JP2003135603A - ガイドワイヤー及びガイドワイヤーの製造方法 - Google Patents

ガイドワイヤー及びガイドワイヤーの製造方法

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JP2003135603A
JP2003135603A JP2001336149A JP2001336149A JP2003135603A JP 2003135603 A JP2003135603 A JP 2003135603A JP 2001336149 A JP2001336149 A JP 2001336149A JP 2001336149 A JP2001336149 A JP 2001336149A JP 2003135603 A JP2003135603 A JP 2003135603A
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outer diameter
wire
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Yuko Yamada
雄康 山田
Yasunari Kojima
保成 小島
Hideo Takahashi
秀雄 高橋
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DAIMETSUKU KK
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DAIMETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な作業で確実に脱落を防止した状態で高
X線造影物質を取付けることのできるガイドワイヤーを
提供する。 【解決手段】 芯線11の柔軟部15の先端側をマーカ
ー取付け部19とし、ここに取付け部の外径より大きい
内径を有するマーカー31としてのコイルを装着し、コ
イルから突出させた部分を機械的に薄板状に変形させ、
余剰の部分を切断してコイルの脱落を防止する係止部2
1を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用カテーテル等を
人体の所望の位置に導入するのに使用するガイドワイヤ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、脳内部の血管のようにより細い臓
器血管に導入可能なマイクロカテーテルが開発され、カ
テーテルを使用したこれら臓器の治療、検査が急速に普
及している。ところで、カテーテルを人体の所望の位置
に導入するために従来からガイドワイヤーが使用されて
いる。そして、カテーテルの細径化に伴い、ガイドワイ
ヤーの細径化も求められ、従来のスプリング型のガイド
ワイヤーに代わって単一線型のガイドワイヤーが使用さ
れるようになっている。
【0003】この単一線型のガイドワイヤーでは、その
芯線は、先端側を血管の屈曲に容易に対応して屈曲でき
るように細くして柔軟部とする一方、手元側の本体部
を、ガイドワイヤーを血管内へ押し進める際に力の伝達
が確実に行われるように、即ちプッシュアビリティが確
保できるように径を太くし、この芯線全体を合成樹脂で
被覆しているのが一般的である。
【0004】ところで、ガイドワイヤーの細径化によ
り、二つの問題が生じる。第1には、細径化によりガイ
ドワイヤー先端部のX線造影性が低下する問題である。
これに対処するために、ガイドワイヤー先端に金などの
高X線造影性を有する材料で作ったコイル或いはパイプ
状のマーカーを取り付けることが行われている。
【0005】しかし、このマーカーの芯線への取付けを
機械的な圧着などの方法で行おうとする場合、柔軟部先
端がきわめて細くなっているため、その取付け作業はき
わめて高い精密性が要求され、高度な技巧を必要とし、
きわめて困難で手間の掛かる作業となる。また、ロー付
け或いは半田付けを採用する場合でもその作業は高い精
密性を要求され、困難で手間を要するばかりでなく、ロ
ー付け或いは半田付けの際の作業温度が細径部の冶金的
特性を損ない、ガイドワイヤーで重要な特性である、曲
げに対する復元性、反復曲げに対する粘り性の低下をも
たらす。このように、従来のマーカーの芯線への取付け
方法には、技術的な面、作業能率の面、コストの面にお
いて問題が多い。
【0006】第2に、前述のごとく芯線全体を合成樹脂
で被覆しているが、この被覆は、血管内に挿入されたガ
イドワイヤーが血液と直接接触するのを避ける目的のほ
かに、ガイドワイヤーの走行性をよくするための潤滑性
ポリマーをガイドワイヤーの表面に安定的に固定する目
的を有する。これについては、例えば特許第15493
19号に、サブストレート表面の反応性有機官能基と無
水マレイン酸系高分子物質とを共有結合させて固定する
方法が開示されている。
【0007】ところが、従来の構成では芯線の全体を合
成樹脂で被覆することとなるので、その樹脂の膜厚を考
慮して、芯線の本体部の太さを、マイクロカテーテルの
内径に対応して決定される、ガイドワイヤーの所定の限
界直径の80%乃至85%に設定せざるを得ず、その
分、ガイドワイヤーのプッシュアビリティが低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記従来
の単一線型のガイドワイヤーの有する問題点に鑑みてな
されたものであり、先ず第1に、新規で容易且つ安価に
実施することのできる柔軟部先端へのマーカーの取付け
構造を備えたガイドワイヤーを提供することをその課題
とする。
【0009】本発明は、芯線の本体部の直径を、所定の
限界直径そのものとすることを可能とする構成を備えた
ガイドワイヤーを提供することもその課題とする。
【0010】本発明はさらに、上記のようなガイドワイ
ヤーを製造するのに特に適した製造方法を提供すること
もその課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るガイドワイヤーでは、高X線造影部材
として、芯線の柔軟部に設けられる取付け部の外径より
大きい内径と、芯線の本体部の外径より小さい外径を有
する中空部材を用い、この部材の脱落を阻止する係止部
を、柔軟部の先端に一体に形成した。
【0012】ある実施の形態では、芯線は少なくとも柔
軟部の先端から所定の範囲に渡って、弾力性を有する合
成樹脂性の被覆部材により被覆されており、該被覆部材
が芯線に密着して被着することにより、高X線造影部材
が取付け部に対して固定されている。
【0013】ある実施の形態では、被覆部材は芯線の本
体部を被覆しておらず、被覆部材を備えた芯線全体が潤
滑性物質によりコーティングされている。
【0014】また、本発明に係るガイドワイヤーの製造
方法では、芯線の柔軟部に設けられる取付け部の外径よ
り大きい内径と、芯線の本体部の外径より小さい外径を
有する中空の高X線造影部材を取付け部に挿通し、取付
け部の先端を高X線造影部材から突出させる行程と、取
付け部の、高X線造影部材から突出した部分を薄板状に
変形させ、高X線造影部材の脱落を防止する係止部を形
成する行程とを含んでいる。
【0015】ある実施の形態では、少なくとも本体部を
除いて芯線に合成樹脂からなる被覆部材を密着して被覆
し、これにより高X線造影物質を取付け部に固定する行
程と、被覆部材を備えた芯線の全体を潤滑性物質でコー
ティングする行程を含んでいる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の具
体的実施の形態を説明するが、本願発明の範囲は以下に
説明される実施の形態に限定されるものではない。
【0017】図1は本願発明の実施の形態に係るガイド
ワイヤー1の断面図であり、図2はガイドワイヤー1の
先端部近傍の部分拡大断面図であり、図3は図2の矢視
A−A図である。なお、図示したガイドワイヤーの各部
の寸法関係は、図示の関係から誇張して示してある。
【0018】図において符号11は芯線であり、ステン
レス線、ピアノ線、Ni−Ti合金の線材などが使用可
能であるが、Ni−Ti合金の線材が好ましく、例えば
特開2000−140124号に開示された非超弾性
(非応力誘起マルテンサイト変態)型のNi−Ti合金
の線材が好適である。
【0019】芯線11は、従来の単一線型ガイドワイヤ
の芯線と同様に、径の太い本体部13と、本体部より径
の小さい柔軟部15とから構成されている。本体部13
の外径寸法は、後述するようにガイドワイヤーの所定の
限界寸法に設定されている。
【0020】柔軟部15は、本体部13に繋がり、柔軟
部15の先端方向に向かって漸次径が小さくなるテーパ
部17と、テーパ部17の先端から同一径で所定の長さ
だけ伸びるマーカー取付部19とを備えている。このマ
ーカー取付部19に、本実施の形態では白金で製造し
た、その内径がマーカー取付部19の外径より僅かに大
きいコイルスプリングが、マーカー31として挿通して
取付けられている。そして柔軟部15の先端すなわちマ
ーカー取付部19の外端部に、マーカー31の脱落を防
止する係止部21が一体に形成されている。係止部21
は、図において縦長の長方形の形をした薄板状に形成さ
れている。この係止部の形成に付いては後述する。な
お、マーカー取付け部19を同一直径に形成することは
必須ではなく、柔軟部全体がテーパ状に形成されていて
もよい。その先端部の所定の範囲においてその外径がマ
ーカー31の内径より小さければよい。
【0021】なお、マーカー31に付いては、パイプ状
に形成したものも使用可能であるが、ガイドワイヤー1
の先端部の柔軟性を阻害しないこと、使用する際にガイ
ドワイヤー1の先端を任意の形状に変形させる際の容易
さを考慮して、直径0.025乃至0.100mmの白
金線或は金線を外径0.15乃至0.30mm、内径
0.1mm、長さ10乃至20mmに予め形成したコイ
ルを使用するのが好適である。
【0022】符号41は合成樹脂により形成された被覆
体であり、本実施の形態では、図1に示されるように、
芯線11の柔軟部15のみを被覆し、本体部13は被覆
していない。そして被覆体41は、図から判るとおり芯
線11の柔軟部15の略全体を覆い、先端に向かうにつ
れて次第に肉厚になると共に、その外径が次第に細くな
るように若干のテーパがついたテーパ部43と、そのテ
ーパ部43の先端、すなわち芯体11の係止部21の前
方で略球状に形成された球形部45とを備えている。球
状部45の直径は、芯線11の本体部13の外径より小
さい。
【0023】テーパ部43に対応する部分は必ずしも先
端に向かって細くなるように形成する必要はないが、芯
線11のテーパ部15に合わせてテーパ上にしたほう
が、この部分の柔軟性に優れる。また、球形部45を設
けることにより、このガイドワイヤー1を血管内に挿入
し、移動させる際に、血管壁を損傷することが防止され
る。この被覆体41の形成に付いては後述する。
【0024】被覆体41は後述するように形成されるこ
とにより、芯線11の柔軟部15の外周に密着してお
り、これにより、前述のとおりマーカー取付部19の外
径より大きい内径を有するマーカー31が、マーカー取
付部19の所定の位置において位置決めされ、移動しな
いようになっている。
【0025】符号51は、前述のように部分的に被覆体
41を被覆された芯線11の全体に施された潤滑性物質
によるコーティング層である。ここで潤滑性物質とは、
湿潤時に潤滑性を発現する物質であり、水溶性のポリマ
ーである。水溶性ポリマーとしては、でんぷん類、セル
ロース類、多糖類、或は合成水溶性ポリマーなど多くの
物質が考えられるが、コーティング剤としては、その物
質が有機溶媒に可溶であり、湿潤時に好ましい潤滑性を
発現する物質として、ポリエチレングリコール、ポリア
クリル酸、ビニルピロリドン、メチルビニルエーテル無
水マレイン酸コポリマーなどが挙げられる。これら合成
水溶性ポリマーの中で、メチルビニルエーテルと無水マ
レイン酸が1対1の共重合体(以下、VEMAと略称す
る)が特に有効である。
【0026】ところで、従来潤滑性物質を金属製の芯線
の表面に直接コーティングすることは技術的に困難とさ
れ、特許第1549319号等に記載されているよう
に、芯線全体を合成樹脂で被覆し、その上に潤滑性物質
をコーティングしていたが、本願発明者は、シランカッ
プリング剤を利用することにより、潤滑性物質を合成樹
脂の被膜無しに芯線にコーティングすることが可能であ
ることを見出した。
【0027】すなわち、本願発明のガイドワイヤー1に
施したコーティング層は2層からなる。内側の第1コー
ティング層53は、シランカップリング剤中に、通常で
は潤滑性被膜としては機能しない、1%以下、好ましく
は0.1乃至0.5%のVEMAを添加して作成したプ
ライマーにより形成されたコーティング層である。すな
わち、このようにして作成したプライマーに、被覆体4
1を部分的に被覆した芯線11全体を浸漬し、取り出し
た後乾燥させてこの第1コーティング層53を形成す
る。そして外側の第2層コーティング層55は、VEM
Aにより形成されたコーティング層である。すなわち有
機溶剤に溶かしたVEMAを第1コーテイング層53の
上に塗付し、溶剤を揮散させて形成したものである。こ
のようにして形成したコーテング層51は、芯線11の
被覆体41を被覆された柔軟部15のみでなく、被覆体
41が被覆されていない本体部13にも十分な結合力を
持って固定されており、きわめて良好な潤滑性を発揮す
ることが認められた。なお、上記のプライマーを作成す
る際のシランカップリング剤としては、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシランの1乃至5%溶液を使用した。
【0028】次に、図4に示す工程図を参照して本実施
の形態に係るガイドワイヤー1の製造方法について説明
する。
【0029】図(イ)において、本体部13と柔軟部1
5とを備えた芯線11とマーカー31であるコイルを準
備する。芯線11の柔軟部15の先端近傍に形成された
マーカー取付部19の長さは、完成品のガイドワイヤー
1の取付部19の長さより長くなっている。次に(ロ)
示されるようにマーカー31をマーカー取付部19に装
着し、取付部19の先端側がマーカー31より若干突出
した状態にする。次いで取付部19のマーカー31から
突出した部分を機械的に、例えば工具を用いて矩形扁平
状に変形させる(図ハ参照)。そして、その扁平状に変
形した部分を所定の長さだけ残して切断する。これによ
り、芯線11に係止部21が一体的に形成される(図ニ
参照)。係止部21の幅B(図2参照)は芯線11の本
体部13の外径より小さい。
【0030】次いで被覆体41を形成するための合成樹
脂製のチューブ35を用意する(図ニ)。本実施の形態
ではこの樹脂チューブとしてウレタンチューブを使用し
た。チューブ35の外径は芯線11の本体部13の外径
より若干大きく、内径は本体部13の外径より小さく、
マーカー取付部19の外径より大きい。そしてチューブ
35をキシレンに浸漬して膨潤させる。この膨潤させた
樹脂チューブ35内に図ホに示すように芯線11の柔軟
部15を挿通し、チューブ35の一端36が柔軟部15
のテーパ部17の内側端部すなわち本体部13に繋がる
位置に来るように配置する。そしてテーパ部17に接着
剤を塗布する。なお、この接着剤はマーカー31の造影
性には何ら影響を与えないものである。
【0031】次いでチューブ35の一端36を適宜な手
段を用いて芯体11に対して移動しないように固定し、
他端37を所定の張力を作用させて引張る(図ヘ)。こ
のとき図示のように、チューブ35の内周側は柔軟部1
5、マーカー31、係止部21の周囲に密着した状態と
なる。そしてその一端36側はきわめて肉が薄くなり、
他端37側に向かうにつれて肉厚になり、その外径は他
端側が小さくなるようにテーパ状となる。このように所
定の張力を作用させた状態を維持したまま、所定の温度
で加熱し、溶媒を気散させる。溶媒が気散することによ
りチューブはその状態のままで柔軟部15の周囲に密着
固定される。樹脂が密着固定されることにより、マーカ
ー31もマーカー取付部19に対して固定されることと
なる。
【0032】溶剤の気散を行なった後、係止部21の少
し外側でチューブ35を切断する(図ト)。そして切断
後、その切断した個所をチューブ35と同質のディッピ
ング液に浸漬して液粒を付着させ、溶媒を気散させて球
状部45を形成する(図チ)。このようにして被覆体4
1が形成される。
【0033】次に、このように柔軟部15に被覆体41
を被覆された芯線11全体を前述したプライマーに所定
時間浸漬した後これを乾燥させて第1コーテイング層を
形成する(図リ)。次いで芯線11全体を前述のVEM
Aコーティング剤でコーティングし、加熱処理して第2
コーティング53を固定、形成する。
【0034】以上、本発明のガイドワイヤー1の製造方
法について説明したが、次に本発明のガイドワイヤー1
の具体的な一実施例を説明する。この実施例は、通常
0.016インチのガイドワイヤーである。
【0035】使用した芯線11は全長1800mm、先
端すなわち係止部21形成前の先端の直径0.09m
m、本体部の直径が0.4mmで、先端側320mmの
部分が先端に向かって縮径するようにテーパ状になった
柔軟部となっている。芯線1の材料は非超弾性型Ni−
Ti合金である。
【0036】マーカー31としては、白金の線径0.0
5mm、内径0.1mm、外径0.2mm、長さ15m
mのコイルを使用した。このコイル内に柔軟部の先端部
を挿通し、コイルから少しその先端を突出させた。その
突出した部分に工具を用いて機械的に変形させ、厚み約
0.04mm、幅約0.15mm、長さ約5mmの矩形
で扁平な形に形成した。そしてその先端側を、1mmを
残して切断し、係止部21を形成し、これによりマーカ
ー31が芯線11から脱落することがないようにした。
【0037】次に被覆部材41を形成するための合成樹
脂性のチューブとして、X線造影性を有する硫酸バリウ
ム40%を含む、外径0.45mm、内径0.3mmの
ウレタンチューブ35(商標:ペレセン80AE)を用
意し、これをキシレン中に浸漬して膨潤させた後、図4
(ホ)に示す状態に挿通し、さらに(ヘ)に示すように
引張り、張力を作用させた状態のまま、100℃で60
分保持してキシレンを気散させ、チューブ35を引張り
状態のままで柔軟部15に固着した。前述のようにチュ
ーブ35先端の余剰の部分を切断し、チューブ35と同
質のディッピング液にその切断部を浸漬し、球状部45
を形成した。
【0038】次いで、1%γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン溶液にVEMAを0.2%含ませて作ったプ
ライマーに30秒間浸漬した後、80℃で30分間乾燥
した。その後、全体を3.0%VEMAコーティング剤
でコーティングし、100℃で60分間過熱してこれを
固定した。
【0039】このようにして作成したガイドワイヤー
は、引張り強度は9Nを示し、先端部における高いX線
造影性を示した。また、血管の末端まで導入するのに十
分なプッシュアビリティを示し、良好な潤滑性により優
れた走行性を示した。またその潤滑性は長時間に使用し
ても維持されることが判明した。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本願発明に係るガ
イドワイヤーでは、高X線造部材の芯線の柔軟部への取
付けが、芯線の特性に影響を与えることなく、簡単な方
法で、高度な技巧を必要とせずに行なうことができ、従
来のガイドワイヤーにおいて見られた、技術的観点及び
作業効率、製造コスト等の観点での問題点が解消され
る。
【0041】また、芯線に直接潤滑性物質をコーテング
するようにしたので、本体部を限界直径に設定するする
ことができ、柔軟部の柔軟性、ガイドワイヤーの血管内
での走行性を阻害することなく、プッシュアビリティを
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るガイドワイヤーの断
面図である。
【図2】図1のガイドワイヤーの部分拡大断面図であ
る。
【図3】図2における矢視A−A図である。
【図4】ガイドワイヤーの製造工程図である。
【符号の説明】
1 ガイドワイヤー 11 芯線 13 本体部 15 柔軟部 17 テーパ部 19 マーカー取付け部 21 係止部 31 マーカー 35 樹脂チューブ 41 被覆体 43 テーパ部 45 球状部 51 コーティング層 53 第1コーティング層 55 第2コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 保成 千葉県市川市塩浜2−24 ダイメック株式 会社内 (72)発明者 高橋 秀雄 千葉県市川市塩浜2−24 ダイメック株式 会社内 Fターム(参考) 4C167 AA28 BB02 BB06 BB11 BB13 BB16 BB26 BB38 BB40 BB63 CC08 FF03 GG34 GG36 HH01 HH02 HH08 HH12 HH14 HH17 HH30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の外径を備えた本体部と、該本体部
    に繋がり、該本体部よりテーパ状に縮径するテーパ部を
    備え、前記本体部より小径に形成された柔軟部とを備え
    た芯線と、前記柔軟部の先端近傍に設けられた取付け部
    に取付けられる高X線造影部材とを含んでなるガイドワ
    イヤーにおいて、前記高X線造影部材は、前記取付け部
    の外径より大きい内径と、前記本体部の外径より小さい
    外径を有する中空部材で構成され、前記柔軟部の先端に
    は、前記高X線造影部材の脱落を防止する係止部が一体
    に形成されていることを特徴とする、ガイドワイヤー。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガイドワイヤーにおい
    て、前記芯線は少なくとも前記柔軟部の先端から所定の
    範囲に渡って、弾力性を有する合成樹脂性の被覆部材に
    より被覆されており、該被覆部材が前記芯線に密着して
    被着することにより、前記高X線造影部材が前記取付け
    部に対して固定されていることを特徴とする、ガイドワ
    イヤー。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のガイドワイヤーにおい
    て、前記被覆部材は、長手方向に張力が作用した状態で
    前記芯線に被着していることを特徴とする、ガイドワイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のガイドワイヤーにおい
    て、前記被覆部材の前記柔軟部側の先端部に、該先端部
    の径より大きい径の球状部が形成されていることを特徴
    とする、ガイドワイヤー。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか1に記載のガ
    イドワイヤーにおいて、前記被覆部材は前記芯線の前記
    本体部を被覆しておらず、前記被覆部材を備えた芯線全
    体が潤滑性物質によりコーティングされていることを特
    徴とする、ガイドワイヤー。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のガイドワイヤーにおい
    て、前記コーティングは、シランカップリング剤に所定
    の量以下の潤滑性物質を添加してなるプライマーにより
    構成された第1のコーティングと、前記潤滑性物質によ
    り構成される、前記第1のコーティングの上に施される
    第2のコーティングからなることを特徴とする、ガイド
    ワイヤー。
  7. 【請求項7】 所定の外径を備えた本体部と、該本体部
    に繋がり、該本体部からテーパ状に縮径するテーパ部を
    備え、前記本体部より小径に形成された柔軟部とを備え
    た芯線と、前記柔軟部の先端近傍に設けられた取付け部
    に取付けられる高X線造影部材とを含んでなるガイドワ
    イヤーの製造方法において、前記取付け部の外径より大
    きい内径と、前記本体部の外径より小さい外径を有する
    中空の高X線造影部材を前記取付け部に挿通し、前記取
    付け部の先端を前記高X線造影部材から突出させる行程
    と、前記取付け部の、前記高X線造影部材から突出した
    部分を薄板状に変形させ、前記高X線造影部材の脱落を
    防止する係止部を形成する行程とを含むことを特徴とす
    る、ガイドワイヤーの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の製造方法において、さら
    に、前記芯線に合成樹脂からなる被覆部材を密着して被
    覆し、これにより前記高X線造影物質を前記取付け部に
    固定する行程を含むことを特徴とする、ガイドワイヤー
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の製造方法において、前記
    被覆部材は前記芯線の本体部を被覆せず、前記方法はさ
    らに、前記被覆部材を備えた芯線の全体を潤滑性物質で
    コーティングする行程を含んでいることを特徴とする、
    ガイドワイヤーの製造方法。
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