JP3689294B2 - 内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法 - Google Patents

内視鏡用可撓管および内視鏡用可撓管の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡用可撓管およびその製造方法、特に、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーを含む材料で構成された外皮を有する内視鏡用可撓管およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡検査では、内視鏡の挿入部可撓管を例えば、胃、十二指腸、小腸あるいは大腸といった体腔の深部まで挿入する必要がある。このため、内視鏡の挿入部可撓管は、内視鏡用可撓管の外皮を有することにより、挿入操作のし易さ(可撓性)の向上を図り患者の負担を軽減させるとともに、体液等の液体が内視鏡内部に侵入するのを防いでいる。従来、前記内視鏡用可撓管の外皮の構成材料としてはポリウレタン等の弾性材料が一般的に使用されている。
【0003】
ところで、内視鏡は、繰り返し使用されるため、その都度、洗浄および消毒を行う必要がある。ところが、前記従来の材料は、耐薬品性および耐熱性が劣っている。このため、内視鏡を繰り返し、過酸化系の消毒液あるいは高温殺菌処理すると、劣化してしまう。そして、内視鏡用可撓管の外皮そのものの可撓性の低下が進み、管腔内へ挿入し難くなるという問題が生じる。また、劣化が激しい場合には、細かな亀裂等が発生し、内視鏡用可撓管の外皮の構成材料が剥離することもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリウレタンエラストマーの特性である柔軟性を保持するとともに、耐薬品性および耐熱性に優れた内視鏡用可撓管およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(11)の本発明により達成される。
【0006】
(1) 外皮を有する内視鏡用可撓管であって、
前記外皮は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを含む材料で構成され、
前記ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーの配合比が、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.03〜0.3重量部であることを特徴とする内視鏡用可撓管。
【0007】
これにより、柔軟性、耐薬品性および耐熱性を備えた内視鏡用可撓管を提供することができる。
【0008】
(2) 前記ポリエステルエラストマーは、重量平均分子量が10,000〜50,000である上記(1)に記載の内視鏡用可撓管。
【0009】
これにより、内視鏡用可撓管の外皮の構成材料(以下、「外皮材料」と言う。)は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
【0010】
(3) 前記材料は、前記ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーが均一に混合されたものである上記(1)または(2)に記載の内視鏡用可撓管。
【0011】
これにより、柔軟性、耐薬品性および耐熱性等の特性が、各部で均一な内視鏡用可撓管を提供することができる。
【0012】
(4) 長尺物の構造体の外周部に、外皮を被覆形成してなる内視鏡用可撓管の製造方法であって、
ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを、それらの配合比が、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.03〜0.3重量部で含む材料を用意し、
回転するスクリューを備えたシリンダ内に、前記材料を投入し、加熱して溶融または軟化するとともに、前記材料中のポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを均一に混合し、
該溶融または軟化した材料を、前記構造体の外周部に押出成形により連続する長尺物として押出して、前記外皮を形成することを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方法。
【0013】
これにより、柔軟性、耐薬品性および耐熱性を備えた内視鏡用可撓管を製造することができる。
また、前記材料を溶融または軟化し、連続する長尺物を成形して、内視鏡用可撓管の外皮を形成することにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
また、前記長尺物の成形に先立ち、前記材料中の前記ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを均一に混合することにより、柔軟性、耐薬品性および耐熱性等の特性が、各部で均一な内視鏡用可撓管を製造することができる。
また、回転するスクリューを備えたシリンダ内で前記材料を加熱しつつ、混合することにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
また、押出成形により、前記外皮を成形することにより、内視鏡用可撓管を生産性良く、好適に製造することができる。
【0018】
(5) 成形前の前記材料の温度が、140〜230℃である上記(4)に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0019】
この温度範囲であれば、外皮材料は、固化、あるいは、変質、劣化が抑制される。
【0020】
(6) 成形前の前記材料の粘度が、1.0×102〜1.0×107psである上記(4)または(5)に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0021】
この粘度範囲であれば、内視鏡用可撓管の外皮は、より好ましい耐候性を有する。
【0022】
(7) 前記ポリエステルエラストマーは、重量平均分子量が10,000〜50,000である上記(4)ないし(6)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0023】
これにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
【0026】
(8) 前記スクリューを、2.0〜30rpmの範囲内で回転させる上記(4)ないし(7)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0027】
これにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
【0028】
(9) 前記スクリューの回転数を、高回転と低回転の少なくとも2段階に変化させる上記(4)ないし(8)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0029】
これにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
【0030】
(10) 前記スクリューの回転数を、2回/分以上で変化させる上記(4)ないし(9)のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0031】
これにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
【0032】
(11) 前記スクリューの回転数の変化は、5.0rpm以上の差を設けて行う上記(9)または(10)に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
【0033】
これにより、外皮材料は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーがより均一に混合されたものとなる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内視鏡用可撓管およびその製造方法の実施形態について、説明する。
【0036】
本発明の内視鏡用可撓管の外皮は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを含む外皮材料で構成され、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーの配合比が、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.03〜0.3重量部であることを特徴とする。
【0037】
ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーをこのような配合比で混合することにより、内視鏡用可撓管の外皮はポリウレタンエラストマーの特性である柔軟性を保持するとともに、ポリエステルエラストマーの特性である優れた耐薬品性および耐熱性を有することができる。
以下、本発明を各項目ごとに説明する。
【0038】
1.本発明における外皮材料を構成する成分
まず、本発明における外皮材料を構成する成分(以下、「成分」と略す。)について説明する。
【0039】
[1.1]ポリウレタンエラストマー
ポリウレタンエラストマーとしては、例えば、ハードセグメントとソフトセグメントとを含む共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体等)を用いることができる。
【0040】
ハードセグメントとしては、例えば、ジイソシアネートと短鎖グリコールとを含む重合体、または、短鎖グリコール単独のもの等が挙げられる。
【0041】
ジイソシアネートとしては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4’−トルエンジイソシアネート(TDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、1,5’−ナフタレンジイソシアネート(NDI)等が挙げられる。この中でも、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)がより好ましい。
【0042】
短鎖グリコールとしては、例えば、エチレングリコール(EO)、1,3−プロピレングリコール(PG)、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシルグリコール、1,4−ジメチロールベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールA/EO等が挙げられる。この中でも、1,4−ブチレングリコールがより好ましい。
【0043】
一方、ソフトセグメントとしては、例えば、ジイソシアネートと長鎖グリコールとを含む重合体、または、長鎖グリコール単独のもの等が挙げられる。
【0044】
ジイソシアネートとしては、ハードセグメントで記載したものと同じものが挙げられる。その中でも、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)がより好ましい。
【0045】
長鎖グリコールとしては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(エチレンアジペート)グリコール、ポリ(ブチレン−1,4−アジペート)グリコール、ポリ(エチレン−1,4−アジペート)グリコール、ポリ(ヘキサンジオール−1,6−カーボネート)グリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリ(ジエチレングリコールアジペート)グリコール、(ヘキサンジオール−1,6−カーボネート)グリコール等が挙げられる。この中でも、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)がより好ましい。
【0046】
このようなポリウレタンエラストマーは、特に柔軟性に優れる。このため、外皮材料の主成分として使用した場合、柔軟性を有する内視鏡用可撓管の外皮が得られる。また、このようなポリウレタンエラストマーは、ポリエステルエラストマーとの相溶性が高いため、均一に混合された外皮材料を得ることができる。
【0047】
[1.2]ポリエステルエラストマー
ポリエステルエラストマーとしては、例えば、ハードセグメントとソフトセグメントとを含む共重合体(ランダム共重合体、ブロック重合体等)を用いることができる。
【0048】
また、ポリエステルエラストマーは、ポリエステル・ポリエーテル型、ポリエステル・ポリエステル型、液晶性型に分類される。
【0049】
ポリエステル・ポリエーテル型のハードセグメントとしては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。
【0050】
一方、ポリエステル・ポリエーテル型のソフトセグメントとしては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド)グリコール等が挙げられる。
【0051】
ポリエステル・ポリエステル型のハードセグメントとしては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。
【0052】
一方、ポリエステル・ポリエステル型のソフトセグメントとしては、例えば、ポリカプロラクトン等が挙げられる。
【0053】
また、液晶性型のハードセグメントとしては、例えば、ジヒドロキシパラクォーターフェニル(DHQ)等が挙げられる。
【0054】
一方、液晶性型のソフトセグメントとしては、例えば、芳香族系ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)等が挙げられる。
【0055】
これらの中でも、ポリエステルエラストマーのハードセグメントとしては、ポリブチレンテレフタレートがより好ましい。一方、ポリエステルエラストマーのソフトセグメントとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコールがより好ましい。
【0056】
このようなポリエステルエラストマーは、特に耐薬品性および耐熱性に優れる。ポリウレタンエラストマー単独では、耐薬品性および耐熱性が不十分であるが、外皮材料中にポリエステルエラストマーを混合すると、耐薬品性および耐熱性が向上する。また、このようなポリエステルエラストマーは、ポリウレタンエラストマーとの相溶性が高いため、均一に混合された外皮材料を得ることができる。
【0057】
ポリエステルエラストマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、10,000〜50,000であることが好ましく、18,000〜40,000であることがより好ましい。均一な外皮材料を得るためには、各成分を十分に溶融または軟化し、混合する必要がある。ポリエステルエラストマーの重量平均分子量が、前記の範囲内であれば、ポリエステルエラストマーは溶融温度で比較的低い粘度の溶融体となる。したがって、このようなポリエステルエラストマーは、ポリウレタンエラストマーと混合した場合、その均一度が高くなる。
【0058】
[1.3]その他の成分
外皮材料中には、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーの他に、必要に応じて任意に添加物が配合されてもよい。
【0059】
添加物としては、例えば、可塑剤、他の熱可塑性エラストマー、ゴム、無機フィラー、顔料、各種安定剤(酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、滑剤)、X線造影剤等が挙げられる。
【0060】
2.ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーの配合比
ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーの配合比は、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.03〜0.3重量部である。さらに、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.04〜0.2重量部であることが好ましく、ポリエステルエラストマー0.05〜0.15重量部であることがより好ましい。
【0061】
成分の配合比が、前記の下限値未満の場合、ポリエステルエラストマーの特性である耐薬品性および耐熱性が十分に発揮されないことがある。一方、成分の配合比が前記の上限値を超えると、ポリウレタンエラストマーの特性である柔軟性が低下する。すなわち、配合比が前記上限値を超えた外皮を有する内視鏡の挿入部可撓管(生体内に挿入される部位)は、高い弾力反発性を持ち、それが原因で内視鏡の挿入部可撓管の操作性が低下し、微妙な動きをさせることが難しくなり、患者に負担を与える場合がある。
【0062】
したがって、前記配合比の外皮材料で構成された内視鏡用可撓管の外皮は、十分な柔軟性を保持しつつ、耐薬品性および耐熱性を得ることができる。
【0063】
3.内視鏡用可撓管の構造および内視鏡用可撓管の製造方法
本発明の内視鏡用可撓管の構造を、内視鏡の挿入部可撓管の構造を例として説明し、また、本発明の内視鏡用可撓管の製造方法の一例について詳細に説明する。
【0064】
図1は、内視鏡の挿入部可撓管を示す拡大縦断面図、図2は、本発明の内視鏡用可撓管の製造に用いられる押出成形機の部分断面平面図、図3は、本発明の内視鏡用可撓管の製造に用いられる押出成形機の側面図である。
【0065】
まず、内視鏡の挿入部可撓管の構造を説明する。
内視鏡の挿入部可撓管1は、生体の管腔内に挿入して使用されるものである。この挿入部可撓管1は、図1に示すように、構造体2と、その外周部を被覆する内視鏡用可撓管の外皮3を有している。また、挿入部可撓管1には、内部に、例えば、光ファイバ、ケーブルまたはチューブ類等の内蔵物等(図中省略)を配置、挿通することができる空間4が設けられている。
【0066】
構造体2は、螺旋管5と、螺旋管5の外周部を被覆する網状管6とで構成され、全体としてチューブ状の長尺物として形成されている。この構造体2は、挿入部可撓管1を補強し、前記内蔵物を保護する効果を有する。特に、螺旋管5と網状管6を組合わせたことにより、挿入部可撓管1は、管腔への追従性(湾曲性)、トルク伝達性が得られ、十分な機械的強度を確保できる。
【0067】
螺旋管5は、金属帯を均一な径で螺旋状に隙間をあけて巻いて形成されたものである。金属帯を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。
【0068】
網状管6は、金属細線あるいは金属細線と非金属繊維を編組みして形成されている。金属細線を構成する材料としては、例えば、ステンレス鋼、銅合金等が好ましく用いられる。また、非金属繊維を構成する材料としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂繊維が好ましく用いられる。
【0069】
内視鏡用可撓管の外皮3は、構造体2の外周部を被覆するものである。これにより、内視鏡の挿入部可撓管1の挿入操作のし易さ(可撓性)の向上を図り、患者の負担を軽減するとともに、体液等の液体が、挿入部可撓管1の内部へ侵入するのを防ぐことができる。
【0070】
内視鏡用可撓管の外皮3を構成する外皮材料については、前述した通りである。
【0071】
内視鏡用可撓管の外皮3の厚さは、構造体2およびその内部に挿通される内蔵物等を体液等の液体から保護することができ、かつ、挿入部可撓管1の湾曲性を妨げなければ、特に限定されず、通常は、0.05〜0.85mm程度が好ましく、0.10〜0.70mm程度がより好ましい。
【0072】
なお、挿入部可撓管について説明したが、本発明の内視鏡用可撓管は、例えば、光源装置に接続されるライトガイド可撓管のような他の部位にも適用することができる。
【0073】
次に、内視鏡用可撓管の製造方法を、図2および図3に基づいて説明する。
本発明の内視鏡用可撓管は、押出成形機10により製造される。押出成形機10は、前述した各成分を混合した後、押出しにより内視鏡用可撓管の外皮3を成形し、構造体2の外周部に被覆させるものである。これにより、各成分は、均一に混合され、各部で均質な内視鏡用可撓管の外皮3を有する内視鏡用可撓管を製造することができる。
【0074】
押出成形機10は、図2および図3に示すように、混合部20とヘッド部30とを有し、ヘッド部30は支持体40で混合部20に固定的に設置されている。
【0075】
混合部20において、各成分は、溶融または軟化され、混合される。また、ヘッド部30において、混合された外皮材料は、連続する長尺物として押出成形される。
【0076】
混合部20は、内部にスクリュー22を備えたシリンダ21と、ホッパー(成分投入口)23と、押出口25とを有している。
【0077】
まず、前述した各成分は、ホッパー23に投入される。ホッパー23は、シリンダ21に接続し、シリンダ21に開口部24で開口している。このため、ホッパー23に投入された各成分は、順次、開口部24を介してシリンダ21内に供給される。
【0078】
ホッパー23は、シリンダ21より離れるにしたがって、その径が大きくなるような円錐状に形成されている。すなわち、ホッパー23の径は、開口部24で最小となるように形成されている。このため、投入された各成分は、効率よくシリンダ21内に供給される。
【0079】
また、ホッパー23は、押出口25に対して、シリンダ21の長手方向の反対側に設置されている。このため、各成分は、シリンダ21内により長く滞留することになり、十分に混合される。したがって、外皮材料は、その均一度が向上する。
【0080】
なお、各成分は、前述した配合比になるように計量し、直接ホッパー23に投入してもよく、また、予め各成分を前述した配合比で混合してからホッパー23に投入するようにしてもよい。
【0081】
次に、ホッパー23に投入された各成分は、シリンダ21に供給される。このシリンダ21内において、各成分は、加熱下に溶融または軟化され、スクリュー22の強い回転により混合される。
【0082】
シリンダ21の外周部には、ヒーター26が設けられており、シリンダ21は加熱される。これにより、シリンダ21内の温度を精度よく所望の温度に保持することができる。このため、シリンダ21内に供給された各成分は、効果的に溶融または軟化される。
【0083】
シリンダ21内の温度(混合温度)は、特に限定されないが、例えば、140〜230℃程度であるのが好ましく、150〜220℃程度であるのがより好ましい。シリンダ21内の温度が、前記の下限値より低いと、十分に各成分が溶融または軟化しない場合がある。一方、前記の上限値を超えると、各成分が変質、劣化する場合がある。
【0084】
スクリュー22の軸数は、単軸のものが好ましく用いられる。なお、スクリュー22の軸数は、各成分を十分に混合することができ、外皮材料を均一にすることができるものであれば、特に限定されず、例えば、2軸または3軸以上のもの等を用いてもよい。
【0085】
スクリューの回転数としては、特に限定されないが、例えば、(平均)2.0〜30rpmの範囲内であるのが好ましく、3.5〜20rpmの範囲内であるのがより好ましい。スクリューの回転数が遅すぎると、各成分を均一に混合することができない場合がある。一方、スクリューの回転数が速すぎると、シリンダ21内の温度が高い場合に、各成分が変質、劣化することがある。
【0086】
スクリューの回転数は、高回転と低回転の少なくとも2段階に変化させるのが好ましく、2〜10段階に変化させるのがより好ましい。スクリューの回転数を高回転にすれば、攪拌性、すなわち、均一な混合にとって有利であるが、前述のように、各成分は、長時間の高回転および高温に曝された場合、変質、劣化することがある。したがって、スクリューの回転数に変化をもたせること、すなわち、スクリューの回転数に高回転と低回転とを設けることにより、攪拌性が十分に得られるとともに、低回転の利点である各成分の変質、劣化の抑制を得ることができる。これにより、外皮材料は、その均一度をより高くし、劣化のない高品質なものとすることができる。
【0087】
スクリューの回転数の変化の頻度は、外皮材料の均一度をより高くするために、2回/分以上であることが好ましく、2〜5回/分であることがより好ましい。
【0088】
さらに、前記スクリューの回転数の変化は、外皮材料の均一度をより高くするために、5.0rpm以上の差を設けることが好ましく、5.0〜16.5rpmの差を設けることがより好ましい。
【0089】
このようにして、混合部20で混合された外皮材料は、順次、スクリュー22の回転により押出口25に移送される。そして、外皮材料は、押出口25より、溶融または軟化状態で、ヘッド部30へ供給される。
【0090】
ヘッド部30は、クロスヘッド31と、ダイス(押出金型)32と、押出口33とを有している。
【0091】
また、ヘッド部30の内部には、前述の構造体2を挿通する構造体通路34と、押出口25から押出口33まで連通する外皮材料通路35が形成されている。
【0092】
構造体通路34は、前述の構造体2を通すことができる空間である。構造体2は、図示しない移動手段により、図2中、矢印方向に移動され、ダイス32を通過する。
【0093】
外皮材料通路35は、クロスヘッド31内において、スクリュー22の中心線に対してほぼ直角になるように、所望に湾曲して形成されている。また、外皮材料通路35は、クロスヘッド31内の押出口25の近傍で二又に分岐し、再び、ダイス32において合流するように形成されている。
【0094】
また、クロスヘッド31の外周部には、ヒーター36が設けられている。このため、ヘッド部30、すなわち、外皮材料通路35を通過する外皮材料は、所望の温度に加温される。これにより、外皮材料は、溶融または軟化状態でダイス32まで供給されることになる。
【0095】
このようなことから、ヘッド部30へ供給された外皮材料は、溶融または軟化状態で、ダイス32において構造体2の外周部に接触する。
【0096】
ヘッド部30の温度、すなわち、成形前の外皮材料の温度としては、特に限定されないが、例えば、140〜230℃程度であることが好ましく、155〜215℃程度であるのがより好ましい。ヘッド部30の温度が、前記の下限値より低いと混合された外皮材料が、固化してしまう場合がある。一方、前記の上限値より高くなると、外皮材料が、変質、劣化してしまう場合がある。
【0097】
また、成形前の外皮材料の粘度としては、特に限定されないが、例えば、1.0×102〜1.0×107psとなっていることが好ましく、2.0×102〜8.0×105psであることがより好ましい。成形前の外皮材料の粘度が、かかる範囲である場合、内視鏡用可撓管の外皮は、より好ましい耐候性を有する。
【0098】
そして、外皮材料は、押出口33より、構造体2の外周部に連続する管状長尺物として、押出成形される。
【0099】
押出口33の形状は、ほぼ円形に形成されている。また、押出口33の中心は、構造体2の断面の中心と、ほぼ一致している。このため、構造体2の外周部に被覆される内視鏡用可撓管の外皮3は、前述の厚さで、ほぼ均一なものとして成形される。これにより、本発明の内視鏡用可撓管が得られる。
【0100】
以上、本発明の内視鏡用可撓管およびその製造方法について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0101】
例えば、内視鏡用可撓管の製造方法としては、まず、内視鏡用可撓管の外皮3を連続する長尺物として成形した後、この内視鏡用可撓管の外皮3の内腔へ構造体2を挿入し、その後、加熱等により密着固定する方法でも可能である。
【0102】
また、本発明の内視鏡用可撓管の製造方法は、例えば、ライトガイド可撓管等の可撓管の製造方法にも適用できる。
【0103】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
【0104】
(実施例1)
ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマーとして以下のものを用いた。
ポリウレタンエラストマー:1,4−ブチレングリコールからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールからなるソフトセグメントとのブロック共重合体
ポリエステルエラストマー:ポリブチレンテレフタレートからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールからなるソフトセグメントとのブロック共重合体(重量平均分子量:10,000)
まず、ステンレス製の螺旋管と、ステンレス製の金属細線とポリエステル製の非金属繊維を編組みした網状管からなる構造体を製造した。
【0105】
次に、ポリウレタンエラストマーと、ポリエステルエラストマーとを表1に示す配合比にて、押出成形機を用いて、スクリューを回転しながら、180℃で混合した。なお、スクリュー回転数は、高回転(16rpm)と低回転(5rpm)とを5回/分の頻度で繰り返し変化させた。
【0106】
そして、ヘッド部の温度180℃で、構造体の外周部に押出成形により、厚さ0.5mmの内視鏡用可撓管の外皮を被覆して、内径7mm、外径9mm、長さ1.5mの内視鏡用可撓管を製造した。
【0107】
(評価)
このようにして製造した各内視鏡用可撓管は、以下の柔軟性試験、耐薬品性試験、耐熱性試験および耐候性試験を行った。
【0108】
1.柔軟性試験
柔軟性試験では、各内視鏡用可撓管を、それぞれ10本用意し、これらを束ねたものをまとめて折り曲げることができるか否かを調べた。
【0109】
各内視鏡用可撓管は、それぞれ、10本を束ねた後、折り曲げ操作を行い、以下の4段階の基準に従い、評価した。
◎:柔軟性に富む。
○:柔軟性あり。
△:柔軟性に乏しい。
×:柔軟性ほとんどなし(硬化状態)。
【0110】
2.耐薬品性試験
耐薬品性試験は、各内視鏡用可撓管の外皮を構成する外皮材料を用いて作製した厚さ0.5mm、縦30mm、横10mmのシート状の検体を用いて行った。
【0111】
耐薬品性試験では、各検体が、ジメチルホルムアミド(DMF)溶液に、膨潤または溶解するか否かを調べた。
【0112】
各検体を、25℃に保たれたジメチルホルムアミド(DMF)溶液20mLに、それぞれ、1週間浸漬した。各検体は、DMF溶液に1週間浸漬後の体積の変化を、DMF溶液に浸漬する前と比較し、以下の4段階の基準に従い、評価した。
◎:DMFに不溶。
○:5vol%以下の膨潤。
△:10vol%以下の膨潤。
×:10vol%以上の膨潤、または、DMFに溶解。
【0113】
3.耐熱性試験
耐熱性試験は、各内視鏡用可撓管の外皮を構成する外皮材料を用いて作製した厚さ0.5mm、縦30mm、横10mmのシート状の検体を用いて行った。
【0114】
耐熱性試験では、各検体が、加熱および急冷を繰り返し行うことにより、柔軟性に低下を認めるか否かを調べた。
【0115】
各検体を、2.2気圧下に135℃で15分間、オートクレーブ滅菌し、その後、氷水で急冷する一連の操作を、10回繰り返し行った。
【0116】
各検体は、一連の操作を10回繰り返し行った後、劣化の度合、特に柔軟性の低下の度合を、一連の操作を行う前と比較し、以下の4段階の基準に従い、評価した。
◎:柔軟性は、ほとんど変化なし。
○:柔軟性が、わずかに低下。
△:柔軟性が、低下。
×:硬化状態(劣化あり)。
【0117】
4.耐候性試験
耐候性試験は、各内視鏡用可撓管の外皮を構成する外皮材料を用いて作製した厚さ0.5mm、縦30mm、横10mmのシート状の検体を用いて行った。
【0118】
耐候性試験では、各検体が、紫外線照射を行うことにより、弾力反発性に変化を認めるか否かを調べた。
【0119】
各検体に、紫外線ランプを用い、波長250〜380nm、強度20mW/cm2の紫外線を1時間照射した。
【0120】
各検体は、1時間の紫外線照射の後、弾力反発性の変化を、紫外線照射の前と比較し、以下の4段階の基準に従い、評価した。
◎:弾力反発性は、ほとんど変化なし。
○:弾力反発性が、わずかに低下。
△:弾力反発性が、低下(わずかに硬化)。
×:硬化状態(劣化あり)。
実施例1の各試験結果を表1に示す。
【0121】
【表1】
Figure 0003689294
【0122】
(実施例2)
ポリエステルエラストマーの重量平均分子量が20,000のものを用いた以外は、実施例1と同様にして、同寸法の内視鏡用可撓管を製造した。
【0123】
各内視鏡用可撓管を、前述の各試験1〜4により評価した。
実施例2の各試験結果を表2に示す。
【0124】
【表2】
Figure 0003689294
【0125】
(実施例3)
ポリエステルエラストマーの重量平均分子量が35,000のものを用いた以外は、実施例1と同様にして、同寸法の内視鏡用可撓管を製造した。
【0126】
各内視鏡用可撓管を、前述の各試験1〜4により評価した。
実施例3の各試験結果を表3に示す。
【0127】
【表3】
Figure 0003689294
【0128】
(実施例4)
ポリエステルエラストマーの重量平均分子量が50,000のものを用いた以外は、実施例1と同様にして、同寸法の内視鏡用可撓管を製造した。
【0129】
各内視鏡用可撓管を、前述の各試験1〜4により評価した。
実施例4の各試験結果を表4に示す。
【0130】
【表4】
Figure 0003689294
【0131】
表1〜4に示す結果より、本発明の内視鏡用可撓管(No.2〜9、13〜20、24〜31、35〜42)は、いずれも、柔軟性、耐薬品性および耐熱性に優れることが明らかとなった。また、本発明の内視鏡用可撓管(No.2〜9、13〜20、24〜31、35〜42)は、耐候性に優れることが明らかとなった。さらに、ポリエステルエラストマーを、0.05〜0.15重量部で配合したNo.4〜6、15〜17、26〜28、37〜39の内視鏡用可撓管は、いずれも、柔軟性、耐薬品性、耐熱性および耐候性が特に優れていた。
【0132】
また、重量平均分子量18,000〜40,000のポリエステルエラストマーを用いた本発明の内視鏡用可撓管(実施例2および実施例3)は、柔軟性、耐薬品性、耐熱性および耐候性が特に優れていた。
【0133】
これに対し、ポリエステルエラストマーの配合量が少ない比較例の内視鏡用可撓管(No.1、12、23、34)は、いずれも、耐薬品性、耐熱性および耐候性が劣っていた。逆に、ポリエステルエラストマーの配合量が多い比較例の内視鏡用可撓管(No.10、11、21、22、32、33、43、44)は、いずれも、耐薬品性、耐熱性および耐候性は良好であったが、柔軟性が劣っていた。
【0134】
(実施例5)
ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマーとして以下のものを用いた。
ポリウレタンエラストマー:1,4−ブチレングリコールからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールからなるソフトセグメントとのブロック共重合体
ポリエステルエラストマー:ポリブチレンテレフタレートからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレンエーテルグリコールからなるソフトセグメントとのブロック共重合体
(重量平均分子量:30,000)
まず、ステンレス製の螺旋管と、ステンレス製の金属細線とポリエステル製の非金属繊維を編組みした網状管からなる構造体を作製した。
【0135】
次に、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.1重量部を配合し、押出成形機を用いて、スクリューを回転しながら、180℃で混合した。なお、スクリュー回転数は、高回転(20rpm)と低回転(5rpm)とを4回/分の頻度で繰り返し変化させた。
【0136】
そして、、ヘッド部の温度調整により、成形前の外皮材料の温度および粘度を表5に示すように設定し、構造体の外周部に押出成形により、厚さ0.5mmの内視鏡用可撓管の外皮を被覆して、内径7mm、外径9mm、長さ1.5mの内視鏡用可撓管を作製した。
なお、溶融粘度の測定は、プロセス用粘度計(細管式)を用いて行った。
【0137】
(評価)
このようにして製造した各内視鏡用可撓管は、耐候性試験を行った。
【0138】
耐候性試験は、前記と同様にして行った。
実施例5の耐候性試験結果を、表5に示す。
【0139】
【表5】
Figure 0003689294
【0140】
表5に示す結果から、成形前の外皮材料の温度および粘度を、適度な条件に設定することにより、本発明の内視鏡用可撓管(No.45〜51)は、いずれも、耐候性が優れるものであった。特に、成形前の外皮材料の温度を155〜215℃、成形前の外皮材料の粘度を2.0×102〜8.0×105psとして製造した内視鏡用可撓管(No.46〜49)は、より耐候性が優れるものであった。
【0141】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ポリウレタンエラストマーの特性である柔軟性を保持するとともに、ポリエステルエラストマーの特性である耐薬品性および耐熱性に優れた内視鏡用可撓管を得ることができる。さらに、本発明の内視鏡用可撓管は、優れた耐候性を有する。
【0142】
また、例えば、ポリエステルエラストマーの重量平均分子量、外皮材料の溶融粘度等を調整することにより、前述の効果をより向上させることができる。
【0143】
また、本発明によれば、外皮の柔軟性、耐薬品性、耐熱性、耐候性が、各部で均一な内視鏡用可撓管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡の挿入部可撓管の拡大縦断面図である。
【図2】本発明の内視鏡用可撓管の製造に用いられる押出成形機の部分断面平面図である。
【図3】本発明の内視鏡用可撓管の製造に用いられる押出成形機の側面図である。
【符号の説明】
1 挿入部可撓管
2 構造体
3 内視鏡用可撓管の外皮
4 空間
5 螺旋管
6 網状管
10 押出成形機
20 混合部
21 シリンダ
22 スクリュー
23 ホッパー(成分投入口)
24 開口部
25 押出口
26 ヒーター
30 ヘッド部
31 クロスヘッド
32 ダイス(押出金型)
33 押出口
34 構造体通路
35 外皮材料通路
36 ヒーター
40 支持体

Claims (11)

  1. 外皮を有する内視鏡用可撓管であって、
    前記外皮は、ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを含む材料で構成され、
    前記ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーの配合比が、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.03〜0.3重量部であることを特徴とする内視鏡用可撓管。
  2. 前記ポリエステルエラストマーは、重量平均分子量が10,000〜50,000である請求項1に記載の内視鏡用可撓管。
  3. 前記材料は、前記ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーが均一に混合されたものである請求項1または2に記載の内視鏡用可撓管。
  4. 長尺物の構造体の外周部に、外皮を被覆形成してなる内視鏡用可撓管の製造方法であって、
    ポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを、それらの配合比が、ポリウレタンエラストマー1重量部に対して、ポリエステルエラストマー0.03〜0.3重量部で含む材料を用意し、
    回転するスクリューを備えたシリンダ内に、前記材料を投入し、加熱して溶融または軟化するとともに、前記材料中のポリウレタンエラストマーとポリエステルエラストマーとを均一に混合し、
    該溶融または軟化した材料を、前記構造体の外周部に押出成形により連続する長尺物として押出して、前記外皮を形成することを特徴とする内視鏡用可撓管の製造方法。
  5. 成形前の前記材料の温度が、140〜230℃である請求項4に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  6. 成形前の前記材料の粘度が、1.0×102〜1.0×107psである請求項4または5に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  7. 前記ポリエステルエラストマーは、重量平均分子量が10,000〜50,000である請求項4ないし6のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  8. 前記スクリューを、2.0〜30rpmの範囲内で回転させる請求項4ないし7のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  9. 前記スクリューの回転数を、高回転と低回転の少なくとも2段階に変化させる請求項4ないし8のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  10. 前記スクリューの回転数を、2回/分以上で変化させる請求項4ないし9のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
  11. 前記スクリューの回転数の変化は、5.0rpm以上の差を設けて行う請求項9または10に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
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