JP2007089847A - マイクロカテーテル及びその製造方法 - Google Patents

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Akitoshi Sakata
哲年 坂田
Takeshi Obayashi
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    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61M2025/0042Microcatheters, cannula or the like having outside diameters around 1 mm or less

Abstract

【課題】 本発明の目的は、先端が柔軟かつ細径であり、さらに耐キンク性、押込み性も付与するマイクロカテーテル及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】 第1領域と、第2領域とを少なくとも有することと、
該カテーテルの全長に及ぶ内層と、
少なくとも第1外層および第2外層、並びに第3外層が存在する場合は第3外層が存在する領域において、該内層を被覆する補強層と、
該補強層は、素線の編組であることと、
該第1領域および第2領域では、第1外層が、該補強層を被覆することと、
該素線の断面積が1.8×10-5mm2以上3.0×10-4mm2以下であることと、
該第1外層は、ショア硬度50D以下の樹脂材料からなることと、
該第1外層の厚さが、0.050mm以下であることと、
該第2領域では、該第1外層が、第2外層で被覆されることと、
を備える医療用マイクロカテーテル。
【選択図】 図1

Description

本発明は、脳、心臓、腹部等の血管や臓器の診断あるいは治療のために、細い末梢血管に挿入されるマイクロカテーテルの製造方法及びマイクロカテーテルに関するものである。
経皮的に血管内に挿入したカテーテルを脳や心臓、腹部等の臓器に導き、治療薬、塞栓物質、造影剤等を投与、注入する医療行為は従来から行われている。近年、医学の進歩により、更に細い末梢血管への治療薬、塞栓物質、造影剤等の注入が必要となり、これらの細い末梢血管に挿入できるマイクロカテーテルの開発が要望されている。マイクロカテーテルは曲がりくねった細い末梢血管を術者の操作により確実に進んでいく必要があるため、様々な操作性が要求される。この操作性には、術者の押込み力をマイクロカテーテルの先端まで確実に伝達する押込み性(プッシャビリティー)、術者により加えられた回転力をマイクロカテーテルの先端まで確実に伝達するトルク伝達性、マイクロカテーテルの内腔を通っているガイドワイヤーに沿って、曲がった血管内を進むガイドワイヤー追随性、そして血管の屈曲部や湾曲部でもマイクロカテーテルが折れ曲がりを生じない耐キンク性などがあげられる。これらの操作性を実現するためにマイクロカテーテルの先端部を柔軟な材料、手元側を硬質な材料で構成することがよく知られている。また耐キンク性やプッシャビリティーを確保するために、編組構造やコイル構造をとった補強層を構成することも多くのマイクロカテーテルで行われている。
そこで先端柔軟性を高めるために、補強層をなくしたマイクロカテーテルも開発されているが、先端柔軟性は高まるものの、押し込み性や耐キンク性が低下し、末梢血管へカテーテルを導くことが難しい。その他の方法として、補強層をコイル形状とすること(例えば、特開2001−218851)で先端柔軟性と先端細径化が達成されている。しかしコイル構造では、押込み性が低下するため高度に閉塞した血管の穿通性が不足する。
特開2001−218851号公報
本発明の目的は、上記課題である先端が柔軟かつ細径であり、さらに耐キンク性、押込み性も付与するマイクロカテーテル及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するための鋭意研究の結果、
(1)
医療用マイクロカテーテルであって、
該カテーテルの先端部から、第1領域と、第2領域とを少なくとも有することと、
該カテーテルの全長に及ぶ内層と、
少なくとも第1外層および第2外層、並びに第3外層が存在する場合は第3外層が存在する領域において、該内層を被覆する補強層と、
該補強層は、素線の編組であることと、
該第1領域および第2領域では、第1外層が、該補強層を被覆することと、
該素線の断面積が1.8×10-5mm2以上3.0×10-4mm2以下であることと、
該第1外層は、ショア硬度50D以下の樹脂材料からなることと、
該第1外層の厚さが、0.050mm以下であることと、
該第2領域では、該第1外層が、第2外層で被覆されることと、
を備えるカテーテル;
(2)
該素線の断面の、該カテーテルの円周方向の長さが、該金属素線の、該カテーテルの直径方向の長さ以上である、(1)記載のカテーテル;
(3)
該第2領域の基端側領域では、該第2外層が、第3外層で被覆されている、(2)記載のカテーテル;
(4)
該カテーテルが、該第2領域の基端側に、第3領域を有し、
該第3領域では、該内層が、該補強層で覆われ、
該第3領域では、該補強層が直接的に該第2外層で覆われている、
(2)記載のカテーテル;
(5)
該第3領域の基端側領域では、該第2外層が、第3外層で被覆されている、(4)記載のカテーテル;
(6)
該第2外層が、少なくとも2種類のショアD硬度の樹脂が連続的に移行する領域をさらに備える、(1)または(5)記載のカテーテル。
(7)
該第1領域では、該補強層が、該第1外層に埋め込まれている、(2)または(5)記載のカテーテル;
(8)
該第1領域の、該カテーテル軸方向の長さが500mm以下であることをさらに備える(1)〜(7)いずれかに記載のカテーテル;
(9)
医療用マイクロカテーテルの製法であって、
該カテーテルが該カテーテルの先端部から、第1領域と、第2領域とを少なくとも有することと、
該カテーテルの全長に及ぶ内層を用意することと、
少なくとも第1外層および第2外層、並びに第3外層が存在する場合は第3外層が存在する領域において、該内層を補強層で被覆することと、
該補強層は、素線の編組であることと、
該第1領域および第2領域では、第1外層で、該補強層を被覆することと、
該素線の断面積が1.8×10-5mm2以上3.0×10-4mm2以下であることと、
該第1外層は、ショア硬度50D以下の樹脂材料からなることと、
該第1外層の厚さが、0.050mm以下であることと、
該第2領域では、該第1外層を、第2外層で被覆することと、
を備える製法;
(10)
該外層で、該補強層を、押出被覆で被覆することをさらに備える、(9)記載の製法;および
(11)
該外層を形成する外管で、該補強層を、熱溶着で被覆することをさらに備える、(10)記載の製法;
を提供する。
上述のごとく本発明(1)のように構成されることにより、先端が柔軟かつ細径であり、さらに耐キンク性、押込み性も付与するマイクロカテーテルが提供される。さらに、該第1外層が、少なくとも該第1領域および第2領域の全長にわたり存在することにより、該カテーテル全長において該第1外層と補強層との接着性が高くなり、全長にわたり著しく耐キンク性が向上し、さらにプッシャビリティーも向上したマイクロカテーテルが提供される。
また(2)によれば、該素線の断面の、該カテーテルの円周方向の長さが、該金属素線の、該カテーテルの直径方向の長さ以上であることで、耐キンク性を付与しながら更に先端が細径なマイクロカテーテルが提供される。
また、(3)のように構成されることにより、先端が柔軟かつ細径であり、かつ手元側に高剛性を付与するマイクロカテーテルを容易に提供できる。
また、(4)および(5)のように構成されることで、第1外層のショア硬度に因らず、所望の手元側の硬度を容易に提供することができる。
(6)によれば、該第2外層が、少なくとも2種類のショアD硬度の樹脂が連続的に移行する領域をさらに備えることで、先端部から手元部まで連続的な剛性傾斜を有するマイクロカテーテルが提供される。
また、(7)によれば、該補強層の、少なくとも該カテーテルの先端部の基端側領域が、該第1外層に埋め込まれていることで、該第1外層と補強層との接着性が高くなり耐キンク性が更に優れたマイクロカテーテルが提供される。
(7)及び(8)のように構成されることにより、先端部の柔軟性を付与したまま、著しくプッシャビリティーを高めたマイクロカテーテルが提供される。
また(9)のように構成されることにより先端が柔軟かつ細径であり、さらに耐キンク性、押込み性も付与するマイクロカテーテルの製造方法が提供される。
また、該素線の断面の、該カテーテルの円周方向の長さが、該金属素線の、該カテーテルの直径方向の長さ以上である場合には、耐キンク性を付与しながら更に先端が細径なマイクロカテーテルの製造方法が提供される。
また、該補強層の、少なくとも該カテーテルの先端部の基端側領域が、該第1外層に埋め込まれている場合には、該第1外層と補強層との接着性が高くなり耐キンク性が更に優れたマイクロカテーテルの製造方法が提供される。
(10)及び(11)のように構成されることで、先端が柔軟かつ細径であり、さらに耐キンク性、押込み性も付与するマイクロカテーテルの製造方法が提供される。
以下、本発明のマイクロカテーテルの製造方法及びマイクロカテーテルについて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明を適用したマイクロカテーテルの全体図を示す。本実施例のマイクロカテーテルは、内層、補強層、外層からなるカテーテル本体1と、該カテーテル先端部に取り付けられたマーカー2、該カテーテル本体の基端に設けられたハブ3を有する。内層を構成する樹脂は特に限定しないが、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体などのフッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン類、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマーなどがあげられる。
補強層の素線の材質としては、樹脂もしくは金属が挙げられる。樹脂の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン類、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、アラミド、ポリアリレートなどがあげられ、金属の例としてはステンレス鋼、又は放射線不透過性が高い材料、例えばタングステン、白金、イリジウム、金などがあげられ、望ましい機械特性及び放射線不透過性によってこれらの材料を組み合わせてもよい。
外層は、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、変性ポリオレフィン等のオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、あるいはこれらのポリマーブレンド、ポリマーアロイ等があげられる。
編組に隣接する第1外層はショア硬度50D以下の樹脂で構成される。第1外層が存在する部分では第1外層の外側に隣接し、第1外層が存在しない部分では編組に隣接する第2外層はショア硬度は特に規定はしないが、第1外層との接着性を考慮して同種の樹脂で構成されるのが好ましい。ただし、第1外層と第2外層のショア硬度は同じであってもいいし、異なっていてもよい。
第2外層の外側に図2で示される第3外層15、更に第4外層(図なし)を設けることもできる。これらの外層を構成する樹脂については問わないが、剛性を高めるため、ショア硬度50D以上の樹脂が好ましい。
なお、樹脂材料中には、重合時に使用される重合助剤のほかに造影剤、可塑剤、補強財、顔料等の各種添加剤が含まれていてもよい。
補強層の編組を構成する螺巻された素線の形状は、円形の断面を持つ丸線でも方形の断面をもつ平線でもかまわないが、1本で螺巻される場合は平線もしくは丸線が、2本以上で螺巻される場合は丸線が好ましい。該編組を構成する素線の断面形状は図3でXで表されるマイクロカテーテルの円周方向の長さがYで表される直径方向の長さ以上であるのが好ましい。このような素線の断面形状である場合、先端柔軟性は高く、屈曲した血管の通過性が向上する。
素線の断面積は1.8×10-5mm2以上、3.0×10-4mm2以下であり、該外層が1層からなる部分と2層以上からなる部分を有し、編組に隣接する第1外層はショア硬度50D以下の樹脂で構成され、編組を構成する素線の最外面から該第1外層外表面までの距離で表される第1外層の厚さが0.050mm以下であればよい。ここにいう第1外層の厚さは、補強層が該第1外層に埋め込まれているかいなかにかかわらず、補強層を構成する素線の最外面から該第1外層外表面までの距離で表される。該厚さはマイクロカテーテルを軸方向に垂直に切断した切断面をマイクロスコープにて計測することにより測定される。ここでいう素線の断面積とは、素線1本の長さ方向に対し垂直断面の面積のことをいう。素線の断面積が1.8×10-5mm2未満であると、更なる先端柔軟性が望めるが、耐キンク性が低下し、手技中にカテーテルが折れ曲がってしまう危険性がある。逆に素線の断面積が3.0×10-4mm2を超えると先端部が硬くなってしまう。第1外層を構成する樹脂のショア硬度は50D以下とし、さらに編組を構成する素線の最外面から該第1外層外表面までの距離で表される第1外層の厚さが0.050mm以下とすることで、先端細径及び先端柔軟性を保持できる。なお、第1外層を構成する樹脂のショア硬度は、カテーテルの柔軟性の観点から、低いほど好ましい。しかし、これは製造上の観点から、ショア硬度D25以上であることもできる。本明細書にいうショア硬度は、ISO868により測定した値である。
第1外層を構成する樹脂が、ポリエーテルエステルアミドエラストマー、例えばPEBAX(Arkema社から入手可能)である場合、ポリエーテルエステルアミドエラストマー材料のショアD硬度は、該ポリエーテルエステルアミドエラストマー材料のハードセグメント重量比に比例するといえる。前記ハードセグメントの重量比は、H1−NMRによってポリアミド部分の重量と、エステル部分の重量と、ポリエーテル部分の重量を測定し、ポリアミド部分の重量/(ポリアミド部分の重量+エステル部分の重量+ポリエーテル部分の重量)として得られる。
上述した編組の素線の断面積1.8×10-5mm2以上、3.0×10-4mm2以下、第1外層がショア硬度50D以下の樹脂で構成されること、及び第1外層の厚さが0.050mm以下であることを兼ねて満たすことで、先端細径で先端柔軟性を付与し、さらに耐キンク性にも優れ、末梢到達性に非常に優れたマイクロカテーテルを提供できる。
第1外層はマイクロカテーテル全長に渡って存在してもいいし、部分的に存在しなくてもよい。第1外層が全長に存在すると、編組を構成する素線の最外面から該第1外層外表面までの距離で表される第1外層の厚さが0.050mm以下(更に好ましくは0.010mm以上0.020mm以下)でかつ第1外層を構成する樹脂のショア硬度が50D以下(更に好ましくは40D以下)であることから、編組との接着性に優れ、マイクロカテーテル全長に渡って耐キンク性が向上できる。
マイクロカテーテルの先端部はより細径化が必要であることから外層は第1外層のみで構成されることが望ましい。さらに押し込み性を維持するために、図2中16で示される先端部長さは500mm以下であればよい。さらに好ましくは200mm以下であればよい。
外層は押出成形で被覆してもいいし、熱収縮チューブを用いて熱収縮溶着させてもよい。以下内層、補強層、外層の成形方法を説明する。押出成形法としては、例えば、軟銅線に被覆されたフッ素樹脂製の内層の上に、断面形状がマイクロカテーテルの円周方向の長さが直径方向の長さ以上であり、断面積が1.8×10-5mm2以上3.0×10-4mm2以下である素線を編みこんで編組を構成し中間チューブを得る。このとき1方向に螺
巻される素線は1本でも2本以上でもよい。素線の断面形状が円である場合は3本もしくは4本平行して螺巻されるのが好ましい。この中間チューブを押出機の繰出機より繰出し、この編組上に第1外層、第2外層を構成する樹脂を押出して外層を形成する。第2外層は2種類のショア硬度の異なる樹脂を切替押出により先端側から手元側へショア硬度が大きくなるよう、長手方向に連続的に硬度傾斜をつけることが望ましい。さらに手元側に第2外層と同等かそれ以上のショア硬度の樹脂で構成された中空チューブを被せ、その上から熱収縮チューブを被せた後、加熱炉により熱収縮溶着させ、その後熱収縮チューブを除去して第3外層、更にその上に同様に第4外層を形成してもよい。
次に熱収縮チューブを用いて外層樹脂を熱収縮溶着させる方法について説明する。
上記押出成形法と同様に中間チューブを構成した後、別途押出成形により第1外層を形成する樹脂で成形された中空チューブを作製する。その中空チューブを中間チューブに被せ、その上から熱収縮チューブをさらに被せる。被せたチューブを加熱炉にて熱収縮溶着させ、その後熱収縮チューブを除去する。更にその上に第2外層を形成する樹脂で成形された中空チューブを被せ、第1外層と同様に加熱し、その後熱収縮チューブを除去する。この第2外層を形成する樹脂で成形された中空チューブは、切替押出により先端側から手元側へショア硬度が大きくなるよう、長手方向に連続的に硬度傾斜をつけることが望ましい。その後、押出成形法と同様に、第3外層、第4外層を形成してもよい。
以下、実施例に従って本発明を更に詳細に説明するが、本発明を以下の実施例に限定するものでない。
(実施例1)
直径0.42mmの銀メッキ軟銅線にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を0.030の厚みで被覆させた芯材に、ステンレス鋼細線(丸線、断面積9.5×10-5mm2)を4本横に並べた状態で巻き、中間チューブを作製した。その後ショア硬度50D、55D、70Dのポリアミドエラストマー(融点160℃〜融点174℃)(PEBAX、Arkema製)を使用し、クロスヘッドダイの手前で連結している三台の押出機にそれぞれのポリアミドエラストマーを供給し、溶融混合し、押出機の先端に取り付けられているギアポンプの回転数をコンピューター制御により連続的に変化させ、外径及び樹脂を変え、連続的に剛性を変化させて上記中間チューブに被覆押出した。ショア硬度50Dのポリアミドエラストマーで第1外層を構成し、全長にわたり切れ間なく中間チューブを被覆した。同時に第2外層をショア硬度55D及び70Dの樹脂を切替押出により、第1外層の外側に連続的に被覆した。このとき先端側から手元側へショア硬度が大きくなるよう、長手方向に連続的に硬度傾斜をつけるように押出しし、先端側200mmは第1外層のみとするために、第2外層を被覆しなかった。更に手元側にナイロン12(ショア硬度74)で作製された中空チューブを被せ、その上からテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)製熱収縮チューブ(収縮前内径0.81mm、収縮後内径0.68mm)を被せ、加熱炉に入れて加熱収縮し、第3外層を作製した。得られたチューブの先端部外径は0.54mm、第3外層の外径は0.80mm、先端部長さは200mm、編組を構成する素線の最外面から該第1外層外表面までの距離で表される第1外層の厚さが0.015mmであった。
先端部外径が第1外層のみとした部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側にマーカーを取り付け、手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。得られたマイクロカテーテルは、先端は良好な柔軟性を示し、耐キンク性も良好であった。特に屈曲した細径部の通過性は非常に良好であった。
(実施例2)
押出機のギアポンプの回転数をコンピューター制御により連続的に変化させ、第1外層の厚さを0.050mmとし、先端側500mmに第2外層を被覆しなかった以外は実施例1と同様の方法でマイクロカテーテルを得た。得られたマイクロカテーテルの先端部外径は0.61mm、第3外層の外径は0.80mm、先端部長さは500mm、第1外層の厚みは0.050mmであった。
先端部外径が第1外層のみとした部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側にマーカーを取り付け、手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。得られたマイクロカテーテルは、先端は良好な柔軟性を示し、耐キンク性は非常に良好であった。屈曲した細径部の通過性は良好であった。
(実施例3)
実施例1と同様にして中間チューブを作製した後、予め押出成形により得られたショア硬度50Dのポリアミドエラストマーで構成された中空チューブを中間チューブに被せ、さらにその上から放射性架橋ポリオレフィン製熱収縮チューブ(収縮前内径1.20mm、収縮後内径0.60mm)を被せ、加熱炉に入れて加熱収縮し、第1外層を作製した。次にショア硬度50D、55D、70Dのポリアミドエラストマー(融点160℃〜融点174℃)を使用し、クロスヘッドダイの手前で連結している三台の押出機にそれぞれのポリアミドエラストマーを供給し、溶融混合し、押出機の先端に取り付けられているギアポンプの回転数をコンピューター制御により連続的に変化させ、外径及び樹脂を変え、連続的に剛性を変化させて中空チューブを作製した。該中空チューブを第1外層が被覆されている中間チューブに、先端側500mmを被覆しないように被せ、その上からテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)製の熱収縮チューブを被せ、加熱炉に入れて加熱収縮し、第2外層を得た。その後、実施例1と同様に第3外層を作製し、マイクロカテーテルを得た。得られたマイクロカテーテルの先端部外径は0.61mm、第3外層の外径は0.80mm、先端部長さは500mm、第1外層の厚みは0.050mmであった。
先端部外径が第1外層のみとした部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側にマーカーを取り付け、手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。得られたマイクロカテーテルは、先端は良好な柔軟性を示し、耐キンク性は非常に良好であった。屈曲した細径部の通過性は良好であった。
(比較例1)
編組の素線としてステンレス鋼細線(丸線、断面積4.9×10-4mm2)を4本横に並べた状態で巻いて作製した中間チューブを使用し、押出機のギアポンプの回転数をコンピューター制御により連続的に変化させ、先端側500mmに第2外層を被覆しなかった以外は実施例1と同様の方法でマイクロカテーテルを得た。得られたマイクロカテーテルの先端部外径は0.68mm、第3外層の外径は0.80mm、先端部長さは500mm、第1外層の厚みは0.050mmであった。
先端部外径が第1外層のみとした部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側にマーカーを取り付け、手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。得られたマイクロカテーテルは、耐キンク性は非常に良好であったものの、先端が硬く、屈曲した細径部の通過性は悪かった。
(比較例2)
押出機のギアポンプの回転数をコンピューター制御により連続的に変化させ、第1外層の厚さを0.060mmとし、先端側500mmに第2外層を被覆しなかった以外は実施例1と同様の方法でマイクロカテーテルを得た。得られたマイクロカテーテルの先端部外径は0.63mm、第3外層の外径は0.80mm、先端部長さは500mm、第1外層の厚みは0.060mmであった。
先端部外径が第1外層のみとした部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側にマーカーを取り付け、手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。得られたマイクロカテーテルは、耐キンク性は良好であったものの、先端が硬く、屈曲した細径部の通過性は悪かった。
本発明のマイクロカテーテルの全体図である。 本発明の好ましい実施態様である本発明(3)に対応する、マイクロカテーテルシャフト部概略断面図である。 本発明のマイクロカテーテルの編組素線断面図である。 本発明の好ましい実施態様である本発明(5)に対応する、マイクロカテーテルのシャフト部概略断面図である。
符号の説明
1 カテーテル本体
2 マーカー
3 ハブ
11 内層
12 編組
13 第1外層
14 第2外層
15 第3外層
16 先端部
21 内層
22 第1外層
23 第2外層
24 編組素線
X 編組素線断面のマイクロカテーテルの円周方向の長さ
Y 編組素線断面のマイクロカテーテルの直径方向の長さ

Claims (11)

  1. 医療用マイクロカテーテルであって、
    該カテーテルの先端部から、第1領域と、第2領域とを少なくとも有することと、
    該カテーテルの全長に及ぶ内層と、
    少なくとも第1外層および第2外層、並びに第3外層が存在する場合は第3外層が存在する領域において、該内層を被覆する補強層と、
    該補強層は、素線の編組であることと、
    該第1領域および第2領域では、第1外層が、該補強層を被覆することと、
    該素線の断面積が1.8×10-5mm2以上3.0×10-4mm2以下であることと、
    該第1外層は、ショア硬度50D以下の樹脂材料からなることと、
    該第1外層の厚さが、0.050mm以下であることと、
    該第2領域では、該第1外層が、第2外層で被覆されることと、
    を備えるカテーテル。
  2. 該素線の断面の、該カテーテルの円周方向の長さが、該金属素線の、該カテーテルの直径方向の長さ以上である、請求項1記載のカテーテル。
  3. 該第2領域の基端側領域では、該第2外層が、第3外層で被覆されている、請求項2記載のカテーテル。
  4. 該カテーテルが、該第2領域の基端側に、第3領域を有し、
    該第3領域では、該内層が、該補強層で覆われ、
    該第3領域では、該補強層が直接的に該第2外層で覆われている、
    請求項2記載のカテーテル。
  5. 該第3領域の基端側領域では、該第2外層が、第3外層で被覆されている、請求項4記載のカテーテル。
  6. 該第2外層が、少なくとも2種類のショアD硬度の樹脂が連続的に移行する領域をさらに備える、請求項1または5記載のカテーテル。
  7. 該第1領域では、該補強層が、該第1外層に埋め込まれている、請求項2または5記載のカテーテル。
  8. 該第1領域の、該カテーテル軸方向の長さが500mm以下であることをさらに備える請求項1〜7いずれかに記載のカテーテル。
  9. 医療用マイクロカテーテルの製法であって、
    該カテーテルが該カテーテルの先端部から、第1領域と、第2領域とを少なくとも有することと、
    該カテーテルの全長に及ぶ内層を用意することと、
    少なくとも第1外層および第2外層、並びに第3外層が存在する場合は第3外層が存在する領域において、補強層で該内層を被覆することと、
    該補強層は、素線の編組であることと、
    該第1領域および第2領域では、第1外層で、該補強層を被覆することと、
    該素線の断面積が1.8×10-5mm2以上3.0×10-4mm2以下であることと、
    該第1外層は、ショア硬度50D以下の樹脂材料からなることと、
    該第1外層の厚さが、0.050mm以下であることと、
    該第2領域では、該第1外層を、第2外層で被覆することと、
    を備える製法。
  10. 該外層で、該補強層を、押出被覆で被覆することをさらに備える、請求項9記載の製法。
  11. 該外層を形成する外管で、該補強層を、熱溶着で被覆することをさらに備える、請求項10記載の製法。
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