JP3775831B2 - カテーテルチューブ - Google Patents

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    • A61M2025/015Details of the distal fixation of the movable mechanical means

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、血管、心臓、消化管、尿道、胆管、腹腔、子宮、脳内等の身体腔内に挿入して用いられ、挿入部位の観察、診断、医療処置等を行うカテーテルチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】
身体腔内に挿入して用いられるカテーテルチューブにおいて、カテーテルチューブの先端を目的とする部位の方向へ向けたり、目的とする部位に位置させたりするために、遠隔操作によりその先端部を屈曲させる屈曲機構(首振り機構)を有するカテーテルチューブが開発されている。特に、内視鏡を構成するカテーテルチューブにおいては、観察部位の視野を選択するために、先端部の屈曲機構は、重要な機構の一つとなっている。
【0003】
近年、内視鏡の細径化が進むにつれて、節輪を用いない構造の屈曲機構が開発されている。
【0004】
その一例として、ある程度の剛性が付与された非屈曲部(中間部)とその先端側に位置する屈曲部とで構成されたチューブ本体の長手方向に沿って複数のルーメンが形成されたマルチルーメンカテーテルがある。
【0005】
図9に示すように、このマルチルーメンカテーテル10には、光ファイバー束8を収納するルーメン11および液体注入用のルーメン12の他に、カテーテル中心軸を介して対向する2つのワイヤー挿通用のルーメン13、14が形成され、両ルーメン13、14内に屈曲部18を牽引して屈曲させるためのワイヤー15、16がそれぞれ挿通されている。そして、カテーテル基端側においてワイヤー15、16を牽引操作することにより、屈曲部18は、牽引したワイヤーの方向に屈曲する。
【0006】
また、マルチルーメンカテーテル10の非湾曲部(中間部)17では、ワイヤー15、16を牽引したときそれに伴って湾曲しないように、ワイヤー挿通用のルーメン13、14内に比較的高剛性の部材(図示せず)が収納されている。
【0007】
ところで、このようなマルチルーメンカテーテル10は、血管、胆管等の管状器官7内に挿入されたとき、管状器官19の湾曲に追従して湾曲するが、ワイヤー挿通用のルーメン13、14内には前記高剛性の部材が収納され、その両端部がマルチルーメンカテーテル10に固着されていることから、ワイヤー挿通用ルーメン13、14の存在する方向には湾曲し難く、よって、図9中の矢印で示すように、光ファイバー束8を収納するルーメン11または液体注入用のルーメン12の存在する方向に湾曲する。
【0008】
このように、従来のマルチルーメンカテーテル10では、湾曲し易い方向と湾曲し難い方向とがあり、すなわち湾曲方向に異方性を有するために、血管、胆管等への挿入操作、特に、細径部分、分岐部分、狭窄部分等を有する管状器官内を円滑、迅速、確実に挿入して行くことが困難であるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、湾曲方向の異方性を解消または緩和し、挿入操作を容易に行うことができるカテーテルチューブを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(12)の本発明により達成される。
【0011】
(1) ワイヤーの牽引操作により屈曲する屈曲部を先端部に有するカテーテルチューブであって、
少なくとも1つのルーメンが形成された可撓性を有するチューブ本体と、
先端部が前記屈曲部に固着され、前記チューブ本体の基端側での牽引操作により前記屈曲部を屈曲させる少なくとも1本のワイヤーと、
前記屈曲部を除く部分における前記ルーメン内に挿通され、その先端部が前記チューブ本体に固定された抗収縮部材と、
前記チューブ本体の基端側に設けられ、前記抗収縮部材の基端部の前記チューブ本体に対する移動を固定するとともに、該固定を解除し得る固定手段とを有し、
前記抗収縮部材は、中空部を有し、該中空部に前記ワイヤーが挿通されており、
前記固定手段が前記抗収縮部材の固定を解除した状態では、前記抗収縮部材の基端部は前記チューブ本体および前記固定手段に対し移動可能となるよう構成されていることを特徴とするカテーテルチューブ。
【0012】
(2) ワイヤーの牽引操作により屈曲する屈曲部を先端部に有するカテーテルチューブであって、
少なくとも1つのルーメンが形成された可撓性を有するチューブ本体と、
先端部が前記屈曲部に固着され、前記チューブ本体の基端側での牽引操作により前記屈曲部を屈曲させる少なくとも1本のワイヤーと、
前記屈曲部を除く部分における前記ルーメン内に挿通され、その先端部が前記チューブ本体に固定された抗収縮部材と、
前記チューブ本体の基端側に設けられ、前記抗収縮部材の基端部の前記チューブ本体に対する移動を固定するとともに、該固定を解除し得る固定手段とを有し、
前記固定手段が前記抗収縮部材の固定を解除した状態では、前記抗収縮部材の基端部は前記チューブ本体および前記固定手段に対し移動可能となるよう構成されており、
前記チューブ本体を生体の管状器官へ挿入する際には、前記固定手段による前記抗収縮部材の固定を解除した状態とし、前記屈曲部を屈曲させる際には、前記固定手段により前記抗収縮部材の固定を行うように用いられることを特徴とするカテーテルチューブ。
【0013】
(3) 前記抗収縮部材は、中空部を有し、該中空部に前記ワイヤーが挿通されている上記(2)に記載のカテーテルチューブ。
【0014】
(4) 前記ルーメンの内径は、前記抗収縮部材の外径の1.0〜2.0倍であり、これにより、前記抗収縮部材は、その径方向の移動が前記ルーメンの内面により規制され、前記ワイヤーを牽引した際に、前記ルーメン内での蛇行が阻止されるよう構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
【0015】
(5) 前記抗収縮部材は、平板状の線材を螺旋状に巻回してなる平板コイルで構成されている上記(1)または(4)に記載のカテーテルチューブ。
【0016】
(6) 前記チューブ本体の前記抗収縮部材が収納されたルーメン間に、観察器具または医療処置・診断具を収納する少なくとも1つのルーメンを有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
【0017】
(7) 前記固定手段は、弾性材料よりなる第1の部材と、該第1の部材を押圧して変形させる第2の部材とを有し、該第2の部材の押圧により前記第1の部材が変形すると、その一部が前記抗収縮部材の基端部に密着してその移動を固定するよう構成されたものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
【0018】
(8) 前記第1の部材は、前記抗収縮部材が通過する孔を有し、前記第2の部材の押圧により前記孔が変形して該孔の内面が前記抗収縮部材に密着するよう構成されている上記(7)に記載のカテーテルチューブ。
【0019】
(9) 前記第1の部材に、前記第1の部材が変形したときでも実質的に変形しない第3の部材が貫通している上記(7)または(8)に記載のカテーテルチューブ。
(10) 前記第1の部材と前記第2の部材との間の摩擦を低減する摩擦低減手段を有する上記(7)ないし(9)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
【0020】
(11) 前記チューブ本体の外周面近傍に、線状体よりなる補強材が埋設されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
(12) 前記補強材の先端が、前記屈曲部の途中または基端に位置している上記(11)に記載のカテーテルチューブ。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカテーテルチューブを添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明のカテーテルチューブを内視鏡(ファイバースコープ)を構成するカテーテルチューブに適用した場合の実施例を示す全体側面図、図2は、図1に示すカテーテルチューブの先端部の構成を示す斜視図、図3は、図2中のIII −III 線での断面図、図4は、図2中のIV−IV線での断面図、図5は、図4中のV−V線での断面図、図6は、図4中のVI−VI線での断面図、図7は、本発明における固定手段の構成例を示す縦断面図である。以下の説明において、図1〜図4および図7中の右側を「基端」、左側を「先端」という。
【0023】
図1〜図6に示すように、本発明のカテーテルチューブ1は、チューブ本体2を有する。このチューブ本体2としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のような可撓性を有する高分子材料で構成されている。
【0024】
また、カテーテルチューブ1をX線透視下で確認できるようにするために、チューブ本体2にX線造影性を付与しておくのが好ましく、その方法としては、例えば、チューブ本体2の構成材料中に例えば硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン等のX線不透過物質を配合する方法、このようなX線不透過物質によるマーカーを埋設または表面に付着する方法等が挙げられる。
【0025】
また、挿入する体腔等に対する摺動性を向上するために、チューブ本体2の外表面に、例えば親水性ポリマー(例えば無水マレイン酸共重合体)やフッ素系樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)のような低摩擦材料をコーティングしてもよい。
【0026】
チューブ本体2の先端側には、後述するワイヤー牽引操作により屈曲または湾曲する屈曲部21が形成されており、チューブの基端部23には、屈曲部21の屈曲操作、後述する固定手段7の固定・解除操作等を行う操作具9が設置されている。チューブ本体2の屈曲部21と基端部23との間は、中間部22で構成されている。この中間部22は、カテーテルチューブ1を例えば血管、胆管のような管状器官に挿入したとき、当該管状器官の湾曲や屈曲には追従して湾曲する程度の可撓性を有しているが、後述するワイヤー牽引操作によっては湾曲しないように構成されている。
【0027】
チューブ本体2の内部には、その長手方向のほぼ全長に渡り、4つのルーメン31、32、33および34が形成されている。
【0028】
ルーメン31および32は、横断面において、それぞれチューブ本体2の中心軸から互いに反対方向に離間して形成されており、両ルーメン31、32の先端は、それぞれ、チューブ本体2の先端面に開放している。
【0029】
ルーメン31には、カテーテルチューブ1を挿入する管状器官内を観察する観察器具としての光ファイバー束8が収納されている。この光ファイバー束8は、管状器官の内壁へレーザー光を照射する等の医療処置にも使用することができる。
【0030】
光ファイバー束8は、図5に示すように、送光用ファイバー(ライトガイド)81および受光用ファイバー(イメージファイバー)82で構成されており、これらの光ファイバーを例えばエポキシ、アクリル、シリコーンゴム等の樹脂で固めて束状としたものである。
【0031】
送光用ファイバー81および受光用ファイバー82は、石英、多成分ガラス、プラスチックス等よりなる光ファイバーで構成されている。
【0032】
また、光ファイバー束8の先端には、観察部位からの反射光を集光するレンズ83が装着され、この部分はルーメン31の先端の開口付近に位置している。なお、光ファイバー束8は、ルーメン31に対し、固定的に設置されているのが好ましいが、ルーメン31に対し摺動可能とし、光ファイバー束8の先端部がルーメン31の先端開口より出没自在とすることもできる。
【0033】
操作具9の基端側(図1中右側)の図示しない光源より発せられた光は、送光用ファイバー81内を伝達し、その先端から観察部分へ照射され、その反射光をレンズ83で集光して受光用ファイバー82の先端より取り込み、その映像が該ファイバー82内を伝達され、操作具9の基端側の受像部(図示せず)へと導かれる。
【0034】
ルーメン32は、チューブ本体2の先端へ開放しており、その先端開口より管状器官内に流体を注入し、あるいは、管状器官内から流体を吸引することができる。具体的には、このルーメン32は、カテーテルチューブ1を挿入、留置した管状器官内へ薬液等を投与するのに用いられ、あるいは、内視鏡により管状器官内を観察する場合に、視界の妨げとなる血液、胆汁等の体液を押し出すための透明液体(例えば、生理食塩水、ぶどう糖液)を噴射するフラッシュ用チャンネルとしても用いられる。
【0035】
また、ルーメン31、32は、上記の他、ガイドワイヤー、医療処置・診断具等の挿通用チャンネルとして用いることもできる。医療処置・診断具としては、例えば、鉗子類、細胞診ブラシ、注射針、高周波、超音波、電気水圧衝撃波等を発するプローブ類(結石破砕用)、各種センサーおよびその導線が挙げられる。
【0036】
なお、ルーメン31、32の少なくとも一方の内面を前述した低摩擦材料で構成する(例えば、低摩擦材料の被覆層を形成)こともできる。この場合には、そのルーメン内に挿入される光ファイバー束や医療処置、診断具等の摺動抵抗が減少し、これらの挿入操作や移動、回転等をより円滑に行うことができる。
【0037】
ルーメン33および34は、屈曲部21を屈曲するワイヤー41、42と、屈曲部21の屈曲操作の際に中間部22および基端部23の湾曲を防止する抗収縮部材6とを収納するためのルーメンである。
【0038】
これらのルーメン33、34は、横断面において、それぞれチューブ本体2の中心軸から互いに反対方向に離間して、かつルーメン31、32と直行する方向に、すなわちルーメン31、32に対し位相がほぼ90°ずれた位置に形成されている。また、両ルーメン33、34の先端は、それぞれ閉塞されている。
【0039】
中間部22および基端部23におけるルーメン33、34内には、それぞれ、平板状の線材を螺旋状にほとんど隙間なく巻回した平板コイルよりなる抗収縮部材6が収納されている。この抗収縮部材6は、柔軟性を有し、湾曲は可能であるが、その長手方向には実質的に収縮しない抗収縮性を有しており、ワイヤー41、42の牽引に伴うチューブ本体2の収縮、湾曲を防止する。
【0040】
両抗収縮部材6の先端部は、チューブ本体2の屈曲部21と中間部22との境界部24付近まで挿入されており、この境界部24において固定されている。すなわち、境界部24の外周面を例えば熱収縮チューブ(図示せず)で被覆した状態で加熱、加圧(締め付け)すると、チューブ本体材料が溶融または軟化し、ルーメン33、34の内腔が狭くなり、ルーメン33、34のチューブ本体外周側の内壁面が内側へ突出するよう変形して、各抗収縮部材6の外周面に押圧、密着し、それらの摩擦力により、各抗収縮部材6の先端部がルーメン33、34に対し固定される。
【0041】
なお、抗収縮部材6の先端部の固定は、前記方法に限らず、例えば、境界部24において、ルーメン33、34の内面と各抗収縮部材6の外周面とを接着剤(充填材)等で接着する方法、かしめ部材によるかしめにより各抗収縮部材6を締め付けて固定する方法等を採用してもよい。
一方、両抗収縮部材6の基端部は、後述する固定手段により固定される。
【0042】
ルーメン33、34の内径は、抗収縮部材6の外径の1.0〜2.0倍程度とするのが好ましく、1.01〜1.4倍程度とするのがより好ましい。ルーメン33、34の内径が抗収縮部材6の外径の1.0倍未満であると、抗収縮部材6を挿入できず、2.0倍を超えると、チューブ本体2の細径化が十分に図れず、また、ワイヤー41、42を基端側(手元側)へ牽引したときに、抗収縮部材6がルーメン33、34内で蛇行してしまい、中間部22が湾曲してしまうおそれがある。
【0043】
ルーメン33、34内に収納された各抗収縮部材6の中心部には、それぞれ挿通孔61が形成されており、両挿通孔61内には、屈曲部21を牽引して湾曲させるためのワイヤー41、42が挿通されている。ワイヤー41、42は、それぞれの挿通孔61の先端開口より露出し、屈曲部21におけるルーメン33、34内に挿通されている。そして、ワイヤー41、42の先端(ヘッド)43、44は、それぞれ、ルーメン33、34の閉塞された部分に埋設、固定されている。この場合、ワイヤー41、42の先端43、44は、チューブ本体2の先端面に露出しないように配設されている。
【0044】
ワイヤー41、42の先端43、44は、それぞれ、チューブ本体2の中心軸から偏心した位置、好ましくはチューブ本体2の外周付近に固定されており、そのため、ワイヤー41、42のうちの一方を基端側へ牽引すると、図1中の一点鎖線で示すように、屈曲部21は、その牽引したワイヤーの先端のある側へ屈曲する。
【0045】
なお、ワイヤー41、42としては、頻回の牽引操作により断線を生じることがない程度の強度および耐久性を有し、また、伸びの少ないものが好ましく、例えばステンレス鋼、超弾性合金等の金属線や、ポリアミド、ポリエチレン、ポリアリレート、ポリエステル、ポリイミド等の高張力樹脂繊維、カーボンファイバー等による単線や繊維束が挙げられる。
【0046】
また、ワイヤー41、42の外径は、その構成材料やチューブ本体2の横断面形状、寸法、構成材料等の諸条件により異なるが、ワイヤー41、42を例えばポリアリレート製撚り糸またはステンレス鋼の単線で構成した場合、その外径は、30〜500μm 程度、特に、50〜300μm 程度とするのが好ましい。
【0047】
抗収縮部材6の構成材料としては、例えば、ステンレス鋼、炭素鋼、タングステン鋼、銅または真鍮のような銅系合金、アルミニウム、白金、超弾性合金等の各種金属材料や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の各種樹脂が挙げられる。
【0048】
また、抗収縮部材6の厚さ等の寸法は、その構成材料やチューブ本体2の横断面形状、寸法、構成材料等の諸条件により異なるが、例えば平板コイルに用いる線材が長方形断面のステンレス材である場合、その厚さは、10μm 〜1mm程度、特に、10〜300μm 程度とするのが好ましい。
【0049】
また、抗収縮部材6を構成する平板コイルは、できるだけ隙間のない密着巻コイルであるのが好ましい。すなわち、平板コイル間の隙間の合計は、抗収縮部材6の全長の10%以下であるのが好ましく、3%以下であるのがより好ましい。これにより、中間部22における抗収縮部材6のたわみが生じにくくなり、チューブ本体2の収縮をより確実に防止することができる。
【0050】
なお、抗収縮部材6の平板コイルは、一層一条巻きに限られるものではなく、複数層、複数条巻きであってもよい。
【0051】
また、抗収縮部材6は、図示の平板コイルからなるものの他、超弾性合金製パイプ、螺旋スリットを施した金属管等、中間部22の管状器官の湾曲や屈曲に追従できる程度の可撓性を妨げない程度に柔軟で、長手方向の抗収縮性を有するものであってもよい。
【0052】
チューブ本体2の外周部(外周面近傍)には、チューブ本体2の少なくとも基端部23および中間部22に、各ルーメン31〜34を囲むように管状の補強材5が埋設されている。本実施例では、補強材5は、基端部23および中間部22に設置されるとともに、屈曲部21の途中まで延長されており(図3、図4参照)、これにより、屈曲部21における曲げ剛性が先端へ向かって減少するように設定されている。
【0053】
この補強材5としては、例えば、ステンレス鋼、超弾性合金等の金属材料や、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ABS樹脂等の樹脂材料、カーボンファイバー等よりなる線状体で構成されたもの、特にこの線状体を交差させて網状に形成した編組体で構成されたものが好ましい。
【0054】
このような補強材5の設置により、カテーテルチューブ1のねじり剛性が高まり、基端部23側での回転操作の際、その回転力が先端部21側へ伝達されるトルク伝達性が向上する。さらに、チューブ本体2が湾曲したとき、特に急角度に湾曲したとき、それに伴ってルーメン31〜34が閉塞または狭窄することが防止される。また、補強材5の先端位置の設定により、屈曲部21における剛性を他段階に調整することができ、ワイヤー操作による屈曲部21における屈曲、湾曲をより容易かつ適正な形状で行うことができる。
【0055】
なお、補強材5の先端の位置は、図示のごとき屈曲部21の途中に限らず、例えば、境界部24(屈曲部21の基端)や中間部22の途中であってもよい。
【0056】
図1に示すように、カテーテルチューブ1の基端側に接続された操作具9は、操作具本体91を有し、該操作具本体91の先端部に形成されたマニホールド部92よりチューブ本体2の基端部23が挿入されている。また、操作具本体91の基端側には、把持部93が形成されており、該把持部93の基端部には、内視鏡の光ファイバー束8をチューブ98を介して前記ルーメン31へ挿入するためのコネクタ94が装着されている。また、把持部93には、斜め方向に分岐した分岐部95が形成され、該分岐部95の端部には、例えば、液体をチューブ99を介して前記ルーメン32へ注入するコネクタ96が装着されている。
【0057】
操作具本体91のマニホールド部92と把持部93との間には、ワイヤー41、42を牽引操作する操作ダイヤル97が回転可能に支持されている。この操作ダイヤル97の回転軸には、図示しない巻き取りリールが固着され、操作ダイヤル97と一体的に回転する。ワイヤー41、42の基端側は、それぞれ、抗収縮部材6の基端から露出して操作具本体91内を通り、前記巻き取りリールに互いに反対方向に巻き付けられている。これにより、操作ダイヤル97を例えば図1中時計回りに回転すると、ワイヤー42が牽引され、ワイヤー41が弛緩して屈曲部21が図4中上方へ屈曲し、操作ダイヤル97を前記と逆方向に回転すると、ワイヤー41が牽引され、ワイヤー42が弛緩して屈曲部21が図4中下方へ屈曲する。
【0058】
操作具本体91のマニホールド部92には、抗収縮部材6のチューブ本体2に対する移動を固定するとともに、該固定を解除し得る固定手段7が設置されている。以下、この固定手段7およびその周辺の構造について、図7および図8に基づき説明する。
【0059】
図7に示すように、マニホールド部92には、チューブ本体2の基端部23等を支持する筒状の支持部材71が嵌入され、固定されている。支持部材71の先端側に形成された孔711内には、チューブ本体2の基端側23が嵌入され、必要に応じ、接着剤により接着されている。
【0060】
また、支持部材71の基端側には、前記孔711と連通する空間を形成する拡径部712が設けられており、該拡径部712内に、後述する弾性部材72が挿入されている。この場合、弾性部材72の先端面は、拡径部712の先端面に接触している。
また、支持部材71の基端部外周面には、雄螺子713が形成されている。
【0061】
チューブ本体2の基端からは、ルーメン33、34に挿入されている抗収縮部材6が基端側へ向けて突出している。また、チューブ本体2の基端のルーメン31、32内には、それぞれ、好ましくは可撓性(柔軟性)を有する接続チューブ98、99の一端が嵌入され、接続されている。
【0062】
弾性部材(第1の部材)72は、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム等の各種ゴムや、熱可塑性エラストマー等の弾性材料で構成されたほぼ円柱状の部材である。弾性部材72の中央部には、後述する剛性管73が嵌入する楕円状の孔721が形成され、さらに、該孔721を介して対向する一対の円形の孔722、723が形成されている。
【0063】
孔721には、横断面がほぼ楕円状の剛性管(第3の部材)73が嵌入され、さらに、剛性管73の内部には、接続チューブ98、99が並べて挿通されている。また、孔722、723には、それぞれ、チューブ本体2の基端から突出した抗収縮部材6が挿通されている。この孔722、723は、弾性部材72の軸方向の圧縮変形に伴って、例えば扁平状または楕円状に潰れるように変形する。
【0064】
弾性部材72が圧縮変形していない状態における孔722、723の内径は、抗収縮部材6の外径とほぼ同等かまたはそれより若干大きい値とされるのが好ましい。また、図示の構成では、孔722、723の内径は、その長手方向に一定であるが、これに限らず、例えば、孔722、723の内径が他所より減少している部分(くびれ部)を1または2箇所以上有していてもよい。これにより、弾性部材72が圧縮されて孔722、723が変形したとき、挿通されている抗収縮部材6を固定する作用をより効果的に得ることができる。
【0065】
剛性管73は、弾性部材72が押圧されて変形したときでも、実質的に変形しない程度の剛性を有しており、例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル等の各種硬質樹脂や、ステンレス鋼、アルミニウム、銅または銅系合金等の各種金属材料、各種セラミックス等で構成されている。
【0066】
なお、接続チューブ98、99が、ある程度の剛性を有し、弾性部材72の変形による潰れのおそれがないものである場合、あるいは弾性部材72の変形の影響を受けない位置に配置されている場合には、弾性部材72に剛性管73を設けるには及ばない。
【0067】
支持部材71の基端部には、弾性部材72を軸方向に押圧して変形させるための押圧部材(第2の部材)74が装着されている。この押圧部材74は、円筒状の内筒741と、この内筒741の外周部に形成された外筒742とで構成されている。内筒741は、支持部材71の拡径部712内に挿入されている。
【0068】
内筒741の内部には、弾性部材72の基端から突出した一対の抗収縮部材6と、さらにそれらより突出したワイヤー41、42と、剛性管73の基端より突出したチューブ98、99とが挿通されている。また、内筒741の先端面と弾性部材72の基端面との間には、押圧部材74の回転に伴うこれらの摩擦を低減する摩擦低減手段として、低摩擦材料で構成されたリング状の滑り部材76が設置されている。
【0069】
滑り部材76の構成材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等の樹脂材料や、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料等が挙げられる。
【0070】
なお、このような摩擦低減手段は、滑り部材76の設置に限らず、例えば、ベアリング、ローラや、押圧部材74または弾性部材73に対し回転する回転体の設置によるものであってもよい。
【0071】
一方、外筒742は、内筒741より長さが短く、その内周面には、前述した支持部材71の雄螺子713と螺合する雌螺子743が形成されている。
【0072】
このような押圧部材74の基端には、押圧部材74を回転操作するハンドル75が固着または一体形成されている。ハンドル75の中心部には、孔751が形成されており、該孔751には、ワイヤー41、42および接続チューブ98、99が挿通されている。
【0073】
図1に示すように、ハンドル75の一部は、操作具本体91の対向する両側面にそれぞれ形成された四角形の開口911より操作具本体91の外部に露出しており、この露出部分において、ハンドル75を指等で回転操作する。
【0074】
また、ハンドル75の外周面には、ハンドル75を回転操作する際の滑りを防止するための凸条(ローレット)752が形成されている。
【0075】
以上のような支持部材71、弾性部材72、剛性管73、押圧部材74、ハンドル75および滑り部材76により、固定手段7が構成される。
【0076】
内筒741内を経てハンドル75の孔751を通過したワイヤー41、42は、さらに操作具本体91内の基端側へ延長され、それらの基端部は、前述した巻き取りリールに互いに反対方向に巻き付けられている。また、内筒741内を経てハンドル75の孔751を通過した接続チューブ98、99は、さらに操作具本体91内の基端側へ延長され、それらの基端は、それぞれ、コネクタ94および96に接続されている。また、チューブ本体2のルーメン31内の光ファイバー束8は、チューブ98内およびコネクタ94内を経て、コネクタ94の基端より露出している。
【0077】
次に、操作具9による操作の一例とこれによる作用について説明する。
ハンドル75を所定方向に回転操作して、押圧部材74を最も基端側へ移動した状態では、弾性部材72には、圧縮力が作用しておらず、孔722、723は、横断面が円形状態を維持している。これにより、抗収縮部材6の固定は解除され(以下、固定解除状態という)、抗収縮部材6の基端部は、チューブ本体2に対し軸方向に移動が可能となる。
【0078】
このような状態で、チューブ本体2をその先端側から血管、胆管等の管状器官へ挿入して行く。チューブ本体2は、管状器官の湾曲部位に挿入されると、その湾曲に追従して湾曲するが、固定解除状態では、中間部22における湾曲方向の異方性が解消または緩和され、任意の方向に湾曲可能である。すなわち、ルーメン31または32のある方向(図6中上下方向)には、抗収縮部材6が存在しないため、容易に湾曲可能であり、一方、ルーメン33または34のある方向(図6中左右方向)には、抗収縮部材6が存在するが、その基端部は固定解除状態であるため、チューブ本体2をこの方向に湾曲させると、抗収縮部材6の基端部がチューブ本体2に対し移動、回転し、両抗収縮部材6にそれぞれ張力および圧縮力(湾曲の妨げとなる力)が作用することを回避する。
【0079】
チューブ本体2の屈曲部21が管状器官内の目的部位へ到達したら、ハンドル75を前記と逆方向に回転操作して、押圧部材74を支持部材71に対し先端方向へ前進させる。これにより、押圧部材74の先端が、滑り部材76を介して弾性部材72を軸方向に押圧し、圧縮する。なお、ハンドル75および押圧部材74の回転に伴い、押圧部材74の先端面と滑り部材76とが低摩擦で摺動するため、ハンドル75を比較的低いトルクで容易に回転させることができるとともに、弾性部材72等の損傷も防止できる。
【0080】
このようにして弾性部材72が軸方向に圧縮されると、それに伴って、円形断面の孔722、723が扁平または楕円状に変形し、孔722、723の内面がそれに挿通されている抗収縮部材6の外周面に密着する。これにより、抗収縮部材6のチューブ本体2に対する軸方向の移動および回転が固定される(以下、固定状態という)。
【0081】
なお、弾性部材72が圧縮されて変形しても、剛性管73は、その剛性により変形しないため、剛性管73内に挿通されている接続チューブ98、99は、潰れることはない。
【0082】
このような固定状態において、操作ダイヤル97を所定方向に回転操作することにより、屈曲部21を所望の方向へ屈曲させる。すなわち、操作ダイヤル97を例えば図1中時計回りに回転すると、ワイヤー42が牽引され、ワイヤー41が弛緩して屈曲部21が図4中上方へ屈曲し、操作ダイヤル97を前記と逆方向に回転すると、ワイヤー41が牽引され、ワイヤー42が弛緩して屈曲部21が図4中下方へ屈曲する。
【0083】
この場合、抗収縮部材6は、境界部24および固定手段7において固定され、チューブ本体2に対する移動が阻止されているとともに、抗収縮部材6の径方向の移動(蛇行)はルーメン33、34の内面により規制されているので、ワイヤー41、42の牽引による中間部22の湾曲はほとんど生じず、抗収縮部材6が存在しない屈曲部21のみが確実に屈曲する。
【0084】
このように屈曲部21を所望の方向に屈曲させつつ、光ファイバー束8を介して管状器官内の観察を広範囲に行うことができる。また、ルーメン32を介して液体の注入、吸引、その他医療処置等を行うこともでき、特に、それらを広範囲で行うこともできる。
【0085】
チューブ本体2を前進または後退させて屈曲部21をさらに他の部位へ移動させる際には、再びハンドル75を回転操作して、抗収縮部材6の基端部を固定解除状態とする。これにより、中間部22における湾曲方向の異方性が解消または緩和され、チューブ本体2は、管状器官の湾曲に追従して容易に湾曲する。
【0086】
以上、本発明のカテーテルチューブを図示の実施例に基づき説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、固定手段は、抗収縮部材6のチューブ本体2に対する移動を固定・解除し得るものであれば、図示のごとき弾性部材72とその押圧部材74とを有するものに限らず、例えば、抗収縮部材6の基端部を挟持・解除し得るクリップ機構またはチャック機構を備えたもの等、いかなる構造のものであってもよい。
【0087】
本発明のカテーテルチューブにおいて、各ルーメンの数や配置は、図示の構成のものに限定されず、例えばルーメン31、32の少なくとも一方が存在しないものや、ルーメン31〜34に加え、他の1または2以上のルーメンが付加されているものであってもよい。
【0088】
また、本発明のカテーテルチューブは、チューブ本体2の先端部に、作動流体の注入・排出により拡張・収縮するバルーン(図示せず)を設けたバルーンカテーテルとすることもできる。この場合、バルーン内へ作動流体を供給するためのルーメンを付加することができる。
【0089】
なお、本発明のカテーテルチューブの用途は、前述した内視鏡用のカテーテルチューブに限らず、例えば、アブレーションカテーテル、心拍出量測定用カテーテル等の各種カテーテルチューブや、腹腔鏡下手術等に用いるトロカール管、その他各種管体等に適用することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のカテーテルチューブによれば、抗収縮部材のチューブ本体に対する移動を固定・解除し得る固定手段を設けたことにより、その固定状態では、ワイヤーの牽引操作により屈曲部を容易かつ確実に屈曲させることができ、その固定解除状態では、チューブ本体の湾曲方向の異方性を解消または緩和し、血管、胆管等の管状器官への挿入操作等を容易、円滑、適正に行うことができる。
【0091】
また、抗収縮部材として、平板コイルよりなる抗収縮部材を設けた場合には、カテーテルチューブの細径化を図りつつ、ワイヤーの牽引に伴うチューブ本体の収縮や湾曲を有効に防止することができる。
【0092】
また、固定手段が、弾性材料よりなる第1の部材と、該第1の部材を押圧して変形させる第2の部材とを有し、第1の部材の変形により、その一部、特に抗収縮部材を挿通する孔の内面が抗収縮部材の基端部に密着してその移動を固定するよう構成されたものである場合には、構造が簡単で小型化することができるとともに、簡単な操作で抗収縮部材の移動を確実に固定・解除することができる。
【0093】
さらに、第1の部材が変形したときでも実質的に変形しない第3の部材を設けた場合には、軟質なチューブ等を第1の部材を通過するように配置することができる。
【0094】
また、第1の部材と第2の部材との間の摩擦を低減する摩擦低減手段を設けた場合には、より小さな力で、抗収縮部材の移動の固定・解除操作を行うことができる。
【0095】
また、チューブ本体の外周面近傍に、線状体よりなる補強材が埋設されている場合には、カテーテルチューブのトルク伝達性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカテーテルチューブを内視鏡を構成するカテーテルチューブに適用した場合の実施例を示す全体側面図である。
【図2】図1に示すカテーテルチューブの先端部の構成を示す斜視図である。
【図3】図2中のIII −III 線断面図である。
【図4】図2中のIV−IV線断面図である。
【図5】図4中のV−V線断面図である。
【図6】図4中のVI−VI線断面図である。
【図7】図1に示すカテーテルチューブにおける固定手段の構成を示す断面図である。
【図8】固定手段における弾性部材および剛性管の構造を示す斜視図である。
【図9】従来のカテーテルチューブの構造を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 カテーテルチューブ
2 チューブ本体
21 湾曲部
22 中間部
23 基端部
24 境界部
31〜34 ルーメン
41、42 ワイヤー
43、44 先端
5 補強材
6 抗収縮部材
61 挿通孔
7 固定手段
71 支持部材
711 孔
712 拡径部
713 雄螺子
72 弾性部材
721〜723 孔
73 剛性管
74 押圧部材
741 内筒
742 外筒
743 雌螺子
75 ハンドル
751 孔
752 凸条
76 滑り部材
8 光ファイバー束
81 送光用ファイバー
82 受光用ファイバー
83 レンズ
9 操作具
91 操作具本体
911 開口
92 マニホールド部
93 把持部
94 コネクタ
95 分岐部
96 コネクタ
97 操作ダイヤル
98、99 接続チューブ
10 マルチルーメンカテーテル
11〜14 ルーメン
15、16 ワイヤー
17 非湾曲部
18 屈曲部
19 管状器官

Claims (12)

  1. ワイヤーの牽引操作により屈曲する屈曲部を先端部に有するカテーテルチューブであって、
    少なくとも1つのルーメンが形成された可撓性を有するチューブ本体と、
    先端部が前記屈曲部に固着され、前記チューブ本体の基端側での牽引操作により前記屈曲部を屈曲させる少なくとも1本のワイヤーと、
    前記屈曲部を除く部分における前記ルーメン内に挿通され、その先端部が前記チューブ本体に固定された抗収縮部材と、
    前記チューブ本体の基端側に設けられ、前記抗収縮部材の基端部の前記チューブ本体に対する移動を固定するとともに、該固定を解除し得る固定手段とを有し、
    前記抗収縮部材は、中空部を有し、該中空部に前記ワイヤーが挿通されており、
    前記固定手段が前記抗収縮部材の固定を解除した状態では、前記抗収縮部材の基端部は前記チューブ本体および前記固定手段に対し移動可能となるよう構成されていることを特徴とするカテーテルチューブ。
  2. ワイヤーの牽引操作により屈曲する屈曲部を先端部に有するカテーテルチューブであって、
    少なくとも1つのルーメンが形成された可撓性を有するチューブ本体と、
    先端部が前記屈曲部に固着され、前記チューブ本体の基端側での牽引操作により前記屈曲部を屈曲させる少なくとも1本のワイヤーと、
    前記屈曲部を除く部分における前記ルーメン内に挿通され、その先端部が前記チューブ本体に固定された抗収縮部材と、
    前記チューブ本体の基端側に設けられ、前記抗収縮部材の基端部の前記チューブ本体に対する移動を固定するとともに、該固定を解除し得る固定手段とを有し、
    前記固定手段が前記抗収縮部材の固定を解除した状態では、前記抗収縮部材の基端部は前記チューブ本体および前記固定手段に対し移動可能となるよう構成されており、
    前記チューブ本体を生体の管状器官へ挿入する際には、前記固定手段による前記抗収縮部材の固定を解除した状態とし、前記屈曲部を屈曲させる際には、前記固定手段により前記抗収縮部材の固定を行うように用いられることを特徴とするカテーテルチューブ。
  3. 前記抗収縮部材は、中空部を有し、該中空部に前記ワイヤーが挿通されている請求項2に記載のカテーテルチューブ。
  4. 前記ルーメンの内径は、前記抗収縮部材の外径の1.0〜2.0倍であり、これにより、前記抗収縮部材は、その径方向の移動が前記ルーメンの内面により規制され、前記ワイヤーを牽引した際に、前記ルーメン内での蛇行が阻止されるよう構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
  5. 前記抗収縮部材は、平板状の線材を螺旋状に巻回してなる平板コイルで構成されている請求項1または4に記載のカテーテルチューブ。
  6. 前記チューブ本体の前記抗収縮部材が収納されたルーメン間に、観察器具または医療処置・診断具を収納する少なくとも1つのルーメンを有する請求項1ないし5のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
  7. 前記固定手段は、弾性材料よりなる第1の部材と、該第1の部材を押圧して変形させる第2の部材とを有し、該第2の部材の押圧により前記第1の部材が変形すると、その一部が前記抗収縮部材の基端部に密着してその移動を固定するよう構成されたものである請求項1ないし6のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
  8. 前記第1の部材は、前記抗収縮部材が通過する孔を有し、前記第2の部材の押圧により前記孔が変形して該孔の内面が前記抗収縮部材に密着するよう構成されている請求項7に記載のカテーテルチューブ。
  9. 前記第1の部材に、前記第1の部材が変形したときでも実質的に変形しない第3の部材が貫通している請求項7または8に記載のカテーテルチューブ。
  10. 前記第1の部材と前記第2の部材との間の摩擦を低減する摩擦低減手段を有する請求項7ないし9のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
  11. 前記チューブ本体の外周面近傍に、線状体よりなる補強材が埋設されている請求項1ないし10のいずれかに記載のカテーテルチューブ。
  12. 前記補強材の先端が、前記屈曲部の途中または基端に位置している請求項11に記載のカテーテルチューブ。
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