JP3556146B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真式複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いられる電子写真感光体と、それを用いた画像形成方法とに関するものである。
【0002】
より詳細には、転写メモリーが非常に小さく、且つ、オゾン、NOx等の耐ガス性に優れた正帯電単層型電子写真感光体と、それを用いた反転現像式デジタル画像形成方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
有機感光体は、従来の無機感光体に比べて製造が容易であり、コストが安く、電荷輸送剤、電荷発生剤、結着樹脂等の感光体材料の選択肢が多様で、機能設計の自由度が高いという利点を有することから、近年、広く用いられている。
【0004】
有機感光体には、電荷輸送剤(ホール輸送剤、電子輸送剤)を電荷発生剤とともに同一の感光層中に分散させた単層型感光体と、電荷発生剤を含有する電荷発生層と電荷輸送剤を含有する電荷輸送層とを積層した積層型感光体とがある。
【0005】
一方、電子写真方式を利用した画像形成装置は、感光体を帯電し(主帯電工程)、画像露光して静電潜像を形成し(露光工程)、この静電潜像を現像バイアス電圧が印加された状態でトナー現像し(現像工程)、形成されるトナー像を転写紙に転写し(転写工程)、定着して画像形成を行う。また、感光体上の残留トナーはウレタンブレード等によりクリーニングされ(クリーニング工程)、感光体上の残留電荷はLED等により消去される(除電工程)。
【0006】
また、前記電子写真方式を利用した画像形成装置には、デジタル及びアナログ複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等があり、特に帯電工程で感光体に印加される帯電電圧と同極性のトナーを使用して現像する反転現像方式は、デジタル画像形成装置に広く使用されている。
【0007】
電子写真感光体を反転現像式デジタル画像形成装置に使用した場合、転写工程で感光体に印加される転写電圧は、通常、感光体に直接印加せず転写媒体(紙)を介して印加され、転写媒体が転写工程を通過しないときは印加されない。
【0008】
しかしながら、転写電圧の入切タイミングは非常に困難で、転写媒体の先後端部については感光体に直接印加される部分が発生してしまうことが多い。すなわち、転写媒体の先端が転写装置を覆う前に、転写電圧が印加され始め、また、転写媒体の後端の通過により転写装置の一部が露出されてもなお、転写電圧が印加され続けるため、当該部分は前記感光体に転写電圧が直接印加されるのである。
【0009】
正帯電単層型電子写真感光体の場合、転写装置で印加される電圧の極性は負であるため、負電圧が印加された感光体表面には負の空間電荷が残存する、いわゆる転写メモリーが発生する。一般に、単層型感光体は両極性に感度を有するため、次の除電工程において負の空間電荷が消去される。
【0010】
ところが、前記正帯電単層型感光体の負極性に対する感度が非常に悪い(半減露光量が非常に大きい)場合には、負の空間電荷が十分に消去されず、次の帯電工程で正帯電されても空間電荷の影響で電位低下が引き起こされ、更に現像工程においては感度差となって現れ、画像中では当該部分が黒くなる、いわゆる転写メモリー画像が発生する。すなわち、転写メモリーを発生させないようにするためには正負の感度差が少ないほど好ましい。
【0011】
一方、前記正帯電単層型感光体を使用した反転現像式デジタル画像形成装置は、一般的にオゾンの発生は少ない。しかし、前述のように転写装置で印加される電圧の極性は負であるため、転写装置付近ではオゾンの発生があり、特に大型画像形成装置においては顕著となる。また、特に帯電装置付近ではNOxの発生が多い。
【0012】
感光体表面が前記のオゾン、NOx等のガスに暴露されると、当該部分の帯電電位が低下し、画像かぶりや黒筋の発生原因となることが知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、反転現像式デジタル画像形成装置に使用しても転写メモリーが非常に小さく、且つ、オゾン、NOx等の耐ガス性に優れた正帯電単層型電子写真感光体を提供することである。
【0014】
更には、本発明の正帯電単層型電子写真感光体を使用した反転現像式デジタル画像形成装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、上記目的を達成するために、導電性基体上に感光層を形成し、前記感光層が電荷発生剤としてのフタロシアニン系化合物、電子輸送剤として一般式(1)、(2)または(3)で示される化合物を少なくとも1種、及び、一般式(4)で示されるターフェニル化合物を含有することを特徴とする正帯電単層型電子写真感光体は、転写メモリーが非常に小さく、且つ、オゾン等の耐ガス性に優れている事実を見出した。
【0016】
【発明の実施形態】
正帯電単層型電子写真感光体は、導電性基体上に単一の感光層を設けたものである。この感光層は、電荷発生剤、ホール輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂等を適当な溶媒に溶解または分散させ、得られた塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させることで形成される。
【0017】
次に、本発明の正帯電単層型電子写真感光体に用いられる種々の材料について詳細に説明する。
【0018】
<電荷発生剤>デジタル画像形成装置の光源としては、現在、LED、半導体レーザが使用されているが、その発振波長は約740nm以上であり、赤外領域に限定されている。従って、少なくとも700〜850nm付近の波長領域に感度を有する有機感光体が必要である。
【0019】
前記要求を満たす、有機感光体に使用される電荷発生剤として、例えば、多環キノン系化合物、ピリリウム系化合物、スクエアリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物等が提案または実用化されているが、本発明の正帯電単層型電子写真感光体には、種々のフタロシアニン系化合物が使用される。
【0020】
一般的にフタロシニン系化合物には、中心金属を有さないメタルフリーフタロシニン(CGM−1)と、近年研究開発が活発に行われているアルミニウムフタロシアニン、バナジウムフタロシニン、カドミウムフタロシアニン、アンチモンフタロシニン、クロムフタロシニン、銅4−フタロシニン、ゲルマニウムフタロシニン、鉄フタロシニン、クロロアルミニウムフタロシニン、チタニルフタロシニン、クロロインジウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシニン、マグネシウムフタロシニン、ジアルキルフタロシニン、テトラメチルフタロシニン、テトラフェニルフタロシニン等の中心金属を有する金属フタロシアニンとがあり、またα型、β型、γ型、δ型、ε型、σ型、x型等、種々の結晶型のものがあり、何れも使用可能である。また、これらのフタロシアニン化合物は単独または二種以上をブレンドして使用できる。
【0021】
(CGM−1)
【化7】
Figure 0003556146
【0022】
上記フタロシアニン系化合物は、バインダー樹脂重量に対して0.1〜20wt%、特に0.5〜10wt%含有することが好ましい。
【0023】
<電子輸送剤>本発明の単層型電子写真感光体に用いられる電子輸送剤としては、転写メモリー低減のため、電子の移動度が大きい請求項1記載の一般式(1)、(2)または(3)で示される化合物が使用される。
【0024】
また電子輸送剤として、前記化合物を使用する場合、単独または少なくとも1種以上含有すればよい。すなわち前記化合物と共に、種々の電子輸送剤を含有していてもよい。
【0025】
種々の電子輸送剤としては、例えばピレン系化合物、カルバゾール系化合物、ヒドラゾン系化合物、N,N−ジアルキルアニリン系化合物、ジフェニルアミン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、トリフェニルメタン系化合物、テトラシアノエチル、テトラシアノキノジメタン、クロルアニル、ブロモアニル、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノメチレンフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン等の電子吸引性物質、あるいはこれらの電子吸引性物質を高分子化したもの等があげられる。
【0026】
電子輸送剤の含有量は、バインダー樹脂重量に対して5〜100wt%、更には10〜80wt%が好ましい。
【0027】
<ホール輸送剤>本発明の単層型電子写真感光体に用いられるホール輸送剤としては、転写メモリー低減のため、特に、請求項2記載の一般式(6)または(7)で示される化合物が好適に使用される。
【0028】
またホール輸送剤として、前記化合物を使用する場合、単独または少なくとも1種以上含有すればよい。すなわち前記化合物と共に、種々のホール輸送剤を含有していてもよい。
【0029】
例えば2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系の化合物、9−4(−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物等があげられる。また、これらのホール輸送剤は単独または二種以上をブレンドして使用できる。
【0030】
ホール輸送剤の含有量は、バインダー樹脂重量に対して5〜500wt%、更には25〜200wt%が好ましい。
【0031】
<結着樹脂>前記各成分を分散させるための結着樹脂は、従来から感光層に使用されている種々の樹脂を使用することができる。
【0032】
例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。また、これらのバインダー樹脂は単独または二種以上をブレンドして使用できる。
【0033】
特に好適な樹脂は、帝人化成(株)社製パンライト、三菱瓦斯化学(株)社製PCZ等のビスフェノールZ型モノマーとホスゲンとから誘導されるビスフェノールZ型ポリカーボネートである。
【0034】
前記例のバインダー樹脂の重量平均分子量は5,000〜200,000、更には15,000〜100,000が好ましい。
【0035】
<添加剤>本発明の正帯電単層型電子写真感光体には、特に、請求項1記載のターフェニル化合物を、オゾン等の耐ガス性向上の目的で含有させることを特徴とする。詳細は明らかでないが、前記ターフェニル化合物を含有させると、感光層表面の微細な空隙に分子が入り込み、感光層表面へのガスの侵入を阻害するのではないかと考えられる。
【0036】
前記ターフェニル化合物の含有量は、バインダー樹脂重量に対して0.5〜30wt%、更には1〜10wt%が好ましい。
【0037】
本発明の正帯電単層型電子写真感光体の膜厚は5〜50μm、特に15〜35μmが好ましい。
【0038】
本発明の正帯電単層型電子写真感光体においては、導電性基体と感光層との間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよい。
【0039】
上記感光層が形成される導電性基体としては、導電性を有する種々の材料を使用することができ、例えば、鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
【0040】
導電性基体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれであってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電性基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。
【0041】
前記感光層を塗布の方法により形成する場合には、前記例示のホール輸送剤、電荷発生剤、電子受容体、結着樹脂等を適当な溶剤とともに、公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシエーカー、超音波分散機等を用いて分散混合して分散液を調整し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
【0042】
上記分散液を作製するための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独で、または2種以上混合して用いられる。
【0043】
更に、感光層表面の平滑性を良くするために、シリコンオイル等のレベリング剤を使用してもよい。
【0044】
一方、本発明の画像形成装置は、請求項1記載の正帯電単層型電子写真感光体を使用し、該感光体の進行方向に沿って、少なくとも主帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、除電工程及びクリーニング工程とを備え、前記転写工程で印加される電圧は、帯電工程で印加される電圧とは逆極性であることを特徴とする反転現像式デジタル画像形成装置であり、例えば、デジタル複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等が挙げられる。
【0045】
本発明の正帯電単層型電子写真感光体は、前述のように転写メモリーが非常に小さいため、前記画像形成装置に使用してもメモリー画像が発生することはない。また、オゾン、NOx等の耐ガス性に優れているため、前記ガスが大量に発生する大型画像形成装置においても、画像かぶりや黒筋が発生することはない。
【0046】
【実施例】
以下、実施例、比較例をあげて本発明を説明する。なお、以下の実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0047】
<実施例1〜12>
電荷発生剤としてX型無金属フタロシアニン(CGM−1)2.2重量部、電子輸送剤として、一般式(1)[ET−101、−102]、一般式(2)[ET−201、−202]、一般式(3)[ET−301、−302]から選ばれた1種(30重量部)、ホール輸送剤として、一般式(5)[HT−501]、一般式(6)[HT−601]から選ばれた1種(60重量部)、ターフェニル化合物として、一般式(4)[AD−401、−402]から選ばれた1種(3重量部)、及びバインダー樹脂として重量平均分子量50,000のbis−Z型ポリカーボネート樹脂100重量部、及びテトラヒドロフラン750重量部を、ボールミル中で20時間分散あるいは溶解させ、単層型感光層用塗布液を調合した。そして、この塗布液を、支持体としてのアルミニウム素管上にディップコート法にて塗布し、130℃、45分間の熱風乾燥を行い、膜厚22.5μmの単一感光層を有する正帯電単層型感光体を作製した。
【0048】
表1〜3に、実施例に使用した前記化合物の構造式を示した。
【0049】
<電子輸送剤>
【表1】
Figure 0003556146
【0050】
<ホール輸送剤>
【表2】
Figure 0003556146
【0051】
<ターフェニル化合物>
【表3】
Figure 0003556146
【0052】
<比較例1、2>
電子輸送剤としてET−1、−2を使用した以外は実施例1〜12と同様に正帯電単層型感光体を作製した。
【0053】
<比較例3〜14>
ターフェニル化合物を添加しない以外は実施例1〜12と同様に正帯電単層型感光体を作製した。
【0054】
表4に、比較例1、2に使用した化合物の構造式を示した。
【0055】
<電子輸送剤>
【表4】
Figure 0003556146
【0056】
上記各実施例、比較例の正帯電単層型電子写真感光体について、下記の各特性を評価した。評価結果を表5、6に示した。
【0057】
<光感度評価>
ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機(ジェンテックシンシア30M)を使用して、各実施例、比較例の感光体に印加電圧を加えて、その表面を+700Vに帯電させた。
【0058】
次に、上記試験機の露光光源であるハロゲンランプの白色光からバンドパスフィルターを使用して取り出した波長780nmの単色光(半値幅20nm、光強度15μW)を、上記帯電状態の感光体表面に露光(露光時間40msec)した。そして、露光開始時点から330msec経過した時点での表面電位を露光後電位VL(V)として測定した。すなわち、露光後電位が小さいほど感光体は高感度である。
【0059】
<転写メモリー評価>
京セラミタ(株)社製デジタル複写機Creage630を使用して、各実施例、比較例の感光体に、主帯電器により+850Vに均一に帯電し、反射光学濃度が約0.5のハーフトーンを出力し画像露光を行った後、+650Vの現像バイアスを印加して、正帯電トナーを使用した二成分現像剤にて反転現像を行った。次いで転写出力6kVで転写紙に転写を行い、定着後、評価用画像を得た。
【0060】
前記評価用画像の、感光体ドラム長手方向に帯状に出現する画像の濃い部分(転写メモリー画像)と、その他の部分との画像濃度差(ΔID)が0.2以上を不可とした。
【0061】
<耐オゾン性評価>
各実施例、比較例の感光体の表面電位を京セラミタ(株)社製デジタル複写機Creage7320を使用して測定し、次いで、前記感光体を、暗所にてオゾン濃度10ppmの雰囲気中に、常温にて10時間暴露させ、暴露直後の表面電位を同様にして測定した。
【0062】
(初期表面電位)−(暴露直後の表面電位)=ΔV0とし、ΔV0が60V以上を不可とした。
【0063】
【表5】
Figure 0003556146
【0064】
【表6】
Figure 0003556146
【0065】
表5、表6から明らかなように、請求項1記載の電子輸送剤の存在が画像濃度差、すなわち耐メモリー性に、また、ターフェニル化合物の存在が耐オゾン性に大きく影響することが理解できる。
【0066】
【発明の効果】
本発明の電子写真感光体は、反転現像方式のデジタル画像形成装置に使用しても、転写メモリーが非常に小さく、転写メモリー画像が発生しない。また、オゾン、NOx等の耐ガス性に優れているため、前記ガスが大量に発生する大型画像形成装置においても、画像かぶりや黒筋が発生することはない。

Claims (3)

  1. 導電性基体上に感光層を形成し、前記感光層が電化発生剤としてフタロシアニン系化合物、電子輸送剤として一般式(1)、(2)または(3)で示される化合物を少なくとも1種、及び、一般式(4)で示されるターフェニル化合物を含有することを特徴とする正帯電単層型電子写真感光体。
    一般式(1):
    Figure 0003556146
    (一般式(1)中、R、Rは同一または異なって、置換基を有してもよい1価の炭化水素基を示す。)
    一般式(2):
    Figure 0003556146
    (一般式(2)中、R、Rは同一または異なって、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基またはニトロ基を示す。nは0〜3の整数を表わす。)
    一般式(3):
    Figure 0003556146
    (一般式(3)中、R、Rは同一または異なって、置換基を有してもよい1価の炭化水素基を示す。)
    一般式(4):
    Figure 0003556146
    (一般式(4)中、R、R、Rは同一または異なって、水素原子、あるいは置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、アミノ基を示す。)
  2. ホール輸送剤として、一般式(5)または(6)で示される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項1記載の正帯電単層型電子写真感光体。
    一般式(5):
    Figure 0003556146
    (一般式(5)中、R10およびR12は同一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい、アラルキル基またはアルコキシ基を示し、R11およびR13は同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよい、アルキル基またはアルコキシ基を示す。但し、R11およびR13の置換位置がパラ位の場合、R11およびR13は水素原子である。)
    一般式(6):
    Figure 0003556146
    (一般式(6)中、R14及びR16は同一または異なるアルキル基を示し、R15、R17は同一または異なって水素原子またはアルキル基を示す。)
  3. 請求項1記載の正帯電単層型電子写真感光体を使用し、前記電子写真感光体の進行方向に沿って、少なくとも主帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、除電工程及びクリーニング工程とを備え、前記転写工程で印加される電圧の極性が負で、帯電工程で印加される電圧の極性が正であることを特徴とする反転現像式デジタル画像形成装置。
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