JP3500219B2 - 内視鏡 - Google Patents
内視鏡Info
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- JP3500219B2 JP3500219B2 JP04434795A JP4434795A JP3500219B2 JP 3500219 B2 JP3500219 B2 JP 3500219B2 JP 04434795 A JP04434795 A JP 04434795A JP 4434795 A JP4434795 A JP 4434795A JP 3500219 B2 JP3500219 B2 JP 3500219B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aliphatic
- endoscope
- coating layer
- insertion portion
- coating
- Prior art date
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B1/00—Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
- A61B1/005—Flexible endoscopes
- A61B1/0051—Flexible endoscopes with controlled bending of insertion part
- A61B1/0055—Constructional details of insertion parts, e.g. vertebral elements
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Surgery (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Pathology (AREA)
- Radiology & Medical Imaging (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Endoscopes (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、体腔内に挿入する可撓
性挿入部を有する内視鏡に係り、特に、可撓性挿入部が
優れた耐薬品性を有する内視鏡に関する。
性挿入部を有する内視鏡に係り、特に、可撓性挿入部が
優れた耐薬品性を有する内視鏡に関する。
【０００２】
【従来の技術】医療用の内視鏡のように、十二指腸、小
腸、大腸のような体腔内の深部にまで挿入部を挿入する
タイプの内視鏡では、挿入性を良好にするため、及び患
者に与える苦痛を和らげるため、挿入部を、可撓性を有
する樹脂により構成している。また、繰り返し使用のた
め、挿入部を使用のつど消毒する必要があることから、
挿入部を耐薬品性の良好な材料で構成する必要がある。
腸、大腸のような体腔内の深部にまで挿入部を挿入する
タイプの内視鏡では、挿入性を良好にするため、及び患
者に与える苦痛を和らげるため、挿入部を、可撓性を有
する樹脂により構成している。また、繰り返し使用のた
め、挿入部を使用のつど消毒する必要があることから、
挿入部を耐薬品性の良好な材料で構成する必要がある。
【０００３】かかる要求を満たす内視鏡の挿入部とし
て、特開平２−２８３３４６号公報に開示されているも
のがある。この内視鏡の挿入部は、その外皮を、弾発性
の良好なポリエステル系樹脂からなる内層と、耐薬品性
及び耐摩擦性の良好なポリウレタン系樹脂からなる外層
の２層により構成されている。
て、特開平２−２８３３４６号公報に開示されているも
のがある。この内視鏡の挿入部は、その外皮を、弾発性
の良好なポリエステル系樹脂からなる内層と、耐薬品性
及び耐摩擦性の良好なポリウレタン系樹脂からなる外層
の２層により構成されている。
【０００４】このような従来の内視鏡の挿入部は、消毒
液としてこれまで主流であったグルタルアルデヒド系消
毒液に対して高い耐性を有するという要求を考慮して構
成されている。しかし、グルタルアルデヒド系消毒液
は、消毒に要する時間の長さや、臭気等の環境性の点で
難点があり、その改善が望まれていた。
液としてこれまで主流であったグルタルアルデヒド系消
毒液に対して高い耐性を有するという要求を考慮して構
成されている。しかし、グルタルアルデヒド系消毒液
は、消毒に要する時間の長さや、臭気等の環境性の点で
難点があり、その改善が望まれていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】そこで、近年、グルタ
ルアルデヒド系消毒液に代わり、多種多様な消毒剤が使
用されてきており、短時間に高度な消毒を行うことが出
来る等の理由から、中でも過酸化水素水や高濃度酢酸の
ような酸化性消毒剤が市場の主流となりつつある。しか
し、特開平２−２８３３４６号に開示された内視鏡の挿
入部では、これら酸化性消毒剤に対して、十分な耐薬性
が得られていない。
ルアルデヒド系消毒液に代わり、多種多様な消毒剤が使
用されてきており、短時間に高度な消毒を行うことが出
来る等の理由から、中でも過酸化水素水や高濃度酢酸の
ような酸化性消毒剤が市場の主流となりつつある。しか
し、特開平２−２８３３４６号に開示された内視鏡の挿
入部では、これら酸化性消毒剤に対して、十分な耐薬性
が得られていない。
【０００６】また、挿入部外表面に芳香族系コーティン
グ剤によるコーティング層を設けることも考えられ、確
かにこのコーティング層は従来の消毒剤に対しては高い
耐薬性を有しているが、酸化性消毒剤に対しては十分な
耐薬性が得られないことがわかった。本発明は、このよ
うな事情の下になされ、酸化性消毒剤に対して耐薬品性
の優れた挿入部を有する内視鏡を提供することを目的と
する。
グ剤によるコーティング層を設けることも考えられ、確
かにこのコーティング層は従来の消毒剤に対しては高い
耐薬性を有しているが、酸化性消毒剤に対しては十分な
耐薬性が得られないことがわかった。本発明は、このよ
うな事情の下になされ、酸化性消毒剤に対して耐薬品性
の優れた挿入部を有する内視鏡を提供することを目的と
する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、可撓性を有す
る体腔内挿入部を具備する内視鏡において、前記体腔内
挿入部の外表面に脂肪族系プレポリマーを含むコーティ
ング剤を塗布、硬化してなる脂肪族系コーティング層を
最外層として設けたことを特徴とする内視鏡を提供す
る。
る体腔内挿入部を具備する内視鏡において、前記体腔内
挿入部の外表面に脂肪族系プレポリマーを含むコーティ
ング剤を塗布、硬化してなる脂肪族系コーティング層を
最外層として設けたことを特徴とする内視鏡を提供す
る。
【０００８】内視鏡の体腔内挿入部は、通常、可撓管、
湾曲部、及びこれらを接続する接続部により構成され、
本発明の内視鏡では、これらのすべての外表面を脂肪族
系コーティング層で被覆してもよいが、これらのうちの
１つ又は２つの外表面を脂肪族系コーティング層で被覆
してもよい。また、これらのすべての外表面を同種の脂
肪族系コーティング層で被覆してもよいが、それぞれ異
なる脂肪族系コーティング層で被覆してもよい。脂肪族
系コーティング層の厚さは、特に限定されないが、通
常、０．００５〜０．１ｍｍが好ましい。
湾曲部、及びこれらを接続する接続部により構成され、
本発明の内視鏡では、これらのすべての外表面を脂肪族
系コーティング層で被覆してもよいが、これらのうちの
１つ又は２つの外表面を脂肪族系コーティング層で被覆
してもよい。また、これらのすべての外表面を同種の脂
肪族系コーティング層で被覆してもよいが、それぞれ異
なる脂肪族系コーティング層で被覆してもよい。脂肪族
系コーティング層の厚さは、特に限定されないが、通
常、０．００５〜０．１ｍｍが好ましい。
【０００９】
【作用】本発明の内視鏡では、体腔内挿入部の外表面
に、脂肪族系プレポリマ−を塗布、硬化してなる脂肪族
系コーティング層が設けされている。この脂肪族系コー
ティング層は、滑らかな表面を提供するとともに、消毒
剤、特に近年多用されている酸化性消毒剤に対し、非常
に優れた耐性を有している。そのため、かかる脂肪族系
コーティング層で被覆された体腔内挿入部は、繰り返
し、酸化性消毒剤で消毒されても、表面の滑らかさが損
なわれることがなく、また、外観が変化することがな
い。
に、脂肪族系プレポリマ−を塗布、硬化してなる脂肪族
系コーティング層が設けされている。この脂肪族系コー
ティング層は、滑らかな表面を提供するとともに、消毒
剤、特に近年多用されている酸化性消毒剤に対し、非常
に優れた耐性を有している。そのため、かかる脂肪族系
コーティング層で被覆された体腔内挿入部は、繰り返
し、酸化性消毒剤で消毒されても、表面の滑らかさが損
なわれることがなく、また、外観が変化することがな
い。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図１は、本発明の一実施例に係る内視鏡
の全体を示す図である。この内視鏡１は、操作部本体２
と、体腔内挿入部３と、ライトガイドケーブル４とから
構成される。体腔内挿入部３は、操作部本体２の側から
順に、可撓管５、湾曲部６、先端構成部７を連設するこ
とにより構成される。そして、上記湾曲管６は、操作部
本体２に設けられた湾曲操作ノブ８によって、所望の向
きに湾曲するように遠隔的に操作されるようになってい
る。
して説明する。図１は、本発明の一実施例に係る内視鏡
の全体を示す図である。この内視鏡１は、操作部本体２
と、体腔内挿入部３と、ライトガイドケーブル４とから
構成される。体腔内挿入部３は、操作部本体２の側から
順に、可撓管５、湾曲部６、先端構成部７を連設するこ
とにより構成される。そして、上記湾曲管６は、操作部
本体２に設けられた湾曲操作ノブ８によって、所望の向
きに湾曲するように遠隔的に操作されるようになってい
る。
【００１１】ライトガイドケーブル４の一端は、図示し
ない光源装置に接続されたコネクター部９に連設されて
いる。このコネクター部９には、内視鏡１の製造番号を
明記した表示板１０が取り付けられている。この表示板
１０の材質としては、耐薬品性を保たせるためステンレ
ス材を用いるのがよい。表示板１０は、ステンレス板に
文字を刻印した後、所定の曲率に曲げるか、あるいはス
テンレス板を所定の曲率に曲げた後、文字を刻印するこ
とにより形成され、このようにして得た表示板１０を、
コネクター部９に取り付ける。
ない光源装置に接続されたコネクター部９に連設されて
いる。このコネクター部９には、内視鏡１の製造番号を
明記した表示板１０が取り付けられている。この表示板
１０の材質としては、耐薬品性を保たせるためステンレ
ス材を用いるのがよい。表示板１０は、ステンレス板に
文字を刻印した後、所定の曲率に曲げるか、あるいはス
テンレス板を所定の曲率に曲げた後、文字を刻印するこ
とにより形成され、このようにして得た表示板１０を、
コネクター部９に取り付ける。
【００１２】また、操作部本体２には、内視鏡１の機種
名を明記するための表示板１１が取り付けられている。
この表示板１１は、耐薬品性を保たせるため、ポリフェ
ニレンエ−テル樹脂（例えば商品名ノリル）又はポリス
ルホン樹脂のような高耐薬性を有する樹脂材料からなる
板に印刷するか、又は板表面に文字段差を設けるように
成形した後、色入れをすることにより得られる。印刷や
色入れをする塗料は、耐薬性の高いアクリル系やエポキ
シ系の塗料を用いることが好ましい。また、レーザー等
によるマーキングで表示してもよい。
名を明記するための表示板１１が取り付けられている。
この表示板１１は、耐薬品性を保たせるため、ポリフェ
ニレンエ−テル樹脂（例えば商品名ノリル）又はポリス
ルホン樹脂のような高耐薬性を有する樹脂材料からなる
板に印刷するか、又は板表面に文字段差を設けるように
成形した後、色入れをすることにより得られる。印刷や
色入れをする塗料は、耐薬性の高いアクリル系やエポキ
シ系の塗料を用いることが好ましい。また、レーザー等
によるマーキングで表示してもよい。
【００１３】図２に、以上説明した内視鏡１の可撓管５
及び湾曲部６の構造を示す。可撓管５は、フレックス
（螺旋管）１２の外周に、ブレード（網状管）１３、可
撓性を有する外皮１４、及びコーティング層１５を順次
積層して構成される。湾曲部６は可撓管５の一端に接続
され、その外周には外皮１６が設けられている。
及び湾曲部６の構造を示す。可撓管５は、フレックス
（螺旋管）１２の外周に、ブレード（網状管）１３、可
撓性を有する外皮１４、及びコーティング層１５を順次
積層して構成される。湾曲部６は可撓管５の一端に接続
され、その外周には外皮１６が設けられている。
【００１４】湾曲部６と可撓管５との接続は、次のよう
にして行われる。即ち、湾曲部６は、その先端が可撓管
５の外皮１４の先端に突き当たるまで、接続口金１７に
外挿される。そして、露出するブレード１３の側に入り
込んだ湾曲部６の外皮１６の先端部分と、可撓管５の外
皮１４の細径部分１８とに緊縛糸１９を巻き付け、巻き
付けた部分に接着剤２０を塗布し、その上に更にコーテ
ィング層２１を積層し、水密に固定するようにしてい
る。
にして行われる。即ち、湾曲部６は、その先端が可撓管
５の外皮１４の先端に突き当たるまで、接続口金１７に
外挿される。そして、露出するブレード１３の側に入り
込んだ湾曲部６の外皮１６の先端部分と、可撓管５の外
皮１４の細径部分１８とに緊縛糸１９を巻き付け、巻き
付けた部分に接着剤２０を塗布し、その上に更にコーテ
ィング層２１を積層し、水密に固定するようにしてい
る。
【００１５】接着剤２０を乾燥した後、コーティング層
２１を塗布した方が、緊縛糸１９の段差が表面にあらわ
れず、滑らかな表面になるので好ましい。表面をより滑
らかにするために、粘性の高い接着剤で緊縛糸１９を固
定した後、その上に粘性の低い接着剤を塗布し、乾燥
し、更にコーティング層を塗布、乾燥するというよう
に、接続部を３層構造にしてもよい。
２１を塗布した方が、緊縛糸１９の段差が表面にあらわ
れず、滑らかな表面になるので好ましい。表面をより滑
らかにするために、粘性の高い接着剤で緊縛糸１９を固
定した後、その上に粘性の低い接着剤を塗布し、乾燥
し、更にコーティング層を塗布、乾燥するというよう
に、接続部を３層構造にしてもよい。
【００１６】なお、参照符号２２は、湾曲部６を構成す
る隣接する相互が回動自在に連結された複数の節輪を、
２３は湾曲部６のブレード（網状管）をそれぞれ示す。
上述のように構成された可撓管５の外表面となるコーテ
ィング層１５、及び接着剤２０の外表面となるコーティ
ング層２１としては、脂肪族系コ−ティング層が使用さ
れる。また、湾曲部６の外皮１６の表面にも脂肪族系コ
−ティング層が形成されてもよい。
る隣接する相互が回動自在に連結された複数の節輪を、
２３は湾曲部６のブレード（網状管）をそれぞれ示す。
上述のように構成された可撓管５の外表面となるコーテ
ィング層１５、及び接着剤２０の外表面となるコーティ
ング層２１としては、脂肪族系コ−ティング層が使用さ
れる。また、湾曲部６の外皮１６の表面にも脂肪族系コ
−ティング層が形成されてもよい。
【００１７】脂肪族系コ−ティング層は、ウレタン系コ
−ティング剤、エポキシ系コ−ティング剤、アクリル系
コ−ティング剤等を塗布することにより形成することが
出来る。
−ティング剤、エポキシ系コ−ティング剤、アクリル系
コ−ティング剤等を塗布することにより形成することが
出来る。
【００１８】脂肪族系ウレタンコ−ティング剤には、１
液型と２液型が有り、以下の如く使用することにより、
耐薬品性に優れたコーティング層を得ることが出来る。 １．１液型の脂肪族系ウレタンコ−ティング剤を用いる
場合 １液型の脂肪族系ウレタンコ−ティング剤の中では、特
に、湿気硬化型ポリウレタン塗料が好ましい。コーティ
ング層の形成は、脂肪族系プレポリマーとして脂肪族系
ジイソシアナートを２〜３価のアルコールと結合させた
橋かけ成分を作り、塗膜形成要素として用いる。脂肪族
系ジイソシアナートとしては、ヘキサメチレンジイソシ
アナート、キシリレンジイソシアナート、リジンジイソ
シアナート等が適している。
液型と２液型が有り、以下の如く使用することにより、
耐薬品性に優れたコーティング層を得ることが出来る。 １．１液型の脂肪族系ウレタンコ−ティング剤を用いる
場合 １液型の脂肪族系ウレタンコ−ティング剤の中では、特
に、湿気硬化型ポリウレタン塗料が好ましい。コーティ
ング層の形成は、脂肪族系プレポリマーとして脂肪族系
ジイソシアナートを２〜３価のアルコールと結合させた
橋かけ成分を作り、塗膜形成要素として用いる。脂肪族
系ジイソシアナートとしては、ヘキサメチレンジイソシ
アナート、キシリレンジイソシアナート、リジンジイソ
シアナート等が適している。
【００１９】脂肪族系プレポリマーを体腔内挿入部に塗
布すると、遊離ＮＣＯ基が空気中の水分と反応し、以下
の如く尿素結合を起こし、更にイソシアナートと反応し
てビューレット化合物となり、高分子網目構造の塗膜が
形成される。
布すると、遊離ＮＣＯ基が空気中の水分と反応し、以下
の如く尿素結合を起こし、更にイソシアナートと反応し
てビューレット化合物となり、高分子網目構造の塗膜が
形成される。
【００２０】ＲＮＣＯ ＋ Ｈ2 Ｏ → ＲＮＨＣＯＯ
Ｈ → ＲＮＨ2 ＋ＣＯ2 ＲＮＨ2 ＋ ＲＮＣＯ → ＲＮＨＣＯＮＨＲ ＲＮＨＣＯＮＨＲ ＋ ＲＮＣＯ→ Ｒ−Ｎ（ＣＯＮＨ
−Ｒ）−ＨＣＯＮＨ−Ｒ なお、脂肪族系のポリイソシアナートの硬化乾燥性を向
上させるために、酸、塩基、各種金属化合物等からなる
硬化促進触媒を用いることが好ましい。硬化促進触媒の
配合量は、プレポリマー１００に対し１〜１５が好まし
い。また、加熱による方法を併用することで、さらに硬
化を促進することができる。また、可撓管表面の滑り性
を向上させるために、硬化促進触媒の中に０．１〜３０
％程度の摩擦軽減部材を含浸させることも可能である。
摩擦軽減部材としては、シリコンが好ましく用いられ
る。
Ｈ → ＲＮＨ2 ＋ＣＯ2 ＲＮＨ2 ＋ ＲＮＣＯ → ＲＮＨＣＯＮＨＲ ＲＮＨＣＯＮＨＲ ＋ ＲＮＣＯ→ Ｒ−Ｎ（ＣＯＮＨ
−Ｒ）−ＨＣＯＮＨ−Ｒ なお、脂肪族系のポリイソシアナートの硬化乾燥性を向
上させるために、酸、塩基、各種金属化合物等からなる
硬化促進触媒を用いることが好ましい。硬化促進触媒の
配合量は、プレポリマー１００に対し１〜１５が好まし
い。また、加熱による方法を併用することで、さらに硬
化を促進することができる。また、可撓管表面の滑り性
を向上させるために、硬化促進触媒の中に０．１〜３０
％程度の摩擦軽減部材を含浸させることも可能である。
摩擦軽減部材としては、シリコンが好ましく用いられ
る。
【００２１】２．２液型の脂肪族系ウレタンコ−ティン
グ剤を用いる場合 ２液型の脂肪族系ウレタンコ−ティング剤としては、特
に、ポリオール硬化型ポリウレタン樹脂塗料を用いるこ
とが好ましい。コーティング層の形成は、ポリオールプ
レポリマーと、多価アルコールに過剰の脂肪族系ジイソ
シアナートを反応させたポリイソシアナートプレポリマ
ーとを使用前に混合し、混合液を体腔内挿入部に塗布
し、以下の反応により行われる。
グ剤を用いる場合 ２液型の脂肪族系ウレタンコ−ティング剤としては、特
に、ポリオール硬化型ポリウレタン樹脂塗料を用いるこ
とが好ましい。コーティング層の形成は、ポリオールプ
レポリマーと、多価アルコールに過剰の脂肪族系ジイソ
シアナートを反応させたポリイソシアナートプレポリマ
ーとを使用前に混合し、混合液を体腔内挿入部に塗布
し、以下の反応により行われる。
【００２２】Ｒ＝ＮＣＯ＋ＨＯ−Ｒ → Ｒ−ＮＨ−Ｃ
（Ｏ）−Ｏ−Ｒ ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエ
ステルポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリ
オール等を使用することができ、ジイソシアナートとし
ては、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシリレンジ
イソシアナート、リジンジイソシアナート等を用いるこ
とが出来る。
（Ｏ）−Ｏ−Ｒ ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエ
ステルポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリ
オール等を使用することができ、ジイソシアナートとし
ては、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシリレンジ
イソシアナート、リジンジイソシアナート等を用いるこ
とが出来る。
【００２３】なお、以上説明した脂肪族系コ−ティング
層が被覆される下地である外皮は、高分子材料により構
成されることが好ましい。高分子材料としては、熱可塑
性エラストマーが好ましく、熱可塑性エラストマーとし
ては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエス
テル系熱可塑性エラストマーを使用可能である。
層が被覆される下地である外皮は、高分子材料により構
成されることが好ましい。高分子材料としては、熱可塑
性エラストマーが好ましく、熱可塑性エラストマーとし
ては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエス
テル系熱可塑性エラストマーを使用可能である。
【００２４】実施例１
図１及び図２に示す内視鏡挿入部の可撓管５の表面に、
脂肪族ウレタンプレポリマ−１００重量部と、１０重量
％のシリコンを含有する硬化促進触媒１０重量部とから
なる脂肪族系コーティング剤を塗布し、乾燥硬化させ
て、コーティング層を形成した。一方、別の内視鏡挿入
部の表面に、芳香族系ウレタンプレポリマ−からなる芳
香族系コーティング剤を塗布してコーティング層を形成
した。これらの内視鏡挿入部を、高濃度酢酸からなる過
酸化系消毒剤に１００例（１例１５分）繰り返し浸漬し
たところ、下記表１に示す結果を得た。
脂肪族ウレタンプレポリマ−１００重量部と、１０重量
％のシリコンを含有する硬化促進触媒１０重量部とから
なる脂肪族系コーティング剤を塗布し、乾燥硬化させ
て、コーティング層を形成した。一方、別の内視鏡挿入
部の表面に、芳香族系ウレタンプレポリマ−からなる芳
香族系コーティング剤を塗布してコーティング層を形成
した。これらの内視鏡挿入部を、高濃度酢酸からなる過
酸化系消毒剤に１００例（１例１５分）繰り返し浸漬し
たところ、下記表１に示す結果を得た。
【００２５】
【表１】
【００２６】上記表１から、脂肪族系ウレタンコーティ
ング剤を用いた場合には、表面滑り性が良好であり、ま
た過酸化系消毒剤に１００例繰り返し浸漬後も、表面滑
り性の変化、及び外観の変化は殆どないことがわかる。
これに対し、芳香族系コ−ティング剤を用いた場合に
は、初期の表面滑り性が脂肪族系コ−ティング剤を用い
た場合に比べ劣っているとともに、過酸化系消毒剤に１
００例繰り返し浸漬後は、表面滑り性は劣化し、また外
観はべとつき・黄変が生じた。
ング剤を用いた場合には、表面滑り性が良好であり、ま
た過酸化系消毒剤に１００例繰り返し浸漬後も、表面滑
り性の変化、及び外観の変化は殆どないことがわかる。
これに対し、芳香族系コ−ティング剤を用いた場合に
は、初期の表面滑り性が脂肪族系コ−ティング剤を用い
た場合に比べ劣っているとともに、過酸化系消毒剤に１
００例繰り返し浸漬後は、表面滑り性は劣化し、また外
観はべとつき・黄変が生じた。
【００２７】以上のように、本実施例によると、酸化系
消毒剤に対して耐薬性が向上し、滑り性に富んだ挿入部
を有する内視鏡を得ることができる。 実施例２ 図２において、可撓管５の外表面に、実施例１と同様に
して脂肪族系ウレタンコーティング層１５を形成し、一
方、接着層２０の外表面にはエポキシ系コーティング剤
を塗布して、コーティング層２１を形成した。コーティ
ング層２１は、緊縛糸１９の固定を兼ねてもよいし、糸
固定用の接着層２０の形成のための接着剤を塗布乾燥
後、塗布してもよいし、３層にしてもよい。
消毒剤に対して耐薬性が向上し、滑り性に富んだ挿入部
を有する内視鏡を得ることができる。 実施例２ 図２において、可撓管５の外表面に、実施例１と同様に
して脂肪族系ウレタンコーティング層１５を形成し、一
方、接着層２０の外表面にはエポキシ系コーティング剤
を塗布して、コーティング層２１を形成した。コーティ
ング層２１は、緊縛糸１９の固定を兼ねてもよいし、糸
固定用の接着層２０の形成のための接着剤を塗布乾燥
後、塗布してもよいし、３層にしてもよい。
【００２８】本実施例によっても、実施例１と同様、酸
化系消毒剤に対して耐薬性が向上し、滑り性に富んだ挿
入部を有する内視鏡を得ることができる。 実施例３ 図２において、可撓管５の外表面に、実施例１と同様に
して脂肪族系ウレタンコーティング層１５を形成し、一
方、湾曲部６の最外表面には実施例２で用いたエポキシ
系コーティング剤を塗布して、コーティング層２１を形
成した。
化系消毒剤に対して耐薬性が向上し、滑り性に富んだ挿
入部を有する内視鏡を得ることができる。 実施例３ 図２において、可撓管５の外表面に、実施例１と同様に
して脂肪族系ウレタンコーティング層１５を形成し、一
方、湾曲部６の最外表面には実施例２で用いたエポキシ
系コーティング剤を塗布して、コーティング層２１を形
成した。
【００２９】本実施例によっても、実施例１と同様、酸
化系消毒剤に対して耐薬性が向上し、滑り性に富んだ挿
入部を有する内視鏡を得ることができる。以上、図１に
示すようなファイバースコープに本発明を適用した場合
について説明したが、本発明はファイバースコープに限
らず、ＣＣＤにより画像伝送をするビデオスコープに適
用することも可能である。
化系消毒剤に対して耐薬性が向上し、滑り性に富んだ挿
入部を有する内視鏡を得ることができる。以上、図１に
示すようなファイバースコープに本発明を適用した場合
について説明したが、本発明はファイバースコープに限
らず、ＣＣＤにより画像伝送をするビデオスコープに適
用することも可能である。
【００３０】本発明は、特許請求の範囲に記載した以外
に、種々の態様において実施可能である。以下、それら
について列挙する。 １．請求項１に記載の内視鏡において、脂肪族系プレポ
リマーを脂肪族系ジイソシアナートと多価アルコールと
の混合物としたことを特徴とするもの。
に、種々の態様において実施可能である。以下、それら
について列挙する。 １．請求項１に記載の内視鏡において、脂肪族系プレポ
リマーを脂肪族系ジイソシアナートと多価アルコールと
の混合物としたことを特徴とするもの。
【００３１】２．請求項１に記載の内視鏡において、脂
肪族系ジイソシアナートとして、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、キシリレンジイソシアナート、及びリジン
ジイソシアナートのうちの少なくとも１つとしたことを
特徴とするもの。
肪族系ジイソシアナートとして、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、キシリレンジイソシアナート、及びリジン
ジイソシアナートのうちの少なくとも１つとしたことを
特徴とするもの。
【００３２】３．請求項１に記載の内視鏡において、摩
擦軽減部材をコーティング層に混合したことを特徴とす
るもの。 ４．請求項１に記載の内視鏡において、摩擦軽減部材と
してシリコンを用いたことを特徴とするもの。
擦軽減部材をコーティング層に混合したことを特徴とす
るもの。 ４．請求項１に記載の内視鏡において、摩擦軽減部材と
してシリコンを用いたことを特徴とするもの。
【００３３】５．請求項１に記載の内視鏡において、摩
擦軽減部材としてフッ素樹脂を用いたことを特徴とする
もの。 ６．請求項１に記載の内視鏡において、コーティング層
を挿入部の可撓管の外表面に設けたことを特徴とするも
の。
擦軽減部材としてフッ素樹脂を用いたことを特徴とする
もの。 ６．請求項１に記載の内視鏡において、コーティング層
を挿入部の可撓管の外表面に設けたことを特徴とするも
の。
【００３４】７．請求項１に記載の内視鏡において、コ
ーティング層を挿入部の湾曲部の外表面に設けたことを
特徴とするもの。 ８．請求項１に記載の内視鏡において、コーティング層
を、可撓管と湾曲部との接続部の外表面に設けたことを
特徴とするもの。
ーティング層を挿入部の湾曲部の外表面に設けたことを
特徴とするもの。 ８．請求項１に記載の内視鏡において、コーティング層
を、可撓管と湾曲部との接続部の外表面に設けたことを
特徴とするもの。
【００３５】９．請求項１に記載の内視鏡において、コ
ーティング層を、高分子材料の層を覆うように設けたこ
とを特徴とするもの。 １０．請求項１に記載の内視鏡において、高分子材料は
熱可塑性エラストマーからなる層であることを特徴とす
るもの。
ーティング層を、高分子材料の層を覆うように設けたこ
とを特徴とするもの。 １０．請求項１に記載の内視鏡において、高分子材料は
熱可塑性エラストマーからなる層であることを特徴とす
るもの。
【００３６】１１．請求項１に記載の内視鏡において、
熱可塑性エラストマーとして、ポリウレタン系熱可塑性
エラストマーを用いたことを特徴とするもの。 １２．請求項１に記載の内視鏡において、熱可塑性エラ
ストマーとして、ポリエステル系熱可塑性エラストマー
を用いたことを特徴とするもの。
熱可塑性エラストマーとして、ポリウレタン系熱可塑性
エラストマーを用いたことを特徴とするもの。 １２．請求項１に記載の内視鏡において、熱可塑性エラ
ストマーとして、ポリエステル系熱可塑性エラストマー
を用いたことを特徴とするもの。
【００３７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
酸化系消毒剤に対し、優れた耐薬性を有し、かつ優れた
滑り性を有する挿入部を具備する内視鏡が提供される。
酸化系消毒剤に対し、優れた耐薬性を有し、かつ優れた
滑り性を有する挿入部を具備する内視鏡が提供される。
【図１】本発明の一実施例に係る内視鏡の全体を示す
図。
図。
【図２】図１に示す内視鏡の可撓管及び湾曲部の構造を
示す断面図。
示す断面図。
【符号の説明】
１…内視鏡、２…操作部本体、３…体腔内挿入部、４…
ライトガイドケーブル、５…可撓管、６…湾曲部、７…
先端構成部、８…湾曲操作ノブ、９…コネクター部、１
０，１１…表示板、１２…フレックス（螺旋管）、１３
…ブレード（網状管）、１４，１６…外皮、１５…コー
ティング層、１７…接続口金、１８…細径部分、１９…
緊縛糸、２０…接着剤、２１…コーティング層。
ライトガイドケーブル、５…可撓管、６…湾曲部、７…
先端構成部、８…湾曲操作ノブ、９…コネクター部、１
０，１１…表示板、１２…フレックス（螺旋管）、１３
…ブレード（網状管）、１４，１６…外皮、１５…コー
ティング層、１７…接続口金、１８…細径部分、１９…
緊縛糸、２０…接着剤、２１…コーティング層。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 町田 靖
東京都渋谷区幡ヶ谷２丁目43番２号 オ
リンパス光学工業株式会社内
(56)参考文献 特開 平７−39511（ＪＰ，Ａ)
特開 昭62−139626（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A61B 1/00 - 1/32
Claims (2)
- 【請求項１】 可撓性を有する体腔内挿入部を具備する
内視鏡において、前記体腔内挿入部の外表面に脂肪族系
プレポリマーを含むコーティング剤を塗布、硬化してな
るとともに、摩擦軽減剤を含んでなる脂肪族系コーティ
ング層を最外層として設けたことを特徴とする内視鏡。 - 【請求項２】 脂肪族系コーティング層が、脂肪族系プ
レポリマーを含むコーティング剤として脂肪族系ウレタ
ンコーティング剤を塗布、硬化してなるものであり、当
該脂肪族系コーティング層の直ぐ下に熱可塑性エラスト
マ−により構成してある下層が設けてあることを特徴と
する請求項１に記載の内視鏡。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04434795A JP3500219B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 内視鏡 |
| US08/576,779 US5685825A (en) | 1995-03-03 | 1995-12-21 | Endoscope |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04434795A JP3500219B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 内視鏡 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08238308A JPH08238308A (ja) | 1996-09-17 |
| JP3500219B2 true JP3500219B2 (ja) | 2004-02-23 |
Family
ID=12688985
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04434795A Expired - Fee Related JP3500219B2 (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 内視鏡 |
Country Status (2)
| Country | Link |
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| US (1) | US5685825A (ja) |
| JP (1) | JP3500219B2 (ja) |
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1995
- 1995-03-03 JP JP04434795A patent/JP3500219B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1995-12-21 US US08/576,779 patent/US5685825A/en not_active Expired - Lifetime
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|---|---|
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