JP3535392B2 - 中折れ可能なウイング式屋根を自動的に閉鎖するための装置 - Google Patents
中折れ可能なウイング式屋根を自動的に閉鎖するための装置Info
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Description
ング式屋根をもつ車両において,ウイング式屋根を閉じ
るとき,中折れ部分が浮き上がることを防止することに
関し,とくに,ウイング式屋根を閉じるとき,自動的に
中折れの屋根も閉じるようにする装置に関する。
に,中折れ可能なウイング式屋根をもつ車両1の斜視図
を示す。車両1は,基本的に断面がL字形となるウイング
式屋根2,3が,車両の長手方向に伸びる枢軸Bに左右対
称に回動自在に取り付けられ,側方全体で荷物の搬入,
搬出を行えるようにしている。
いずれか一方または両方の屋根(図では符号3により示
す)が,天井部分5とその天井部分に垂直に続く側壁部
分とで断面L字と成るように構成される。その側壁部分
は側壁上部6と,内側に折れ込むことができるように側
壁上部6の下端にピン8によりピン支持された側壁下部7
とから成る。図1に示されているように,ウイング式屋
根3が,枢軸Bを中心に回動して開くと,側壁下部7は自
らの重みにより,ピン8を中心に折れ込むことができ
る。このように中折れ式の屋根とすると,図2に示すよ
うに,ウイング式屋根が回動するだけの空間が,車両の
側方にない場合でも,車両の側面を全面的に開放でき
る。
連結部分の部分拡大図である。図示のように,側壁下部
7は連結ピン8にぶら下がった状態になっているが,ピン
8は,側壁下部が内側に折れ込むことができるように,
側壁下部の上端の(車両の)内側に位置している。一
方,側壁下部7の重心Gはほぼ中央にあることから,側壁
下部7は,その重心Gがピン8を通過する垂線にくるよう
に,(車両の)内側に入り込んだ(傾斜した)状態にな
っている。
状態でも,ウイング式屋根を開く際においては問題はな
いが,図3(b)のように,ウイング式屋根を閉じると
き,側壁下部7の下端内側が車両の枠材10と接触し,そ
れ以上ウイング式屋根を閉じることができない。側壁下
部を完全に閉じさせるために,通常は側壁下部の下方外
面に取手11を設け,人手により屋根が完全に閉じるよう
にしている。
屋根の閉鎖は操作者(通常は運転手)に過度の負担を強
いることなる。また,車両の側面に設けた取手により,
操作者等が傷つく可能性もある。
うとする力が作用していることから,屋根を固定する留
め具の損壊により,突然屋根が開きかねない。さらにま
た,屋根を固定する留め具には,この力を考慮して丈夫
なものとしなければならない。
たもので,その目的は,中折れ式のウイング式屋根をも
つ車両において,ウイング式屋根を閉じるときに,中折
れとなる側壁下部も浮き上がることなく,自動的に閉じ
る装置を提供することである。
鎖動作を円滑に行う上記装置を提供することである。
屋根の開放動作において,ウイング式屋根の,中折れす
る側壁下部が円滑に中折れすることができる上記装置を
提供することである。
分と側壁部分とから成る断面L字形の屋根を左右に備え
たウイング式屋根を有し,その断面L字方の屋根の少な
くとも一方の側壁部分が,天井部分に続く側壁上部と,
該側壁上部に第一のピンにより中折れ可能に連結される
側壁下部と,を有してなる車両において,ウイング式屋
根を閉じるときに,側壁下部を自動的に閉じるための装
置である。該装置は,ウイング式屋根を閉じたとき,側
壁上部および側壁下部とを有する側壁部分の内側にそっ
て位置する,車両に取り付けられた枠材と,側壁上部の
内側に,第二のピンにより回動自在にピン支持される張
り出し部を一端に有し,ウイング式屋根を閉じるとき,
枠材に接するキャスターを他端に有するアームと,側壁
下部に,第三のピンによりピン支持される一端を有し,
張り出し部に,第四のピンによりピン支持される他端を
有する連結棒と,から構成される。
置は,キャスターが枠材に接したとき,第一のピンと第
二のピンとを結ぶ直線よりも,側壁上部および側壁下部
とを有する側壁部分の表面近くにあるように決定され
る。そして,ウイング式屋根を開き,側壁下部が側壁上
部に対してほぼ垂直にとなるまで回転して,側壁下部と
アームとを連結する連結棒により,アームが第二のピン
を中心に回転しても,アームは側壁下部の裏面に接する
ことがないように,各ピンの位置を決定することが望ま
しい。
につれて,キャスターが枠材に接し,これによりアーム
を第二のピンを中心に回転させるとともに,連結棒を介
して,側壁下部を第一のピンを中心に回転させて,ウイ
ング式屋根を閉じたとき,側壁上部と側壁下部とが一直
線上に揃える。逆に,ウイング式屋根を開放するにつれ
て,アームの回転により,側壁下部を浮き上がった状態
にし,円滑に中折れ動作を開始させる。
み込まれた,中折れ式のウイング式屋根の部分拡大図を
示す。中折れ式のウイング式屋根は,従来のものと同様
の構造をもち,前述したように,天井部5と,それに続
いて断面L字となるように構成された側壁上部6と,車両
の内側に中折れできるように,側壁上部6の下端にピン8
により連結された側壁下部7とから構成される(図1〜
3を参照)。
態を示すが,その屋根の内側に沿うようにして,枠材10
が車両の前端と,後端に位置する。この枠材は,車両の
前壁,後壁の外周を画成し,ウイング式屋根が枢着され
る枢軸Bが組み付けられるものである。枠材10と,ウイ
ング式屋根を画成する枠部材との間には,円滑なウイン
グ式屋根の開閉を行うことができ,かつ以下で説明する
本発明の装置が組み込むことができるように間隔があけ
られている。
発明の装置20が取り付けられているが,その装置20は,
側壁上部6に一対のフランジ22を介して回動自在に支持
されるアーム24,アーム24に連結され,かつ側壁下部7
の上端に連結される連結棒28を有して成る。
フランジ22は,側面上部6の裏面に,間にアーム24が収
納できるように固定されている。そのアーム24は,先端
にほぼ半円となる張り出し部25を有する。張り出し部25
は,その半円のほぼ中心を通るように,ピン25’により
一対のフランジ22に回動自在に取り付けられるが,ピン
25’の位置は,アーム24の外側平坦部24’が枠材10の外
側面と接することができるように決定されることが望ま
しい。
の角度で外側に曲がり,そこにキャスター30が取り付け
られている。キャスター30は以下で説明するように,ア
ーム24が円滑に枠材10に接し,ピン24’を中心に回転で
きるようにするためのものである。
に設けられた連結具7’に回転自在にピン28’によりピ
ン支持されている。アーム24の後端は,アーム24の張り
出し部25に回転自在にピン28”によりピン支持されてい
る。
(b)に示されているように,キャスター30が枠材10に
接したとき,ピン8とピン25’とを結ぶ直線よりも,側
壁上部6および側壁下部6とを有する側壁部分の表面近く
にあるように決定される。このようにピン28’およびピ
ン28”の位置が決定されると,ウイング式屋根を閉じる
につれて,キャスター30が枠材10に接し,これによりア
ーム24はピン25’を中心に回転するとともに,連結棒28
を介して,側壁上部6と側壁下部7とが一直線に揃うよう
に,側壁下部7を,ピン8を中心に回転させる。ここで,
ピン28’の位置は,側壁下部7を円滑かつ効果的に閉鎖
できるように可能な限り側壁の表面に近いほどよい。
を閉じて,アーム24の平坦部24’が枠材10に接したと
き,図4(a)に示されているように,側壁上部6と側壁
下部7とが一直線上に揃い,枠材と平行となるように決
定される。
ウイング式屋根を完全に開いたとき(図2),側壁下部
7が側壁上部6に対してほぼ垂直になることが望ましいの
で,側壁下部7が側壁部分6に対してほぼ垂直にとなるま
で回転したとき,側壁下部7に連結された連結棒28によ
りピン25’を中心に回転するアーム24が側壁部分6の裏
面に接しないよう,ピン28”の位置が決定される。
の位置に関連して説明したが,ピンの各位置は,アーム
の長さおよび張り出し部の大きさ,連結棒の長さ,側壁
部分の厚さなどと相対的に決定されるものである。
ウイング式屋根を閉じるとき,自動的に側壁下部も閉じ
る動作を,図4を参照にして説明する。
グ式屋根を完全に開いたとき,側壁下部7は側壁部分6に
対してほぼ垂直に垂れ下がった状態となる(図1,図2
を参照)。このとき,側壁下部7は,連結棒28を介し
て,アーム24を最大限回転させている(但し,アーム24
は側壁部分6の裏面に接するにはいたっていない)。
壁下部7の側壁上部6に対する角度が次第に小さくなり,
アーム24は連結棒28により(図面では反時計回りに)回
転し,そしてアーム24の先端のキャスター30が枠材10と
接する(図4(b))。さらに,ウイング式屋根を次第
に閉じてくると,キャスター20は枠材の上を滑動して,
アーム24をピン25’を中心に回転させる。これにより,
連結棒28は引き上げられ,側壁下部7はピン8を中心に
(図面では反時計回りに)回転する。
アーム24が回転し,アーム24の平坦部24’が枠材10と接
すると,連結棒28は最大限に引き上げられ,側壁上部6
と側壁下部7とが一直線上に揃い,ウイング式屋根を完
全に閉じる。
に示されているように,側壁下部7は,重力によりピン8
を中心に(図面では時計回り)回転しようとするため
(つまり,側壁下部7に作用する重力により,側壁下部7
の重心がピン8を通過する垂直線に近づくように側壁下
部7がピン8を中心に回転しようとする),側壁下部7
は,連結棒28を介して,アーム24を,ピン25’を中心に
回転させようとする。このとき,アーム24に設けられた
キャスター30は枠材と接しているために,アーム24は急
激に回転できない。したがって,側壁下方部7に対し
て,重量による回転力が作用しても,円滑な側壁部分の
開放動作,すなわち中折れ可能なウイング式屋根の開放
動作が行える。
ャスター30は枠材から離れ,アーム24は,側壁下7部
の,側壁上部6に対する回転を拘束しなくなる。したが
って,この状態から,側壁下部7は側壁上部6に対してぶ
ら下がった状態,すなわち中折れ状態となり,その状態
で,図1,図2に示されているように,ウイング式屋根
は完全に開くことができる。
ターが接する枠材は,車両の前壁,後壁の外周を画成
し,ウイング式屋根が枢着される枢軸が組み付けられる
ものであるが,キャスターが接し,円滑なアームの回転
動作を行うことができればこれに限定されず,このよう
な枠材の外に,閉じたウイング式屋根の側壁部分の内側
にそって位置するように車両に設けられたものでもよ
い。その位置も,車両の前後に限定されるものではな
く,本発明の装置は,その枠材に対応して側壁部分の内
側に設けられる。
式屋根をもつ車両に組み込むと,ウイング式屋根を閉じ
るときに,中折れとなる側壁下部が側壁上部と一直線に
なって,側壁部分が浮き上がることなく,ウイング式屋
根を自動的に閉じることができる。さらに,アームの回
転とともに側壁下部が閉じる動作をすることから,円滑
なウイング式屋根の閉鎖動作を行うことができる。
て,アームの回転とともに,側壁下部が開くように動作
することから,円滑なウイング式屋根の開動作を行うこ
とができる。
いたときに,本発明の装置は側壁下部の回転動作を拘束
せず,したがって十分に中折れすることができ,これに
より,車両の側方空間を有効に利用できる。
車両の斜視図を示す。
を,車両の正面からみた図を示す。
根をもつ車両における,側壁部分を構成する側壁上部と
側壁下部との連結状態を示し,図3(b)は,従来の中
折れ可能なウイング屋根をもつ車両において,屋根を閉
じるときに生じる,側壁上部,側壁下部の浮き上がり状
態を示す。
屋根に取り付けた状態の部分拡大図で,図4(a)は,
中折れ可能なウイング屋根を完全に閉じたときの本発明
の装置の拡大図であり,(b)中折れ可能なウイング屋
根を開き,アームが回転したときの本発明の装置の拡大
図であり,(c)中折れ可能なウイング屋根を完全に開
いたときの本発明の装置の拡大図である。
Claims (3)
- 【請求項1】天井部分と側壁部分とから成る断面L字形
の屋根を左右に備えたウイング式屋根を有し,その断面
L字方の屋根の少なくとも一方の前記側壁部分が,前記
天井部分に続く側壁上部と,該側壁上部に第一のピンに
より中折れ可能に連結される側壁下部と,を有してなる
車両において,ウイング式屋根を閉じるときに,側壁下
部を自動的に閉じるための装置であって, 1) ウイング式屋根を閉じたとき,前記側壁上部およ
び側壁下部とを有する前記側壁部分の内側にそって位置
する,前記車両に取り付けられた枠材と, 2) 前記側壁上部の内側に,第二のピンにより回動自
在にピン支持される張り出し部を一端に有し,前記ウイ
ング式屋根を閉じるとき,前記枠材に接するキャスター
を他端に有するアームと, 3) 前記側壁下部に,第三のピンによりピン支持され
る一端を有し,前記張り出し部に,第四のピンによりピ
ン支持される他端を有する連結棒と,から成り,前記第
三のピンおよび前記第四のピンの位置は,前記キャスタ
ーが前記枠材に接したとき,前記第一のピンと前記第二
のピンとを結ぶ直線よりも,前記側壁上部および側壁下
部とを有する前記側壁部分の表面近くにあるように決定
され,前記ウイング式屋根を閉じるにつれて,前記キャ
スターが前記枠材に接することで,前記アームが前記第
二のピンを中心に回転するとともに,前記連結棒を介し
て,前記側壁下部を前記第一のピンを中心に回転させ
て,前記ウイング式屋根を閉じたとき,前記側壁上部と
前記側壁下部とが一直線上に揃う,ことを特徴とする装
置。 - 【請求項2】請求項1に記載の装置であって,さらに,
前記ウイング式屋根を開き,前記側壁下部が前記側壁上
部に対してほぼ垂直にとなるまで回転することで,前記
側壁下部と前記アームとを連結する前記連結棒により,
前記アームが前記第二のピンを中心に回転しても,前記
アームは前記側壁下部の裏面に接することがない,こと
を特徴とする装置。 - 【請求項3】請求項1に記載の装置であって,前記アー
ムは,前記ウイング式屋根を閉じて,前記側壁上部と前
記側壁下部とが一直線上に揃うとき,前記枠材に接する
ことを特徴とする装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27965198A JP3535392B2 (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 中折れ可能なウイング式屋根を自動的に閉鎖するための装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27965198A JP3535392B2 (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 中折れ可能なウイング式屋根を自動的に閉鎖するための装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000108678A JP2000108678A (ja) | 2000-04-18 |
JP3535392B2 true JP3535392B2 (ja) | 2004-06-07 |
Family
ID=17613960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27965198A Expired - Lifetime JP3535392B2 (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 中折れ可能なウイング式屋根を自動的に閉鎖するための装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3535392B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-01 JP JP27965198A patent/JP3535392B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000108678A (ja) | 2000-04-18 |
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