JP3607417B2 - カートリッジ判別機構を備えたオートチェンジャ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジ式の記録媒体を複数個収納するオートチェンジャに関し、特に、記録媒体の種類等を自動的に判別するカートリッジ判別機構を有するオートチェンジャに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像機器やオーディオ機器あいはコンピュータ搭載機器等に用いられるカートリッジ式の記録媒体(以下、カートリッジという)の実用化が進み、映像情報や音楽情報あるいはコンピュータプログラム等々の多種多様な情報をこれらの機器で扱うことが可能になった。
【0003】
しかし、1個のカートリッジでは記録又は再生し得る情報量に限界があるため、多数のカートリッジを収納し得るオートチェンジャーが開発され、前記種々の機器にこのオートチェンジャを接続することにより、必要なカートリッジを自動的に検索したり保管する等の機能を飛躍的に向上させ、膨大な情報量を自動的に処理することが可能になった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、様々な種類(規格)のカートリッジが実用化されている。
オートチェンジャにあっては、カートリッジの検索及び保管あるいは記録再生等を確実に行うためには、予め決められた適用対象となるカートリッジを判別し、他種類の記録媒体は適用対象から除外する必要がある。
【0005】
また、適用対象のカートリッジであっても、カートリッジケース内に両面とも読取り専用の媒体が収容されているものや、両面とも再書込み可能な媒体が収容されているものや、片面のみが使用可能な媒体であってこの使用可能な面が読取り専用あるいは再書込み可能な媒体が収容されているもの等、ユーザーのニーズに対応し得る規格構成となっている。
【0006】
このように、オートチェンジャにあっては、適用対象のカートリッジを判別すると同時に、そのカートリッジケース内に収容されている媒体の種類をも識別する必要がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、適用対象のカートリッジ及びそれに収容されている媒体の種類を判別することにより、確実な管理等を実現することができるカートリッジ判別機構を備えたオートチェンジャを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のオートチェンジャにあっては、複数のカートリッジを収納する複数のスロットを有するラックと、前記ラックに対してカートリッジを水平に搬送する水平搬送部と、前記水平搬送部を、前記カートリッジの水平搬送方向に対して略直交する方向へ移動させる可動手段と、前記略直交する方向の所定位置に設けられたメディアホール検出センサとを備え、前記カートリッジを保持する前記水平搬送部を、前記可動手段にて前記メディアホール検出センサに近接する位置へ移動させ、前記カートリッジと前記メディアホール検出センサとの当接の有無を検出することにより、カートリッジのメディアホールの有無を判定する判定手段を有する構成とした。
【0009】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面と共に説明する。尚、本実施の形態では、レーザー光による加熱後の冷却速度の違いによって変化する媒体の結晶の相変化に伴う反射率の相違に基づいて情報の記録がなされる、所謂相変化型光ディスク媒体を収容したカートリッジ(以下、カートリッジPCRという)を適用対象としたオートチェンジャを例にとって説明することとする。また、説明に用いる図面において、説明の都合上、カートリッジPCRの搬送方向をx方向、x方向に対して直交する方向をy方向及びz方向とする直交座標を用いることとする。
【0010】
図1において、このオートチェンジャは、規格化された複数のカートリッジPCRを収納するラック2と、カートリッジPCR中に収容されているディスク媒体への情報の書込み及び読取りを行う録再装置4とが匡体(図示せず)内に設けられている。
【0011】
本実施の形態のオートチェンジャに適用されるカートリッジPCRは、矩形状のシェルを重ね合わせて成るカートリッジケース6内にディスク媒体(図示せず)が収容されている。
【0012】
当該ディスク媒体は、両面(A面及びB面)が共に再書込み可能なもの、片面のみが使用可能なものであってこの使用可能な面が読取り専用あるいは再書込み可能なものの4種類がある。
【0013】
カートリッジケース6の搬送方向xに対して両側の所定の端部には、一対の円形貫通孔8,10が穿設されている。この貫通孔8,10は、カートリッジPCRが録再装置4に装填された際にこの録再装置4内に設けられる位置決めピンと嵌合する位置決め用の孔であるが、これらの孔の配置や形状等は収容される媒体の形式、即ち磁気ディスク媒体、光磁気ディスク媒体等の媒体形式に対応して相違し規格化されている。
【0014】
また、貫通孔8,10から所定間隔をおいて一対の矩形状の貫通穴(以下、ノッチという)12,14が穿設されると共に、各ノッチ12,14には、x方向に摺動可能なスイッチ片16,18が設けられており、かかる構成によって所謂ライトプロテクト機構が構成されている。即ち、スイッチ片16がカートリッジPCRの後端側に偏位するとノッチ12が閉じられた状態となり、逆にスイッチ片16がカートリッジPCRの前端側に偏位するとノッチ12の後端側の略半分が開かれて、ノッチ12が開かれた状態になる。他方のノッチ14とスイッチ片18についても、ノッチ12及びスイッチ片16と同様の動作をするように構成されている。
【0015】
ノッチ12とスイッチ片16がディスク媒体のB面のライトプロテクト機構、ノッチ14及びスイッチ片18がA面のライトプロテクト機構である。
【0016】
スイッチ片16によってノッチ12が閉じられた状態ではB面が再書込み可能、逆にノッチ12が開かれた状態ではB面が書込み禁止に設定される。スイッチ片18によってノッチ14が閉じられた状態ではA面が再書込み可能、逆にノッチ14が開かれた状態ではA面が書込み禁止に設定される。
【0017】
図示する如く、カートリッジケース6の上面であってノッチ12よりも内側の所定の端部には、収容されているディスク媒体のB面が読取り専用であれば、小径の有底穴(以下、メディアホールという)20が成形されており、そのB面が再書込み可能であれば、上記有底穴20が成形されていない。同様に、カートリッジケース6の下面であってノッチ14よりも内側の所定端部には、収容されているディスク媒体のA面が読取り専用であれば、小径の有底穴(以下、メディアホールという)22が成形されており、そのA面が再書込み可能であれば、上記有底穴22が成形されていない。
【0018】
このように、ノッチ12,14の開閉の有無とメディアホール20,22の有無によって、収容されているディスク媒体のA面とB面の態様、及びA面とB面の書込み禁止又は再書込み可能の態様を設定するように予め規格化されており、図9に示す如く、A面とB面について夫々4個ずつの組合せを設定することが可能となっている。
【0019】
尚、図示の態様4及び態様8は、読取り専用の媒体であるにも係わらず再書込み可能に設定されるという矛盾を生じるが、かかる態様は、A面又はB面のいずれか片面のみが使用可能な面であってこの使用可能な面が読取り専用あるいは再書込み可能な所謂片面ディスク媒体が収容されていることを示すこととして規格化されている。
【0020】
かかるカートリッジPCRが録再装置4に装填されると、カートリッジケース6に摺動可能に設けられているスライド扉24が開かれて前記ディスク媒体の一部が露出することにより、記録又は読取りが可能となる。
【0021】
ラック2は、カートリッジPCRが挿入される側に向けて開口しており、カートリッジPCRを1個ずつ独立に収納するための多数個のスロット26がz方向に沿って多段形成されている。各スロットル26は、図2に示す制御ユニット68によって番号付けが成され、カートリッジPCRの収納されているスロット及びカートリッジPCRの収納されていないスロットを自動的に管理する。
【0022】
録再装置4は、前記ラック2の各スロット26と同じ方向に向けられた挿入口28を介して1個のカートリッジPCRを着脱するようになっている。
【0023】
図1中には示さないが、前記匡体に設けられたフロントパネルには、当該オートチェンジャに新たなカートリッジPCRを挿入したり、既に収納されているカートリッジPCRを排出するための投入口が設けられている。
【0024】
ラック2及び録再装置4と前記フロントパネル背面との間の空間には、前記投入口を介して新たに挿入されたカートリッジPCRを特定の空きスロット26へ搬送して収納させたり、既に特定スロット26に収納されているカートリッジPCRを引き出して前記投入口から排出させる搬送機構30が設けられている。
【0025】
搬送機構30は、z方向に立設された2本のシャフト32,34と、これらのシャフト32,34にz方向に摺動可能に支承された略矩形状の可動台36と、可動台36に揺動可能に支持された水平搬送部38を備えている。
【0026】
可動台36の一端には、昇降用モータ(図示せず)によってz方向に移動するタイミングベルト40の一端が固定され、図2の制御ユニット68の指令に従って前記昇降用モータが正転又は逆転するのに伴ってタイミングベルト40が上方又は下方へ移動することにより、可動台36及び水平搬送部38をシャフト32,34に支持しつつ昇降させる。この昇降動作により、水平搬送部38を制御ユニット68で指定された番地のスロット26や録再装置4に対向させる。
【0027】
水平搬送部38は、図中のxy平面と平行で相互にz方向に所定間隔をおいて対向する一対の対向平板42,44を有し、これらの対向平板42,44にて画成された隙間内をカートリッジPCRがx方向に進退移動するようになっている。
【0028】
一方の対向平板42の一端には、y方向沿って一対の貫通穴が形成され、フィードローラ46がこれらの貫通穴を介して他方の対向平板44に対向配置されている。フィードローラ46は、対向平板42の一端に固定されたフィード用モータ48にて正転又は逆転することにより、対向平板42,44の隙間内に存在するカートリッジPCRを、ラック2又は録再装置4側へ搬送したり、前記フロントパネルの投入口側へ逆搬送する。
【0029】
対向平板42,44のラック2側の左右側端には、ギヤ機構50aとアーム部材50b及びローディング用モータ(図示せず)、アーム部材50bに立設されたローラー50c,50d等から成るローディング機構50が設けられている。尚、図1中には、左側のローディング機構のみ示されている。
【0030】
かかるローディング機構50は、新たに挿入されたカートリッジPCRが前記対向平板42,44間の隙間に挿入されフィードローラ46にてラック2又は録再装置4側に水平搬送されると、前記ローディング用モータの駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが前記隙間内へ揺動して、カートリッジPCRの後端を押圧することにより、カートリッジPCRをスロット26又は録再装置4に確実に装着させる。
【0031】
一方、スロット26又は録再装置4に既に収納されているカートリッジPCRを取り出すときは、前記ローディング用モータの逆回転の駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが逆方向に揺動することによって、カートリッジPCRの両側端を挟みながら対向平板42,44間の隙間内へ引き出し、逆回転しているフィードローラ46との協働にて投入口へ排出させる。
【0032】
更に、対向平板42の上端には、x方向に沿って対向する支持部52,54が設けられ、これらの支持部52,54にて水平搬送部38が可動台36に揺動可能に支持されている。
【0033】
支持部54の外側端には半月ギヤ56が成形されている。可動台36の一端には、半月ギヤ56に噛合するギヤ機構58と、これらのギヤ機構58を駆動する搬送部回転用モータ60が設けられている。
【0034】
搬送部回転モータ60が所定方向に回転すると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、可動台36の下側に位置する水平搬送部38を揺動させて、可動台36の上側に裏返った状態で配置させる。
【0035】
また、上記の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返った状態に位置するときに、搬送部回転用モータ60を逆回転させると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、水平搬送部38を上記とは逆方向に揺動させて、図1に示す如く水平搬送部38を可動台36の下側に配置させる。
【0036】
対向平板42の左右両端には、支持部52,54の軸心から等距離の部分に一対の係止爪62,64が突設され、可動台36の一端には、これらの係止爪62,64が係止する係止穴66が形成されている。
【0037】
図1に示す如く、水平搬送部38が可動台36の下側に位置するときは、一方の係止爪64が下側から係止穴66に係止することにより、水平搬送部38を可動台36に固定して平衡状態を保持し、前述の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返る場合は、係止爪62が上側から係止穴66に係止することによって、水平搬送部38を可動台36に固定して平行状態を保持するようになっている。
【0038】
対向平板42,44の右側端の所定の位置には、カートリッジPCRの通過を光学的に検出する第2のフォトインタラプタPD2が設けられ、対向平板42,44の左側端の所定の位置には、x方向に沿って第1のフォトインタラプイタPD1及び第3のフォトインタラプタPD3が設けられている。
【0039】
第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3は、カートリッジPCRに設けられている貫通孔8,10及びノッチ12,14のx方向の間隔に対応して、所定間隔及び配置にて設けられている。具体的には、第3のフォトインタラプタPD3がカートリッジPCRの挿入側に最も近い位置に設けられ、次に第2のフォトインタラプタPD2、第1のフォトインタラプタPD1の順で配置されている。
【0040】
更に、図1及び図3(このオートチェンジャを上方から見たときの要部平面図)に示す如く、対向平板42には第1,第3のフォトインタラプタPD1,PD3の間に切欠き部BHが形成され、切欠き部BHの上方(z方向)であって録再装置4よりも高い所定位置に、マイクロスイッチから成るメデアホール検出センサMSが固定されている。図示しないが、第2のフォトインタラプタPD2の近傍の対向平板42にも、切欠き部BHに相当する切欠き部が形成されている。
【0041】
このような構造を有するオートチェンジャには、図2示す如きマイクロコンピュータシステムから成る制御部が内蔵されている。
【0042】
図2において、マイクロプロセサ(MPU)にて所定のプログラム制御を行う制御ユニット68は、第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3とメディアホール検出センサMSの検出信号を入力し、これらの検出信号に基づいてカートリッジPCRの挿入の有無や収容されているディスク媒体の種類等を判定する。また、制御ユニット68には、前記フィード用モータ48を駆動制御するための駆動回路70と、前記ローディング機構50のローディング用モータを駆動制御するための駆動回路72と、水平搬送部38を揺動させるための搬送部回転用モータ60を駆動制御する駆動回路74、タイミングベルト40を上下移動させるための昇降用モータを駆動制御する駆動回路76、録再装置4が接続されている。
【0043】
また、制御ユニット68には、所謂パーソナルコンピュータ等の外部機器と接続するインタフェース回路78が接続されている。外部機器からインターフェース回路78を介して制御ユニット68に供給される制御命令に基づいて、新規に挿入されたカートリッジPCRを空いたスロット26に収納したり、既に収納されているカートリッジPCRを引き出したり、外部機器から転送されてくる書込みデータを録再装置4に装填されているカートリッジPCRに書き込んだり、録再装置4に装填されているカートリッジから読取ったデータを外部機器へ転送する等の処理を行う。
【0044】
次に、新たに挿入されたカートリッジPCRの種類等を判別するための具体的な動作を図4及び図5と共に説明する。尚、図4は、水平搬送部38にて水平搬送されるカートリッジPCRと第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3との位置関係を示し、図5は上記水平搬送時に各フォトインタラプタPD1〜PD3から出力される検出信号の波形を示す。
【0045】
また、図5(a)は、ノッチ12及び14が共に閉じられた状態、即ち、AB面が共に再書込み可能状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示す。同図(b)は、ノッチ12が閉じられノッチ14が開かれた状態、即ち、A面が書込み禁止、B面が再書込み可能の状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示す。同図(c)は、ノッチ12が開かれノッチ14が閉じられた状態、即ち、A面が再書込み可能、B面が書込み禁止の状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示す。同図(d)は、ノッチ12,14が共に開かれた状態、即ち、AB面が共に書込み禁止の状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示している。
【0046】
これら図4及び図5において、カートリッジPCRが水平搬送部38に挿入されないときは、全てのフォトインタラプタPD1〜PD3が遮光状態とならないので、これらから出力される全ての検出信号の論理レベルは“H”となる。
【0047】
一方、カートリッジPCRがフロントパネルの投入口を介して水平搬送部38の対向平板42,44間に挿入されると、最初に第3のフォトインタラプタPD3がカートリッジPCRの先端にて遮光されることにより、その検出信号が論理“H”から“L”に反転し、次に第2のフォトインタラプタPD2の検出信号、その次に第1のフォトインタラプタPD1の検出信号の順で論理“H”から“L”に反転する。更に、貫通孔8,10とノッチ12,14の開口の有無によっても、これらの検出信号の論理レベルが反転することとなる。
【0048】
更に詳述すると、図5(a)〜(d)において、時点tinでカートリッジPCRの先端にて第3のフォトインタラプタPD3が遮光された後、時点tsにおいて第1のフォトインタラプタPD1が遮光されるとフィードローラ46の回転が開始する。
【0049】
しばらくの期間中(ts〜t1)は、カートリッジPCRにより全てのフォトインタラプタPD1〜PD3が遮光され、これらの検出信号の論理は“L”となる。
【0050】
次に、第3のフォトインタラプタPD3を貫通孔8が通過することにより、その検出信号が論理“L”、“H”、“L”に変化した後(期間t1〜t2)、再び全ての検出信号が論理“L”となる(期間t2〜t3)。
【0051】
次に、第2のフォトインタラプタPD2を貫通穴10が通過することにより、その検出信号が論理“L”、“H”、“L”に変化する(期間t3〜t4)。
【0052】
制御ユニット68が、時点tsから時点t4までの各検出信号の変化パターンを解析し、図示の変化パターンを検出すると、適用対象のカートリッジPCRが挿入されたと判断する。即ち、本実施の形態では、挿入されたカートリッジが相変化型光ディスク媒体を収容したカートリッジPCRと判断する。一方、かかる変化パターン以外のパターンが検出された場合には、適用外の記録媒体が挿入されたと判断して、フィードローラ46を逆回転することにより、投入口を介して返送する。
【0053】
次に、時点t4において、適用対象のカートリッジPCRと判定した後、図5(a)〜(d)の期間t4〜teにおいて、ノッチ12,14の開閉の有無に応じた各検出信号の変化パターンに基づいて、書込禁止か再書込み可能かの判定が行われる。尚、時点teは、カートリッジPCRの後端が第3のフォトインタラプタPD3を通過した時点を示す。
【0054】
図5(a)に示す如く、ノッチ12,14の閉じられたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、全てのフォトインタラプタPD1〜PD3の検出信号が論理“L”のままとなり、期間t5〜teにおいては、貫通孔8の通過に伴って第1のフォトインタラプタPD1の検出信号のみが論理“H”に反転する。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のAB面が共に再書込可能に設定されていると判断する。
【0055】
図5(b)に示す如く、ノッチ12が閉じられノッチ14が開かれたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、全てのフォトインタラプタPD1〜PD3の検出信号が論理“L”のままとなり、期間t5〜teにおいては、貫通孔8の通過に伴って第1のフォトインタラプタPD1の検出信号が論理“H”となり、次に、ノッチ14の通過に伴って第2のフォトインタラプタPD2の検出信号が論理“H”となる(時点t5’)。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のA面が書込み禁止、B面が再書込み可能に設定されていると判断する。
【0056】
図5(c)に示す如く、ノッチ12が開かれノッチ14が閉じられたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、第1,第2のフォトインタラプタPD1,PD2の検出信号が論理“L”のままになるのに対し、第3のフォトインタラプタPD3の検出信号がノッチ12の通過に伴って論理“H”となる。期間t5〜teにおいては、第2,第3のフォトインタラプタPD2,PD3の検出信号が論理“L”、第1のフォトインタラプタPD1の検出信号が貫通孔8の通過に伴って論理“H”となる。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のA面が再書込み可能、B面が書込み禁止に設定されていると判断する。
【0057】
図5(d)に示す如く、ノッチ12及び14が共に開かれたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、第1,第2のフォトインタラプタPD1,PD2の検出信号が論理“L”のままになるのに対し、第3のフォトインタラプタPD3の検出信号がノッチ12の通過に伴って論理“H”となる。期間t5〜teにおいては、第1のフォトインタラプタPD1の検出信号が貫通孔8の通過に伴って論理“H”となり、次に、第2のフォトインタラプタPD2の検出信号がノッチ14の通過に伴って論理“H”となる(時点t5’)。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のAB面が共に書込み禁止に設定されていると判断する。
【0058】
このように、制御ユニット68は、コンピュータプログラムにて予め決められている所定アルゴリズムに基づいて、第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3の検出信号の変化パターンを解析することにより、適用対象のカートリッジPCRを判別する。
【0059】
次に、第3のフォトインタラプタPD3がカートリッジPCRの後端を検出した時点teでフィードローラ46を停止することにより、カートリッジPCRを水平搬送部38に保持し、この保持状態で図6のフローチャートに基づく処理を行うことによって、メディアホール20,22の有無を検出する。
【0060】
図6において、ステップS100では、制御ユニット68の指令に従って、可動台36及び水平搬送部38を基準位置まで上昇させる。ここで、基準位置とは、水平搬送部38に保持されているカートリッジPCRのカートリッジケース6の上面を切欠き部BHを介してメディアホール検出センサMSに近接させる位置であり、制御ユニット68に予めデータとして保持されている。
【0061】
次に、制御ユニット68が、ステップS110においてメディアホール検出センサMSの出力信号を入力し、その出力信号に基づいてメディアホール20の有無を判定する。
【0062】
即ち、カートリッジPCRにメディアホール20が形成されていない場合には、メディアホール検出センサMSの下端に設けられているスイッチ片がカートリッジケース6に当接して押し込まれることにより、メディアホール検出センサMSから“オン”信号が出力される。
【0063】
一方、メディアホール20が形成されている場合には、図7(オートチェンジャの要部構造を示す正面図)に示す如く、メディア検出センサMSのスイッチ片がメディアホール20内に挿入される。そして、メディアホール20の深さが上記スイッチ片のオン・オフのストロークよりも大きいため、メディア検出センサMSはオフのままになり、オン信号が出力されない。
【0064】
ステップS130では、水平搬送部38を揺動させ得る位置まで可動台36を降下させ、ステップS140で、水平搬送部38を可動台36の上側へ揺動させる。これにより、カートリッジPCRを裏返えし、ディスク媒体のB面が上側、A面が下側に向けられる。
【0065】
次に、ステップS150において、可動台36及び水平搬送部38を再び基準位置まで上昇させる。
【0066】
次に、制御ユニット68が、ステップS160においてメディアホール検出センサMSの出力信号を入力し、その出力信号に基づいてメディアホール22の有無を判定する。
【0067】
即ち、カートリッジPCRにメディアホール22が形成されていない場合には、メディアホール検出センサMSの下端に設けられているスイッチ片がカートリッジケース6に当接して押し込まれることにより、メディアホール検出センサMSから“オン”信号が出力される。
【0068】
一方、メディアホール22が形成されている場合には、図8(オートチェンジャの要部構造を示す正面図)に示す如く、メディアホール検出センサMSのスイッチ片がメディアホール22内に挿入される。そして、メディアホール22の深さが上記スイッチ片のオン・オフのストロークよりも大きいため、メディアホール検出センサMSはオフのままになり、オン信号が出力されない。
【0069】
次に、ステップS170において、制御ユニット68が、今までの一連の処理によって得られたライトプロテクト機構によるデータとメディアホールの有無のデータに基づいて図9に示した何れかの態様を判定する。
【0070】
次に、ステップS180において、外部機器からインタフェース回路74を介して指定されたカートリッジPCRを収容すべき番地を認識し、その指定されたスロット26又は録再装置4に対向する位置まで可動台及び水平搬送部38を移動させる。
【0071】
ステップS190では、フィードローラ46及びローディング機構50を作動させ、カートリッジPCRを前記指定されたスロット26又は録再装置4に装着させる。
【0072】
ステップS200では、ステップS170において解析したカートリッジPCRの態様データを、そのスロット26又は録再装置4の番地に対応付けて、所定のメモリ領域に格納し、カートリッジ判別処理を終了する。
【0073】
このように、この実施の形態によれば、水平搬送部38の上方の所定位置にメディアホール検出センサMSを設けておき、搬送機構30の本来の機能を用いて水平搬送部38及び可動台36を移動させて、水平搬送部38に保持されているカートリッジPCRをメディアホール検出センサMSに近接させたときに、メディアホール検出センサMSとカートリッジPCRとの当接の有無により、メディアホール20,22の有無を判定するようにしたので、特別複雑な機構を必要とせずに、確実なカートリッジ判定を行うことができる。
【0074】
尚、この実施の形態では、メディアホールがカートリッジケースの両面に多くとも1個ずつ設けられているカートリッジを判定する場合を説明したが、それ以上の個数のメディアホールにてカートリッジの態様を規格化したもの対しても、メディア検出センサの個数と取り付け位置を適宜に調節するだけで容易に対応することができる。
【0075】
また、この実施の形態では、カートリッジPCRのA面を上側にして挿入した場合の処理動作を説明したが、水平搬送部38が可動台36に対して揺動する機構を有しているので、カートリッジPCRのB面を上側にして挿入した場合でも同様に判別処理を行うことができる。
【0076】
また、水平搬送部38が可動台36の下側に位置する状態でカートリッジPCRを挿入し、カートリッジPCRの裏面側のメディアホール22の有無を判別するために水平搬送部38を可動台36に上側へ揺動させる場合を説明したが、かかる場合とは逆の場合、即ち、水平搬送部38が可動台36の上側に位置する状態でカートリッジPCRを挿入し、カートリッジPCRのメディアホール20の有無を判別するために水平搬送部38を可動台36に下側へ揺動させるようにしてカートリッジPCRの種類等を判定することも可能である。
【0077】
また、水平搬送部38が可動台36に予め固定され、水平搬送部38を揺動させない比較的簡素な構成のオートチェンジャにあっても、本実施の形態と同様のメディアホール検出センサMSを設けることによって、カートリッジPCRのメディアホールの有無を検出することができる。即ち、カートリッジを保持した状態で水平搬送部38をメディアホール検出センサMSに近接させ、カートリッジとメディアホール検出センサMSの当接の有無を検出することにより、メディアホールの有無を判定することができる。
【0078】
尚、上記実施の形態では相変化型光ディスク媒体を収容したカートリッジを適用対象としたチェンジャについて説明したが、説明を要するまでもなく、本発明は磁気ディスク媒体や光ディスク媒体等、他の形式の媒体を収容したカートリッジを適用対象とするオートチェンジャについても、適用することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートチェンジャにあっては、カートリッジを保持した状態で水平搬送部をメディアホール検出センサに近接する位置へ移動させ、前記カートリッジと前記メディアホール検出センサとの当接の有無を検出することにより、カートリッジのメディアホールの有無を判定するようにしたので、特別複雑な機構を設けること無く、確実にカートリッジの種類等を判定することができる。
【0080】
また、カートリッジに収容されている媒体の情報を録再装置等によって読取っることによって、そのカートリッジの種類等を判定するのではなく、カートリッジに予め規格化されている形状を判定するので、カートリッジを水平搬送部からラックのスロットへ直接収納させることができ、管理等の処理速度を大幅に向上させることができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係るオートチェンジャの要部構造を示す斜視図である。
【図2】図1のオートチェンジャに設けられた制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のオートチェンジャを上方から見た場合の要部平面図である。
【図4】カートリッジの水平搬送動作を説明するための説明図である。
【図5】判別機構の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】メディアホールの検出動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】メディアホールの検出動作を説明するためのオートチェンジャの要部正面図である。
【図8】メディアホールの検出動作を更に説明するためのオートチェンジャの要部正面図である。
【図9】カートリッジの規格を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2…ラック、4…録再装置、6…カートリッジケース、8,10…貫通孔、12,14…ノッチ、16,18…スイッチ片、20,22…メディアホール、24…スライド扉、26…スロット、28…挿入口、30…搬送機構、32,34…シャフト、36…可動台、38…水平搬送部、40…タイミングベルト、42,44…対向平版、46…フィードローラ、48…フィード用モータ、50…ローディング機構、52,54…支持部、56…半月ギヤ、58…ギヤ機構、60…搬送部回転モータ、62,64…係止爪、66…係止穴、68…制御ユニット、70〜76…駆動回路、78…インタフェース回路、PCR…カートリッジ、PD1〜PD3…フォトインタラプタ、MS…メディアホール検出センサ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジ式の記録媒体を複数個収納するオートチェンジャに関し、特に、記録媒体の種類等を自動的に判別するカートリッジ判別機構を有するオートチェンジャに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像機器やオーディオ機器あいはコンピュータ搭載機器等に用いられるカートリッジ式の記録媒体(以下、カートリッジという)の実用化が進み、映像情報や音楽情報あるいはコンピュータプログラム等々の多種多様な情報をこれらの機器で扱うことが可能になった。
【0003】
しかし、1個のカートリッジでは記録又は再生し得る情報量に限界があるため、多数のカートリッジを収納し得るオートチェンジャーが開発され、前記種々の機器にこのオートチェンジャを接続することにより、必要なカートリッジを自動的に検索したり保管する等の機能を飛躍的に向上させ、膨大な情報量を自動的に処理することが可能になった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、様々な種類(規格)のカートリッジが実用化されている。
オートチェンジャにあっては、カートリッジの検索及び保管あるいは記録再生等を確実に行うためには、予め決められた適用対象となるカートリッジを判別し、他種類の記録媒体は適用対象から除外する必要がある。
【0005】
また、適用対象のカートリッジであっても、カートリッジケース内に両面とも読取り専用の媒体が収容されているものや、両面とも再書込み可能な媒体が収容されているものや、片面のみが使用可能な媒体であってこの使用可能な面が読取り専用あるいは再書込み可能な媒体が収容されているもの等、ユーザーのニーズに対応し得る規格構成となっている。
【0006】
このように、オートチェンジャにあっては、適用対象のカートリッジを判別すると同時に、そのカートリッジケース内に収容されている媒体の種類をも識別する必要がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、適用対象のカートリッジ及びそれに収容されている媒体の種類を判別することにより、確実な管理等を実現することができるカートリッジ判別機構を備えたオートチェンジャを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のオートチェンジャにあっては、複数のカートリッジを収納する複数のスロットを有するラックと、前記ラックに対してカートリッジを水平に搬送する水平搬送部と、前記水平搬送部を、前記カートリッジの水平搬送方向に対して略直交する方向へ移動させる可動手段と、前記略直交する方向の所定位置に設けられたメディアホール検出センサとを備え、前記カートリッジを保持する前記水平搬送部を、前記可動手段にて前記メディアホール検出センサに近接する位置へ移動させ、前記カートリッジと前記メディアホール検出センサとの当接の有無を検出することにより、カートリッジのメディアホールの有無を判定する判定手段を有する構成とした。
【0009】
【実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面と共に説明する。尚、本実施の形態では、レーザー光による加熱後の冷却速度の違いによって変化する媒体の結晶の相変化に伴う反射率の相違に基づいて情報の記録がなされる、所謂相変化型光ディスク媒体を収容したカートリッジ(以下、カートリッジPCRという)を適用対象としたオートチェンジャを例にとって説明することとする。また、説明に用いる図面において、説明の都合上、カートリッジPCRの搬送方向をx方向、x方向に対して直交する方向をy方向及びz方向とする直交座標を用いることとする。
【0010】
図1において、このオートチェンジャは、規格化された複数のカートリッジPCRを収納するラック2と、カートリッジPCR中に収容されているディスク媒体への情報の書込み及び読取りを行う録再装置4とが匡体(図示せず)内に設けられている。
【0011】
本実施の形態のオートチェンジャに適用されるカートリッジPCRは、矩形状のシェルを重ね合わせて成るカートリッジケース6内にディスク媒体(図示せず)が収容されている。
【0012】
当該ディスク媒体は、両面(A面及びB面)が共に再書込み可能なもの、片面のみが使用可能なものであってこの使用可能な面が読取り専用あるいは再書込み可能なものの4種類がある。
【0013】
カートリッジケース6の搬送方向xに対して両側の所定の端部には、一対の円形貫通孔8,10が穿設されている。この貫通孔8,10は、カートリッジPCRが録再装置4に装填された際にこの録再装置4内に設けられる位置決めピンと嵌合する位置決め用の孔であるが、これらの孔の配置や形状等は収容される媒体の形式、即ち磁気ディスク媒体、光磁気ディスク媒体等の媒体形式に対応して相違し規格化されている。
【0014】
また、貫通孔8,10から所定間隔をおいて一対の矩形状の貫通穴(以下、ノッチという)12,14が穿設されると共に、各ノッチ12,14には、x方向に摺動可能なスイッチ片16,18が設けられており、かかる構成によって所謂ライトプロテクト機構が構成されている。即ち、スイッチ片16がカートリッジPCRの後端側に偏位するとノッチ12が閉じられた状態となり、逆にスイッチ片16がカートリッジPCRの前端側に偏位するとノッチ12の後端側の略半分が開かれて、ノッチ12が開かれた状態になる。他方のノッチ14とスイッチ片18についても、ノッチ12及びスイッチ片16と同様の動作をするように構成されている。
【0015】
ノッチ12とスイッチ片16がディスク媒体のB面のライトプロテクト機構、ノッチ14及びスイッチ片18がA面のライトプロテクト機構である。
【0016】
スイッチ片16によってノッチ12が閉じられた状態ではB面が再書込み可能、逆にノッチ12が開かれた状態ではB面が書込み禁止に設定される。スイッチ片18によってノッチ14が閉じられた状態ではA面が再書込み可能、逆にノッチ14が開かれた状態ではA面が書込み禁止に設定される。
【0017】
図示する如く、カートリッジケース6の上面であってノッチ12よりも内側の所定の端部には、収容されているディスク媒体のB面が読取り専用であれば、小径の有底穴(以下、メディアホールという)20が成形されており、そのB面が再書込み可能であれば、上記有底穴20が成形されていない。同様に、カートリッジケース6の下面であってノッチ14よりも内側の所定端部には、収容されているディスク媒体のA面が読取り専用であれば、小径の有底穴(以下、メディアホールという)22が成形されており、そのA面が再書込み可能であれば、上記有底穴22が成形されていない。
【0018】
このように、ノッチ12,14の開閉の有無とメディアホール20,22の有無によって、収容されているディスク媒体のA面とB面の態様、及びA面とB面の書込み禁止又は再書込み可能の態様を設定するように予め規格化されており、図9に示す如く、A面とB面について夫々4個ずつの組合せを設定することが可能となっている。
【0019】
尚、図示の態様4及び態様8は、読取り専用の媒体であるにも係わらず再書込み可能に設定されるという矛盾を生じるが、かかる態様は、A面又はB面のいずれか片面のみが使用可能な面であってこの使用可能な面が読取り専用あるいは再書込み可能な所謂片面ディスク媒体が収容されていることを示すこととして規格化されている。
【0020】
かかるカートリッジPCRが録再装置4に装填されると、カートリッジケース6に摺動可能に設けられているスライド扉24が開かれて前記ディスク媒体の一部が露出することにより、記録又は読取りが可能となる。
【0021】
ラック2は、カートリッジPCRが挿入される側に向けて開口しており、カートリッジPCRを1個ずつ独立に収納するための多数個のスロット26がz方向に沿って多段形成されている。各スロットル26は、図2に示す制御ユニット68によって番号付けが成され、カートリッジPCRの収納されているスロット及びカートリッジPCRの収納されていないスロットを自動的に管理する。
【0022】
録再装置4は、前記ラック2の各スロット26と同じ方向に向けられた挿入口28を介して1個のカートリッジPCRを着脱するようになっている。
【0023】
図1中には示さないが、前記匡体に設けられたフロントパネルには、当該オートチェンジャに新たなカートリッジPCRを挿入したり、既に収納されているカートリッジPCRを排出するための投入口が設けられている。
【0024】
ラック2及び録再装置4と前記フロントパネル背面との間の空間には、前記投入口を介して新たに挿入されたカートリッジPCRを特定の空きスロット26へ搬送して収納させたり、既に特定スロット26に収納されているカートリッジPCRを引き出して前記投入口から排出させる搬送機構30が設けられている。
【0025】
搬送機構30は、z方向に立設された2本のシャフト32,34と、これらのシャフト32,34にz方向に摺動可能に支承された略矩形状の可動台36と、可動台36に揺動可能に支持された水平搬送部38を備えている。
【0026】
可動台36の一端には、昇降用モータ(図示せず)によってz方向に移動するタイミングベルト40の一端が固定され、図2の制御ユニット68の指令に従って前記昇降用モータが正転又は逆転するのに伴ってタイミングベルト40が上方又は下方へ移動することにより、可動台36及び水平搬送部38をシャフト32,34に支持しつつ昇降させる。この昇降動作により、水平搬送部38を制御ユニット68で指定された番地のスロット26や録再装置4に対向させる。
【0027】
水平搬送部38は、図中のxy平面と平行で相互にz方向に所定間隔をおいて対向する一対の対向平板42,44を有し、これらの対向平板42,44にて画成された隙間内をカートリッジPCRがx方向に進退移動するようになっている。
【0028】
一方の対向平板42の一端には、y方向沿って一対の貫通穴が形成され、フィードローラ46がこれらの貫通穴を介して他方の対向平板44に対向配置されている。フィードローラ46は、対向平板42の一端に固定されたフィード用モータ48にて正転又は逆転することにより、対向平板42,44の隙間内に存在するカートリッジPCRを、ラック2又は録再装置4側へ搬送したり、前記フロントパネルの投入口側へ逆搬送する。
【0029】
対向平板42,44のラック2側の左右側端には、ギヤ機構50aとアーム部材50b及びローディング用モータ(図示せず)、アーム部材50bに立設されたローラー50c,50d等から成るローディング機構50が設けられている。尚、図1中には、左側のローディング機構のみ示されている。
【0030】
かかるローディング機構50は、新たに挿入されたカートリッジPCRが前記対向平板42,44間の隙間に挿入されフィードローラ46にてラック2又は録再装置4側に水平搬送されると、前記ローディング用モータの駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが前記隙間内へ揺動して、カートリッジPCRの後端を押圧することにより、カートリッジPCRをスロット26又は録再装置4に確実に装着させる。
【0031】
一方、スロット26又は録再装置4に既に収納されているカートリッジPCRを取り出すときは、前記ローディング用モータの逆回転の駆動力によりギヤ機構50aが作動すると共にアーム部材50b及びローラー50c,50dが逆方向に揺動することによって、カートリッジPCRの両側端を挟みながら対向平板42,44間の隙間内へ引き出し、逆回転しているフィードローラ46との協働にて投入口へ排出させる。
【0032】
更に、対向平板42の上端には、x方向に沿って対向する支持部52,54が設けられ、これらの支持部52,54にて水平搬送部38が可動台36に揺動可能に支持されている。
【0033】
支持部54の外側端には半月ギヤ56が成形されている。可動台36の一端には、半月ギヤ56に噛合するギヤ機構58と、これらのギヤ機構58を駆動する搬送部回転用モータ60が設けられている。
【0034】
搬送部回転モータ60が所定方向に回転すると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、可動台36の下側に位置する水平搬送部38を揺動させて、可動台36の上側に裏返った状態で配置させる。
【0035】
また、上記の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返った状態に位置するときに、搬送部回転用モータ60を逆回転させると、半月ギヤ56とギヤ機構58との噛合によって、支持部52,54の軸心を中心にして、水平搬送部38を上記とは逆方向に揺動させて、図1に示す如く水平搬送部38を可動台36の下側に配置させる。
【0036】
対向平板42の左右両端には、支持部52,54の軸心から等距離の部分に一対の係止爪62,64が突設され、可動台36の一端には、これらの係止爪62,64が係止する係止穴66が形成されている。
【0037】
図1に示す如く、水平搬送部38が可動台36の下側に位置するときは、一方の係止爪64が下側から係止穴66に係止することにより、水平搬送部38を可動台36に固定して平衡状態を保持し、前述の如く水平搬送部38が可動台36の上側に裏返る場合は、係止爪62が上側から係止穴66に係止することによって、水平搬送部38を可動台36に固定して平行状態を保持するようになっている。
【0038】
対向平板42,44の右側端の所定の位置には、カートリッジPCRの通過を光学的に検出する第2のフォトインタラプタPD2が設けられ、対向平板42,44の左側端の所定の位置には、x方向に沿って第1のフォトインタラプイタPD1及び第3のフォトインタラプタPD3が設けられている。
【0039】
第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3は、カートリッジPCRに設けられている貫通孔8,10及びノッチ12,14のx方向の間隔に対応して、所定間隔及び配置にて設けられている。具体的には、第3のフォトインタラプタPD3がカートリッジPCRの挿入側に最も近い位置に設けられ、次に第2のフォトインタラプタPD2、第1のフォトインタラプタPD1の順で配置されている。
【0040】
更に、図1及び図3(このオートチェンジャを上方から見たときの要部平面図)に示す如く、対向平板42には第1,第3のフォトインタラプタPD1,PD3の間に切欠き部BHが形成され、切欠き部BHの上方(z方向)であって録再装置4よりも高い所定位置に、マイクロスイッチから成るメデアホール検出センサMSが固定されている。図示しないが、第2のフォトインタラプタPD2の近傍の対向平板42にも、切欠き部BHに相当する切欠き部が形成されている。
【0041】
このような構造を有するオートチェンジャには、図2示す如きマイクロコンピュータシステムから成る制御部が内蔵されている。
【0042】
図2において、マイクロプロセサ(MPU)にて所定のプログラム制御を行う制御ユニット68は、第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3とメディアホール検出センサMSの検出信号を入力し、これらの検出信号に基づいてカートリッジPCRの挿入の有無や収容されているディスク媒体の種類等を判定する。また、制御ユニット68には、前記フィード用モータ48を駆動制御するための駆動回路70と、前記ローディング機構50のローディング用モータを駆動制御するための駆動回路72と、水平搬送部38を揺動させるための搬送部回転用モータ60を駆動制御する駆動回路74、タイミングベルト40を上下移動させるための昇降用モータを駆動制御する駆動回路76、録再装置4が接続されている。
【0043】
また、制御ユニット68には、所謂パーソナルコンピュータ等の外部機器と接続するインタフェース回路78が接続されている。外部機器からインターフェース回路78を介して制御ユニット68に供給される制御命令に基づいて、新規に挿入されたカートリッジPCRを空いたスロット26に収納したり、既に収納されているカートリッジPCRを引き出したり、外部機器から転送されてくる書込みデータを録再装置4に装填されているカートリッジPCRに書き込んだり、録再装置4に装填されているカートリッジから読取ったデータを外部機器へ転送する等の処理を行う。
【0044】
次に、新たに挿入されたカートリッジPCRの種類等を判別するための具体的な動作を図4及び図5と共に説明する。尚、図4は、水平搬送部38にて水平搬送されるカートリッジPCRと第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3との位置関係を示し、図5は上記水平搬送時に各フォトインタラプタPD1〜PD3から出力される検出信号の波形を示す。
【0045】
また、図5(a)は、ノッチ12及び14が共に閉じられた状態、即ち、AB面が共に再書込み可能状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示す。同図(b)は、ノッチ12が閉じられノッチ14が開かれた状態、即ち、A面が書込み禁止、B面が再書込み可能の状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示す。同図(c)は、ノッチ12が開かれノッチ14が閉じられた状態、即ち、A面が再書込み可能、B面が書込み禁止の状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示す。同図(d)は、ノッチ12,14が共に開かれた状態、即ち、AB面が共に書込み禁止の状態に設定されたカートリッジPCRが挿入されたときの各検出信号の波形を示している。
【0046】
これら図4及び図5において、カートリッジPCRが水平搬送部38に挿入されないときは、全てのフォトインタラプタPD1〜PD3が遮光状態とならないので、これらから出力される全ての検出信号の論理レベルは“H”となる。
【0047】
一方、カートリッジPCRがフロントパネルの投入口を介して水平搬送部38の対向平板42,44間に挿入されると、最初に第3のフォトインタラプタPD3がカートリッジPCRの先端にて遮光されることにより、その検出信号が論理“H”から“L”に反転し、次に第2のフォトインタラプタPD2の検出信号、その次に第1のフォトインタラプタPD1の検出信号の順で論理“H”から“L”に反転する。更に、貫通孔8,10とノッチ12,14の開口の有無によっても、これらの検出信号の論理レベルが反転することとなる。
【0048】
更に詳述すると、図5(a)〜(d)において、時点tinでカートリッジPCRの先端にて第3のフォトインタラプタPD3が遮光された後、時点tsにおいて第1のフォトインタラプタPD1が遮光されるとフィードローラ46の回転が開始する。
【0049】
しばらくの期間中(ts〜t1)は、カートリッジPCRにより全てのフォトインタラプタPD1〜PD3が遮光され、これらの検出信号の論理は“L”となる。
【0050】
次に、第3のフォトインタラプタPD3を貫通孔8が通過することにより、その検出信号が論理“L”、“H”、“L”に変化した後(期間t1〜t2)、再び全ての検出信号が論理“L”となる(期間t2〜t3)。
【0051】
次に、第2のフォトインタラプタPD2を貫通穴10が通過することにより、その検出信号が論理“L”、“H”、“L”に変化する(期間t3〜t4)。
【0052】
制御ユニット68が、時点tsから時点t4までの各検出信号の変化パターンを解析し、図示の変化パターンを検出すると、適用対象のカートリッジPCRが挿入されたと判断する。即ち、本実施の形態では、挿入されたカートリッジが相変化型光ディスク媒体を収容したカートリッジPCRと判断する。一方、かかる変化パターン以外のパターンが検出された場合には、適用外の記録媒体が挿入されたと判断して、フィードローラ46を逆回転することにより、投入口を介して返送する。
【0053】
次に、時点t4において、適用対象のカートリッジPCRと判定した後、図5(a)〜(d)の期間t4〜teにおいて、ノッチ12,14の開閉の有無に応じた各検出信号の変化パターンに基づいて、書込禁止か再書込み可能かの判定が行われる。尚、時点teは、カートリッジPCRの後端が第3のフォトインタラプタPD3を通過した時点を示す。
【0054】
図5(a)に示す如く、ノッチ12,14の閉じられたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、全てのフォトインタラプタPD1〜PD3の検出信号が論理“L”のままとなり、期間t5〜teにおいては、貫通孔8の通過に伴って第1のフォトインタラプタPD1の検出信号のみが論理“H”に反転する。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のAB面が共に再書込可能に設定されていると判断する。
【0055】
図5(b)に示す如く、ノッチ12が閉じられノッチ14が開かれたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、全てのフォトインタラプタPD1〜PD3の検出信号が論理“L”のままとなり、期間t5〜teにおいては、貫通孔8の通過に伴って第1のフォトインタラプタPD1の検出信号が論理“H”となり、次に、ノッチ14の通過に伴って第2のフォトインタラプタPD2の検出信号が論理“H”となる(時点t5’)。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のA面が書込み禁止、B面が再書込み可能に設定されていると判断する。
【0056】
図5(c)に示す如く、ノッチ12が開かれノッチ14が閉じられたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、第1,第2のフォトインタラプタPD1,PD2の検出信号が論理“L”のままになるのに対し、第3のフォトインタラプタPD3の検出信号がノッチ12の通過に伴って論理“H”となる。期間t5〜teにおいては、第2,第3のフォトインタラプタPD2,PD3の検出信号が論理“L”、第1のフォトインタラプタPD1の検出信号が貫通孔8の通過に伴って論理“H”となる。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のA面が再書込み可能、B面が書込み禁止に設定されていると判断する。
【0057】
図5(d)に示す如く、ノッチ12及び14が共に開かれたカートリッジPCRが挿入された場合には、期間t4〜t5においては、第1,第2のフォトインタラプタPD1,PD2の検出信号が論理“L”のままになるのに対し、第3のフォトインタラプタPD3の検出信号がノッチ12の通過に伴って論理“H”となる。期間t5〜teにおいては、第1のフォトインタラプタPD1の検出信号が貫通孔8の通過に伴って論理“H”となり、次に、第2のフォトインタラプタPD2の検出信号がノッチ14の通過に伴って論理“H”となる(時点t5’)。制御ユニット68は、期間t4〜teにおけるこれらの検出信号の相互の変化パターンを解析することにより、ディスク媒体のAB面が共に書込み禁止に設定されていると判断する。
【0058】
このように、制御ユニット68は、コンピュータプログラムにて予め決められている所定アルゴリズムに基づいて、第1〜第3のフォトインタラプタPD1〜PD3の検出信号の変化パターンを解析することにより、適用対象のカートリッジPCRを判別する。
【0059】
次に、第3のフォトインタラプタPD3がカートリッジPCRの後端を検出した時点teでフィードローラ46を停止することにより、カートリッジPCRを水平搬送部38に保持し、この保持状態で図6のフローチャートに基づく処理を行うことによって、メディアホール20,22の有無を検出する。
【0060】
図6において、ステップS100では、制御ユニット68の指令に従って、可動台36及び水平搬送部38を基準位置まで上昇させる。ここで、基準位置とは、水平搬送部38に保持されているカートリッジPCRのカートリッジケース6の上面を切欠き部BHを介してメディアホール検出センサMSに近接させる位置であり、制御ユニット68に予めデータとして保持されている。
【0061】
次に、制御ユニット68が、ステップS110においてメディアホール検出センサMSの出力信号を入力し、その出力信号に基づいてメディアホール20の有無を判定する。
【0062】
即ち、カートリッジPCRにメディアホール20が形成されていない場合には、メディアホール検出センサMSの下端に設けられているスイッチ片がカートリッジケース6に当接して押し込まれることにより、メディアホール検出センサMSから“オン”信号が出力される。
【0063】
一方、メディアホール20が形成されている場合には、図7(オートチェンジャの要部構造を示す正面図)に示す如く、メディア検出センサMSのスイッチ片がメディアホール20内に挿入される。そして、メディアホール20の深さが上記スイッチ片のオン・オフのストロークよりも大きいため、メディア検出センサMSはオフのままになり、オン信号が出力されない。
【0064】
ステップS130では、水平搬送部38を揺動させ得る位置まで可動台36を降下させ、ステップS140で、水平搬送部38を可動台36の上側へ揺動させる。これにより、カートリッジPCRを裏返えし、ディスク媒体のB面が上側、A面が下側に向けられる。
【0065】
次に、ステップS150において、可動台36及び水平搬送部38を再び基準位置まで上昇させる。
【0066】
次に、制御ユニット68が、ステップS160においてメディアホール検出センサMSの出力信号を入力し、その出力信号に基づいてメディアホール22の有無を判定する。
【0067】
即ち、カートリッジPCRにメディアホール22が形成されていない場合には、メディアホール検出センサMSの下端に設けられているスイッチ片がカートリッジケース6に当接して押し込まれることにより、メディアホール検出センサMSから“オン”信号が出力される。
【0068】
一方、メディアホール22が形成されている場合には、図8(オートチェンジャの要部構造を示す正面図)に示す如く、メディアホール検出センサMSのスイッチ片がメディアホール22内に挿入される。そして、メディアホール22の深さが上記スイッチ片のオン・オフのストロークよりも大きいため、メディアホール検出センサMSはオフのままになり、オン信号が出力されない。
【0069】
次に、ステップS170において、制御ユニット68が、今までの一連の処理によって得られたライトプロテクト機構によるデータとメディアホールの有無のデータに基づいて図9に示した何れかの態様を判定する。
【0070】
次に、ステップS180において、外部機器からインタフェース回路74を介して指定されたカートリッジPCRを収容すべき番地を認識し、その指定されたスロット26又は録再装置4に対向する位置まで可動台及び水平搬送部38を移動させる。
【0071】
ステップS190では、フィードローラ46及びローディング機構50を作動させ、カートリッジPCRを前記指定されたスロット26又は録再装置4に装着させる。
【0072】
ステップS200では、ステップS170において解析したカートリッジPCRの態様データを、そのスロット26又は録再装置4の番地に対応付けて、所定のメモリ領域に格納し、カートリッジ判別処理を終了する。
【0073】
このように、この実施の形態によれば、水平搬送部38の上方の所定位置にメディアホール検出センサMSを設けておき、搬送機構30の本来の機能を用いて水平搬送部38及び可動台36を移動させて、水平搬送部38に保持されているカートリッジPCRをメディアホール検出センサMSに近接させたときに、メディアホール検出センサMSとカートリッジPCRとの当接の有無により、メディアホール20,22の有無を判定するようにしたので、特別複雑な機構を必要とせずに、確実なカートリッジ判定を行うことができる。
【0074】
尚、この実施の形態では、メディアホールがカートリッジケースの両面に多くとも1個ずつ設けられているカートリッジを判定する場合を説明したが、それ以上の個数のメディアホールにてカートリッジの態様を規格化したもの対しても、メディア検出センサの個数と取り付け位置を適宜に調節するだけで容易に対応することができる。
【0075】
また、この実施の形態では、カートリッジPCRのA面を上側にして挿入した場合の処理動作を説明したが、水平搬送部38が可動台36に対して揺動する機構を有しているので、カートリッジPCRのB面を上側にして挿入した場合でも同様に判別処理を行うことができる。
【0076】
また、水平搬送部38が可動台36の下側に位置する状態でカートリッジPCRを挿入し、カートリッジPCRの裏面側のメディアホール22の有無を判別するために水平搬送部38を可動台36に上側へ揺動させる場合を説明したが、かかる場合とは逆の場合、即ち、水平搬送部38が可動台36の上側に位置する状態でカートリッジPCRを挿入し、カートリッジPCRのメディアホール20の有無を判別するために水平搬送部38を可動台36に下側へ揺動させるようにしてカートリッジPCRの種類等を判定することも可能である。
【0077】
また、水平搬送部38が可動台36に予め固定され、水平搬送部38を揺動させない比較的簡素な構成のオートチェンジャにあっても、本実施の形態と同様のメディアホール検出センサMSを設けることによって、カートリッジPCRのメディアホールの有無を検出することができる。即ち、カートリッジを保持した状態で水平搬送部38をメディアホール検出センサMSに近接させ、カートリッジとメディアホール検出センサMSの当接の有無を検出することにより、メディアホールの有無を判定することができる。
【0078】
尚、上記実施の形態では相変化型光ディスク媒体を収容したカートリッジを適用対象としたチェンジャについて説明したが、説明を要するまでもなく、本発明は磁気ディスク媒体や光ディスク媒体等、他の形式の媒体を収容したカートリッジを適用対象とするオートチェンジャについても、適用することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートチェンジャにあっては、カートリッジを保持した状態で水平搬送部をメディアホール検出センサに近接する位置へ移動させ、前記カートリッジと前記メディアホール検出センサとの当接の有無を検出することにより、カートリッジのメディアホールの有無を判定するようにしたので、特別複雑な機構を設けること無く、確実にカートリッジの種類等を判定することができる。
【0080】
また、カートリッジに収容されている媒体の情報を録再装置等によって読取っることによって、そのカートリッジの種類等を判定するのではなく、カートリッジに予め規格化されている形状を判定するので、カートリッジを水平搬送部からラックのスロットへ直接収納させることができ、管理等の処理速度を大幅に向上させることができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係るオートチェンジャの要部構造を示す斜視図である。
【図2】図1のオートチェンジャに設けられた制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1のオートチェンジャを上方から見た場合の要部平面図である。
【図4】カートリッジの水平搬送動作を説明するための説明図である。
【図5】判別機構の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】メディアホールの検出動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】メディアホールの検出動作を説明するためのオートチェンジャの要部正面図である。
【図8】メディアホールの検出動作を更に説明するためのオートチェンジャの要部正面図である。
【図9】カートリッジの規格を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2…ラック、4…録再装置、6…カートリッジケース、8,10…貫通孔、12,14…ノッチ、16,18…スイッチ片、20,22…メディアホール、24…スライド扉、26…スロット、28…挿入口、30…搬送機構、32,34…シャフト、36…可動台、38…水平搬送部、40…タイミングベルト、42,44…対向平版、46…フィードローラ、48…フィード用モータ、50…ローディング機構、52,54…支持部、56…半月ギヤ、58…ギヤ機構、60…搬送部回転モータ、62,64…係止爪、66…係止穴、68…制御ユニット、70〜76…駆動回路、78…インタフェース回路、PCR…カートリッジ、PD1〜PD3…フォトインタラプタ、MS…メディアホール検出センサ。
Claims (1)
- 複数のカートリッジを収納する複数のスロットを有するラックと、
前記ラックに対してカートリッジを水平に搬送する水平搬送部と、
前記水平搬送部を、前記カートリッジの水平搬送方向に対して略直交する方向へ移動させる可動手段と、
前記略直交する方向の所定位置に設けられたメディアホール検出センサとを備え、
前記カートリッジを保持する前記水平搬送部を、前記可動手段にて前記メディアホール検出センサに近接する位置へ移動させ、前記カートリッジと前記メディアホール検出センサとの当接の有無を検出することにより、カートリッジのメディアホールの有無を判定する判定手段を具備することを特徴とするカートリッジ判別機構を備えたオートチェンジャ。
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JP15119696A JP3607417B2 (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | カートリッジ判別機構を備えたオートチェンジャ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP15119696A JP3607417B2 (ja) | 1996-06-12 | 1996-06-12 | カートリッジ判別機構を備えたオートチェンジャ |
Publications (2)
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JPH103728A JPH103728A (ja) | 1998-01-06 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3607417B2 (ja) |
-
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- 1996-06-12 JP JP15119696A patent/JP3607417B2/ja not_active Expired - Fee Related
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