JP3537416B2 - サーボ制御装置 - Google Patents

サーボ制御装置

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JP3537416B2
JP3537416B2 JP2001385861A JP2001385861A JP3537416B2 JP 3537416 B2 JP3537416 B2 JP 3537416B2 JP 2001385861 A JP2001385861 A JP 2001385861A JP 2001385861 A JP2001385861 A JP 2001385861A JP 3537416 B2 JP3537416 B2 JP 3537416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットのアー
ム、工作機械や射出成形機やプレス機械等の駆動機構の
送り軸を駆動制御するサーボ制御装置に関し、特に、一
つの可動部材を複数のモータで制御するタンデム制御に
関する。
【0002】
【従来の技術】ロボット、工作機械、射出成形機、プレ
ス機械等の各種機械の駆動機構において、移動させよう
とする可動部材が大型で、その移動軸を駆動するモータ
が1つでは加減速ができない場合、同一の移動指令を複
数のモータに与え、1つの可動部材を複数のモータで駆
動し、可動部材の姿勢を保ったまま安定して駆動する方
法の1つとしてタンデム制御が知られている。このタン
デム制御では、各モータの駆動軸は可動部材がねじれた
りしないように位置制御を行う必要がある。図13は従
来のポジションタンデム制御の構成例を示すブロック図
である。この例は、第1のモータ15及び第2のモータ
25の2つのモータによって、1つの可動部材4を駆動
する駆動機構のタンデム制御の例を示している。
【0003】第1のモータ15に対する制御装置は、位
置ループ制御する位置制御部11、速度ループ制御する
速度制御部12、電流制御部13、電流増幅器14を備
える。更に、第1のモータ15には速度フィードバック
量(速度FB1)を検出する速度検出器17を備え、第
1のモータ側の可動部材4には位置フィードバック量
(位置FB1)を検出する位置検出器18を備える。ま
た、第2のモータ25に対する制御装置は、位置制御部
21、速度制御部22、電流制御部23、電流増幅器2
4を備える。更に、第2のモータ25には速度フィード
バック量(速度FB2)を検出する速度検出器27を備
え、第2のモータ側の可動部材4には位置フィードバッ
ク量(位置FB2)を検出する位置検出器28を備え
る。位置検出器18及び位置検出器28は両方共もしく
はいずれか一方のみが可動部材4の剛性等の条件によっ
ては可動部材4には取り付けられず、他方はモータの出
力軸に設置される場合もある。また、この位置検出器1
8,28は、1つしか設けられない場合もある。すなわ
ち、位置検出器はタンデム制御として用いられる複数の
モータ毎に設けられる場合も、複数のモータに対して1
つだけ設けられる場合もある。さらに、この位置検出器
は、モータの出力軸等に取り付けられ、モータの回転位
置を検出することによって可動部材の位置を検出する場
合も、可動部材の移動を直接検出するように可動部材に
取り付けられる場合もある。また、この位置検出器をリ
ニアスケールで構成する場合も、ロータリエンコーダで
構成する場合もある。
【0004】位置制御部11,21は、指令分配器3で
分配された同一の位置指令を上位の制御装置から受け取
り、位置フィードバック量(位置FB1,位置FB2、
位置検出器が1つの場合には、位置FB1=位置FB2
となる)をそれぞれ差し引いて得た位置偏差量を処理し
て速度指令を出力する。速度制御部12,22は、位置
制御部11,21からそれぞれ速度指令を受け取り、モ
ータに取り付けられた速度検出器17,27で検出され
た速度フィードバック量(速度FB1,速度FB2)を
差し引いて得た速度偏差量に基づいて、比例、積分等の
速度ループ処理を行い電流指令を出力する。
【0005】電流制御部13,23は、速度制御部1
2,22からそれぞれ電流指令を受け取り、モータ電流
を検出するセンサ(図示していない)からの電流フィー
ドバック量を差し引いて得た電流偏差量(電流FB1,
電流FB2)を処理して電圧指令を出力する。電流増幅
器14,24は、電流制御部13,23からそれぞれ電
圧指令を受け取って、各モータ15,25を駆動する駆
動電流を形成し、各モータ15,25を駆動する。そし
て、可動部材4に取り付けられているボールナットと螺
合するボールねじ16,26を各モータ15,25で駆
動することにより、可動部材4を移動させる。
【0006】このように2つのモータ15,25は、同
一の位置指令に基づいて、位置、速度、電流のループ処
理がなされ可動部材4を2つのモータの出力トルクの合
力によって駆動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したような、ポジ
ションタンデム制御では、加減速を繰り返していると、
速度フィードバック(速度FB1、速度FB2)の取り
込みのタイミングの差や量子化の問題で、それぞれの速
度制御部の積分器が徐々逆符号に偏っていき、過大な電
流指令を発生する場合が生じる。特に、位置検出器を1
つしか設けず、すべてのモータに対する位置のフィード
バックは共通(位置FB1=位置FB2)とした場合、
モータの駆動位置と位置検出器で検出される位置とに誤
差が少ないモータにおいては(位置検出器が当該モータ
にの回転軸に取り付けられている場合や、当該モータの
駆動機構の近傍に位置検出器が取り付けられている場合
等)、当該モータの制御系における速度制御部の積分器
は、この積分器の値に応じた電流指令がなされ、位置の
フィードバックとして帰ってくるのでその偏りは解消さ
れる。
【0008】しかし、他のモータ側では、当該モータの
制御系の速度制御部の積分器がどちらに偏っても、それ
を解消するように位置のフィードバックが帰ってくる訳
ではないので、積分器の積分値は偏った値を持ち、制御
性が悪化し、モータがオーバヒートしてしまう可能性が
ある。例えば、図13の例で第1のモータ15の回転位
置と位置検出器で検出される位置の誤差がない場合又は
小さい場合、第1のモータ15の制御系の速度制御部1
2の積分器の積分値が特別大きくなることはない。しか
し、第2のモータ25側では、その第2のモータ側の速
度制御部22の積分器の積分値は、自己の積分器の積分
値を解消するように位置のフィードバック(位置FB
2)が帰還されてくる訳ではないので、この積分値は偏
ったものとなり、制御性を悪くし、第2のモータ25を
オーバヒートさせる可能性が生じる。
【0009】そこで、本発明は、上述した従来技術の問
題点を改善し、速度制御部の積分要素の積分値の偏りを
改善し、該偏りに起因するモータの制御性の悪化やオー
バヒートの発生を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のモータ
で一つの被駆動体を駆動するためのモータ制御装置であ
って、請求項1に係わる発明は、上位制御装置から入力
される位置指令値と前記被駆動体の位置を検出する位置
検出器から帰還されるフィードバック値との差分である
位置偏差値を演算処理して速度指令を出力する位置制御
部と、速度指令値を受け取り、該速度指令値と前記被駆
動体の速度を検出する速度検出器からの帰還される速度
フィードバック値とに基づいて積分要素と比例要素で処
理して電流指令を出力する速度制御部とを前記複数のモ
ータそれぞれに対応して備え、前記位置制御部の各々が
前記上位制御装置から同一の位置指令を受け取り、前記
一つの被駆動体を制御すると共に、前記速度制御部の各
々の前記積分要素の出力を同一にするための手段を備え
ることを特徴とするものである。また、請求項2に係わ
る発明は、前記積分要素の出力を同一にするための手段
を、前記複数の速度制御部のいずれかの積分要素の出力
をその他の速度制御部の積分要素の出力として使用する
ように構成したものである。請求項3に係わる発明は、
前記積分要素の出力を同一にするための手段を、前記複
数の速度制御部のいずれかの積分要素の積分値にその他
の速度制御部の積分要素の積分値を書き換える手段で構
成するものである。
【0011】請求項4に係わる発明は、前記積分要素の
出力を同一にするための手段を、前記複数の速度制御部
のおのおのが入力する前記速度フィードバック量の平均
値を求め、該平均値を前記複数の速度制御部の積分要素
のおのおのの速度フィードバック量とすることによって
構成する。請求項5に係わる発明は、前記積分要素の出
力を同一にするための手段を、時定数回路で構成し、一
定時間遅らせて同一の値にするようにした。
【0012】請求項6に係わる発明は、前記積分要素の
出力を同一にするための手段を、前記被駆動体の停止時
に有効するようにした。そして、請求項7に係わる発明
は、前記被駆動体の停止毎に1回書き換えが行われるこ
とを特徴とし、請求項8に係わる発明は、前記被駆動体
の停止毎、停止期間中書き換えが行われることを特徴と
するものである。また請求項9に係わる発明は、前記積
分要素の出力を同一にするための手段を、外部信号の入
力により有効とするようにした。さらに、請求項10に
係わる発明は、外部信号入力後におのおのの積分要素が
同じ値になったときに、前記積分要素の出力を同一にす
るための手段を有効とするようにした。また、請求項1
1に係わる発明は、複数のモータの内いずれか1つの特
定のモータに対応する速度制御部のみ積分要素を備え、
他のモータに対応する速度制御部は、前記特定モータの
速度制御部の積分要素の出力を用いて比例、積分の速度
ループ制御を行うようにした。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態にお
けるタンデム制御によるモータの制御系のブロック図で
ある。この実施形態では図13で示した従来例と同じよ
うに2つのモータによって1つの可動部材4を姿勢を保
持した状態で移動させる例を示している。
【0014】図13に示す従来例と比較して相違する点
は、この実施形態には、速度積分器共通手段5が加わっ
た点である。なお、この実施形態においても、位置検出
器18,28はどちらか一方を設けるだけでもよい。1
つだけ設けた場合には、その位置検出器で検出される位
置とモータの回転位置のずれが少ないモータをメインモ
ータとし、他をサブのモータとする。そしてこのメイン
のモータ及びその制御系を、第1のモータ及び第1のモ
ータ制御系とする。図1では第1の制御系を位置ループ
制御する位置制御部11、速度ループ制御する速度制御
部12,電流制御部13、電流増幅器14、モータ1
5,速度検出器17で構成し、サブのモータとその制御
系を第2のモータとその制御系とし、位置ループ制御す
る位置制御部21、速度ループ制御する速度制御部2
2,電流制御部23、電流増幅器24、モータ25,速
度検出器27で構成している。なお、従来例の図13に
示す構成と同じ構成のものは同一の符号を付している。
【0015】この実施形態においても、図13の従来例
で説明したように、位置制御部11,21は、指令分配
器3で分配された同一の位置指令を上位の制御装置から
受け取り、位置フィードバック量(位置FB1,位置F
B2)をそれぞれ差し引いて得た位置偏差量を処理して
速度指令を速度制御部12,22に出力する。速度制御
部12,22は、この速度指令から速度検出器17,2
7で検出された速度フィードバック量(速度FB1,速
度FB2)を差し引いて得た速度偏差量に基づいて、比
例、積分等の速度ループ処理を行い電流指令を出力す
る。
【0016】電流制御部13,23は、速度制御部1
2,22からそれぞれ電流指令を受け取り、モータ電流
を検出するセンサ(図示していない)からの電流フィー
ドバック量(電流FB1,電流FB2)を差し引いて得
た電流偏差量を処理して電圧指令を電流増幅器14,2
4に出力し、電流増幅器14,24は各モータ15,2
5を駆動する駆動電流を形成し、各モータ15,25を
駆動する。そして、ボールネジ/ナット機構を介して可
動部材4を駆動する。
【0017】以上は、従来と同様であるが、本発明にお
いては、速度制御部12,22の積分器の値を同一とす
る速度積分器共通化手段5を備えている点で従来例と相
違するものである。
【0018】図2は、この速度積分器共通化手段5の第
1の形態を示す図である。なお、速度制御部12,22
の構成は、PI制御の例を記載している。図2におい
て、第1のモータ制御系(メイン)の速度制御部12
は、速度指令VCMD1と速度フィードバック量(速度
FB1)の差である速度偏差VER1を積分する積分器
121、該積分器121の出力を増幅する積分ゲインK
iの増幅器122,速度偏差VER1を増幅する比例ゲ
インKpの増幅器123、各増幅器122,123の出
力を加算し速度制御部12の出力として出力する加算器
124で構成されている。
【0019】第2のモータ制御系(サブ)の速度制御部
12は、同様に、速度指令VCMD2(なお、位置検出
器が同じであれば、速度指令VCMD2=VCMD1)
と速度フィードバック量(速度FB2)の差である速度
偏差VER2を積分する積分器221、該積分器221
の出力を増幅する積分ゲインKiの増幅器222,速度
偏差VER2を増幅する比例ゲインKpの増幅器22
3、各増幅器222,223の出力を加算し速度制御部
22の出力として出力する加算器224で構成されてい
る。
【0020】この図2に示す速度積分器共通化手段5
は、第2のモータ制御系(サブ)の速度制御部22にお
ける積分器221の積分値を第1のモータ制御系(メイ
ン)の速度制御部12における積分器121の積分値に
切り替える手段で構成されている。図2では、切替スイ
ッチ51でこれを表している。このスイッチ51は外部
信号により、もしくは動作停止時に自動的に作動し、積
分器221の積分値を積分器121の積分値と等しくな
るように切り替える。動作停止の判断としては、上位制
御装置からの移動指令がある一定時間「0」のとき、さ
らには、所定時間移動指令が「0」で位置偏差がスレシ
ョルドレベル以下となったとき動作停止時としてこのス
イッチ51を作動させる。
【0021】上述したように、上位制御装置から指令分
配器3を介して同一の位置指令が各モータ制御系に出力
され、第1,第2のモータの加減速が繰り返し実行さ
れ、可動部材4が駆動され、積分器121の積分値と積
分器221の積分値が逆符号に偏ってその差が増大し続
けているとする。そこで、外部信号により又は動作が停
止したとき、自動的にスイッチ51が切り替えられ、第
2のモータ制御系の積分器221の積分値は、第1のモ
ータ制御系の積分器121の積分値に切り替えられる。
【0022】図3は、速度積分器共通化手段5の第2の
形態を示す図である。図2に示した第1の形態では、第
2のモータ制御系の積分器221の積分値を第1のモー
タ制御系の積分器121の積分値に直ちに切り替えるよ
うにしたが、これでは2つの積分器121,221の積
分値間に大きな差があると、第2のモータ制御系の積分
器221の積分値が急激に変化し、その結果、電流指令
(トルク指令)も急激に変化することから、これを緩和
するようにした速度積分器共通化手段5の例である。こ
の図3に示す第2の形態は、第1の形態にさらに一次遅
れ要素52を付加したものであり、スイッチ51が作動
すると、第2のモータ制御系の積分器221の積分値を
第1のモータ制御系の積分器121の積分値に一次遅れ
の伝達関数で徐々に切り替えるようにしたものである。
なお、他の構成は図2に示した構成と同じである。
【0023】図4は、速度積分器共通化手段5の第3の
形態を示す図である。この第3の実施形態は、各積分器
121,221に入力される入力値を速度指令と速度フ
ィードバック値の平均値との差としたものである。速度
積分器共通化手段5の第3の形態は、第1のモータ制御
系の速度フィードバック量(速度FB1)から第2のモ
ータ制御系の速度フィードバック量(速度FB2)を減
じる減算器53と、この減算器53の出力を2で割る割
り算器54で構成され、速度フィードバック量の平均を
求め、第1のモータ制御系の積分器121には、速度偏
差(速度指令と速度フィードバック量の差)にこの平均
値を加算して入力し、第2のモータ制御系の積分器22
1には、速度偏差からこの平均値を減じて入力するよう
にしている。
【0024】第1のモータ制御系の速度指令をVCMD
1、速度フィードバック量(速度FB1)をVFB1、
第2のモータ制御系の速度指令をVCMD2、速度フィ
ードバック量(速度FB2)をVFB2とすると、第1
のモータ制御系の積分器121の入力は、 VCMD1−VFB1+(VFB1−VFB2)/2 =VCMD1−(VFB1+VFB2)/2 …・(1) 第2のモータ制御系の積分器221の入力は、 VCMD2−VFB2−(VFB1−VFB2)/2 =VCMD2−(VFB1+VFB2)/2 …・(2) となる。この実施形態では、上記(1),(2)式に示
すように、各速度指令から各速度フィードバック量の平
均を差し引いた値を各積分器の入力としているものであ
る。この実施形態においては、速度積分器共通化手段5
の例として、各速度フィードバック量VFB1、VFB
2を加算し2で割り、平均値[(VFB1+VFB2)
/2]を求め、この平均値をそれぞれの速度指令VCM
D1、VCMD2から減じた値を各積分器121,22
1の入力としてもよい。
【0025】図5は、速度積分器共通化手段5の第4の
形態を示す図である。この形態は、第2のモータ制御系
(サブのモータ制御系)の積分増幅器222の入力を、
自己の積分器221の出力から第1のモータ制御系(メ
インのモータ制御系)の積分器121の出力に切り替え
る切替スイッチ55で速度積分器共通化手段5を構成す
るものである。
【0026】タンデム制御を行うときには、該スイッチ
55を第1のモータ制御系の積分器121側に切り替え
ることによって、タンデム制御を行うモータの速度制御
部(12,22)における積分器を共通のものとする。
通常は、該スイッチを自己の積分器221側に接続して
おき、必要時に該スイッチ55を第1のモータ制御系の
積分器121側に切り替えるようにしてもよい。この場
合、外部から切替の指令を与え、積分器121と積分器
221の積分値の差が所定値以下になったとき、該スイ
ッチ55を切り替えるようにすると安定した切換ができ
る。
【0027】また、スイッチ55を設けずに常時接続状
態としてもよい。図6はこの場合を示すブロック図で、
速度積分要素を1つだけ備え、その出力を他の積分要素
が使用し、比例要素は、自分の速度フィードバックを使
用するものである。
【0028】図7は、上述したタンデム制御を行うモー
タ制御系のブロック図である。構成は従来のサーボ制御
を行う装置と同一構成であるので、概略的に示してい
る。図7において、符号100は、上位制御装置として
の数値制御装置(CNC)であり、101は共有メモ
リ、102はプロセッサ(CPU),ROM,RAM等
を有するディジタルサーボ回路、103、104はトラ
ンジスタインバータ等で構成されるサーボアンプ、1
5、25はタンデム制御を行うサーボモータ、17,2
7は、各サーボモータに取り付けられた速度検出器、1
8,28は、可動部材の位置(又は各サーボモータの位
置)を検出する位置検出器である。
【0029】上位制御装置としての数値制御装置100
は、動作プログラム等に基づいて所定周期毎に各軸サー
ボモータに対して位置指令、あるいは位置指令の差分で
ある移動指令MCMDを共有メモリ101に出力し書き
込む。モータ15,25のタンデム制御を行う場合は、
これらモータに対する位置指令、あるいは移動指令MC
MDは同一の値の指令がなされる。ディジタルサーボ回
路102のプロセッサは、この位置指令、あるいは移動
指令MCMDを読みとり所定周期毎に上述した位置制
御、速度制御、電流制御を行いサーボアンプ103、1
04を介して、各サーボモータ15,25を駆動する。
【0030】図8は、タンデム制御における積分値を共
通化する図2に示した形態の動作処理をディジタルサー
ボ回路102のプロセッサが行う場合の処理フローチャ
ートである。該プロセッサは、位置、速度処理周期毎に
このフローチャートの処理を実行する。
【0031】まず、上位制御装置から指令された移動指
令MCMDを読みとり、かつ、位置検出器18,28か
らの位置フィードバック量(位置FB1,位置FB2)
を読みとり、従来と同様に位置ループ処理を行いモータ
15、25に対するそれぞれの速度指令VCMD1,V
CMD2を求める(ステップa1)。次に、タンデム制
御を行うモータに対する移動指令MCMDが「0」か否
か判断し(ステップa2)、「0」でなければ、後述す
るカウンタを「0」、積分器の書き換え終了を記憶する
フラグF2「0」にセットする(ステップa7)。
【0032】次に、速度検出器17,27からフィード
バックされてくる速度フィードバック量(速度FB1,
速度FB2)をVFB1,VFB2として記憶し(ステ
ップa8)、ステップa1の位置制御で求めた速度指令
VCMD1,VCMD2からそれぞれ速度フィードバッ
ク量VFB1,VFB2を減じて速度偏差VER1,V
ER2を求める(ステップa9)。
【0033】 VER1=VCMD1−VFB1 …・(3) VER2=VCMD2−VFB2 …・(4) 速度偏差を積算し積分値IVER1,IVER2を記憶
するレジスタにステップa9で求めた速度偏差VER
1,VER2をそれぞれ加算し新たな積分値IVER
1,IVER2を求める(ステップa10)。
【0034】停止状態を記憶するフラグF1が「1」か
否か判断し(ステップa11)、最初は初期設定で
「0」に設定されていることから、ステップa14に移
行し、ステップa9で求めた速度偏差VER1,VER
2に比例定数(比例ゲイン)Kpを乗じた値に、ステッ
プa10で求めた積分値IVER1,IVER2に積分
定数(積分ゲイン)Kiを乗じて電流指令(トルク指
令)TCMD1,TCMD2を求め(ステップa1
4)、電流ループ処理へ引き渡し、この位置、速度制御
周期の処理を終了する。
【0035】 TCMD1=Kp×VER1+Ki×IVER1 …・(5) TCMD2=Kp×VER2+Ki×IVER2 …・(6) 以下、移動指令が出力され該移動指令が「0」でない限
り、ステップa1、a2、ステップa7〜a11、ステ
ップa14の処理を各位置、速度制御周期毎に実行す
る。
【0036】一方、移動指令が「0」であると、ステッ
プa2からステップa3に移行し、積分器の書き換え終
了を記憶するフラグF2が「1」か判断する。「1」で
なければ、ステップa4に移行し、カウンタの値がパラ
メータで設定されている値Nより小さいか判断し、小さ
ければ、該カウンタに「1」を加算し(ステップa
5)、ステップa8以降の処理を実行する。
【0037】「0」の移動指令が続きカウンタが設定値
Nを超えるまでは、ステップa1〜a5、ステップa8
〜a11、ステップa14の処理を実行する。そして、
カウンタが設定値Nに達する前に移動指令が「0」でな
くなると、前述したステップa1、a2、ステップa7
〜a11、ステップa14の処理がなされ、カウンタは
ステップa7の処理で「0」にクリアされる。
【0038】一方、「0」の移動指令が続き、カウンタ
の値が設定値Nを超えると、ステップa4からステップ
a6に移行して、動作が停止したとして動作停止状態を
示すフラグF1を「1」にセットしステップa8以降の
処理を行う。この場合、フラグF1が「1」にセットさ
れていることから、ステップa11からステップa12
に移行して、第2のモータ25の制御系の速度制御にお
ける積分要素の積分値IVER2を,第1のモータ15
の制御系の速度制御における積分要素の積分値IVER
1に書き換える。そして、フラグF1を「0」、フラグ
F2を「1」にセットする(ステップa13)。
【0039】そして、ステップa14の処理では、各制
御系の積分要素の積分値は同一(IVER1=IVER
2)となり、この同一の積分値に基づいて上述した
(5)、(6)式の演算を行って、電流指令(トルク指
令)TCMD1,TCMD2を求めて、電流ループ処理
に出力することになる。
【0040】次の周期からは、移動指令が「0」であっ
ても、フラグF2が「1」にセットされているから、ス
テップa3からステップa8に移行して、フラグF1は
「0」の状態が保持され、ステップa11からステップ
a14に進み、積分器の書き換えはなされない。
【0041】すなわちこの実施形態では、移動指令が
「0」の状態が設定時間(設定値N)経過して動作停止
と判断されたとき、1回のみ積分値の書き換えがなさ
れ、同一の積分値とされるものである。
【0042】なお、停止状態が検出された後、各位置、
速度制御周期毎に積分値の書き換えを行うようにしても
よい。この場合には、例えば、ステップa3の処理はな
く、ステップa2で位置指令が「0」のときには、ステ
ップa4へ移行するようにし、ステップa13の処理も
削除し、ステップa7では、フラグF2の代わりにフラ
グF1を「0」にセットするようにすればよい。これに
より、移動指令の「0」が続きカウンタが設定値Nを超
え、フラグF1が「1」にセットされた後は、位置指令
が「0」でなくなり、ステップa7でフラグF1が
「0」にセットされるまで、各位置、速度制御周期毎に
ステップa12の処理がなされ、常に積分値が同一にな
るように書き換えられる。
【0043】なお、この実施形態では、移動指令が
「0」の状態が設定時間(設定値N)続いたとき、動作
停止と判断したが、さらに、位置偏差がスレショルドレ
ベル以下にもなったとき動作停止と判断するようにして
もよい。この場合は、ステップa4でカウンタの値が設
定値Nを超えたと判別されたとき、位置偏差がスレショ
ルドレベル以下か判別し、スレショルドレベル以下のと
きのみステップa6の処理を行うようにすればよい。
【0044】上述した例では、動作が停止したとき自動
的に積分値の書き換えを行うようにしたが、外部からの
書き換え指令によってこの積分値の書き換えを行うよう
にしてもよい。この場合には、ステップa2〜a7及び
ステップa13の処理が必要なく、ステップa1からス
テップa8に移行し、ステップa11では、フラグF1
が「1」かの判断ではなく、外部信号があるか否かの判
断となり、外部信号がある場合にはステップa12の処
理を行い、積分値を書き換えてステップa14に進むよ
うにすればよい。
【0045】また、上述した例は、図2に示した動作ブ
ロック図の動作をディジタルサーボ回路102のプロセ
ッサが実施する実施形態であるが、この実施形態の場
合、カウンタの値が設定値Nを超えて、積分器の積分値
を書き換えようとするときに、書き換え前の積分値と書
き換え後の積分値に大きな差があると、電流指令(トル
ク指令)TCMD2は急激に大きく変化することにな
る。この急激な変化を避けるために、図3の動作ブロッ
ク図で示すように一次遅れで書き換えを徐々に行い急激
な電流指令の変化を避けた実施形態の動作処理について
説明する。図9は、デジタルサーボ回路102のプロセ
ッサがこの実施形態を実行するときの位置、速度制御処
理におけるフローチャートである。
【0046】図8に示したフローチャートと比較し、図
8におけるステップa3がなく、ステップb1〜b5ま
での処理は図8のステップa1、a2,a4〜a6の処
理と同一である。また、ステップb6の処理は、フラグ
F2の代わりにフラグF1を「0」セットする点でこと
なるだけで、ステップa7と同じ処理である。すなわ
ち、この図9の処理では、カウンタの値が設定値Nを超
えるまで、位置指令の「0」が続くと、フラグF1
「1」にセットされ、このフラグF1は、「0」以外の
位置指令が指令されるまで「1」の状態を保持するもの
である。
【0047】また、ステップb7〜b9の処理はステッ
プa8〜a10の処理と同じである。そして、本実施形
態では、一次遅れの伝達関数で積分値を一致させるよう
にするためにステップb10〜b12の処理を行う点に
特徴がある。
【0048】まず、一次遅れ要素の伝達関数1/(1+
τS)の差分方程式を求めると、次の(7)式となる。
なお、i周期における一次遅れ要素の入力をU、出力
をY とする。
【0049】 Y=k×Yi−1+(1−k)U ……・(7) なお、kは一次遅れ要素の時定数τ及びサンプリング周
期(このケースでは位置、速度制御周期)によって決ま
る定数である。
【0050】この実施形態の場合、一次遅れ要素の入力
を第1のモータ制御系の積分要素の積分値IVER
1と第2のモータ制御系の積分要素の積分値IVER2
との差(IVER1−IVER2)とし、この差を一次
遅れで第2のモータ制御系の積分要素の積分値IVER
2に加算し新しい積分値IVER2’にしている。
【0051】 Y=k×Yi−1+(1−k)U =k×Yi−1+(1−k)(IVER1−IVER2) …( 8) IVER2’=IVER2+Y …(9) 第1のモータ制御系の積分値IVER1が大きくて第2
のモータ制御系のIVER2が小さい場合には、一次遅
れ要素の出力Yは正となり、この正の値が第2のモー
タ制御系のIVER2に加算されて第1のモータ制御系
の積分値IVER1に一次遅れで近づくことになる。当
然積分値の符号が異なる場合でも同様である。例えば、
積分値IVER1が正、積分値IVER2が負の場合、
一次遅れ要素の出力Yは正となり、これが積分値IV
ER2に加算され積分値IVER1に近づく。
【0052】上述した(8)、(9)式の処理をステッ
プb10で行っている。すなわち、前周期の一次遅れ要
素の出力Y2に定数kを乗じた値とステップb9で求め
た第1のモータの制御系の積分値IVER1から第2の
モータの制御系の積分値IVER2を減じた値に(1−
k)を乗じた値を加算して当該周期における一次遅れ要
素の出力Y2を求め記憶する。さらに、第2のモータの
制御系の積分値IVER2にこの出力Y2を加算してあ
らたな第2のモータの制御系の積分値IVER2’を求
める。
【0053】そして、フラグFが「1」か否か判断
し、すなわち動作が停止しているか否か判断し(ステッ
プb11)、フラグFが「1」でなければ、ステップ
b13に移行し、フラグFが「1」であれば、第2の
モータの制御系の積分値IVER2として、ステップb
10で求めた新たな積分値IVER2’とし(ステップ
b12)、ステップb13に移行する。ステップb13
では、ステップb8で求められた速度偏差VER1,V
ER2及びステップb9及びステップb12で求められ
た積分値IVER1、IVER2に基づいて電流指令
(トルク指令)TCMD1,TCMD2が求められる。
【0054】すなわち、フラグF1が「1」にセットさ
れず、動作が停止状態ではないときは、各モータの位
置、速度制御の処理は、上位制御装置100から指令さ
れた位置指令MCMD1,MCMD2と各位置のフィー
ドバック量(位置FB1、位置FB2)、各速度フィー
ドバック量(速度FB1=VFB1、速度FB2=VF
B2)に基づいて、従来と同様の位置、速度制御がなさ
れ、求められた速度偏差VER1,VER2、積分値I
VER1,IVER2(ステップb8、b9)により速
度ループ制御処理がなされ電流指令TCMD1,TCM
D2が求められる(ステップb13)。
【0055】一方、動作が停止し、フラグF1が「1」
となると、ステップb10で第2のモータの制御系の積
分値IVER2が第1のモータの制御系の積分値IVE
R1と一致するように一次遅れで補正され、それがステ
ップb12で、積分値IVER2として置き換えられ、
この積分値を使用して電流指令が求められる。これによ
り、第2のモータ制御系の積分値は第1のモータの制御
系の積分値に一次遅れで追従し緩やかに一致することに
なる。
【0056】なお、この実施形態においても、動作の停
止を検出して自動的に積分値の書き換え処理を行う例で
あるが、外部信号によって書き換えを行わせるようにし
てもよい。この場合、ステップb2からステップb6の
処理は必要がなく、ステップb11の処理が書き換え指
令の外部信号があるか否かの判断処理となる。
【0057】図10は、図4に示した動作をデジタルサ
ーボ回路102のプロセッサが実施するときのフローチ
ャートである。位置制御を行い速度指令VCMD1,V
CMD2を求め(ステップc1)、第1、第2の速度検
出器17、27からの速度フィードバック量VFB1,
VFB2を読みとり(ステップc2)、速度偏差VER
1,VER2を求める(ステップc3)点は、図8に示
したステップa1,a8,a9と同一である。
【0058】この実施形態では、求めた第1のモータ1
5の速度フィードバック量VFB1から第2のモータの
速度フィードバック量VFB2を減じて2で割り、速度
フィードバック量の差の1/2に値する量X(=(VF
B1−VFB2)/2)を求める(ステップc4)。ス
テップc3で求めた速度偏差VER1,VER2を前周
期の各積分値IVER1,IVER2にそれぞれ加算す
るとともに、上記量Xを積分値IVER1側には加算
し、積分値IVER2側には減算して新たな積分値IV
ER1,IVER2を求める(ステップc5)。すなわ
ち前述したように((1)式、(2)式参照)、各積分
値には、それぞれの速度指令から速度フィードバック量
の平均値を差し引いた速度偏差が加算され積算されるこ
となる。
【0059】こうして求めた、各積分値IVER1,I
VER2と、ステップc3で求めた各速度偏差VER
1,VER2よりそれぞれ電流指令TCMD1,TCM
D2を求め電流ループ処理に引き渡し(ステップc
6)、当該周期の処理を終わる。各周期毎上述したステ
ップc1〜ステップc6の処理を行うことによって、各
積分要素の積分値を同一とするものである。
【0060】図11は、図5に示した動作をデジタルサ
ーボ回路102のプロセッサが実施するときのフローチ
ャートである。位置制御を行い速度指令VCMD1,V
CMD2を求め(ステップd1)、第1、第2の速度検
出器17、27からの速度フィードバック量VFB1,
VFB2を読みとり(ステップd2)、速度偏差VER
1,VER2を求める(ステップd3)点は、図10に
示したステップc1〜c3と同一である。さらに、速度
偏差VER1,VER2を積分して積分値IVER1,
IVER2を求める(ステップd4)。これまでの処理
は従来の位置、速度制御処理と同様である。
【0061】この実施形態では、外部信号があるか否か
判別し(ステップd5)、外部信号がなければ、又は、
外部信号が入力されていても、各モータ制御系の速度制
御部の積分値の差が設定所定範囲ε内でなければ(ステ
ップd6)、従来と同様に、ステップd3で求めた速度
偏差VER1,VER2と、ステップd4で求めた積分
値IVER1,IVER2に基づいて電流指令(トルク
指令)TCMD1,TCMD2をそれぞれ求め電流制御
処理に引き渡し当該周期の処理を終了する(ステップd
8)。
【0062】一方、オペレータが積分値を共通化する指
令を外部信号として入力すると、それが記憶され、ステ
ップd5で検出される。そして、各速度制御部の積分器
の積分値は変動していることから、各積分値の差が設定
所定範囲ε内になるまで待ち(ステップd6)、所定範
囲ε内になると、第2のモータ制御系の積分値IVER
2を第1のモータ制御系の積分値IVER1の値に切り
替え、同一とする(ステップd7)。また、外部信号入
力の記憶をクリアする。そして、この積分値(IVER
2=IVER1)によって、ステップd8の処理で各電
流指令TCMD1,TCMD2を求める。
【0063】なお上記実施形態では、ステップd6を設
けて、外部信号が入力されても、各モータ制御系の積分
値の差が設定範囲ε内に達しなければ、積分値の書き換
えを行わないようにしている。これは、積分値の差が大
きいときに書き換えを行うと、電流指令が大きく変化す
ることから、これを避けたものである。通常後述するよ
うに、積分値の値は変動しているから、積分値の差が小
さくなる場合が生じるものである。さらに、このステッ
プd6の処理を設けず、外部信号があるとただ値に積分
値の書き換え(ステップd7)を行うようにしてもよ
い。
【0064】図12は、本発明の効果をみるための実験
結果を示す図である。この図12に示す例は、三角波状
の位置指令を8秒間入力し、2秒間指令を停止したとき
の第1モータ制御系の速度制御部の積分値と第2モータ
制御系の速度制御部の積分値の差を検出したものであ
り、横軸は時間、縦軸は積分値の差である。図12
(a)は、積分値の書き換え等の処理は何ら行わない場
合の実験結果であり、停止状態になったとき、積分値の
差が残っている。また、図12(b)は、8.5秒後に
積分器の書き換えを1度行ったときの実験結果であり、
積分値の差はほぼ「0」になっている。図12(c)
は、8.5秒後から積分器の書き換えを継続して行った
場合の実験結果である。完全に積分値の差は除去されて
いる。
【0065】
【発明の効果】タンデム制御において、速度制御部にお
ける積分器の積分値の偏りを抑えることができるので、
該偏りに起因する各モータの制御制の悪化やオーバーヒ
ートの発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるタンデム制御によ
るモータの制御系のブロック図である。
【図2】同実施形態における速度積分器共通化手段の第
1の形態を示す図である。
【図3】同実施形態における速度積分器共通化手段の第
2の形態を示す図である。
【図4】同実施形態における速度積分器共通化手段の第
3の形態を示す図である。
【図5】同実施形態における速度積分器共通化手段の第
4の形態を示す図である。
【図6】同実施形態における速度積分器が1つだけ存在
するの第5の形態を示す図である。
【図7】同実施形態の要部ブロック図である。
【図8】第1の態様の速度積分器共通化手段を適用した
ときのディジタルサーボ回路のプロセッサが位置、速度
制御周期毎実施する処理のフローチャートである。
【図9】第2の態様の速度積分器共通化手段を適用した
ときのディジタルサーボ回路のプロセッサが位置、速度
制御周期毎実施する処理のフローチャートである。
【図10】第3の態様の速度積分器共通化手段を適用し
たときのディジタルサーボ回路のプロセッサが位置、速
度制御周期毎実施する処理のフローチャートである。
【図11】第4の態様の速度積分器共通化手段を適用し
たときのディジタルサーボ回路のプロセッサが位置、速
度制御周期毎実施する処理のフローチャートである。
【図12】実験結果を表す図である。
【図13】従来のポジションタンデム制御の構成例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
4 可動部材 5 速度積分器共通化手段 12、22 速度制御部 15、25 モータ 17,27 速度検出器 18,28 位置検出器 51 切替スイッチ 52 一次遅れ要素 121、221 積分器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 G05D 3/12 H02P 7/67

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のモータで一つの被駆動体を駆動す
    るためのモータ制御装置であって、上位制御装置から入
    力される位置指令値と前記被駆動体の位置を検出する位
    置検出器から帰還されるフィードバック値との差分であ
    る位置偏差値を演算処理して速度指令を出力する位置制
    御部と、速度指令値を受け取り、該速度指令値と前記被
    駆動体の速度を検出する速度検出器からの帰還される速
    度フィードバック値とに基づいて積分要素と比例要素で
    処理して電流指令を出力する速度制御部とを前記複数の
    モータそれぞれに対応して備え、前記位置制御部の各々
    が前記上位制御装置から同一の位置指令を受け取り、前
    記一つの被駆動体を制御するモータ制御装置において、
    前記速度制御部の各々の前記積分要素の出力を同一にす
    るための手段を備えることを特徴とするモータ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、前記複数の速度制御部のいずれかの積分要素の
    出力をその他の速度制御部の積分要素の出力として使用
    することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、前記複数の速度制御部のいずれかの積分要素の
    積分値にその他の速度制御部の積分要素の積分値を書き
    換えることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、前記複数の速度制御部のおのおのが入力する前
    記速度フィードバック量の平均値を求め、該平均値を前
    記複数の速度制御部の積分要素のおのおのの速度フィー
    ドバック量とすることを特徴とする請求項1記載のモー
    タ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、時定数回路により、一定時間遅らせて同一の値
    にすることを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、前記被駆動体の停止時に有効とされることを特
    徴とする請求項1、請求項3又は請求項5に記載のモー
    タ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、前記被駆動体の停止毎に1回書き換えが行われ
    る請求項3に記載のモータ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、前記被駆動体の停止毎、停止期間中書き換えが
    行われる請求項3に記載のモータ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記積分要素の出力を同一にするための
    手段は、外部信号の入力により有効とされることを特徴
    とする請求項1、請求項3又は請求項5に記載のモータ
    制御装置。
  10. 【請求項10】 前記積分要素の出力を同一にするため
    の手段は、外部信号入力後におのおのの積分要素が同じ
    値になったときに有効とされることを特徴とする請求項
    2に記載のモータ制御装置。
  11. 【請求項11】 複数のモータで一つの被駆動体を駆動
    するためのモータ制御装置であって、前記複数の各モー
    タに対応してそれぞれ位置ループ制御を行う位置制御部
    と、比例、積分処理の速度ループ制御を行う速度制御部
    を備え、各位置制御部には、上位制御装置から同一の位
    置指令が入力され位置ループ制御が行われ速度指令をそ
    れぞれ出力し、前記複数のモータの内いずれか1つの特
    定のモータに対応する速度制御部のみ積分要素を備え、
    他のモータに対応する速度制御部は、前記特定のモータ
    の速度制御部の積分要素の出力を用いて積分処理を、各
    自の速度フィートバック値に基づいて比例処理を行う速
    度ループ制御を行うことを特徴とするモータ制御装置。
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