JPH07124243A - 剛性傾斜トルクチューブおよびそのトルクチューブを用いてなるカテーテル - Google Patents

剛性傾斜トルクチューブおよびそのトルクチューブを用いてなるカテーテル

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JPH07124243A
JPH07124243A JP5277189A JP27718993A JPH07124243A JP H07124243 A JPH07124243 A JP H07124243A JP 5277189 A JP5277189 A JP 5277189A JP 27718993 A JP27718993 A JP 27718993A JP H07124243 A JPH07124243 A JP H07124243A
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JP
Japan
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tube
rigidity
torque tube
epoxy resin
rigid
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JP5277189A
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English (en)
Inventor
Yasunori Makishi
康典 真喜志
Atsushi Uchiumi
厚 内海
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ系樹脂、硬化剤および/または反応
性エラストマーよりなるエポキシ系樹脂組成物からなる
エポキシ系樹脂体16を有するチューブであって、チュ
ーブ本体10の外周面に、該チューブの一方端aから他
方端bに上記硬化剤および/または反応性エラストマー
の配合量が変化されてなる樹脂体16が形成されて、そ
の長手方向へ剛性が傾斜されていることを特徴とする剛
性傾斜トルクチューブT1およびそのトルクチューブを
用いてなるカテーテル。 【効果】 トルクチューブは、広範囲の剛性が形成で
き、チューブの先端部から手元部に剛性傾斜されてお
り、細径であっても座屈の発生が抑止されトルク伝達性
に優れる。また、このトルクチューブを用いるカテーテ
ルは、屈曲し難く操作性に優れ、生体内易挿入性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カテーテルや医療用内
視鏡等のその先端にトルクを伝達する必要のある器具に
好適なトルクチューブに関し、詳しくはトルク伝達性に
優れ、円滑に目的物体内へ挿入することができ、先端部
の低剛性と手元部の高剛性を具備する剛性傾斜トルクチ
ューブおよびそのトルクチューブを備えてなるカテーテ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】カテーテルや医療用内視鏡等は、体内な
どの複雑に入り組んだ箇所へも円滑に挿入できるよう
に、トルク伝達性を有するように構成されている。この
ような構成のチューブとして、円滑に体内等へ挿入する
ことができ、座屈せずトルク伝達性に優れたトルクチュ
ーブが知られている(特開平5−49699号公報参
照)。上記トルクチューブ構造は、図9に示すように、
チューブ本体10と、このチューブ本体10の外周に巻
回したコイル12と、このコイル12の外周に巻いた編
組体14とを備え、かつコイル12および編組体14に
樹脂16を含浸させ、さらに編組体14の外周に被覆し
た熱収縮被覆層18とを備えたものである。上記チュー
ブ構成によると、チューブの座屈を少なくすることがで
き、編組体とそれに隣接する部位との密着度が向上し、
トルク伝達性が向上するとともに、チューブ径を小さく
でき、さらに熱収縮被覆層を有するので、チューブ径を
小さくでき、且つ表面が滑らかになり、目的物へのスム
ーズな挿入が可能となるというものである。
【0003】ところが、上記チューブ構造では、曲げ,
ねじり等に関する剛性が全長にわたってほぼ均一である
ため、先端部に必要な剛性で全体を構成すると手元部
は柔軟すぎて操作性が悪い、手元部に必要な剛性で全
体を構成すると先端部は固すぎて挿入性が悪くなる、と
いう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記問題を解決するト
ルクチューブとして、ポリウレタンを用いて、硬質ポリ
マー部と軟質ポリマー部から構成された剛性傾斜トルク
チューブが開発されている。しかしながら、ポリウレタ
ンでは、Tg(ガラス転移温度)を変えて硬質ポリマー
部と軟質ポリマー部を形成しているが、例えば上記ワニ
スタイプのポリウレタンを管状編組体に含浸させても、
ポリウレタンが編組体間に十分充填せず、また、溶剤が
揮発するためボイドの形成、寸法精度が悪いという問題
があった。また、2液混合タイプのポリウレタンを使用
すると、硬化時間が速い(例えば3分で硬化)ため、大
量生産時での作業上の問題があった。また、一般的にト
ルクチューブとしては、例えばショア硬度で表せば、シ
ョアDが80程度(プラスチック状)からショアAが4
0程度(ゴム状)とその剛性範囲が広いほうが好ましい
が、上記ポリウレタンのみでは広範囲に剛性傾斜させる
ことができなかった。
【0005】また、トルクチューブの剛性傾斜は、連続
的または段階的に形成されることが好ましいが、例えば
通常のエポキシ樹脂を硬化剤で硬化させた硬質ポリマー
部と、エポキシ樹脂にシリコンを共重合させた弾性エポ
キシ樹脂よりなる軟質ポリマー部とによって剛性傾斜を
形成したトルクチューブでは、両ポリマーには加成性が
ないために、硬質ポリマー部と軟質ポリマー部との境界
部の剛性差が大きく、屈曲しやすく操作性が劣る。ま
た、ポリマーの可使時間が短いので作業性に劣る等の問
題があった。
【0006】本発明の目的は上記問題を解消し、広範囲
の剛性が形成でき、チューブの先端部から手元部に剛性
傾斜されてなるトルクチューブを提供することである。
本発明の他の目的は、屈曲し難く操作性に優れ、また、
ポリマーの可使時間が長く作業性に優れるカテーテルを
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者等は低粘度液体から固体のものまで存在す
るエポキシ樹脂に着目し研究を重ねた結果、エポキシ樹
脂と硬化剤および/またはエポキシ基と反応する末端基
を有する反応性エラストマーよりなる樹脂組成物におい
て、硬化剤および/または反応性エラストマーの配合量
を変えることによって、エポキシ樹脂は加成性を示し、
硬化樹脂の剛性をショア硬度で表せば、ショアDが80
程度からショアAが40程度にいたる広範囲にコントロ
ールできることを知見した。
【0008】本発明は上記知見に基づき完成したもので
あって、本発明の剛性傾斜チューブは、エポキシ系樹
脂、硬化剤および/または反応性エラストマーよりなる
エポキシ系樹脂組成物からなる樹脂体を有するチューブ
であって、該樹脂体は、チューブの一方端から他方端に
上記硬化剤および/または反応性エラストマーの配合量
が変化されて、その長手方向へ剛性が傾斜されているこ
とを特徴とする。また、本発明の剛性傾斜チューブは、
チューブ本体の外周面に上記樹脂体層を形成してなるも
のである。また、本発明の剛性傾斜チューブは、少なく
とも編組体の編組間隙に上記樹脂体を充填してなるもの
である。また、本発明の剛性傾斜チューブは、チューブ
本体とこのチューブ本体の外周に覆設した編組体とを有
し、少なくとも該チューブ本体と編組体によって形成さ
れる間隙および編組間隙に上記樹脂体を充填してなるも
のである。
【0009】さらに望ましくは、本発明の剛性傾斜トル
クチューブは、チューブ本体の外周に予め線材を巻回し
たものであってもよく、また、トルクチューブの最外層
に樹脂被覆層を形成したものであってもよい。
【0010】さらに、本発明のカテーテルは、上記構成
の剛性傾斜トルクチューブを用いてなるものである。
【0011】
【作用】エポキシ系樹脂は加成性を有するので、硬化剤
および/または反応性エラストマーの配合量を変えるこ
とによって、ショア硬度がショアDが80程度(プラス
チック状)からショアAが40程度(ゴム状)にいたる
広範囲の所望の硬度(剛性)を有するエポキシ樹脂体を
形成できる。したがって、組成を変えたエポキシ系樹脂
を用いることによって、チューブの剛性を広範囲に変化
させた剛性傾斜が形成される。
【0012】上記構成の剛性傾斜トルクチューブによれ
ば、トルクチューブの先端部から手元部(基部)にかけ
て剛性を連続的または段階的に高くできるので、チュー
ブが細径であっても、トルク伝達性に優れ、かつ、先端
部に近づくにつれて剛性を連続的または段階的に低くで
きるので、トルクチューブは目的物例えば体内へのスム
ーズな挿入が可能になる。また、上記構成の剛性傾斜ト
ルクチューブによれば、チューブ本体の外周または少な
くとも編組体の間隙あるいはチューブ本体と編組体によ
って形成される間隙に上記剛性傾斜した樹脂体層が形成
または樹脂体が充填されているので、トルクチューブ全
体の剛性が向上し、また、トルクチューブの一端部から
他端部に剛性を連続的または段階的に高くでき、座屈の
発生が大幅に抑制される。したがって、トルクチューブ
は細径であっても、トルク伝達性に優れ、座屈の発生が
抑止され、かつ、先端部に近ずくにつれて剛性が低下さ
れているので、トルクチューブは目的物例えば体内への
スムーズな挿入が可能になる。
【0013】さらに、カテーテルは、上記連続的または
段階的に剛性傾斜が形成されたトルクチューブを用いる
ので、チューブが細径であっても、トルク伝達性に優
れ、手元部に加えたトルクを先端部に効率良く伝達で
き、手元部の高い剛性による優れた操作性と、先端部の
低い剛性による円滑な挿入性とを有し、体外から先端部
の繊細な動作を操ることができる。また、滑らかな表面
により、生体組織との摩擦が少なく、優れた生体との適
合性を有する。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づき本発明をよ
り詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。図1は、本発明の一実施例によ
る剛性傾斜トルクチューブを示す模式断面図である。同
図において、Tは剛性傾斜トルクチューブであって、一
端部aから他端部bに樹脂体16の剛性が、連続的また
は段階的に高くされてチューブが成形されたものであ
る。上記樹脂体16は、エポキシ系樹脂、硬化剤および
/または反応性エラストマーよりなるエポキシ系樹脂組
成物を硬化させて得られる。このエポキシ系樹脂として
は、従来公知のものであればいずれも使用でき、例えば
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキ
シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エ
ポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂などが例示
される。
【0015】硬化剤としては、従来公知のものであれば
いずれも使用でき、例えば脂肪族アミン、脂環族ポリア
ミン、芳香族ポリアミン等のアミン類、酸無水物、フェ
ノールノボラック樹脂、ジシアンジアミド、三フッ化ホ
ウ素アミン錯体、イミダゾール類、第3級アミン、ポリ
アミドアミン類、ポリサルファイド類等が例示され、一
種または二種以上の混合物が使用される。
【0016】また、反応性エラストマーとしては、エポ
キシ樹脂硬化中に一部または全部が反応するかまたはエ
ポキシ樹脂と予備縮合できて、エポキシ樹脂に可撓性を
付与できるものであればいずれも使用でき、例えば一般
式 R−X−R〔ただし、Xはニトリル−ブタジエンゴ
ム(以下、NBRという),シリコン,ポリエステル,
ポリブタジエン,クロロプレンであり、Rはカルボキシ
ル基,アミン基,ビニル基を示す〕で表されるものが使
用できる。具体的には酸末端液状NBR、アミン末端液
状NBR、ビニル末端液状NBR、酸末端液状ポリブタ
ジエン、酸末端液状クロロプレンゴム、酸末端ポリエス
テル、酸末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、
酸末端シリコンおよびアミン末端シリコン等が例示さ
れ、一種または二種以上の混合物が使用される。本発明
では、上記反応性エラストマーのなかでも、特に酸末端
液状NBRまたはアミン末端液状NBRを使用すると、
エポキシ樹脂に広範囲の可撓性を付与できるので好まし
い。より好ましくは、アミン末端液状NBRである。
【0017】なお、本発明において、剛性傾斜トルクチ
ューブを医療用途、例えばカテーテルに用いる場合に
は、上記硬化剤および反応性エラストマーとして、毒性
の少ないものを選択使用する必要がある。
【0018】上記硬化剤および反応性エラストマーは、
それぞれ単独に配合されてもよいし、また、両者を混合
して配合できるが、特に反応性エラストマーは、その配
合量によって、エポキシ樹脂体に連続的な剛性傾斜の形
成を可能とするので、本発明では、上記反応性エラスト
マーを必須とすることが好ましい。
【0019】上記エポキシ系樹脂組成物における、硬化
剤および/または反応性エラストマーの配合量は、トル
クチューブを形成する樹脂体(層)に所望の剛性を付与
する量が選択使用される。この硬化剤の配合量が多くな
ると剛性が高くなって樹脂体(層)は硬くなり、反応性
エラストマーの配合量が多くなると剛性が低下して樹脂
体(層)は柔軟になる。
【0020】本発明では、上記エポキシ樹脂体(層)
は、トルクチューブの一端部から他端部に剛性が連続的
または段階的に高くなるように形成されておればよく、
例えば図2(a)のグラフ図に示すように、トルクチュ
ーブの一端部aから他端部bに剛性を比例的に高くする
か、図2(b)のグラフ図に示すように、一端部aから
中間部cにかけて剛性を急激に高くし、中間部cから他
端部bにかけて剛性を高レベルに保持させるように形成
される。勿論、一端部aから中間部cにかけて剛性を低
く設定し、中間部cから他端部bにかけて剛性を急激に
高くすることもできる。
【0021】本発明の剛性傾斜トルクチューブは、たと
えばショア硬度で示すと、先端部がショアA硬度=40
〜90(ゴム状)、手元部がショアD硬度=60〜90
(プラスチック状)程度になるよう剛性を傾斜させて形
成されることが好ましい。
【0022】上記剛性コントロールは、上記エポキシ樹
脂系組成物の硬化剤および/または反応性エラストマー
の配合割合を選択することによって容易になされる。そ
の配合割合は、例えば硬化剤および反応性エラストマー
として、ポリアミド系硬化剤とアミン末端液状反応性エ
ラストマー(ATBN)を用いる場合、エポキシ樹脂の
エポキシ価と、ポリアミド系硬化剤のアミン価および反
応性エラストマーのアミン価を基にした下記関係式によ
って求められる。 y= 116−0.23x(ただし、xはATBN重量部、yは硬化
剤重量部である)
【0023】上記のように、トルクチューブの剛性を、
例えばショアA硬度を約40〜90にするには、エポキ
シ樹脂や反応性エラストマーの種類によって変わるが、
一般的には、エポキシ樹脂100重量部に対し上記反応
性エラストマーを200〜500重量部、好ましくは3
00〜400重量部程度使用すればよい。また、ショア
D硬度を約60〜90にするには、エポキシ樹脂や硬化
剤の種類によって変わるが、一般的には、エポキシ樹脂
100重量部に対し硬化剤を80〜100重量部、好ま
しくは90〜98重量部配合すればよい。なお、中間部
の形成は、例えば上記硬化剤と反応性エラストマーを併
用すればよく、その場合、硬化剤と反応性エラストマー
の各配合量は、所望の硬度が得られるよう任意の量を選
択使用すればよい。
【0024】上記エポキシ系樹脂組成物には、常用され
る硬化促進剤等の添加物を配合することができる。ま
た、上記剛性傾斜トルクチューブをカテーテルや内視鏡
用チューブに用いた場合、X線透視下でその存在場所を
確認しながら用いるときに、X線の造影像が得られるよ
うにするため、上記エポキシ樹脂組成物にX線造影剤
(例えば、硫酸バリウム、酸化ビスマス、次炭酸ビスマ
ス、タングステン酸ビスマス等)を配合することができ
る。
【0025】上記エポキシ系樹脂に所定量の硬化剤およ
び/または反応性エラストマーを配合することによっ
て、硬化樹脂体をショアA硬度40からショアD硬度9
0にいたる広範囲の剛性を有するものにできる。したが
って、エポキシ系樹脂組成物の硬化剤および/または反
応性エラストマーの配合量を増加または減少させ、これ
を塗布または含浸させて樹脂体(層)を形成するように
すると、該樹脂体の剛性が傾斜されるようになり、チュ
ーブの一端部から他端部に剛性が高くまたは低くされ
た、所謂剛性傾斜チューブが成形できる。
【0026】上記剛性傾斜トルクチューブは、上記エポ
キシ樹脂組成物をその組成を変えながら、該樹脂を例え
ば押出し塗布させて樹脂体(層)を形成し、これを室温
または加熱硬化して、通常、外径0.5〜5.0mm、内
径0.3〜4.8mm、長さ10cm以上に製造される。
【0027】上記剛性傾斜トルクチューブは、加成性を
有するエポキシ系樹脂にて剛性を変化させた樹脂体から
構成されているので、チューブの先端部と手元部とは広
範囲に剛性が変化された剛性傾斜が形成される。したが
って、トルクチューブは、手元部になるにつれて剛性が
高くなるので、チューブが細径であってもトルク伝達性
に優れ、また、先端部になるにつれて剛性が低下するの
で、目的物例えば体内への挿入が容易となり、また、挿
入後に体内を損傷することが抑制される。
【0028】なお、本発明のトルクチューブにおける剛
性傾斜は、連続的に形成することが特に望ましいが、剛
性傾斜を段階的に形成してもよい。この場合、チューブ
の先端部を軟質部に、手元部を硬質部となるように、少
なくとも2段階以上、好ましくは3段階以上に形成され
る。この剛性の傾斜段階は、トルクチューブの用途等に
応じて適宜設定すればよい。
【0029】図3は、本発明の他の実施例による剛性傾
斜トルクチューブを示す模式断面図である。同図におい
て、T1は剛性傾斜トルクチューブであって、チューブ
本体10の外周面に前記図1と同様のエポキシ系樹脂組
成物からなる樹脂体16が設けられており、先端部aか
ら手元部bに近ずくにつけて剛性が段階的に高くなるよ
うに構成されている。
【0030】上記チューブ本体としては、生体適合性等
を具備しカテーテルとして使用可能で、かつ、十分に可
撓性を有する材料からなるものが好適に使用でき、例え
ば含フッ素樹脂(PTFE,FEP,PFA,ETFE
等),エーテル系ポリウレタン,エステル系ポリウレタ
ン等のポリウレタン類,各種密度のポリエチレン,ポリ
プロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン
酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン,ポリ塩化ビニ
ル,ポリイミドおよびこれらの混合物よりなるもの,そ
の他ポリアミド,ポリアミドイミド,ポリエステル等が
例示される。
【0031】なお、上記チューブ本体として、該チュー
ブ材料に剛性が異なる材料を混合させるか、または、同
じ材料でも成分配合を変化させて、先端部と手元部の剛
性に剛性変化を持たせたチューブが好ましい。この剛性
変化を持たせたチューブを用いると、上記樹脂体によっ
て形成した剛性傾斜と相乗してトルクチューブ全体に剛
性変化を持たせることができるようになるので好まし
い。
【0032】この剛性傾斜トルクチューブは、チューブ
本体の外周面に、前記エポキシ系樹脂組成物を、スプレ
ー塗装、ロール塗装、はけ塗り、ダイス塗り等の方法に
よって、チューブ本体の長手方向へ剛性が連続的または
段階的に傾斜されるように、該組成物の組成を変えなが
ら被覆した後、該被覆樹脂層を硬化させて製造される。
上記被覆樹脂層の厚さは、通常、10〜300μm、好
ましくは50〜200μm程度に形成される。この被覆
樹脂層の厚さが10μm未満では、チューブに十分な剛
性傾斜が形成できず、一方、300μmを越えると、チ
ューブが太径になるので好ましくない。
【0033】上記構成の剛性傾斜トルクチューブによれ
ば、チューブ本体を支持体として有するので、トルクチ
ューブ全体の剛性を向上でき、トルク伝達性が向上す
る。
【0034】図4は、本発明の他の実施例による剛性傾
斜トルクチューブを示す一部切欠部分断面図である。同
図において、T2は剛性傾斜トルクチューブであって、
平角線を編組して形成した管状編組体14の編組間隙お
よびその表面に前記実施例と同様にエポキシ系樹脂組成
物からなる樹脂体16が設けられており、先端部aから
手元部bに近ずくにつけて剛性が段階的に高くなるよう
に構成されている。
【0035】上記管状編組体を構成する線材としては、
上記平角線の他に丸,楕円,角等の断面形状をしたステ
ンレス線,ピアノ線,タングステン線,ニッケル−チタ
ン合金線,その他タングステン−金メッキ線等が使用で
きる。
【0036】上記編組体は、一層であっても二層以上の
多層であってもよい。また、編組体は、予め上記線材か
ら管状編組体を形成したものを用いるか、または、中子
あるいはチューブ本体の周囲に上記線材を一層ごとに巻
き方向を左右反対にする多層巻、複数本の素線をその表
面で編みながら巻き付ける等の方法で形成できる。
【0037】なお、この実施例の剛性傾斜トルクチュー
ブは、編組体14の編組間隙および表面に樹脂体16が
設けられて、その長手方向に剛性傾斜を形成したが、本
発明では、少なくとも該編組体の編組間隙に樹脂体が設
けられて剛性傾斜が形成されたものであればよい。
【0038】上記構成の剛性傾斜トルクチューブは、中
子の外周に編組体を覆設し、少なくとも中子と編組体に
よって形成される間隙および編組間隙に、前記実施例と
同様にエポキシ系樹脂組成物の硬化剤および/または反
応性エラストマーの配合量を変化させて含浸させた後、
上記編組体を縮径化しついで構成体を外径均一化し、さ
らに、該エポキシ系樹脂を硬化させた後、上記中子を引
き抜くことで製造される。
【0039】上記中子と編組体によって形成される間隙
および編組間隙にエポキシ系樹脂組成物を含浸させる方
法としては、予め中子の外周にエポキシ系樹脂組成物の
樹脂層を形成しておき、その上から編組体を覆設する
か、または、編組体を覆設した中子にエポキシ系樹脂組
成物を注入するか、スプレー塗装、ロール塗装、はけ塗
り、ダイス塗り等の方法によって充填させた後、該編組
体を縮径化することによって達成される。
【0040】上記中子としては、その外周面に管状編組
体を支持できるものであればいずれのものも使用でき、
例えば金属製あるいはプラスチック製等のチューブ体、
円筒体等が好適に用いられ、なかでも表面が滑らか、か
つ離型性の優れたものを用いることが望ましく、例え
ば、PTFE製のものが好ましい。
【0041】なお、図5に示すように、上記中子に替え
てチューブ本体10を用い、その外周に編組体14を覆
設して、以下上記と同様にして剛性傾斜を有するトルク
チューブT3が作製できる。なお、この場合、チューブ
本体10は引き抜かず残される。また、この方法におい
て、剛性傾斜を有するトルクチューブを作製した後に、
チューブ本体10を引き抜くようにすると、前記した構
成のトルクチューブT2を作製できる。この場合、チュ
ーブ本体10は編組体の形態保持のための中子の役目を
果たす。なお、上記方法では、チューブ本体以外にも前
記した各種の中子を用いることができる。
【0042】上記構成の剛性傾斜トルクチューブによれ
ば、トルクチューブの先端部から手元部に向かって剛性
を連続的または段階的に高く形成でき、また、チューブ
本体および/または編組体を有するので、全体の剛性が
向上して、トルクチューブが細径であっても、座屈の発
生が防止され、トルクチューブのトルク伝達性に優れる
ようになる。また、先端部になるにつけて剛性が低下
し、柔軟になるように構成されているので、例えば体内
挿入が容易となり、また、挿入後に体内を損傷すること
が抑制される。したがって、剛性傾斜トルクチューブ
は、手元部に加えたトルクを効率良く確実に先端部に伝
達でき、操作性が向上するとともに、目的物例えば体内
への挿入が容易となり、また、挿入後に体内を損傷する
ことが抑制される。
【0043】図6は前記二重編組体構造を形成した例を
示す一部切欠部分断面図である。同図において、T4は
剛性傾斜トルクチューブであって、前記図5と相違する
ところは、第一編組体14の外周に第二編組体24が覆
設され、少なくともそれらの編組体で形成される間隙お
よび第二編組体の編組間隙に、前記実施例と同様のエポ
キシ系樹脂組成物からなる樹脂体26が設けられてお
り、先端部aから手元部bに近ずくにつけて剛性が段階
的に高くなるように構成されているところである。
【0044】上記構成の剛性傾斜トルクチューブによれ
ば、樹脂体16,26によって剛性傾斜を形成した二重
の編組体を有するので、よりなだらかな剛性傾斜が形成
でき、また、トルクチューブの先端部に柔軟性を残しな
がらチューブ全体の剛性が向上でき、手元部に加えたト
ルクを効率良く確実に先端部に伝達でき、操作性が向上
するとともに、目的物例えば体内への挿入が容易とな
り、また、挿入後に体内を損傷することが抑制される。
【0045】また、本発明では、上記チューブ本体を使
用する剛性傾斜トルクチューブにさらに高いトルク伝達
性を付与するために、例えば図7の一部切欠部分断面図
に示すように、上記チューブ本体10の外周に線材12
を巻回させる構成としてもよい。上記線材としては、前
記編組体と同様の材質の線材が使用でき、その巻回状態
は、チューブ本体に右巻きあるいは左巻きのいずれかの
一層巻き、または一層ごとに巻方向を左右反対にする多
層巻が用いられるが、左右各一層で計2層巻き状態が特
に好ましい態様である。
【0046】また、本発明では、図8の一部切欠斜視図
に示すように、剛性傾斜トルクチューブT5の最外層
に、被覆層18を形成することができる。この被覆層の
形成は、例えば各種ゴム,プラスチック等の塗布または
押出被覆あるいは熱収縮材を用いて形成できる。なお、
この被覆層18の形成は、上記全ての剛性傾斜トルクチ
ューブに適用できる。この構成とすると、剛性傾斜トル
クチューブの表面がいっそう平滑となり、トルクチュー
ブを例えばカテーテルに使用した場合、生体との適合性
や生体内での操作性がさらに向上するので好ましい。
【0047】上記熱収縮材を用いた被覆によれば、編組
体とそれに隣接する部位との密着度が向上し、トルク伝
達性が向上し、表面が滑らかになり、また、薄い熱収縮
被覆層を被覆すると、完成品でのチューブ外径を小さく
できるので好ましい。
【0048】上記熱収縮被覆層の形成方法としては、熱
収縮チューブ内にトルクチューブを挿入しこれを加熱処
理すればよく、簡単に被覆ができるので好ましい。
【0049】上記熱収縮チューブとしては、例えばPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン),PE(ポリエチ
レン),PVA(ポリ塩化ビニル),フッ素を含む樹脂
(ポリテトラフルオロエチレンなど),PVDF(ポリ
ビニリデンフルオライド)などで構成される。特に、フ
ッ素を含む樹脂で構成すれば、カテーテルとして体内に
挿入した際に、血栓が生成し難く、生体との適合性が良
くなり、また生体組織との摩擦が少なくなり操作性に優
れるので好ましい。
【0050】本発明の剛性傾斜トルクチューブは、以上
のような特性を有する細径チューブであり、先端部の低
剛性と手元部の高剛性を具備し、トルク伝達性に優れ、
円滑に目的物体内へ挿入することができるので、これを
カテーテルとして好適に用いることができる。
【0051】本発明でいうカテーテルとは、医療におけ
る診断,治療、あるいは、産業上の調査,修理,加工な
どの目的で、生物または装置等の目的物体内に挿入し、
手元で先端部の種々の機能を操作できる全てのチューブ
状器具を意味する。
【0052】なお、上記剛性傾斜トルクチューブをカテ
ーテルとして使用する場合には、先端部のショアA硬度
が40〜90、手元部のショアD硬度が60〜90程度
に形成することが好ましい。
【0053】また、上記被覆層が、抗凝血作用を有する
ヘパリン等を含有する有機溶液の塗布層であってもよ
い。また、前記ゴムやプラスチック等の被覆層上に上記
ヘパリン等を含有する有機溶液の塗布層を形成してもよ
い。この構成とすることにより、カテーテルの抗血栓性
が向上するので好ましい。
【0054】本発明のカテーテルは、特に医療用におい
て有効であり、液体の注入と排出機能,他のカテーテル
やガイドワイヤなどのガイド機能を有するもの,温度測
定機能,血圧・血液測定機能,化学分析機能,内視機
能,レーザファイバやバルーンなど、種々の機能を搭載
したものなど循環器系,呼吸器系,消化器系,泌尿器
系,生殖器系などの適用領域や使用目的により多種多様
にわたるものが製作できる。
【0055】以下に実験例を示し、本発明をより具体的
に説明する。 実験例1 (エポキシ系樹脂組成物の調製)ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(商品名スリーボンド2022 スリーボン
ド社製)、ポリアミド系硬化剤(商品名スリーボンド2
105 スリーボンド社製)および反応性エラストマー
としてアミン末端液状NBR(商品名HYCARATB
N 宇部興産社製)を用い、表1に示す割合に配合して
5種類のエポキシ系樹脂組成物を調製した。上記各エポ
キシ系樹脂組成物から厚さ2mmのシートを作製した後、
JIS−Z−2246の方法によって、上記各シートの
ショア硬度を測定したところ、表1に示す通りであっ
た。この結果から明らかなように、シートは反応性エラ
ストマーの配合量が多くなるにつけてショア硬度が低下
し、また、硬化剤の配合量が多くなるにつけてショア硬
度が増大する傾向があることが確認できた。
【0056】
【表1】
【0057】実験例2 (剛性傾斜トルクチューブの作製)内径1.8mm,外径
1.85,全長700mmのポリイミド製チューブ本体の
外周面に、上記表1に示す5種類のエポキシ系樹脂組成
物を、上記チューブ本体の一端部から上記エポキシ系樹
脂組成物(E),(F),(G),(H),(I) の順に、厚さ500μm
で各140mmの長さにダイス塗りした。ついで、該被覆
樹脂層上に幅1.0mm、厚さ0.02mmの平角線を1.
5mmピッチで巻回してコイルを形成した。このチューブ
を、口径2.0mmのダイスに一端部から通過させ、表面
にはみ出た樹脂をコイル間に押し込むとともに、余分な
樹脂を除去した後、80℃で1時間加熱硬化させて1本
の細径チューブを製造した。このチューブは、表面が平
滑で均一な外径を有するものであった。さらに、上記チ
ューブにポリビニリデンフルオライド(PVDF)製熱
収縮チューブを被せて150℃で10分加熱処理して、
最表層にPVDF被覆層を形成してなるトルクチューブ
を製造した。得られたトルクチューブは、先端部から手
元部にいくにつけて剛性が高くなり、剛性傾斜が形成さ
れていた。
【0058】実験例3 (剛性傾斜トルクチューブの作製)内径0.8mm,外径
1.1mm,全長1000mmのPTFE製チューブを中子
として用い、その上に上記表2に示す5種類のエポキシ
系樹脂組成物を、該チューブの一端部から樹脂組成物
(E),(F),(G),(H),(I) の順に、厚さ500μmで各17
5mmの長さにダイス塗りした。ついで、幅0.12mm、
厚さ0.02mmの平角線24本を36mmピッチで管状に
編組打ちをした編組体を、前記樹脂被覆中子上に覆設し
た。さらにその上に、上記と同様にして、別の管状編組
体を覆設した後、該チューブの一端部から樹脂組成物
(E),(F),(G),(H),(I) の順に被覆した。ついで、これら
の管状編組体の両端部を引張して編組体を縮径させた。
ついで、この編組体を口径1.4mmのダイス20に通過
させ、編組体より表面にはみ出たエポキシ系樹脂を編目
に押し込むとともに、余分な樹脂を除去した後、該樹脂
を80℃で1時間加熱硬化した。この結果、表面が平滑
で、均一な外径を有するチューブが得られた。さらに、
上記チューブにポリビニリデンフルオライド(PVD
F)製熱収縮チューブを被せて加熱処理し、最表層にP
VDF被覆層18を形成した後に、中子であるチューブ
10を引き抜いて除去し、剛性傾斜トルクチューブを得
た。得られたトルクチューブは、先端部から手元部にい
くにつけて剛性が高くなり、剛性傾斜が形成されてい
た。
【0059】実験例4 (カテーテルの作製)4本のルーメン(孔)を有するポ
リ塩化ビニルチューブに、実験例3と同様にして編組体
を覆設し、該チューブの一端部から樹脂組成物(E),(F),
(G),(H),(I)の順に被覆した後、編組体を縮径化処理お
よび加熱硬化した。この結果、表面が平滑で、均一な外
径を有する細径で剛性傾斜の強度特性を有するカテーテ
ルが得られた。このカテーテルを動物の体内に挿入しそ
の性能を確認したところ、優れたトルク伝達性と、手元
の高い剛性および先端部の柔軟性によって、体内に円滑
に挿入でき、また、先端部の繊細な動きを手元で容易に
操作できた。
【0060】
【発明の効果】本発明の剛性傾斜トルクチューブおよび
これを適用したカテーテルは以上説明した構成としたの
で、以下のような効果を奏する。本発明の剛性傾斜トル
クチューブは、加成性を有するエポキシ系樹脂を用いて
チューブに剛性傾斜を形成するようにしたので、剛性を
広範囲に変化させた剛性傾斜が容易に形成できる。ま
た、エポキシ系樹脂を用いるので、高剛性部が、硬化時
間を遅くして形成できるようになり、大量生産時での作
業性に優れ量産が可能になる。また、本発明の剛性傾斜
トルクチューブは、先端部から手元部に剛性を連続的ま
たは段階的に高くして剛性傾斜を形成しているので、チ
ューブが細径であってもトルク伝達性に優れ、かつ、先
端部になるにつれて剛性が低下されているので、生体等
の目的物への挿入が容易となり、さらに、その挿入後に
生体等を損傷することが抑制される。
【0061】また、本発明の剛性傾斜トルクチューブ
は、チューブ本体の外周または少なくとも編組体の間隙
あるいはチューブ本体と編組体によって形成される間隙
に上記剛性傾斜した樹脂体が形成されているので、細径
であっても座屈の発生が抑止されるとともに、トルクチ
ューブのトルク伝達性が向上する。
【0062】さらに、本発明のカテーテルは、上記構成
のトルクチューブを用いるので、チューブが細径であっ
てもトルク伝達性に優れ、手元部に加えたトルクを先端
部に効率良く伝達でき、生体への円滑な挿入性が得られ
る。また、座屈の発生が大幅に抑制されるので、屈曲す
ることが防止され、操作性が向上するとともに、トルク
チューブの耐久性が向上し、作業性に優れるようにな
る。このように、手元部の高い剛性による優れた操作性
と、先端部の低い剛性による体内易挿入性を有し、ま
た、体外から先端部の繊細な動作を操ることができる。
また、最外層に被覆層を形成したものは、その滑らかな
表面により、生体組織との摩擦が少なく、優れた生体と
の適合性を有する。さらに、最外層の被覆層にヘパリン
等の抗凝血性物質を含有させると、抗血栓性のカテーテ
ルとすることができ、医療などに最適なカテーテルを提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の剛性傾斜トルクチューブの構成を示す
斜視図である。
【図2】本発明の樹脂体の剛性傾斜を説明するグラフ図
であり、(a)は比例的に剛性を増加させた例、(b)
は、先端部から中間部にかけて剛性を急激に増加させた
例をそれぞれ示している。
【図3】本発明の他の実施例による剛性傾斜トルクチュ
ーブの構成を示す一部切欠部分斜視図である。
【図4】本発明のその他の実施例を示す剛性傾斜トルク
チューブの一部切欠部分斜視図である。
【図5】本発明のその他の実施例を示す剛性傾斜トルク
チューブの一部切欠部分斜視図である。
【図6】本発明のその他の実施例を示す剛性傾斜トルク
チューブの一部切欠部分斜視図である。
【図7】本発明のその他の実施例を示す剛性傾斜トルク
チューブの一部切欠部分斜視図である。
【図8】最外層に被覆層を形成した剛性傾斜トルクチュ
ーブを示す一部切欠部分斜視図である。
【図9】公知のトルクチューブの構成を示す部分切欠部
分斜視図である。
【符号の説明】
21 チューブ本体 16 エポキシ系樹脂体 T 剛性傾斜トルクチューブ a 一方端 b 他方端

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ系樹脂、硬化剤および/または
    反応性エラストマーよりなるエポキシ系樹脂組成物から
    なる樹脂体を有するチューブであって、該樹脂体は、チ
    ューブの一方端から他方端に上記硬化剤および/または
    反応性エラストマーの配合量が変化されて、その長手方
    向へ剛性が傾斜されていることを特徴とする剛性傾斜ト
    ルクチューブ。
  2. 【請求項2】 チューブ本体の外周面に請求項1記載の
    樹脂体を形成してなる剛性傾斜トルクチューブ。
  3. 【請求項3】 少なくとも編組体の編組間隙に請求項1
    記載の樹脂体を充填してなる剛性傾斜トルクチューブ。
  4. 【請求項4】 チューブ本体とこのチューブ本体の外周
    に覆設した編組体とを有し、少なくともチューブ本体と
    編組体によって形成される間隙および編組間隙に請求項
    1記載の樹脂体を充填してなる剛性傾斜トルクチュー
    ブ。
  5. 【請求項5】 硬化剤が、アミン類、酸無水物、ポリア
    ミドアミン類、イミダゾール類およびポリサルファイド
    類から選ばれる少なくとも一種からなる請求項1乃至4
    のいずれかに記載の剛性傾斜トルクチューブ。
  6. 【請求項6】 反応性エラストマーが、一般式:R−X
    −R〔ただし、Xはニトリル−ブタジエンゴム,シリコ
    ン,ポリエステル,ポリブタジエン,クロロプレンであ
    り、Rはカルボキシル基,アミン基,ビニル基を示す〕
    で表されるものから選ばれる少なくとも一種からなる請
    求項1乃至4のいずれかに記載の剛性傾斜トルクチュー
    ブ。
  7. 【請求項7】 反応性エラストマーが、アミン末端液状
    ニトリル−ブタジエンゴムまたは酸末端液状ニトリル−
    ブタジエンゴムである請求項1乃至4のいずれかに記載
    の剛性傾斜トルクチューブ。
  8. 【請求項8】 チューブ本体が、その外周に予め線材を
    巻回してなるものである請求項2または4記載の剛性傾
    斜トルクチューブ。
  9. 【請求項9】 チューブの最外層に被覆層を形成してな
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の剛性傾斜トルクチ
    ューブ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至4のいずれかに記載の剛
    性傾斜トルクチューブを用いてなるカテーテル。
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