JP2016116815A - 留置具送達装置 - Google Patents

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Akira Kawamata
晃 川又
秀昭 浅井
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Abstract

【課題】ガイドワイヤー式の手技を行う場合に、ガイドワイヤーの先端が狭窄部等や動脈瘤の内壁面に衝突して大きな負荷を与えることを防止しうる留置具送達装置を提供する。【解決手段】留置具送達装置(送達装置)100は、管状本体10、留置具80、拡張規制部、規制解除部86、操作線および操作部本体50を備える。留置具80は自己拡張型であり、管状本体10の遠位部DEに収縮状態で設けられている。拡張規制部は、留置具80が自己拡張することを解除可能に規制しておく。規制解除部86は、拡張規制部を解除して留置具80を自己拡張させる。操作線は、副管腔に摺動可能に挿通され、先端部が管状本体10の遠位部DEに接続されている。操作部本体50を牽引操作することにより、管状本体10の遠位部DEにおける少なくとも留置具80よりも遠位側が屈曲する。【選択図】図1

Description

本発明は、ステントやステントグラフトなどの留置具を生体管腔の内部にデリバリーするための留置具送達装置に関する。
ステントは、生体管腔内に生じた狭窄部や閉塞部、癒着部(以下、「狭窄部等」という場合がある。)などに留置して用いられる。ステントは一般に拡張可能な網目状の小さな金属製の筒として形成される。薬剤が塗布されていないベアメタルステントと、塗布された薬剤が徐放される薬剤溶出型ステントとが知られている。
ステントグラフトは、金属製の網目状に形成されたステントに人工血管(グラフト)を一体化して作成された筒状の留置具である。ステントグラフトは、狭窄部等のほか、腹部や胸部の大動脈瘤などの内部に留置して用いられる。ステントによってグラフトが瘤の内面に張り付けられることで瘤内の血流が減少し、瘤が徐々に縮小していく。
ステントは、バルーン拡張型と自己拡張型とに大別される。バルーン拡張型は、筒状に折り畳まれたステントが自ら拡張せず、バルーンカテーテルが備えるバルーンを膨張させることによって拡大して瘤の内面に張り付けられる。一方、自己拡張型のステントは超弾性金属で作成され、小径に圧縮された収縮状態で拘束されている。この拘束を解除することでステントは自ら拡張する。
ステントやステントグラフトは、カテーテルシャフトやシースなどと呼ばれる長尺で可撓性の管状本体の遠位部に装着されて生体管腔に導入される。特許文献1には、自己拡開型のステントグラフトを生体管腔内にデリバリーするステントグラフト送達システム(装置)が記載されている。この装置は、回転可能なシースハンドルによってシース管を徐々に引き戻してステントグラフトを解放する。解放されて拡張したステントグラフトを更に単一後方グリップで前方に押し出すことにより、ステントグラフトは装置からリリースされて動脈瘤などに留置される。
特表2013−525000号公報
ステントやステントグラフトなどの留置具を狭窄部等や動脈瘤などの目標位置に送達させるには、生体管腔の分岐部で所望の方向を選択して挿入していく必要がある。このため、留置具の送達装置は、一般にガイドワイヤーに沿わせて生体管腔に挿入する。
ガイドワイヤーを用いた手技は、オーバーザワイヤー式とモノレール式とに大別される。オーバーザワイヤー式は、カテーテルシャフトの基端から先端までの全長に亘ってガイドワイヤーを挿通させる手技であり、モノレール式はカテーテルシャフトの遠位部に対してのみガイドワイヤーを挿通させる手技である。以下、ガイドワイヤーを用いてオーバーザワイヤー式またはモノレール式で送達装置を生体管腔に挿入する手技をガイドワイヤー式と総称する。
ガイドワイヤー式の手技では、まずガイドワイヤーを生体管腔に先行して挿入して、分岐部の手前などの所定の箇所に留置する。その次にカテーテルシャフトの全長または遠位部に形成された副管腔にガイドワイヤーを基端側から挿入することにより送達装置をガイドワイヤーに被せながら生体管腔に挿入していく。送達装置が十分に深く挿入されたところで、必要によりガイドワイヤーをいったん抜去して先端の屈曲角度を調整したうえで改めて送達装置の副管腔を通じて生体管腔に更に深く挿入していく。このようにガイドワイヤーと送達装置を少しずつ交互に挿入していくことで、生体管腔の分岐を所望に選択して、動脈瘤などの目的位置まで留置具を到達させることができる。
しかしながら、血管などの生体管腔には大きな曲率で屈曲している部位が存在し、かかる屈曲部位はガイドワイヤーの先端の屈曲角度の調整のみでは通過することが困難な場合がある。すなわち、狭窄部等や動脈瘤の発生位置によっては、従来の送達装置では留置具を送達および留置させることが困難であった。
また、動脈瘤などの目的位置に留置具を位置合わせするためには、目的位置よりもガイドワイヤーを更に先行させ、このガイドワイヤーに沿って留置具を押し込んでの深さ位置を微調整する。このとき、狭窄部等は生体管腔の管壁から内向きに立ち上がるように突出形成されているため、管壁に沿って前進するガイドワイヤーの先端が狭窄部等の立ち上がり部分に衝突し、管壁に大きな負荷を与えるおそれがある。また、動脈瘤は生体管腔の管壁から外側に膨出して形成されているため、管壁に沿って前進するガイドワイヤーの先端が動脈瘤に入り込むと動脈瘤の内壁面に大きな負荷を与え、また留置具を所望に位置合わせすることができなくなる。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、ガイドワイヤー式の手技を行う場合に、ガイドワイヤーの先端が狭窄部等や動脈瘤の内壁面に衝突して大きな負荷を与えることを防止しうる留置具送達装置を提供するものである。
本発明によれば、長尺で可撓性を有し内部に主管腔および副管腔が通孔形成された樹脂製の管状本体と、前記管状本体の遠位部に収縮状態で設けられた自己拡張型の管腔内留置具と、前記管腔内留置具が自己拡張することを解除可能に規制しておくための拡張規制部と、前記拡張規制部を解除して前記管腔内留置具を自己拡張させる規制解除部と、前記副管腔に摺動可能に挿通され、先端部が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、前記管状本体の近位側に設けられ、前記操作線の基端部が接続された操作部本体と、を備え、前記操作部本体を牽引操作することにより、前記管状本体の前記遠位部における少なくとも前記管腔内留置具よりも遠位側が屈曲することを特徴とする留置具送達装置が提供される。
上記発明によれば、副管腔に挿通された操作線を牽引操作することで、管状本体と管腔内留置具を屈曲させることができる。このため、主管腔にガイドワイヤーを挿通して手技を行う場合には、狭窄部等や動脈瘤などの目的位置の手前で留置具送達装置の屈曲操作を行うことで、ガイドワイヤーの先端の進行方向を所望の方向に調整することができる。これにより、狭窄部等や動脈瘤と干渉しないように生体管腔の中心方向を指向させてガイドワイヤーを前進させることができる。また、本発明の留置具送達装置は遠位部を屈曲操作することができるため、ガイドワイヤーを用いずに生体管腔の分岐を選択して前進させることもできる。このため、主管腔にガイドワイヤーを挿通させることなく、すなわち非ガイドワイヤー式の手技で留置具を目的位置に送達することができる。この場合、主管腔にはガイドワイヤーが挿通されず開放されることから、主管腔に造影剤を注入することができる。すなわちエックス線などの放射線撮影下で留置具送達装置を挿入していく場合に、留置具の位置や屈曲形状などを確認しながら生体管腔内を前進させることができる。
本発明の留置具送達装置によれば、ガイドワイヤー式の手技を行う場合に、ガイドワイヤーの先端が狭窄部等や動脈瘤の内壁面に衝突して大きな負荷を与えることを防止することができる。また、本発明の留置具送達装置を非ガイドワイヤー式の手技に用いる場合には、造影剤を吐出させて留置具の位置や屈曲形状などを確認しながら生体管腔の分岐を選択して前進させることができる。
図1(a)は第一実施形態の留置具送達装置を示す平面図である。図1(b)は第一実施形態の留置具送達装置を屈曲操作する様子を示す平面図である。 図2は図1(a)のII−II線断面図である。 図3は図2のIII−III線断面図である。 図4は操作部本体の内部構造を示す平面図である。 図5(a)は第一実施形態の留置具送達装置において留置具を拡張させた状態を示す平面図である。図5(b)は拡張した留置具をリリースする様子を示す平面図である。 図6は狭窄部が形成された生体管腔を示す模式図である。 図7(a)は第二実施形態の留置具送達装置を示す平面図である。図7(b)は第二実施形態の留置具送達装置を屈曲操作する様子を示す平面図である。 図8は図7のVIII−VIII線断面図である。 図9(a)は第二実施形態の留置具送達装置において留置具を拡張させた状態を示す平面図である。図9(b)は拡張した留置具をリリースする様子を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
<第一実施形態>
はじめに、本実施形態の留置具送達装置(送達装置)100の概要を説明する。図1(a)は本実施形態の送達装置100の全体構成を示す平面図であり、図1(b)は操作部本体50の屈曲操作部60を操作して留置具80を屈曲操作する様子を示す平面図である。図2は図1(a)のII−II線断面図である。図3は送達装置100の遠位部の縦断面図であり、図2のIII−III線断面図である。図4は操作部本体50の内部構造を示す平面図である。
留置具送達装置(送達装置)100は、管状本体10、管腔内留置具(留置具)80、拡張規制部84、規制解除部86、操作線30a・30bおよび操作部本体50を備える。管状本体10は樹脂製であり、長尺で可撓性を有し内部に主管腔20および副管腔32が通孔形成されている。管腔内留置具(留置具)80は自己拡張型であり、管状本体10の遠位部DEに収縮状態で設けられている。拡張規制部84は、管腔内留置具(留置具)80が自己拡張することを解除可能に規制しておくための手段である。規制解除部86は、拡張規制部84を解除して管腔内留置具(留置具)80を自己拡張させる手段である。操作線30a・30bは、副管腔32に摺動可能に挿通され、先端部が管状本体10の遠位部DEに接続されている。操作部本体50は、管状本体10の近位側に設けられ、操作線30a・30bの基端部が接続されている。本実施形態の留置具送達装置(送達装置)100は、操作部本体50を牽引操作することにより、管状本体10の遠位部DEにおける少なくとも管腔内留置具(留置具)80よりも遠位側が屈曲することを特徴とする。
次に、本実施形態の送達装置100について詳細に説明する。本実施形態の送達装置100は、管状本体10を血管内に挿通させて用いられる血管内カテーテルであり、操作部本体50の操作により管状本体10の遠位部DEが屈曲して所望の方向に指向させることが可能な偏向カテーテルである。
管状本体10は、主管腔(第三のルーメン)20と、この主管腔20よりも小径で複数本の操作線30a・30bがそれぞれ挿通された複数の副管腔(第二のルーメン)32と、を有している。
操作部本体50は、管状本体10の近位側に設けられて管状本体10の前進、抜去およびトルク回転操作、規制解除部86を用いた拡張規制部84の解除操作、ならびに屈曲操作部60の回動による管状本体10の屈曲操作などを行う部位の総称であり、複数の部品で構成されている。
操作部本体50は、管状本体10の基端部PEに装着される筐体70と屈曲操作部60に加えて、ハブコネクタ52と規制解除部86を備えている。屈曲操作部60は、操作線30a・30bの基端部の固定部66(図4参照)を有しており、牽引操作により複数本の操作線30a・30bに個別に牽引力を付与する。
筐体70は、使用者が手で把持するハウジングである。ハブコネクタ52は筐体70の後端部に配置され、管状本体10の基端部PEに接続されて互いに連通している。屈曲操作部60は筐体70に対して回動可能に軸固定されている。なお、本明細書において「回動」と「回転」とは区別しない。管状本体10の基端部PEは、筐体70の内部に導入されている。
本実施形態の留置具80は自己拡張型であり、図1各図に示す収縮状態で拡張規制部84(図3参照)により拡張が規制されている。
本実施形態の拡張規制部84は、収縮状態の管腔内留置具(留置具)80を緊縛する索体である。図3に示すように、拡張規制部84(索体)は留置具80の周囲に螺旋状に巻回されている。また、本実施形態の規制解除部86は、索体(拡張規制部84)と連結されて操作部本体50の近位側に延出する解除ワイヤ79を含む(図1参照)。
図1各図に示すように、規制解除部86は解除ポート78と解除ワイヤ79とで構成されている。解除ワイヤ79は解除ポート78に挿通され、基端部には摘み部が膨出形成されている。解除ワイヤ79の先端部は、図2および図3に示すように拡張規制部84と連結されている。図5を用いて後述するように、解除ワイヤ79を牽引することで拡張規制部84(索体)が破断または留置具80から取り外され、留置具80は自己拡張して径方向に膨張する。
本実施形態の留置具80は、具体的にはステントまたはステントグラフトである。ステントは上述したように拡張可能な網目状に形成された小さな金属製の筒体であり、ステントグラフトはステントに人工血管(グラフト)を一体化して作成された筒体である。ステントを作成する材料は特に限定されないが、ステンレス鋼やコバルトクロム合金、ニチノールなどの超弾性金属を好適に用いることができる。
管状本体10は、主管腔20の周囲に補強ワイヤ24を巻回してなる内側補強層26と、この内側補強層26の外側に配置され主管腔20よりも小径の副管腔32を画定する樹脂製の樹脂管28と、内側補強層26および樹脂管28を内包する樹脂製の外層38と、を含む。
管状本体10は積層構造を有している。主管腔20を中心に、内径側から順に内層22、第一外層34および第二外層36が積層されて管状本体10は構成されている。第二外層36の外表面には親水層(図示せず)が形成されている。内層22、第一外層34および第二外層36は可撓性の樹脂材料からなり、それぞれ円環状で略均一の厚みを有している。第一外層34および第二外層36を併せて外層38と呼称する場合がある。
内層22は管状本体10の最内層であり、その内壁面により主管腔20を画定する。主管腔20の横断面形状は特に限定されないが、本実施形態では円形である。横断面円形の主管腔20の場合、その直径は、管状本体10の長手方向に亘って均一でもよく、または長手方向の位置により相違してもよい。たとえば、管状本体10の一部または全部の長さ領域において、先端から基端に向かって主管腔20の直径が連続的に拡大するテーパー状としてもよい。
内層22の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を挙げることができる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)およびペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)を挙げることができる。内層22をこのようなフッ素系ポリマー材料で構成することにより、主管腔20を通じて薬液等を供給する際のデリバリー性が良好となる。また、主管腔20にガイドワイヤーを挿通する場合に、ガイドワイヤーの摺動抵抗が低減される。
外層38の内側層にあたる第一外層34の内部には、内径側から順に内側補強層26および樹脂管28が設けられている。外層38の外側層にあたる第二外層36の内部には外側補強層40が設けられている。外側補強層40は、第一外層34の外表面に接している。内側補強層26と外側補強層40は、管状本体10と同軸に配置されている。外側補強層40は内側補強層26および樹脂管28の周囲を取り囲むように、これらと離間して配置されている。
外層38の材料としては熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
外層38には無機フィラーを混合してもよい。無機フィラーとしては、硫酸バリウムや次炭酸ビスマスなどの造影剤を例示することができる。外層38に造影剤を混合することで、体腔内における管状本体10のX線造影性を向上することができる。
第一外層34と第二外層36とは、同種または異種の樹脂材料で作成されている。図2では第一外層34と第二外層36との境界面を明示してあるが、本発明はこれに限られない。第一外層34と第二外層36とを同種の樹脂材料で構成した場合、両層の境界面は渾然一体に融合していてもよい。すなわち、本実施形態の外層38は、第一外層34と第二外層36とが互いに区別可能な多層で構成されていてもよく、または第一外層34と第二外層36とが一体となった単一層として構成されていてもよい。
第二外層36の外表面に形成される親水層(図示せず)は、送達装置100の最外層を構成する。親水層は、管状本体10の全長に形成されていてもよく、または遠位部DEを含む先端側の一部長さ領域のみに形成されていてもよい。親水層は、たとえば、ポリビニルアルコール(PVA)などの無水マレイン酸系ポリマーやその共重合体、ポリビニルピロリドンなどの親水性の樹脂材料で作成されている。
管状本体10の壁内には、金属線をそれぞれ編組または巻回した内側補強層26および外側補強層40が埋設されている。外側補強層40は内側補強層26と同軸かつ内側補強層26の外側に配置されている。操作線30a・30bが挿通された副管腔32および解除ワイヤ79(規制解除部86)は、内側補強層26と外側補強層40との間に配置されている。
内側補強層26は、管状本体10のうち操作線30a・30bよりも内径側に設けられて内層22を保護する保護層である。操作線30a・30bの内径側に内側補強層26が存在することで、操作線30a・30bが第一外層34および内層22を破断させて主管腔20に露出することを防止する。
内側補強層26は補強ワイヤ24を巻回してなる。補強ワイヤ24の材料には、タングステン(W)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン、銅、チタン合金または銅合金などの金属材料のほか、内層22および第一外層34よりも剪断強度が高いポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いることができる。本実施形態では、補強ワイヤ24としてステンレス鋼の細線を挙げる。
内側補強層26は、補強ワイヤ24をコイル巻回またはメッシュ状に編組してなる。補強ワイヤ24の条数や、コイルピッチ、メッシュ数は特に限定されない。本実施形態の内側補強層26は、多条の補強ワイヤ24をメッシュ状に編組したブレード層である。
外側補強層40は、管状本体10のうち操作線30a・30bよりも外周側に設けられて第二外層36を保護する保護層である。操作線30a・30bの外周側に外側補強層40が存在することで、操作線30a・30bが第二外層36および親水層(図示せず)を破断させて管状本体10の外部に露出することを防止する。
外側補強層40は第二補強ワイヤ42をコイル巻回またはメッシュ状に編組してなる。第二補強ワイヤ42には、内側補強層26の補強ワイヤ24として例示した上記の材料を用いることができる。第二補強ワイヤ42と補強ワイヤ24とは同種の材料でもよく、または異種の材料でもよい。本実施形態では、第二補強ワイヤ42として、補強ワイヤ24と同種の材料(ステンレス鋼)で作成された細線をメッシュ状に編組したブレード層を例示する。第二補強ワイヤ42と補強ワイヤ24との線径および条数は、互いに同一でもよく、または異なってもよい。
内側補強層26および外側補強層40の近位端は、管状本体10の近位端、すなわち操作部本体50の内部に位置している。内層22の遠位端は、管状本体10の遠位端まで到達していてもよく、または遠位端よりも僅かに基端側で終端していてもよい。内層22の近位端は、管状本体10の近位端、すなわち操作部本体50の内部に位置している。
図2に示すように、本実施形態の管状本体10は主管腔20、2個の副管腔32および解除ルーメン58で合計4個のルーメンを有している。ただし、ルーメンの数量はこれに限定されるものではない。
具体的には、管状本体10は、主管腔20と、操作線30a・30bがそれぞれ挿通された複数の副管腔32を有している。主管腔20は管状本体10の遠位端で開口し、かつ副管腔32よりも大きな開口径で形成されている。複数の副管腔32は、主管腔20の周囲かつ主管腔20を挟んで対向位置に配置されている。主管腔20の近位端はハブコネクタ52と連通しており、主管腔20にはガイドワイヤーGWを挿通することができる。または、非ガイドワイヤー式の手技を行う場合、ハブコネクタ52に接続したシリンジ(図示せず)を装着して、造影剤や薬液などの液体を注入してもよい。
解除ルーメン58には解除ワイヤ79が摺動可能に挿通されている。解除ワイヤ79には、操作線30a・30bよりも太径のワイヤを用いることができる。副管腔32および解除ルーメン58の周面には樹脂管28が被着されている。副管腔32および解除ルーメン58は、主管腔20の周囲に略同心上に離散配置されている。解除ルーメン58は、筐体70の内部で主管腔20から分離して引き出されて基端が解除ポート78と連通している。
樹脂管28は副管腔32および解除ルーメン58を画定する中空管状の部材である。樹脂管28は第一外層34の内部に埋設されている。樹脂管28は、たとえば熱可塑性ポリマー材料により構成することができる。その熱可塑性ポリマー材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、または四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などの低摩擦樹脂材料が挙げられる。樹脂管28は、外層38よりも曲げ剛性率および引張弾性率が高い材料で構成されている。
図2に示すように、内側補強層26の周囲に180度対向して2本の樹脂管28が配置され、これらの2本の樹脂管28には操作線30a・30bがそれぞれ挿通されている。2本の樹脂管28は、管状本体10の軸心方向に対して平行である。
操作線30a・30bは、樹脂管28に対して摺動可能に遊挿されている。操作線30a・30bの先端部は管状本体10の遠位部DEに固定されている。操作線30a・30bを基端側に牽引することで、管状本体10の軸心に対して偏心した位置に引張力が付与されるため管状本体10は屈曲する。本実施形態の操作線30a・30bは極めて細く可撓性が高いため、操作線30a・30bを遠位側に押し込んでも、管状本体10の遠位部DEには実質的に押込力は付与されない。
操作線30a・30bは、単一の線材により構成されていてもよいが、複数本の細線を互いに撚りあわせることにより構成された撚り線であってもよい。操作線30a・30bの一本の撚り線を構成する細線の本数は特に限定されないが、3本以上であることが好ましい。細線の本数の好適な例は、7本または3本である。
操作線30a・30bとしては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金、またはタングステンなどの金属線を用いることができる。このほか、操作線30a・30bとしては、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
操作線30a・30bは、管状本体10の遠位部DEのうち、留置具80の形成領域またはそれよりも遠位側に固定されている。操作線30a・30bを牽引することで管状本体10の遠位部DEにおける少なくとも留置具80よりも遠位側が屈曲する。操作線30a・30bの各先端部は、留置具80の形成領域の内部に固定されていてもよく、または留置具80より遠位側に固定されていてもよい。
より具体的には、本実施形態の操作線30a・30bの先端部は、管腔内留置具(留置具)80の遠位端よりも更に遠位側に接続されている。これにより、操作線30a・30bを牽引することで、管状本体10の遠位部DEのうち留置具80よりも遠位側に延出する先端チップ部19が屈曲する。
先端チップ部19は、管状本体10の最遠位端に形成された長さ領域である。先端チップ部19の内部には内層22および内側補強層26が延出して形成されている。先端チップ部19の内部まで内側補強層26が延出していることで、先端チップ部19が径方向に拡大する変位を抑制することができる。このため、送達装置100を屈曲操作した際に、先端チップ部19がガイドワイヤーGWに対して大きな力を付与してこれを屈曲させることができる。
先端チップ部19は、外層38と同一の樹脂材料で作成してもよく、または外層38と同種かつ硬度が低い樹脂材料で作成してもよい。または、先端チップ部19は、ウレタン樹脂やシリコーンゴムなど、外層38よりも軟質の樹脂材料で作成してもよい。これにより、生体管腔110や狭窄部112(図6参照)を損傷することなく送達装置100を挿入することができる。便宜上、図3では先端チップ部19と外層38に共通のハッチングを付す。
管腔内留置具(留置具)80の近位側および遠位側に放射線不透過の環状のマーカー14・16がそれぞれ装着されている。操作線30a・30bの先端部は、遠位側のマーカー14に固定されている。操作線30a・30bをマーカー14に固定する態様は特に限定されず、ハンダ接合、熱融着、接着剤による接着、操作線30a・30bとマーカー14との機械的掛止(かしめ)などを挙げることができる。
管状本体10の遠位部DEには、第一のマーカー14と、この第一のマーカー14よりも近位側に位置する第二のマーカー16と、が設けられている。マーカー14および16は、白金など、X線等の放射線が不透過の材料で作成されたリング状の部材である。マーカー14および16の2つのマーカーの位置を指標とすることにより、放射線(X線)観察下において体腔(血管)内における管状本体10の先端の位置を視認することができる。これにより、送達装置100の屈曲操作を行うのに最適なタイミングを容易に判断することができる。操作線30a・30bの先端部は、管状本体10のうち基端側のマーカー16よりも遠位側の部分に固定されている。操作線30a・30bを牽引することで、遠位部DEのうちマーカー16よりも遠位側の部分が屈曲する。
図3に示すように、遠位側のマーカー14は留置具80の遠位端よりも更に遠位側に装着されている。マーカー14は先端チップ部19の内部に埋設されている。これにより、操作線30a・30bを牽引操作することで先端チップ部19が好適に屈曲する。一方、留置具80の近位端は近位側のマーカー16と重複する位置に形成されている。留置具80の近位端をマーカー16と重複する位置に形成することで、留置具80の近位端の近傍において管状本体10の曲げ剛性の不連続が低減する。これにより、操作線30a・30bを牽引した際に管状本体10が留置具80の近位側でキンクすることが抑制される。
本実施形態の送達装置100においては、操作線30a・30bを屈曲操作することにより、先端チップ部19のみならず留置具80の一部または全部の長さ領域が屈曲してもよい。
図3に示すように、管状本体10のうち、留置具80が装着される長さ領域の遠位側には、係止突部39が径方向の外側に膨出して形成されている。係止突部39は、先端チップ部19の基端側に形成されている。係止突部39は、収縮状態の留置具80が管状本体10から不測に脱離することを防止する係止部である。係止突部39は、外層38と一材で一体成形されていてもよく、環状に作成された別部材を外層38の周囲に装着してもよい。または、本実施形態に代えて、マーカー14を係止突部39として用いてもよい。
図4に示すように、操作線30a・30bの基端部は、筐体70の内部で外層38の側孔を通じて外層38から外部側方に引き出されている。操作線30a・30bは、屈曲操作部60の周囲に巻回されたうえで、スリット64から引き出されて固定部66に絡げて固定されている。屈曲操作部60を一方向に回転させると第一の操作線30aが緊張して第二の操作線30bが弛緩し、逆に屈曲操作部60を他方向に回転させると第二の操作線30bが緊張して第一の操作線30aが弛緩する。牽引された操作線30a・30bは、送達装置100の遠位部DEを屈曲させる。これにより、管状本体10とともに留置具80が屈曲する。なお、送達装置100が屈曲するとは、遠位部DEが略V字状に折れ曲がる態様と、弓なりに湾曲する態様とを含む。
操作部本体50は、牽引操作された状態で操作線30a・30bを保持する保持機構88を有している。保持機構88を作動させることで、収縮状態の管腔内留置具(留置具)80および自己拡張した管腔内留置具(留置具)80が屈曲状態で保持される。
保持機構88は、使用者の手指の操作により作動して、屈曲操作部60に対して接離可能に摺動して係合する。これにより、図1(b)に示す留置具80の屈曲状態で屈曲操作部60の回転を規制することができる。
<留置具80の拡張操作について>
図5(a)は第一実施形態の留置具送達装置(送達装置)100において留置具80を拡張させた状態を示す平面図である。図5(b)は拡張した留置具80をリリースする様子を示す平面図である。図6は、狭窄部112が形成された生体管腔110を示す模式図である。
図5(a)に示すように、筐体70の基端側に位置する解除ポート78から解除ワイヤ79を引き出すように牽引すると、拡張規制部(索体)84(図2、図3参照)による留置具80の規制が解除される。これにより、留置具80は弾性復元力によって自己拡張して径方向に膨張する。筒状をなす留置具80の内径は係止突部39の外径よりも大きく拡張し、図5(b)に示すように留置具80は係止突部39を乗り越えて管状本体10からリリースされる。
このとき、屈曲操作部60を所望の方向に回動操作し、管状本体10の遠位部DEを屈曲させた状態で留置具80をリリースしてもよい。これにより、図6に示すように生体管腔110の分岐部に狭窄部112が形成されている場合に、所望の分岐を選択して管状本体10の遠位部DEを挿入することができる。すなわち、図6に二点鎖線で示すように、同図右方から左方に向かって前進する管状本体10の遠位部DEは、管状本体10の形状に沿って左下方向に自然に前進する。ここで、屈曲操作部60(図5参照)を回動操作して送達装置100を屈曲形状(実線で図示)とすることで、同図左上方向に形成された狭窄部112に対して遠位部DEおよび留置具80を送達および留置させることができる。
さらに、狭窄部112の屈曲形状に応じて屈曲させた留置具80の形状を、保持機構88を作動させて保持するとよい。これにより、狭窄部112への負荷を軽減した状態で留置具80を自己拡張させて狭窄部112を拡張することができる。
<第二実施形態>
図7(a)は第二実施形態の留置具送達装置(送達装置)100を示す平面図である。図7(b)は第二実施形態の送達装置100を屈曲操作する様子を示す平面図である。図8は図7のVIII−VIII線断面図である。図9(a)は第二実施形態の送達装置100において留置具80を拡張させた状態を示す平面図である。図9(b)は拡張した留置具80をリリースする様子を示す平面図である。
第二実施形態の送達装置100は、拡張規制部84が、管状本体10の周囲に進退可能に装着されて収縮状態の管腔内留置具(留置具)80を収容する外套管である点で第一実施形態と相違する。規制解除部86は、この外套管(拡張規制部84)の近位部に設けられた指掛部である。
図2と図8とを対比して示されるように、第二実施形態の管状本体10は、解除ルーメン58(図2参照)を有さず、主管腔20および2個の副管腔32で合計3個のルーメンを有している。2個の副管腔32は、主管腔20の周囲に180度対向して配置されている。
外套管(拡張規制部84)は、外層38よりも低摩擦の樹脂材料で作成されたチューブである。図7各図に示す初期状態で、外套管の遠位端は管状本体10の遠位部DEに到達し、留置具80の少なくとも一部長さ、好ましくは全長を掩覆している。外套管の近位端は、操作部本体50の近傍まで延在している。指掛部(規制解除部86)は、外套管の近位端またはその近傍に設けられた突起または凹溝であり、使用者の手指を係止または摩擦的に係合させる。
外套管(拡張規制部84)のうち管腔内留置具(留置具)80を収容している遠位部に、外套管の曲げ剛性を低減するための易屈曲部85が設けられている。
易屈曲部85は、外套管(拡張規制部84)の肉厚の一部厚さを削成してなるハーフカット溝である。易屈曲部85は外套管に対して周回状または螺旋状に形成されている。易屈曲部85は、外套管の遠位側の一部長さに形成されている。易屈曲部85を外套管に形成することで、図7(b)に示す屈曲操作時に、外套管の遠位側が近位側に比して大きな曲率で屈曲することができる。言い換えると、管状本体10および留置具80とともに外套管を、比較的小さな牽引力で十分に屈曲させることができる。
このほか、易屈曲部85としては、外套管(拡張規制部84)の肉厚を局所的に減少させた薄肉部でもよく、または外套管の材質を遠位側に向かって連続的または段階的に低剛性(低ヤング率)に変化させることによって形成してもよい。
図9(a)に示すように、指掛部(規制解除部86)を近位側(同図の右方)に牽引することで、外套管(拡張規制部84)は管状本体10に沿って近位側に後退する。これにより、留置具80が自己拡張することが解除される。そして、図9(b)に示すように、留置具80の内径が係止突部39の外径よりも大きくなるまで膨張することで、留置具80は管状本体10からリリース可能となる。
なお、外套管(拡張規制部84)を所定以上の肉厚および剛性とすることで、管状本体10に沿って前進可能に構成してもよい。これにより、図9(a)に示すように拡張した留置具80を外套管によって遠位側に押し出して管状本体10からリリースすることができる。また、目的位置とは異なる位置で外套管(拡張規制部84)を過って僅かに牽引してしまった場合でも、当該牽引長さが小さい場合には、外套管を管状本体10に対して再び前進させることで留置具80の自己拡張を再び規制することもできる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
なお、本発明の留置具送達装置(送達装置)100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)長尺で可撓性を有し内部に主管腔および副管腔が通孔形成された樹脂製の管状本体と、前記管状本体の遠位部に収縮状態で設けられた自己拡張型の管腔内留置具と、前記管腔内留置具が自己拡張することを解除可能に規制しておくための拡張規制部と、前記拡張規制部を解除して前記管腔内留置具を自己拡張させる規制解除部と、前記副管腔に摺動可能に挿通され、先端部が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、前記管状本体の近位側に設けられ、前記操作線の基端部が接続された操作部本体と、を備え、前記操作部本体を牽引操作することにより、前記管状本体の前記遠位部における少なくとも前記管腔内留置具よりも遠位側が屈曲することを特徴とする留置具送達装置。
(2)前記操作線の前記先端部が、前記管腔内留置具の遠位端よりも更に遠位側に接続されている上記(1)に記載の留置具送達装置。
(3)前記管腔内留置具の近位側および遠位側に放射線不透過の環状のマーカーがそれぞれ装着されており、前記操作線の前記先端部が、遠位側の前記マーカーに固定されている上記(1)または(2)に記載の留置具送達装置。
(4)前記操作部本体は、牽引操作された状態で前記操作線を保持する保持機構を有し、前記保持機構を作動させることで、収縮状態の前記管腔内留置具および自己拡張した前記管腔内留置具が屈曲状態で保持される上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
(5)前記拡張規制部が、収縮状態の前記管腔内留置具を緊縛する索体であり、前記規制解除部が、前記索体と連結されて前記操作部本体の近位側に延出する解除ワイヤを含む上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
(6)金属線をそれぞれ編組または巻回した内側補強層および外側補強層が前記管状本体の壁内に埋設され、前記外側補強層は前記内側補強層と同軸かつ前記内側補強層の外側に配置されており、前記副管腔および前記解除ワイヤが、前記内側補強層と前記外側補強層との間に配置されている上記(5)に記載の留置具送達装置。
(7)前記拡張規制部が、前記管状本体の周囲に進退可能に装着されて収縮状態の前記管腔内留置具を収容する外套管であり、前記規制解除部が、前記外套管の近位部に設けられた指掛部である上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
(8)前記外套管のうち前記管腔内留置具を収容している遠位部に、前記外套管の曲げ剛性を低減するための易屈曲部が設けられている上記(7)に記載の留置具送達装置。
(9)前記管状本体が、前記操作線がそれぞれ挿通された複数の前記副管腔を有し、前記主管腔は前記管状本体の遠位端で開口し、かつ前記副管腔よりも大きな開口径で形成されており、複数の前記副管腔が、前記主管腔の周囲かつ前記主管腔を挟んで対向位置に配置されている上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
10 管状本体
14・16 マーカー
19 先端チップ部
20 主管腔
22 内層
24 補強ワイヤ
26 内側補強層
28 樹脂管
30a・30b 操作線
32 副管腔
34 第一外層
36 第二外層
38 外層
39 係止突部
40 外側補強層
42 第二補強ワイヤ
50 操作部本体
52 ハブコネクタ
58 解除ルーメン
60 屈曲操作部
64 スリット
66 固定部
70 筐体
78 解除ポート
79 解除ワイヤ
80 留置具
84 拡張規制部
85 易屈曲部
86 規制解除部
88 保持機構
100 送達装置
110 生体管腔
112 狭窄部
DE 遠位部
GW ガイドワイヤー
PE 基端部

Claims (9)

  1. 長尺で可撓性を有し内部に主管腔および副管腔が通孔形成された樹脂製の管状本体と、
    前記管状本体の遠位部に収縮状態で設けられた自己拡張型の管腔内留置具と、
    前記管腔内留置具が自己拡張することを解除可能に規制しておくための拡張規制部と、
    前記拡張規制部を解除して前記管腔内留置具を自己拡張させる規制解除部と、
    前記副管腔に摺動可能に挿通され、先端部が前記管状本体の遠位部に接続された操作線と、
    前記管状本体の近位側に設けられ、前記操作線の基端部が接続された操作部本体と、を備え、
    前記操作部本体を牽引操作することにより、前記管状本体の前記遠位部における少なくとも前記管腔内留置具よりも遠位側が屈曲することを特徴とする留置具送達装置。
  2. 前記操作線の前記先端部が、前記管腔内留置具の遠位端よりも更に遠位側に接続されている請求項1に記載の留置具送達装置。
  3. 前記管腔内留置具の近位側および遠位側に放射線不透過の環状のマーカーがそれぞれ装着されており、前記操作線の前記先端部が、遠位側の前記マーカーに固定されている請求項1または2に記載の留置具送達装置。
  4. 前記操作部本体は、牽引操作された状態で前記操作線を保持する保持機構を有し、
    前記保持機構を作動させることで、収縮状態の前記管腔内留置具および自己拡張した前記管腔内留置具が屈曲状態で保持される請求項1から3のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
  5. 前記拡張規制部が、収縮状態の前記管腔内留置具を緊縛する索体であり、
    前記規制解除部が、前記索体と連結されて前記操作部本体の近位側に延出する解除ワイヤを含む請求項1から4のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
  6. 金属線をそれぞれ編組または巻回した内側補強層および外側補強層が前記管状本体の壁内に埋設され、前記外側補強層は前記内側補強層と同軸かつ前記内側補強層の外側に配置されており、
    前記副管腔および前記解除ワイヤが、前記内側補強層と前記外側補強層との間に配置されている請求項5に記載の留置具送達装置。
  7. 前記拡張規制部が、前記管状本体の周囲に進退可能に装着されて収縮状態の前記管腔内留置具を収容する外套管であり、
    前記規制解除部が、前記外套管の近位部に設けられた指掛部である請求項1から4のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
  8. 前記外套管のうち前記管腔内留置具を収容している遠位部に、前記外套管の曲げ剛性を低減するための易屈曲部が設けられている請求項7に記載の留置具送達装置。
  9. 前記管状本体が、前記操作線がそれぞれ挿通された複数の前記副管腔を有し、
    前記主管腔は前記管状本体の遠位端で開口し、かつ前記副管腔よりも大きな開口径で形成されており、
    複数の前記副管腔が、前記主管腔の周囲かつ前記主管腔を挟んで対向位置に配置されている請求項1から8のいずれか一項に記載の留置具送達装置。
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