JPH10286309A - 医療用チューブ - Google Patents

医療用チューブ

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JPH10286309A
JPH10286309A JP9097084A JP9708497A JPH10286309A JP H10286309 A JPH10286309 A JP H10286309A JP 9097084 A JP9097084 A JP 9097084A JP 9708497 A JP9708497 A JP 9708497A JP H10286309 A JPH10286309 A JP H10286309A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可変湾曲運動性の生体組織の剥離機能を持っ
た、単純な構造で細径化が可能な医療用カテーテル構造
を提供すること。 【解決手段】シャフト管と、該管の先端部外周に流体密
に接合された筒状のバルーンと、バルーン内に連通して
いる第一ルーメンと、該管の先端に開口している少なく
とも1個の第二ルーメンとを有するか、シャフト管と、
一端が該管の先端に流体密に接合された筒状のバルーン
と、バルーンの他端に流体密に接合された長尺な医療処
置又は診断具と、バルーン内に流体通過可能に連通して
おり且つ該長尺な医療処置又は診断具を収容している第
一ルーメンとを有するか、又は更に該管の先端部外周に
開口している少なくとも1個の第二ルーメンを有し、筒
状のバルーンは、その周方向の半分未満の部分にその軸
方向の一部に延びた伸展性の小さい部分を少なくとも2
か所持っている、先端部の可変湾曲運動性の組織剥離機
能を持たせた医療用チューブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検査や治療のため
に生体内に挿入するための、可変湾曲運動性の組織剥離
機能を持った医療用チューブに関する。より詳しくは、
加圧流体を注入した際のバルーンの部分的な伸展差を利
用して可変湾曲運動性の組織剥離機能を持たせた医療用
チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】過去において侵襲の大きかった手術も、
現在では次第に低侵襲な手技に置き換わってきている。
例えば、PTCAやPTA、ステント、アテレクトミ
ー、塞栓術、内視鏡下手術など、カテーテル技術や内視
鏡を基本とした低侵襲治療法が目を見張る広がりを見せ
ている。
【0003】特にカテーテル技術分野では血管、消化
管、卵管、尿管などの体腔内の特定部位に、薬液あるい
は輸液を供給したり、バルーンの拡張によって狭窄部を
拡張したりする目的で様々なバルーンカテーテルが開発
されている。しかしながら、一部の内視鏡下手術を除い
て、カテーテルを利用する応用例は体腔内を対象とした
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カテーテルの応用分野
の広がりと共に、血管などの生体管腔を利用するアプロ
ーチに限定されないカテーテルアプローチ方法が望まれ
ている。カテーテルを生体管腔外から目的部位に到達さ
せて治療を施すには、生体管腔内アプローチの場合とは
異なり、まず様々な組織中に低摩擦で腔を形成しなけれ
ばならない。このためには、時として組織を広範囲に剥
離しなければならない場合もある。そして目的部位に到
達した後に、カテーテルのマルチルーメンを利用して様
々なツールを適応し、診断や治療を行う。
【0005】組織を剥離する方法としては、カテーテル
が剥離すべき組織の目的部位に到達した後、カテーテル
の先端部を連続的に変形運動させることが考えられる。
カテーテル先端部の湾曲操作の機構については様々な構
造が提案されているが、いずれも複雑でカテーテルの大
径化が避けられず、また、生体管腔外からのアプローチ
という視点に立って開発された多機能カテーテルは未だ
にみられない。本発明は、このような従来技術の課題を
解決するためになされたものであり、本発明の目的は、
生体管腔外からのアプローチという視点に立って、可変
湾曲運動性の生体組織の剥離機能を持った、単純な構造
で細径化が可能な医療用チューブ構造を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために種々検討の結果、筒状のバルーンの周方
向の半分未満の部分にその軸方向の一部に延びた伸展性
の小さい部分を少なくとも2か所設け、それらの伸展性
の小さい部分を筒状バルーンの軸方向でずらして位置さ
せ且つ筒状バルーンの周方向で反対側に位置させ、そし
て該バルーン内に加圧流体を注入することにより、バル
ーンの伸展性の大きい側がより大きく膨張し、伸展性の
小さい側があまり膨張しないので、該バルーンが伸展性
の小さい部分側に湾曲してS字状になり、またその湾曲
の程度は加圧流体の圧力によって調整でき、更に加圧流
体の圧力をパルス状に変化させることにより、可変湾曲
運動性の組織剥離機能が達成されることを見いだし、本
発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の第一の態様は、生体内に挿
入されるシャフト管と、該シャフト管の先端部外周に流
体密に接合された筒状のバルーンと、該シャフト管内に
設けられていて該バルーン内に連通している第一ルーメ
ンと、該シャフト管内に設けられていて該シャフト管の
先端に開口している少なくとも1個の第二ルーメンとを
有し、該筒状のバルーンは、その周方向の半分未満の部
分にその軸方向の一部に延びた伸展性の小さい部分を少
なくとも2か所持っており、それらの伸展性の小さい部
分は筒状バルーンの軸方向でずれて位置しており且つ筒
状バルーンの周方向で反対側に位置していることを特徴
とする医療用チューブである。
【0008】また、本発明の第二の態様は、生体内に挿
入されるシャフト管と、筒状のバルーンの一端が該シャ
フト管の先端に流体密に接合された該筒状のバルーン
と、先端部が該筒状のバルーンの他端に直接又は間接的
に流体密に接合された長尺な医療処置又は診断具と、該
シャフト管内に設けられていて、該バルーン内に流体通
過可能に連通しており、且つ該長尺な医療処置又は診断
具を収容している第一ルーメンとを有し、該筒状のバル
ーンは、その周方向の半分未満の部分にその軸方向の一
部に延びた伸展性の小さい部分を少なくとも2か所持っ
ており、それらの伸展性の小さい部分は筒状バルーンの
軸方向でずれて位置しており且つ筒状バルーンの周方向
で反対側に位置していることを特徴とする医療用チュー
ブである。
【0009】更に、本発明の第三の態様は、生体内に挿
入されるシャフト管と、筒状のバルーンの一端が該シャ
フト管の先端に流体密に接合された該筒状のバルーン
と、先端部が該筒状のバルーンの他端に直接又は間接的
に流体密に接合された長尺な医療処置又は診断具と、該
シャフト管内に設けられていて、該バルーン内に流体通
過可能に連通しており、且つ該長尺な医療処置又は診断
具を収容している第一ルーメンと、該シャフト管内に設
けられていて該シャフト管の先端部外周に開口している
少なくとも1個の第二ルーメンとを有し、該筒状のバル
ーンは、その周方向の半分未満の部分にその軸方向の一
部に延びた伸展性の小さい部分を少なくとも2か所持っ
ており、それらの伸展性の小さい部分は筒状バルーンの
軸方向でずれて位置しており且つ筒状バルーンの周方向
で反対側に位置していることを特徴とする医療用チュー
ブである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる医療用チ
ューブを、図面に示す実施様態に基づき、詳細に説明す
る。図1は本発明の医療用チューブに用いる筒状のバル
ーンの一例を示す斜視図であり、相対的に伸展性の小さ
い部分1と相対的に伸展性の大きい部分2とからなり、
伸展性の小さい第一部分1Aが筒状バルーンの周方向の
一部分でその軸方向の約半分の長さで延びており、伸展
性の小さい第二部分1Bが筒状バルーンの周方向の一部
分でその軸方向の約半分の長さで延びており、該第一部
分1Aと該第二部分1Bとは筒状バルーンの周方向で反
対側に存在し、筒状バルーンの軸方向でずれている。
【0011】図1には伸展性の小さい部分が2か所ある
筒状のバルーンを示したが、伸展性の小さい部分が3か
所以上ある筒状のバルーンを用いることもできる。例え
ば、3か所ある場合には、伸展性の小さい第一部分が筒
状バルーンの周方向の一部分でその軸方向の約1/3の
長さで延びており、伸展性の小さい第二部分が筒状バル
ーンの周方向の一部分でその軸方向の約1/3の長さで
延びており、伸展性の小さい第三部分が筒状バルーンの
周方向の一部分でその軸方向の約1/3の長さで延びて
おり、該第一部分と該第二部分とは筒状バルーンの周方
向で反対側に存在し、第一部分と該第三部分とは筒状バ
ルーンの周方向で同一側に存在し、それらは筒状バルー
ンの軸方向でずれて存在しているように構成すればよ
い。この伸展性の差は、バルーンを構成する材質の延伸
率、弾性率、剛性、硬度などの機械的物性値の差や、膜
厚などの物理的物性値の差などによってもたらされる。
【0012】本発明の医療用チューブに用いるバルーン
の材質としては、例えば、天然ゴム、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウ
レタン、ポリイソプレン、ポリアミド、ポリアミドエラ
ストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリ
コーンなどが挙げられ、好ましくは天然ゴム、ポリエチ
レン、軟質ポリ塩化ビニル、シリコーンのような可撓性
を有する高分子材料が用いられる。更に好ましくは、低
密度ポリエチレンである。なお、これらの材料は放射線
架橋性のものである。
【0013】上記の伸展性の小さい部分1A、1Bは、
バルーンの周方向の隣接する部分で連続的に変化してい
てもよいし、段階的に変化していてもよく、この伸展性
の小さい部分1A、1Bは好ましくは全周の30%以
下、より好ましくは10%以下である。また、この伸展
性の小さい部分1A、1Bは、所望の湾曲度に応じて、
バルーンの軸方向の一部又は全体にわたって連続して延
びていても、断続的に設けられていてもよい。
【0014】上記のような部分的に伸展性に差のあるバ
ルーンは、例えば、バルーンの膜厚を周方向で変化させ
て成形するか、物性値の異なる2種の樹脂を用いて成形
することにより得られるが、好ましくは、バルーンの周
方向で架橋度が変化するように放射線架橋処理を施すこ
とにより得られる。尚、放射線架橋処理は、例えば電子
線、γ線等の高エネルギー線(特殊な場合にはX線、β
線、重荷電粒子線、中性子線等を含む)、紫外線等を照
射することによって実施することができる。
【0015】放射線架橋処理として電子線架橋処理を実
施して部分的に伸展性に差のあるバルーンを製造する場
合について説明すると、例えば、低密度ポリエチレンを
用いてバルーンを成形し、バルーンの周方向で電子線架
橋量を変化させることによって伸展性を変化させる。好
ましくは、バルーンの伸展性の大きい部分2には電子線
照射量が5〜35Mradとなるように照射し、伸展性
の小さい部分1A、1Bには、伸展性の大きい部分2の
電子線照射量よりも3〜10Mrad多くなるように照
射する。更に好ましくは、バルーンの伸展性の大きい部
分2には電子線照射量が20〜25Mradとなるよう
に照射し、伸展性の小さい部分1A、1Bには、伸展性
の大きい部分2の電子線照射量よりも3〜5Mrad多
くなるように照射する。
【0016】図2は本発明の第一の態様の医療用チュー
ブの一部分の断面図であり、図3は図3中の III−III
線断面図である。図2〜図3に示すように、本発明の第
一の態様の医療用チューブは、生体内に挿入されるシャ
フト管3と、該シャフト管3の先端部外周に流体密に接
合された筒状のバルーン4とを有している。該シャフト
管3内には該バルーン4内に連通している第一ルーメン
5が設けられており、更に、該シャフト管3の先端に開
口している少なくとも1個の第二ルーメン6が設けられ
ている。本発明においては該筒状のバルーン4は図1に
関連して説明した特殊な形状、特性を有しているもので
ある。
【0017】上記のシャフト管3は、例えば、ポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、軟質ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーンゴ
ム、エチレンー酢酸ビニル共重合体のような可撓性を有
する高分子材料で構成されている。また、医療用チュー
ブの挿入時の体腔等に対する摺動性を向上させるため
に、シャフト管3及びバルーン4の各々の外表面に、例
えば親水性ポリマー(例えば無水マレイン酸共重合体)
やフッ素系樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン)
のような低摩擦材料をコーティングしてもよい。
【0018】本発明の第一の態様の医療用チューブにお
いては、シャフト管3の外周面近傍に、シャフト管3の
一部または全長にわたり、各ルーメン5、6を囲むよう
に管状の補強材を埋設することが好ましい。この補強材
の材料としては、例えば、ステンレス、超弾性合金等の
金属材料や、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリイミド、ABS樹脂等の樹脂材
料、カーボンファイバー等よりなる線状体で構成された
もの、特にこの線状体を交差させて網状に形成した編組
体で構成きれたものが好ましい。このような補強材の設
置により、シャフト管3のねじり剛性が高まり、基端部
側での回転操作の際、その回転力が先端部側へ伝達され
るトルク伝連性が向上する。さらに、シャフト管3が湾
曲しても、特に急角度に湾曲しても、それに伴ってルー
メン5、6が閉塞または狭窄することが防止される。
【0019】また、上記のシャフト管3が生体内に挿入
されている状態でその位置をX線透視下で確認できるよ
うにするために、シャフト管3にX線造影性を付与して
おくことが好ましく、その方法としては、例えば、シャ
フト管3の構成材料中に例えば硫酸バリウム、酸化ビス
マス、タングステン等のX線不透過性物質を配合する方
法、このようなX線不透過性物質によるマーカーをシャ
フト管3の所定位置に埋設または表面に付着させる方法
等が挙げられる。
【0020】本発明の第一の態様の医療用チューブにお
いては、医療用チューブの使用時に、バルーン内に連通
している第一ルーメン5を流体圧力コントローラを介し
て加圧流体源に連結し、また、パルス状圧力発生用拍動
ポンプを用いてパルス状圧力をバルーンに付与する。こ
の加圧流体は気体であっても、液体であってもよい。流
体圧力コントローラによる調整圧力範囲は好ましくは0
〜15atmであり、この圧力に対応してS字状の湾曲
角度が任意に変化する。また、この圧力に更に極小値圧
0atm、極大値圧1〜5atmのパルス状圧力が付加
されるので、S字状の湾曲運動が生じる。パルス状圧力
が極小値圧の時にはバルーンはS字状にはならず、極大
値圧の時にはバルーンはS字状になることが好ましい。
バルーン.付与するパルス周波数は生体組織の剥離に要
するエネルギーに依存するが、一般的には好ましくは1
〜20Hzである。流体圧力コントローラの調整は手動
式でも電動式であってもよい。
【0021】本発明の第一の態様の医療用チューブにお
いては、シャフト管の先端に開口している少なくとも1
個の第二ルーメン6はガイドワイヤー、医療処置又は診
断具等の挿通用チャンネルとして用いることができる。
用いることのできる医療処置又は診断具としては、例え
ば、内視鏡、鉗子類、各種処置具、細胞診ブラシ、注射
針、高周波、超音波、水圧衝撃波等を発する(結石破砕
用、レーザー照射用、アブレーション用等の)プローブ
類、各種センサー及びその導線等を挙げることができ
る。
【0022】また、上記の医療処置又は診断具等とルー
メン壁との間の間隙を用いて、あるいは別個の第二ルー
メン6を用いて、生体組織、管状器官内に流体を注入し
たり、あるいは、流体を吸引したりすることができる。
具体的には、医療用チューブを挿入し、留置した生体組
織、管状器官内へ薬液等を投与するのに用いられ、ある
いは、内視鏡により生体組織や管状器官内を観察する場
合に、視界の妨げとなる血液、胆汁等の体液を押し出す
ための透明液体(例えば、生理食塩水、ぶどう糖液)を
噴射するフラッシュ用チャンネルとしても用いられる。
【0023】図2及び図3に示した医療用チューブにお
いては、1個の第二ルーメン6を有しているが、本発明
の医療用チューブにおいては、その用途に応じて図4に
示すように2個の第二ルーメン6を有していても、ある
いはそれ以上の第二ルーメン6を有していてもよい。そ
のように多数のルーメンを有するシャフト管及びその製
造方法は従来技術で公知である。
【0024】図5は本発明の第二の態様の医療用チュー
ブの一部分の断面図である。本発明の第二の態様の医療
用チューブは、生体内に挿入されるシャフト管3と、筒
状のバルーン4の一端が該シャフト管3の先端に流体密
に接合された該筒状のバルーン4と、先端部が該筒状の
バルーン4の他端に直接又は間接的に流体密に接合され
た長尺な医療処置又は診断具7とを有している。該シャ
フト管3内には該バルーン内に流体通過可能に連通して
いる第一ルーメン5が設けられており、該第一ルーメン
5内には該長尺な医療処置又は診断具7が収容されてい
る。該筒状のバルーン4は図1に関連して説明した特殊
な形状、特性を有しているバルーンである。
【0025】この医療処置又は診断具としては、例え
ば、内視鏡、鉗子類、各種処置具、細胞診ブラシ、高周
波、超音波、水圧衝撃波等を発する(結石破砕用、レー
ザー照射用、アブレーション用等の)プローブ類、各種
センサー及びその導線等を挙げることができる。本発明
の第二の態様における長尺な医療処置又は診断具7と筒
状のバルーン4との接合法としては、両者を直接に接合
させてもよく、又は両者の間に他のチューブを介在させ
て間接的に接合させても、或いは他のチューブを両者に
跨がらせて間接的に接合させてもよい。
【0026】なお、図5には、医療処置又は診断具7と
して、生体組織や管状器官内を観察する内視鏡を組み込
んだ例が示されている。この内視鏡は送光用ファイバー
束(ライトガイドファイバー束)71と、受光用ファイ
バー束(イメージファイバー束)72と、該受光用ファ
イバー束72の先端に装着されたレンズ73とを有して
いる。該送光用ファイバー束71の先端部は該レンズ7
3を越えて医療用チューブの先端に延びている。そし
て、上記の筒状のバルーン4の他端(先端)は接着剤7
4により該送光用ファイバー束71及び該レンズ73に
流体密に接合されている。
【0027】本発明の第二の態様の医療用チューブにお
いては、シャフト管の先端に開口するルーメンを持って
いないので、生体組織、管状器官内に流体を注入した
り、あるいは、流体を吸引したりすることはできない。
しかし、医療用チューブの使用時に、バルーン4内に連
通している第一ルーメン5を流体圧力コントローラを介
して加圧流体源に連結し、パルス状圧力発生用拍動ポン
プに連結することにより、図2及び図3に示した医療用
チューブで説明したように、流体圧力コントローラ及び
パルス状圧力発生用拍動ポンプによる調整圧力に対応し
て湾曲角度が任意に変化し、その湾曲の程度は流体圧力
及びパルス状圧力に応じて連続的に変化させることがで
きるので、生体組織を剥離しながら医療用チューブを押
し進める方向を内視鏡で確認しながら正確に特定するこ
とができる。しかも、構造が極めて単純であり、極めて
細い医療用チューブとすることができる。
【0028】図6及び図7はそれぞれ本発明の第三の態
様の医療用チューブの一部分の断面図である。本発明の
第三の態様の医療用チューブは、生体内に挿入されるシ
ャフト管3と、筒状のバルーン4の一端が該シャフト管
3の先端に流体密に接合された該筒状のバルーン4と、
先端部が該筒状のバルーン4の他端に直接又は間接的に
流体密に接合された長尺な医療処置又は診断具7とを有
している。該シャフト管3内には、該バルーン4内に流
体通過可能に連通している第一ルーメン5が設けられて
おり、更に、該シャフト管3の先端部外周に開口してい
る少なくとも1個の第二ルーメン6が設けられている。
また、該第一ルーメン5内には該長尺な医療処置又は診
断具7が収容されている。
【0029】この長尺な医療処置又は診断具は、本発明
の第二の態様の医療用チューブについて上記で説明した
ものと同じであり、また、長尺な医療処置又は診断具7
と筒状のバルーン4との接合法も上記で説明したものと
同じである。図6及び図7もまた医療処置又は診断具7
として、生体組織や管状器官内を観察する内視鏡を組み
込んだ例を示しており、この内視鏡も上記で説明したも
のと同じである。
【0030】本発明の第三の態様の医療用チューブにお
いては、シャフト管3の先端部外周に開口するルーメン
を持っているので、生体組織、管状器官内に流体を注入
したり、あるいは、流体を吸引したりすることもでき、
しかも、医療用チューブの使用時に、バルーン4内に連
通している第一ルーメン5を流体圧力コントローラを介
して加圧流体源に連結し、パルス状圧力発生用拍動ポン
プに連結することにより、図2及び図3に示した医療用
チューブで説明したように、流体圧力コントローラ及び
パルス状圧力発生用拍動ポンプによる調整圧力に対応し
て湾曲角度が任意に変化し、その湾曲の程度は流体圧力
に応じて連続的に変化させることができるので、生体組
織を剥離しながら医療用チューブを押し進める方向を内
視鏡で確認しながら正確に特定することができる。しか
も、構造が極めて単純であり、極めて細い医療用チュー
ブとすることができる。
【0031】図8は、医療用チューブのバルーン4内に
連通している第一ルーメン5を流体圧力コントローラを
介して加圧流体源に連結し、パルス状圧力発生用拍動ポ
ンプに連結し、バルーン4内に流体をパルス状に注入し
て、バルーンを相対的に伸展性の小さい部分側に湾曲さ
せてS字状に湾曲させた状態を示している。その湾曲の
程度は流体圧力に応じて連続的に変化させることができ
る。以上、本発明の医療用チューブを図示の実施の形態
に基づき説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように本発明の医療用チュー
ブは、複雑な構造体を用いる必要がなく、細径化が可能
であり、可変湾曲運動性の生体組織の剥離機能を持った
医療用チューブ構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の医療用チューブに用いる筒状のバル
ーンの斜視図である。
【図2】 本発明の第一の態様の医療用チューブの一部
分の断面図である。
【図3】 図2中の III−III 線断面図である。
【図4】 本発明の第一の態様の医療用チューブの他の
例を示す断面図である。
【図5】 本発明の第二の態様の医療用チューブの一部
分の断面図である。
【図6】 本発明の第三の態様の医療用チューブの一部
分の断面図である。
【図7】 本発明の第三の態様の医療用チューブの他の
例を示す断面図である。
【図8】 本発明の医療用チューブのバルーンがS字状
に湾曲した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 相対的に伸展性の小さい部分 2 相対的に伸展性の大きい部分 3 シャフト管 4 筒状のバルーン 5 第一ルーメン 6 第二ルーメン 7 長尺な医療処置又は診断具 71 送光用ファイバー束 72 受光用ファイバー束 73 レンズ 74 接着剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体内に挿入されるシャフト管と、 該シャフト管の先端部外周に流体密に接合された筒状の
    バルーンと、 該シャフト管内に設けられていて該バルーン内に連通し
    ている第一ルーメンと、 該シャフト管内に設けられていて該シャフト管の先端に
    開口している少なくとも1個の第二ルーメンとを有し、 該筒状のバルーンは、その周方向の半分未満の部分にそ
    の軸方向の一部に延びた伸展性の小さい部分を少なくと
    も2か所持っており、それらの伸展性の小さい部分は筒
    状バルーンの軸方向でずれて位置しており且つ筒状バル
    ーンの周方向で反対側に位置していることを特徴とする
    医療用チューブ。
  2. 【請求項2】生体内に挿入されるシャフト管と、 筒状のバルーンの一端が該シャフト管の先端に流体密に
    接合された該筒状のバルーンと、 先端部が該筒状のバルーンの他端に直接又は間接的に流
    体密に接合された長尺な医療処置又は診断具と、 該シャフト管内に設けられていて、該バルーン内に流体
    通過可能に連通しており、且つ該長尺な医療処置又は診
    断具を収容している第一ルーメンとを有し、 該筒状のバルーンは、その周方向の半分未満の部分にそ
    の軸方向の一部に延びた伸展性の小さい部分を少なくと
    も2か所持っており、それらの伸展性の小さい部分は筒
    状バルーンの軸方向でずれて位置しており且つ筒状バル
    ーンの周方向で反対側に位置していることを特徴とする
    医療用チューブ。
  3. 【請求項3】生体内に挿入されるシャフト管と、 筒状のバルーンの一端が該シャフト管の先端に流体密に
    接合された該筒状のバルーンと、 先端部が該筒状のバルーンの他端に直接又は間接的に流
    体密に接合された長尺な医療処置又は診断具と、 該シャフト管内に設けられていて、該バルーン内に流体
    通過可能に連通しており、且つ該長尺な医療処置又は診
    断具を収容している第一ルーメンと、 該シャフト管内に設けられていて該シャフト管の先端部
    外周に開口している少なくとも1個の第二ルーメンとを
    有し、 該筒状のバルーンは、その周方向の半分未満の部分にそ
    の軸方向の一部に延びた伸展性の小さい部分を少なくと
    も2か所持っており、それらの伸展性の小さい部分は筒
    状バルーンの軸方向でずれて位置しており且つ筒状バル
    ーンの周方向で反対側に位置していることを特徴とする
    医療用チューブ。
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