JP6585489B2 - 医療装置用塗料および医療装置 - Google Patents
医療装置用塗料および医療装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6585489B2 JP6585489B2 JP2015242081A JP2015242081A JP6585489B2 JP 6585489 B2 JP6585489 B2 JP 6585489B2 JP 2015242081 A JP2015242081 A JP 2015242081A JP 2015242081 A JP2015242081 A JP 2015242081A JP 6585489 B2 JP6585489 B2 JP 6585489B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- medical device
- silicone
- weight
- isocyanate
- fluorine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
- Endoscopes (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
医療装置は、例えば滅菌処理などの際に、薬液に触れたり、加熱されたりする。このため、医療装置用塗料は、硬化後に、耐薬品性、耐熱性を有する必要がある。さらに、医療装置において医療装置用塗料が塗布される部位は、体内への挿入時に湾曲されることが多い。このため、医療装置用塗料は、硬化後に受ける湾曲に耐える柔軟性を持つことが求められている。
例えば、特許文献1には、内視鏡の挿入部に指標を印刷するため、ポリフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体またはポリフルオロオレフィン−ビニルエステル共重合体である含フッ素共重合体からなるバインダーと、液状可塑剤とを含むインク主剤と、このインク主剤を二液反応することにより硬化するイソシアネート系硬化剤とを含む内視鏡の指標組成物が記載されている。
特許文献1に記載の指標組成物のバインダーは、含フッ素共重合体を用いているため、硬化するとほとんど伸びることができない。例えば、挿入部など繰り返し湾曲される部位に特許文献1に記載の指標組成物が印刷されると、湾曲の繰り返しによって指標組成物がによる硬化皮膜が割れて、クラックが発生してしまう。そこで、特許文献1では、硬化後の指標組成物に柔軟性や伸びを持たせるため、指標組成物に液状可塑剤を混合している。この液状可塑剤は、バインダーと同様に、耐薬品性、耐熱性を有する必要があるため、特許文献1では、液状フッ素ゴムなどを用いている。このため、指標組成物の原料コストが高価についてしまうという問題がある。
さらに、特許文献1に記載の指標組成物は、インク主剤と二液反応により硬化するイソシアネート系硬化剤を用いるため、混合後に長時間貯蔵することができないという問題がある。したがって、印刷を行う前に、インク主剤と硬化剤とを使用分だけを混合する作業が必要となる。混合物が余った場合には、廃棄しなければならないため、指標組成物の損失が発生するという問題もある。
本発明は、塗膜層の耐久性を向上することができる医療装置を提供することを目的とする。
リオールと、二つの反応基を有するシリコーンと、ブロックイソシアネートと、を含有しており、前記二つの反応基は、前記シリコーンの両末端にそれぞれ位置し、ヒドロキシ基、アミノ基、およびカルボキシ基のうちのいずれかである。
本発明の医療装置によれば、塗膜層の耐久性を向上することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態の医療装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態の医療装置の構成例を示す模式的な斜視図である。
先端部14の先端には、撮像窓、照明窓が形成されている。挿入部11が処置具チャンネルを備える場合には、先端部14の先端に、処置具チャンネルの開口が設けられている。
湾曲部15は、例えば、円環状の複数の節輪が回動可能に連結され、内部に複数のアングルワイヤーが挿通されている。
湾曲部15の内部には、例えば、先端部14の撮像素子に接続された電気配線、照明窓まで延ばされたライトガイドなどの部材が収容されている。これらの電気配線やライトガイドなどの部材は、後述する可撓管部16の内部に挿通されて、後述する操作部12まで延ばされている。
可撓管部16は、例えば、金属あるいは樹脂製の帯状部材が螺旋状に巻かれた蛇管と、軟性の被覆チューブとを備える。被覆チューブは蛇管の外周部を被覆している。
被覆チューブの材質は、例えば、ポリウレタン、ポリエステル、ポリスチレンなどの樹脂、または、これらの樹脂が2種以上混合された樹脂などでもよい。
このような構成により、可撓管部16は、略円形の断面を保持した状態で、適宜方向に曲がることができる。
指標2の形成位置、形状、個数は特に限定されない。本実施形態では、一例として、可撓管部16の外周部を一周する環状のマークが、可撓管部16の長手方向に等間隔に配置されている。図1には図示しないが、指標2として、このような環状のマークとともに、先端部から長さを表す数字、文字、記号などが描かれていてもよい。
各指標2は、後述する本実施形態の医療装置用塗料による塗膜層によって形成されている。
本実施形態の医療装置用塗料は、フッ素変性ポリオールと、変性シリコーンと、ブロックイソシアネートと、が溶剤中に混合されている。この医療装置用塗料には、適宜の着色顔料を添加されている。
医療装置用塗料に好適なフッ素変性ポリオールとしては、例えば、ポリフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体と、ポリフルオロオレフィン−ビニルエステル共重合体とが挙げられる。
ポリフルオロオレフィン−ビニルエステル共重合体例としては、例えば、クロロトリフルオロエチレンとビニルエステルとのランダム共重合体が挙げられる。この共重合体は、例えば、セフラルコート(登録商標)シリーズ(商品名;セントラル旭硝子社製)として市販されている。
これらの含フッ素共重合体は、フルオロエチレン単位がフッ素樹脂としての化学的安定性を持つため、耐薬品性、耐熱性、耐候性に優れている。さらに、それぞれビニルエーテル単位またはビニルエステル単位が種々の官能基を持つことによって、フッ素樹脂のみでは得られない化学的特性が得られる。例えば、ビニルエーテル単位またはビニルエステル単位のアルキル基が溶剤可溶性、顔料分散性、透明性、光沢性、硬度、可撓性の機能を、ヒドロキシ基およびカルボキシ基が基材密着性、架橋性の機能をそれぞれ果たしている。
変性シリコーンの二つの反応基は、ポリシロキサンの両末端に位置することがより好ましい。
例えば、下記[化1]に、直鎖状のポリマーであるジメチルシリコーンから変性した変性シリコーンの一例を示す。
変性シリコーンの有機基は、反応基として、ヒドロキシ基(−OH)、カルボキシ基(−COOH)、およびアミノ基(−NH3)のうちのいずれかを含んでいてもよい。
脂肪族系の種類としては、例えば、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系、IPDI(イソホロンジイソシアネート)系、H12MDI(ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート)系などが例示できる。医療装置用塗料としてより好適な脂肪族系ブロックイソシアネートは、HDI系のブロックイソシアネートおよびIPDI系のブロックイソシアネートである。
HDI系のブロックイソシアネートは直鎖の骨格を有しているため、HDI系のブロックイソシアネートによって硬化後の塗膜層に柔軟性が付与される。
溶剤としては、種々の種類のものを使用することができるが、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン等のケトン類、高沸点エステル系溶剤を混合して用いることができる。
医療装置用塗料における変性シリコーンの配合量は、主剤成分中のフッ素変性ポリオールの配合量を100重量部としたとき、10重量部以上60重量部以下であってもよい。変性シリコーンの配合量は、主剤成分におけるフッ素変性ポリオール100重量部に対して、15重量部以上55重量部以下であることがより好ましい。
医療装置用塗料におけるブロックイソシアネートの配合量は、医療装置用塗料中のフッ素変性ポリオールと変性シリコーンとの各配合量に応じて決められる。例えば、フッ素変性ポリオールの配合量に応じて好適となるブロックイソシアネートの配合量をX重量部、変性シリコーンの配合量に応じて好適となるブロックイソシアネートの配合量をY重量部とするとき、これらを合わせた(X+Y)重量部とする。
X重量部は、医療装置用塗料中のフッ素変性ポリオールの配合量を100重量部としたときに、10重量部以上500重量部以下となる配合量としてもよい。
Y重量部は、医療装置用塗料中の変性シリコーン100重量部としたときに、1重量部以上100重量部以下となる配合量としてもよい。
例えば、40℃を越えない常温環境では、ブロックイソシアネートにおけるイソシアネート基はブロック剤と結合することでブロックされているため、硬化が進行しない。このため、医療装置用塗料は貯蔵安定性を有する。
その後、ブロックイソシアネートのブロック剤が解離する温度まで加熱する。これにより、医療装置用塗料内にイソシアネート基が生じる。このイソシアネート基は、フッ素変性ポリオールと変性シリコーンとにおける反応基とそれぞれ反応する。イソシアネート基と反応基とは、反応基の種類に応じた結合構造を形成する。この結果、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖と変性シリコーンとが互いに架橋される。
これと並行して、溶剤等が揮発するため、可撓管部16の外周面には、医療装置用塗料における固形成分による塗膜層として指標2が形成される。
図2に模式的に示すように、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖3Aの側鎖部と、変性シリコーン由来のポリシロキサン4の第1末端4aとがブロック剤の解離したイソシアネートによって架橋され、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖3Bの側鎖部と、ポリシロキサン4の第2末端4bとがブロック剤の解離したイソシアネート(図示略)によって架橋されている。
架橋部における結合は、反応基の種類に応じて、ウレタン結合または尿素結合が可能である。このようにして、高分子鎖3A、3Bは、直鎖状のポリシロキサン4によって連結される。
図2には、高分子鎖3A、3Bが、1本のポリシロキサン4によって連結される様子が描かれているが、フッ素変性ポリオール等の配合量に対する変性シリコーンの配合量に応じて複数本のポリシロキサンによって連結される。さらに、図示しない他のフッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖との間にも同様な結合が形成される。このため、医療装置用塗料中のこれらの高分子鎖同士は、ポリシロキサンによって網目状に連結される。
特に、ブロックイソシアネートが、例えば、脂肪族系ブロックイソシアネートである場合には、イソシアネート自体も鎖状の骨格を有するため、さらに柔軟性が向上する。
医療装置用塗料によって形成された指標2は、フッ素変性ポリオールのフルオロエチレン単位に由来する耐薬品性、耐熱性、耐候性を有するため、例えば、滅菌処理が必要な医療装置に好適に用いることができる。
さらに、医療装置用塗料によって形成された指標2は、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖がポリシロキサンの鎖状構造によって互いに連結されているため、ポリシロキサンの鎖状構造に由来する柔軟性、特に伸びに優れる。このため、指標2は、曲げ伸ばしの変形を受けても、割れ、硬化劣化、クラック発生、剥離などを起こす可能性が低減されて耐久性に優れる。
この結果、内視鏡1において繰り返し湾曲される可撓管部16に、本実施形態の医療装置用塗料による塗膜層による指標2が形成されることで、指標2の剥落などが防止される。これにより、内視鏡1の耐久性を向上することができる。
[表1]に示すように、実施例1の医療装置用塗料において、主剤成分であるフッ素変性ポリオール、顔料、および溶剤の配合量は、それぞれ、30重量部(31.6重量%)、40重量部(42.1重量%)、25重量部(26.3重量%)とした。かっこ内の数値は、主剤成分における各成分の重量%を示す(以下も同じ)。
顔料の種類としては、白色顔料であるルチル型酸化チタンJR−804(商品名;テイカ社製)を用いた。
溶剤としては、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、および酢酸イソブチルの混合溶剤を用いた。この混合溶剤における各溶剤成分の配合比は、それぞれ、42.9重量%、28.6重量%、28.6重量%とした。
本実施例におけるシリコーンの含有量は、主剤成分におけるフッ素変性ポリオールを100重量部としたとき、16.7(=5×100/30)重量部に相当する。
実施例1の医療装置用塗料において、イソシアネートの種別は、「ブロックイソシアネート(a)」とした。具体的には、[表2]示すように、デュラネート(登録商標)SBN−70D(商品名;旭化成ケミカル社製)が用いられた。SBN−70Dは、HDI系のブロックイソシアネートである。
[表1]に示すように、実施例2の医療装置用塗料は、シリコーンの種別を「両末端アミノ基変性(B)」に変えた以外は、上記実施例1と同様の構成とした。
具体的には、[表2]示すように、変性シリコーンオイルKF−8008(商品名;信越シリコーン社製)が用いられた。KF−8008は、ジメチルシリコーンの両末端に反応性の有機基として、アミノ基を含む−RNH3が導入された変性シリコーンである。
[表1]に示すように、実施例3の医療装置用塗料は、シリコーンの種別を「両末端カルボキシ基変性(C)」に変えた以外は、上記実施例1と同様の構成とした。
具体的には、[表2]示すように、変性シリコーンオイルX−22−162C(商品名;信越シリコーン社製)が用いられた。X−22−162Cは、ジメチルシリコーンの両末端に反応性の有機基として、カルボキシ基(カルボキシル基)を含む−RCOOHが導入された変性シリコーンである。
[表1]に示すように、実施例4の医療装置用塗料は、イソシアネートの種別を「ブロックイソシアネート(b)」とした以外は上記実施例1と同様の構成とした。具体的には、[表2]示すように、BL3475/1(商品名;住友化学バイエルウレタン社製)。BL3475/1は、HDI系のブロックイソシアネートである。
[表1]に示すように、実施例5の医療装置用塗料は、溶剤およびシリコーンの含有量を、それぞれ、20重量部(22.2重量%)、10重量部とした以外は上記実施例4と同様の構成とした。ここで、溶剤の成分および溶剤中の各成分の配合比は、上記実施例4と同様とした。
本実施例におけるシリコーンの含有量は、主剤成分におけるフッ素変性ポリオールを100重量部としたとき、33.3(=10×100/30)重量部に相当する。
[表1]に示すように、実施例6の医療装置用塗料は、シリコーンの含有量を15重量部とした以外は上記実施例5と同様の構成とした。
本実施例におけるシリコーンの含有量は、主剤成分におけるフッ素変性ポリオールを100重量部としたとき、50(=15×100/30)重量部に相当する。
[表1]に示すように、比較例1の医療装置用塗料は、シリコーンを含有せず、イソシアネートの種別を「ポリイソシアネート(c)」とし、溶剤を30重量部にした以外は上記実施例1と同様の構成とした。
[表2]示すように、「ポリイソシアネート(c)」は、デュラネート(登録商標)TST−100(商品名;旭化成ケミカル社製)である。
比較例1は、シリコーンを含まないためイソシアネートのみによってフッ素変性ポリオールが架橋される例になっている。さらに比較例1は、イソシアネートとして、ブロックイソシアネートではなく、ポリイソシアネートを用いたため、2液型の塗料になっている。
[表1]に示すように、比較例2の医療装置用塗料は、シリコーンを含有せず、溶剤を30重量部にした以外は上記実施例1と同様の構成とした。
比較例2は、比較例1と同様、シリコーンを含まないためイソシアネートのみによってフッ素変性ポリオールが架橋される例になっている。ただし、「ブロックイソシアネート(a)」を用いたため、イソシアネートを主剤成分に混合しておくことが可能である。
[表1]に示すように、比較例3の医療装置用塗料は、シリコーンの種別を「反応基無し(D)」とし、イソシアネートの種別を「ブロックイソシアネート(a)」とした以外は上記実施例5と同様の構成とした。
[表2]示すように、「反応基無し(D)」は、ジメチルシリコーンからなるストレートシリコーンのKF−96(商品名;信越シリコーン社製)である。
[表1]に示すように、比較例4の医療装置用塗料は、シリコーンの種別を「片末端ヒドロキシ基変性(E)」とし、イソシアネートの種別を「ブロックイソシアネート(a)」とした以外は上記実施例5と同様の構成とした。
[表2]示すように、「片末端ヒドロキシ基変性(E)」は、X−22−170BX(商品名;信越シリコーン社製)である。
比較例2〜4の医療装置用塗料は、可撓管部16の表面に塗工または印刷後、120°C、2時間の加熱によって硬化した。
これら実施例1〜6、比較例1〜4を用いて、貯蔵安定性の評価と、伸びの評価とを行った。
保存された各塗料を硬化させることによって、大きさ30mm×30mm、厚さ0.5mmの矩形状のサンプルシートが作製された。ただし、実施例1〜6、比較例2〜4の各塗料の硬化条件は120℃/2h、比較例1の硬化条件は80℃/24hとした。
作製された各サンプルシートの重量Wが測定された。次に、作製された各サンプルシートがアセトン溶液に24時間浸漬された。その後、アセトン溶液から取り出された各サンプルシートの重量W’が測定された。
ゲル分率は、(W’/W)×100として求められた。
調製された実施例1〜6、比較例1〜4の塗料によって、「JIS K6251」による3号形ダンベル引張り試験片が作製された。ただし、試験片を作製するための各塗料の硬化条件は、貯蔵安定性の評価の場合と同様である。比較例1の塗料は、試験片作製の直前に混合された。
これら引張り試験片は、上記引張り試験機によって、チャック間距離10mm、引張り速度100mm/mmの条件下で引張り試験され、最大の伸び率が測定された。
最大の伸び率が400%以上の場合、伸びは優良(excellent、表1では◎で表示)と判定された。最大の伸び率が300%以上400%未満の場合、伸びは良好(good、表1では○で表示)と判定された。最大の伸び率が300%未満の場合、不良(no good、表1では×で表示)と判定された。
[表1]に示すように、実施例1〜6の塗料の評価結果は、貯蔵安定性、伸びともに、良好)○)であった。
比較例1の塗料では、イソシアネートと結合するシリコーンを含まないため伸びは実施例1〜6のように優良にはならなかったと考えられる。
比較例2の塗料には、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖と結合するシリコーンがまったく含まれていなかった。このため、比較例2の試験片の伸びが不良になったと考えられる。
比較例3の塗料には、ストレートシリコーンのみが含有され、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖と結合するシリコーンが含まれていなかった。このため、比較例3の試験片の伸びが不良になったと考えられる。
比較例4の塗料には、片末端に反応基を有する変性シリコーンのみが含有され、フッ素変性ポリオールとブロック剤が解離したイソシアネート基が反応したウレタン結合を有する高分子鎖間を結合するシリコーンが含まれていなかった。このため、比較例4の試験片の伸びが不良になったと考えられる。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
2 指標(塗膜層)
3A、3B 高分子鎖
4 ポリシロキサン
4a 第1末端
4b 第2末端
11挿入部
16 可撓管部
Claims (5)
- フッ素変性ポリオールと、
二つの反応基を有するシリコーンと、
ブロックイソシアネートと、
を含有しており、
前記二つの反応基は、前記シリコーンの両末端にそれぞれ位置し、ヒドロキシ基、アミノ基、およびカルボキシ基のうちのいずれかである、医療装置用塗料。 - 前記シリコーンの含有量は、前記フッ素変性ポリオールの含有量を100重量部とした
ときに、10重量部以上60重量部以下である、
請求項1に記載の医療装置用塗料。 - 前記ブロックイソシアネートは、脂肪族系ブロックイソシアネートである、
請求項1または2に記載の医療装置用塗料。 - 前記脂肪族系ブロックイソシアネートは、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)
系のブロックイソシアネートである、
請求項3に記載の医療装置用塗料。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療装置用塗料が硬化した塗膜層を備える、医療
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015242081A JP6585489B2 (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | 医療装置用塗料および医療装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015242081A JP6585489B2 (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | 医療装置用塗料および医療装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017105958A JP2017105958A (ja) | 2017-06-15 |
JP6585489B2 true JP6585489B2 (ja) | 2019-10-02 |
Family
ID=59059076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015242081A Active JP6585489B2 (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | 医療装置用塗料および医療装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6585489B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3500219B2 (ja) * | 1995-03-03 | 2004-02-23 | オリンパス株式会社 | 内視鏡 |
DE69711082T2 (de) * | 1996-12-25 | 2002-10-02 | Kansai Paint Co Ltd | Polymerzusammensetzung,die zur bildung von wasserabgleitenden oberflächen geeignet ist |
JP2000026759A (ja) * | 1998-07-09 | 2000-01-25 | Kansai Paint Co Ltd | 滑水性皮膜を形成可能な被覆組成物 |
JP3776783B2 (ja) * | 2001-07-11 | 2006-05-17 | オリンパス株式会社 | 内視鏡の指標組成物 |
JP2014200974A (ja) * | 2013-04-03 | 2014-10-27 | テルモ株式会社 | 構造体およびこれを用いてなる内視鏡 |
JP2014200973A (ja) * | 2013-04-03 | 2014-10-27 | テルモ株式会社 | 構造体およびこれを用いてなる内視鏡 |
-
2015
- 2015-12-11 JP JP2015242081A patent/JP6585489B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017105958A (ja) | 2017-06-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7163509B2 (en) | Component of endoscope and endoscope provided with the component | |
JP2011212338A (ja) | 内視鏡の可撓管及びその製造方法 | |
WO2014157375A1 (ja) | 内視鏡用可撓管およびその製造方法 | |
JP6966549B2 (ja) | 内視鏡用可撓管、内視鏡型医療機器、及びこれらの製造方法 | |
JP6072089B2 (ja) | 可撓管、内視鏡型医療機器およびトップコート層用の樹脂組成物 | |
JP7289609B2 (ja) | 樹脂製可動部材および医療機器 | |
JP7215505B2 (ja) | 樹脂製可動部材および構造体 | |
WO2018159249A1 (ja) | 医療機器用塗料および医療機器 | |
JP6585489B2 (ja) | 医療装置用塗料および医療装置 | |
JP6847705B2 (ja) | 医療機器用樹脂組成物 | |
KR101706028B1 (ko) | 코팅용 수지 조성물 | |
WO2018150970A1 (ja) | 医療機器用塗料および医療機器 | |
JP3776783B2 (ja) | 内視鏡の指標組成物 | |
JP6329804B2 (ja) | 可撓管、これを用いた内視鏡型医療機器、その接着剤、可撓管および内視鏡型医療機器の製造方法 | |
JP6226494B2 (ja) | 内視鏡用可撓管および内視鏡型医療機器 | |
JP5289283B2 (ja) | 内視鏡装置及びその製造方法 | |
JP2011056014A (ja) | マーキングを設けた内視鏡及び内視鏡の挿入部へのマーキング方法 | |
JP2003126023A (ja) | 内視鏡装置 | |
WO2022004655A1 (ja) | 内視鏡用可撓管、内視鏡型医療機器、内視鏡用可撓管を構成する被覆材料の製造方法、及び内視鏡用可撓管の製造方法 | |
JP2002224021A (ja) | 内視鏡用可撓管 | |
US20230292998A1 (en) | Flexible tube for endoscope, endoscopic medical device, and methods for producing the same | |
EP4268701A1 (en) | Flexible tube for endoscope, endoscope-type medical instrument, and methods for manufacturing same | |
JP2010284436A (ja) | 内視鏡用可撓管、及びその製造方法 | |
US20230135925A1 (en) | Flexible tube for endoscope, endoscopic medical device, and methods for producing the same | |
WO2022070722A1 (ja) | 内視鏡用可撓管、内視鏡型医療機器、及びこれらの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20151214 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180801 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20180802 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190611 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190725 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190813 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190905 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6585489 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |