絶縁性基板を複数の溝に沿って複数の棒状部分に分割し、各棒状部分の少なくとも一方の側面に第2の電極を形成し、各棒状部分を複数のチップに分割するものである。
【0025】
第7の発明に係る半導体発光素子の製造方法は、第4、第5または第6の発明に係る半導体発光素子の製造方法において、絶縁性基板上に複数の層を形成する前または絶縁性基板上に複数の層を形成した後に、絶縁性基板の裏面に複数の溝を形成し、絶縁性基板の裏面および複数の溝の内面に第3の電極を形成するものである。
【0026】
第1〜第3の発明に係る半導体発光素子においては、最上層の上面に第1の電極が形成され、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面に第2の電極が形成されているので、発光面積を大きくすることができ、輝度を向上させることができる。
【0027】
また、ランプの組み立ての際には、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層および絶縁性基板の側面に設けられた第2の電極をランプの一方の端子に導電性材料で接着するとともに、最上層の上面に設けられた第1の電極をランプの他方の端子にワイヤボンディングにより接続することができる。
【0028】
このように、ワイヤボンディング工程が1回しか必要ないので、組み立て時間および組み立てコストが低減されるとともに、ランプの歩留りおよび信頼性が向上する。また、導電性基板を有する半導体発光素子とランプの組み立て工程を共通化することができるので、既存の設備を使用することができる。
【0029】
特に、第3の発明に係る半導体発光素子においては、複数の層の側面のうち最上層側から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の上端または一部分に渡る領域に連なって絶縁膜が形成されているので、第2の電極が絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層に接触することが確実に防止される。したがって、第2の電極から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層へ電流のリークが生じない。
【0030】
また、第1および第2の発明に係る半導体発光素子においては、絶縁性基板の裏面に第2の電極と電気的に接続された第3の電極が形成されているので、絶縁性基板の裏面を導電性材料でランプの端子に接着した際に、側面に設けられた第2の電極が裏面に設けられた第3の電極を通してランプの端子に電気的に接続される。したがって、第2の電極とランプの端子との接続不良が回避され、ランプの歩留りおよび信頼性が向上する。
【0031】
また、第1および第2の発明に係る半導体発光素子においては、絶縁性基板の裏面に設けられた溝の内面にも第3の電極が形成されているので、第2の電極と第3の電極との電気的接続が確実に行われる。
【0032】
第4および第5の発明に係る半導体発光素子の製造方法においては、絶縁性基板上に複数の層を形成する前あるいは絶縁性基板上に複数の層を形成した後に、複数の層および絶縁性基板に複数の溝を形成し、最上層の上面に第1の電極を形成するとともに複数の溝内の絶縁性基板の側面から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面に渡って第2の電極を形成する。絶縁性基板上に複数の層を形成した後に複数の層および絶縁性基板に複数の溝を設ける場合には、製造工程数の増加が少なくなり、製造コストが低減される。一方、絶縁性基板上に複数の層を形成する前に絶縁性基板に複数の溝を設ける場合または一部の層が形成された絶縁性基板に複数の溝を設ける場合には、複数の層を精度良くエッチングする必要がないので、製造工程が複雑化せず、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0033】
第6の発明に係る半導体発光素子の製造方法においては、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡る領域を除いて複数の層の側面に絶縁膜を形成することによって、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡る領域に第2の電極を形成した際に、第2の電極が絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層に接触することが確実に防止される。したがって、第2の電極から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層への電流のリークが生じない。また、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡る領域に第2の電極を形成するために絶縁性基板に所定の深さの溝を設ける必要がないので、製造が容易であり、かつ絶縁性基板の割れが生じない。したがって、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0034】
第7の発明に係る半導体発光素子の製造方法においては、絶縁性基板の裏面に複数の溝を形成し、絶縁性基板の裏面および複数の溝の内面に第3の電極を形成することにより、絶縁性基板の裏面を導電性材料でランプの端子に接着した際に、側面に設けられた第2の電極が裏面に設けられた第3の電極を通してランプの端子に電気的に接続される。したがって、第2の電極とランプの端子との接続不良が回避され、ランプの歩留りおよび信頼性が向上する。
【0035】
上記の第1〜第7の発明に係る半導体発光素子が六方体等の多角体である場合には、第2の電極は少なくとも1つの側面に形成する。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明の第1の参考例によるGaN系発光ダイオードの製造方法を示す工程断面図である。また、図6(a),(b)は第1の参考例の発光ダイオードのそれぞれ断面図および平面図である。
【0037】
まず、図1〜図5を参照しながら第1の参考例の発光ダイオードの製造方法を説明する。図1に示すように、厚さ300〜500μmのサファイヤ(α−Al2O3)基板1の例えば(0001)面上に、MOCVD法(有機金属化学的気相成長法)により、バッファ層2、n−GaN層3、n−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7を連続成長させ、ダブルヘテロ構造を形成する。各層の成膜条件を表1に示す。成長時の圧力は大気圧とし、キャリアガスとしてH2およびN2を用いる。
【0038】
【表1】
【0039】
表1において、TMGはトリメチルガリウム(CH3)3Ga、TMAはトリメチルアルミニウム(CH3)3Al、TMIはトリメチルインジウム(CH3)3Inである。また、DEZはジエチルジンク(C2H5)2Zn、Cp2Mgはビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムMg(C5H5)2である。
【0040】
次に、図2に示すように、サファイヤ基板1を裏面から厚さ100〜200μm程度に研磨した後、フォトリソグラフによるパターニングによって、キャップ層7からn−GaN層3に達する複数の凹溝8を形成する(メサ作製工程)。エッチング法としてRIE(リアクティブイオンエッチング)を用い、反応ガスとしてCF4およびO2を用いる。エッチング時の圧力は10〜30Paであり、エッチング深さはn−GaN層3の上部からその膜厚の1/3〜1/2までとする。
【0041】
続いて、図3に示すように、凹溝8の底面に、チップ分離および電極形成用の溝9をダイシングにより形成する。溝9の深さは、サファイヤ基板1の裏面から溝9の底面までの厚さが20〜50μm程度残るようにする。さらに、ダイシングによるダメージ層をエッチングにより除去する。エッチング液としては、200〜250°Cの熱燐酸を用い、エッチング量は10〜30μmとする。
【0042】
その後、図4に示すように、フォトリソグラフによるパターニングによって、キャップ層7の上面にp側電極10を形成し、溝9の内面および縁部上にn側電極11を形成する。p側電極10はNiまたはAuの蒸着等により厚さ8000〜12000Åに形成する。また、n側電極11はAlまたはTiの蒸着またはスパッタ等により厚さ5000〜8000Åに形成する。
【0043】
最後に、図5に示すように、サファイヤ基板1を溝9でブレーキングにより分割(機械的に分割)し、各発光ダイオードチップ12を形成する。このようにして、図6に示す第1の参考例の発光ダイオードが製造される。
【0044】
図6(a)に示すように、サファイヤ(α−Al2O3)基板1上に、GaN、AlNまたはAlGaNからなるバッファ層2、n−GaN層3、AlGaNからなるn−クラッド層4、GaNまたはInGaNからなる発光層5、AlGaNからなるp−クラッド層6およびGaNからなるキャップ層7が順に形成されている。キャップ層7の上面にp側電極10が形成され、サファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の側面にn側電極11が形成されている。
【0045】
図6(b)において、サファイヤ基板1の下面の幅W1、n側電極11の外側の幅W2、およびサファイヤ基板1の上面、バッファ層2およびn−GaN層3の幅W3は、例えばそれぞれ350μm、300μmおよび250μmである。n−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7の幅W4は例えば200μmであり、p側電極10の直径W5は例えば120μmである。
【0046】
このように、本参考例の発光ダイオードにおいては、キャップ層7の上面にp側電極10が設けられ、かつサファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の側面にn側電極11が設けられているので、サファイヤ基板1の面積に対する発光層5の面積の割合が大きい。したがって、発光面積が大きく、輝度が高くなる。また、n側電極11を形成することによる製造工程数の増加が少ないので、製造コストも低減される。
【0047】
なお、n側電極11は、図6(b)に示すように、サファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の4つの側面に設けてもよく、図7に示すように、サファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の対向する2つの側面に設けてもよい。
【0048】
図8〜図16は本発明の第2の参考例によるGaN系発光ダイオードの製造方法を示す工程断面図である。以下、図8〜図16を参照しながら第2の参考例の発光ダイオードの製造方法を説明する。なお、各層の材料および膜厚は第1の参考例と同様である。
【0049】
まず、図8に示すように、サファイヤ基板1にチップ分離および電極形成用の溝13をダイシングにより形成した後、ダイシングによるダメージ層をエッチングにより除去する。次に、図9に示すように、フォトリソグラフによるパターニングによって溝13の内面に選択成長用のSiO2マスク14を形成する。形成方法としてはCVD法(化学的気相成長法)を用い、SiO2マスク14の膜厚は2000〜5000Åとする。続いて、図10に示すように、サファイヤ基板1上にMOCVD法によりバッファ層2およびn−GaN層3を選択成長させる。
【0050】
次に、図11に示すように、フォトリソグラフによるパターニングによって溝13の内部および縁部上に選択成長用のSiO2マスク15を形成する。そして、図12に示すように、n−GaN層3上にMOCVD法によりn−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7を順次選択成長させ、ダブルヘテロ構造を形成する。その後、図13に示すように、SiO2マスク14,15を除去する。
【0051】
続いて、図14に示すように、フォトリソグラフによるパターニングによって、キャップ層7の上面にp側電極10を形成し、溝13の内面および縁部上にn側電極11を形成する。その後、図15に示すように、サファイヤ基板1を裏面から厚さ100〜200μm程度に研磨することによって、サファイヤ基板1を溝13で分離する。それにより、図16に示すように、発光ダイオードチップ16が形成される。
【0052】
このようにして製造された第2の参考例の発光ダイオードにおいても、第1の参考例と同様に、キャップ層7の上面にp側電極10が設けられ、かつサファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の側面にn側電極11が設けられているので、サファイヤ基板1の面積に対する発光層5の面積の割合が大きく、輝度が高くなる。また、n側電極11を形成するために複数の層を精度良くエッチングする必要がないので、製造工程が複雑化せず、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0053】
なお、第2の参考例において、サファイア基板1上に一部の層、例えばバッファ層2およびn−GaN層3を形成した後に、チップ分離および電極形成用の溝13を形成し、その後、図11および図12に示すように、n−GaN層3上にn−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7を形成してもよい。この場合にも、n側電極11を形成するために複数の層を精度良くエッチングする必要がないので、製造工程が複雑化せず、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0054】
次に、第1の参考例の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て工程を図17を参照しながら説明する。なお、第2の参考例の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て工程も第1の参考例の場合と同様である。
【0055】
図17に示すように、発光ダイオードチップ12を負極端子41上に設置し、チップ12の側面に設けられたn側電極11と負極端子41とをハンダ56で接続する。さらに、発光ダイオードチップ12の上面に設けられたp側電極10と正極端子42とをAuワイヤ55で接続する。さらに、発光ダイオードチップ12、負極端子41および正極端子42を樹脂レンズ45で封入する。
【0056】
このように、第1の参考例の発光ダイオードにおいては、p側電極10が発光ダイオードチップ12の上面に設けられ、n側電極11が発光ダイオードチップ12の側面に設けられているので、LEDランプの組み立て時にワイヤボンディングの工程が1回で済む。
【0057】
そのため、組み立ての工数が少なくなり、組み立て時間および組み立てコストが低減される。また、ワイヤボンディング時に発光ダイオードチップ12に加えられる圧力が小さくなるので、LEDランプの歩留りおよび信頼性が向上する。さらに、導電性基板を有する発光ダイオードとLEDランプの組み立て工程を共通化することができるので、既存の設備を使用することができる。なお、第2の参考例の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て工程においても同様の効果が得られる。
【0058】
図18〜図24は本発明の第1の実施例によるGaN系発光ダイオードの製造方法を示す工程図であり、図18、図19、図22および図23は斜視図であり、図20、図21および図24は断面図である。以下、図18〜図24を参照しながら第1の実施例の発光ダイオードの製造方法を説明する。なお、各層の材料および膜厚は第1の参考例と同様である。
【0059】
まず、図18に示すように、厚さ300〜500μmのサファイヤ基板1上に、MOCVD法により、バッファ層2、n−GaN層3、n−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7を連続成長させ、ダブルヘテロ構造を形成する。各層の成膜条件は第1の参考例における図1の工程と同様である。
【0060】
次に、図19に示すように、サファイヤ基板1を裏面から厚さ100〜200μm程度に研磨した後、フォトリソグラフによるパターニングによって、キャップ層7からn−GaN層3に達する複数の凹溝8を形成する(メサ作製工程)。凹溝8の幅は例えば50μmである。エッチング方法およびエッチング条件は第1の参考例における図2の工程と同様である。
【0061】
続いて、図20に示すように、キャップ層7上および凹溝8の内面にCVD法を用いて、SiO2、SiNX等からなるパッシベーション膜(保護膜)17を形成する。パッシベーション膜17の膜厚は2000Å以上であり、例えば5000Åである。
【0062】
その後、図21に示すように、フォトリソグラフによるパターニングによって、キャップ層7上のパッシベーション膜17を除去した後、キャップ層7の上面にp側電極10を形成する。p側電極10はNiまたはAuの蒸着等により厚さ8000〜12000Åに形成する。
【0063】
さらに、図22に示すように、凹溝8に沿ってダイシングまたはスクライブによりサファイヤ基板1を分割し、棒状の発光ダイオードバー18を形成する。さらに、図23に示すように、発光ダイオードバー18の側面にAlまたはTiのスパッタ、蒸着等により厚さ5000〜8000Åのn側電極19を形成する。
【0064】
最後に、図24に示すように、発光ダイオードバー18を側面に垂直な面に沿ってダイシングまたはスクライブにより分割し、各発光ダイオードチップ20を形成する。
【0065】
このようにして製造された第1の実施例の発光ダイオードにおいても、第1の参考例と同様に、キャップ層7の上面にp側電極10が設けられ、かつサファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の側面にn側電極19が設けられているので、サファイヤ基板1の面積に対する発光層5の面積の割合が大きく、輝度が高くなる。
【0066】
また、n−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7の側面にパッシベーション膜17が形成されているので、n側電極19がこれらの層4,5,6,7に接触することが確実に防止される。したがって、n側電極19からn−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7への電流のリークが生じず、信頼性が高い。
【0067】
さらに、n側電極19を形成するためにサファイヤ基板1にダイシングにより所定の深さの溝を形成する必要がないので、作製が容易であり、かつサファイヤ基板1の割れの問題が生じない。したがって、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0068】
なお、第1の実施例の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て工程も、図17を用いて説明した第1の参考例の場合と同様であり、第1の参考例と同様の効果が得られる。
【0069】
図25〜図28は本発明の第2の実施例によるGaN系発光ダイオードの製造方法を示す工程図であり、図25〜図27は断面図であり、図28は正面図である。また、図29(a),(b)は第2の実施例の発光ダイオードのそれぞれ平面図および正面図である。
【0070】
まず、図25〜図28を参照しながら第2の実施例の発光ダイオードの製造方法を説明する。
図25に示すように、図1の工程と同様にして、厚さ300〜500μmのサファイヤ基板1上に、MOCVD法により、バッファ層2、n−GaN層3、n−クラッド層4、発光層5、p−クラッド層6およびキャップ層7を連続成長させ、ダブルヘテロ構造を形成した後、図2の工程と同様にして、サファイヤ基板1を裏面から厚さ100〜200μm程度に研磨し、さらにフォトリソグラフによるパターニングによってキャップ層7からn−GaN層3に達する複数の凹溝8を形成する(メサ作製工程)。なお、各層の材料および膜厚ならびに凹溝8のエッチング方法およびエッチング条件は第1の参考例と同様である。
【0071】
その後、ダブルヘテロ構造の中央部下方におけるサファイヤ基板1の裏面に、ダイシング等により深さ約80μmの溝21を形成する。
続いて、図26に示すように、サファイヤ基板1の裏面にAlのスパッタ等により厚さ5000〜8000Åのn側電極22を形成する。また、凹溝8の底面に、チップ分離および電極形成用の溝9をダイシング等により形成する。溝9の深さは約150μmとする。
【0072】
その後、図27に示すように、フォトリソグラフによるパターニングによって、キャップ層7の上面にp側電極10を形成し、溝9の内面および縁部上にn側電極11を形成する。p側電極10はAuの蒸着等により厚さ8000〜12000Åに形成する。また、n側電極11はAlのスパッタ等により厚さ5000〜8000Åに形成する。
【0073】
最後に、図28に示すように、サファイヤ基板1を溝9に沿ってブレーキングにより分割し、発光ダイオードチップ23を形成する。このようにして、図29に示す第2の実施例の発光ダイオードが製造される。
【0074】
図29に示すように、キャップ層7の上面にp側電極10が形成され、サファイヤ基板1、バッファ層2およびn−GaN層3の側面にn側電極11が形成され、さらにサファイヤ基板1の裏面および溝21の内面にn側電極22が形成されている。n側電極11とn側電極22とは、溝21の両端部において電気的に接続されている。
【0075】
図30は第2の実施例の発光ダイオードをLEDランプの負極端子に装着した状態を示す正面図である。なお、第2の実施例の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て工程は第1の参考例の場合と同様である。図30に示すように、発光ダイオードチップ23の裏面が負極端子41上にハンダ56で接着されている。
【0076】
第2の実施例の発光ダイオードにおいても、第1の参考例と同様に、サファイヤ基板1の面積に対する発光層5の面積の割合が大きく、輝度が高くなる。また、発光ダイオードチップ23の側面のn側電極11が裏面のn側電極22と電気的に接続されているので、図30に示すように、ハンダ56が側面のn側電極11に十分に接触しない場合でも、裏面のn側電極22を通してn側電極11と負極端子41との電気的接続が確実に行われる。したがって、LEDランプの歩留りおよび信頼性が向上する。
【0077】
さらに、第2の実施例の発光ダイオードを用いたLEDランプの組み立て工程においても、第1の参考例の場合と同様に、組み立て工数が少なくなり、組み立て時間および組み立てコストが低減される。また、ワイヤボンディング時に発光ダイオードチップ23に加えられる圧力が小さくなるので、LEDランプの歩留りおよび信頼性が向上する。さらに、導電性基板を有する発光ダイオードとLEDランプの組み立て工程を共通化することができるので、既存の設備を使用することができる。
【0078】
なお、第2の実施例では、図25の工程において凹溝8の形成後にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成しているが、ダブルヘテロ構造の形成前に最初にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよく、あるいは、図27の工程においてp側電極10およびn側電極9の形成後にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよい。
【0079】
また、第2の実施例を第2の参考例の製造方法に適用することもできる。この場合、図8の工程で最初にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよく、あるいは、図14の工程においてp側電極10およびn側電極11の形成後にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよい。
【0080】
さらに、第2の実施例を第1の実施例の製造方法に適用することもできる。この場合、図18の工程において最初にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよく、図19の工程において凹溝8の形成後にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよく、あるいは、図21の工程においてp側電極10の形成後にサファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成してもよい。
【0081】
このように、サファイヤ基板1の裏面に溝21およびn側電極22を形成する工程はいずれの段階で行ってもよい。
上記第1および第2の実施例では、n側電極11をサファイア基板1の側面からn−GaN層3の側面に渡って設けているが、n側電極11をサファイア基板1の側面からn−クラッド層4の側面に渡って設けてもよい。
【0082】
特に、本発明では、絶縁性基板と活性層等の発光領域との間の所定の層の側面から該絶縁性基板の側面に渡って第2の電極が形成されるのが好ましい。
上記参考例および上記実施例では、図2の工程、図19の工程および図25の工程においてサファイア基板1の裏面を研磨しているが、サファイア基板1の厚さが100〜200μm程度である場合には、研磨しなくてもよい。
【0083】
上記実施例では、本発明をpn接合型ダブルヘテロ構造のGaN系またはInGaN系発光ダイオードに適用した場合を説明したが、本発明は、シングルヘテロ構造の発光ダイオード、量子井戸構造の発光ダイオードにも適用でき、また上述のpn接合以外のpin接合等の発光ダイオードにも適用可能である。勿論、GaN系またはInGaN系以外の材料系の発光ダイオードにも適用でき、さらには半導体レーザ素子にも適用可能であり、絶縁性基板を用いた他の種類の半導体発光素子にも同様にして適用することができる。
【0084】
半導体発光素子が六方体等の多角体である場合には、n側電極11,19を少なくとも1つの側面に設ければよい。
【0085】
【発明の効果】
以上のように第1〜第7の発明によれば、最上層の上面に第1の電極が形成され、かつ絶縁性基板および絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面に第2の電極が形成されているので、絶縁性基板の面積に対する発光面積の割合が大きくなり、かつ製造工程が複雑化しない。したがって、輝度が高く、かつ歩留りおよび信頼性が向上された半導体発光素子が安価に得られる。
【0086】
また、ランプの組み立て時にワイヤボンディング工程が1回で済むので、組み立て時間および組み立てコストが低減されるとともに、ランプの歩留りおよび信頼性が向上する。さらに、導電性基板を有する半導体発光素子とランプの組み立て工程を共通化することができるので、既存の設備を使用することができる。
【0087】
特に、第3の発明によれば、複数の層の側面のうち最上層側から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の上端または一部分に渡って形成された絶縁膜によって第2の電極が絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層に接触することが確実に防止される。したがって、第2の電極から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層への電流のリークが生じず、信頼性が向上する。
【0088】
また、第1および第2の発明によれば、側面に設けられた第2の電極が裏面に設けられた第3の電極を通してランプの端子に電気的に接続されるので、第2の電極とランプの端子との接続不良が回避され、ランプの歩留りおよび信頼性が向上する。
【0089】
さらに、第1および第2の発明によれば、絶縁性基板の裏面に設けられた溝の内面にも第3の電極が形成されているので、第2の電極と第3の電極との電気的接続が確実に行われる。
【0090】
特に、第4および第5の発明の製造工程において絶縁性基板上に複数の層を形成した後に、複数の層および絶縁性基板に第2の電極形成用の複数の溝を設ける場合には、製造工程数の増加が少なくなり、製造コストが低減される。また、絶縁性基板上に複数の層を形成する前に絶縁性基板に第2の電極形成用の複数の溝を形成する場合または一部の層が形成された絶縁性基板に第2の電極形成用の複数の溝を形成する場合には、複数の層を精度良くエッチングする必要がないので、製造工程が複雑化せず、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0091】
また、第6の発明によれば、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡る領域を除いて複数の層の側面に絶縁膜を形成することによって、第2の電極が絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層に接触することが確実に防止されるので、第2の電極から絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層よりも上の層への電流のリークが生じない。また、絶縁性基板とn型クラッド層との間の所定の層の側面から絶縁性基板の側面に渡る領域に第2の電極を形成するために絶縁性基板に所定の深さの溝を設ける必要がないので、製造が容易であり、かつ絶縁性基板の割れが生じない。したがって、歩留りおよび信頼性が向上し、製造コストも低減される。
【0092】
また、第7の発明によれば、絶縁性基板の裏面に複数の溝を形成し、絶縁性基板の裏面および複数の溝の内面に第3の電極を形成することにより、側面に設けられた第2の電極が裏面に設けられた第3の電極を通してランプの端子に電気的に接続される。したがって、第2の電極とランプの端子との接続不良が回避され、ランプの歩留りおよび信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第1の工程断面図である。
【図2】本発明の第1の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第2の工程断面図である。
【図3】本発明の第1の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第3の工程断面図である。
【図4】本発明の第1の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第4の工程断面図である。
【図5】本発明の第1の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第5の工程断面図である。
【図6】本発明の第1の参考例による発光ダイオードの断面図および平面図である。
【図7】本発明の第1の参考例による発光ダイオードのn側電極の他の例を示す平面図である。
【図8】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第1の工程断面図である。
【図9】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第2の工程断面図である。
【図10】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第3の工程断面図である。
【図11】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第4の工程断面図である。
【図12】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第5の工程断面図である。
【図13】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第6の工程断面図である。
【図14】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第7の工程断面図である。
【図15】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第8の工程断面図である。
【図16】本発明の第2の参考例による発光ダイオードの製造方法を示す第9の工程断面図である。
【図17】本発明の第1の参考例による発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す図である。
【図18】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第1の工程斜視図である。
【図19】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第2の工程斜視図である。
【図20】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第3の工程断面図である。
【図21】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第4の工程断面図である。
【図22】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第5の工程斜視図である。
【図23】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第6の工程断面図である。
【図24】本発明の第1の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第7の工程断面図である。
【図25】本発明の第2の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第1の工程断面図である。
【図26】本発明の第2の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第2の工程断面図である。
【図27】本発明の第2の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第3の工程断面図である。
【図28】本発明の第2の実施例による発光ダイオードの製造方法を示す第4の工程正面図である。
【図29】本発明の第2の実施例による発光ダイオードの平面図および正面図である。
【図30】本発明の第2の実施例による発光ダイオードをLEDアンプの負極に装着した状態を示す図である。
【図31】絶縁性基板を用いた従来の発光ダイオードの一例を示す断面図である。
【図32】図31の従来の発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す図である。
【図33】導電性基板を有する従来の発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す図である。
【図34】絶縁性基板を用いた従来の発光ダイオードの他の例を示す工程断面図である。
【図35】図34の従来の発光ダイオードを用いたLEDランプの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 サファイヤ基板
2 バッファ層
3 n−GaN層
4 n−クラッド層
5 発光層
6 p−クラッド層
7 キャップ層
10 p側電極
11,19,22 n側電極
17 パッシベーション膜
21 溝
Claims (7)
- 絶縁性基板上にn型クラッド層、発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子において、前記複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、前記絶縁性基板と前記n型クラッド層との間の所定の層の側面から前記絶縁性基板の側面に渡って第2の電極を形成し、前記絶縁性基板の裏面に溝を形成するとともに、前記絶縁性基板の裏面および前記溝の内面に前記第2の電極と電気的に接続された第3の電極を形成したことを特徴とする半導体発光素子。
- 絶縁性基板上にn型クラッド層、少なくともガリウムおよび窒素からなる発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子において、前記複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、前記絶縁性基板と前記n型クラッド層との間の所定の層の側面から前記絶縁性基板の側面に渡って第2の電極を形成し、前記絶縁性基板の裏面に溝を形成するとともに、前記絶縁性基板の裏面および前記溝の内面に前記第2の電極と電気的に接続された第3の電極を形成したことを特徴とする半導体発光素子。
- 絶縁性基板上に複数の層が積層されてなる半導体発光素子において、前記複数の層のうち最上層の上面に形成された第1の電極と、前記複数の層の側面のうち前記最上層側から所定の層の上端または一部分に渡る領域に連なって形成された絶縁膜と、前記複数の層の前記側面のうち前記所定の層の側面から前記絶縁性基板の側面に渡って形成された第2の電極とを備えたことを特徴とする半導体発光素子。
- 絶縁性基板上にn型クラッド層、発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子の製造方法において、前記絶縁性基板上に前記複数の層を形成した後、前記複数の層および前記絶縁性基板に複数の溝を形成し、前記複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、前記複数の溝内の前記絶縁性基板の側面から前記絶縁性基板と前記n型クラッド層との間の所定の層の側面に渡って第2の電極を形成し、前記絶縁性基板を前記複数の溝に沿って複数のチップに分割することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
- 絶縁性基板上にn型クラッド層、発光層、p型クラッド層を順に成長させたダブルヘテロ構造を含む複数の層が積層されてなる半導体発光素子の製造方法において、前記絶縁性基板に複数の溝を形成した後または前記複数の層のうち一部の層が形成された前記絶縁性基板に複数の溝を形成した後、前記絶縁性基板上の前記複数の溝を除く領域に前記複数の層を形成しまたは前記複数の層のうち残りの層を形成し、前記複数の層のうち最上層の上面に第1の電極を形成するとともに、前記複数の溝内の前記絶縁性基板の側面から前記絶縁性基板と前記n型クラッド層との間の所定の層の側面に渡って第2の電極を形成し、前記絶縁性基板を前記複数の溝に沿って複数のチップに分割することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
- 絶縁性基板上に複数の層が積層されてなる半導体発光素子の製造方法において、前記絶縁性基板上に前記複数の層を形成した後、前記複数の層のうち最上層から所定の層に至る深さを有する複数の溝を形成し、前記複数の溝の内面に絶縁膜を形成するとともに、前記最上層の上面に第1の電極を形成し、前記絶縁性基板を前記複数の溝に沿って複数の棒状部分に分割し、前記各棒状部分の少なくとも一方の側面に第2の電極を形成し、前記各棒状部分を複数のチップに分割することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
- 前記絶縁性基板上に前記複数の層を形成する前または前記絶縁性基板上に前記複数の層を形成した後に、前記絶縁性基板の裏面に複数の溝を形成し、前記絶縁性基板の裏面および前記複数の溝の内面に第3の電極を形成することを特徴とする請求項4、5または6記載の半導体発光素子の製造方法。
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