JP5037030B2 - カテーテルチューブ - Google Patents

カテーテルチューブ Download PDF

Info

Publication number
JP5037030B2
JP5037030B2 JP2006110276A JP2006110276A JP5037030B2 JP 5037030 B2 JP5037030 B2 JP 5037030B2 JP 2006110276 A JP2006110276 A JP 2006110276A JP 2006110276 A JP2006110276 A JP 2006110276A JP 5037030 B2 JP5037030 B2 JP 5037030B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer layer
catheter
hardness
catheter tube
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006110276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007282678A (ja
Inventor
哲年 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2006110276A priority Critical patent/JP5037030B2/ja
Publication of JP2007282678A publication Critical patent/JP2007282678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5037030B2 publication Critical patent/JP5037030B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、所望の硬度傾斜を容易に得ることができるカテーテルチューブに関するものである。
経皮的に血管内に挿入したカテーテルを脳や心臓、腹部等の臓器に導き、治療薬、塞栓物質、造影剤等を投与、注入、または血栓等の吸引などの医療行為は従来から行われている。近年、医学の進歩により、更に細い末梢血管への治療薬、塞栓物質、造影剤等の注入が必要となり、これらの細い末梢血管に挿入できるカテーテルの開発が要望されている。
これらのカテーテルは、術者の操作によって曲がりくねった細い末梢血管を確実に進んでいく必要があるため、様々な操作性が要求される。この操作性には、術者の押込み力をカテーテルの先端まで確実に伝達する押込み性(プッシャビリティー)、術者により加えられた回転力をカテーテルの先端まで確実に伝達するトルク伝達性、そして血管の屈曲部や湾曲部でもカテーテルが折れ曲がりを生じない耐キンク性などがあげられる。
これらの操作性を実現するために、カテーテルの先端部を柔軟な材料、手元側を硬質な材料で構成し、長手方向に硬度傾斜を付与する手法が取られている。一般的に取られる方法として、以下の方法が挙げられる。まず、押出成形された硬度の異なる中空外層チューブを一定の長さに切断しておく。内層、補強層で構成されたチューブ(以下編組チューブという)に対して、必要な硬度傾斜になるように、上記一定長さの中空外層チューブを継ぎ足して被せる。次に、この編組チューブと中空外層チューブとの組合体を、加熱された金型内を通過させるか、もしくは、その組合体の中空外層チューブの上から更に、加熱により収縮する熱収縮チューブを被せて加熱する事により、硬度傾斜が付与されたカテーテルチューブを得る。この方法では所望の硬度傾斜を比較的容易に得ることができる。また予め一定長さに切断された中空外層チューブを継ぎ足すため、硬度傾斜を自由に比較的正確な割合で付与できる。
しかし、上記方法によって得られるカテーテルでは、特に高度屈曲部を通過する先端側の硬度の異なる外層継目部において急激な硬度変化が否めず、曲げ剛性の急激な低下による押込み性の低下、折れ曲がりにくさを示す耐キンク性の低下がおこりやすいという欠点があった。
そこで、例えば特開平3−177682号公報(特許文献2)には、軟質樹脂部分と硬質樹脂部分との接合部(結合部)が、軟質樹脂層の肉厚の漸減に応じて硬質樹脂層の肉厚が漸増して重畳する二層構造が開示されている。しかし、この二層構造では、接合する両樹脂の硬度差が大きい場合には硬度変化が大きくなってしまう。また、連続的な硬度傾斜を得る方法として、例えば、特表2003−501160号公報(特許公報1)には、2つの材料の組成比が押し出し成形中に変更されることにより、硬度が長手方向に沿って変化する切替押出法が開示されている。この方法では樹脂の硬度傾斜は連続的に得られるが、細径薄肉化が求められるカテーテルにおいては、樹脂の切替遷移部が長くなってしまい必要な切替長が得られない場合がある。また通常は2種類、多くても3種類の樹脂の切替で行われるため、硬度傾斜が限られてしまう。
特表2003−501160号公報 特開平3−177682号公報
本発明の目的は、所望の硬度傾斜を容易に得ることができ、且つ硬度変化部での急激な硬度変化が低減され、マイクロカテーテルをはじめとした種々カテーテルに適用できる、押込み性、耐キンク性に優れたカテーテルチューブを提供することにある。
(1)本発明の1つの特徴は、フッ素系樹脂からなる内層と、当該内層を覆う外層とを含むカテーテルチューブであって、
前記外層は、
(a)硬度の異なる少なくとも2つの樹脂を前記カテーテルチューブの長手方向にかけて備える第1外層、および、
(b)硬度の異なる少なくとも2つの樹脂を前記カテーテルチューブの長手方向にかけて備える、前記第1外層(a)を覆う第2外層、の少なくとも2層を有し、
前記第1外層(a)における硬度の異なる2つの樹脂の接合部と、前記第2外層(b)における硬度の異なる2つの樹脂の接合部とが、前記長手方向にかけて並列しない位置にあり、
前記第1外層における前記接合部は、カテーテルチューブの先端側から100mm以上のところに位置することを特徴とするカテーテルチューブである。
上記特徴により、本発明は、所望の硬度傾斜を比較的容易に得ることができ、且つ硬度変化部での急激な硬度変化が低減されたカテーテルチューブを提供することができる。
(2)本発明の別の特徴は、前記内層を覆う補強層が含まれており、
前記第1外層が、前記補強層を覆うことを特徴とするカテーテルチューブである。
(3)本発明の別の特徴は、さらに、前記第1外層(a)の2つの樹脂のうちの基端側の樹脂の硬度を、先端側の樹脂の硬度よりも高くし、前記第2外層(b)の2つの樹脂のうちの基端側の樹脂の硬度を、先端側の樹脂の硬度よりも高くしたカテーテルチューブである。
上記特徴により、本発明は、先端側が柔軟で基端側が硬いカテーテルチューブを提供することができる。
なお、本発明の別の特徴は、内層と、当該内層を覆う外層とを含むカテーテルチューブであって、
前記外層は、
(a)第1外層と、
(b)当該第1外層を覆う第2外層、
とを含んでおり、
前記第1外層(a)は、
前記カテーテルチューブの先端側に位置する先端側樹脂部と、当該先端側樹脂部に接合され、かつ、当該先端側樹脂部よりも高い硬度を有する基端側樹脂部とを含み、
前記第2外層(b)は、
少なくとも1つの樹脂部を含んでおり、当該樹脂部は、前記先端側樹脂部および基端側樹脂部のそれぞれの硬度差による曲げ剛性の変動を低減させるために、前記先端側樹脂部と基端側樹脂部との接合部を覆う位置に備えられていること、
を特徴とするカテーテルチューブである。
(4)本発明の別の特徴は、前記カテーテルチューブが少なくとも1部分に含まれていることを特徴とするカテーテルである。
(5)本発明の別の特徴は、さらに、長手方向においてカテーテルの先端から500mmまでの領域において、前記カテーテルチューブが含まれているカテーテルである。
上記特徴により、本発明は、特に先端側において耐キンク性及び押込み性に優れたカテーテルを提供することができる。
(6)本発明の別の特徴は、さらに、長手方向において前記カテーテルの先端から500mmまでの領域において、内層及び第1外層のみからなる部分、もしくは、内層、補強層及び第1外層のみからなる部分の少なくとも1つを有することを特徴とするカテーテルである。
上記特徴により、本発明は、先端が柔軟かつ細径なカテーテルを提供することができる。
(7)本発明の別の特徴は、さらに、前記カテーテルが、マイクロカテーテルである。
上記特徴により、本発明は、先端が柔軟かつ細径で耐キンク性及び押込み性に優れたマイクロカテーテルを提供することができる。
本発明のその他の特徴およびそれらの効果は、以下の説明する実施形態および図面によって明らかにされる。
本発明によれば、所望の硬度傾斜を比較的容易に得ることができ、且つ硬度変化部での急激な硬度変化が低減されたカテーテルチューブを提供することができる。
以下、本発明の実施例としてのカテーテルチューブについて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.カテーテルチューブの断面
図1は本発明の実施例としてのカテーテルチューブの断面図(長手方向断面図)を示す。本実施例のカテーテルチューブは、内層1、補強層2、そして少なくとも2層の外層(図示では、2層の第1外層3及び第2外層4)からなる。
2.内層
内層1を構成する樹脂は、内腔の摺動性を高めるために、フッ素系樹脂を用いる。例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体などがあげられる。
3.補強層
補強層2に含まれる素線の材質としては、樹脂もしくは金属が挙げられる。樹脂の例としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン類、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、アラミド、ポリアリレートなどがあげられ、金属の例としてはステンレス鋼、又は放射線不透過性が高い材料、例えばタングステン、白金、イリジウム、金などがあげられ、望ましい機械特性及び放射線不透過性によってこれらの材料を組み合わせてもよい。また補強層の構成はコイル構造、編組構造のどちらでも構わない。図1では編組構造を例示している。
4.外層
外層は上記第1外層3および第2外層の各層とも、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドエラストマー等のポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、変性ポリオレフィン等のオレフィン類、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマー等のポリエステル類、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、あるいはこれらのポリマーブレンド、ポリマーアロイ等があげられる。
なお、上記樹脂材料中には、重合時に使用される重合助剤のほかに造影剤、可塑剤、補強剤、顔料等の各種添加剤が含まれていてもよい。
第1外層3、第2外層4共に、使用する樹脂は限定されないが、両外層間の接着性を良好にするために同一系の樹脂を使用することが望ましい。第1外層3及び第2外層4を構成する樹脂が、ポリエーテルエステルアミドエラストマー、例えばPEBAX(Arkema社から入手可能)である場合、ポリエーテルエステルアミドエラストマー材料のショアD硬度は、該ポリエーテルエステルアミドエラストマー材料のハードセグメント重量比に比例するといえる。
前記ハードセグメントの重量比は、H1−NMRによってポリアミド部分の重量と、エステル部分の重量と、ポリエーテル部分の重量とを測定し、計算式:ポリアミド部分の重量/(ポリアミド部分の重量+エステル部分の重量+ポリエーテル部分の重量)として得られる。
4−1.第1外層
第1外層3は、カテーテルチューブの長手方向にかけて少なくとも2段階の硬度の異なる樹脂から構成されている。それらの樹脂は「カテーテルチューブの先端側に位置する先端側樹脂部と、当該先端側樹脂部に接合され、かつ、当該先端側樹脂部よりも高い硬度を有する基端側樹脂部」に対応する。
本発明のカテーテルを構成する樹脂には、数種類の樹脂種類もしくは組成の異なる樹脂及び上述した添加剤をブレンドしたものが含まれる。数種類の異なる樹脂及び添加剤をブレンドしたものを予め溶融・混合・成形し、一般的な公差内で均一な力学的特性、熱的特性を示すものを1種類の樹脂とみなせることは、当該技術者には明らかなことであろう。
つまりここでいう「硬度の異なる2つの樹脂(または、2段階の硬度の異なる樹脂)」とは、樹脂がブレンドされているかどうかに関わらず、一般的な公差内で均一な力学的特性および熱的特性を示す樹脂が2つあり、それぞれの樹脂が示す硬度が異なっていることをいう。
図1に示すように、第1外層3の2段階の硬度の異なる樹脂の接合部5の形状は、長手方向に対し垂直に近い形状であってもよいが、漸近的に変化するテーパー状であってもよい。ただし、接合部5は、該第1外層3の外側を構成する第2外層4の接合部6に対して長手方向に並列する位置とは異なる、第2外層4の単一樹脂部分に並列する位置に存在する必要がある。
接合部5、6において、2種類の樹脂が混在する長手方向の長さを短かくすることにより、接合部5、6を長手方向においてより近接した位置にすることが可能となり、硬度変化を長手方向において短い範囲で行うことができる。
4−2.第2外層
第1外層3の外側を構成する第2外層4も、少なくとも2段階の硬度の異なる樹脂から構成されている。それらの樹脂は、「先端側樹脂部および基端側樹脂部のそれぞれの硬度差による曲げ剛性の変動を低減させるために、先端側樹脂部と基端側樹脂部とを接合する接合部を覆う位置に備えられた樹脂部」に対応する。
該第2外層4の接合部5の形状も、該第1外層3の接合部6の形状と同様に、長手方向に対し垂直に近い形状であってもよいが、漸近的に変化するテーパー状であってもよい。また第2外層の接合部6は、該第2外層4に内接する第1外層3の接合部5に対して長手方向に並列する位置とは異なる、第1外層3の単一樹脂部分に並列する位置に存在する必要がある。
4−3.実施形態による効果
このように第1外層3の接合部5、及び第2外層4の接合部6のそれぞれを、長さ方向の位置を異なるように構成することにより、硬度変化部での急激な硬度変化が低減されたカテーテルチューブが提供される。
図2または図3に示すように、各外層に含まれる接合部の数は、1つに限られず、2つ以上であってもよい。各外層に含まれる接合部の数が2以上の場合、急激な硬度変化を抑制する必要がある領域において上記2つの接合部の位置を長手方向に並列しないようにする限り、そのような領域以外では、その他の2つの接合部の位置を並列させてもよい。
第1外層3、第2外層4を構成する樹脂の硬度は特に限定されないが、実施例のカテーテルチューブを適用する多くのカテーテルでは、先端側を柔軟に、基端側を硬い構成にし、先端側の柔軟性と手元側の押込み性を両立させているため、該カテーテルチューブは長さ方向において先端側から基端側へ硬度が高くなるように構成されていることが好ましい。
例えば、第1外層に含まれる各セグメント(樹脂部)のショア硬度は、先端側から20D〜40D、30D〜65D、50D〜80Dとし、第2外層に含まれる各セグメント(樹脂部)のショア硬度は、先端側から25D〜45D、30D〜74D、50D〜80Dとする例が挙げられる。
接合部5または接合部6において接合される2つの樹脂の硬度差は、ショアD硬度で30D以下、更に好ましくは15D以下であることが望ましい。長手方向に向けて、部分的には第1外層3を構成する樹脂と第2外層4を構成する樹脂とが同一樹脂となる部分があっても構わないが、上述のように第2外層の接合部6は、第1外層3の接合部5に対して長手方向に並列する位置とは異なる、第1外層3の単一樹脂部分に並列する位置に存在する必要がある。
4−4.外層の厚さ
第1外層3の厚さは特に規定されないが、該第1外層3の外側を構成する第2外層4の成形性から、一定の厚さであることが望ましい。逆に第2外層4の厚さは、硬度傾斜をより効果的に付与するため、先端側で薄く、基端側で厚くあることが望ましい。ただし第2外層4の厚さ変化が局所的になると、局所的な硬度変化を引き起こすため、厚さが連続的に変化するか、同一樹脂内で外径変化部分を有することが望ましい。
5.カテーテルチューブの適用
上記説明した実施例のカテーテルチューブは、長さ方向に硬度傾斜を付与するあらゆるカテーテルに適用できる。図2、図3は、実施例のカテーテルチューブを適用したカテーテル(「カテーテルチューブが少なくとも1部分に含まれている」に対応)の断面概略図を示す。実施例のカテーテルチューブは、特に、細径薄肉化が求められ、樹脂の力学的剛性がカテーテルの操作特性に大きく影響するマイクロカテーテルに適用すると顕著な効果が得られる。
実施例のカテーテルチューブは、カテーテル全長に適用することはもちろん可能であるが、カテーテルの一部分に適用することも可能である。特に末梢血管へ挿入される確率の高い先端側に選択的に適用されることが更に望ましい。少なくとも、カテーテルの先端から、その先端の位置から基端側に向けて500mmの領域において、実施例のカテーテルチューブが構成されることで、カテーテル先端側の局所的な剛性変化が低減され、屈曲した末梢血管を通過する際にも、折れ曲がることなく良好な押込み性を実現できる。
図2では、カテーテル全長にわたり実施例のカテーテルチューブを適用している。図3では、カテーテル先端側に実施例のカテーテルチューブを適用し、手元側には手元側外層7を適用したカテーテルを例示している。
図4にはカテーテルの断面外略図を示している。カテーテル先端側をより柔軟に細径にするために、カテーテル先端部の一部において、内層及び第1外層のみからなる部分(図4中8)もしくは内層、補強層及び第1外層のみからなる部分(図4中9)を有することができる。
図示はされていないが、上記の各実施例のカテーテルに対して、必要に応じ放射線不透過性が高い材料、例えばタングステン、白金、イリジウム、金などからなるマーカーを取り付けることも可能である。
以下、実施例に従って本発明を更に詳細に説明するが、本発明を以下の実施例に限定するものでない。
(実施例1)
直径0.52mmの銀メッキ軟銅線に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(「内層」に対応)を0.020mmの厚みで被覆させて芯材とした。この芯材に、ステンレス鋼細線(丸線、直径0.020mm)(「補強層」に対応)を2本横に並べた状態で巻き、編組チューブを作製した。
予め押出成形により得られた表1に示す第1外層を構成する樹脂(ポリアミドエラストマー、PEBAX、Arkema製)で作製された中空チューブを、上記編組チューブに順次被せ、その上からテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)製の熱収縮チューブを被せ、加熱炉に入れて加熱収縮し、第1外層を得た。次に表1に示す第2外層を構成する樹脂で作製された中空チューブを上記第1外層に順次被せ、その上からテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)製の熱収縮チューブを被せ、加熱炉に入れて加熱収縮し、カテーテルチューブを得た。
得られたカテーテルチューブの第1外層、第2外層の外径はそれぞれ0.69mm、0.75mmであった。第1外層の接合部と第2外層の接合部は長さ方向において異なる位置にあり、滑らかな剛性傾斜を達成できた。
Figure 0005037030

(実施例2)
実施例1と同様の方法で表2に示すカテーテルチューブを得た。得られたカテーテルチューブの柔軟な部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側にマーカーを取り付け、手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。得られたマイクロカテーテルは、耐キンク性、押込み性共に良好であった。
Figure 0005037030

(実施例3)
実施例2で得られたカテーテルチューブの先端側10mmにおいて、補強層の編組及び第1外層を研磨により除去して内層のみとし、マーカーを取り付けた後、更に実施例2の第1外層と同じ樹脂で内層のみの部分を被覆し、表3に示すカテーテルチューブを得た。手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。
得られたマイクロカテーテルは、耐キンク性、押込み性共に良好であり、特に屈曲した細径部の通過性は非常に良好であった。
Figure 0005037030

(比較例1)
実施例1と同様の方法で編組チューブを作製した後、表4に示す外層を被覆して、1層の外層が被覆されたカテーテルチューブを得た。得られたカテーテルチューブの外径は0.75mmであった。外層の継目部で大きな硬度段差が発生し、耐キンク性が不良であった。
Figure 0005037030

(比較例2)
実施例1と同様の方法で表5に示す外層を被覆して、カテーテルチューブを得た。得られたカテーテルチューブは第1外層及び第2外層からなっているが、それぞれの接合部が長さ方向の同一場所になっていた。得られたカテーテルチューブの柔軟な部分を先端側、最も硬い部分を手元側として、先端側10mmにおいて補強層の編組及び第1外層を研磨により除去して内層のみとし、マーカーを取り付けた後、更に第1外層と同じ樹脂で内層のみの部分を被覆した。手元側にハブを取り付けることにより、マイクロカテーテルを作製した。
得られたマイクロカテーテルは屈曲した細径部に通過させる際に、押込み性が悪く接合部でキンクが発生した。
Figure 0005037030
本発明の実施例のカテーテルチューブの断面図である。 本発明の実施例のカテーテルの概略断面図である。 本発明の別の実施例のカテーテルの概略断面図である。 本発明の実施例のマイクロカテーテルの概略断面図である。
符号の説明
1 内層
2 補強層
3 第1外層
4 第2外層
5 第1外層接合部
6 第2外層接合部
7 手元側外層
8 内層及び第1外層のみ部分
9 内層、補強層及び第1外層のみ部分

Claims (7)

  1. フッ素系樹脂からなる内層と、当該内層を覆う外層とを含むカテーテルチューブであって、
    前記外層は、
    (a)硬度の異なる少なくとも2つの樹脂を前記カテーテルチューブの長手方向にかけて備える第1外層、および、
    (b)硬度の異なる少なくとも2つの樹脂を前記カテーテルチューブの長手方向にかけて備える、前記第1外層(a)を覆う第2外層、の少なくとも2層を有し、
    前記第1外層(a)における硬度の異なる2つの樹脂の接合部と、前記第2外層(b)における硬度の異なる2つの樹脂の接合部とが、前記長手方向にかけて並列しない位置にあり
    前記第1外層における前記接合部は、カテーテルチューブの先端側から100mm以上のところに位置することを特徴とするカテーテルチューブ
  2. 前記内層を覆う補強層が含まれており、
    前記第1外層が、前記補強層を覆うことを特徴とする請求項1記載のカテーテルチューブ。
  3. 前記第1外層(a)の2つの樹脂のうちの基端側の樹脂の硬度を、先端側の樹脂の硬度よりも高くし、
    前記第2外層(b)の2つの樹脂のうちの基端側の樹脂の硬度を、先端側の樹脂の硬度よりも高くしたこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載のカテーテルチューブ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のカテーテルチューブが少なくとも1部分に含まれていることを特徴とするカテーテル。
  5. 長手方向においてカテーテルの先端から500mmまでの領域において、請求項1から4のいずれかに記載のカテーテルチューブが含まれていることを特徴とするカテーテル。
  6. 長手方向において前記カテーテルの先端から500mmまでの領域において、前記内層及び前記第1外層のみからなる部分、もしくは、前記内層、前記補強層及び前記第1外層のみからなる部分の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項4または5に記載のカテーテル。
  7. 前記カテーテルが、マイクロカテーテルであることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のカテーテル。
JP2006110276A 2006-04-12 2006-04-12 カテーテルチューブ Active JP5037030B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006110276A JP5037030B2 (ja) 2006-04-12 2006-04-12 カテーテルチューブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006110276A JP5037030B2 (ja) 2006-04-12 2006-04-12 カテーテルチューブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007282678A JP2007282678A (ja) 2007-11-01
JP5037030B2 true JP5037030B2 (ja) 2012-09-26

Family

ID=38754992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006110276A Active JP5037030B2 (ja) 2006-04-12 2006-04-12 カテーテルチューブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5037030B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6076855B2 (ja) * 2013-08-09 2017-02-08 川澄化学工業株式会社 マイクロカテーテル及びカテーテル器具
US11051878B2 (en) 2014-02-06 2021-07-06 St. Jude Medical, Cardiology Division, Inc. Elongate medical device including chamfered ring electrode and variable shaft
JPWO2022208607A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06
WO2023176702A1 (ja) * 2022-03-17 2023-09-21 株式会社カネカ チューブ、チューブの製造方法、カテーテル、および医療用管状体搬送装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL9301642A (nl) * 1993-09-22 1995-04-18 Cordis Europ Microcatheter.

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007282678A (ja) 2007-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5951539A (en) Optimized high performance multiple coil spiral-wound vascular catheter
JP6936311B2 (ja) カテーテル組立体
US6143013A (en) High performance braided catheter
US6824553B1 (en) High performance braided catheter
US6152912A (en) Optimized high performance spiral-wound vascular catheter
US6165163A (en) Soft-tip performance braided catheter
JP5225848B2 (ja) マイクロカテーテル
AU679646B2 (en) Catheter with kink-resistant distal tip
CA2206367C (en) Kink-resistant braided catheter with distal side holes
US10695531B2 (en) Balloon catheter and medical elongated body
JP4544526B2 (ja) カテーテル
JP2008229160A (ja) カテーテル
JP2008539962A (ja) 医療用具
EP3347078B1 (en) Polymeric catheter shaft with reinforcement
JP4854458B2 (ja) 医療用マルチルーメンチューブ
WO2008056625A1 (fr) Tube cathéter destiné à un usage médical
JP5037030B2 (ja) カテーテルチューブ
JP2007089847A (ja) マイクロカテーテル及びその製造方法
JP2007296030A (ja) 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法
JP4397319B2 (ja) マイクロカテーテルの製造方法及びマイクロカテーテル
JP6076855B2 (ja) マイクロカテーテル及びカテーテル器具
JP4274018B2 (ja) カテーテルチューブとその製造方法およびカテーテル
JP2006181258A (ja) マイクロカテーテルの製造方法及びマイクロカテーテル
JP2023149727A (ja) カテーテル組立体
JP2007117183A (ja) 医療用カテーテルチューブならびにその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120420

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5037030

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250