JP3549417B2 - 新規の電子供与体含有組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも一方のアルコキシ基が少なくとも2個の炭素原子を有する1,2−ジアルコキシベンゼン電子供与体を有するオレフィン重合触媒、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィンを重合させるために、チーグラー・ナッタ触媒が用いられる。これらの触媒は、内部電子供与体、チタン源、マグネシウム源及びハロゲン化剤(これはその他の成分の1種と組み合わされていてもよい)から作られる前駆触媒(procatalyst)を含有する。この前駆触媒が助触媒及び一般的に外部電子供与体又はより一般的に外部選択性調節剤(以下においては選択性調節剤をSCAと略記する)と組み合わされたチーグラー・ナッタ触媒を用いることは周知である。Bradyらの米国特許第5093415号明細書を参照されたい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来教示されている一つの類の電子供与体は、ベラトロール(1,2−ジメトキシベンゼン)及びそのベンゼン環上に追加の置換基が組み込まれたある種の誘導体である(Wilsonらの米国特許第4971936号明細書及びGianniniらの米国特許第4107413号明細書を参照されたい)。しかしながら、これらの種類の化合物には、それらを用いて作られる触媒の活性が低く(単位時間当たりに前駆触媒1gに対してポリマー20kg未満)、生成するポリマーの結晶度が低い{例えばSCAを用いてさえ50未満のL(iso)H−NMR)及び30重量%よりも大きいキシレン可溶分(キシレンに可溶な画分の含有率)を有するアイソタクチックポリプロピレン}という欠点がある。これらの電子供与体化合物を用いた場合には低結晶度ポリマーが製造されるだけであるということが、日本特許第2613169号明細書及び特開平1−307519号公報において確認されている。改善された活性及び選択性を有する触媒をもたらす電子供与体を見出すことが望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
発明の概要
本発明の触媒は高活性オレフィン重合触媒であり、この触媒を用いることによって良好な性質を有する結晶質ポリオレフィン製品の高収率での生産がもたらされる。この触媒は、前駆触媒、助触媒及びSCAから成る。前駆触媒は、マグネシウム、チタン、ハライド及び内部電子供与体を必須成分として有する。電子供与体(ED)(内部ED又はSCA)の少なくとも一方は1,2−ジアルコキシベンゼンの類のものであり、ここで、それぞれのアルコキシ基は同一であっても異なっていてもよく、1〜10個の炭素原子を有し、但しアルコキシ基の少なくとも一方は1個よりも多くの炭素原子を有する。かくして、この組成物は、少なくともマグネシウム、チタン、ハライド及び前記EDを含有する。これらの組成物をオレフィン重合プロセスに用いること及びこれらの組成物の製造もまた本明細書に教示される。
【0005】
【発明の実施の形態】
発明の詳しい説明
A.前駆触媒
前駆触媒は、マグネシウム、チタン、ハロゲン及び内部EDを含有する。ハライドは、マグネシウム又はチタン源のいずれかと共に前駆触媒中に導入される。
【0006】
A. (i). マグネシウム
マグネシウム源は、ハロゲン化マグネシウム、アルキルマグネシウム、アリールマグネシウム、アルカリールマグネシウム、マグネシウムアルコキシド、マグネシウムアルカリールオキシド又はマグネシウムアリールオキシド、これらの化合物のアルコール付加物及びそれらのカーボネート化錯体であってよいが、しかしカーボネート化マグネシウムジアルコキシド又はカーボネート化マグネシウムジアリールオキシドであるのが好ましい。また、1個のアルコキシド基及び1個のアリールオキシド基を含有するマグネシウム化合物、並びに1個のアルコキシド、アルカリールオキシド又はアリールオキシド基に加えてハロゲンを含有するマグネシウム化合物を用いることもできる。アルコキシド基が存在する場合、これは1〜8個の炭素原子を有するのが特に好適であり、2〜6個の炭素原子を有するのが好ましい。アリールオキシド基が存在する場合、これは6〜10個の炭素原子を有するのが特に好適である。ハロゲンが存在する場合には、これは塩素であるのが好ましい。
【0007】
用いることができるマグネシウムジアルコキシド及びマグネシウムジアリールオキシドには、式Mg OR ’)) OR ’’) 2−x
(ここで、R’及びR’’はアルキル、アルカリール又はアリール基であり、xは約0.1〜約2である)
のものがある。特に好ましいマグネシウム化合物は、次式:
【化1】
Figure 0003549417
のカーボネート化マグネシウムジエトキシド(CMEO)である。このマグネシウム化合物は、四価チタン源と接触させる前に随意に追加のハロゲン化剤、例えば塩化チオニル又はアルキルクロルシランによってハロゲン化しておいてもよい。
【0008】
多少異なるタイプのマグネシウム源は、次の一般式:
Mg(OR(ROH)10
(ここで、各R及びRはそれぞれ4個までの炭素原子を有する低級アルキルであり、Aは−2の総電荷を有する1種以上のアニオンである)
によって示されるものである。このマグネシウム源の製造は、Jobの米国特許第4710482号明細書に開示されているので、必要ならばこれを参照されたい。
【0009】
別のマグネシウム源は、マグネシウム及びチタン部分並びに随意にハライド、アルコキシド及びフェノール系化合物の内の少なくともいくつかのものの部分を含有するものである。かかる複合前駆触媒前駆体は、マグネシウムアルコキシド、チタンアルコキシド、ハロゲン化チタン、フェノール系化合物及びアルカノールを接触させることによって製造される。この点に関しては、Jobの米国特許第5077357号明細書を参照されたい。
【0010】
A. (ii). チタン
前駆触媒用のチタン源は、少なくとも2個のハロゲン原子を含有する四価チタン、好ましくは4個のハロゲン原子を含有する四価チタン、即ちTi(OR4−nである。ここで、Rは炭化水素であり、Xはハライドであり、nは0〜2である。これらのハロゲン原子は、塩素原子であるのが特に好ましい。炭化水素は、アリール、アルキル又はアルカリールであるのが好ましい。2個までのアルコキシ、アルカリールオキシ又はアリールオキシ基を含有するチタン化合物を用いることができる。アルコキシ基が存在する場合、これは1〜8個の炭素原子を有するのが特に好適であり、2〜6個の炭素原子を有するのが好ましい。アリールオキシ又はアルカリールオキシ基が存在する場合、これらは6〜12個の炭素原子を有するのが特に好適であり、6〜10個の炭素原子を有するのが好ましい。好適なアルコキシチタンハライド及びアリールオキシチタンハライドの例には、ジエトキシチタンジブロミド、イソプロポキシチタントリヨージド、ジヘキソキシチタンジクロリド及びフェノキシチタントリクロリドが包含される。最も好ましいチタン化合物はTiClである。
【0011】
A. (iii). 内部電子供与体
このEDは、当業者に周知のED又は2個のアルコキシ官能基の内の少なくとも一方が少なくとも2個の炭素原子を有する1,2−ジアルコキシベンゼンのいずれかである。この後者のEDは、次式:
【化2】
Figure 0003549417
{ここで、R及びRは直鎖状、分枝鎖状又は環状であってよいC〜C10アルキル、好ましくはC〜Cアルキルであり、
3〜6はベンゼン環上の位置を意味し、これらは随意に置換されていてもよく、
及びRはそれらの両方共がメチルであってはならない}
で表わすことができる。
【0012】
及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。R及びRの枝分かれが酸素原子に結合した炭素にある場合にはその供与体は触媒にうまく結合しないので、酸素原子から少なくとも炭素原子1個分だけ離れた所で枝分かれすることによって作られる立体嵩を有するのが好ましい(例えばイソペントキシ)。特定的なアルコキシ基は、プロポキシ、n−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、n−オクトキシ、3−シクロヘキシルプロポキシ及び4−シクロペンチルブトキシである。少なくとも1個のアルコキシ基がエトキシであるのが好ましい。
【0013】
ベンゼン環の3〜6位(前記の構造(I)を見よ)に置換基があってもよい。これらの置換基は、例えば10個未満の炭素原子を有する炭化水素{アルキル(例えばメチル若しくはt−ブチル)、アリール(例えばナフチル)、環状脂肪族(例えばシクロペンチル)又はアルカリールを包含する}、10個未満の炭素原子を有するヒドロカルビルオキシ(例えばアルコキシ、アリールオキシ又はアルカリールオキシ)、シリル基(例えばシリル又はトリメチルシリル)或いはハロゲン(例えばCl又はF)である。ベンゼン環上に置換基が1個存在するだけ又は全く存在しないのが好ましい。置換基が1個存在する場合、この置換基は4位にあるのが好ましい。
【0014】
特定的なED構造の例をいくつか挙げると、1−エトキシ−2−メトキシ−3−メチルベンゼン、1,2−ジエトキシ−3−フルオルベンゼン、1,2−ジエトキシ−3−メチルベンゼン、1,2−ジエトキシ−4−t−ブチルベンゼン、1,2−ジエトキシ−3−トリメチルシリルベンゼン、1−エトキシ−2−n−プロポキシベンゼン、1,2−ジ−n−プロポキシベンゼン、1,2−ジイソペントキシベンゼン、1,2−ジエトキシナフタレン、2,3−ジエトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン、1,2−ジ−n−ブトキシベンゼン、1−イソペントキシ−2−エトキシ−3−フルオル−5−t−ブチルベンゼン及び1−エトキシ−2−n−ヘキソキシベンゼンがある。好ましいEDは、1−エトキシ−2−イソペントキシベンゼンである。
【0015】
随意にその他のEDを用いることもでき、これらはチタン系前駆触媒の生成において慣用的に用いられている活性水素を含有しないEDであることができる。かかるEDには、エーテル類、エステル類、ケトン類、アミン類、イミン類、ニトリル類、ホスフィン類、スチビン類及びアルシン類が包含されるが、これらに限定されるものではない。好ましいEDは、エステル、特に芳香族モノカルボン酸又はジカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアリールエステルである。かかるEDの例には、安息香酸メチル、安息香酸エチル、p−エトキシ安息香酸エチル、p−エチル安息香酸エチル、フタル酸ジエチル、ナフタレンジカルボン酸ジメチル、フタル酸ジイソブチル(DIBP)及びフタル酸ジイソプロピルがある。EDは単一化合物であっても複数の化合物の混合物であってよいが、単一化合物であるのが好ましい。標準的なEDを用いる場合には、好ましいエステルEDの中でも安息香酸エチル及びDIBPが特に好ましい。
【0016】
A. (iii). (a)ED製造
構造(I)のEDは、アルコキシが望まれるアルコキシの一つである商品として入手できる2−アルコキシフェノール(例えば2−エトキシフェノール)を出発物質として用いて製造することができる。これを塩基の存在下で所望のアルコキシ置換基のハロゲン化アルキル、例えば沃化エチルと一緒にする。このような塩の除去による置換反応は当技術分野において知られている。ベンゼン環は、高温における溶媒中での酸触媒反応において置換基のアルコールを用いて3〜6位において置換することができる。構造(I)のEDを製造するためのその他の方法は、当業者には明らかであろう。
【0017】
この反応のための溶媒としては、水を用いるのが好ましい。水からの分離は、当技術分野において周知の相分離、例えば溶媒抽出によって行なうことができる。これはさらに例えば蒸留又は濾過によって精製することができる。
【0018】
A. (iii). (b)随意としての第二のED
前駆触媒の生成において前記の慣用的に用いられるEDである第二のEDを用いることができる。
【0019】
A. (iv). 前駆触媒製造
マグネシウム化合物(i)とハロゲン化四価チタン(ii)とをED(iii)及び好ましくはハロ炭化水素の存在下で反応(即ちハロゲン化)させる。また、不活性炭化水素希釈剤又は溶媒を随意に存在させてもよい。
【0020】
用いられるハロ炭化水素は、芳香族、脂肪族又は環状脂肪族であってよい。ハロ炭化水素のハロゲンは、塩素であるのが特に好ましい。芳香族ハロ炭化水素、特に6〜12個の炭素原子を含有するもの、好ましくは6〜10個の炭素原子を含有するものが好ましい。かかるハロ炭化水素は、1又は2個のハロゲン原子を含有するのが好ましいが、所望ならばそれより多くのハロゲンが存在していてもよい。好適な芳香族ハロ炭化水素には、クロルベンゼン、ブロムベンゼン、ジクロルベンゼン、ジクロルジブロムベンゼン、クロルトルエン、ジクロルトルエン及びクロルナフタレンが包含されるが、これらに限定されるものではない。脂肪族ハロ炭化水素は、1〜12個、好ましくは1〜9個の炭素原子、及び少なくとも2個のハロゲン原子を含有する。好適な脂肪族ハロ炭化水素には、ジブロムメタン、トリクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、トリクロルエタン、ジクロルフルオルエタン、ヘキサクロルエタン、トリクロルプロパン、クロルブタン、ジクロルブタン、クロルペンタン、トリクロルフルオルオクタン、テトラクロルイソオクタン、ジブロムジフルオルデカン、四塩化炭素及びトリクロルエタンが包含されるが、これらに限定されるものではない。用いることができる環状脂肪族ハロ炭化水素は、3〜12個、好ましくは3〜9個の炭化水素、及び少なくとも2個のハロゲン原子を含有するものである。好適な環状脂肪族ハロ炭化水素には、ジブロムシクロブタン及びトリクロルシクロヘキサンが包含される。
【0021】
随意としての不活性炭化水素希釈剤は、脂肪族、芳香族又は環状脂肪族であってよい。希釈剤の例をいくつか挙げると、イソペンタン、n−オクタン、イソオクタン、キシレン又はトルエンがある。
【0022】
マグネシウム化合物のハロゲン化四価チタンによるハロゲン化は、過剰量のハロゲン化チタンを用いて実施される。マグネシウム化合物1モル当たりに少なくとも2モルのハロゲン化チタンを用いるべきである。マグネシウム化合物1モル当たりに約4モル〜約100モルのハロゲン化チタンを用いるのが好ましく、マグネシウム化合物1モル当たりに約4モル〜約20モルのハロゲン化チタンを用いるが特に好ましい。
【0023】
ハロ炭化水素は、ハロゲン化チタン及びEDを溶解させるのに充分であり且つマグネシウム化合物を適度に分散させるのに充分な量で用いられる。分散体は、ハロ炭化水素1モル当たりに約0.005〜約2.0モルの固体状マグネシウム化合物を含有するのが一般的であり、ハロ炭化水素1モル当たりに約0.01〜約1.0モルの固体状マグネシウム化合物を含有するのが好ましい。EDは、該化合物対ハロゲン化チタンのモル比が約0.0005:1〜約2.0:1、好ましくは約0.001:1〜約0.1:1になるのに充分な量で用いられる。ハロ炭化水素対希釈剤の使用比は、1:100〜100:1の容量比にすることができる。
【0024】
ハロゲン化は、約60℃〜約150℃の温度において実施することができ、約90℃〜約140℃の温度において実施するのが好ましい。一般的に、温度が高くなるにつれてED含有率が低下し、チタン装填量が増える。この反応は、0.1〜6時間かけて進行させるのが一般的であり、約0.5〜約3.5時間進行させるのが好ましい。便宜上、ハロゲン化は大気圧において実施するのが一般的であるが、例えば0.5atm(50700Pa)〜5atm(507000Pa)の圧力範囲を用いることもできる。ハロゲン化生成物は出発マグネシウム化合物と同様に固体状物質であり、乾燥、濾過、デカンテーション、蒸発、蒸留又は任意の好適な方法によって液状反応媒体から単離することができる。
【0025】
分離後に、残留アルコキシ及び(又は)アリールオキシ基を除去し且つ触媒活性又はその他の望まれる性質を最大にするために、ハロゲン化生成物を追加のハロゲン化四価チタンで1回以上処理することができる。ハロゲン化生成物を少なくとも2回ハロゲン化四価チタンで処理する(それぞれの回において異なるハロゲン化四価チタンを用いる)のが好ましい。ハロゲン化生成物をハロゲン化チタンで処理するのに用いられる反応条件は一般的に最初のマグネシウム化合物のハロゲン化の際に用いられるものと同じであり、この処理の際にEDを存在させても存在させなくてもよいが、存在させた方が好ましい。ハロゲン化チタンを溶解させ且つ固体状ハロゲン化生成物を分散させるために、ハロ炭化水素を用いるのが一般的である。
【0026】
ハロゲン化生成物からの残留アルコキシ及び(又は)アリールオキシ部分の除去を補助するために、かかる処理を酸ハロゲン化物の存在下で実施してもよい。酸ハロゲン化物は単独で用いることもできるが、ハロ炭化水素中に溶解させたハロゲン化チタンと一緒に用いるのが便宜上好ましい。しかし、所望ならばハロゲン化生成物のチタン化合物による2回目の処理の前又は後にこのハロゲン化生成物を酸ハロゲン化物で処理してもよい。ハロゲン化生成物のマグネシウム1グラム原子当たりに5ミリモル〜200ミリモルの酸ハロゲン化物を用いるのが一般的である。好適な酸ハロゲン化物には、塩化ベンゾイル、二塩化フタロイル、2,3−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド、エンド−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジクロリド、マレイン酸ジクロリド、シトラコン酸ジクロリド等が包含される。
【0027】
固体状ハロゲン化生成物を追加のハロゲン化四価チタンで1回以上処理した後に、この生成物を液状反応媒体から分離し、不活性炭化水素で洗浄して未反応チタン化合物を除去し、乾燥させる。この分離・乾燥は、濾過、蒸発、加熱又はその他の当技術分野において周知の方法によって実施することができる。
【0028】
最終的な洗浄された前駆触媒生成物は、約0.5重量%〜約6.0重量%のチタン含有率を有するのが好適であり、約1.5重量%〜約4.0重量%のチタン含有率を有するのが好ましい。最終的な前駆触媒生成物中のチタン対マグネシウムの原子比は、約0.01:1〜約0.2:1の範囲であるのが好適であり、約0.02:1〜約0.1:1の範囲であるのが好ましい。EDは、約0.001:1〜約10.0:1、好ましくは約0.02:1〜約2.0:1のED対マグネシウムの比で前駆触媒中に存在させる。
【0029】
B.助触媒
助触媒は、オレフィン重合触媒システムの任意の既知の活性剤から選択することができるが、有機アルミニウム化合物が好ましい。かかる助触媒は、個別に用いることも組み合わせて用いることもできる。好適な有機アルミニウム助触媒は、式Al(R’’’)を有するものである。ここで、XはF、Cl、Br、I又はOR’’’’であり、R’’’は1〜14個の炭素原子を有する飽和炭化水素基であり、この飽和炭化水素基は所望ならば重合の際に用いられる反応条件下において不活性な任意の置換基で置換されていてもよく、R’’’が2個以上存在する場合、これら飽和炭化水素基は同一であっても異なっていてもよく、dは1〜3、eは0〜2、fは0又は1であり、d+e+fは3である。好ましいアルミニウム化合物は、Al(iso−CH、Al(CCl、Al(CCl、Al(CH、Al(C(OC)及びAl(C17である。トリアルキルアルミニウム化合物、特に各アルキル基が1〜6個の炭素原子を有するトリアルキルアルミニウム化合物、例えばAl(CH、Al(C、Al(iso−C及びAl(C13が特に好ましい。
【0030】
C.選択性調節剤(SCA)
SCAは、構造(I)のED又は当技術分野において周知のものの一種、例えば珪素化合物、カルボン酸エステル(特にジエステル)、モノエーテル、ジエーテル(例えば1,3−ジメトキシプロパン若しくは2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン)及びアミン(例えばテトラメチルピペリジン)のいずれかである。内部EDが構造(I)のものではない場合、SCAは構造(I)のEDである。
【0031】
SCAとして用いられる珪素化合物は、少なくとも一つの珪素−酸素−炭素結合を含有するのが好ましい。好適な珪素化合物には、式R SiYを有するものが包含される。ここで、Rは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり、Yは−OR又は−OCORであり、ここでRは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり、Xは水素又はハロゲンであり、mは0〜3の値を有する整数であり、nは1〜4の値を有する整数であり、pは0〜1の値を有する整数、好ましくは0であり、m+n+pは4である。R及びRはC〜C10のアルキル、アリール又はアルカリールリガンドであるのが好ましい。R及びRは所望ならば重合の際に用いられる反応条件下において不活性な任意の置換基で置換されていてもよく、R及びRがそれぞれ2個以上存在する場合、これらR及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。Rは、脂肪族(立体障害を持っていてもよい)又は環状脂肪族である場合には1〜10個の炭素原子を有し、芳香族である場合には6〜10個の炭素原子を有するのが好ましい。
【0032】
の例には、シクロペンチル、t−ブチル、イソプロピル、シクロヘキシル又はメチルシクロヘキシルが包含される。Rの例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、フェニル、ベンジル及びt−ブチルが包含される。Xの例には、Cl又はHがある。好ましい珪素系SCAは、アルキル−、アリール−及び(又は)シクロアルキルアルコキシシラン、例えばジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン又はジシクロペンチルジメトキシシランである。
【0033】
また、必要な珪素−酸素−炭素結合も存在するという条件を満たせば、2個以上の珪素原子が酸素原子を介して互いに結合した珪素化合物、即ちシロキサン又はポリシロキサンを用いることもできる。その他の好ましいSCAには、芳香族モノカルボン酸又はジカルボン酸のエステル、特にアルキルエステル、例えばPEEB、DIBP及びp−トルイル酸メチルがある。
【0034】
一つの具体例において、EDを多重に用いる場合には前駆触媒の製造の際に添加するEDの一部をSCAとする。また、SCA及びEDの両方が構造(I)のものであってもよい。別の具体例においては、前駆触媒と助触媒とを接触させる時にSCAを提供する。
【0035】
SCAは、前駆触媒中のチタン1モル当たりに約0.01モル〜約100モルになるのに充分な量で提供される。SCAは、前駆触媒中のチタン1モル当たりに約0.5モル〜約70モルになるのに充分な量で提供するのが好ましく、約8モル〜約50モルになるのに充分な量で提供するのがより一層好ましい。2種以上のSCAの混合物を用いることもできる。
【0036】
D.触媒の製造
オレフィン重合触媒の各成分は、オレフィンを重合させるべきシステムの外部の好適な反応器中で混合することによって接触させることができ、これによって製造された触媒が次いで重合反応器中に導入される。予備混合された成分は、接触後に乾燥させてもよく、溶媒と接触させておいてもよい。別態様として、各触媒成分を別々に重合反応器に導入してもよい。別の別態様として、成分の内の2種のものの一部又は全部を重合反応器中に導入する前に互いに混合してもよい(例えばSCAと助触媒とを予備混合してもよい)。別の別態様としては、前駆触媒とハロゲン化アルキルアルミニウムとを接触させた後にその他の触媒成分と反応させるものがある。別の別態様としては、少量のオレフィンを触媒成分を用いて予備重合させるものや、成分を担体(例えばシリカ若しくは非反応性ポリマー)上に置くものがある。
【0037】
触媒は、1時間につき前駆触媒1g当たりにポリマー少なくとも約25kgの活性を有するべきであり、1時間につき前駆触媒1g当たりにポリマー少なくとも約35kgの活性を有するのが好ましい。
【0038】
E.重合
本発明のオレフィン重合触媒は、オレフィンの重合、特に20個までの炭素原子を有する直鎖状α−オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ドデセン又はそれらの混合物)の重合に有用であるが、ジオレフィン(例えば1,3−ブタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン)の重合も本発明においては同様に企図される。3〜10個の炭素原子を有するα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン及び1−ペンテン及び1−ヘキセンを単独重合するのが好ましいが、C/C及びC/Cコポリマーのようなコポリマー並びにターポリマーを製造することもまたできる。さらに、本発明の触媒を用いて多段ポリマー、例えばプロピレンホモポリマーとエチレン−プロピレンゴムとの多段ポリマー(耐衝撃性コポリマー)を製造することもできる。
【0039】
本発明は、アイソタクチックの結晶質ポリプロピレン(iPP)の製造及びその他の立体特異的重合に有用である。21CFR177.1520に従って測定したiPPのキシレン可溶分(XS)がポリマーの15重量%未満であるのが好ましく、ポリマーの8重量%未満であるのがより一層好ましく、ポリマーの5重量%未満であるのがさらにより一層好ましい。さらに、iPPについては、H−NMRによって測定したL(iso)が30より大きく、50より大きいのがより一層好ましく、70より大きいのが特に好ましい。
【0040】
重合は、撹拌床又は流動床を用いて液相、スラリー相又は気相プロセスにおける重合条件下で実施される。
【0041】
液相における反応希釈剤は、不活性液状希釈剤、又は重合をこうむるプロピレン若しくは1−ブテンのようなオレフィンを含む液状希釈剤であることができる。エチレンがモノマーの一つであるコポリマーを製造する場合、エチレンは慣用的な手段によって導入される。代表的な重合条件には、約25℃〜約125℃の反応温度(約35℃〜約90℃の温度が好ましい)及び反応混合物を液相中に維持するのに充分な圧力が包含される。かかる圧力は約150psi(1034kPa)〜約1200psi(8274kPa)であり、約250psi(1724kPa)〜約900psi(6206kPa)の圧力が好ましい。液相反応は、バッチ態様で又は連続若しくは半連続プロセスとして操作される。反応の後に、ポリマー生成物が慣用の手順によって回収される。液相プロセスの重合条件及び反応パラメーターの正確な調節は、当業者には周知である。
【0042】
重合はまた、流動触媒床の存在下で気相プロセスにおいて実施することもできる。一つのこのような気相プロセス重合法は、Goekeらの米国特許第4379759号明細書に記載されている。必要ならばこの米国特許明細書を参照されたい。気相プロセスは典型的には、反応器にある量の予備形成させたポリマー粒子、気体状モノマーを装入し、且つもっと少ない量の各触媒成分を装入することを伴う。プロピレンのような気体状モノマーを固体粒子の床に、重合を開始させ且つ維持するのに充分な温度及び圧力条件下において高速で通す。未反応オレフィンは分離して再循環する。好ましくは、反応を冷却するために再循環ガスを凝縮させるか、又は別個の凝縮可能流体を反応器に添加する。重合させたオレフィン粒子は、実質的にその製造速度に等しい速度で採集される。このプロセスは、バッチ式で、又は触媒成分及び(若しくは)オレフィンを絶えず若しくは間欠的に重合反応器に添加しながら連続若しくは半連続式プロセスで、実施される。このプロセスは連続プロセスであるのが好ましい。気相プロセスのための典型的な重合温度は約30℃〜約120℃であり、典型的な圧力は約1000psi(6900kPa)までであり、約100psi(690kPa)〜約500psi(3450kPa)の圧力が好ましい。
【0043】
液相重合プロセス及び気相重合プロセスの両方において、ポリマー生成物の分子量を調節するための連鎖移動剤として分子状水素が反応混合物に添加される。水素は典型的にはこの目的のために当業者に周知の態様で用いられる。
【0044】
重合プロセスに単一のオレフィンモノマーを提供した場合には重合生成物はホモポリマーである。また、この方法はコポリマー又はターポリマーの製造に有用であり、エチレン−プロピレンゴム又はポリプロピレン耐衝撃性コポリマーの製造におけるように2種以上のオレフィンを本発明の重合プロセスに提供する場合には生成物はコポリマー又はターポリマーである。
【0045】
【実施例】
実施例においては、以下の略号を用いた。
・MT=米国特許第5077357号明細書に記載された通りに製造したマグネシウム源
・DEB=1,2−ジエトキシベンゼン(Pfalts and Bauer)(ED)
・DCPDMS=ジシクロペンチルジメトキシシラン(SCA)
・TEAL=トリエチルアルミニウム(助触媒)
・MCB=モノクロルベンゼン
・XS=キシレン可溶分(重量%)(21CFR177.1520)
【0046】
ED合成
この1−エトキシ−2−イソペントキシベンゼンの合成は、塩除去による置換反応による商品として入手できないEDの合成を代表するものである。水90ミリリットル中に水酸化ナトリウム417ミリモルを含有させた溶液に撹拌しながら2−エトキシフェノール200ミリモルを添加した。1−ブロム−3−メチルブタン400ミリモルを添加した後に、この混合物を6時間還流した。この2相液体をヘキサンで抽出した。有機相を水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、次いで塩化ナトリウム溶液で洗浄した。次いで有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸留した。H−NMRで測定して1−エトキシ−2−イソペントキシベンゼン生成物が38%の収率で得られた。
【0047】
前駆触媒の製造
TiClとMCBとの容量比50/50の混合物60ミリリットル中で110〜130℃の範囲の温度においてMg12%を含有するMT3.0gをEDと共に60分間スラリー化した。得られた混合物を熱濾過した。回収された固体を新たな50/50混合物60ミリリットル及びED中で最初の工程で用いたのと同じ温度において60分間スラリー化した。得られた混合物を熱濾過した。回収された固体を新たな50/50混合物60ミリリットル及びED中で最初の工程で用いたのと同じ温度において60分間再びスラリー化した。得られた混合物を熱濾過し、固体を回収した。この固体を70ミリリットルずつのイソオクタンで室温において3回すすぎ、次いで窒素流下で少なくとも2時間乾燥させた。この前駆体の典型的な回収量は約2gだった。それぞれの工程において添加したEDの容量、温度、これら前駆触媒調製物の分析結果を表1に示す。内部EDとしてベラトロールを用いて製造した前駆体の比較例(C)は、本発明のED(を用いて製造した前駆体)よりも低いTi含有率及び高いED/Ti比を有していた。それぞれのED含有前駆触媒についてのED/Tiモル比及びTi含有率(重量%)を棒グラフとして図1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0003549417
【0049】
液状プロピレン撹拌重合手順
窒素流下で90℃よりも高い温度において乾燥させて冷却した3.8リットル(1ガロン)のオートクレーブに液状プロピレン2.7リットルを添加した。撹拌されたオートクレーブに62℃において水素1.5リットル、DCPDMS58マイクロリットル(0.24ミリモル)、ヘプタン中に5.0重量%のTEAL溶液3.6ミリリットル(1.0ミリモル)及び5重量%鉱油スラリーとしての前駆触媒7.5mgを添加した。67℃において60分間重合を行なった。ED1−エトキシ−2−メトキシベンゼンを含有する触媒の重合は、30分間行なっただけだった。従って、生産性を60分間に正規化した。これらの重合の結果を前記の表1に示す。表中、生産性は単位時間当たりの前駆触媒1gに対するポリマーのkg数で表わしたプロピレンポリマーの収率を表わす。比較例(C)の内部EDとしてベラトロールを用いて製造した触媒を用いた重合例は、本発明のEDを用いて製造した触媒よりも低い生産性及び高いXSを有していた。それぞれの触媒についての触媒生産性及び該触媒によって製造されたポリマーのXSを棒グラフとして図2に示す。
【0050】
気相流動床重合
2gの触媒前記体の製造について記載したものと同様の手順の下でもっと大規模な装置中で内部EDとして1,2−ジエトキシベンゼンを用いて前駆触媒500gを製造した。この前駆触媒をDCPDMS及びTEALと共に用いて、米国特許第4302565号、同第4302566号及び同第4303771号の各明細書に記載され且つ例示されたものと同様の流動床反応システム中で様々な反応条件下でプロピレンを重合させた。1.32%ほど低いXSを有するポリプロピレン製品が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】様々な電子供与体を含有する前駆触媒(例1〜11及び比較例D)のED/Tiモル比及びTi含有率を示す棒グラフである。
【図2】各種の電子供与体(例1〜11及び比較例Dの内の1種)を含有する触媒についての触媒生産性及び該触媒から製造されたポリマーのキシレン可溶分を示す棒グラフである。

Claims (20)

  1. (a) マグネシウム成分;
    (b) チタン成分;
    (c) ハライド;及び
    (d) 各アルコキシ基が1〜10個の炭素原子を有し、少なくとも一方のアルコキシ基が少なくとも2個の炭素原子を有し、これらアルコキシ基中のアルキル部分が枝分かれしている場合には該アルコキシ基中の酸素原子から少なくとも炭素原子1個分だけ離れたところで枝分かれしている1,2−ジアルコキシベンゼン電子供与体
    を含むオレフィン重合前駆触媒組成物。
  2. 電子供与体(d)の少なくとも一方のアルコキシ基がエトキシである、請求項1記載の組成物。
  3. 両方のアルコキシ基がエトキシである、請求項2記載の組成物。
  4. 電子供与体がベンゼン環上の3〜6位の少なくとも一つにおいて置換されている、請求項1記載の組成物。
  5. 置換基がヒドロカルビル、ヒドロカルボキシ、ニトロ基、シリル基及びハロゲンより成る群から選択される、請求項4記載の組成物。
  6. 置換基が4位にある、請求項5記載の組成物。
  7. 電子供与体が1,2−ジエトキシベンゼン及び1−エトキシ−2−イソペントキシベンゼンより成る群から選択される、請求項2記載の組成物。
  8. 電子供与体が内部電子供与体である、請求項1記載の組成物。
  9. 電子供与体が外部電子供与体であり且つ追加的に内部電子供与体を含む、請求項1記載の組成物。
  10. (a) マグネシウム源と
    (b) Ti(OR')n4-n(ここで、nは0〜2であり、Xはハライドであり、R'は炭化水素である)との
    (c) 各アルコキシ基が1〜10個の炭素原子を有し、少なくとも一方のアルコキシ基が少なくとも2個の炭素原子を有し、これらアルコキシ基中のアルキル部分が枝分かれしている場合には該アルコキシ基中の酸素原子から少なくとも炭素原子1個分だけ離れたところで枝分かれしている1,2−ジアルコキシベンゼン内部電子供与体
    の存在下での反応生成物を含む、オレフィン重合前駆触媒組成物。
  11. 反応をハロ炭化水素の存在下で行なった、請求項10記載の組成物。
  12. 成分(b)がTiCl4である、請求項11記載の組成物。
  13. マグネシウム源がアルキルマグネシウム、アリールマグネシウム、アルカリールマグネシウム、ハロゲン化マグネシウム、マグネシウムアルコキシド、マグネシウムアルカリールオキシド又はマグネシウムアリールオキシド及びそれらのカーボネート化錯体より成る群から選択される、請求項12記載の組成物。
  14. 内部電子供与体のアルコキシ基が直鎖状、分枝鎖状又は環状である、請求項10記載の組成物。
  15. (a) マグネシウム化合物と
    (b) Ti(OR')n4-n(ここで、nは0〜2であり、Xはハライドであり、R'は炭化水素である)とを
    (c) 各アルコキシ基が1〜10個の炭素原子を有し、少なくとも一方のアルコキシ基が少なくとも2個の炭素原子を有し、これらアルコキシ基中のアルキル部分が枝分かれしている場合には該アルコキシ基中の酸素原子から少なくとも炭素原子1個分だけ離れたところで枝分かれしている1,2−ジアルコキシベンゼン電子供与体
    の存在下で反応させて反応生成物を生成させることを含む、オレフィン重合前駆触媒の製造方法。
  16. 追加のハロ炭化水素の存在下で反応を行なう、請求項15記載の方法。
  17. 前記反応生成物とチタン(b)とを内部電子供与体(c)の存在下でさらに反応させる追加の工程を含む、請求項15記載の方法。
  18. 前記のさらなる反応をハロ炭化水素の存在下で行なう、請求項17記載の方法。
  19. 前記のさらなる反応を少なくとも2回実施し、それぞれの反応工程の間に反応生成物を乾燥させる、請求項18記載の方法。
  20. 請求項19記載の方法の最終反応生成物を、助触媒及び選択性調節剤と個別に又は一緒に、随意にオレフィンの存在下で、接触させることを含む、オレフィン重合触媒の製造方法。
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