JP3541920B2 - 回転電機の回転子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、隣り合う爪状磁極間に爪状磁極間の磁束の漏洩を減少するために配設された磁石を備えた回転電機の回転子、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来の車両用交流発電機の側断面図、図13は図12の回転子の斜視図であり、この交流発電機は、アルミニウム製のフロントブラケット1及びリヤブラケット2から構成されたケース3と、このケース3内に設けられ一端部にプーリ4が固定されたシャフト6と、このシャフト6に固定されたランデル型の回転子7と、回転子7の両側面に固定されたファン5と、ケース3の内壁面に固定されたステータ8と、シャフト6の他端部に固定され回転子7に電流を供給するスリップリング9と、スリップリング9に摺動する一対のブラシ10と、このブラシ10を収納したブラシホルダ11と、ステータ8に電気的に接続されステータ8で生じた交流を直流に整流する整流器12と、ブラシホルダ11に嵌着されたヒートシンク17と、このヒートシンク17に接着されステータ8で生じた交流電圧の大きさを調整するレギュレータ18とを備えている。
【0003】
回転子7は、電流を流して磁束を発生する回転子コイル13と、この回転子コイル13を覆って設けられその磁束によって磁極が形成されるポールコア14とを備えている。ポールコア14は一対の交互に噛み合った第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22とから構成されている。第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22は鉄製で、かつ爪形状の爪状磁極23、24をそれぞれ有している。隣り合う各爪状磁極23、24には、これらの爪状磁極23、24間の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された直方体形状の磁石19が固着されている。
ステータ8は、ステータコア15と、このステータコア15に導線が巻回され回転子7の回転に伴い回転子コイル13からの磁束の変化で交流が生じるステータコイル16とを備えている。
【0004】
上記構成の車両用交流発電機では、バッテリ(図示せず)からブラシ10、スリップリング9を通じて回転子コイル13に電流が供給されて磁束が発生し、第1のポールコア体21の爪状磁極23にはN極が着磁され、第2のポールコア体22の爪状磁極24にはS極が着磁される。一方、エンジンによってプーリ4は駆動され、シャフト6によって回転子7が回転するため、ステータコイル16には回転磁界が与えられ、ステータコイル16には起電力が生じる。この交流の起電力は、整流器12を通って直流に整流されるとともに、レギュレータ18によりその大きさが調整されて、バッテリに充電される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両用交流発電機の回転子7では、回転子7の回転によりステータコイル16には交流電圧が発生するが、この発生時には回転子7の外周面とステータ8の内周面とには絶えず磁気反発力が生じており、図14に示すように爪状磁極23、24には矢印Aの方向に振動が生じようとする。このように、各爪状磁極23、24に荷重が加わることにより、爪状磁極23、24に固着された磁石19にも荷重が加わり、磁石19は歪みが生じて破損するおそれがあるといった問題点があった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、爪状磁極間の磁束の漏洩を減少するために爪状磁極間に配置された磁石の歪み、破損を防止することができる回転電機の回転子、およびその製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る回転電機の回転子では、電流を流して磁束を発生する回転子コイルと、この回転子コイルを覆って設けられ、交互に噛み合った爪形状の爪状磁極をそれぞれ有する第1のポールコア体及び第2のポールコア体とから構成されたポールコアと、隣り合う各前記爪状磁極間に配設されこれらの爪状磁極の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された複数個の磁石とを備え、前記各磁石は、前記第1のポールコア体の前記爪状磁極に固定手段により固定された第1の磁石部と、前記第2のポールコア体の前記爪状磁極に固定手段により固定された第2の磁石部とから構成されたものである。
【0008】
また、この回転電機の回転子は、第1のポールコア体の爪状磁極間の根元部に、第2のポールコア体に固定された第2の磁石部の先端部が近接しており、また第2のポールコア体の爪状磁極間の根元部に、第1のポールコア体に固定された第1の磁石部の先端部が近接しているものである。
【0009】
また、この回転電機の回転子では、固定手段は、係合部である凸部と、係合部に係合された被係合部である凹部とから構成されたものである。
【0010】
また、この回転電機の回転子では、外周面は非磁性部材で構成されたテープが巻回されたものである。
【0011】
また、この回転電機の回転子では、テープは、カーボン繊維を基材として樹脂が含浸されたものである。
【0012】
また、この回転電機の回転子では、回転子の回転に伴い、爪状磁極が変位したときに、第1の爪状磁極、第2の爪状磁極にそれぞれ固定された第1の磁石部、第2の磁石部も共に変位するようになっている。
【0013】
また、この回転電気の回転子では、回転子の回転に伴い、爪状磁極が変位したときに、第1の爪状磁極、第2の爪状磁極にそれぞれ固定された第1の磁石部、第2の磁石部との間に磁気吸着力が作用し、前記爪状磁極の変位を抑制するようになっている。
【0014】
また、この回転電機の回転子の製造方法では、第1のポールコア体の爪状磁極に第1の磁石部を固定するとともに第2のポールコア体の爪状磁極に第2の磁石部を固定してそれぞれを一体化する工程と、その後前記第1の磁石部と一体化された前記第1のポールコア体の爪状磁極と、前記第2の磁石部と一体化された前記第2のポールコア体の爪状磁極とを交互に噛み合わせる工程とを含んでいる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の回転電機の回転子について説明するが、図12ないし図14と同一または相当部分は同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の車両用交流発電機の回転子の分解正面図、図2は図1の回転子の正面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。
この回転子30は、電流を流して磁束を発生する回転子コイル13と、この回転子コイル13を覆って設けられその磁束によって磁極を形成するポールコア14とを備えている。ポールコア14は一対の交互に噛み合った第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22とから構成されている。第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22は鉄製で、かつ爪形状の爪状磁極23、24をそれぞれ有している。
【0016】
各爪状磁極23には側面Cが爪状磁極23の側面Bと平行関係になるように第1の磁石部31が設けられている。この第1の磁石部31は第1の爪状磁極23と第2の爪状磁極24との間の磁束の漏洩を減少するように配置されている。つまり、N極に着磁される爪状磁極23にN極側の第1の磁石部31が対面するように配置されている。
爪状磁極23と同様に、各爪状磁極24にも側面Eが爪状磁極24の側面Fと平行関係になるように第2の磁石部34が設けられている。第1の磁石部31と面接触した第2の磁石部34も第1の爪状磁極23と第2の爪状磁極24との間の磁束の漏洩を減少するように配置されている。つまり、S極に着磁される爪状磁極24にS極側の第2の磁石部34が対面するように配置されている。
【0017】
爪状磁極24の内側面にはクサビ状の被係合部である凹部32が形成されている。樹脂性磁石部材で構成された第2の磁石部34には凹部32に係合され凹部32とともに固定手段を構成した凸部33が形成されている。
爪状磁極23の内側面にもクサビ状の凹部が形成されており、第2の磁石部34と同一材料で構成された第1の磁石部31には凹部に係合され凹部とともに固定手段を構成した凸部が形成されている。
【0018】
ステータ8は、ステータコア15と、このステータコア15に導線が巻回され回転子30の回転に伴い回転子コイル13からの磁束の変化で交流が生じるステータコイル16とを備えている。
【0019】
上記構成の車両用交流発電機では、バッテリ(図示せず)からブラシ10、スリップリング9を通じて回転子コイル13に電流が供給されて磁束が発生し、第1のポールコア体21の爪状磁極23にはN極の磁極が形成され、第2のポールコア体22の爪状磁極24にはS極の磁極が形成される。一方、エンジンによってプーリ4は駆動され、シャフト6によって回転子30が回転するため、ステータコイル16には回転磁界が与えられ、ステータコイル16には起電力が生じる。この交流の起電力は、整流器12を通って直流に整流されるとともに、レギュレータ18によりその大きさが調整されて、バッテリに充電される。
【0020】
回転子30の回転に伴い、ステータコイル16には交流電圧が発生するが、この発生時には回転子30の外周面とステータ8の内周面とには絶えず磁気反発力が生じている。そして、この磁気反発力により爪状磁極23が変位したときには、爪状磁極23に固定された第1の磁石部31も共に変位し、第1の磁石部31には爪状磁極23の変位に伴う荷重が加わることはなく、第1の磁石部31が歪み変形して破損するようなことはない。また、同様に、爪状磁極24が変位したときには、爪状磁極24に固定された第2の磁石部34も共に変位し、第2の磁石部34には爪状磁極24の変位に伴う荷重が加わることはなく、第2の磁石部34が破損するようなことはない。
【0021】
また、爪状磁極23、24間に配設され第1の磁石部31と第2の磁石部34とから構成された磁石は、第1の磁石部31のS極と第2の磁石部34のN極とが当接しているので、例えば磁気反発力により爪状磁極23が変位しようとしたときには、第1の磁石部31と第2の磁石部34との間に作用する磁気吸着力が爪状磁極23の変位を抑制するように作用する。
また、回転子30は高速で回転し、爪状磁極23、24、及び第1の磁石部31と第2の磁石部34とか構成された磁石には遠心力が作用するが、凹部32と凸部33とから構成された固定手段により爪状磁極23、24と磁石部31、34とは結合されており、回転子30の回転中に磁石部31、34が外れるようなことはない。特に、凹部32がクサビ形状であるので、爪状磁極23、24と磁石部31、34とは強固に結合されている。
また、第1の磁石部31及び第2の磁石部34は軽量な樹脂性磁石部材で構成されており、回転子30を軽量化することができるとともに、凹部32がクサビ形状であっても射出成形により爪状磁極23、24に第1の磁石部31、第2の磁石部34を簡単に取り付けることができる。
【0022】
実施の形態2.
図5は車両用交流発電機の回転子の爪状磁極間の円周方向の漏れ磁束密度を示す図であり、この図から、ポールコア体の爪状磁極間の根元部での漏れ磁束密度が大きいことが分かる。
実施の形態1ではこの根元部の上面には空間部が形成されており、この空間部での磁束の漏洩が大きかったが、実施の形態2ではこの空間部での磁束の漏洩を減少したものである。
【0023】
図6はこの発明の実施の形態2の車両用交流発電機の回転子の分解正面図、図7は図6の回転子の正面図、図8は図6のVIII−VIII線に沿う断面図、図9は図6のIX−IX線に沿う断面図である。
この実施の形態の回転子40では、各爪状磁極23に第1の磁石部41が設けられている。樹脂性磁石部材で構成された第1の磁石部41の先端部42は第2のポールコア体22の爪状磁極24間の根元部43に近接している。
この第1の磁石部41は第1の爪状磁極23と第2の爪状磁極24との間の磁束の漏洩を減少するように配置されている。つまり、N極に着磁される爪状磁極23にN極側の第1の磁石部41が当接するように配置されている。
爪状磁極23と同様に、各爪状磁極24にも第2の磁石部48が設けられている。樹脂性磁石部材で構成された第2の磁石部48の先端部49は第1のポールコア体21の爪状磁極23間の根元部50に近接している。
第1の磁石部41と面接触した第2の磁石部48も第1の爪状磁極23と第2の爪状磁極24との間の磁束の漏洩を減少するように配置されている。つまり、S極に着磁される爪状磁極24にS極側の第2の磁石部48が当接するように配置されている。
【0024】
爪状磁極24の内側面には被係合部である凹部44が形成され、側面にも凹部45が形成されている。また、爪状磁極24の先端部には段部51が形成されている。第2の磁石部48には凹部44、45にスナップフィット方式で嵌着され凹部44、45とともに固定手段を構成した凸部46、47が形成されている。 同様に、第1の磁石部41及び爪状磁極23にも、第2の磁石部48及び爪状磁極24と同様な固定手段が形成されている。
【0025】
この実施の形態2の回転子40では、第1の磁石部41の先端部42が第2のポールコア体22の根元部43に近接し、また第2の磁石部48の先端部49が第1のポールコア体21の根元部50に近接している。このため、実施の形態1の回転子30と比較してポールコア体21、22の各根元部43、50でも磁束の漏洩を防止することができ、爪状磁極23、24間の磁束の漏洩をより減少することができる。
【0026】
なお、図10に示すように、爪状磁極24の内側面にクサビ状の被係合部である凹部52を複数個形成し、この凹部52に第1の磁石部41の凸部53を係合するようにしてもよい。また、爪状磁極に係合部である凸部を形成し、磁石部に被係合部である凹部を形成してもよい。
【0027】
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3の回転電機の回転子60の斜視図であり、実施の形態1の回転子30の外周部には、カーボン繊維を基材として樹脂が含浸された非磁性部材であるテープ61が巻回されている。このため、回転子60の回転による爪状磁極23、24、及び第1の磁石部31、第2の磁石部34の変位を確実に抑えることができる。
なお、上記各実施の形態では回転電機の回転子として車両用交流発電機の回転子について説明したが、この発明は例えば電動機の回転子にも適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の回転電機の回転子によれば、電流を流して磁束を発生する回転子コイルと、この回転子コイルを覆って設けられ、交互に噛み合った爪形状の爪状磁極をそれぞれ有する第1のポールコア体及び第2のポールコア体とから構成されたポールコアと、隣り合う各前記爪状磁極間に配設されこれらの爪状磁極の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された磁石とを備え、前記各磁石は、前記第1のポールコア体の前記爪状磁極に固定手段により固定された第1の磁石部と、前記第2のポールコア体の前記爪状磁極に固定手段により固定された第2の磁石部とから構成されたので、回転子の回転に伴う交流電圧の発生時に生じた回転子の外周面とステータの内周面との間の磁気反発力により、爪状磁極が変位したときには、爪状磁極に固定された第1の磁石部、第2の磁石部も共に変位するので、爪状磁極の変位に伴い第1の磁石部、第2の磁石部に荷重が加わるようなことはなく、第1の磁石部及び第2の磁石部が歪み変形して破損するようなことはない。
また、爪状磁極間の第1の磁石部と第2の磁石部とは、異極同士で当接しているので、磁気反発力により爪状磁極が変位しようとしたときには、第1の磁石部と第2の磁石部との間に作用する磁気吸着力が爪状磁極の変位を抑制する。
【0029】
また、この回転電機の回転子によれば、第1のポールコア体の爪状磁極間の根元部に、第2のポールコア体に固定された第2の磁石部の先端部が近接しており、また第2のポールコア体の爪状磁極間の根元部に、第1のポールコア体に固定された第1の磁石部の先端部が近接しているので、磁束の漏洩が大きい根元部での磁束の漏洩を減少することができ、発電効率が向上する。
【0030】
また、この回転電機の回転子によれば、固定手段は、係合部である凸部と、係合部に係合された被係合部である凹部とから構成されたので、爪状磁極に第1の磁石部及び第2の磁石部が簡単に固定される。また、爪状磁極に第1の磁石部及び第2の磁石部を固定した後は、第1のポールコア体と第1の磁石部とは一つの部材として取り扱うことができ、また第2のポールコア体と第2の磁石部とは一つの部材として取り扱うことができ、回転子の組み立て工程が簡易化される。
【0031】
また、この回転電機の回転子によれば、外周面は非磁性部材で構成されたテープにより巻回されたので、回転子の回転による爪状磁極及び磁石の変位を抑え、耐遠心力が向上する。
【0032】
また、この回転電機の回転子によれば、テープは、カーボン繊維を基材とした樹脂含浸テープで構成されたので、必要とする絶縁性及び機械的強度を低コストで得ることができる。
【0033】
また、この回転電機の回転子の製造方法によれば、第1のポールコア体の爪状磁極に第1の磁石部を固定するとともに第2のポールコア体の爪状磁極に第2の磁石部を固定してそれぞれを一体化する工程と、その後前記第1の磁石部と一体化された前記第1のポールコア体の爪状磁極と、前記第2の磁石部と一体化された前記第2のポールコア体の爪状磁極とを交互に噛み合わせる工程とを含んでいるので、第1のポールコア体と第1の磁石部とは一つの部材として取り扱うことができ、また第2のポールコア体と第2の磁石部とは一つの部材として取り扱うことができ、回転子の組み立て工程が簡易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の車両用交流発電機の回転子の分解正面図である。
【図2】図1の車両用交流発電機の回転子の正面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】回転子の軸線方向での爪状磁極間の磁束の漏洩密度を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態2の車両用交流発電機の回転子の分解正面図である。
【図7】図6の回転電機の正面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図6のIX−IX線に沿う断面図である。
【図10】爪状磁極と磁石部とを固定する他の固定手段を示す要部断面図である。
【図11】この発明の実施の形態3の車両用交流発電機の回転子の斜視図である。
【図12】従来の車両用交流発電機の断面図である。
【図13】図12の回転子の斜視図である。
【図14】図12の爪状磁極の側面図である。
【符号の説明】
13 回転子コイル、14 ポールコア、21 第1のポールコア体、22 第2のポールコア体、23、24 爪状磁極、30,40,60 回転子、31 第1の磁石部、34,48 第2の磁石部、32,44,45 凹部、33,46,47 凸部、42,49 先端部、43,50 根元部、60 テープ。
Claims (8)
- 電流を流して磁束を発生する回転子コイルと、
この回転子コイルを覆って設けられ、交互に噛み合った爪形状の爪状磁極をそれぞれ有する第1のポールコア体及び第2のポールコア体とから構成されたポールコアと、
隣り合う各前記爪状磁極間に配設されこれらの爪状磁極間の磁束の漏洩を減少する向きに着磁された複数個の磁石とを備え、
前記各磁石は、前記第1のポールコア体の前記爪状磁極に固定手段により固定された第1の磁石部と、前記第2のポールコア体の前記爪状磁極に固定手段により固定された第2の磁石部とから構成された回転電機の回転子。 - 第1のポールコア体の爪状磁極間の根元部に、第2のポールコア体に固定された第2の磁石部の先端部が近接しており、また第2のポールコア体の爪状磁極間の根元部に、第1のポールコア体に固定された第1の磁石部の先端部が近接している請求項1記載の回転電機の回転子。
- 固定手段は、係合部である凸部と、係合部に係合された被係合部である凹部とから構成された請求項1または請求項2の何れかに記載の回転電機の回転子。
- 外周面は非磁性部材で構成されたテープが巻回された請求項1ないし請求項3の何れかに記載の回転電機の回転子。
- テープは、カーボン繊維を基材として樹脂が含浸されたものである請求項4記載の回転電機の回転子。
- 回転子の回転に伴い、爪状磁極が変位したときに、第1の爪状磁極、第2の爪状磁極にそれぞれ固定された第1の磁石部、第2の磁石部も共に変位するようになっている請求項1ないし請求項5の何れかに記載の回転電機の回転子。
- 回転子の回転に伴い、爪状磁極が変位したときに、第1の爪状磁極、第2の爪状磁極にそれぞれ固定された第1の磁石部、第2の磁石部との間に磁気吸着力が作用し、前記爪状磁極の変位を抑制するようになっている請求項6に記載の回転電機の回転子。
- 請求項1ないし請求項7の何れかに記載の回転電機の回転子の製造方法であって、
第1のポールコア体の爪状磁極に第1の磁石部を固定するとともに第2のポールコア体の爪状磁極に第2の磁石部を固定してそれぞれを一体化する工程と、
その後前記第1の磁石部と一体化された前記第1のポールコア体の爪状磁極と、前記第2の磁石部と一体化された前記第2のポールコア体の爪状磁極とを交互に噛み合わせる工程とを含む
回転電機の回転子の製造方法。
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