JP2006068497A - 医療用ワイヤーの製造方法および医療用ワイヤー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 医療用ワイヤーの製造方法は、第2被覆ワイヤー製造工程、第3被覆ワイヤー製造工程、および第4被覆ワイヤー製造工程を備える。第2被覆ワイヤー製造工程では、第1被覆ワイヤーの外周に、第2樹脂が被覆されて第2被覆ワイヤーが製造される。第3被覆ワイヤー製造工程では、第2被覆ワイヤーの外周に、フッ素樹脂含有液またはフッ素樹脂の粉体が塗装されて第3被覆ワイヤーが製造される。第4被覆ワイヤー製造工程では、第3被覆ワイヤーが冷却されながら加熱されて第4被覆ワイヤーが製造される。
【選択図】 図1
Description
上記選択肢として列挙されるフッ素樹脂は、フッ素樹脂の中でも特に摩擦抵抗が低い素材としてよく知られている。したがって、この医療用ワイヤーの製造方法では、摩擦抵抗の低い医療用ワイヤーを得ることができる。
本願発明者らは、フッ素樹脂の厚みが50μmよりも大きいと医療用ワイヤーの柔軟性を損ない、フッ素樹脂の厚みが1μmよりも小さいと医療用ワイヤーの耐久性を損なうという知見を得ている。このため、この医療用ワイヤーの製造方法では、使用に耐え得る柔軟性と耐久性とを兼ね備えた医療用ワイヤーを製造することができる。
本願発明者らは、第1樹脂の融点が150℃未満であると第4被覆ワイヤー製造工程において第1樹脂が変形しやすいという結果を得ている。このため、この医療用ワイヤーの製造方法では、第1樹脂を変形させることなく所望の形状の医療用ワイヤーを製造することができる。
本願発明者らは、フッ素樹脂の厚みが50μmよりも大きいと医療用ワイヤーの柔軟性を損ない、フッ素樹脂の厚みが1μmよりも小さいと医療用ワイヤーの耐久性を損なうという知見を得ている。このため、この医療用ワイヤーは、使用に耐え得る柔軟性と耐久性とを兼ね備えている。
一般に、表面の材質が同じである場合、平滑な表面よりも凹凸のある表面の方が低摩擦になりやすい。これは主に接触表面積が小さくなるためであると言われている。このため、この医療用ワイヤーは、更に摩擦抵抗の低いものになる。
本発明の実施の形態に係る医療用ワイヤーの製造方法は、主に、合成樹脂被覆工程、中間樹脂被覆工程、フッ素樹脂被覆工程、フッ素樹脂焼成工程、およびラビング処理工程から構成される。また、この医療用ワイヤーの製造方法では、原材料として、主に、金属製ワイヤー、合成樹脂、中間樹脂、およびフッ素樹脂が必要とされる。
(1)金属製ワイヤー
本発明の実施の形態に用いられる金属製ワイヤーとしては、ストレート形状のもの又は先端先細りのテーパ形状のものが好適である。また、この金属製ワイヤー1は超弾性合金から形成されるのが好ましい。超弾性合金としては、例えば、Ti-Ni(Ni:49-51 atomic%, Ti-Niに第3元素を添加したものも含む), Cu-Al-Zn(Al:3-8 atomic%,Zn:15-28 atomic%), Fe-Mn-Si(Mn:30 atomic%,Si:5 atomic%), Cu-Al-Ni(Ni:3-5 atomic%,Al:28-29 atomic%), Ni-Al(Al:36-38 atomic%), Mn-Cu(Cu:5-35 atomic%), Au-Cd(Cd:46-50 atomic%)などが挙げられる。なお、この超弾性合金は、形状記憶合金としても知られている。本発明には、Ti-Ni合金が好適である。金属製ワイヤーの太さは、組み合わせて使用されるカテーテルの内径および用途に適した柔軟性を考慮して選定されることが好ましい。具体的には、約0.3〜約1mm程度の直径の金属製ワイヤーがよく利用される。
(2)合成樹脂
合成樹脂は、金属製ワイヤーの外周を被覆する。この合成樹脂としては、ワイヤーの柔軟性を損なわず、化学的、熱的に安定なナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、シリコンゴム、ポリウレタンおよびこれらの複合体など、一般的な合成樹脂を採用することができる。また、本実施の形態では、フッ素樹脂焼成工程においてフッ素樹脂を焼成するため、合成樹脂は、フッ素樹脂の加熱焼成温度の条件から考慮して少なくとも150℃以上の融点を有する樹脂が好ましい。150℃以下の融点を有する合成樹脂は、フッ素樹脂の加熱焼成時にその加熱温度により変形するおそれがあるため好ましくない。また、体内に挿入したワイヤーの位置確認を容易にするため、タングステン粉末やバリウム粉末などのX線造影性物質を合成樹脂に混合しておくのが好ましい。なお、この合成樹脂は、粉体(熱可塑性樹脂の場合のみ)、溶液、前駆体溶液、ディスパージョン等、種々の状態で使用可能である。
中間樹脂は、最外層のフッ素樹脂との接着剤およびフッ素樹脂焼成工程における高温加熱に対する熱緩衝材としての役割を担うため、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、およびポリイミド樹脂ならびにこれらの誘導体より成る群から選択される少なくとも1つの樹脂であることが好ましい。なお、この中間樹脂は、粉体(熱可塑性樹脂の場合のみ)、溶液、ディスパージョン、前駆体液、前駆体溶液など、種々の状態で採用可能である。耐熱性や接着性の改善のために、中間樹脂に、セラミックスやカーボンなどの粉末を混合してもよい。また、最外層のフッ素樹脂との接着性を向上させるために、中間樹脂にフッ素樹脂の粉体などを混合してもよい。このフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、もしくはテトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(PETFE)、またはこれらのブレンド物が挙げられる。なお、中間樹脂にフッ素樹脂の粉体が混合される場合は、中間樹脂とフッ素樹脂との重量比は10〜50:90〜50であることが好ましい。中間樹脂が10重量%未満では、合成樹脂層との接着力が低下するおそれがあるとともに、合成樹脂を包み込む形状保持能力やフッ素樹脂焼成工程における熱緩衝能力が低下するおそれがあるため、好ましくない。その一方、中間樹脂が90重量%を越えると、最外層のフッ素樹脂との接着力が低下するおそれがあり、好ましくない。
なお、この中間樹脂はフッ素樹脂焼成工程においてフッ素樹脂が加熱焼成される際に中間樹脂が熱硬化または被膜化して合成樹脂層に対して熱緩衝材として作用すると考えられる。また、中間樹脂層が熱硬化される場合、その内側の合成樹脂を包み込み、形状を保持する役割を果たすと考えられる。
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)、ポリ弗化ビニル(PVF)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(PETFE)より成る群から選択される少なくとも1つのフッ素樹脂であることが好ましい。フッ素樹脂は、化学的に安定で不活性であり、体内に挿入しても血液と接触しても安全だからである。
(1)合成樹脂被覆工程
合成樹脂被覆工程では、コーティング加工や熱溶融押出加工によって金属製ワイヤーの外周に合成樹脂が被覆される(以下、このワイヤーを合成樹脂被覆ワイヤーという)。なお、このとき、最終的な医療用ワイヤーの柔軟性や剛性などの必要特性を考慮して、最適な合成樹脂を選定するのが好ましい。また、このとき、合成樹脂にフィラーを混合して金属製ワイヤーの柔軟性を調節するようにしてもかまわない。また、このとき、対応するカテーテルの内直径を考慮して、合成樹脂の被膜の厚みを決定すべきである。なお、通常、合成樹脂の厚みとしては、0.1〜0.3mmの範囲内が好ましい。
中間樹脂被覆工程では、エポキシ樹脂の前駆体やポリアミドイミド樹脂などの溶液中にフッ素樹脂の粉体が均一に分散されたコーティング剤が、合成樹脂被覆ワイヤーに塗布される。なお、このとき、コーティング剤の粘度を調節した上で、コーティング剤タンクからの合成樹脂被覆ワイヤーの引き上げ速度を制御すれば、中間樹脂の厚みをコントロールすることができる。そして、その後、コーティング剤は乾燥させられて、合成樹脂被覆ワイヤー上に中間樹脂層が形成される(以下、このワイヤーを中間樹脂被覆ワイヤーという)。なお、このときの中間樹脂の厚みは、5〜40μmの範囲内であることが好ましい。より好ましい範囲は10〜30μmである。中間樹脂層の厚みが5μm以下の場合、フッ素樹脂焼成工程において合成樹脂層が変形する場合があり、また40μmを超えると最終的な医療用ワイヤーの柔軟性に影響を及ぼすからである。
(3)フッ素樹脂被覆工程
フッ素樹脂被覆工程では、フッ素樹脂ディスパージョンや、フッ素樹脂含有エナメル溶液、フッ素樹脂粉体などが、中間樹脂被覆ワイヤーに塗装される。なお、フッ素樹脂ディスパージョンやフッ素樹脂含有エナメル溶液が中間樹脂被覆ワイヤーに塗装される場合、フッ素樹脂ディスパージョンやフッ素樹脂含有エナメル溶液の粘度を調節した上で、フッ素樹脂ディスパージョンやフッ素樹脂含有エナメル溶液からの中間樹脂被覆ワイヤーの引き上げ速度を制御すれば、フッ素樹脂の厚みをコントロールすることができる。そして、その後、フッ素樹脂ディスパージョンやフッ素樹脂含有エナメル溶液は乾燥させられて、中間樹脂被覆ワイヤー上にフッ素樹脂層が形成される(以下、このワイヤーをフッ素樹脂被覆ワイヤーという)。また、フッ素樹脂粉体が中間樹脂被覆ワイヤーに粉体塗装される場合、フッ素樹脂粉体の粒子径を適切に選択すれば、フッ素樹脂の厚みをコントロールすることができる。なお、このときのフッ素樹脂層の厚みは、1〜50μmの範囲であって、合成樹脂の厚みより薄いことが好ましい。フッ素樹脂層の厚みが50μmを超えると、フッ素樹脂の持つ剛性がワイヤーの柔軟性に影響を及ぼすことになり、また、厚みが1μm以下では十分な滑り特性や耐久性が得られないからである。また、5〜30μmの厚みで被覆することがより好ましい。また、5〜20μmの厚みで被覆することがさらに好ましい。また、フッ素樹脂ディスパージョンやフッ素樹脂含有エナメル溶液に、金属やセラミックスなどの無機粉末物やフッ素樹脂粉末が添加されていてもかまわない。このようにすれば、フッ素樹脂層表面に微細な突起を形成することができ、カテーテルの内壁との摩擦抵抗をさらに小さくすることができる。
(4)フッ素樹脂焼成工程
フッ素樹脂焼成工程では、フッ素樹脂被覆ワイヤーが図1に示される焼成装置30にセットされ、フッ素樹脂被覆ワイヤーの最外層を構成するフッ素樹脂が加熱焼成される(以下、このワイヤーを焼成済みワイヤーという)。
ラビング処理工程では、焼成済みワイヤーが、手で擦られたり、金属チューブや螺旋状に維持されたポリウレタンチューブに通されながら金属チューブやポリウレタンチューブの内面で擦られたりする(以下、このワイヤーを医療用ワイヤーという)。なお、螺旋状に維持されたポリウレタンチューブによってラビング処理を行うと、焼成済みワイヤーの半径方向全面がほぼ均一に擦られるので好適である。
なお、焼成済みワイヤーが十分な特性を有する場合には、このラビング処理工程を省いてもかまわない。
本発明の実施の形態に係る医療用ワイヤーの製造方法によって製造された医療用ワイヤーの断面構造を図2に示す。図2において、符号1が金属製ワイヤーであり、符号2が合成樹脂層であり、符号3が中間樹脂層であり、符号4が焼成フッ素樹脂層である。
ワイヤーの摩擦抵抗値は、図3に示されるような摩擦抵抗値測定装置10によって測定される。
この摩擦抵抗値測定装置10を使用するに際しては、先ず、直径90mmの金属製円形治具13の下半周分にポリウレタン樹脂チューブ(内径2.5mm、外径4.0mm長さ200mm)12を接着固定する。そして、この金属製円形治具13を引張試験機20の固定側チャック27に取り付ける。その後、本発明に係る医療用ワイヤー11をポリウレタン樹脂チューブ12に挿入し、この医療用ワイヤー11の一方を引張試験機20のクリップ24に固定する。そして、この状態で、医療用ワイヤー11を50mm/分の速度で鉛直上方(図3の白抜き矢印)に引っ張り上げ、このときの荷重をロードセル25により測定する。つまり、本測定方法では、医療用ワイヤー11とポリウレタン樹脂チューブ12との摩擦抵抗値が測定されることになる。なお、このとき、引張り荷重が小さいほど摩擦抵抗が小さいことになる。また、本実施の形態では、測定するに際して、医療用ワイヤー11の任意の位置から50mm長さに至るまでの摩擦抵抗値を測定し、その摩擦抵抗値をチャート用紙に記録した。また、本実施の形態では、複数回、このような測定を繰り返して得られる複数の摩擦抵抗値の平均値を求め、最終的な摩擦抵抗値とした。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
また、FEP樹脂の焼成中、冷却水タンクの冷却水の温度を5℃に制御し、この冷却水を水流ポンプにより入口ポート33からフッ素樹脂被覆ワイヤー支持台36内に送り込み、フッ素樹脂被覆ワイヤー支持台36から出口ポート34を通って排出される冷却水を再度冷却タンクに戻して、冷却水を循環するようにした。以上のような条件でFEP樹脂被覆ワイヤーのFEP樹脂層を焼成し、最終的な医療用ワイヤーを得た(以下、このワイヤーを医療用ワイヤーという)。なお、この実施例では、ラビング処理は行われなかった。この医療用ワイヤーの摩擦抵抗値を上述した方法に従って測定したところ22.1mNであり、ポリウレタン樹脂被覆面の摩擦抵抗値149mNと比較すると約1/7になり、非常に摩擦抵抗の低い医療用ワイヤーを得ることができた。また、顕微鏡観察の結果、この医療用ワイヤーの最外層には平滑なFEP樹脂被膜が形成されており、FEP樹脂が十分に焼成されていた。また、ポリウレタン樹脂層には熱による影響は見られず、ポリウレタン樹脂層は優れた柔軟性と外径の均一性をそのまま保持していた。
この焼成装置30では、FEP樹脂被覆ワイヤーが8.5分の1回転/秒の速度で回転された。また、ヒートガン35はフッ素樹脂被覆ワイヤー支持台36の片端からヒートガンガイド37に沿って10mm/分の速度で移動された。また、ヒートガン35の加熱空気の吹出口直下のFEP樹脂被覆ワイヤーの表面温度は190℃であった。この後、ヒートガン35の設定温度値を上げるとともに、FEP樹脂被覆ワイヤーの回転速度を4.5分の1回転/秒に設定し直した。また、このときも、ヒートガン35はフッ素樹脂被覆ワイヤー支持台36の片端からヒートガンガイド37に沿って10mm/分の速度で移動された。このときの、FEP樹脂被覆ワイヤーの表面温度は310℃であった。なお、冷却水については実施例1と同様に制御した。この結果、ポリウレタン被覆ワイヤー上に29μm厚みの樹脂層(中間樹脂層およびフッ素樹脂を含む)が形成された(以下、ここで生成したワイヤーを、焼成済みワイヤーという)。
(比較例1)
実施例1において中間樹脂層をコーティングしない以外は実施例1と同様の条件で医療用ワイヤーを製作した。この実験ではFEP樹脂層は焼成できていたがポリウレタン樹脂層が溶融し、形状が崩れ、医療用ワイヤーとして使用することができなかった。
(比較例2)
実施例1と同じ条件でポリウレタン被覆ワイヤーに中間樹脂層およびFEPディスパージョンをコーティングし、図1の焼成装置30で冷却水を止めた以外は実施例1と同一条件で焼成し、医療用ワイヤーを製作した。この医療用ワイヤーは焼成を開始すると瞬時にポリウレタン樹脂層が大きく膨らみ、FEP樹脂の焼成が不可能であった。
2 合成樹脂層
3 中間樹脂層
4 フッ素樹脂層
10 摩擦抵抗値測定装置
11 本発明の医療用ワイヤー
12 ポリウレタン樹脂製チューブ
13 金属製円形治具
20 引張試験機
24 クリップ
25 ロードセル
27 固定チャック
30 焼成装置
32 フッ素樹脂被覆ワイヤー
33 入口ポート
34 出口ポート
35 ヒートガン
36 フッ素樹脂被覆ワイヤー支持台
37 ヒートガンガイド
Claims (10)
- 第1樹脂(フッ素樹脂を除く)により被覆された金属製ワイヤーである第1被覆ワイヤーに、第2樹脂(フッ素樹脂単体を除く)を、第2樹脂が所定の厚みとなるように被覆して第2被覆ワイヤーを製造する第2被覆ワイヤー製造工程と、
前記第2被覆ワイヤーの外周に、フッ素樹脂を含む液であるフッ素樹脂含有液または前記フッ素樹脂の粉体を、前記フッ素樹脂が所定の厚みとなるように塗装して第3被覆ワイヤーを製造する第3被覆ワイヤー製造工程と、
前記第3被覆ワイヤーを冷却しながら加熱して第4被覆ワイヤーを製造する第4被覆ワイヤー製造工程と、
を備える、医療用ワイヤーの製造方法。 - 前記第2樹脂には、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、およびポリイミド樹脂、ならびにこれらの誘導体より成る群から選択される少なくとも1つの樹脂とフッ素樹脂とが含まれる、
請求項1に記載の医療用ワイヤーの製造方法。 - 前記フッ素樹脂には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、およびテトラフルオロエチレン-エチレン共重合体(PETFE)より成る群から選択される少なくとも1つのフッ素樹脂が含まれる、
請求項1または2に記載の医療用ワイヤーの製造方法。 - 第3被覆ワイヤー製造工程では、前記第2被覆ワイヤーの外周に、前記フッ素樹脂含有液または前記フッ素樹脂粉体が、前記フッ素樹脂の厚みが前記第1樹脂の被膜の厚みより薄く且つ1〜50μmの範囲に収まるように塗装されて第3被覆ワイヤーが製造される、
請求項1から3のいずれかに記載の医療用ワイヤーの製造方法。 - 前記第1樹脂は、150℃以上の融点を有する、
請求項1から4のいずれかに記載の医療用ワイヤーの製造方法。 - 請求項1から5のいずれかの製造方法によって得られる、
医療用ワイヤー。 - 金属製ワイヤーと、
前記金属製ワイヤーの外周に設けられる第1樹脂層と、
前記第1樹脂層の外周に設けられる第2樹脂層と、
前記第2樹脂層の外周に設けられるフッ素樹脂層と、
を備える、医療用ワイヤー。 - 前記フッ素樹脂層の厚みは、前記第1樹脂層の厚みより薄く且つ1〜50μmの範囲内である、
請求項7に記載の医療用ワイヤー。 - 前記フッ素樹脂層は、表面に凹凸構造を有する、
請求項7または8に記載の医療用ワイヤー。 - 第1樹脂(フッ素樹脂を除く)により被覆された金属製ワイヤーである第1被覆ワイヤーに、フッ素樹脂を含有する第2樹脂を、前記第2樹脂が所定の厚みとなるように被覆して第5被覆ワイヤーを製造する第5被覆ワイヤー製造工程と、
前記第5被覆ワイヤーを冷却しながら加熱して第6被覆ワイヤーを製造する第6被覆ワイヤー製造工程と、
を備える、医療用ワイヤーの製造方法。
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