JP6226494B2 - 内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器 - Google Patents

内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器 Download PDF

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Description

本発明は、内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器に関する。
内視鏡は、患者の体腔内を観察するための医療用の機器である。体腔内に挿入して用いるため、臓器に傷をつけず、患者に痛みや違和感を与えないものが望まれる。そのような要請から、内視鏡の挿入部を構成する可撓管には、柔らかく屈曲する金属帯片を螺旋状に巻いて形成された螺旋管が採用されている。さらに、その周囲が柔軟な樹脂で被覆され、食道や腸などの表面に刺激や傷などを与えない工夫がなされている。
前記の樹脂層は、例えば、螺旋管を筒状網体で覆った可撓管基材の外周面に押し出し成形することにより被覆成形することができる。このとき、挿入部を体腔内に挿入しやすくするため、先端側は柔軟性を高くし軟らかく、後端側は操作しやすくするため、柔軟性を低く硬くすることが好ましい。これを考慮し、樹脂層として互いに硬さが異なる内層及び外層の二層構造を採用し、内層と外層の厚みの割合を可撓管の軸方向で変化させたものが提案されている(特許文献1参照)。これにより、可撓管の軸方向において柔軟性を変化させて、可撓管全体の硬さのバランスを好適化し、上記の要望に応えるものである。
内視鏡は繰り返し使用されるため、使用のたびに洗浄し、薬品を用いて消毒する必要がある。そのため、内視鏡の耐薬品性を向上させる技術もいくつか知られている。例えば特許文献2には、2種類以上の熱可塑性ポリエステルエラストマーが架橋してなるエラストマー成形体が記載されている。この成形体で可撓管の樹脂層を形成することで、可撓管の過酢酸水溶液に対する耐性が向上したとされる。
また、特許文献3には、ウレタン系高分子とエステル系高分子とが架橋された構造の樹脂で可撓管の樹脂層を形成したものが開示されている。これにより、N,N−ジメチルホルムアミド等の薬品に対する樹脂層の溶解性を抑えたことが記載されている。
特開2011−072391号公報 特開2009−183467号公報 特開2002−153418号公報
しかし、消毒薬に対する耐久性と可撓管に求められる諸性能との両立を考慮したとき、前記各文献の技術で十分かは分からなかった。上記の点に鑑み、本発明は、可撓性、弾発性及び折曲耐久性といった内視鏡型医療機器等に用いられる可撓管に求められる基本特性を備え、かつ、種々の消毒薬液に対する良好な耐性を発揮する可撓管およびこれを用いた内視鏡を提供することを目的とする。
上記の目的は下記の手段により達成された。
〔1〕可撓性を有する筒状の内視鏡用可撓管基材と、当該内視鏡用可撓管基材を被覆する樹脂層とを有する内視鏡用可撓管であって、
樹脂層が複層であり、当該樹脂層の最外層を構成する層Aがポリエステルエラストマーと、ヒンダードフェノール化合物又はヒンダードアミン化合物とを含み、最外層を構成する層A以外の層Bがヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物を含まない、内視鏡用可撓管。
〔2〕層Aにおいて、樹脂成分中のポリエステルエラストマーの含有量が50質量%以上である〔1〕に記載の内視鏡用可撓管。
〔3〕層Aが、さらにポリウレタンエラストマー又はポリアミドエラストマーを含有する〔1〕又は〔2〕に記載の内視鏡用可撓管。
〔4〕層Aが、ヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物をともに含有する〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管。
〔5〕ヒンダードフェノール化合物に対するヒンダードアミン化合物の含有質量比が、ヒンダードフェノール化合物:ヒンダードアミン化合物=1:16〜16:1である〔4〕に記載の内視鏡用可撓管。
〔6〕ヒンダードフェノール化合物の含有量が、層A中の樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部である〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管。
〔7〕ヒンダードアミン化合物の含有量が、層A中の樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部である〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管。
〔8〕ヒンダードフェノール化合物が下記式(1)で表される構造部位を有し、ヒンダードアミン化合物が下記式(2)で表される構造部位を有する〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管。
Figure 0006226494
(式中、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数7〜36のアラルキル基を示す。R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を示す。Rは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は−ORを示す。Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示す。*は結合位置を示す。)
〔9〕ヒンダードフェノール化合物が、下記式(1−1)又は(1−2)で表される〔8〕に記載の内視鏡用可撓管。
Figure 0006226494
(式中、R及びRは式(1)と同義である。Lは単結合又は2価の連結基を示す。pは2〜4の整数を示し、Aは2〜4価の連結基を示す。R〜R12はRと同義である。R13は反応性有機置換基を表す。)
〔10〕ヒンダードアミン化合物が下記式(2−1)で表される化合物又は(2−2)で表される繰り返し単位を有する化合物である〔8〕又は〔9〕に記載の内視鏡用可撓管。
Figure 0006226494
(式中、R〜Rは式(2)と同義である。qは2以上の整数を示し、Dは2価以上の連結基を示す。rは整数を表す。Qはs+2価の連結基を表す。sは1又は2を表す。)
〔11〕層Bがポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、およびポリアミドエラストマーから選ばれる少なくとも1つの樹脂を含有する〔1〕〜〔10〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管。
〔12〕層Bの樹脂成分中のポリウレタンエラストマーの含有量が50質量%以上である〔11〕に記載の内視鏡用可撓管。
〔13〕樹脂層が内層及び外層の2層からなる〔1〕〜〔12〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管。
〔14〕樹脂層全体の厚みに対し、内層及び外層の厚みの割合が、内視鏡用可撓管基材の軸方向において傾斜的に変化している〔13〕に記載の内視鏡用可撓管。
〔15〕内層及び外層は一端における厚みの割合が、内層:外層=5:95〜40:60であり、他端における厚みの割合が、内層:外層=95:5〜60:40であり、両端間において厚みの割合が逆転している〔14〕に記載の内視鏡用可撓管。
〔16〕〔1〕〜〔15〕のいずれか1つに記載の内視鏡用可撓管を具備する内視鏡型医療機器。
〔17〕内視鏡用可撓管基材を被覆する複層の樹脂層をなす樹脂組成物のセットであって、複層の樹脂層の最外層を構成する層に用いられる、ポリエステルエラストマーと、ヒンダードフェノール化合物又はヒンダードアミン化合物とを含む樹脂組成物と、複層の樹脂層の最外層を構成する層以外の層に用いられる、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、およびポリアミドエラストマーから選ばれる少なくとも1つを含み、ヒンダードフェノール化合物およびヒンダードアミン化合物を含まない樹脂組成物とを組み合わせた、内視鏡用可撓管基材被覆用樹脂組成物のセット。
本明細書において、特定の符号で示された置換基や連結基等(以下、置換基等という)が複数あるとき、あるいは複数の置換基等を同時もしくは択一的に規定するときには、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよいことを意味する。また、特に断らない場合であっても、複数の置換基等が隣接するときにはそれらが互いに連結したり縮環したりして環を形成していてもよい意味である。
本明細書において置換・無置換を明記していない置換基(連結基についても同様)については、所望の効果を奏する範囲で、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物についても同義である。
本発明の内視鏡型医療機器等に用いられる可撓管およびこれを用いた内視鏡は、前記可撓管を被覆する樹脂層が可撓性、弾発性及び折曲耐久性等の内視鏡用途に求められる特性を備え、かつ、種々の消毒液に対する良好な耐性を発揮する。
電子内視鏡の構成を示す外観図である。 可撓管の概略的な構成を示す部分断面図である。 内視鏡用可撓管の製造装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図4のB−B線で切断した断面図である。
本発明の好ましい実施形態に係る電子内視鏡には、可撓管が組み込まれている。こうした製品は医療用として広く用いられる。図1に示した例において、電子内視鏡2は、体腔内に挿入される挿入部3と、挿入部3の基端部分に連設された本体操作部5と、プロセッサ装置や光源装置に接続されるユニバーサルコード6とを備えている。挿入部3は、本体操作部5に連設される可撓管3aと、そこに連設されるアングル部3bと、その先端に連設され、体腔内撮影用の撮像装置(図示せず)が内蔵された先端部3cとから構成される。挿入部3の大半の長さをしめる可撓管3aは、そのほぼ全長にわたって可撓性を有し、特に体腔等の内部に挿入される部位はより可撓性に富む構造となっている。
(可撓管)
可撓管3a(内視鏡用可撓管)は、図2に示すように、最内側に金属帯片11aを螺旋状に巻回することにより形成される螺旋管11に、金属線を編組してなる筒状網体12を被覆して両端に口金13をそれぞれ嵌合した可撓管基材14とし、さらに、その外周面に樹脂層15が被覆された構成となっている。また、樹脂層15の外面に、耐薬品性のある例えばフッ素等を含有したコート層16をコーティングしている。螺旋管11は、1層だけ図示されているが、同軸に2層重ねにして構成してもよい。なお、樹脂層15及びコート層16は、層構造を明確に図示するため、可撓管基材14の径に比して厚く描いている。
本実施形態に係る樹脂層15は、可撓管基材14の外周面を被覆する。樹脂層15は、可撓管基材14の軸回りの全周面を被覆する内層17と、内層17の軸回りの全周面を被覆する外層18とを積層した二層構成である。内層17の材料には、軟質樹脂が使用され、外層18の材料には、硬質樹脂が使用される。
本実施形態において、樹脂層15は、可撓管基材14の長手方向(軸方向)においてほぼ均一な厚みで形成される。樹脂層15の厚みは、例えば、0.2mm〜1.0mmであり、可撓管3aの外径Dは、例えば、11〜14mmである。内層17及び外層18の厚みは、可撓管基材14の軸方向において、樹脂層15の全体の厚みに対して、各層17,18の厚みの割合が変化するように形成されている。具体的には、アングル部3bに取り付けられる可撓管基材14の一端14a側(先端側)は、樹脂層15の全厚みに対して、内層17の厚みの方が外層18の厚みよりも大きい。そして、一端14aから本体操作部5に取り付けられる他端14b側(基端側)に向かって、徐々に内層17の厚みが漸減し、他端14b側では、外層18の厚みの方が内層17の厚みよりも大きくなっている。
本実施形態の両端14a,14bにおいて、内層17と外層18の厚みの割合は最大であり、一端14aにおいて、9:1であり、他端14bにおいて、1:9である。両端14a,14bの間は、内層17と外層18の厚みの割合が逆転するように変化させている。これにより、可撓管3aは、一端14a側と、他端14b側の硬度に差が生じ、一端14a側が軟らかく、他端14b側が硬くなるように軸方向において柔軟性が変化する。前記内層及び外層は、一端における厚みの割合は、さらに5:95〜40:60(内層:外層)であり、他端における厚みの割合が95:5〜60:40(内層:外層)の範囲にあることが好ましい。
なお、内層17と外層18との厚みの割合は、上記例のように5:95〜95:5の範囲内とすることが好ましい。この範囲内とすることで、薄い方の樹脂の押し出し量もより精密に制御することができる。
内層17及び外層18に用いる軟質樹脂及び硬質樹脂は、成形後の硬度を表す指標である100%モジュラス値の差が1MPa以上であることが好ましく、3MPa以上であることがより好ましい。溶融状態の樹脂の流動性を表す指標である150℃〜300℃の成形温度における溶融粘度の差は、2500PaS以下であることが好ましい。これにより、内層17及び外層18からなる樹脂層15は、良好な成形精度と、先端側と基端側において必要な硬度差の両方が確保される。
(可撓管の製造方法)
樹脂層が内層と外層からなる2層構造の可撓管の製造方法の一例について以下に説明するが、樹脂層が1層あるいは3層以上の態様も、下記方法に準じて製造することができる。
内層と外層との少なくとも2層で構成された樹脂層を形成するに当たり、
(i)前記内層を構成する、第1樹脂材料を準備し、他方
(ii)前記外層を構成する、第2樹脂材料を準備し、
(iii)前記第1樹脂材料と前記第2樹脂材料とを前記可撓管基材の周囲に溶融混練して押し出し成形し、前記樹脂層を当該可撓管基材に被覆することが好ましい。
図3、図4に基づき可撓管3a(図1、図2)の製造方法について説明すると、その樹脂層15を成形するために連続成形機を用いることが好ましい。連続成形機20は、ホッパ、スクリュー21a、22aなどからなる周知の押し出し部21、22と、可撓管基材14の外周面に樹脂層15を被覆成形するためのヘッド部23と、冷却部24と、連結可撓管基材31をヘッド部23へ搬送する搬送部25(供給ドラム28と、巻取ドラム29)と、これらを制御する制御部26とからなるものを用いることが好ましい。ヘッド部23は、ニップル32、ダイス33、及びこれらを固定的に支持する支持体34からなるものが好ましい。このような装置の構成例としては、例えば、特開2011−72391号公報の図3〜5に記載の装置を使用することができる。
ダイス33の内部を所定の成形温度に加熱することが好ましい。成形温度は、150℃〜300℃の範囲に設定されることが好ましい。装置内の加熱部を加熱温調することにより軟質樹脂39及び硬質樹脂40の各温度を高温にすることができるが、これに加え、スクリュー21a、22aの各回転数が高い程、軟質樹脂39及び硬質樹脂40の各温度をさらに高くすることができ、それぞれの流動性を高めることができる。このとき、連結可撓管基材31の搬送速度を一定とし、溶融状態の軟質樹脂39及び硬質樹脂40の各吐出量を変更することにより、内層17及び外層18の各成形厚みを調整することができる。
連続成形機20で連結可撓管基材31に樹脂層15を成形するときのプロセスについて説明すると、連続成形機20が成形工程を行うときは、押し出し部21、22から溶融状態の軟質樹脂39及び硬質樹脂40がヘッド部23へと押し出される。これとともに、搬送部25が動作して連結可撓管基材31がヘッド部23へと搬送される。このとき、押し出し部21、22は、軟質樹脂及39及び硬質樹脂40を常時押し出してヘッド部23へ供給する状態であり、押し出し部21、22からゲート35、36へ押し出された軟質樹脂39及び硬質樹脂40は、エッジを通過して合流し、重なった状態で樹脂通路38を通って成形通路37へ供給される。これにより、軟質樹脂39を使用した内層17と硬質樹脂40を使用した外層18が重なった二層成形の樹脂層15が形成される。
連結可撓管基材31は、複数の可撓管基材14が連結されたものであり、成形通路37内を搬送中に、複数の可撓管基材14に対して連続的に樹脂層15が成形される。1つの可撓管基材の一端14a側(先端側)から他端14b側(基端側)まで樹脂層15を成形するとき、押し出し部21、22による樹脂の吐出を開始した直後は、内層17の厚みを厚くとる。そして、他端14b側へ向かう中間部分で徐々に外層18の厚みの割合を漸増させる。これにより、前記の傾斜的な樹脂層15の厚み割合となるように樹脂の吐出量を制御することが好ましい。
ジョイント部材30は、2つの可撓管基材14の連結部であるので、制御部26は押し出し部21、22の吐出量の切り替えに利用される。具体的には、制御部26は、1本の可撓管基材14の他端14b側(基端側)における厚みの割合から、次の可撓管基材14の一端14a側(先端側)の厚みの割合になるように、押し出し部21、22の吐出量を切り替えることが好ましい。次の可撓管基材14の一端14a側から他端14b側まで樹脂層15を成形するときは、同様に一端側から他端側へ向かって徐々に外層の厚みが大きくなるように、押し出し部21、22が制御されることが好ましい。
最後端まで樹脂層15が成形された連結可撓管基材31は、連続成形機20から取り外された後、可撓管基材14からジョイント部材30が取り外され、各可撓管基材14に分離される。次に、分離された可撓管基材14に対して、樹脂層15の上にコート膜16がコーティングされて、可撓管3aが完成する。完成した可撓管3aは、電子内視鏡の組立工程へ搬送される。
(樹脂層)
本発明の可撓管の樹脂層は単層又は複層からなり、樹脂層の最外層が層A(ポリエステルエラストマーと、ヒンダードフェノール化合物又はヒンダードアミン化合物とを含有する層)からなることが好ましい。ここで樹脂層の「最外層」とは、樹脂層が1層構造である場合には当該樹脂層を意味し、2層以上の複層構造である場合には、可撓管の樹脂層のうち最も表層側の樹脂層を意味する。ただし、本発明の効果を奏する範囲で更に外側の層(トップコートなど)を設けてもよい。
上記ヒンダードフェノール化合物は下記式(1)で表される構造部位を有する化合物であることが好ましく、上記ヒンダードアミン化合物は下記式(2)で表される構造部位を有する化合物であることが好ましい。
Figure 0006226494
−式(1)−
上記式(1)中、R及びRは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基(好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、t−ヘキシル基、又はt−オクチル基)、または炭素数7〜36(好ましくは7〜30)のアラルキル基である。R及びRの少なくとも一方が二級のアルキル基もしくは三級のアルキル基であることが好ましく、R及びRの少なくとも一方が三級のアルキル基であることがより好ましい。また、R及びRがともに三級のアルキル基(好ましくはt−ブチル基)であることも好ましい。
上記式(1)中、*は結合部位を表す。
上記式(1)で表される構造部位を有する化合物は、下記式(1−1)又は(1−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006226494
式中、R及びRは、それぞれ上記式(1)中のR及びRと同義である。
Lは単結合又は2価の連結基を示す。Lは、炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜5)のアルキレン基、炭素数2〜10(好ましくは炭素数2〜5)のアルケニレン基、又は−L−C(=O)−O−L−で表される基であることが好ましい。ここで、L及びLは単結合、炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜5)のアルキレン基、カルボニル基、酸素原子、またはそれらの組合せを示す。
pは2〜4の整数であり、Aは2〜4価の連結基を示す。Aは2〜4価の有機基であることが好ましく、この有機基の炭素数は1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜12であることがさらに好ましく、1〜10であることがさらに好ましい。
pが2で、Aが2価の有機基の場合、Aは炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜5)の2価の脂肪族基(好ましくはアルキレン基)又は炭素数6〜22(好ましくは炭素数6〜14)のアリーレン基であることが好ましい。
pが3で、Aが3価の連結基である場合、Aは下記式(A)で表される基であることが好ましい。下記式(A)中、*は連結部位を示す。
Figure 0006226494
上記式(A)中、*は結合部位を示す。R15〜R17は、水素原子又は炭素数1〜10(好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキル基を示す。
pが4でAが4価の連結基である場合、Aは4級炭素原子であることが好ましい。この場合、連結基Lは−L−C(=O)−O−L−で表される基が好ましい。ここで、L及びLはそれぞれ上記L及びLと同義である。
〜R12はRと同義である。R13は反応性有機置換基であり、ビニル基含有基が好ましく、(メタ)アルリロイル基含有基がより好ましい。
−式(2)−
上記式(2)中、R〜Rは水素原子または炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基を示す。R〜Rの例としては、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、t−ヘキシル基、t−オクチル基等が挙げられる。R〜Rは一級の(直鎖の)アルキル基であることが好ましく、より好ましくはR〜Rの全てが一級のアルキル基(特に好ましくはメチル基)である。
式(2)中、Rは水素原子、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜3、さらに好ましくは炭素数1又は2)のアルキル基、又は−ORを示し、Rは水素原子又は炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜12)のアルキル基を示す。Rは、なかでも水素原子であることが、一層高い耐薬品性を示すため好ましい。
上記式(2)中、*は結合部位を表す。
上記式(2)で表される構造部位を有する化合物は、好ましくは下記式(2−1)で表される化合物または(2−2)で表される繰り返し単位を有する化合物が好ましい。
Figure 0006226494
式中、R〜Rは、それぞれ上記式(2)中のR〜Rと同義であり、好ましい範囲も同一である。qは2以上の整数を示し、Dは2価以上の連結基を示す。sは1又は2を表す。rは整数を表し、後記重合度の値の範囲が好ましい。Qはs+2価の連結基を表し、イミノ基(NR)を含む基、トリアジン連結基を含む基等が挙げられる。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、式(2)で表されるピペラジル基含有基が挙げられる。
上記式(2)で表される構造部位を有する化合物は、より好ましくは下記式(2−A)〜(2−C)又は(2−G)で表される化合物、又は下記式(2−D)で表される繰り返し単位を有するポリマーまたはオリゴマー(好ましくは式(2D1)〜(2D3)のいずれかの繰り返し単位を有するポリマーまたはオリゴマー)である。
Figure 0006226494
上記各式中R21は式(2)中のRと同義であり、好ましい形態も同じである。
22は水素原子または炭素数が1〜20(好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基を示す。L21は単結合又は炭素数1〜20(好ましくは炭素数1〜10)のアルキレン基を示す。Rは式(2−2)と同義である。nは1〜20(好ましくは1〜10)の整数を示す。
上記式(2)で表される構造部位を有する化合物がポリマーまたはオリゴマーである場合、当該繰り返し単位の数(重合度)は2〜100であることが好ましく、2〜50であることがより好ましく、2〜10であることがさらに好ましい。また、ポリマーまたはオリゴマーの末端構造に特に制限はないが、例えば、水素原子、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のトリアジル基とすることができる。
樹脂層の層A(好ましくは最外層)を構成する樹脂成分中、ポリエステルエラストマーの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上である。また、層Aを構成する樹脂成分中のポリエステルエラストマーの含有量は100質量%でもよいが、90質量%以下とすることが好ましく、80質量%以下とすることがより好ましく、75質量%以下とすることがさらに好ましい。層A中のポリエステルエラストマーの含有量を上記好ましい範囲内とし、残部に軟質樹脂をブレンドすることで、より優れた可撓性を付与することができる。
樹脂層の層Aが樹脂成分としてポリエステルエラストマー以外の成分を含むとき、この樹脂成分中においてポリエステルエラストマーを除く残部には、より軟質の樹脂としてポリウレタンエラストマー及びポリアミドエラストマーの少なくとも1種が含まれることが好ましく、少なくともポリウレタンエラストマーが含まれることが好ましい。樹脂層の層Aの樹脂成分中、ポリウレタンエラストマーの含有量は5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上である。また、樹脂層の層Aの樹脂成分中のポリウレタンエラストマーの含有量は50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下である。
また、本発明のより好ましい実施形態において、樹脂層の層Aは樹脂層の最外層に用いることが好ましく、ヒンダードフェノール化合物とヒンダードアミン化合物の両方を含有することが好ましい。ヒンダードフェノール化合物とヒンダードアミン化合物を樹脂層の層A中に併存させることで、それぞれを単独で含有させた場合に比べて、消毒薬に対する耐性が相乗的に向上する。
樹脂層の層Aの好ましい態様では、樹脂層の層A中の樹脂成分100質量部に対して、上記ヒンダードフェノール化合物を0.01質量部以上含有し、より好ましくは0.1質量部以上含有することである。上限側の規定としては、7質量部以下含有することが好ましく、5質量部以下含有することがより好ましい。上記ヒンダードアミン化合物については、樹脂成分100質量部に対して、0.01質量部以上で含有することが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上である。上限側の規定としては、7質量部以下含有することが好ましく、5質量部以下含有することがより好ましい。樹脂層の層A中、上記ヒンダードフェノール化合物と上記ヒンダードアミン化合物の合計量は、樹脂層の層A中の樹脂成分100質量部に対して7質量部以下であることが好ましく、6質量部以下であることがより好ましい。下限側の規定としては、0.01質量部以上で含有することが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましい。
上記樹脂層が複層から成る場合、層A(好ましくは最外層)以外の少なくとも1層がポリウレタンエラストマー又はポリアミドエラストマーを含有することが好ましい(以下、この層を「層B」という。)。層Bは少なくともポリウレタンエラストマーを含有することがより好ましい。層Bはポリウレタンエラストマーを主成分とすることが好ましく、この場合、ポリウレタンエラストマーの含有量は層Bの樹脂成分中50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。層B中の樹脂成分のすべてがポリウレタンエラストマーであることも好ましいが、そうでない場合、残部はポリアミドエラストマー及び/又はポリエステルエラストマーで構成されることが好ましい。
また、層Bは主成分がポリアミドエラストマーであってもよい。例えば、ポリアミドエラストマーを含有する層Bにおいて、ポリアミドエラストマーの含有量を樹脂成分中50質量%以上としてもよく、70質量%以上とすることもできる。層B中の樹脂成分のすべてをポリアミドエラストマーとすることもできるが、そうでない場合、残部はポリウレタンエラストマー及び/又はポリエステルエラストマーで構成されることが好ましく、ポリウレタンエラストマーで構成されることがより好ましい。
上記の層Bは、最外層として用いるとき、ヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物の少なくとも1種を含むことが好ましい。これにより、可撓管の耐薬品性をより向上させることができる。層Bを内層に用いる場合には、耐薬品性よりも、外層との密着性等を考慮しこれらを含まないことが好ましい場合がある。層Bを最外層に用いる場合には、そのヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物の好ましい配合量は、前記層Aと同様である。
本発明の可撓管は、内層1層と外層1層からなる2層構造の樹脂層を備えることが好ましい。この場合、内層は上記樹脂層の層Bで構成され、外層は上記樹脂層の層Aで構成される。それぞれの樹脂層の配合は下記のとおりであることが好ましい。本発明においては、上記A層とB層となす樹脂組成物のセットとすることも好ましい。ここで、「樹脂組成物」という用語は、当該樹脂そのものを含む意味として用いる。
Figure 0006226494
Figure 0006226494
PE:ポリエステルエラストマー
PU:ポリウレタンエラストマー
PA:ポリアミドエラストマー
HA:ヒンダードアミン
HP:ヒンダードフェノール
( )は任意要素
−物性−
適用されるエラストマーの分子量は特に限定されないが、好適なハードセグメントを構成し、鎖延長剤のなすソフトセグメントとの良好な相互作用を引き出す観点から、分子量1万〜100万が好ましく、分子量2万〜50万がより好ましく、分子量3万〜30万が特に好ましい。
本発明において、エラストマーの分子量は、特に断らない限り、重量平均分子量を意味する。当該重量平均分子量は、GPCによってポリスチレン換算の分子量として計測することができる。このとき、GPC装置HLC−8220(東ソー社製)を用い、溶離液としては、ポリエステルエラストマーの場合はクロロホルム、ポリウレタンエラストマーの場合はNMP(N−メチル−2−ピロリドン)、ポリアミドエラストマーの場合はm−クレゾール/クロロホルム(湘南和光純薬社製)を用いカラムはG3000HXL+G2000HXLを用い、23℃で流量は1mL/minで、RIで検出することとする。
上記層B(好ましくは内層)の物性は好適に設定されていることが好ましい。例えば、A硬さ:JIS−K7215は、40以上であることが好ましく、50以上であることがより好ましく、60以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、98以下であることが好ましく、95以下であることがより好ましく、90以下であることが特に好ましい。
上記層Bの貯蔵弾性率E’は1MPa以上であることが好ましく、2MPa以上であることがより好ましく、3MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、150MPa以下であることが好ましく、100MPa以下であることがより好ましく、50MPa以下であることが特に好ましい。上記層Bの損失弾性率E”は0.1MPa以上であることが好ましく、0.3MPa以上であることがより好ましく、0.5MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、20MPa以下であることが好ましく、10MPa以下であることがより好ましく、5MPa以下であることが特に好ましい。上記層Bの損失正接は0.01以上であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましく、0.05以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、1以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.3以下であることが特に好ましい。
なお、本明細書において粘弾性に関する値は、特に断らない限り、25℃の値とする。測定方法は、JIS−K7244−4に準拠する。
樹脂層の層Aの物性は好適に設定されていることが好ましい。例えば、D硬さ:JIS−K7215は、20以上であることが好ましく、25以上であることがより好ましく、30以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、80以下であることが好ましく、70以下であることがより好ましく、60以下であることが特に好ましい。
樹脂層の層Aの貯蔵弾性率E’は1MPa以上であることが好ましく、5MPa以上であることがより好ましく、10MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、1GPa以下であることが好ましく、500MPa以下であることがより好ましく、300MPa以下であることが特に好ましい。樹脂層の層Aの損失弾性率E”は0.1MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上であることがより好ましく、1MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、100MPa以下であることが好ましく、50MPa以下であることがより好ましく、30MPa以下であることが特に好ましい。樹脂層の層Aの損失正接は0.01以上であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましく、0.05以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、1以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.3以下であることが特に好ましい。
上記層Bの100%モジュラス値は、0.5MPa以上であることが好ましく、1.0MPa以上であることがより好ましく、1.5MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、20MPa以下であることが好ましく、15MPa以下であることがより好ましく、10MPa以下であることが特に好ましい。
樹脂層の層Aの100%モジュラス値は、1.0MPa以上であることが好ましく、1.5MPa以上であることがより好ましく、2.0MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、30MPa以下であることが好ましく、25MPa以下であることがより好ましく、20MPa以下であることが特に好ましい。
なお、本明細書においてモジュラス値は、特に断らない限り、25℃の値とする。測定方法は、JIS−K7311に準拠する。
前記樹脂層は、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(特定溶媒)に可溶であることが好ましい。前記特定溶媒に可溶であるとは、20℃で5質量%の溶解度を示すことを意味する。このように、特定溶媒に可溶であるとは、樹脂が三次元(架橋)構造を有していないという技術的意義を有し、内視鏡型医療機器用可撓管の樹脂層として可撓性を発揮するため好ましい。
前記樹脂層は、それを構成するエラストマーが実質的に架橋していないことが好ましい。ここで、実質的に架橋していないとは、架橋されていないことのほか、樹脂がNMR等で検出可能な範囲で分岐構造を有していないことを言う。
本実施形態に係る樹脂層(特に第2層、外層)のエラストマーが実質的に架橋されていないことにより、内視鏡型医療機器用可撓管の樹脂層として可撓性と折り曲げ耐久性という性能を発揮するため好ましい。
[トップコート]
本実施形態の可撓管には、トップコート(コート層)16が適用されている。トップコートの材料は特に制限されないが、ウレタン塗料、アクリル塗料、フッ素塗料、シリコーン塗料、エポキシ塗料、ポリエステル塗料などが適用される。本実施形態の利点である樹脂層との密着性が顕著になり、かつ耐薬品性に優れる観点からは、ウレタン塗料、アクリル塗料、フッ素塗料が好ましい。トップコート層の被膜は通常の方法によればよいが、上記のコーティング成分を所定の溶媒に溶解させた溶液に必要により硬化剤を含有させ、硬化させる態様が挙げられる。硬化処理の仕方は、100〜200℃加熱することなどが挙げられる。
本実施形態におけるトップコートを使用する主な目的は、可撓管表面の保護や艶出し、滑り性の付与、そして耐薬品性の付与である。そのため、トップコートとしては弾性率が高く、かつ表面が平滑になり、耐薬品性に優れるものが好ましい。トップコート単独層での貯蔵弾性率E’は1MPa以上であることが好ましく、5MPa以上であることがより好ましく、10MPa以上であることが特に好ましい。上限側の範囲は、1GPa以下であることが好ましく、500MPa以下であることがより好ましく、300MPa以下であることが特に好ましい。貯蔵弾性率E’を上記下限値以上とすることで、トップコートとしての表面保護機能を発揮することができ、また、上記上限値以下とすることで、得られる可撓管の可撓性を維持することができる。
上記実施形態においては、軟質樹脂層(層B)を内層に、硬質樹脂層(層A)を外層に配して二層成形の樹脂層を形成しているが、硬質樹脂層を内層に、軟質樹脂層を外層に配してもよい。上記実施形態では、二層構成の外皮層を例に説明しているが、外皮層は二層以上の多層構成であってもよい。両層は互いに接して積層していなくてもよく、その間に他の機能層が介在していてもよい。
上記実施形態においては、撮像装置を用いて被検体の状態を撮像した画像を観察する電子内視鏡を例に上げて説明しているが、本発明はこれに限るものではなく、光学的イメージガイドを採用して被検体の状態を観察する内視鏡にも適用することができる。
本発明に係る可撓管は、内視鏡用途に限らず、内視鏡型医療機器に対して広く適用することができる。例えば、内視鏡の先端にクリップやワイヤーを装備したもの、あるいはバスケットやブラシを装備した器具に適用することもでき、その優れた効果を発揮する。なお、内視鏡型医療機器とは、上述した内視鏡を基本構造とする医療機器のほか、遠隔操作型の医療機器など、可撓性を有し、体内に導入して用いられる医療・診療機器を広く含む意味である。
以下に、本発明について実施例を通じてさらに詳細に説明するが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。
(実施例1・比較例1)
下記表1および2に記載の配合(質量部)で樹脂混合物(それぞれ外層用および内層用の樹脂混合物)を準備し、テクノベル社製の二軸混練機(製品名:KZW15−30MG)を用いてバレル設定温度210℃で、スクリュー回転数100rpmで溶融混練処理を行い、吐出された溶融状態の樹脂ストランドを水槽で冷却後、ペレタイザーでペレット形状の試料を作製した。
表1および2に示した樹脂を用い、図3および図4に示した連続成形機に導入して、内視鏡用可撓管を作製した。具体的には、直径12.0mm、長さ120cmの可撓管基材に表2の内層用樹脂混合物(組成物)および表1の外層用樹脂混合物(組成物)をこの順で被覆した。樹脂層の厚さは0.4mmであり、先端と後端の内外層比率は下記表3に記載のとおりとした。得られた可撓管を用いて、下記の試験を行った。結果を表3に示す。
以下の試験は特に断らない限り、25℃(常温)、50%RH環境下で行った。
[過酢酸耐性]
上記可撓管から樹脂を引き剥がし、1cm×10cmサイズで切り出して試験片とし、50℃の0.3%過酢酸水溶液に150時間浸漬、よく表面を水洗した後に23℃×50%RHで24時間乾燥後、テンシロンを用いて伸度50%の引張試験を行った。
AA:伸度150%の引張試験でも破断しなかったもの
A :伸度50%の引張試験にて破断しなかったもの
B :伸度50%の引張試験にて破断しなかったが層間で剥離が発生したもの
C :伸度50%の引張試験にて破断したもの
[過酸化水素水耐性]
上記可撓管から樹脂を引き剥がし、1cm×10cmサイズで切り出して試験片とし、55℃の7.0%過酸化水素水に150時間浸漬、よく表面を水洗した後に23℃×50%RHで24時間乾燥後、テンシロンを用いて伸度50%の引張試験を行った。
AA:伸度150%の引張試験でも破断しなかったもの
A :伸度50%の引張試験にて破断しなかったもの
B :伸度50%の引張試験にて破断しなかったが層間で剥離が発生したもの
C :伸度50%の引張試験にて破断したもの
[可撓性]
先端部から20cmの位置と同じく40cmの位置を固定し、30cmの位置で15mm押し込み、30秒後の反発力をフォースゲージで測定した。
A:反発弾性が15N以下のもの
B:15N超25N以下のもの
C:25N超のもの
[弾発性]
先端部から50cmの位置と同じく70cmの位置を固定し、60cmの位置(可撓管の中心部)で15mm押しこみ、0.1秒後の反発力(A)に対し、30秒後の反発力(B)の比率を弾発性(%)として測定した。
[弾発性(%)]=(B)/(A)×100
A:弾発性が80%以上のもの
B :70%以上80%未満のもの
C :70%未満のもの
[折曲耐久性]
上記得られた可撓管を、直径10cmのプーリーの半周部分をU字状になる様に接触させ、先端部および後端部がプーリー端の5cm手前にまで来る位置になる様に一万回往復運動させ、樹脂の状態を目視にて観察した。
A:樹脂の裂けや剥がれが見られないもの
B:一部に剥がれが見られるもの
Figure 0006226494
Figure 0006226494
Figure 0006226494
<表中の用語の説明>
ポリエステルエラストマー(かっこ内はD硬さ:JIS−K7215)
PE1: 東レデュポン社製ハイトレル4047(40D)
(重量平均分子量:12.3万、100%モジュラス25MPa)
PE2: 東洋紡社製ペルプレンP−40H(38D)
(重量平均分子量:13.2万、100%モジュラス17MPa)
PE3: DSM社製アーニテルEM400(34D)
(重量平均分子量:12.1万、100%モジュラス12MPa)
PE4: 東レデュポン社製ハイトレル3046(27D)
(重量平均分子量:12.8万、100%モジュラス8.0MPa)
ポリウレタンエラストマー(かっこ内はD硬さ:JIS−K7215)
PU1: DICバイエルポリマー社製パンデックスT−2190(92A)
(重量平均分子量:18.9万、100%モジュラス11MPa)
PU2: BASF社製エラストランET1080(80A)
(重量平均分子量:12.4万、100%モジュラス5.0MPa)
PU3: 日本ミラクトラン社性ミラクトランE675MNAT(75A)
(重量平均分子量:21.7万、100%モジュラス2.9MPa)
PU4: DICバイエルポリマー社製パンデックスT−5865(65A)
(重量平均分子量:17.2万、100%モジュラス2.3MPa)
ポリアミドエラストマー(かっこ内はD硬さ:JIS−K7215)
PA1: アルケマ社製ペバックス2533(75A)
(重量平均分子量:20.8万、100%モジュラス4.4MPa)
PA2: アルケマ社製ペバックス3533(83A)
(重量平均分子量:17.1万、100%モジュラス6.0MPa)
ヒンダードフェノール化合物(HP)
HP−1: IRG1330:イルガノックス1330(BASF社製)
Figure 0006226494
HP−2; IRG1010:イルガノックス1010(BASF社製)
Figure 0006226494
HP−3; GS:スミライザーGS(住友化学社製)
Figure 0006226494
ヒンダードアミン化合物(HA)
HA−1; チヌビン770DF(BASF社製)
Figure 0006226494
HA−2; アデカスタブLA−57(アデカ社製)
Figure 0006226494
HA−3; アデカスタブLA−63P(アデカ社製)
Figure 0006226494
HA−4; チヌビンPA144(BASF社製)
Figure 0006226494
HA−5; チマソーブ2020FDL(BASF社製)
Figure 0006226494
HA−6; チマソーブ944FDL(BASF社製)
Figure 0006226494
HA−7; アデカスタブLA−81(アデカ社製)
Figure 0006226494
−熱安定性−
得られたペレットをTG/DTAを用いて窒素下で220℃一定時間保持し、2%重量減少するまでの時間を求めた。
Figure 0006226494
Figure 0006226494
試験No.が「c」で始まるもの、試験No.101〜110は比較例、並びに、試験No.111〜138及び140〜144は参考例である。
PE:ポリエステルが配合されていないものを「X」として表記した。
PH:ヒンダードフェノールが配合されていないものを「X」として表記した。
PA:ヒンダードアミンが配合されていないものを「X」として表記した。
本発明の可撓管およびこれを用いた内視鏡は、前記可撓管を被覆する樹脂層が可撓性、弾発性及び折曲耐久性等の内視鏡型医療機器用途に求められる特性を備え、かつ、種々の消毒液に対する良好な耐性を発揮することが分かる。
(実施例2)
前記試験No.111および112の可撓管について、その被覆樹脂をはがさずに、過酢酸および過酸化水素水での処理を行った。処理の条件は実施例1と同様にした。これに対し、内層B−1をB−6に変えた以外同様にして可撓管試験体を作成し、各試験を行った。ただし、耐薬品性については、薬品処理後の可撓管から切り出して評価を行った。試験No.111および112の性能をFairとし、そこから内層樹脂を変更することで、性能の改善(Good)もしくは低下(Bad)が見られるかを確認した。なお、可撓性、弾発性、および折曲耐久性はすべて、薬品処理試験後の可撓管を用いて行った。折曲耐久性については、その往復回数を2万5千回とした。
Figure 0006226494
結果は、上記表4のとおり、内層にヒンダードアミンおよびヒンダードフェノールを含まないものについて、折曲耐久性に改善が見られた。一方、耐薬品性については、外層において同等であり、内層においてB−6を用いた試料に若干の低下がみられたが許容しうる範囲であった。このように、内層に前記の添加剤を含まないことで、十分な耐薬品性を維持しつつ、樹脂の折曲耐久性(特に両層の密着性)を改善しうることが分かる。
2 電子内視鏡(内視鏡)
3 挿入部
3a 可撓管
3b アングル部
3c 先端部
5 本体操作部
6 ユニバーサルコード
11 螺旋管
11a 金属帯片
12 筒状網体
13 口金
14 可撓管基材
14a 先端側
14b 基端側
15 樹脂層
16 コート層
17 内層
18 外層
20 連続成形機(製造装置)
21,22 押し出し部
21a スクリュー
22a スクリュー
23 ヘッド部
24 冷却部
25 搬送部
26 制御部
30 ジョイント部材
31 連結可撓管基材
32 ニップル
33 ダイス
34 支持体
35、36 ゲート
37 成形通路
39 軟質樹脂
40 硬質樹脂

Claims (17)

  1. 可撓性を有する筒状の内視鏡用可撓管基材と、当該内視鏡用可撓管基材を被覆する樹脂層とを有する内視鏡用可撓管であって、
    前記樹脂層が複層であり、当該樹脂層の最外層を構成する層Aがポリエステルエラストマーと、ヒンダードフェノール化合物又はヒンダードアミン化合物とを含み、前記最外層を構成する層A以外の層Bがヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物を含まない、内視鏡用可撓管。
  2. 前記層Aにおいて、樹脂成分中のポリエステルエラストマーの含有量が50質量%以上である請求項1に記載の内視鏡用可撓管。
  3. 前記層Aが、さらにポリウレタンエラストマー又はポリアミドエラストマーを含有する請求項1又は2に記載の内視鏡用可撓管。
  4. 前記層Aが、ヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物をともに含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管。
  5. 前記ヒンダードフェノール化合物に対する前記ヒンダードアミン化合物の含有質量比が、ヒンダードフェノール化合物:ヒンダードアミン化合物=1:16〜16:1である請求項4に記載の内視鏡用可撓管。
  6. 前記ヒンダードフェノール化合物の含有量が、前記層A中の樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部である請求項1〜5のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管。
  7. 前記ヒンダードアミン化合物の含有量が、前記層A中の樹脂成分100質量部に対して0.01〜5質量部である請求項1〜6のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管。
  8. 前記ヒンダードフェノール化合物が下記式(1)で表される構造部位を有し、前記ヒンダードアミン化合物が下記式(2)で表される構造部位を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管。
    Figure 0006226494
    (式中、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数7〜36のアラルキル基を示す。R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜12のアルキル基を示す。Rは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、又は−ORを示す。Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示す。*は結合位置を示す。)
  9. 前記ヒンダードフェノール化合物が、下記式(1−1)又は(1−2)で表される請求項8に記載の内視鏡用可撓管。
    Figure 0006226494
    (式中、R及びRは式(1)と同義である。Lは単結合又は2価の連結基を示す。pは2〜4の整数を示し、Aは2〜4価の連結基を示す。R〜R12はRと同義である。R13は反応性有機置換基を表す。)
  10. 前記ヒンダードアミン化合物が下記式(2−1)で表される化合物又は(2−2)で表される繰り返し単位を有する化合物である請求項8又は9に記載の内視鏡用可撓管。
    Figure 0006226494
    (式中、R〜Rは式(2)と同義である。qは2以上の整数を示し、Dは2価以上の連結基を示す。rは整数を表す。Qはs+2価の連結基を表す。sは1又は2を表す。)
  11. 前記層Bがポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、およびポリアミドエラストマーから選ばれる少なくとも1つの樹脂を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管。
  12. 前記層Bの樹脂成分中のポリウレタンエラストマーの含有量が50質量%以上である請求項11に記載の内視鏡用可撓管。
  13. 前記樹脂層が内層及び外層の2層からなる請求項1〜12のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管。
  14. 前記樹脂層全体の厚みに対し、前記内層及び外層の厚みの割合が、前記内視鏡用可撓管基材の軸方向において傾斜的に変化している請求項13に記載の内視鏡用可撓管。
  15. 前記内層及び外層は一端における厚みの割合が、内層:外層=5:95〜40:60であり、他端における厚みの割合が、内層:外層=95:5〜60:40であり、両端間において厚みの割合が逆転している請求項14に記載の内視鏡用可撓管。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の内視鏡用可撓管を具備する内視鏡型医療機器。
  17. 内視鏡用可撓管基材を被覆する複層の樹脂層をなす樹脂組成物のセットであって、前記複層の樹脂層の最外層を構成する層に用いられる、ポリエステルエラストマーと、ヒンダードフェノール化合物又はヒンダードアミン化合物とを含む樹脂組成物と、前記複層の樹脂層の最外層を構成する層以外の層に用いられる、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、およびポリアミドエラストマーから選ばれる少なくとも1つを含み、ヒンダードフェノール化合物およびヒンダードアミン化合物を含まない樹脂組成物とを組み合わせた、内視鏡用可撓管基材被覆用樹脂組成物のセット。
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