JP2008264104A - カテーテル用チューブの製造方法 - Google Patents

カテーテル用チューブの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008264104A
JP2008264104A JP2007109234A JP2007109234A JP2008264104A JP 2008264104 A JP2008264104 A JP 2008264104A JP 2007109234 A JP2007109234 A JP 2007109234A JP 2007109234 A JP2007109234 A JP 2007109234A JP 2008264104 A JP2008264104 A JP 2008264104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
covering
core wire
catheter tube
forming step
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007109234A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4796534B2 (ja
Inventor
Hirotoshi Ito
広敏 伊藤
Shintaro Takeuchi
慎太郎 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hirakawa Hewtech Corp
Original Assignee
Hirakawa Hewtech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hirakawa Hewtech Corp filed Critical Hirakawa Hewtech Corp
Priority to JP2007109234A priority Critical patent/JP4796534B2/ja
Publication of JP2008264104A publication Critical patent/JP2008264104A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4796534B2 publication Critical patent/JP4796534B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】一体化されたチューブを延伸することなく低コストで手元側は剛性を高く、送液特性に優れ、先端側は内外径を手元側よりも細くし、柔軟で耐キンク性に優れたカテーテル用チューブの製造方法を提供すること、補強層を有するチューブの細径柔軟部においても補強層の巻きピッチを変えることなく柔軟性を損なわないようにしたカテーテル用チューブの製造方法を提供すること、更に軸方向の補強部材を有する前記カテーテル用チューブにより細く柔軟な先端部においても伸びを抑えて長さ方向の寸法変化が少ないカテーテル用チューブの製造方法を提供する。
【解決手段】太径部と細径部を有する芯線を準備する芯線準備工程と、芯線上に合成樹脂を被覆して被覆体を形成する被覆体形成工程と、被覆体形成工程後に被覆体に埋没した芯線を除去する芯線除去工程とを有するカテーテル用チューブの製造方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、血管内や体腔内で使用されるカテーテル用チューブの製造方法に関し、特に手元側内径よりも先端側内径が縮径されたカテーテル用チューブの製造方法に関する。
カテーテル用チューブは体内の複雑に分岐した血管内や体腔内をあらかじめ導入されているガイドワイヤーに沿って選択的に進行させる必要がある。かつ、治療用の薬剤注入或いは診断用の造影剤注入特性に優れている必要がある。このため、手元側は内外径を大きくし、剛性を高め押込み性を充分に持たせつつ薬剤や造影剤注入特性を確保し、且つ先端側は内外径を手元側よりも細く、柔軟にすることで抹消血管への到達性やガイドワイヤーへの追従性を高めている。
一般的に血管内で使用されるカテーテルチューブは押込性や耐キンク性向上のため、金属線や樹脂繊維等により補強されている。このようなチューブは手元側から先端側まで連通する内腔と手元側から先端側にかけて内外径が縮径することで剛性が低下するように構成されたチューブ(内腔が複数の場合はマルチルーメンチューブ)或いは手元側から先端まで連続している内層と補強層と、手元側から先端側にかけて剛性が低下するような樹脂で構成される外層が一体化されたチューブを熱間延伸加工することにより実現されてきた。
従来のカテーテル用チューブとして、例えば、熱可塑性ポリアミド系樹脂であるナイロンをまず外径0.75mm、内径0.5mmのチューブ状に仮り押し出し形成し、次に、このチューブに、外径0.46mmのステンレス鋼線を挿入し、次いで150℃に加熱した内径0.56mmのダイスに通し、延伸加工を施す。この熱間延伸加工により縮径されたカテーテル用チューブがある(特許文献1)。この構成によれば、手元側の内外径よりも先端側内径の方が小さく、先端側がより柔軟なカテーテル用チューブが得られる。
一方、体内に挿入される部分のカテーテルチューブは十分な強度を有するとともに、柔軟性および弾力性を有する必要があり、これを実現する従来技術として、原チューブを加熱および引張可能な延伸装置にセットし、この原チューブを加熱し、この加熱部分を熱間延伸により一次延伸し、この一次延伸後常温で二次延伸し、この二次延伸部分により前記小径部を形成し、この小径部に隣接する非加熱非延伸部分の原チューブにより前記大径部を形成した段付カテーテルがある(特許文献2)。この構成によれば、大径部とカテーテルチューブの小径部を形成するため、小径部との一体形成により分離や破断等のおそれがなくなって強度的に信頼性の高いカテーテルが得られる。
また、複雑に蛇行した血管への導入あるいは造影・塞栓物質を導入する操作においてはカテーテル内腔とガイドワイヤー・塞栓物質通過時の摺動抵抗や造影時の加圧によりチューブが延びてしまい著しく操作性を損なうという問題があった。軸方向の伸びを抑える従来技術として、補強材層を、粗いピッチで内層管上に素線をコイル状に巻回してから、さらにこの粗いピッチで巻回された素線と内層管とを素線でコイル状に巻回してなるカテーテルチューブがある(特許文献3)。
また、線状体により網目状に形成された剛性付与体が内層の外面に施されるか、または肉厚内に埋設され、それと中間層の間に、カテーテル用チューブに平行に設けられた軸方向に延びる金属線により形成された補強体をカテーテル用チューブ壁体の内部に埋設され一体化されているカテーテルチューブがある(特許文献4)。
また、編組にて補強層を形成する際、編組集合体とこれと逆方向に編みこむ編素集合体の間に軸方向部材を有する構造のカテーテルチューブがある(特許文献5)。
これらの構成によれば、カテーテルチューブの軸方向の伸びを抑えることができ、カテーテルチューブの操作性を改善することができる。
一方、マンドレル棒上にPTFE樹脂分散液を塗布、焼き付け、焼結してから固体粒子配合PTFE樹脂分散液を塗布、焼き付け、焼結して固体粒子配合PTFE樹脂オーバーコート純PTFEチューブとし、その上層に直接又はブレード層を設けてから外側被覆層を押し出し被覆し、最後にマンドレル棒を引き抜き、内層PTFE複合カテーテルチューブを取り出すチューブの製造方法がある(特許文献6等)。この製造方法によれば、押し出し形成によらず、マンドレル棒上にPTFE樹脂分散液を塗布、焼き付け、焼結してからマンドレル棒を引き抜くことでディップ形成によりカテーテルチューブが製造できる。
特開2000−296179号公報 特開2001−299926号公報 特開2006−158878号公報 特開平3−141958号公報 特表2002−535049号公報 特開2000−51365号公報
しかし、特許文献1および特許文献2のカテーテル用チューブによれば、熱間延伸加工されたカテーテル用チューブは延伸時の応力が残留し歪を持ってしまうため、ソフトチップや造影マーカーを取り付ける場合の熱溶融加工時に、残留歪が影響し溶融部近傍の内外径が太くなるため寸法精度が悪くなり、結果的に歩留まりを低下させる等の問題がある。
また、特許文献3、4、5のカテーテル用チューブによれば、金属線や樹脂繊維等による横巻き又は編組が補強層として施されているカテーテル用チューブにおいては、延伸加工を行うことにより補強層が伸ばされるため、補強層の巻きピッチ(編組の場合の格子間距離)が大きくなり、柔軟性や耐キンク性を損なうといった問題がある。
また、特許文献6のカテーテル用チューブによれば、同一径のカテーテル用チューブは可能であるが、先端側の内外径を手元側よりも細くしたカテーテル用チューブの製造方法は何ら開示されていない。
従って、本発明の目的は、一体化されたチューブを延伸することなく低コストで手元側は剛性を高く、送液特性に優れ、先端側は内外径を手元側よりも細くし、柔軟で耐キンク性に優れたカテーテル用チューブの製造方法を提供すること、補強層を有するチューブの細径柔軟部においても補強層の巻きピッチ(編組の場合の格子間距離)を変えることなく柔軟性を損なわないようにしたカテーテル用チューブの製造方法を提供すること、更に軸方向の補強部材を有する前記カテーテル用チューブにより細く柔軟な先端部においても伸びを抑えて長さ方向の寸法変化が少ないカテーテル用チューブの製造方法を提供することを目的とする。
[1]本発明は、上記目的を達成するため、太径部と細径部を有する芯線を準備する芯線準備工程と、前記芯線上に合成樹脂を被覆して被覆体を形成する被覆体形成工程と、前記被覆体形成工程後に前記被覆体に埋没した前記芯線を除去する芯線除去工程と、を有することを特徴とするカテーテル用チューブの製造方法を提供する。
[2]本発明は、上記目的を達成するため、太径部と細径部を有する芯線を準備する芯線準備工程と、前記芯線上に合成樹脂を被覆して被覆体を形成する被覆体形成工程と前記被覆体形成工程後に、前記被覆体上の少なくとも一部に、金属線、樹脂繊維、または、これらを併用した補強層を形成する補強層形成工程と、前記補強層形成工程後に、熱可塑性樹脂により、前記被覆体および前記補強層を一体に被覆する外層被覆体を形成する外層被覆体形成工程と、前記外層被覆体形成工程後に前記被覆体に埋没した前記芯線を除去する芯線除去工程と、を有することを特徴とするカテーテル用チューブの製造方法を提供する。
[3]上記発明において、前記被覆体形成工程は、前記芯線を所定の溶媒に前記合成樹脂を溶解又は分散したコーティング液中に浸漬し、所定の速度で引き上げることにより、前記芯線の周囲に前記合成樹脂を被覆することを特徴とする上記[1]または[2]に記載のカテーテル用チューブの製造方法であってもよい。
[4]上記発明において、前記芯線除去工程は、前記被覆体から前記芯線を、前記芯線の前記太径部の方向へ抜去することを特徴とする上記[1]または[2]に記載のカテーテル用チューブの製造方法であってもよい。
[5]上記発明において、前記補強層形成工程は、前記被覆体の上に所定の格子間距離で金属線または樹脂繊維により編組を施すことを特徴とする上記[2]に記載のカテーテル用チューブの製造方法であってもよい。
[6]上記発明において、前記補強層形成工程は、前記被覆体の上に金属線または樹脂繊維を縦沿わせながら、前記被覆体および前記金属線または樹脂繊維の上に、所定の格子間距離で金属線または樹脂繊維により編組を施すことを特徴とする上記[2]に記載のカテーテル用チューブの製造方法であってもよい。
[7]上記発明において、前記外層被覆体形成工程は、前記補強層形成工程に、前記被覆体および前記補強層上に熱可塑性樹脂で形成された熱可塑性チューブおよび熱収縮性チューブを順に被せ、所定の温度で加熱して前記熱可塑性チューブを溶融一体化と共に前記熱収縮性チューブを収縮させた後、前記熱収縮性チューブを剥ぎ取ることにより除去することを特徴とする上記[2]に記載のカテーテル用チューブの製造方法であってもよい。
上記[1]、[3]及び[4]の構成によれば、手元側より先端側の内径、外径が小さくなり、手元部の押込み性、送液特性を損なうことなく先端部が柔軟になり、ガイドワイヤー追従性及び耐キンク性が向上する。更に、チューブの延伸加工を行う必要が無いため延伸による歪が無く、加工性が向上し、結果的に低コストにカテーテル用チューブの製造方法を提供できる。
上記[2]、[3]乃至[7]の構成によれば、手元側より先端側の内径、外径が小さくなり、これに伴って手元側より先端側の外径も小さくなり手元部の押込み性、送液特性を損なうことなく先端部が柔軟になり、ガイドワイヤー追従性及び耐キンク性が向上する。また、チューブの延伸加工を行う必要が無いため延伸による歪が無く、加工性が向上し、結果的に低コストとなる。また、軸方向に配置された補強部材により長さ方向の寸法変化が小さく、また、延伸により補強層の巻きピッチ(編組の場合の格子間距離)が拡大することが無いため、先端部の柔軟性及び耐キンク性に優れたカテーテル用チューブの製造方法が提供できる。
本発明によれば、一体化されたチューブを延伸することなく低コストで手元側は剛性を高く、送液特性に優れ、先端側は内外径を手元側よりも細くし、柔軟で耐キンク性に優れたカテーテル用チューブの製造方法を提供すること、補強層を有するチューブの細径柔軟部においても補強層の巻きピッチ(編組の場合の格子間距離)を変えることなく柔軟性を損なわないようにしたカテーテル用チューブの製造方法を提供すること、更に軸方向の補強部材を有する前記カテーテル用チューブにより細く柔軟な先端部においても伸びを抑えて長さ方向の寸法変化が少ないカテーテル用チューブの製造方法を提供することができる。
(第1の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法)
図1は、第1の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法を工程順に示す図である。
第1の実施の形態に係るカテーテル用チューブの製造方法は、太径部2aと細径部2bを有する芯線2を準備する芯線準備工程(図1(a))と、芯線2上に合成樹脂を被覆して被覆体3を形成する被覆体形成工程(図1(b))と、被覆体3を形成後に被覆体3に埋没した芯線2を除去する芯線除去工程(図1(c))とを有して構成される。
芯線準備工程は、芯線2を切削、研磨、研削、鍛造、割りダイスを用いた引抜き延伸等の機械的加工、または、エッチング等の化学的加工により、所定の外径を有する太径部2aと太径部2aより小さい外径を有する細径部2bがそれぞれ所定の長さを有するように縮径加工する工程、または、上記のような縮径加工が施された芯線2を購入等により準備する工程である。
ここで、芯線2は、銅線、ステンレス軟線等の金属、または、ポリアミド(PA)等の樹脂ストランドが使用でき、その断面は円形に限定されず、楕円、半円、多角形等任意である。
被覆体形成工程は、合成樹脂を所定の溶媒に所定の濃度で溶かしたコーティング液中に浸漬し、所定の速度で引き上げることにより、芯線2の周囲に合成樹脂を被覆することにより、略同一肉厚の被覆体3を形成する、すなわち、ディップ成形を行なう。
被覆体3は、合成樹脂が使用でき、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、フッ素系樹脂が好ましい。被覆体3は、1層だけではなく2層以上の積層構造にしてもよい。また、手元側から先端側にかけてチューブの剛性が連続或いは段階的に変化するような被覆方法でも良い。
芯線除去工程は、芯線2と被覆体3の端部20を所定の寸法(例えば、20mm)で切除あるいは除去して芯線2が露出する状態とした後に、延伸機に固定して芯線2の全体を延伸した後、太径部2a側から太径部2aの方向(図1のA方向)へ芯線2を引抜く工程である。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態に係るカテーテル用チューブの製造によれば、太径部2aを手元側とし、細径部2bを先端側とするカテーテル用チューブを製造でき、これにより、手元部の押込み性、送液特性を損なうことなく先端部が柔軟になり、ガイドワイヤー追従性及び耐キンク性が向上する。更に、チューブの延伸加工を行う必要が無いため延伸による歪が無く、加工性が向上し、結果的に低コストのカテーテル用チューブの製造が可能となる。
(実施例1)
外径1.5mmの銀メッキ銅線(或いはステンレス軟線等延伸できる金属やポリアミド(PA)等の樹脂ストランドでもよい)を、長さ1800mmの太径部2aと長さ150mmでセンターレスグラインダーを用いた切削により1.2mmの外径まで縮径加工された細径部2bを有する芯線2に加工する。尚、サンドブラスト或いは割りダイスを用いた引抜き延伸、又は引張による延伸等により芯線を縮径させても良い。
この芯線2を、合成樹脂としてショア硬度55Dポリウレタン(ダウ・ケミカル日本(株)製ペレセン)をDMF(ジメチルホルムアミド)に溶かしたコーティング液中に浸漬し、引上げスピード2m/分でディップ成形し、80℃で5分間熱風乾燥することを2回繰返して、太径部2aの被覆径が1.7mm、細径部2bの被覆径が1.4mmの略同一肉厚の押出し成形体である被覆体3を得る。
次に、両端末の被覆を約20mm除去し銅線を露出させてから延伸機に固定し、芯線2の全体を延伸した後、太径部2a側から線心2を引抜き、太径部2aの長さが1600mm細径部2bの長さが100mmとなるよう切断することで所定の長さのカテーテル用チューブを製造した。
(比較例1)
例えば、外径1.5mmの銅線上に、熱可塑性樹脂としてショア硬度55Dポリウレタン(ダウ・ケミカル日本(株)製ペレセン)を用い、32mm押出成形機にて成形温度200℃(ダイス温度)で約22m/分の引取スピードで押出し成形することで、被覆外径が1.7mmの成形体を得る。
各所定の位置で切断し、切断で得られた物の前記芯線の全体を延伸後引抜くことによりカテーテル用チューブになる原チューブを得た。
次に、内径1.4mmのダイスを温度120℃に加熱して、外径1.2mmのステンレス芯線を前記チューブに通したのちに先端200mmを引抜き、前記通常径部1600mmと前記縮径部100mmとなる位置で切断し(通常径部及び縮径部の径及び長さ寸法は任意で良い)カテーテル用チューブを得た。
(比較例2)
例えば、外径1.2mmの銅線上に、熱可塑性樹脂としてショア硬度55Dポリウレタン(ダウ・ケミカル日本(株)製ペレセン)を用い、32mm押出成形機にて成形温度200℃(ダイス温度)で約22m/分の引取スピードで押出し成形することで、被覆外径が1.4mmの成形体を得る。
所定寸法で切断し、切断で得られた物の前記芯線の全体を延伸後引抜くことによりカテーテル用チューブを得た。
図2は、カテーテル用チューブの3点曲げ性能を測定する方法を説明するための図である。3点曲げ性能は、支点間距離15mmを速度100mm/分で20mmだけ押込むのに要する最大試験力(N)で評価し、この最大試験力を3点曲げ(N)として、小さいほど柔軟性に優れるとする。尚、試験装置としては、一般的に用いられている強度試験機、押込試験機等が使用できる。
図3は、カテーテル用チューブの座屈性能を(a)、(b)、(c)の手順で測定する方法を説明するための図である。座屈性能は、サンプル長200mmで円を作り(a)、円の直径を小さくして行き(b)、座屈する直前の直径(c)を座屈径(mm)として評価し、この座屈径(mm)が小さいほど座屈特性に優れるとする。
Figure 2008264104
図4は、送液特性を測定する装置の概略を示す図である。スタンド100に支持されたカテーテル用チューブ10にシリンジ101により試験液(水)を所定の押込速度(100mm/分)で送液し、その時の最大力量をデジタルフォースゲージ102で測定することにより送液力量(N)を測定する。

Figure 2008264104
表1の比較結果から、実施例1に係るカテーテル用チューブ製造方法により製造されたカテーテル用チューブは、加熱収縮が少なく(歪が少なく)、かつ、座屈特性と柔軟性に優れた細径部を有するとともに、表2の比較結果から、細径部を有するにも係わらず、細径部を有さないものと同等の優れた送液特性を有する。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法を工程順に示す図である。
第2の実施の形態に係るカテーテル用チューブの製造方法は、太径部2aと細径部2bを有する芯線2を準備する芯線準備工程(図5(a))と、芯線2上に合成樹脂を被覆して被覆体3を形成する被覆体形成工程(図5(b))と、被覆体形成工程後に、被覆体3上の少なくとも一部に、金属線、樹脂繊維、または、これらを併用した補強層5を形成する補強層形成工程(図5(c))と、補強層形成工程後に、熱可塑性樹脂により、被覆体3および補強層5を一体に被覆する外層被覆体4を形成する外層被覆体形成工程(図5(d))と、外層被覆体形成工程後に被覆体3に埋没した芯線2を除去する芯線除去工程(図5(e))とを有して構成される。
芯線準備工程、被覆体形成工程、および芯線除去工程は、第1の実施の形態の場合と同様であるので説明を省略し、以下に第1の実施の形態と異なる工程について説明する。
補強層形成工程は、白金(Pt)・タングステン(W)等の金属線、樹脂繊維、または、これらの素線を併用して被覆体3上に所定の格子間距離で編組を連続で施すことにより補強層5を形成する工程である。編組は、同一方向の横巻きや右巻き・左巻き等、巻き方向を変えながら素線を巻きつけても良く、また、巻きピッチや格子間距離に特に限定はない。尚、被覆体3としてフッ素系樹脂を使用した場合は、予めケミカルエッチングにより表面を粗面化等処理する。
外層被覆体形成工程は、被覆体3および補強層5に熱収縮チューブを被せた後に所定の温度で溶融一体化した後、熱収縮チューブを剥ぎ取り太径部2aと細径部2bの被覆径が略同一肉厚の外層被覆体4が形成された成形体を得る。
(第2の実施の形態の効果)
第2の実施の形態に係るカテーテル用チューブの製造によれば、太径部2aを手元側とし、細径部2bを先端側とするカテーテル用チューブを製造でき、これにより、手元部の押込み性、送液特性を損なうことなく先端部が柔軟になり、ガイドワイヤー追従性及び耐キンク性が向上する。また、チューブの延伸加工を行う必要が無いため延伸による歪が無く、加工性が向上し、結果的に低コストとなる。また、延伸により補強層5の巻きピッチ(編組の場合の格子間距離)が拡大することが無いため、先端部の柔軟性及び耐キンク性に優れたカテーテル用チューブの製造方法が可能となる。さらに、被覆体3上に編組を施された補強層5を有する場合は、上記の効果に加え、長さ方向の寸法変化が小さいカテーテル用チューブの製造が可能となる。
(実施例2)
外径0.8mmの銀メッキ銅線を、太径部2aの長さ1800mmと、片端150mmをセンターレス研磨により0.7mmの外径の細径部2bまで縮径加工して芯線2を準備する。この芯線2に、合成樹脂としてフッ素系樹脂であるPTFE(三井デュポンフロロケミカル(株)製 テフロン(登録商標))ディスパージョン液を用い(被覆体3に使用する樹脂は合成樹脂であれば特に限定しないが、フッ素系樹脂であるPTFEの他にポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)等低摩擦材料が望ましい)液温20℃、約4m/分の引上げ速度でディップ成形し、350℃の熱風で2分間乾燥後400℃の加熱炉で2分間焼結し、太径部2aの被覆径が0.85mm、細径部2bの被覆径が0.75mmの略同一肉厚の被覆体3を有する成形体を得る。この被覆体3をケミカルエッチングにより表面を粗面化等した(被覆体3の樹脂がフッ素系樹脂で無い場合この処理は不要)後に、被覆体3上に直径0.03mmのSUS304を用い(素線は白金(Pt)・タングステン(W)等金属線や樹脂繊維でも良い)2本持ちで16打ち格子間距離0.18mmの編組を施し(補強方法は同一方向の横巻きや右巻き・左巻き等巻き方向を変えながら素線を巻きつけても良いし巻きピッチや格子間距離も特に限定しない)、熱可塑性樹脂としてナイロン(アルケマ(株)製 PEBAX)を用い(外層被覆体4も熱可塑性樹脂であれば特に限定しない。また熱可塑性樹脂にX線不透過物質を混合しても良い)た内径0.86mm外径1.11mm、のチューブ、収縮径略0.8mmの熱収縮チューブを被せた後に250℃のオーブン内で約3分溶融一体化した後に熱収縮チューブを剥ぎ取り太径部2aの被覆径が1.1mm、細径部2bの被覆径が1.0mmの略同一肉厚の成形体を得る。
次に、両端部20の被覆を約20mm除去し銅線を露出させてから延伸機に固定し、芯線2の全体を延伸した後、太径部2a側から線心2を引抜き、太径部2aが1600mm、細径部2bが100mmとなるよう切断し所定のカテーテル用チューブを製造した。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法を工程順に示す図である。
第3の実施の形態に係るカテーテル用チューブの製造方法は、太径部2aと細径部2bを有する芯線2を準備する芯線準備工程(図6(a))と、芯線2上に合成樹脂を被覆して被覆体3を形成する被覆体形成工程(図6(b))と、被覆体形成工程後に、被覆体3上の少なくとも一部に、金属線または樹脂繊維による補強体6を縦沿わせながら、被覆体3および補強体6の上に、所定の格子間距離で金属線または樹脂繊維により編組を施すことにより補強層5を形成する補強層形成工程(図6(c))と、補強層形成工程後に、熱可塑性樹脂により、被覆体3および補強層5を一体に被覆する外層被覆体4を形成する外層被覆体形成工程(図6(d))と、外層被覆体形成工程後に被覆体3に埋没した芯線2を除去する芯線除去工程(図6(e))とを有して構成される。
芯線準備工程、被覆体形成工程、および芯線除去工程は、第2の実施の形態の場合と同様であるので説明を省略し、以下に第2の実施の形態と異なる工程について説明する。
補強層形成工程は、樹脂繊維、金属線等の補強体6を縦沿わせながら、補強体6を覆うように白金(Pt)・タングステン(W)等の金属線、樹脂繊維、または、これらの素線を併用して被覆体3上に所定の格子間距離で編組を連続で施すことにより補強層5を形成する工程である。編組は、同一方向の横巻きや右巻き・左巻き等、巻き方向を変えながら素線を巻きつけても良く、また、巻きピッチや格子間距離に特に限定はない。尚、被覆体3としてフッ素系樹脂を使用した場合は、予めケミカルエッチングにより表面を粗面化等処理する。
外層被覆体形成工程は、被覆体3、補強層5および補強体6に熱収縮チューブを被せた後に所定の温度で溶融一体化した後、熱収縮チューブを剥ぎ取り太径部2aと細径部2bの被覆径が略同一肉厚の外層被覆体4が形成された成形体を得る。
(第3の実施の形態の効果)
第3の実施の形態に係るカテーテル用チューブの製造によれば、太径部2aを手元側とし、細径部2bを先端側とするカテーテル用チューブを製造でき、これにより、手元部の押込み性、送液特性を損なうことなく先端部が柔軟になり、ガイドワイヤー追従性及び耐キンク性が向上する。また、チューブの延伸加工を行う必要が無いため延伸による歪が無く、加工性が向上し、結果的に低コストとなる。また、延伸により補強層5の巻きピッチ(編組の場合の格子間距離)が拡大することが無いため、先端部の柔軟性及び耐キンク性に優れたカテーテル用チューブの製造方法が可能となる。さらに、被覆体3上に縦沿わせた補強体6と編組を施された補強層5を有するので、上記の効果に加え、軸方向に配置された補強体6により長さ方向の寸法変化が小さいカテーテル用チューブの製造方法が可能となる。
(実施例3)
外径0.8mmの銀メッキ銅線を、太径部2aの長さ1800mmと、片端150mmをセンターレス研磨により0.7mmの外径の細径部2bまで縮径加工して芯線2を準備する。この芯線2に、合成樹脂としてフッ素系樹脂であるPTFE(三井デュポンフロロケミカル(株)製 テフロン(登録商標))ディスパージョン液を用い(被覆体3に使用する樹脂は合成樹脂であれば特に限定しないが、フッ素系樹脂であるPTFEの他にポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)等低摩擦材料が望ましい)液温20℃、約4m/分の引上げ速度でディップ成形し、350℃の熱風で2分間乾燥後400℃の加熱炉で2分間焼結し、太径部2aの被覆径が0.85mm、細径部2bの被覆径が0.75mmの略同一肉厚の被覆体3を有する成形体を得る。
この被覆体3をケミカルエッチングにより表面を粗面化等した(被覆体3がフッ素系樹脂で無い場合この処理は不要)後に、被覆体3に直径略0.03mmの樹脂繊維(クラレ社ベクトラン但し軸方向補強部材はステンレス、NiTi合金等の金属やナイロン・フッ素樹脂繊維でも良い)の補強体6を縦沿わせながら、その上を覆うように直径0.03mmのSUS304を用い(素線は白金(Pt)・タングステン(W)等金属線や樹脂繊維でも良い)2本持ちで16打ち格子間距離0.18mmの編組を施して補強層5を形成し、(補強方法は同一方向の横巻きや右巻き・左巻き等巻き方向を変えながら素線を巻きつけても良いし巻きピッチや格子間距離も特に限定しない)、熱可塑性樹脂としてナイロン(アルケマ(株)製 PEBAX)を用い(外層被覆体4も熱可塑性樹脂であれば特に限定しない。また熱可塑性樹脂にX線不透過物質を混合しても良い)た内径0.86mm外径1.11mm、のチューブ、収縮径略0.8mmの熱収縮チューブを被せた後に250℃のオーブン内で約3分溶融一体化した後前記熱収縮チューブを剥ぎ取り太径部2aの被覆径が1.1mm、細径部2bの被覆径が1.0mmの略同一肉厚の成形体を得る。
次に、両端末の被覆を約20mm除去し銅線を露出させてから延伸機に固定し、芯線2の全体を延伸した後、太径部2a側から線心2を引抜き、太径部2aが1600mm細径部2bが100mmとなるよう切断し所定のカテーテル用チューブを製造した。
(比較例3)
外径0.8mmの銅線上に、合成樹脂としてフッ素系樹脂であるPTFE(三井デュポンフロロケミカル(株)製 テフロン(登録商標))ディスパージョン液を用い、液温20℃、約4m/分の引上げ速度でディップ成形し、350℃の熱風で2分間乾燥後400℃の加熱炉で2分間焼結することで、被覆外径が0.85mmの内層を得る。さらに、この内層表面をケミカルエッチングにより粗面化等する。
この内層上に、直径0.03mmのSUS304を用い、2本持ちで16打ち格子間距離0.18mmの編組を連続で施し、熱可塑性樹脂としてナイロン(アルケマ(株)製 PEBAX)を用い、30mmの押出成形機を用いて成形温度220℃(ダイス温度)、約14m/分の引取スピードで押出し成形することで、被覆径が1.1mmの押出し成形体を得る。各所定の位置で切断し、切断で得られた物の芯線の全体を延伸した後、前記芯線を引抜くことにより所定のカテーテル用チューブ用原チューブを得た。
次に、外径0.7mmのステンレス芯線を前記チューブ内に挿入し、内径1.0mmの金属製ダイを温度125℃に加熱し、このダイからチューブ先端部を引き抜き、加熱延伸してカテーテル用チューブを得た。
(比較例4)
外径0.7mmの銅線上に、合成樹脂としてフッ素系樹脂であるPTFE(三井デュポンフロロケミカル(株)製 テフロン(登録商標))ディスパージョン液を用い、液温20℃、約4m/分の引上げ速度でディップ成形し、350℃の熱風で2分間乾燥後400℃の加熱炉で2分間焼結することで、被覆外径が0.75mmの内層を得る。さらに、この内層表面をケミカルエッチングにより粗面化等する。
この内層上に、直径0.03mmのSUS304を用い、2本持ちで16打ち格子間距離0.18mmの編組を連続で施し、熱可塑性樹脂としてナイロン(アルケマ(株)製 PEBAX)を用い、30mmの押出成形機を用いて成形温度220℃(ダイス温度)、約14m/分の引取スピードで押出し成形することで、被覆径が0.99mmの押出し成形体を得る。各所定の位置で切断し、切断で得られた物の前記芯線の全体を延伸した後、前記芯線を引抜くことにより所定のカテーテル用チューブを得た。
Figure 2008264104
Figure 2008264104
表3の比較結果から、実施例2および3は、座屈特性と柔軟性に優れ、かつ、加熱収縮の少ない細径部を有する。
また、表4のデータから、実施例2および3は細径部2bを有するにも係わらず、細径部2bを有さない比較例3の原チューブと同等の送液特性を有すると共に、表3のデータが示すように、延伸することで編組の格子間距離も伸ばされている比較例3と比較し、実施例2および3は座屈特性と柔軟性に優れ加熱収縮の少ない細径部2bを有するカテーテル用チューブが製造できることがわかる。
表5は、実施例3及び比較例3の各細径部の降伏強度を比較した結果である。引張試験により得られた曲線より形状が復元する強度の最大値を測定し、これをそれぞれ降伏強度とした。実施例3と比較例3は軸補強部材の有無のみの違いであるため、降伏強度の差を伸び難さとして比較検討した。




Figure 2008264104
表5の比較結果から、軸方向の補強部材を有することを特徴とする実施例3は比較例3と比較し長さ方向に伸び難い特性を有する。また、表4の比較結果から、実施例3は細径部を有するにも係わらず、細径部を有さない比較例3の原チューブと同等の送液特性を有すると共に、座屈特性、柔軟性に優れ、加熱収縮の少ない細径部を有するカテーテル用チューブが提供できる。
(実施例4)
図7は、実施例1の変形例を示すものである。カテーテル用チューブ10は、複数層の被覆体で構成されて製造されてもよく、図7では、第1被覆体30aと第2被覆体30bとで構成されたカテーテル用チューブ10を示す。すなわち、被覆体形成工程において、第1被覆体30aのディップ成形と第2被覆体30bのディップ成形を行なう2つの工程を有する製造方法とする。
また、手元側から先端側にかけてチューブの剛性が連続或いは段階的に変化するような被覆方法でもよく、第1被覆体30aは手元側で厚く先端側にかけて薄く成形され、第2被覆体30bは手元側で薄く先端側にかけて厚く成形されている。すなわち、被覆体形成工程において、ディップ成形時の引き上げ速度を変化させることで上記のような被覆体の厚さ制御が可能でる。
これにより、手元部の押込み性、ガイドワイヤー追従性等の性能向上をさらに図ることができる。
(実施例5)
図8は、実施例1の別の変形例を示すものである。カテーテル用チューブ10の内腔は1つ以上あればよく、図8では、2つの内腔31a、31bがある。この内腔は縮径された芯線により形成されるが、1つ以上の芯線が縮径されていればよい。図8の例では、B−B断面では内腔31aは縮径された芯線により形成されているが、C−C断面では内腔31bは縮径されていない芯線により形成されている例を示している。すなわち、内腔31aのみが縮径されている。すなわち、内腔31a、31bに対応する芯線を芯線準備工程において準備することで上記に示したようなカテーテル用チューブ10を製造することが可能である。
(実施例6)
図9は、実施例2または3の補強層を有するカテーテル用チューブの変形例を示すもので、先端部の内径が縮径され、被覆体の硬度や外径が手元側から先端にかけて段階的に低減している構造を示す図である。
図9(a)は、補強層形成工程において、補強体5を太径部2a上にのみ形成するか、あるいは、補強体5の一部を除去して外層被覆体4を被覆することにより編組部と非編組部を有するように製造する。
図9(b)は、実施例2または3のカテーテル用チューブ10に、外層積層体7が積層された構造のカテーテル用チューブである。すなわち、外層被覆体形成工程において、さらに太径部2a上に熱収縮チューブを被せて所定の温度で溶融一体化する工程を加える。
(実施例7)
図10(a)、(b)は、実施例2または3の補強層を有するカテーテル用チューブの断面を示すもので、実施例2または3の別の断面形状を示す一例である。図10(a)は、内腔形状が異型(楕円、半円等)の断面形状の例、図10(b)は、内腔形状がマルチルーメンである場合の断面形状の例である。
すなわち、これらの内腔31c〜31hに対応する芯線を芯線準備工程において準備することで上記に示したようなカテーテル用チューブ10を製造することが可能である。
(実施例8)
図11(a)、(b)は、実施例3の補強層5に補強体6を含むカテーテル用チューブの断面を示すもので、被覆体3或いは外層被覆体4中に埋込まれている構造の例である。尚、軸方向補強部材としての補強体6は1本以上であればよい。
被覆体形成工程あるいは外層被覆体形成工程において溶融された熱可塑性樹脂中に補強体6が埋込まれように温度制御することで可能となる。
(実施例9)
図12(a)、(b)は、実施例3の補強層5に補強体6を含むカテーテル用チューブとその右断面(外層被覆体4は図示せず)を示すもので、補強層5と補強体6との位置関係が実施例3と異なる構成の例である。図12(a)は、補強体6が補強層5と一体化した構成、すなわち、補強層5と補強体6とを一緒に編組して形成した構成の例である。すなわち、補強層形成工程において、補強層5と補強体6とを一緒に編組することで可能となる。
また、図12(b)は、補強体6が補強層5と外層被覆体4の間に位置する構成、すなわち、補強層5を被覆体3上に形成した後に補強体6を補強層5上に形成した構成の例である。すなわち、補強層形成工程において、補強層5を被覆体3上に形成し、その後に、補強体6を補強層5上に形成する工程を設けることで可能となる。
図1は、第1の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法を工程順に示す図である。 図2は、カテーテル用チューブの3点曲げ性能を測定する方法を説明するための図である。 図3は、カテーテル用チューブの座屈性能を(a)、(b)、(c)の手順で測定する方法を説明するための図である。 図4は、送液特性を測定する装置の概略を示す図である。 図5は、第2の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法を工程順に示す図である。 図6は、第3の実施の形態に係るカテーテル用チューブ10の製造方法を工程順に示す図である。 図7は、実施例1の変形例を示すものである。 図8は、実施例1の別の変形例を示すものである。 図9は、実施例2または3の補強層を有するカテーテル用チューブの変形例を示すもので、先端部の内径が縮径され、被覆体の硬度や外径が手元側から先端にかけて段階的に低減している構造を示す図である。 図10(a)、(b)は、実施例2または3の補強層を有するカテーテル用チューブの断面を示すもので、実施例2または3の別の断面形状を示す一例である。 図11(a)、(b)は、実施例3の補強層5に補強体6を含むカテーテル用チューブの断面を示すもので、被覆体3或いは外層被覆体4中に埋込まれている構造の例である。 図12(a)、(b)は、実施例3の補強層5に補強体6を含むカテーテル用チューブとその右断面(外層被覆体4は図示せず)を示すもので、補強層5と補強体6との位置関係が実施例3または4と異なる構成の例である。
符号の説明
2 芯線
2a 太径部
2b 細径部
3 被覆体
4 外層被覆体
5 補強層
6 補強体
7 外層積層体
10 カテーテル用チューブ
20 端部

Claims (7)

  1. 太径部と細径部を有する芯線を準備する芯線準備工程と、
    前記芯線上に合成樹脂を被覆して被覆体を形成する被覆体形成工程と、
    前記被覆体形成工程後に前記被覆体に埋没した前記芯線を除去する芯線除去工程と、
    を有することを特徴とするカテーテル用チューブの製造方法。
  2. 太径部と細径部を有する芯線を準備する芯線準備工程と、
    前記芯線上に合成樹脂を被覆して被覆体を形成する被覆体形成工程と
    前記被覆体形成工程後に、前記被覆体上の少なくとも一部に、金属線、樹脂繊維、または、これらを併用した補強層を形成する補強層形成工程と、
    前記補強層形成工程後に、熱可塑性樹脂により、前記被覆体および前記補強層を一体に被覆する外層被覆体を形成する外層被覆体形成工程と、
    前記外層被覆体形成工程後に前記被覆体に埋没した前記芯線を除去する芯線除去工程と、
    を有することを特徴とするカテーテル用チューブの製造方法。
  3. 前記被覆体形成工程は、前記芯線を所定の溶媒に前記合成樹脂を溶解又は分散したコーティング液中に浸漬し、所定の速度で引き上げることにより、前記芯線の周囲に前記合成樹脂を被覆することを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル用チューブの製造方法。
  4. 前記芯線除去工程は、前記被覆体から前記芯線を、前記芯線の前記太径部の方向へ抜去することを特徴とする請求項1または2に記載のカテーテル用チューブの製造方法。
  5. 前記補強層形成工程は、前記被覆体の上に所定の格子間距離で金属線または樹脂繊維により編組を施すことを特徴とする請求項2に記載のカテーテル用チューブの製造方法。
  6. 前記補強層形成工程は、前記被覆体の上に金属線または樹脂繊維を縦沿わせながら、前記被覆体および前記金属線または樹脂繊維の上に、所定の格子間距離で金属線または樹脂繊維により編組を施すことを特徴とする請求項2に記載のカテーテル用チューブの製造方法。
  7. 前記外層被覆体形成工程は、前記補強層形成工程に、前記被覆体および前記補強層上に熱可塑性樹脂で形成された熱可塑性チューブおよび熱収縮性チューブを順に被せ、所定の温度で加熱して前記熱可塑性チューブを溶融一体化と共に前記熱収縮性チューブを収縮させた後、前記熱収縮性チューブを剥ぎ取ることにより除去することを特徴とする請求項2に記載のカテーテル用チューブの製造方法。
JP2007109234A 2007-04-18 2007-04-18 カテーテル用チューブの製造方法 Active JP4796534B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007109234A JP4796534B2 (ja) 2007-04-18 2007-04-18 カテーテル用チューブの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007109234A JP4796534B2 (ja) 2007-04-18 2007-04-18 カテーテル用チューブの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008264104A true JP2008264104A (ja) 2008-11-06
JP4796534B2 JP4796534B2 (ja) 2011-10-19

Family

ID=40044471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007109234A Active JP4796534B2 (ja) 2007-04-18 2007-04-18 カテーテル用チューブの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4796534B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010073646A1 (ja) * 2008-12-26 2010-07-01 住友ベークライト株式会社 カテーテル
JP2010227138A (ja) * 2009-03-25 2010-10-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd カテーテルの製造方法
JP2011072782A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Biosense Webster Inc 付勢された平面的な偏向を有するカテーテル
JP2012029872A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Terumo Corp カテーテル
JP2012110562A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Goodman Co Ltd カテーテルの製造方法
JP2014100325A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Terumo Corp カテーテル用チューブの製造方法、カテーテル用チューブの連続体およびカテーテル用チューブ製造用の芯線
JP2014213124A (ja) * 2013-04-30 2014-11-17 朝日インテック株式会社 カテーテルチューブ及びカテーテル
WO2021152730A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05 オリンパス株式会社 ステントデリバリー装置およびガイドカテーテル

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS607862A (ja) * 1983-06-27 1985-01-16 テルモ株式会社 カテ−テル用ガイドワイヤ
JPS60168466A (ja) * 1983-11-10 1985-08-31 アドヴアンスド カ−デイオヴアスキユラ− システムズ インコ−ポレ−テツド カテ−テル用のガイドワイヤ
JPH06154334A (ja) * 1992-11-19 1994-06-03 Dia Medical Supply Kk カテーテル
JP2000225194A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Hitachi Cable Ltd カテーテルチューブおよびその製造方法
JP2001218851A (ja) * 2000-02-09 2001-08-14 Terumo Corp カテーテル
JP2001327603A (ja) * 2000-05-25 2001-11-27 Mitsubishi Cable Ind Ltd 可撓性チューブの製造方法
JP2002045428A (ja) * 2000-07-31 2002-02-12 Hitachi Cable Ltd カテーテル用薄肉ptfeチューブ及びその製造方法並びにカテーテルチューブ
JP2004041254A (ja) * 2002-07-08 2004-02-12 Terumo Corp ガイドワイヤ
JP2006055245A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Japan Lifeline Co Ltd 医療用ガイドワイヤ
JP2006068497A (ja) * 2004-08-03 2006-03-16 Ist:Kk 医療用ワイヤーの製造方法および医療用ワイヤー
JP2007089847A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Kaneka Corp マイクロカテーテル及びその製造方法

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS607862A (ja) * 1983-06-27 1985-01-16 テルモ株式会社 カテ−テル用ガイドワイヤ
JPS60168466A (ja) * 1983-11-10 1985-08-31 アドヴアンスド カ−デイオヴアスキユラ− システムズ インコ−ポレ−テツド カテ−テル用のガイドワイヤ
JPH06154334A (ja) * 1992-11-19 1994-06-03 Dia Medical Supply Kk カテーテル
JP2000225194A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Hitachi Cable Ltd カテーテルチューブおよびその製造方法
JP2001218851A (ja) * 2000-02-09 2001-08-14 Terumo Corp カテーテル
JP2001327603A (ja) * 2000-05-25 2001-11-27 Mitsubishi Cable Ind Ltd 可撓性チューブの製造方法
JP2002045428A (ja) * 2000-07-31 2002-02-12 Hitachi Cable Ltd カテーテル用薄肉ptfeチューブ及びその製造方法並びにカテーテルチューブ
JP2004041254A (ja) * 2002-07-08 2004-02-12 Terumo Corp ガイドワイヤ
JP2006068497A (ja) * 2004-08-03 2006-03-16 Ist:Kk 医療用ワイヤーの製造方法および医療用ワイヤー
JP2006055245A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Japan Lifeline Co Ltd 医療用ガイドワイヤ
JP2007089847A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Kaneka Corp マイクロカテーテル及びその製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010073646A1 (ja) * 2008-12-26 2010-07-01 住友ベークライト株式会社 カテーテル
JP5724382B2 (ja) * 2008-12-26 2015-05-27 住友ベークライト株式会社 カテーテル
JP2010227138A (ja) * 2009-03-25 2010-10-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd カテーテルの製造方法
JP2011072782A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Biosense Webster Inc 付勢された平面的な偏向を有するカテーテル
JP2012029872A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Terumo Corp カテーテル
JP2012110562A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Goodman Co Ltd カテーテルの製造方法
JP2014100325A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Terumo Corp カテーテル用チューブの製造方法、カテーテル用チューブの連続体およびカテーテル用チューブ製造用の芯線
JP2014213124A (ja) * 2013-04-30 2014-11-17 朝日インテック株式会社 カテーテルチューブ及びカテーテル
WO2021152730A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05 オリンパス株式会社 ステントデリバリー装置およびガイドカテーテル
JPWO2021152730A1 (ja) * 2020-01-29 2021-08-05
JP7289936B2 (ja) 2020-01-29 2023-06-12 オリンパス株式会社 ステントデリバリー装置およびガイドカテーテル

Also Published As

Publication number Publication date
JP4796534B2 (ja) 2011-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4796534B2 (ja) カテーテル用チューブの製造方法
EP1414511B1 (en) Integrated polymer and braid for intravascular catheters
JP5080094B2 (ja) カテーテル用チューブの連続体、及び、カテーテル用チューブの製造方法
JP5696659B2 (ja) カテーテルの製造方法
KR101861866B1 (ko) 의료용 튜브 및 그의 제조 방법
WO2013146673A1 (ja) 医療機器および医療機器の製造方法
US9901706B2 (en) Catheters and catheter shafts
JP2008036157A (ja) カテーテルチューブおよびその製造方法
JP5885302B2 (ja) 医療機器
KR20140127357A (ko) 의료 기기의 제조 방법 및 의료 기기
EP3650071A1 (en) Catheter devices and methods for making them
JP4854458B2 (ja) 医療用マルチルーメンチューブ
JP6089876B2 (ja) 医療機器
JP2006288943A (ja) 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法
JP2006218085A (ja) 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法
WO2017104465A1 (ja) カテーテルおよびその製造方法
EP2881137B1 (en) Medical instrument, and medical-instrument production method
JP2006288944A (ja) 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法
JP5446488B2 (ja) カテーテルの製造方法
JP5239993B2 (ja) カテーテルの製造方法
CN113456982A (zh) 导管管件及其制造方法
JP4397319B2 (ja) マイクロカテーテルの製造方法及びマイクロカテーテル
JP2016214942A (ja) 医療機器および医療機器の製造方法
JP2010207321A (ja) カテーテル
JP4274018B2 (ja) カテーテルチューブとその製造方法およびカテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4796534

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350