JP3554636B2 - オートチェンジャ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジ式の記録媒体を複数個収納するオートチェンジャに関し、特に、各カートリッジの収納場所等を自動的に認識するカートリッジ認識手段を備えたオートチェンジャに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像機器やオーディオ機器あいはコンピュータ搭載機器等に用いられるカートリッジ式の記録媒体(以下、カートリッジという)の実用化が進み、映像情報や音楽情報あるいはコンピュータプログラム等々の多種多様な情報をこれらの機器で扱うことが可能になった。
【0003】
1個のカートリッジでは記録又は再生し得る情報量に限界があるため、層状に多段に形成された複数のスロットにカートリッジを収納し得るとともに、スロットの配設方向にキャリッジを昇降移動させ、所望のスロットにカートリッジを搬送することで多数のカートリッジを収納し得るオートチェンジャが開発された。そして、前記種々の機器にこのオートチェンジャを接続することにより、必要なカートリッジを自動的に検索したり保管する等の機能を飛躍的に向上させ、膨大な情報量を自動的に処理することが可能となった。
【0004】
従って、オートチェンジャにおいては、複数のカートリッジを確実に管理するためには、各スロットのカートリッジの収納の有無を常時把握する必要がある。かかる必要性の下、従来のオートチェンジャにあっては、スロットにスロットの挿入口から後端部が突出した状態で収納されたカートリッジに対して、その後端部を幅方向に挟むようにカートリッジの側面に臨む発光素子と受光素子をキャリッジの両端に対向配置し、これら素子間の光路をカートリッジが遮るか否かを検出することで、カートリッジの収納の有無を検出していた(特開平7−6950号)。
【0005】
また、近年、両面使用が可能な媒体が普及し、このような媒体に対応し得るオートチェンジャにあっては、媒体を収容したカートリッジをチェンジャ内で反転させる必要がある。かかる反転のための具体的な手段として、カートリッジを保持するキャリッジを、このキャリッジを含む軸回りで自転するように回転させる手段が特開平1−303669号に開示されている。
【0006】
しかし、特開平1−303669号に開示されるような手段でカートリッジを反転させる機構を有するオートチェンジャに、上記特開平7−6950号に開示された構成で発光素子と受光素子を設けた場合は、カートリッジを反転させる際に、発光素子あるいは受光素子が検出対象のスロットの上下に収納されているカートリッジと干渉してしまい、カートリッジの反転に支障をきたす等の問題が生じる。
【0007】
また、特開平7−6950号に開示されるように、カートリッジの幅方向に沿って各素子を配置した場合は、光路長が長く、従って、誤検出や消費電力の増加等の不都合を招く問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、簡素な構造であって、カートリッジの収納場所や収納されていない場所等を確実に認識することができるカートリッジ認識手段を備えたオートチェンジャを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明のオートチェンジャは、複数のカートリッジを収納するための複数のスロットが配設されたラックと、前記ラックに対してカートリッジを水平に搬送する水平搬送部と、前記水平搬送部をその上下面を反転可能に支持する可動台を有し、この可動台を前記スロットの配設方向に沿って移動させることによりこれに支持される前記水平搬送部も前記スロットの配設方向に沿って移動させる可動手段と、前記可動台に、相互に光軸合わせされて前記スロットに近接して設けられ、互いの光路が前記スロットに収納されるカートリッジの一端の角部に対して傾斜されるように設けられた発光素子と受光素子と、前記受光素子の検出信号に基づいてカートリッジの有無を認識するカートリッジ認識手段とを備え、前記可動台は、前記発光素子と前記受光素子の光路の方向で前記カートリッジの一端の角部の両側に、この角部の端部に接する接線よりも前記カートリッジ側に突出するリブ壁を有するリブ構造であり、前記発光素子及び受光素子は、前記カートリッジが収納されていないスロットに対向するときは互いに光路が遮断されず、前記カートリッジが収納されているスロットに対向するときはカートリッジの一端にて互いに光路が遮断される位置であって、前記リブ壁の外側にそれぞれ配設される構成とした。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面と共に説明する。尚、図1、図3乃至図5において、説明の都合上、カートリッジPCRの搬送方向をx方向、x方向に対して直交する方向をy方向及びz方向とする直交座標を用いることとする。
【0011】
図1において、このオートチェンジャは、規格化された複数のカートリッジPCRを収納するラック2と、カートリッジPCR中に収容されているディスク媒体への情報の書込み及び読取りを行う録再装置4とが匡体(図示せず)内に設けられている。
【0012】
当該オートチェンジャに適用されるカートリッジPCRは、矩形状のシェルを重ね合わせて成るカートリッジケース6内にディスク媒体(図示せず)が収容されている。
【0013】
当該ディスク媒体の種類には、両面(A面及びB面)が共に再書込み可能又は読取り専用のもの、片面のみが使用可能であってこの使用可能な面が再書込み可能あるいは読取り専用のもの等がある。
【0014】
カートリッジケース6には、当該規格のカートリッジPCRであることを示す一対の貫通孔8,10と、収容されているディスク媒体の種類を示す有底の小径穴(メディアホールという)20,22が予め形成されると共に、矩形貫通穴12,14とこれらの貫通穴を開閉するスイッチ片16,18から成る所謂ライトプロテクト機構が形成されている。スイッチ片16,18にて貫通穴12,14が閉じられるとディスク媒体への再書込み可能、開かれると書込み禁止を設定するようになっている。
【0015】
かかるカートリッジPCRが録再装置4に装着されると、カートリッジケース6に摺動可能に設けられているスライド扉24が開かれて前記ディスク媒体の一部が露出することにより、記録又は読取りが可能となる。
【0016】
ラック2は、カートリッジPCRが挿入される側に向けて開口しており、カートリッジPCRを1個ずつ独立に収納するための多数個のスロット26がz方向に沿って多段形成されている。
【0017】
各スロット26は、図2に示す制御ユニット68によって番号付けがなされ、カートリッジPCRの収納されているスロット及びカートリッジPCRの収納されていないスロットを自動的に管理する。
【0018】
ここで、いずれのスロット26の奥行きもカートリッジPCRの搬送方向xにおける長さより短い。このため、カートリッジPCRがスロット26に収納されると、カートリッジPCRの後端が所定の長さ分だけスロット26から突出するようになっている。
【0019】
録再装置4は、前記ラック2の各スロット26と同じ方向に向けられた挿入口28を介して1個のカートリッジPCRを着脱するようになっている。
【0020】
図1中には示さないが、前記匡体に設けられたフロントパネルには、当該オートチェンジャに新たなカートリッジPCRを挿入したり、既に収納されているカートリッジPCRを排出するための投入口が設けられている。
【0021】
ラック2及び録再装置4と前記フロントパネル背面との間の空間には、前記投入口を介して新たに挿入されたカートリッジPCRを空きスロット26へ搬送して収納させたり、既にスロット26に収納されているカートリッジPCRを引き出して前記投入口から排出させる搬送機構30が設けられている。
【0022】
搬送機構30は、z方向に立設された2本のシャフト32,34と、これらのシャフト32,34にz方向に摺動可能に支承された略矩形状の可動台36と、可動台36に揺動可能に支持された水平搬送部38を備えている。
【0023】
可動台36の一端には、昇降用モータ(図示せず)によってz方向に移動するタイミングベルト40の一端が固定され、図2の制御ユニット68の指令に従って前記昇降用モータが正転又は逆転するのに伴ってタイミングベルト40が上方又は下方へ移動することにより、可動台36及び水平搬送部38をシャフト32,34に支持しつつ昇降させる。この昇降動作により、水平搬送部38を制御ユニット68で指定された番地のスロット26や録再装置4に対向させる。
【0024】
また、この可動台36は、図7に図示するように縦横にリブ83を形成したリブ構造となっており、強度を確保しつつ軽量化が図られている。
【0025】
水平搬送部38は、図中のxy平面と平行で相互にz方向に所定間隔をおいて対向する一対の対向平板42,44を有し、これらの対向平板42,44にて画成された隙間内をカートリッジPCRがx方向に進退移動するようになっている。
【0026】
対向平板42の一端には、フィード用モータ48にて正逆転されるフィードローラ46が対向平板44に対向して設けられ、x方向に沿ってカートリッジPCRをラック2又は録再装置4側へ搬送したり、前記フロントパネルの投入口側へ逆搬送する。
【0027】
対向平板42,44のラック2側の左右側端には、ギヤ機構50aとアーム部材50b及びローディング用モータ(図示せず)、アーム部材50bに立設されたローラー50c,50d等から成るローディング機構50が設けられている。尚、図1中には、左側のローディング機構のみ示されている。
【0028】
かかるローディング機構50は、新たに挿入されたカートリッジPCRが前記対向平板42,44間の隙間に挿入されフィードローラ46にてラック2又は録再装置4側に水平搬送されると、前記ローディング用モータの駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが前記隙間内へ揺動して、カートリッジPCRの後端を押圧することにより、カートリッジPCRをスロット26又は録再装置4に確実に装着させる。
【0029】
一方、スロット26又は録再装置4に既に収納されているカートリッジPCRを取り出すときは、前記ローディング用モータの逆回転の駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが逆方向に揺動することによって、カートリッジPCRの両側端を挟みながら対向平板42,44間の隙間内へ引き出し、逆回転しているフィードローラ46との協働にて投入口へ排出させる。
【0030】
更に、対向平板42の上端には、x方向に沿って対向する支持部52,54が設けられ、これらの支持部52,54にて水平搬送部38が可動台36に揺動可能に支持されている。
【0031】
支持部54の外側端には半月ギヤ56が成形されている。可動台36の一端には、半月ギヤ56に噛合するギヤ機構58と、これらのギヤ機構58を駆動する搬送部回転用モータ60が設けられている。
【0032】
搬送部回転用モータ60が制御ユニット68の指令に従って所定方向に回転すると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、可動台36の下側に位置する水平搬送部38を揺動させて、可動台36の上側に裏返った状態で配置させる。
【0033】
また、上記の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返った状態に位置するときに、搬送部回転用モータ60を逆回転させると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、水平搬送部38を上記とは逆方向に揺動させ、図1に示す如く水平搬送部38を可動台36の下側に配置させる。このように、水平搬送部38を可動台36に揺動可能に設けたことにより、例えば、ユーザーがカートリッジケースPCRのA面を上向きにして挿入すべきところ、B面を上向きにして挿入した場合であっても、水平搬送部38を揺動させて裏返すことにより、カートリッジPCRを裏返し、常にA面を上向きにしてラック2に収納させる等の処理を可能にする。
【0034】
対向平板42の左右両端には、支持部52,54の軸心から等距離の部分に一対の係止爪62,64が突設され、可動台36の一端には、これらの係止爪62,64が係止する係止穴66が形成されている。
【0035】
図1に示す如く、水平搬送部38が可動台36の下側に位置するときは、一方の係止爪64が下側から係止穴66に係止することにより、水平搬送部38を可動台36に固定して平衡状態を保持し、前述の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返る場合は、係止爪62が上側から係止穴66に係止することによって、水平搬送部38を可動台36に固定して平行状態を保持するようになっている。
【0036】
対向平板42,44の右側端の所定の位置には、カートリッジPCRの通過時に貫通孔10とノッチ14の開閉を光学的に検出する第2のフォトインタラプタPD2が設けられ、対向平板42,44の左側端の所定の位置には、貫通孔8とノッチ12の開閉を光学的に検出する第1のフォトインタラプタPD1及び第3のフォトインタラプタPD3が設けられ、また、カートリッジPCRの一端に設けられているメディアホール20,22を検出するメディアホール検出センサ(図示せず)が設けられている。そして、制御ユニット68が、これらのフォトインタラプタPD1〜PD3と前記メディアホール検出センサの検出信号に基づいてカートリッジPCRの種類等を判別する。
【0037】
可動台36には、図5及び図7に示すようにラック2の側の一端に、スロット26に収納されたカートリッジPCRの角部分を挟んで、相互に光軸合わせされた発光素子LEDと受光素子PDが、カートリッジPCRの水平搬送面(xy平面)に対して平行に設けられているが、かかる光軸の方向がx方向に対して傾斜角θをもつように設けられている。
【0038】
また、発光素子LEDと受光素子PDとの間には、カートリッジPCRの直交する2辺が成す一端の角部分を前記傾斜角θの方向に挟んだ両側に、この角部分の端部に接する接線よりもカートリッジ側に突出するリブ壁83W1,83W2が形成されている。すなわち、カートリッジPCRがスロット26に収納されている状態では、カートリッジPCRの角部分が、リブ壁83W1,83W2のカートリッジPCR寄りの先端を結んだ、図中に一点鎖線で表す仮想線の位置より、可動台36側に臨むようにカートリッジPCRの収納位置、及びリブ壁83W1,83W2等が配設されている。
【0039】
したがって、スロット26にカートリッジPCRが収納されていないときは、発光素子LEDの光が受光素子PDに到達するが、カートリッジPCRがスロット26に収納されているときはカートリッジPCRの角部分がリブ壁83W1とリブ壁83W2との間に入り込む状態となって、光路が遮断されることになる。
【0040】
このように、カートリッジPCRとリブ壁83W1,83W2とにより、光路が左右両側から遮断されることになるので、光路の左右方向は全域に渡って遮光されることになり、従って、発光素子LEDの照射光あるいは受光素子PDの受光域に高い指向を持たせる手段を講じる必要がない。例えば、発光部や受光部にスリットや集光レンズ等を備えることを要しない。
【0041】
更に、シャフト32と34の間には、可動台36の昇降方向に沿って無数のスリット80が等間隔に形成されるスリットエンコーダ81が設けられ、可動台36には、エンコーダ81を挟むように発光素子と受光素子を備えて構成される第4のフォトインタラプタPD4が設けられている。個々のスロット26の位置とスリット80の最上位から数えたスリットの数とが対応している。従って、エンコーダ81と第4のフォトインタラプタPD4による信号に基づいて、フォトインタラプタPD4が対向するスリット80の最上位からの数を計数することによって、発光素子LEDと受光素子PDが対向するスロット26に対する位置を検出することができる。
【0042】
また、可動台36には、この可動台36に孔部を穿設し、その内側に発光素子と受光素子をy方向に配置して構成する第5のフォトインタラプタPD5及び第6のフォトインタラプタPD6がx方向に並設されている。対向平板42のy方向左端には、水平搬送部38が可動台36の上側に位置するときフォトインタラプタPD5を遮光するように遮光片82が突設されている。更に、対向平板42のy方向右端にも、不図示ではあるが、水平搬送部38が可動台36の下側に位置するときフォトインタラプタPD6を遮光するように遮光片が突設されている。したがって、このフォトインタラプタPD5,PD6の出力信号に基づき水平搬送部38が可動台36の何れかの側に在るかを検出することができる。
【0043】
このような構造を有するオートチェンジャには、図2示す如きマイクロコンピュータシステムから成る制御部が内蔵されている。
【0044】
図2において、マイクロプロセサ(MPU)にて所定のプログラム制御を行う制御ユニット68は、第1〜第6のフォトインタラプタPD1〜PD6及び前記メディアホール検出センサの検出信号を入力し、これらの検出信号に基づいてカートリッジPCRの挿入の有無や収容されているディスク媒体の種類等を判定する。また、前記フィード用モータ48を駆動制御するための駆動回路70と、前記ローディング機構50のローディング用モータを駆動制御するための駆動回路72と、水平搬送部38を揺動させるための搬送部回転用モータ60を駆動制御する駆動回路74、タイミングベルト40を上下移動させるための昇降用モータを駆動制御する駆動回路76、録再装置4、ラック2の各スロット26の番地及びカートリッジの収納の有無のデータを記憶し管理するメモリMMが接続されている。
【0045】
また、所謂パーソナルコンピュータ等の外部機器と接続するインターフェース回路78が接続されている。外部機器からインターフェース回路78を介して制御ユニット68に供給される制御命令に基づいて、新規に挿入されたカートリッジPCRを空いたスロット26に収納したり、既に収納されているカートリッジPCRを引き出したり、外部機器から転送されてくる書込みデータを録再装置4に装着されているカートリッジPCRに書き込んだり、録再装置4に装着されているカートリッジから読取ったデータを外部機器へ転送する等の処理を行う。
【0046】
また、発光素子LEDと受光素子PDが接続され、発光素子LEDの出射光が受光素子PDで検出されるか否かを調べることによって、カートリッジPCRの有無を判定する。
【0047】
次に、カートリッジPCRの収納されているスロットと収納されていないスロットとの場所を認識するための具体的な動作を図3乃至図6と共に説明する。
【0048】
図3及び図4に示す如く、可動台36及び水平搬送部38を搬送機構30の最上部まで上昇させた後、可動台36及び水平搬送部38を最下部まで降下させる。このとき、スロット26にカートリッジPCRが収納されていない場合には、図6(a)に示す如く、発光素子LEDと受光素子PDの光路が遮断されないので、制御ユニット68は受光素子PDの検出信号の振幅に基づいてカートリッジPCRが収納されていないと判定する。また、第4のフォトインタラプタPD4からの検出信号に基づき、かかる判定がされたときに検出されたスリット80の最上位からの位置を計数し、この計数された値と対応する番地のスロット26にはカートリッジPCRが存在しないことを示すデータをメモリMMに記憶させる。
【0049】
一方、スロット26にカートリッジPCRが収納されている場合には、図6(b)に示す如く、発光素子LEDと受光素子PDの光路がカートリッジPCRの後端によって遮断されるので、制御ユニット68が受光素子PDの検出信号の振幅に基づいてカートリッジPCRの存在を判定し、そのスロット26の番地を第4のフォトインタラプタPD4からの検出信号に基づいて特定し、その番地にはカートリッジPCRの存在を示すデータをメモリMMに記憶させる。
【0050】
そして、可動台36及び水平搬送部38を最下部まで移動させつつ、各スロット26に対応する検出信号の振幅変化を調べることにより、図6(c)の如き検出信号に基づいて全てのスロット26におけるカートリッジPCRの収納の有無を判定し、メモリMMにデータとして格納する。
【0051】
尚、可動台36と水平搬送部38を搬送機構30の最上部から最下部へ降下させる際に得られる受光素子PDの検出信号に基づいてカートリッジPCRの有無を判断する場合を述べたが、逆に、可動台36と水平搬送部38を搬送機構30の最下部から最上部へ上昇させる際に得られる検出信号に基づいて、カートリッジPCRの収納の有無を検出するようにしてもよい。また、特定のスロット26にカートリッジPCRが収納されているか否かの検出を行うことも可能である。
【0052】
このように、この実施の形態によれば、カートリッジの有無を認識するための発光素子LEDと受光素子PDを昇降させて、受光素子PDの検出信号を調べるだけで、カートリッジPCRが収納され又は収納されていないスロットの場所を判別することができるので、ラックからカートリッジを引き出して判断する等の煩雑な処理が不要となる。
【0053】
また、短時間で判定処理を行うことができ、例えば、新規のカートリッジPCRをラック2に収納する度にカートリッジの収納場所を判断する等、カートリッジの有無及び収納場所をリアルタイムで判断することが可能となる。
【0054】
また、これらの発光素子LEDと受光素子PDにて、カートリッジPCRの後端の角部を斜め方向から検出するようにしたので、発光素子LEDと受光素子PDとの対向間隔(即ち、光路長)を短縮化することができる。この結果、発光素子LEDから出射される光の強度低下や散乱、または外部からの雑音光の影響等を受けることなく、受光素子PDにて受光することが可能となるので、カートリッジPCRの検出精度の向上を図ることができる。
【0055】
また、発光素子LEDと受光素子PDを、ラック2に対して非回転の可動台36に設けたので、水平搬送部38の反転動作に支障をきたすことがない。
【0056】
尚、詳述するまでもなく、図1において、発光素子LEDと受光素子PDの取り付け位置を逆にしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートチェンジャにあっては、水平搬送部を反転可能に支持する可動台に発光素子及び受光素子を設けたので、発光素子あるいは受光素子が、水平搬送部の反転動作の支障となることがない。また、前記発光素子及び受光素子を、互いの光路がスロットに収納されるカートリッジの一端の角部に対して傾斜するように設ける構成としたので、かかる光路長を短くすることが可能となり、カートリッジの有無の検出精度を向上させることができる。また、可動台をリブ構造とし、カートリッジの収納時の発光素子と受光素子の光路の遮断を、リブ構造のリブ壁とカートリッジとにより行うことで、発光素子の照射光あるいは受光素子の受光域に高い指向を持たせる例えば発光部や受光部にスリットや集光レンズ等を備えることを要しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係るオートチェンジャの要部構造を示す斜視図である。
【図2】図1のオートチェンジャに設けられた制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のオートチェンジャの要部構造を示す正面図である。
【図4】図1のオートチェンジャの要部構造を示す側面図である。
【図5】図1のオートチェンジャの要部構造を示す上面図である。
【図6】カートリッジの有無を検出するための動作及び原理を説明するための説明図である。
【図7】カートリッジの有無を検出するための構造を更に詳細に示す説明図である。
【符号の説明】
2…ラック、 26…スロット、 36…可動台、38…水平搬送部、 83W1,83W2…リブ壁、LED…発光素子、PD…受光素子、PCR…カートリッジ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジ式の記録媒体を複数個収納するオートチェンジャに関し、特に、各カートリッジの収納場所等を自動的に認識するカートリッジ認識手段を備えたオートチェンジャに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像機器やオーディオ機器あいはコンピュータ搭載機器等に用いられるカートリッジ式の記録媒体(以下、カートリッジという)の実用化が進み、映像情報や音楽情報あるいはコンピュータプログラム等々の多種多様な情報をこれらの機器で扱うことが可能になった。
【0003】
1個のカートリッジでは記録又は再生し得る情報量に限界があるため、層状に多段に形成された複数のスロットにカートリッジを収納し得るとともに、スロットの配設方向にキャリッジを昇降移動させ、所望のスロットにカートリッジを搬送することで多数のカートリッジを収納し得るオートチェンジャが開発された。そして、前記種々の機器にこのオートチェンジャを接続することにより、必要なカートリッジを自動的に検索したり保管する等の機能を飛躍的に向上させ、膨大な情報量を自動的に処理することが可能となった。
【0004】
従って、オートチェンジャにおいては、複数のカートリッジを確実に管理するためには、各スロットのカートリッジの収納の有無を常時把握する必要がある。かかる必要性の下、従来のオートチェンジャにあっては、スロットにスロットの挿入口から後端部が突出した状態で収納されたカートリッジに対して、その後端部を幅方向に挟むようにカートリッジの側面に臨む発光素子と受光素子をキャリッジの両端に対向配置し、これら素子間の光路をカートリッジが遮るか否かを検出することで、カートリッジの収納の有無を検出していた(特開平7−6950号)。
【0005】
また、近年、両面使用が可能な媒体が普及し、このような媒体に対応し得るオートチェンジャにあっては、媒体を収容したカートリッジをチェンジャ内で反転させる必要がある。かかる反転のための具体的な手段として、カートリッジを保持するキャリッジを、このキャリッジを含む軸回りで自転するように回転させる手段が特開平1−303669号に開示されている。
【0006】
しかし、特開平1−303669号に開示されるような手段でカートリッジを反転させる機構を有するオートチェンジャに、上記特開平7−6950号に開示された構成で発光素子と受光素子を設けた場合は、カートリッジを反転させる際に、発光素子あるいは受光素子が検出対象のスロットの上下に収納されているカートリッジと干渉してしまい、カートリッジの反転に支障をきたす等の問題が生じる。
【0007】
また、特開平7−6950号に開示されるように、カートリッジの幅方向に沿って各素子を配置した場合は、光路長が長く、従って、誤検出や消費電力の増加等の不都合を招く問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、簡素な構造であって、カートリッジの収納場所や収納されていない場所等を確実に認識することができるカートリッジ認識手段を備えたオートチェンジャを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明のオートチェンジャは、複数のカートリッジを収納するための複数のスロットが配設されたラックと、前記ラックに対してカートリッジを水平に搬送する水平搬送部と、前記水平搬送部をその上下面を反転可能に支持する可動台を有し、この可動台を前記スロットの配設方向に沿って移動させることによりこれに支持される前記水平搬送部も前記スロットの配設方向に沿って移動させる可動手段と、前記可動台に、相互に光軸合わせされて前記スロットに近接して設けられ、互いの光路が前記スロットに収納されるカートリッジの一端の角部に対して傾斜されるように設けられた発光素子と受光素子と、前記受光素子の検出信号に基づいてカートリッジの有無を認識するカートリッジ認識手段とを備え、前記可動台は、前記発光素子と前記受光素子の光路の方向で前記カートリッジの一端の角部の両側に、この角部の端部に接する接線よりも前記カートリッジ側に突出するリブ壁を有するリブ構造であり、前記発光素子及び受光素子は、前記カートリッジが収納されていないスロットに対向するときは互いに光路が遮断されず、前記カートリッジが収納されているスロットに対向するときはカートリッジの一端にて互いに光路が遮断される位置であって、前記リブ壁の外側にそれぞれ配設される構成とした。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面と共に説明する。尚、図1、図3乃至図5において、説明の都合上、カートリッジPCRの搬送方向をx方向、x方向に対して直交する方向をy方向及びz方向とする直交座標を用いることとする。
【0011】
図1において、このオートチェンジャは、規格化された複数のカートリッジPCRを収納するラック2と、カートリッジPCR中に収容されているディスク媒体への情報の書込み及び読取りを行う録再装置4とが匡体(図示せず)内に設けられている。
【0012】
当該オートチェンジャに適用されるカートリッジPCRは、矩形状のシェルを重ね合わせて成るカートリッジケース6内にディスク媒体(図示せず)が収容されている。
【0013】
当該ディスク媒体の種類には、両面(A面及びB面)が共に再書込み可能又は読取り専用のもの、片面のみが使用可能であってこの使用可能な面が再書込み可能あるいは読取り専用のもの等がある。
【0014】
カートリッジケース6には、当該規格のカートリッジPCRであることを示す一対の貫通孔8,10と、収容されているディスク媒体の種類を示す有底の小径穴(メディアホールという)20,22が予め形成されると共に、矩形貫通穴12,14とこれらの貫通穴を開閉するスイッチ片16,18から成る所謂ライトプロテクト機構が形成されている。スイッチ片16,18にて貫通穴12,14が閉じられるとディスク媒体への再書込み可能、開かれると書込み禁止を設定するようになっている。
【0015】
かかるカートリッジPCRが録再装置4に装着されると、カートリッジケース6に摺動可能に設けられているスライド扉24が開かれて前記ディスク媒体の一部が露出することにより、記録又は読取りが可能となる。
【0016】
ラック2は、カートリッジPCRが挿入される側に向けて開口しており、カートリッジPCRを1個ずつ独立に収納するための多数個のスロット26がz方向に沿って多段形成されている。
【0017】
各スロット26は、図2に示す制御ユニット68によって番号付けがなされ、カートリッジPCRの収納されているスロット及びカートリッジPCRの収納されていないスロットを自動的に管理する。
【0018】
ここで、いずれのスロット26の奥行きもカートリッジPCRの搬送方向xにおける長さより短い。このため、カートリッジPCRがスロット26に収納されると、カートリッジPCRの後端が所定の長さ分だけスロット26から突出するようになっている。
【0019】
録再装置4は、前記ラック2の各スロット26と同じ方向に向けられた挿入口28を介して1個のカートリッジPCRを着脱するようになっている。
【0020】
図1中には示さないが、前記匡体に設けられたフロントパネルには、当該オートチェンジャに新たなカートリッジPCRを挿入したり、既に収納されているカートリッジPCRを排出するための投入口が設けられている。
【0021】
ラック2及び録再装置4と前記フロントパネル背面との間の空間には、前記投入口を介して新たに挿入されたカートリッジPCRを空きスロット26へ搬送して収納させたり、既にスロット26に収納されているカートリッジPCRを引き出して前記投入口から排出させる搬送機構30が設けられている。
【0022】
搬送機構30は、z方向に立設された2本のシャフト32,34と、これらのシャフト32,34にz方向に摺動可能に支承された略矩形状の可動台36と、可動台36に揺動可能に支持された水平搬送部38を備えている。
【0023】
可動台36の一端には、昇降用モータ(図示せず)によってz方向に移動するタイミングベルト40の一端が固定され、図2の制御ユニット68の指令に従って前記昇降用モータが正転又は逆転するのに伴ってタイミングベルト40が上方又は下方へ移動することにより、可動台36及び水平搬送部38をシャフト32,34に支持しつつ昇降させる。この昇降動作により、水平搬送部38を制御ユニット68で指定された番地のスロット26や録再装置4に対向させる。
【0024】
また、この可動台36は、図7に図示するように縦横にリブ83を形成したリブ構造となっており、強度を確保しつつ軽量化が図られている。
【0025】
水平搬送部38は、図中のxy平面と平行で相互にz方向に所定間隔をおいて対向する一対の対向平板42,44を有し、これらの対向平板42,44にて画成された隙間内をカートリッジPCRがx方向に進退移動するようになっている。
【0026】
対向平板42の一端には、フィード用モータ48にて正逆転されるフィードローラ46が対向平板44に対向して設けられ、x方向に沿ってカートリッジPCRをラック2又は録再装置4側へ搬送したり、前記フロントパネルの投入口側へ逆搬送する。
【0027】
対向平板42,44のラック2側の左右側端には、ギヤ機構50aとアーム部材50b及びローディング用モータ(図示せず)、アーム部材50bに立設されたローラー50c,50d等から成るローディング機構50が設けられている。尚、図1中には、左側のローディング機構のみ示されている。
【0028】
かかるローディング機構50は、新たに挿入されたカートリッジPCRが前記対向平板42,44間の隙間に挿入されフィードローラ46にてラック2又は録再装置4側に水平搬送されると、前記ローディング用モータの駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが前記隙間内へ揺動して、カートリッジPCRの後端を押圧することにより、カートリッジPCRをスロット26又は録再装置4に確実に装着させる。
【0029】
一方、スロット26又は録再装置4に既に収納されているカートリッジPCRを取り出すときは、前記ローディング用モータの逆回転の駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが逆方向に揺動することによって、カートリッジPCRの両側端を挟みながら対向平板42,44間の隙間内へ引き出し、逆回転しているフィードローラ46との協働にて投入口へ排出させる。
【0030】
更に、対向平板42の上端には、x方向に沿って対向する支持部52,54が設けられ、これらの支持部52,54にて水平搬送部38が可動台36に揺動可能に支持されている。
【0031】
支持部54の外側端には半月ギヤ56が成形されている。可動台36の一端には、半月ギヤ56に噛合するギヤ機構58と、これらのギヤ機構58を駆動する搬送部回転用モータ60が設けられている。
【0032】
搬送部回転用モータ60が制御ユニット68の指令に従って所定方向に回転すると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、可動台36の下側に位置する水平搬送部38を揺動させて、可動台36の上側に裏返った状態で配置させる。
【0033】
また、上記の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返った状態に位置するときに、搬送部回転用モータ60を逆回転させると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、水平搬送部38を上記とは逆方向に揺動させ、図1に示す如く水平搬送部38を可動台36の下側に配置させる。このように、水平搬送部38を可動台36に揺動可能に設けたことにより、例えば、ユーザーがカートリッジケースPCRのA面を上向きにして挿入すべきところ、B面を上向きにして挿入した場合であっても、水平搬送部38を揺動させて裏返すことにより、カートリッジPCRを裏返し、常にA面を上向きにしてラック2に収納させる等の処理を可能にする。
【0034】
対向平板42の左右両端には、支持部52,54の軸心から等距離の部分に一対の係止爪62,64が突設され、可動台36の一端には、これらの係止爪62,64が係止する係止穴66が形成されている。
【0035】
図1に示す如く、水平搬送部38が可動台36の下側に位置するときは、一方の係止爪64が下側から係止穴66に係止することにより、水平搬送部38を可動台36に固定して平衡状態を保持し、前述の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返る場合は、係止爪62が上側から係止穴66に係止することによって、水平搬送部38を可動台36に固定して平行状態を保持するようになっている。
【0036】
対向平板42,44の右側端の所定の位置には、カートリッジPCRの通過時に貫通孔10とノッチ14の開閉を光学的に検出する第2のフォトインタラプタPD2が設けられ、対向平板42,44の左側端の所定の位置には、貫通孔8とノッチ12の開閉を光学的に検出する第1のフォトインタラプタPD1及び第3のフォトインタラプタPD3が設けられ、また、カートリッジPCRの一端に設けられているメディアホール20,22を検出するメディアホール検出センサ(図示せず)が設けられている。そして、制御ユニット68が、これらのフォトインタラプタPD1〜PD3と前記メディアホール検出センサの検出信号に基づいてカートリッジPCRの種類等を判別する。
【0037】
可動台36には、図5及び図7に示すようにラック2の側の一端に、スロット26に収納されたカートリッジPCRの角部分を挟んで、相互に光軸合わせされた発光素子LEDと受光素子PDが、カートリッジPCRの水平搬送面(xy平面)に対して平行に設けられているが、かかる光軸の方向がx方向に対して傾斜角θをもつように設けられている。
【0038】
また、発光素子LEDと受光素子PDとの間には、カートリッジPCRの直交する2辺が成す一端の角部分を前記傾斜角θの方向に挟んだ両側に、この角部分の端部に接する接線よりもカートリッジ側に突出するリブ壁83W1,83W2が形成されている。すなわち、カートリッジPCRがスロット26に収納されている状態では、カートリッジPCRの角部分が、リブ壁83W1,83W2のカートリッジPCR寄りの先端を結んだ、図中に一点鎖線で表す仮想線の位置より、可動台36側に臨むようにカートリッジPCRの収納位置、及びリブ壁83W1,83W2等が配設されている。
【0039】
したがって、スロット26にカートリッジPCRが収納されていないときは、発光素子LEDの光が受光素子PDに到達するが、カートリッジPCRがスロット26に収納されているときはカートリッジPCRの角部分がリブ壁83W1とリブ壁83W2との間に入り込む状態となって、光路が遮断されることになる。
【0040】
このように、カートリッジPCRとリブ壁83W1,83W2とにより、光路が左右両側から遮断されることになるので、光路の左右方向は全域に渡って遮光されることになり、従って、発光素子LEDの照射光あるいは受光素子PDの受光域に高い指向を持たせる手段を講じる必要がない。例えば、発光部や受光部にスリットや集光レンズ等を備えることを要しない。
【0041】
更に、シャフト32と34の間には、可動台36の昇降方向に沿って無数のスリット80が等間隔に形成されるスリットエンコーダ81が設けられ、可動台36には、エンコーダ81を挟むように発光素子と受光素子を備えて構成される第4のフォトインタラプタPD4が設けられている。個々のスロット26の位置とスリット80の最上位から数えたスリットの数とが対応している。従って、エンコーダ81と第4のフォトインタラプタPD4による信号に基づいて、フォトインタラプタPD4が対向するスリット80の最上位からの数を計数することによって、発光素子LEDと受光素子PDが対向するスロット26に対する位置を検出することができる。
【0042】
また、可動台36には、この可動台36に孔部を穿設し、その内側に発光素子と受光素子をy方向に配置して構成する第5のフォトインタラプタPD5及び第6のフォトインタラプタPD6がx方向に並設されている。対向平板42のy方向左端には、水平搬送部38が可動台36の上側に位置するときフォトインタラプタPD5を遮光するように遮光片82が突設されている。更に、対向平板42のy方向右端にも、不図示ではあるが、水平搬送部38が可動台36の下側に位置するときフォトインタラプタPD6を遮光するように遮光片が突設されている。したがって、このフォトインタラプタPD5,PD6の出力信号に基づき水平搬送部38が可動台36の何れかの側に在るかを検出することができる。
【0043】
このような構造を有するオートチェンジャには、図2示す如きマイクロコンピュータシステムから成る制御部が内蔵されている。
【0044】
図2において、マイクロプロセサ(MPU)にて所定のプログラム制御を行う制御ユニット68は、第1〜第6のフォトインタラプタPD1〜PD6及び前記メディアホール検出センサの検出信号を入力し、これらの検出信号に基づいてカートリッジPCRの挿入の有無や収容されているディスク媒体の種類等を判定する。また、前記フィード用モータ48を駆動制御するための駆動回路70と、前記ローディング機構50のローディング用モータを駆動制御するための駆動回路72と、水平搬送部38を揺動させるための搬送部回転用モータ60を駆動制御する駆動回路74、タイミングベルト40を上下移動させるための昇降用モータを駆動制御する駆動回路76、録再装置4、ラック2の各スロット26の番地及びカートリッジの収納の有無のデータを記憶し管理するメモリMMが接続されている。
【0045】
また、所謂パーソナルコンピュータ等の外部機器と接続するインターフェース回路78が接続されている。外部機器からインターフェース回路78を介して制御ユニット68に供給される制御命令に基づいて、新規に挿入されたカートリッジPCRを空いたスロット26に収納したり、既に収納されているカートリッジPCRを引き出したり、外部機器から転送されてくる書込みデータを録再装置4に装着されているカートリッジPCRに書き込んだり、録再装置4に装着されているカートリッジから読取ったデータを外部機器へ転送する等の処理を行う。
【0046】
また、発光素子LEDと受光素子PDが接続され、発光素子LEDの出射光が受光素子PDで検出されるか否かを調べることによって、カートリッジPCRの有無を判定する。
【0047】
次に、カートリッジPCRの収納されているスロットと収納されていないスロットとの場所を認識するための具体的な動作を図3乃至図6と共に説明する。
【0048】
図3及び図4に示す如く、可動台36及び水平搬送部38を搬送機構30の最上部まで上昇させた後、可動台36及び水平搬送部38を最下部まで降下させる。このとき、スロット26にカートリッジPCRが収納されていない場合には、図6(a)に示す如く、発光素子LEDと受光素子PDの光路が遮断されないので、制御ユニット68は受光素子PDの検出信号の振幅に基づいてカートリッジPCRが収納されていないと判定する。また、第4のフォトインタラプタPD4からの検出信号に基づき、かかる判定がされたときに検出されたスリット80の最上位からの位置を計数し、この計数された値と対応する番地のスロット26にはカートリッジPCRが存在しないことを示すデータをメモリMMに記憶させる。
【0049】
一方、スロット26にカートリッジPCRが収納されている場合には、図6(b)に示す如く、発光素子LEDと受光素子PDの光路がカートリッジPCRの後端によって遮断されるので、制御ユニット68が受光素子PDの検出信号の振幅に基づいてカートリッジPCRの存在を判定し、そのスロット26の番地を第4のフォトインタラプタPD4からの検出信号に基づいて特定し、その番地にはカートリッジPCRの存在を示すデータをメモリMMに記憶させる。
【0050】
そして、可動台36及び水平搬送部38を最下部まで移動させつつ、各スロット26に対応する検出信号の振幅変化を調べることにより、図6(c)の如き検出信号に基づいて全てのスロット26におけるカートリッジPCRの収納の有無を判定し、メモリMMにデータとして格納する。
【0051】
尚、可動台36と水平搬送部38を搬送機構30の最上部から最下部へ降下させる際に得られる受光素子PDの検出信号に基づいてカートリッジPCRの有無を判断する場合を述べたが、逆に、可動台36と水平搬送部38を搬送機構30の最下部から最上部へ上昇させる際に得られる検出信号に基づいて、カートリッジPCRの収納の有無を検出するようにしてもよい。また、特定のスロット26にカートリッジPCRが収納されているか否かの検出を行うことも可能である。
【0052】
このように、この実施の形態によれば、カートリッジの有無を認識するための発光素子LEDと受光素子PDを昇降させて、受光素子PDの検出信号を調べるだけで、カートリッジPCRが収納され又は収納されていないスロットの場所を判別することができるので、ラックからカートリッジを引き出して判断する等の煩雑な処理が不要となる。
【0053】
また、短時間で判定処理を行うことができ、例えば、新規のカートリッジPCRをラック2に収納する度にカートリッジの収納場所を判断する等、カートリッジの有無及び収納場所をリアルタイムで判断することが可能となる。
【0054】
また、これらの発光素子LEDと受光素子PDにて、カートリッジPCRの後端の角部を斜め方向から検出するようにしたので、発光素子LEDと受光素子PDとの対向間隔(即ち、光路長)を短縮化することができる。この結果、発光素子LEDから出射される光の強度低下や散乱、または外部からの雑音光の影響等を受けることなく、受光素子PDにて受光することが可能となるので、カートリッジPCRの検出精度の向上を図ることができる。
【0055】
また、発光素子LEDと受光素子PDを、ラック2に対して非回転の可動台36に設けたので、水平搬送部38の反転動作に支障をきたすことがない。
【0056】
尚、詳述するまでもなく、図1において、発光素子LEDと受光素子PDの取り付け位置を逆にしてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートチェンジャにあっては、水平搬送部を反転可能に支持する可動台に発光素子及び受光素子を設けたので、発光素子あるいは受光素子が、水平搬送部の反転動作の支障となることがない。また、前記発光素子及び受光素子を、互いの光路がスロットに収納されるカートリッジの一端の角部に対して傾斜するように設ける構成としたので、かかる光路長を短くすることが可能となり、カートリッジの有無の検出精度を向上させることができる。また、可動台をリブ構造とし、カートリッジの収納時の発光素子と受光素子の光路の遮断を、リブ構造のリブ壁とカートリッジとにより行うことで、発光素子の照射光あるいは受光素子の受光域に高い指向を持たせる例えば発光部や受光部にスリットや集光レンズ等を備えることを要しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係るオートチェンジャの要部構造を示す斜視図である。
【図2】図1のオートチェンジャに設けられた制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のオートチェンジャの要部構造を示す正面図である。
【図4】図1のオートチェンジャの要部構造を示す側面図である。
【図5】図1のオートチェンジャの要部構造を示す上面図である。
【図6】カートリッジの有無を検出するための動作及び原理を説明するための説明図である。
【図7】カートリッジの有無を検出するための構造を更に詳細に示す説明図である。
【符号の説明】
2…ラック、 26…スロット、 36…可動台、38…水平搬送部、 83W1,83W2…リブ壁、LED…発光素子、PD…受光素子、PCR…カートリッジ。
Claims (1)
- 複数のカートリッジを収納するための複数のスロットが配設されたラックと、
前記ラックに対してカートリッジを水平に搬送する水平搬送部と、
前記水平搬送部をその上下面を反転可能に支持する可動台を有し、この可動台を前記スロットの配設方向に沿って移動させることによりこれに支持される前記水平搬送部も前記スロットの配設方向に沿って移動させる可動手段と、
前記可動台に、相互に光軸合わせされて前記スロットに近接して設けられ、互いの光路が前記スロットに収納されるカートリッジの一端の角部に対して傾斜されるように設けられた発光素子と受光素子と、
前記受光素子の検出信号に基づいてカートリッジの有無を認識するカートリッジ認識手段とを備え、
前記可動台は、前記発光素子と前記受光素子の光路の方向で前記カートリッジの一端の角部の両側に、この角部の端部に接する接線よりも前記カートリッジ側に突出するリブ壁を有するリブ構造であり、
前記発光素子及び受光素子は、前記カートリッジが収納されていないスロットに対向するときは互いに光路が遮断されず、前記カートリッジが収納されているスロットに対向するときはカートリッジの一端にて互いに光路が遮断される位置であって、前記リブ壁の外側にそれぞれ配設される
ことを特徴とするオートチェンジャ。
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