JP3776783B2 - 内視鏡の指標組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡の指標組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、一般に、人体の体腔内等に挿入されて、人体の体腔内等の観察、検査、診断、および治療を行うための装置である。内視鏡の挿入部は、体腔内等に挿入する長さを術者が判断できるように、印刷やマーキング等によって、距離目盛り等の指標が付されている。
【0003】
このような内視鏡の挿入部に指標を付す方法として、光硬化型インクを用いる方法(特開昭61−241184号)、弗素ゴムの外皮に対し加硫前の弗素ゴムを溶媒として用いたマーキング液を用いる方法(特開昭63−277031号公報)等が知られている。
【0004】
また一般に、内視鏡の挿入部の指標のための白色のインクは、ウレタン系の2液硬化型インクを使用していたが、挿入部は体腔内の曲がった経路に沿って挿入されることから、できるだけ柔軟な伸びのあるインク組成物を用いることが好ましい。しかし、柔軟な伸びのあるインク組成物はほとんどないのが現状である。
【0005】
内視鏡は、一般に、グルタールアルデヒド系の滅菌液、過酢酸を含む滅菌液、及び過酸化水素を含む滅菌液を用いた滅菌法、過酸化水素と低温プラズマを併用した滅菌法、オートクレーブ滅菌法により滅菌される。しかし、これらの滅菌方法によると、挿入部の指標に用いたウレタン系の2液硬化型インクが黄変したり、変色するという現象が生ずる。
【0006】
また、このような2液硬化型インクは、酸化や加水分解により、熱硬化劣化や熱軟化劣化を起こしてしまい、硬くなって亀裂を生じたり、軟化または液状になって、挿入部の指標に用いたインクが挿入部の外皮樹脂から剥離することがあった。
【0007】
このため、内視鏡の体腔内への挿入時の挿入深さを測定することが困難となり、また、内視鏡の挿入の際に、体腔内の粘膜を傷つけたりして、滑りも悪くなり、患者に対する負担が多くなる場合があるという問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされ、内視鏡の挿入部に塗布または印刷され、かつ硬化され、黄変、割れ、硬化劣化、および剥離を生ずることがなく、支障なく内視鏡挿入部の体腔内への挿入を可能とする指標組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明は、チタンホワイトからなる着色顔料と、ポリフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体またはポリフルオロオレフィン−ビニルエステル共重合体である含フッ素共重合体からなるバインダーと、液状可塑剤と、前記顔料、前記バインダー、および前記可塑剤とともに混合して、インク主剤を調製するための溶剤と、前記インク主剤を二液反応により硬化することの可能な無黄変型のイソシアネート系硬化剤とを含むことを特徴とする、体腔内に挿入される内視鏡の挿入部に指標を印刷するための内視鏡の指標組成物を提供する。
【0010】
本発明の指標組成物において、前記着色顔料は、チタンホワイトであり、紫外線を遮蔽可能な超微粒子酸化チタンを含有するチタンホワイトを用いることが望ましい。
また、本発明の指標組成物は、ジブチルチンジラウレートまたはアミンからなる硬化触媒を更に含有することが出来る。
【0011】
本発明の指標組成物において、可塑剤としては、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエン、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、液状ポリクロロプレン、液状ポリオキシプロピレン、液状ポリオキシテトラメチレングリコール、液状ポリオレフィングリコール、液状ポリ−ε−カプロラクトン、液状シリコーンゴム、液状ポリスルフィドゴム、液状フッ素ゴム、および液状ポリイソブチレンからなる群から選ばれた少なくとも1種の液状化学物質を用いることが好ましい。
【0012】
この液状化学物質は、無黄変型イソシアネート系硬化剤と反応して、または反応せずに、指標組成物皮膜に柔軟性、可撓性、伸びおよび密着性を付与する。
【0014】
以下、本発明の内視鏡の指標組成物について、より詳細に説明する。
本発明の指標組成物は、含フッ素共重合体からなるバインダーを用い、これに着色顔料、液状可塑剤、溶剤を加えてインク主剤を調製し、このインク主剤に、インク主剤を2液反応により硬化することの可能な無黄変型のイソシアネート系硬化剤を組合せることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の指標組成物において、各成分の配合組成は、特に限定されないが、通常、インク主剤100重量%中、含フッ素共重合体が10〜60重量%、着色顔料が10〜60重量%、液状可塑剤が1〜30重量%、溶剤が10〜60重量%であり、このインク主剤100重量部に対し、無黄変型のイソシアネート系硬化剤が3〜30重量部であるのが好ましい。
【0016】
このような指標組成物を内視鏡の挿入部に塗布または印刷し、加熱硬化させることにより、指標組成物の黄変、割れ、硬化劣化、および剥離を生ずることがない、体腔内への挿入に支障のない、挿入部に指標が付された内視鏡を得ることが可能である。
【0017】
一方、内視鏡を滅菌する方法として、過酸化水素と低温プラズマを併用した滅菌法があるが、この滅菌法によると、紫外線が発生する。また、紫外線発生装置を用いて滅菌する場合もある。これらの場合、紫外線が指標組成物を透過して指標組成物と内視鏡挿入部外皮との密着界面に到達し、界面劣化を生じてしまう。
【0018】
このような場合、顔料として、紫外線を遮蔽可能な超微粒子酸化チタンを含有するチタンホワイトを用いることにより、紫外線を遮蔽して、上記界面劣化を防止することが出来る。一般的な白色顔料であるチタンホワイト(酸化チタン)は、通常20〜50μmの粒径を有するが、これに紫外線遮蔽性を示す0.01〜0.05μmの粒径の超微粒子酸化チタン(紫外線遮蔽用チタンホワイト)をブレンドすることにより、紫外線を効果的に遮蔽し、紫外線が指標組成物を透過して指標組成物と内視鏡挿入部外皮との密着界面に到達し、界面劣化を生じることを防止することが出来る。
【0019】
指標組成物の黄変は、硬化剤に含まれるイソシアネートのうち、ある種類のものにより生ずる。一般的には、トリレンジイソシアネート等の芳香族系イソシアネートを硬化剤として使用した場合、長期間の時間経過による劣化を含めて、紫外線、熱、酸化による分子の切断や劣化反応により、指標組成物が黄変または茶褐色に変色するのである。
【0020】
本発明は、硬化剤として、無黄変タイプイソシアネート系硬化剤を用いているので、このような指標組成物の変色を生ずることがない。
【0021】
本発明の指標組成物において、液状可塑剤は、指標組成物に柔軟性、可撓性、伸び、密着性を付与するために添加される。即ち、液状可塑剤が添加されない場合には、含フッ素共重合体からなるバインダーを用い、これに着色顔料、溶剤を加えてインク主剤を調製し、このインク主剤に、2液反応により硬化可能な無黄変型のイソシアネート系硬化剤を配合し、これを硬化しても、含フッ素共重合体はもともと硬く、伸びが無いため、内視鏡の挿入部を曲げた場合に指標組成物の皮膜自体が割れて、クラックが発生してしまう。
【0022】
これに対し、液状可塑剤を添加した場合には、指標組成物に柔軟性、可撓性、伸び、密着性が付与され、皮膜自体が割れてクラックが発生することがない。
【0023】
また、本発明の指標組成物において、含フッ素共重合体からなるバインダーは、耐薬品性、耐熱性や、湿熱性が非常に優れているため、従来用いられていた、耐薬品性、耐熱性、耐湿熱性に劣るウレタン等に代わって用いられる。長期保管や各種滅菌等による黄変や変色、135℃の高温や高い湿熱状態で酸化や加水分解での熱硬化劣化、熱軟化劣化により、指標組成物が硬化して割れたり、軟化や液状になって、指標組成物と挿入部の外皮樹脂との剥離が生じることを防止するには、耐薬品性、耐熱性、湿熱性に優れた含フッ素共重合体からなるバインダーを用いることが必須である。
【0024】
本発明の指標組成物において、バインダーとして使用される含フッ素共重合体の具体例として、クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルの交互共重合体またはクロロトリフルオロエチレンとビニルエステルのランダム共重合体を挙げることが出来る。この共重合体は、例えば、ルミフロン(商品名:旭硝子社製)またはセフラルコート(商品名:セントラル硝子社製)として市販されている。
ルミフロンは、フルオロエチレン単位とビニルエーテル単位が交互に規則的に配列した共重合体であり、セフラルコートは、フルオロエチレン単位とビニルエステル単位がランダムに配列した共重合体であり、弗素樹脂であるため化学的に安定であるので、耐候性に優れているとともに、弗素樹脂でありながら各種溶剤に可溶であるという特異的な特性を有している。
【0025】
ルミフロンまたはセフラルコートを構成するフルオロエチレン単位とビニルエーテル単位またはビニルエステル単位のうち、フルオロエチレン単位が耐候性、耐久性の機能を果たし、ビニルエーテル単位またはビニルエステル単位のアルキル基が溶剤可溶性、透明性、光沢性、硬度、可とう性の機能を、水酸基およびカルボキシル基が基材密着性の機能をそれぞれ果たしている。
【0026】
なお、本発明の指標組成物は、内視鏡の挿入部の外皮樹脂上に塗布または印刷される関係から、溶剤を用いる必要がある。溶剤としては、種々の種類のものを使用することができるが、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン等のケトン類、高沸点エステル系溶剤を混合して用いることが出来る。
【0027】
また、本発明の指標組成物には、硬化触媒を用いることが、印刷性能の見地から好ましい。硬化触媒としては、ジブチルチンジラウレートやアミンを使用することが出来、印刷作業性(被印刷物基材素材、指標組成物粘度、指標組成物の溶剤蒸発速度、指標組成物の乾燥硬化速度、指標組成物の可撓性等)を総合勘案して、適宜選定することが望ましい。
【0028】
また、顔料は、一般に視認性の点から、白色顔料である場合が多いが、他の顔料を用いて、赤、黄、緑、青等の顔料を添加して着色した指標組成物にしても良い。
【0029】
ただし、硬化触媒に関しては、ジブチルチンジラウレート等の錫を含む有機物は、環境ホルモン等の観点から極力使用量を削減するか、白色顔料のチタンホワイト(酸化チタン)を触媒的な働きをさせて使用しないか、アミン系を使用することが望ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態としての、種々の実施例を示す。
実施例1
クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルの交互共重合体またはクロロトリフルオロエチレンとビニルエステルのランダム共重合体(以下化合物Aと呼ぶ、ルミフロンLF200F:商品名、旭硝子社製、またはセフラルコートA402B:商品名、セントラル硝子社製)からなるバインダー20重量%(固形分)に対し、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG:商品名、三菱化学社製)からなる可塑剤を10%重量部、白色顔料としてのチタンホワイト35重量%、更に、芳香族炭化水素(キシレン)15重量%、ケトン系(メチルエチルケトン)10重量%、および高沸点エステル系溶剤(酢酸イソブチル)10重量%からなる混合溶剤を配合して、インク主剤を調製した。
【0031】
このインク主剤に、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(コロネートEH:商品名、日本ポリウレタン社製)を、主剤100重量部に対して10重量部添加して混合し、本実施例に係る指標組成物を得た。
【0032】
この指標組成物を、内視鏡の可撓管の外周部に、スクリーン印刷やタンポ印刷等の印刷装置を用いて白線を印刷し、加熱硬化させて、指標をマーキングした。
【0033】
比較例
クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルの交互共重合体またはクロロトリフルオロエチレンとビニルエステルのランダム共重合体(化合物A)からなるバインダー30重量%(固形分)に対し、白色顔料としてチタンホワイト30重量%並びに紫外線遮蔽に効果のある0.01〜0.05μmの粒径の超微粒子酸化チタン(TTO−D2:商品名、石原産業社製)5重量%、更に芳香族炭化水素(トルエン)15重量%、ケトン系(メチルエチルケトン)10重量%、および高沸点エステル系溶剤(酢酸イソブチル)10重量%の混合溶剤を配合して、インク主剤を調製した。
【0034】
このインク主剤に、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(デュラネートTSE−100:商品名、旭化成社製)を主剤100重量部に対して20重量部を添加して混合し、本実施例に係る指標組成物を得た。
【0035】
この指標組成物を、内視鏡の可撓管の外周部に、スクリーン印刷やタンポ印刷等の印刷装置を用いて白線を印刷し、加熱硬化させて、指標をマーキングした。
【0036】
実施例2
クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルの交互共重合体またはクロロトリフルオロエチレンとビニルエステルのランダム共重合体(化合物A)からなるバインダー25重量%(固形分)に対し、液状ポリオレフィングリコール(ポリエーテルHA:商品名、三菱化学社製)からなる可塑剤を10%重量部、白色顔料としてチタンホワイト30重量%並びに紫外線遮蔽に効果のある0.01〜0.05μmの粒径の超微粒子酸化チタン(TTO−D2:商品名、石原産業社製)5重量%、更に芳香族炭化水素(トルエン)10重量%、ケトン系溶剤(メチルエチルケトン)10重量%、および高沸点エステル系溶剤(酢酸イソブチル)10重量%からなる混合溶剤を配合して、インク主剤を調製した。
【0037】
このインク主剤に、硬化剤として無黄変型イソシアネート(LTI:商品名、協和発酵工業社製)を、インク主剤100重量部に対して5重量部を添加して混合し、本実施例に係る指標組成物を得た。
【0038】
この指標組成物を、内視鏡の可撓管の外周部に、スクリーン印刷やタンポ印刷等の印刷装置を用いて白線を印刷し、加熱硬化させて、指標をマーキングした。
【0039】
実施例3
クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルの交互共重合体またはクロロトリフルオロエチレンとビニルエステルのランダム共重合体(化合物A)からなるバインダー20重量%に対し、液状フッ素ゴム(G−101:商品名、ダイキン)からなる可塑剤を10重量%、白色顔料としてチタンホワイト30重量%並びに紫外線遮蔽性を示す0.01〜0.05μmの粒径の超微粒子酸化チタン(TTO−D2:商品名、石原産業社製)5重量%、更に芳香族混合炭化水素(トルエン)15重量%、ケトン系溶剤(メチルエチルケトン)10重量%、および高沸点エステル系溶剤(酢酸イソブチル)10重量%からなる混合溶剤を配合してインク主剤を調製した。
【0040】
このインク主剤に対し、硬化剤として無黄変型キシリレンジイソシアネート(タケネート500:商品名、武田薬品社製)を主剤100重量部に対して5重量部添加して混合し、本実施例に係る指標組成物を得た。
【0041】
この指標用インク組成物を、内視鏡の可撓管の外周部に、スクリーン印刷やタンポ印刷等の印刷装置を用いて白線を印刷し、加熱硬化させて、指標をマーキングした。
【0042】
従来例
バインダーとしてのウレタン樹脂20重量%に、白色顔料としてチタンホワイト35重量%と、芳香族混合炭化水素(トルエン)20重量%、ケトン系溶剤(メチルエチルケトン)15重量%、および高沸点エステル系溶剤(酢酸イソブチル)10重量%からなる混合溶剤とを配合し、インク主剤を調製した。
【0043】
このインク主剤に対し、硬化剤として無黄変型キシリレンジイソシアネート(タケネート500:商品名、武田薬品社製)を主剤100重量部に対して5重量部を添加して混合し、指標組成物を得た。
【0044】
この指標組成物を、内視鏡の可撓管の外周部に、スクリーン印刷やタンポ印刷等の印刷装置を用いて白線を印刷し、加熱硬化させて、指標をマーキングした。
【0045】
以上の各実施例、比較例および従来例に係る指標組成物の成分組成を、下記表1に示す。尚、特性試験は、内視鏡の可撓管の外周部への印刷後、80℃で1時間乾燥させ、室温で一日、状態調整した後に実施した。
【0046】
【表1】
【0047】
※1:内視鏡挿入部蛇管に印刷した際の印刷作業性と曲げによる密着性の評価により、印刷性を評価した。
※2:内視鏡挿入部蛇管の外皮樹脂シートに実施例、比較例および従来例に係る指標組成物を印刷し、そのシートを伸ばして指標組成物の伸びを調査し、150%以上の伸びで剥離しない場合をOKとし、剥離した場合をNGとした。
※3:オートクレーブ滅菌600例後の色調を目視で検査した。
※4:オートクレーブ滅菌600例後の内視鏡挿入部の指標の剥離状態を目視で検査した。
※5:総合評価は、印刷性、伸び、オートクレーブ滅菌後の色調、オートクレーブ後の指標の剥離状態で決定して、下記の基準で総合評価を行った。
◎:優、
○:良、
△:可、
×:不可。
【0048】
上記表1から、本発明の範囲内の指標組成物(実施例1〜3)は、いずれも優れた特性を示しているのに対し、液状可塑剤を用いない比較例に係る組成物は、指標組成物の伸びが劣り、またオートクレーブ滅菌に剥離が生じ、総合評価は可であった。また、バインダーとしてウレタン樹脂を用いた従来例に係る組成物は、オートクレーブ滅菌後に変色および剥離が生じ、総合評価も不可であった。
【0049】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によると、バインダーとしての含フッ素共重合体に、白色顔料と可塑剤を混合して主剤とし、これに無黄変型のイソシアネート系硬化剤を配合しているため、この指標組成物を用いて、内視鏡の挿入部における可撓管の指標のマーキングを行うことにより、組成物が黄変したり、酸化や熱劣化により剥離が生じることが防止される。
Claims (2)
- チタンホワイトからなる着色顔料と、
ポリフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体またはポリフルオロオレフィン−ビニルエステル共重合体である含フッ素共重合体からなるバインダーと、
液状可塑剤と、
前記顔料、前記バインダー、および前記可塑剤とともに混合して、インク主剤を調製するための溶剤と、
前記インク主剤を二液反応により硬化することの可能な無黄変型のイソシアネート系硬化剤と
を含むことを特徴とする、体腔内に挿入される内視鏡の挿入部に指標を印刷するための内視鏡の指標組成物。 - 前記可塑剤は、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエン、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、液状ポリクロロプレン、液状ポリオキシプロピレン、液状ポリオキシテトラメチレングリコール、液状ポリオレフィングリコール、液状ポリ−ε−カプロラクトン、液状ポリスルフィドゴム、液状フッ素ゴム、および液状ポリイソブチレンからなる群から選ばれた少なくとも1種の液状化学物質であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の指標組成物。
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