JP6089876B2 - 医療機器 - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器に関する。
カテーテルや内視鏡など、体腔内に媒体や機器を導入する種々の長尺の医療機器が知られている。近年、内視鏡のみならずカテーテルに関しても、遠位端部を屈曲させることにより体腔への進入方向が操作可能なものが提供されている。
たとえば、特許文献1には、長尺の管状部材に制御ワイヤ(操作線)が挿通され、この操作線の基端部を牽引することにより管状部材の先端が屈曲するカテーテルが記載されている。このカテーテルは、樹脂管の内部に、二重螺旋状の第一螺旋コイルと第二螺旋コイルからなる補強層を備えている。第一螺旋コイルと第二螺旋コイルとは互いに巻径が異なり、樹脂管の内部に相対的に偏心して配置されている。これらのコイルの巻径の差により形成される断面三日月形状の空隙内に操作線が挿通されている。
樹脂管の内部に補強層を設けることで、カテーテルのプッシャビリティやトルク剛性が向上する。また、操作線の内側と外側とを螺旋コイルで保護することにより、管状部材の中央の内孔(主管腔)および管状部材の外部すなわち体腔を、操作線の摺動経路から隔離して保護することが期待される。
特表2007−503914号公報
体腔にカテーテルを挿入して手技を行うと、樹脂管の周面が体腔の内壁と密着して抜去が困難となる場合がある。この状態でカテーテルを強い力で引っ張ると、樹脂管の周面と体腔の内壁とが密着したまま、補強層と樹脂管との間で剥離して、補強層およびその内部構造のみが体腔から抜去されて問題となる。補強層が剥離して体腔内に留置された樹脂管を抜去することは困難を伴うからである。
なお、ここでは、カテーテルを例示して説明したが、同様の課題はカテーテルに限らず操作線で操作を行なう医療機器の全般において生じる課題である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、管状本体を構成する樹脂管と補強層との間の剥離を防止して体腔から安定して抜去することが可能な医療機器を提供するものである。
本発明によれば、主管腔の周囲に補強ワイヤを巻回してなる内側補強層と、前記主管腔よりも小径で前記内側補強層の周囲に配置された副管腔と、前記内側補強層および前記副管腔の周囲に素線を所定の巻径で巻回してなる外側補強層と、前記内側補強層、前記副管腔および前記外側補強層を内包する樹脂製の外層と、を含む長尺の管状本体と、前記副管腔の内部に移動可能に挿通され先端が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、を備え、前記外側補強層の巻径が遠位領域において拡大していることを特徴とする医療機器が提供される。
上記の発明によれば、外側補強層の巻径が遠位領域において拡大しているため、本発明の医療機器を体腔から抜去するときの牽引力(以下、抜去力)が、外側補強層から外層に対して、外層の断面に広く分散して負荷される。このため、外側補強層と外層との界面で剥離が発生することが抑制される。また、外側補強層と外層とが軸心方向に沿って延在している中間部や基端部で剥離が仮に発生しても、外側補強層の遠位領域は外層にアンカーした状態のまま維持されているため、医療機器を牽引することにより外層を体腔から安全に抜去することができる。
本発明の医療機器によれば、管状本体を構成する樹脂管と補強層との間の剥離が防止され、体腔から安定して抜去することが可能である。
本発明の第一実施形態のカテーテルの横断面図である。 図1のII−II線断面図である。 外側補強層を示す模式図である。 図4(a)は本発明の実施形態のカテーテルの全体側面図である。図4(b)はホイール操作部を一方向に操作した状態を示すカテーテルの全体側面図である。図4(c)はホイール操作部を他方向に操作した状態を示すカテーテルの全体側面図である。 主芯線の周囲に内層およびワイヤ補強層を形成した内側構造体の縦断面図である。 内側構造体の周囲に有芯チューブを配置して第一外層樹脂管を被覆した状態を示す縦断面図である。 賦形された第一外層の周囲に素線を編組して外側補強層を形成した状態を示す側面模式図である。 外側補強層の周囲に第二外層樹脂管を被覆した状態を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は重複しないように適宜省略する。
図1から図3を参照して、本実施形態の医療機器の概要について説明する。本実施形態では、医療機器としてカテーテル100を例示する。本発明はカテーテル100のほか、操作線60を牽引して遠位部DEを屈曲させることができる内視鏡その他の医療機器に適用することができる。
図1は、カテーテル100の管状本体10を軸心方向に対して垂直に切った断面図(横断面図)である。図2は、管状本体10の遠位部DEを軸心方向に沿って切った断面図(縦断面図)であり、図1のII−II線断面図である。図1の横断面の切断位置を図2にI−I線にて示す。
本実施形態のカテーテル100は長尺の管状本体10および操作線60を備えている。
管状本体10は、主管腔20の周囲に補強ワイヤ32を巻回してなる内側補強層30と、主管腔20よりも小径で内側補強層30の周囲に配置された副管腔42と、内側補強層30および副管腔42の周囲に素線82を所定の巻径で巻回してなる外側補強層80と、内側補強層30、副管腔42および外側補強層80を内包する樹脂製の外層50と、を含む。操作線60は、副管腔42の内部に移動可能に挿通され先端が管状本体10の遠位部DEに接続されている。
本実施形態のカテーテル100は、外側補強層80の巻径が遠位領域86において拡大していることを特徴とする。
ここで、外側補強層80の遠位領域86とは、外側補強層80の遠位端またはその近傍を含む所定の長さ領域を意味する。外側補強層80の巻径が遠位領域86において拡大しているとは、少なくとも遠位領域86において外側補強層80の巻径が拡大していることを意味し、その他の領域において巻径が拡大していることを排除しない。
以下、本実施形態を詳細に説明する。本実施形態のカテーテル100は、管状本体10を血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルである。
管状本体10はシースとも呼ばれ、内部に主管腔(メインルーメン)20が通孔形成された中空管状かつ長尺の部材である。より具体的には、管状本体10は、肝臓の8つの亜区域の何れにも進入させることが可能な外径および長さに形成されている。
管状本体10は積層構造を有している。主管腔20を中心に、内径側から順に内層24、第一外層52および第二外層54が積層されて管状本体10は構成されている。第二外層54の外表面には親水層(図示せず)が形成されている。内層24、第一外層52および第二外層54は、可撓性の樹脂材料からなり、それぞれ円環状で略均一の厚みを有している。第一外層52および第二外層54を併せて外層50と呼称する。
外側補強層80は、管状本体10のうち操作線60よりも外径側に設けられて第二外層54を保護する保護層である。また、後述する内側補強層30は、管状本体10のうち操作線60よりも内径側に設けられて内層24を保護する保護層である。外側補強層80を構成する素線82、および内側補強層30を構成する補強ワイヤ32は、外層50の樹脂材料よりも高弾性である。操作線60の外径側に外側補強層80が存在することで、操作線60が第二外層54および親水層(図示せず)を破断させて管状本体10の外部に露出することを防止する。そして、操作線60の内径側に内側補強層30が存在することで、操作線60が第一外層52および内層24を破断させて主管腔20に露出することを防止する。
外層50は、管状本体10の主要な肉厚を構成する。本実施形態の外層50は、内側補強層30および副管腔42を内包する第一外層52と、この第一外層52の周囲に形成されて外側補強層80を内包する第二外層54と、を含んでいる。第一外層52および第二外層54は、ともに断面円環状である。外側補強層80は、遠位領域86を除いて、第一外層52の外表面に隣接している。第一外層52と第二外層54とは概念上で区別される層であり、第一外層52と第二外層54とを同種の樹脂材料で構成した場合、両層の境界面は渾然一体に融合していてもよい。
また、第一外層52と第二外層54とは、異種の樹脂材料で構成してもよい。図1では第一外層52と第二外層54との境界面を明示してあるが、本発明はこれに限られない。本実施形態の外層50は、第一外層52と第二外層54とが一体となった単一層として構成されていてもよく、または第一外層52と第二外層54とが互いに区別可能な多層で構成されていてもよい。
外層50(第一外層52、第二外層54)の材料としては熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
外層50には無機フィラーを混合してもよい。無機フィラーとしては、硫酸バリウムや次炭酸ビスマスなどの造影剤を例示することができる。外層50に造影剤を混合することで、体腔内における管状本体10のX線造影性を向上することができる。
図2に示すように、外層50の遠位部DEの最先端には、柔軟な先端チップ58が設けられている。本実施形態の先端チップ58は内層24の周囲に単層で設けられた環状の樹脂層である。先端チップ58は、マーカー14と内側補強層30の遠位端を包含している。先端チップ58は、第一外層52や第二外層54と同種の熱可塑性ポリマー材料からなる。
第一外層52の内部には、内径側から順に内側補強層30、サブチューブ40および保持ワイヤ70が設けられている。第二外層54の内部には、外側補強層80が設けられている。内側補強層30と外側補強層80は、管状本体10と同軸に配置されている。外側補強層80は内側補強層30およびサブチューブ40の周囲を取り囲むように、これらと離間して配置されている。
外側補強層80は、素線82を所定の巻径で螺旋巻回してなるコイル層、または素線82を編組してなるブレード層である。本実施形態の外側補強層80としては、それぞれ複数本の素線82を右螺旋および左螺旋に編組してなるブレード(メッシュ)層を例示する。
素線82の材料には、タングステン(W)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン、銅、チタン合金または銅合金などの金属材料のほか、内層24および第一外層52よりも剪断強度が高いポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いることができる。本実施形態では、素線82として焼鈍処理されたステンレス鋼、具体的には、鈍し材であるオーステナイト系の軟質ステンレス鋼(W1またはW2)を挙げる。
焼鈍処理は、加工硬化による内部のひずみを取り除き、組織を軟化させ、展延性を向上させる熱処理である。焼鈍処理として、完全焼鈍のほか、応力除去焼きなまし、低温焼きなまし、球状化焼き鈍し等の熱処理のほか、光輝焼鈍、磁気焼鈍などの表面処理を用いてもよい。
図2に示すように、外側補強層80の遠位領域86の巻径が遠位端に向かって徐々に拡大している。遠位領域86は、多条の素線82の複数巻き分の長さで構成されている。これにより、カテーテル100を体腔から抜去するときの抜去力や、操作線60を牽引して管状本体10を屈曲させるときの屈曲力が、第二外層54の厚み方向に分散して負荷される。このため、カテーテル100の抜去時や屈曲時に外側補強層80と第二外層54との界面に剥離が生じることが抑制される。
外側補強層80の遠位端において、ブレード層を構成する素線82の編組が解けている。図2に示すように、素線82同士がメッシュ状に交差する交点では、外側補強層80の厚みは素線82の2本分の直径となり層厚が大きい。これに対し、本実施形態の外側補強層80は、巻径が拡大する遠位端において編組が解けていることで、外側補強層80の厚みは素線82の1本分の直径となって層厚が小さくなっている。このため、外側補強層80の遠位領域86を第二外層54に埋設するために第二外層54の肉厚を過大とする必要はなく、管状本体10の細径化を阻害しない。
また、外側補強層80の遠位端において素線82は外層50(第二外層54)の表面に接するようにして漸近している。言い換えると、遠位領域86の遠位端における外側補強層80の巻径の変化率は、遠位領域86の中間部における外側補強層80の巻径の変化率よりも小さい。巻径の変化率とは、外側補強層80の軸心方向の単位長さあたりの、外側補強層80の巻径の拡大量である。そして、外側補強層80の遠位端は外層50の表面近傍に内包されている。このため、操作線60を牽引して管状本体10の遠位部DEを屈曲させても、素線82の先端が第二外層54から突き出ることがない。
外側補強層80を構成する素線82の条数は特に限定されないが、図1では16条の素線82を図示してある。外側補強層80は、それぞれ複数本(本実施形態では各8条)の素線82を右螺旋および左螺旋に編組してなる。
図3は第一外層52の表面に素線82が編組された外側補強層80を示す模式図であり、16条のうち2条のみを模式的に図示してある。圧痕53は、遠位領域86よりも更に遠位側に編組された素線82を除去したことにより第一外層52に形成された線状の押圧痕である。図3では、遠位領域86における素線82の巻径の拡大を誇張して表現してある。また、第二外層54を図示省略してある。
図3に示すように、外側補強層80の遠位領域86において、複数本(本実施形態では各8条)の一部または全部の素線82の巻径が、放射状に拡大している。
カテーテル100を構成するその他の要素について、以下説明する。
内層24は管状本体10の最内層であり、その内壁面により主管腔20を画定する。主管腔20の横断面形状は特に限定されないが、本実施形態では円形である。横断面円形の主管腔20の場合、その直径は、管状本体10の軸心方向に亘って均一でもよく、または軸心方向の位置により相違してもよい。たとえば、管状本体10の一部または全部の長さ領域において、先端から基端に向かって主管腔20の直径が連続的に拡大するテーパー状とすることができる。
内層24の材料としては、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を挙げることができる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)およびペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)を挙げることができる。内層24をこのようなフッ素系ポリマー材料で構成することにより、主管腔20を通じて薬液等を供給する際のデリバリー性が良好となる。また、主管腔20にガイドワイヤーを挿通する場合に、ガイドワイヤーの摺動抵抗が低減される。
内側補強層30は、補強ワイヤ32をコイル巻回またはメッシュ状に編組してなる。本実施形態の内側補強層30としては、補強ワイヤ32をメッシュ状に編組したブレード層を例示する。補強ワイヤ32の条数や、コイルピッチ、メッシュ数は特に限定されない。交差する補強ワイヤ32同士は矩形の目開きを構成する。内側補強層30の周方向にみた補強ワイヤ32の目開き寸法W(図1を参照)は、サブチューブ40の直径よりも大きい。これにより、第一外層52はサブチューブ40の周囲から補強ワイヤ32の目開きの内部に含浸し、内層24の表面に接している。
内側補強層30を構成する補強ワイヤ32の材料には、外側補強層80の素線82として例示した上記の金属材料または樹脂材料を用いることができる。
サブチューブ40は樹脂製で、副管腔42を画定する中空管状の部材である。サブチューブ40は外層50(第一外層52)に内包されている。
サブチューブ40は、たとえば熱可塑性ポリマー材料により構成することができる。その熱可塑性ポリマー材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、または四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などの低摩擦樹脂材料が挙げられる。サブチューブ40は、外層50よりも曲げ剛性率および引張弾性率が高い材料で構成されている。
サブチューブ40の外表面には金属ナトリウム処理またはプラズマ処理などのエッチング処理が施されている。これによりサブチューブ40と外層50との密着性を向上している。
図1に示すように、本実施形態においては、複数本(本実施形態では2本)のサブチューブ40が主管腔20の周囲に対向して配置されている。複数本のサブチューブ40の一部または全部に操作線60が挿通されている。
180度対向して配置されたこれらの2本のサブチューブ40のそれぞれに操作線60が挿通されている。2本のサブチューブ40は、管状本体10の軸心方向に対して平行である。本実施形態に代えて、3本または4本のサブチューブ40を主管腔20の周囲にそれぞれ120度または90度間隔で対向させて配置してもよい。5本以上のサブチューブ40を配置してもよい。総てのサブチューブ40に操作線60を配置してもよく、または一部のサブチューブ40に操作線60を配置してもよい。
操作線60は、サブチューブ40に対して摺動可能に遊挿されている。操作線60の先端部は管状本体10の遠位部DEに固定されている。操作線60を基端側に牽引することで、管状本体10の軸心に対して偏心した位置に引張力が付与されるため管状本体10は屈曲する。
操作線60としては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金、またはタングステンなどの金属線を用いることができる。このほか、操作線60としては、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
管状本体10の遠位部DEには、白金など、X線等の放射線が不透過の材料からなるリング状のマーカー14が設けられている。マーカー14の位置を指標とすることにより、放射線(X線)観察下において体腔(血管)内における管状本体10の先端の位置を視認することができる。これにより、カテーテル100の屈曲操作を行うのに最適なタイミングを容易に判断することができる。
操作線60の先端部は、マーカー14またはその近傍に固定されている。操作線60を牽引することで、管状本体10の遠位部DEは屈曲する。本実施形態のカテーテル100では、操作線60の先端部はマーカー14に固定されている。なお、管状本体10は、外側補強層80の先端近傍など、マーカー14よりも基端側に、他のマーカーを更に備えてもよい。
図2に示すように、内側補強層30の遠位端は、マーカー14の配設領域に達している。これにより、マーカー14の近位端における管状本体10の曲げ剛性の不連続性を緩和してキンクの発生を防止している。また、カテーテル100の抜去力や牽引力によりマーカー14と内側補強層30との間で管状本体10が破断することがない。
外側補強層80(素線82)の遠位端は操作線60の先端よりも基端側で終端している。これにより、管状本体10の遠位部DEのうち外側補強層80よりも先端側における曲げ剛性を低減している。このため、操作線60を牽引したときに、外側補強層80の遠位端において管状本体10が鋭敏に屈曲する。特に、本実施形態のように外側補強層80の遠位領域86の巻径が拡大していることで、遠位領域86における管状本体10の断面係数が増大している。このため、操作線60を牽引したときに外側補強層80の遠位端の近傍にて管状本体10がより鋭敏に屈曲することとなる。
内側補強層30および外側補強層80の近位端は、管状本体10の近位端、すなわち操作部90の内部に位置している。
本実施形態のカテーテル100は、外層50に内包されサブチューブ40と内側補強層30とを共巻きしている保持ワイヤ70を備えている。共巻きしているとは、実質的に弛みなく内側補強層30および/またはサブチューブ40の表面に接していることをいう。
保持ワイヤ70には、一条または多条の素線を螺旋巻回したコイルか、または多条の素線を編組したブレードを用いることができる。このうち、本実施形態の保持ワイヤ70は、主管腔20の周囲に対向配置された一対のサブチューブ40の外側を取り囲んで螺旋状に巻回されているコイルである。本実施形態の保持ワイヤ70の巻回形状は、サブチューブ40をコーナー部とする略菱形または角丸多角形である。なお、保持ワイヤ70の巻回形状とは、保持ワイヤ70のループを先端側から見た形状である。
図1では、巻回形状が略菱形をなす保持ワイヤ70を破線で図示してある。ここで、略菱形とは、第一の対角線が第二の対角線よりも長く、かつ当該第一の対角線と当該第二の対角線とが略直交していることを意味している。ここでいう略菱形は、菱形のほか、凧形(カイト形)や、偏平六角形や偏平八角形などの偏平多角形を含む。保持ワイヤ70は、サブチューブ40の周面、具体的には主管腔20の軸心とは反対側にあたる外側表面に接している。
本実施形態に代えて、3本以上(N本)のサブチューブ40を、主管腔20の周囲に均等に分散配置してもよい。この場合、保持ワイヤ70の巻回形状は、各サブチューブ40をコーナーとする角丸N角形となってもよい。ここでいう角丸N(多)角形とは、鈍形状のコーナー部以外の中間部(辺)が直線状である形状のほか、この中間部(辺)がコーナー部よりも曲率が小さい弧状である形状を含む。
管状本体10が屈曲した際に、屈曲の外側は伸張し、内側は圧縮される。上記のように、サブチューブ40は、外層50よりも曲げ剛性率および引張弾性率が高い材料からなるため、外層50は柔軟に伸張または圧縮されるのに対して、サブチューブ40の伸張または圧縮は小さい。このため管状本体10が屈曲するとサブチューブ40と外層50との界面に剪断力が生じるが、保持ワイヤ70が内側補強層30とサブチューブ40とを共巻きした状態で外層50にアンカーしていることで、サブチューブ40と外層50との界面の剥離が防止される。一方、上述のように外側補強層80と第二外層54との界面の剥離は、外側補強層80の遠位領域86によって抑制されている。このため、本実施形態の管状本体10は、内側補強層30、サブチューブ40および外側補強層80からなる構造体が、外層50に対して良好に密着している。
保持ワイヤ70を構成するコイル素線の材料としては、補強ワイヤ32または素線82として使用可能な上記の金属材料または樹脂材料のいずれかを用いることができる。本実施形態では、保持ワイヤ70は補強ワイヤ32および素線82とは異種の材料からなる。具体的には、鈍し材であるオーステナイト系の軟質ステンレス鋼(W1またはW2)や、銅または銅合金を保持ワイヤ70に用いることができる。
すなわち、本実施形態のカテーテル100においては、外側補強層80および保持ワイヤ70に鈍し材を用いることができる。
第二外層54の外表面に形成される親水層(図示せず)は、カテーテル100の最外層を構成する。親水層は、管状本体10の全長に形成されていてもよく、または遠位部DEを含む先端側の一部長さ領域のみに形成されていてもよい。親水層は、たとえば、ポリビニルアルコール(PVA)などの無水マレイン酸系ポリマーやその共重合体、ポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料からなる。
本実施形態のカテーテル100の構成要素の代表的な寸法について説明する。
主管腔20の直径は400μm〜600μm(上限値および下限値を含む。以下同じ。)、内層24の厚さは5μm〜30μm、外層50の厚さは10μm〜200μmとすることができる。サブチューブ40の肉厚は、内層24よりも薄く、かつ1μm〜10μmとすることができる。内側補強層30の内径は410μm〜660μm、内側補強層30の外径は450μm〜740μm、外側補強層80の内径は560μm〜920μm、外側補強層80の外径は600μm〜940μmとすることができる。
マーカー14の内径は450μm〜740μm、マーカー14の外径は490μm〜820μmとすることができる。マーカー14の幅寸法(管状本体10の軸心方向の寸法)は0.3mm〜2.0mmとすることができる。
カテーテル100の軸心からサブチューブ40の中心までの半径(距離)は300μm〜450μm、サブチューブ40の内径(直径)は40μm〜100μm、操作線60の太さは25μm〜60μmとすることができる。
管状本体10の直径は700μm〜980μm、すなわち外径が直径1mm未満であり、腹腔動脈などの血管に挿通可能である。
図4(a)は、本実施形態のカテーテル100の全体側面図である。図4(b)は、ホイール操作部92を一方向(同図における時計回り)に操作した状態を示すカテーテル100の全体側面図である。図4(c)は、ホイール操作部92を他方向(同図における反時計回り)に操作した状態を示すカテーテル100の全体側面図である。
図4(a)に示す操作部90は、使用者が手で把持する本体ケース94と、この本体ケース94に対して回転可能に設けられたホイール操作部92と、を有している。管状本体10の基端部は、本体ケース94の内部に導入されている。
カテーテル100は、管状本体10の主管腔20と連通して設けられたハブ96を備えている。ハブ96にはシリンジ(図示せず)が装着される。ハブ96は本体ケース94の後端部に設けられており、ハブ96の後方(図4(a)の右方)からシリンジが装着される。シリンジによってハブ96内に薬液等を注入することにより、主管腔20を介して薬液等を患者の体腔内へ供給することができる。
管状本体10から引き出された操作線60の基端部はホイール操作部92に連結されている。ホイール操作部92を何れかの方向に回転操作することにより、二本の操作線60の一方を基端側に牽引して張力を与え、他方を緩めることができる。これにより、牽引された操作線60がカテーテル100の遠位部DEを屈曲させる。具体的には、図4(b)に示すようにホイール操作部92を一方向(時計回り)に回転させると、一方の操作線60が基端側に牽引されて管状本体10の遠位部DEは屈曲する。図4(c)に示すようにホイール操作部92をその回転軸周りにおいて他方向(反時計回り)に回転させると、他方の操作線60が基端側に牽引されて遠位部DEは逆向きに屈曲する。このように、2本の操作線60を選択的に牽引することにより、カテーテル100の遠位部DEを、互いに同一平面に含まれる第一または第二の方向に選択的に屈曲させることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。たとえば、上記実施形態では外側補強層80の遠位領域86のみ巻径が拡大していることを例示したが、本発明はこれに限られない。外側補強層80の中間領域や近位端領域(ともに図示せず)から遠位領域86に亘って、徐々に外側補強層80の巻径が拡大してもよい。また、遠位領域86に加えて、中間領域または近位端領域を含む複数箇所に、外側補強層80の巻径が拡大している領域が分散して存在していてもよい。
なお、本発明の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
次に、図5から図8を参照して、上記の第一実施形態のカテーテル100の製造方法(以下、本製造方法)について説明する。
図5は、主芯線22の周囲に内層24および内側補強層30を形成した内側構造体26の縦断面図である。
図6は、内側構造体26の周囲に有芯チューブ46を配置して第一外層樹脂管52a〜52cを被覆した状態を示す縦断面図である。
図7は、賦形された第一外層52の周囲に素線82を編組して外側補強層80を形成した状態を示す側面模式図である。外側補強層80の遠位領域86で素線82の巻径が拡大している。
図8は、外側補強層80の周囲に第二外層樹脂管54aを被覆した状態を示す側面図である。図8では、第二外層樹脂管54aの断面を図示し、その内部の外側補強層80および第一外層52を露出させて図示してある。
以下、本製造方法を詳細に説明する。
はじめに、内側構造体26を作成する。
まず、図5に示すように、主芯線22の周囲に内層24を形成する。主芯線22はマンドレル(芯材)であり、主管腔20を画定する断面円形の線材である。主芯線22の材料は特に限定されないが、ステンレス鋼を用いることができる。内層24は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系ポリマーを溶剤に分散させたコーティング液に主芯線22をディッピングしたうえで乾燥させて形成することができる。
つぎに、多条の補強ワイヤ32を内層24の外表面でメッシュ状に編組して内側補強層30を形成する。補強ワイヤ32の先端部の周囲にマーカー14をカシメ固定したうえで、マーカー14の遠位側で補強ワイヤ32を切除する。
以上により内側構造体26が作成される。
内側構造体26の作成工程と前後して、図6に示す有芯チューブ46を作成する。有芯チューブ46は、副芯線44の周面にサブチューブ40を被覆形成してなる。副芯線44は副管腔42を画定する断面円形の線材であり、主芯線22と同種のステンレス鋼を例示することができる。副芯線44は主芯線22よりも細径である。サブチューブ40の肉厚は内層24よりも薄いことが好ましい。サブチューブ40をポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系ポリマーで作成する場合は、当該ポリマーを溶剤に分散させたコーティング液に副芯線44をディッピングしたうえで乾燥させて形成することができる。
つぎに、第一外層52を賦形する。
図6に示すように、内側補強層30および有芯チューブ46を取り囲むように第一外層樹脂管52a〜52cを被覆する。遠位側に配置される第一外層樹脂管52aは最も硬度が低く、第一外層樹脂管52cは最も硬度が高い。第一外層樹脂管52bの硬度はこれらの中間である。第一外層樹脂管52a〜52cを内側構造体26の長手方向に沿って隙間なく連接して並べる。
つぎに、第一外層樹脂管52a〜52cの周囲に熱収縮チューブ(図示せず)を被覆して加熱および加圧し、熱収縮チューブを管状に収縮させる。溶融した第一外層樹脂管52a〜52cは内側補強層30に含浸して内層24と密着して第一外層52となる。
つぎに、外側補強層80を作成する。
図7に示すように、第一外層52の外周面に、多条の素線82を編組してなる外側補強層80(ブレード層)を形成する。所定の巻張力で素線82を第一外層52に押圧しながら編組することで、素線82が塑性的に変形して第一外層52の外表面に食い込む。その後、マーカー14の基端側の所定位置でレーザー溶断等の手法により素線82を切断して除去する。これにより、圧痕53が形成されるとともに、切断位置の近位側にあたる遠位領域86において素線82が巻き緩む。これにより遠位領域86の巻径が拡大し、また素線82の編組が解ける。
このとき、素線82に鈍し材を用いることで、遠位領域86における巻径の拡大が過大になることがなく、また第一外層52の表面に沿って巻回されていた状態での延在方向が残留するため、素線82の遠位端は外側補強層80の軸線方向に接するようにして漸近する。
つぎに、第二外層54を賦形する。図8に示すように、素線82が編組された第一外層52の周囲に、熱可塑性樹脂からなる第二外層樹脂管54aを被覆する。図8では、第二外層樹脂管54aを一連の管状に図示してあるが、第一外層樹脂管52a〜52cと同様に、異なる樹脂材料からなる樹脂管を連接したものでもよい。更に、第二外層樹脂管54aの周囲に熱収縮チューブ(図示せず)を被覆して加熱および加圧することにより、サブチューブ40を内包する第二外層54を賦形する。
第二外層54を加熱および加圧して賦形することにより、外側補強層80の遠位領域86は径方向の内向きに押し縮められ、素線82の遠位端は第二外層54の表面に接するようにして漸近する。この状態で、溶融した第二外層樹脂管54aが外側補強層80に含浸して第二外層54が賦形されるため、素線82が第二外層54から外部に突出することはない。第二外層54を賦形する際に、圧痕53は再溶融して消失してよい。
以上により、内側補強層30、サブチューブ40および外側補強層80を内包する外層50(第一外層52および第二外層54)が成形される。
つぎに、副芯線44を伸張させることにより縮径させてサブチューブ40から剥離させる。縮径した副芯線44をサブチューブ40から抜去したうえ、操作線60をサブチューブ40に挿入する。副芯線44の伸張と同時に、または副芯線44の伸張に続けて、主芯線22を伸張させることにより縮径させたうえ、主芯線22を内層24より抜去する。
そして、外層50の遠位側に先端チップ58を賦形したのち、先端を丸め加工する。その後、第二外層54の表面に親水層(図示せず)を形成し、また管状本体10の基端部に操作部90を取り付ける。以上により、第一実施形態のカテーテル100を得ることができる。
本実施形態および本製造方法は以下の技術思想を包含する。
(1)主管腔の周囲に補強ワイヤを巻回してなる内側補強層と、前記主管腔よりも小径で前記内側補強層の周囲に配置された副管腔と、前記内側補強層および前記副管腔の周囲に素線を所定の巻径で巻回してなる外側補強層と、前記内側補強層、前記副管腔および前記外側補強層を内包する樹脂製の外層と、を含む長尺の管状本体と、前記副管腔の内部に移動可能に挿通され先端が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、を備え、前記外側補強層の巻径が遠位領域において拡大していることを特徴とする医療機器。
(2)前記外側補強層の遠位端が前記操作線の前記先端よりも基端側で終端している上記(1)に記載の医療機器。
(3)前記外側補強層の前記遠位領域の巻径が遠位端に向かって徐々に拡大している上記(1)または(2)に記載の医療機器。
(4)前記外側補強層は、それぞれ複数本の前記素線を右螺旋および左螺旋に編組してなり、前記外側補強層の前記遠位領域において複数本の前記素線の巻径が放射状に拡大している上記(1)から(3)のいずれかに記載の医療機器。
(5)前記外側補強層の遠位端において前記素線の編組が解けている上記(4)に記載の医療機器。
(6)前記素線が焼鈍処理されている上記(4)または(5)に記載の医療機器。
(7)前記外側補強層の前記遠位端が前記外層の表面近傍に内包されている上記(4)から(6)のいずれかに記載の医療機器。
(8)前記外側補強層の遠位端において前記素線が前記外層の表面に接するようにして漸近している上記(7)に記載の医療機器。
(9)前記外層が、前記内側補強層および前記副管腔を内包する第一外層と、前記第一外層の周囲に形成されて前記外側補強層を内包する第二外層と、を含む上記(7)または(8)に記載の医療機器。
(10)前記副管腔を画定する樹脂製のサブチューブが前記外層に内包されている上記(1)から(9)のいずれかに記載の医療機器。
(11)前記外層に内包され前記サブチューブと前記内側補強層とを共巻きしている保持ワイヤを更に備える上記(10)に記載の医療機器。
(12)複数本の前記サブチューブが前記主管腔の周囲に対向して配置されている上記(10)または(11)に記載の医療機器。
(13)前記主管腔と連通して設けられてシリンジが装着されるハブを更に備えるカテーテルである上記(1)から(12)のいずれかに記載の医療機器。
10 管状本体
14 マーカー
20 主管腔
22 主芯線
24 内層
26 内側構造体
30 内側補強層
32 補強ワイヤ
40 サブチューブ
42 副管腔
44 副芯線
46 有芯チューブ
50 外層
52 第一外層
52a〜52c 第一外層樹脂管
53 圧痕
54 第二外層
54a 第二外層樹脂管
58 先端チップ
60 操作線
70 保持ワイヤ
80 外側補強層
82 素線
86 遠位領域
90 操作部
92 ホイール操作部
94 本体ケース
96 ハブ
100 カテーテル
DE 遠位部
W 目開き寸法

Claims (13)

  1. 主管腔の周囲に補強ワイヤを巻回してなる内側補強層と、前記主管腔よりも小径で前記内側補強層の周囲に配置された副管腔と、前記内側補強層および前記副管腔の周囲に素線を所定の巻径で巻回してなる外側補強層と、前記内側補強層、前記副管腔および前記外側補強層を内包する樹脂製の外層と、を含む長尺の管状本体と、
    前記副管腔の内部に移動可能に挿通され先端が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、を備え、
    前記外側補強層の巻径が遠位領域において拡大していることを特徴とする医療機器。
  2. 前記外側補強層の遠位端が前記操作線の前記先端よりも基端側で終端している請求項1に記載の医療機器。
  3. 前記外側補強層の前記遠位領域の巻径が遠位端に向かって徐々に拡大している請求項1または2に記載の医療機器。
  4. 前記外側補強層は、それぞれ複数本の前記素線を右螺旋および左螺旋に編組してなり、前記外側補強層の前記遠位領域において複数本の前記素線の巻径が放射状に拡大している請求項1から3のいずれか一項に記載の医療機器。
  5. 前記外側補強層の遠位端において前記素線の編組が解けている請求項4に記載の医療機器。
  6. 前記素線が焼鈍処理されている請求項4または5に記載の医療機器。
  7. 前記外側補強層の前記遠位端が前記外層の表面近傍に内包されている請求項4から6のいずれか一項に記載の医療機器。
  8. 前記外側補強層の遠位端において前記素線が前記外層の表面に接するようにして漸近している請求項7に記載の医療機器。
  9. 前記外層が、前記内側補強層および前記副管腔を内包する第一外層と、前記第一外層の周囲に形成されて前記外側補強層を内包する第二外層と、を含む請求項7または8に記載の医療機器。
  10. 前記副管腔を画定する樹脂製のサブチューブが前記外層に内包されている請求項1から9のいずれか一項に記載の医療機器。
  11. 前記外層に内包され前記サブチューブと前記内側補強層とを共巻きしている保持ワイヤを更に備える請求項10に記載の医療機器。
  12. 複数本の前記サブチューブが前記主管腔の周囲に対向して配置されている請求項10または11に記載の医療機器。
  13. 前記主管腔と連通して設けられてシリンジが装着されるハブを更に備えるカテーテルである請求項1から12のいずれか一項に記載の医療機器。
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