JP2014188335A - カテーテル、カテーテル操作部およびカテーテルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カテーテルは、長尺で可撓性の管状本体10、この管状本体10に挿通され先端部が管状本体10の遠位部に接続された複数本の操作線30a、30b、管状本体10の基端部PEに設けられた操作部本体、および屈曲操作部を備えている。屈曲操作部は、操作線30a、30bの基端部との係合部を有し、牽引操作により複数本の操作線30a、30bに個別に牽引力を付与して管状本体10の遠位部を屈曲させる。屈曲操作部は操作部本体に対して移動可能に設けられている。屈曲操作部(ワイヤ固定盤64)と操作部本体(下側本体84)とを相対移動させることにより複数本の操作線30a、30bの先端部から係合部66までの経路長が共に増大または減少する。
【選択図】図8
Description
はじめに、本実施形態のカテーテル100の概要を説明する。
図1(a)は、本実施形態のカテーテル100の全体構成を示す平面図である。図1(b)は、屈曲操作部60を一方向(同図における時計回り)に操作した状態を示すカテーテル100の平面図である。図1(c)は、屈曲操作部60を他方向(同図における反時計回り)に操作した状態を示すカテーテル100の平面図である。
図2は、カテーテル100の横断面図であり、図1(a)のII−II線断面図である。
図3は、カテーテル100の遠位部DEの縦断面図であり、図2のIII−III線断面図である。
屈曲操作部60は、操作線30a、30bの基端部との係合部66(図8、図9を参照)を有し、牽引操作により複数本の操作線30a、30bに個別に牽引力を付与して管状本体10の遠位部DEを屈曲させる。屈曲操作部60は操作部本体80に対して移動可能に設けられている。
本実施形態のカテーテル100は、屈曲操作部60と操作部本体80とを相対移動させることにより複数本の操作線30a、30bの先端部から係合部66までの経路長が共に増大または減少することを特徴とする。
操作部50は、管状本体10の基端部PEに装着される操作部本体80と、操作線30a、30bの基端部との係合部66(図8、図9を参照)を有し牽引操作により複数本の操作線30a、30bに個別に牽引力を付与する屈曲操作部60と、を備えている。屈曲操作部60は操作部本体80に対して移動可能に設けられている。
本実施形態の操作部50は、屈曲操作部60と操作部本体80とを相対移動させることにより管状本体10の基端部PEから係合部66までの経路長が増大または減少するものである。ここでいう管状本体10の基端部PEから係合部66までの経路長とは、図9に示すように、操作部本体80(下側本体84)に対する管状本体10の引き込み位置11から、弛みなく張られた操作線30が係合部66に至るまでの長さをいう。
図2および図3に示すように、管状本体10には操作線30a、30bが挿通されている。操作線30a、30bは操作部本体80の内部で管状本体10から側方に引き出されて、屈曲操作部60に直接的または間接的に連結されている。
図2および図3を用いて管状本体10の構造を説明する。
管状本体10はシースとも呼ばれ、内部に主管腔(メインルーメン)20が通孔形成された中空管状かつ長尺の部材である。管状本体10は、肝臓の8つの亜区域の何れにも進入させることが可能な外径および長さに形成されている。管状本体10の遠位部DEの外径は1mm未満であり、本実施形態のカテーテル100は末梢血管に挿入可能なマイクロカテーテルである。
内層22の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を挙げることができる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)およびペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)を挙げることができる。内層22をこのようなフッ素系ポリマー材料で構成することにより、主管腔20を通じて薬液等を供給する際のデリバリー性が良好となる。また、主管腔20にガイドワイヤーを挿通する場合に、ガイドワイヤーの摺動抵抗が低減される。
外層38には無機フィラーを混合してもよい。無機フィラーとしては、硫酸バリウムや次炭酸ビスマスなどの造影剤を例示することができる。外層38に造影剤を混合することで、体腔内における管状本体10のX線造影性を向上することができる。
ワイヤ補強層26は補強ワイヤ24を巻回してなる。補強ワイヤ24の材料には、タングステン(W)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン、銅、チタン合金または銅合金などの金属材料のほか、内層22および第一外層34よりも剪断強度が高いポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いることができる。本実施形態では、補強ワイヤ24としてステンレス鋼の細線を挙げる。
ワイヤ補強層26は、補強ワイヤ24をコイル巻回またはメッシュ状に編組してなる。補強ワイヤ24の条数や、コイルピッチ、メッシュ数は特に限定されない。本実施形態のワイヤ補強層26は、多条の補強ワイヤ24をメッシュ状に編組したブレード層である。
サブチューブ28は、外層38よりも曲げ剛性率および引張弾性率が高い材料で構成されている。
操作線30としては、低炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼(SUS)、耐腐食性被覆した鋼鉄線、チタンもしくはチタン合金、またはタングステンなどの金属線を用いることができる。このほか、操作線30としては、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)(PBO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、またはボロン繊維などの高分子ファイバーを用いることができる。
第二補強層40は第二補強ワイヤ42をコイル巻回またはメッシュ状に編組してなる。第二補強ワイヤ42には、ワイヤ補強層26の補強ワイヤ24として例示した上記の材料を用いることができる。第二補強ワイヤ42と補強ワイヤ24とは同種の材料でもよく、または異種の材料でもよい。本実施形態では、第二補強ワイヤ42として、補強ワイヤ24と同種の材料(ステンレス鋼)からなる細線をメッシュ状に編組したブレード層を例示する。
第二補強ワイヤ42と補強ワイヤ24との線径および条数は、互いに同一でもよく、または異なってもよい。
操作線30の先端部は、管状本体10のうち第二マーカー16よりも遠位側の部分に固定されている。操作線30を牽引することで、遠位部DEのうち第二マーカー16よりも遠位側の部分が屈曲する。本実施形態のカテーテル100では、操作線30の先端部は第一マーカー14に固定されている。操作線30を第一マーカー14に固定する態様は特に限定されず、ハンダ接合、熱融着、接着剤による接着、操作線30と第一マーカー14との機械的掛止などを挙げることができる。
内層22の遠位端は、管状本体10の遠位端まで到達していてもよく、または遠位端よりも僅かに基端側で終端していてもよい。内層22の近位端は、管状本体10の近位端、すなわち操作部50の内部に位置している。
主管腔20の直径は400μm〜600μm(上限値および下限値を含む。以下同じ。)、内層22の厚さは5μm〜30μm、外層38の厚さは10μm〜200μmである。サブチューブ28の肉厚は内層22よりも薄く、かつ1μm〜10μmである。ワイヤ補強層26の内径は410μm〜660μm、ワイヤ補強層26の外径は450μm〜740μm、第二補強層40の内径は560μm〜920μm、第二補強層40の外径は600μm〜940μmである。
第一マーカー14の内径は450μm〜740μm、第一マーカー14の外径は490μm〜820μm、第二マーカー16の内径は600μm〜940μm、第二マーカー16の外径は640μm〜960μmである。
カテーテル100の軸心からサブチューブ28の中心までの半径(距離)は300μm〜450μm、サブチューブ28の内径(直径)は40μm〜100μm、操作線30の太さは25μm〜60μmである。
管状本体10の直径は700μm〜980μm、すなわち外径が直径1mm未満であり、管状本体10は末梢血管に挿入可能なマイクロカテーテルを構成する。
また、管状本体10の膨潤係数が操作線30の膨潤係数よりも大きい。ここで、管状本体10の線膨張係数または膨潤係数とは、管状本体10の積層構造の全体でみた場合の線膨張係数または膨潤係数である。すなわち、内層22、外層38、ワイヤ補強層26、第二補強層40、サブチューブ28およびその他の互いに密着して一体化された構成要素(操作線30を除く)の複合構造体としての合成の線膨張係数または膨潤係数である。上記各構成要素の単独の線膨張係数または膨潤係数に、それぞれのヤング率と、断面積における面積比率を乗じて概算することができる。
図4、図6および図8は、屈曲操作部60が退避位置にある状態(以下、退避状態)の操作部50を示している。
図5、図7および図9は、屈曲操作部60が操作位置にある状態(以下、操作状態)の操作部50を示している。
図10は操作部50の分解斜視図であり、図11は操作部本体80および屈曲操作部60の分解側面図である。
図4および図10に示すように、ダイヤル操作部61は初期状態において、操作部本体80に対し環状溝61bがハブコネクタ70の装着側にあたる後端側を向くように装着される。
操作部50の退避状態において屈曲操作部60が操作線30に牽引力を付与することを牽引規制部89が規制するとは、このような遊動角度が存在し、この角度範囲内で屈曲操作部60が操作線30に僅かな牽引力を付与することを排除するものではない。
一方、ロックスライダ88は、操作位置にある屈曲操作部60に対して接離可能に摺動してダイヤル操作部61と係合する。これにより、図1(b)および図1(c)に示したように、屈曲操作部60の回転を規制する。
2本の操作線30a、30bは、ワイヤ固定盤64の周囲に互いに逆向きに巻回されている。操作線30a、30bは、それぞれ、360度を超える巻回角度でワイヤ固定盤64に巻回されている。これにより、図1(a)の初期状態から屈曲操作部60を360度に亘って回転操作しても、弛められる側の操作線30の送り出し長さが不足することがない。
ワイヤ固定盤64の上面には複数本の突起部64dが形成されている。突起部64dが掛合部材63の凹欠部63bに嵌合することにより、掛合部材63はワイヤ固定盤64に対して回転不可に固定され、両者は軸部材65に対して回転自在に軸支されている。
回転軸65aにはダイヤル操作部61、リミッター部材62、掛合部材63およびワイヤ固定盤64が回転可能に装着される。これにより屈曲操作部60が一体に構成される。
ガイドリブ65b、65cは二対の平行な板状の突起部である。一対のガイドリブ65cには、それぞれ外向きに突出する爪部(遷移規制部68)が形成されている。遷移規制部68は下側本体84の幅方向に突没自在に弾性変形する。遷移規制部68は前端側(図12および図13の左方)を返し部とする矢尻形状をなしている。
軸部材65を下側本体84に装着すると、ガイドリブ65cは一対の間欠リブ84iの内側に沿って配置され、ガイドリブ65bは内側ガイド84jと間欠リブ84iとの間に挟まれて配置される。これにより、ダイヤル操作部61、リミッター部材62、掛合部材63、ワイヤ固定盤64および軸部材65を一体に組み合わせてなる屈曲操作部60は、下側本体84の前後方向に摺動可能に取り付けられる。
図14(a)、(b)は、本発明の第二実施形態の操作部50の内部構造を説明する縦断面図である。図14(a)は退避状態を示し、図14(b)は操作状態を示す。補強部材90およびハブコネクタ70は図示省略してある。
スライド部110、120には複数本の操作線30a、30bの基端部がそれぞれ係合している。そして、屈曲操作部60を退避位置から操作位置に遷移させることにより複数のスライド部110、120が一体に移動する。
スライド部110、120は、操作部本体80(下側本体84)に対向して個別に設けられている。スライド部110、120は、スライド本体の後端側(図14各図の右方)に係合凸部111が形成されている。スライド部110、120の前端側(図14各図の左方)には、係止穴を有する摺動リング112が装着されている。
(1)長尺で可撓性の管状本体と、前記管状本体に挿通され、先端部が前記管状本体の遠位部に接続された複数本の操作線と、前記管状本体の基端部に設けられた操作部本体と、前記操作線の基端部との係合部を有し牽引操作により複数本の前記操作線に個別に牽引力を付与して前記管状本体の遠位部を屈曲させる屈曲操作部と、を備え、前記屈曲操作部が前記操作部本体に対して移動可能に設けられており、前記屈曲操作部と前記操作部本体とを相対移動させることにより複数本の前記操作線の前記先端部から前記係合部までの経路長が共に増大または減少することを特徴とするカテーテル。
(2)前記屈曲操作部が、前記操作部本体に対して操作位置と退避位置とに遷移可能であり、前記退避位置における前記経路長は前記操作位置における前記経路長よりも短く、前記操作位置にある前記屈曲操作部が前記牽引操作を行うことで複数本の前記操作線に前記牽引力が付与されて前記管状本体の前記遠位部が屈曲する上記(1)に記載のカテーテル。
(3)前記操作位置と前記退避位置とが前記管状本体の軸線方向に並んで配置されている上記(2)に記載のカテーテル。
(4)前記屈曲操作部が複数の係合部を有し、前記係合部には複数本の前記操作線の前記基端部がそれぞれ係合しており、前記屈曲操作部を前記退避位置から前記操作位置に遷移させることにより複数の前記係合部が一体に移動する上記(2)または(3)に記載のカテーテル。
(5)前記屈曲操作部は前記操作部本体に対して回転可能であって、前記屈曲操作部を一方向に回転させると第一の前記操作線が緊張して第二の前記操作線が弛緩し、前記屈曲操作部を他方向に回転させると第二の前記操作線が緊張して第一の前記操作線が弛緩する上記(2)から(4)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(6)前記屈曲操作部は、前記操作部本体に対して個別に進退移動する複数のスライド部を有し、前記スライド部に複数本の前記操作線の前記基端部がそれぞれ係合しており、前記屈曲操作部を前記退避位置から前記操作位置に遷移させることにより複数の前記スライド部が一体に移動する上記(2)から(4)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(7)牽引規制部を更に有し、前記牽引規制部は、前記退避位置にある前記屈曲操作部が前記操作線に前記牽引力を付与することを規制する上記(2)から(6)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(8)前記牽引規制部が前記屈曲操作部に掛止して前記牽引操作を規制する上記(7)に記載のカテーテル。
(9)前記退避位置から前記操作位置に前記屈曲操作部が遷移することにより前記牽引規制部の前記規制が解除される上記(7)または(8)に記載のカテーテル。
(10)遷移規制部を更に有し、前記遷移規制部は、前記操作位置から前記退避位置への前記屈曲操作部の遷移を規制する上記(2)から(9)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(11)前記管状本体の線膨張係数が前記操作線の線膨張係数よりも大きい上記(2)から(10)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(12)前記管状本体の膨潤係数が前記操作線の膨潤係数よりも大きい上記(2)から(11)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(13)前記管状本体が、主管腔と、前記主管腔よりも小径で複数本の前記操作線がそれぞれ挿通された複数の副管腔と、を有する上記(2)から(12)のいずれか一項に記載のカテーテル。
(14)長尺で可撓性の管状本体と、前記管状本体に挿通され先端部が前記管状本体の遠位部に接続された複数本の操作線と、を備え、前記操作線を牽引することにより前記管状本体の前記遠位部が屈曲するカテーテルに用いられる操作部であって、前記管状本体の基端部に装着される操作部本体と、前記操作線の基端部との係合部を有し牽引操作により複数本の前記操作線に個別に牽引力を付与する屈曲操作部と、を備え、前記屈曲操作部が前記操作部本体に対して移動可能に設けられており、前記屈曲操作部と前記操作部本体とを相対移動させることにより前記管状本体の前記基端部から前記係合部までの経路長が増大または減少することを特徴とするカテーテル操作部。
(15)上記(2)から(13)のいずれか一項に記載のカテーテルの製造方法であって、前記屈曲操作部が前記退避位置にある前記カテーテルを準備する工程と、前記カテーテルを滅菌用包装体に収納して加熱滅菌する工程と、加熱滅菌された前記カテーテルにおける前記屈曲操作部を前記退避位置から前記操作位置に遷移させることにより前記操作線の弛みの一部または全部を除去する工程と、を含むカテーテルの製造方法。
11 引き込み位置
14 第一マーカー
16 第二マーカー
20 主管腔
22 内層
24 補強ワイヤ
26 ワイヤ補強層
28 サブチューブ
30、30a、30b 操作線
32 副管腔
34 第一外層
36 第二外層
38 外層
40 第二補強層
42 第二補強ワイヤ
50 カテーテル操作部(操作部)
60 屈曲操作部
61 ダイヤル操作部
61a 延出凹部
61b 環状溝
61c 開口部
62 リミッター部材
62a バネ係合部
62b 軸部
62c 係止凸部
63 掛合部材
63a 凹凸部
63b 凹欠部
64 ワイヤ固定盤
64a スリット
64b フランジ部
64c 巻付部
64d 突起部
65 軸部材
65a 回転軸
65b、65c ガイドリブ
66 係合部
68 遷移規制部
70 ハブコネクタ
72 補強リブ
73 ピン孔
75 先端開口
77 装着口
80 操作部本体
81 分離面
82 上側本体
82a 上側凹部
82b 挿入凸部
82c ピン孔
82d、84d 凹溝部
84 下側本体
84a 下側凹部
84b 後端部
84c ピン
84g 退避側空隙
84h 操作側空隙
84i 間欠リブ
84j 内側ガイド
85 係合部
87 プロテクタ
88 ロックスライダ
89 牽引規制部
90 補強部材
92 開口部
100 カテーテル
110、120 スライド部
111 係合凸部
112 摺動リング
131 爪部
132 係止片
133 摺動溝
134 摺動突起
DE 遠位部
PE 基端部
Claims (15)
- 長尺で可撓性の管状本体と、
前記管状本体に挿通され、先端部が前記管状本体の遠位部に接続された複数本の操作線と、
前記管状本体の基端部に設けられた操作部本体と、
前記操作線の基端部との係合部を有し牽引操作により複数本の前記操作線に個別に牽引力を付与して前記管状本体の遠位部を屈曲させる屈曲操作部と、を備え、
前記屈曲操作部が前記操作部本体に対して移動可能に設けられており、前記屈曲操作部と前記操作部本体とを相対移動させることにより複数本の前記操作線の前記先端部から前記係合部までの経路長が共に増大または減少することを特徴とするカテーテル。 - 前記屈曲操作部が、前記操作部本体に対して操作位置と退避位置とに遷移可能であり、
前記退避位置における前記経路長は前記操作位置における前記経路長よりも短く、
前記操作位置にある前記屈曲操作部が前記牽引操作を行うことで複数本の前記操作線に前記牽引力が付与されて前記管状本体の前記遠位部が屈曲する請求項1に記載のカテーテル。 - 前記操作位置と前記退避位置とが前記管状本体の軸線方向に並んで配置されている請求項2に記載のカテーテル。
- 前記屈曲操作部が複数の係合部を有し、前記係合部には複数本の前記操作線の前記基端部がそれぞれ係合しており、
前記屈曲操作部を前記退避位置から前記操作位置に遷移させることにより複数の前記係合部が一体に移動する請求項2または3に記載のカテーテル。 - 前記屈曲操作部は前記操作部本体に対して回転可能であって、
前記屈曲操作部を一方向に回転させると第一の前記操作線が緊張して第二の前記操作線が弛緩し、前記屈曲操作部を他方向に回転させると第二の前記操作線が緊張して第一の前記操作線が弛緩する請求項2から4のいずれか一項に記載のカテーテル。 - 前記屈曲操作部は、前記操作部本体に対して個別に進退移動する複数のスライド部を有し、
前記スライド部に複数本の前記操作線の前記基端部がそれぞれ係合しており、
前記屈曲操作部を前記退避位置から前記操作位置に遷移させることにより複数の前記スライド部が一体に移動する請求項2から4のいずれか一項に記載のカテーテル。 - 牽引規制部を更に有し、
前記牽引規制部は、前記退避位置にある前記屈曲操作部が前記操作線に前記牽引力を付与することを規制する請求項2から6のいずれか一項に記載のカテーテル。 - 前記牽引規制部が前記屈曲操作部に掛止して前記牽引操作を規制する請求項7に記載のカテーテル。
- 前記退避位置から前記操作位置に前記屈曲操作部が遷移することにより前記牽引規制部の前記規制が解除される請求項7または8に記載のカテーテル。
- 遷移規制部を更に有し、
前記遷移規制部は、前記操作位置から前記退避位置への前記屈曲操作部の遷移を規制する請求項2から9のいずれか一項に記載のカテーテル。 - 前記管状本体の線膨張係数が前記操作線の線膨張係数よりも大きい請求項2から10のいずれか一項に記載のカテーテル。
- 前記管状本体の膨潤係数が前記操作線の膨潤係数よりも大きい請求項2から11のいずれか一項に記載のカテーテル。
- 前記管状本体が、主管腔と、前記主管腔よりも小径で複数本の前記操作線がそれぞれ挿通された複数の副管腔と、を有する請求項2から12のいずれか一項に記載のカテーテル。
- 長尺で可撓性の管状本体と、前記管状本体に挿通され先端部が前記管状本体の遠位部に接続された複数本の操作線と、を備え、前記操作線を牽引することにより前記管状本体の前記遠位部が屈曲するカテーテルに用いられる操作部であって、
前記管状本体の基端部に装着される操作部本体と、
前記操作線の基端部との係合部を有し牽引操作により複数本の前記操作線に個別に牽引力を付与する屈曲操作部と、を備え、
前記屈曲操作部が前記操作部本体に対して移動可能に設けられており、前記屈曲操作部と前記操作部本体とを相対移動させることにより前記管状本体の前記基端部から前記係合部までの経路長が増大または減少することを特徴とするカテーテル操作部。 - 請求項2から13のいずれか一項に記載のカテーテルの製造方法であって、
前記屈曲操作部が前記退避位置にある前記カテーテルを準備する工程と、
前記カテーテルを滅菌用包装体に収納して加熱滅菌する工程と、
加熱滅菌された前記カテーテルにおける前記屈曲操作部を前記退避位置から前記操作位置に遷移させることにより前記操作線の弛みの一部または全部を除去する工程と、
を含むカテーテルの製造方法。
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