本発明は、人や動物における各部位の体腔および管腔(例えば、血管、消化管、気管など)内に挿入させ、目的部位まで進行させ、薬剤の注入、異物の吸引、および医療器具の配置等を可能にさせた医療用カテーテルに関するものである。
近年、低侵襲医療技術の発展に伴い、生体の治療や検査には、様々な種類の器具や装置が使用されている。低侵襲性治療用器具としてマイクロカテーテルなどのカテーテルは、心臓の冠状動脈内、脳血管、胆管および脳脊髄腔内までに至る人体各部位の体腔および管腔に挿入して、診断および種々の治療目的で使用されている。一般に、既知のカテーテルは末梢血管が比較的大径でかつ曲がりくねり度合いが小さい冠状動脈、脳底動脈に使われ、薬剤供給、動脈瘤、動脈・静脈の奇形および腫瘍の治療を含む種々の診断および治療に有効である。しかしながら、曲がりくねり度合いが大きい胃右動脈造影および急性脳血管塞栓症のような血栓形成部位が様々な病変では、血栓形成した血管の部位によって、より細くより末梢に分布した病変血管に達するカテーテルの開発が求められ、それに応じてカテーテルにはより高い耐キンク(kink:もつれ、ねじれなどに基づく破損)性能と可撓性とが求められている。
現在、カテーテルによる頭蓋内血管アクセス方法としては大きく2種類に分けられる。第1は、バルーン漂流方法である。この方法は、拡張したバルーンが設けられた可撓性カテーテルを使用して、バルーンが血流によって漂流する力により、血管の曲がりくねった通路に対しカテーテルを通過させるようにするものである。第2は、ガイドワイヤ誘導方法である。この方法は、湾曲部を備えたトルク伝達可能なガイドワイヤを、まず、目標血管に挿入して所定位置に配置させ、次に、カテーテルを上記ガイドワイヤに沿って前進させ、曲がりくねった血管に対しカテーテルを通過させるようにするものである。
しかしながら、上記バルーン漂流方法は最大血流量に左右され、血流量が小さい血管にはアクセス不可能になる。一方、上記ガイドワイヤ誘導方法は選択血管にワイヤを配置することはできるが、ワイヤに沿ってカテーテルを前進させる際に、しばしばカテーテルが曲がりくねった通路を通過して約十数cm以内の末梢側病変血管までに達しないことがある。また、曲がりくねった通路を通過するのに、このカテーテルの基部側に与えられる操作力により、繰り返しの押込みや引き出し、回転操作が必要であるが、この際、カテーテルからの外力で血管に損傷が生じたり、治療後遺症が生じたりするおそれがある。ここで、上記操作力とは、上記挿入を可能にするために、カテーテルの基部側から先端部側に向かって与えられる軸方向の圧縮、引張力と、このカテーテルをその軸心回りに回転させる回転力とが複合されたものである。
カテーテルがガイドワイヤに沿って曲がりくねった通路を通過し難い原因としては、第1に、カテーテルの剛性が比較的大きいことで、曲がりくねった通路領域内での追従することができないことである。第2に、カテーテをル前進させることによって、細いガイドワイヤが座屈されることである。第3に、カテーテルを前進させることによって、細いガイドワイヤが末梢側の所定部位から引き出されることである。そして、このような原因でカテーテルを目的部位にまで挿入させることは容易でない。
上記従来のカテーテルの欠点を克服するためには、カテーテルを血管等へ挿入する際、このカテーテルの先端部側が血管内壁に損傷を与えないよう柔軟な可撓性を有していることが必要であり、体内を進行させる際に曲げられたり、捩じられたりすることから、耐キンク性能において優れた特性を備えているとともに、操作力が解除されたときに元の形状に戻ることのできる復元性を有していることも必要となる。
このようにカテーテルには様々な特長が要求される。そして、その問題を解決するための従来の技術として、下記特許文献1により、外層に複数の硬度の異なるチューブで可撓性領域を構成するものが提案され、また、下記特許文献2により、カテーテルの柔軟性および硬度を変化するために樹脂バンドを使用してチューブをスパイラル状に巻くものが提案されている。
特表2003−501160号公報
特表2003−508132号公報
ところで、上記特許文献1のものでは、カテーテルの長手方向の中途部で、このカテーテルの外径寸法が段差状に急変している。このため、このカテーテルに操作力が与えられて、このカテーテルが体内を進行するとき、上記外径寸法の急変部分に応力が集中して、この急変部分が屈曲するおそれを生じる。
また、上記特許文献2のものでは、カテーテルは、その先端部を除き、長手方向のほぼ全体にわたり、各部断面形状が同形同大であって互いに均一とされている。このため、上記したように、カテーテルの基部側に操作力を与えてこのカテーテルを体内で進行させる場合、この体内の各部位からの反力により、上記カテーテルの基部側に生じる圧縮やねじり応力は、先端部側のそれに比べて大きくなる。よって、上記カテーテルでは、その基部側における耐キンク性能が不十分になる一方、先端側では可撓性が不足するおそれを生じる。
つまり、上記特許文献1,2のものでは、カテーテルの長手方向の全体にわたり、このカテーテルを体内で円滑に進行させる、ということは困難な場合もある。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、カテーテルの基部側に操作力を与えながら、このカテーテルを体内で進行させる際、このカテーテルにキンクが発生しないようにすると共に、体内でのカテーテルの進行が円滑にできるようにすることである。
請求項1の発明は、図3に例示するように、樹脂製で互いに積層された内、外層チューブ11,12と、これら内、外層チューブ11,12の間に介設されてこれら内、外層チューブ11,12を補強する補強層13とを備えたカテーテルにおいて、
上記内層チューブ11の外径寸法D2と補強層13の内径寸法D3とを、上記カテーテル1の長手方向で、その基部側2よりも中途部15をより小さくし、この中途部15よりも先端部側5を更に小さくしたものである。
また、上記カテーテル1の長手方向の各部における上記内層チューブ11の樹脂材11a−11dの材質を互いに変化させたものである。
また、上記内層チューブ11を構成する上記各樹脂材11a−11dの硬度を、上記カテーテル1の基部側2から先端部側5に向かうに従い小さくしたものである。
また、上記カテーテル1の長手方向における上記補強層13の内径寸法D3の変化部分19と上記内層チューブ11の樹脂材11a−11dの材質の変化部分21とを、上記カテーテル1の長手方向で互いに偏位させたものである。
請求項2発明は、図4,5に例示するように、樹脂製で互いに積層された内、外層チューブ11,12と、これら内、外層チューブ11,12の間に介設されてこれら内、外層チューブ11,12を補強する補強層13とを備えたカテーテルにおいて、
上記内層チューブ11の外径寸法D2と補強層13の内径寸法D3とを、上記カテーテル1の長手方向で、その基部側2よりも中途部15をより小さくし、この中途部15よりも先端部側5を更に小さくしたものである。
また、上記カテーテル1の長手方向の各部における上記外層チューブ12の樹脂材12a−12dの材質を変化させ、これら各樹脂材12a−12dの硬度を、上記カテーテル1の基部側2から先端部側5に向かうに従い小さくしたものである。
また、上記カテーテル1の長手方向における上記補強層13の内径寸法D3の変化部分19と上記外層チューブ12の樹脂材の材質の変化部分23とを、上記カテーテル1の長手方向で互いに偏位させたものである。
請求項3の発明は、図3−5に例示するように、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記補強層13を、補強糸により編み組みされた編組層で構成し、この編組層の補強糸の密度を上記カテーテル1の長手方向の各部で変化させたものである。
請求項4の発明は、図4に例示するように、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記カテーテル1の径方向の各部における上記内層チューブ11の樹脂材11e−11hの材質を互いに変化させたものである。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、樹脂製で互いに積層された内、外層チューブと、これら内、外層チューブの間に介設されてこれら内、外層チューブを補強する補強層とを備えたカテーテルにおいて、
上記内層チューブの外径寸法と補強層の内径寸法とを、上記カテーテルの長手方向で、その基部側よりも中途部をより小さくし、この中途部よりも先端部側を更に小さくしている。
このため、上記カテーテルの基部側では、補強層の径寸法がより大きい分、軸方向の応力を小さく抑制でき、かつ、剛性を大きくできる。ここで、上記カテーテルの基部側に操作力(軸方向力、ねじり力)を与えることにより、このカテーテルを体内で進行させる場合、この体内の各部位からの反力により、上記カテーテルの基部側には先端部側に比べてより大きい軸方向の応力やねじりに基づく剪断応力が生じがちとなる。しかし、上記したように、先端部側における軸方向の応力を小さく抑制でき、かつ、剛性を大きくできるため、上記基部側がもつれやねじれなどで破損するということは防止される。つまり、カテーテルの基部側の耐キンク性能が向上する。
また、上記カテーテルの先端部側では、補強層の径寸法がより小さくなるため、上記先端部側における可撓性をより向上させることができる。よって、上記したようにカテーテルの基部側に操作力を与えることにより、このカテーテルを体内で進行させる場合、上記先端部側は、上記体内の各部位から与えられる反力を和らげるよう円滑に屈曲させられながら、体内の腔構造に従って、所望部位に向かい進行させられる。つまり、体内でのカテーテルの進行を円滑にさせることができる。
しかも、上記したように、カテーテルの中途部における補強層の径寸法は、上記基部側と先端部側とにおける補強層の各径寸法の中間の値である。このため、上記耐キンク性能や可撓性はカテーテルの長手方向で緩やかに変化することとなる。よって、上記カテーテルは、その長手方向の全体にわたり、耐キンク性能と可撓性とがバランスよく向上する。
また、上記カテーテルの長手方向の各部における上記内層チューブの樹脂材の材質を互いに変化させている。
このため、上記各樹脂材の材質を種々選択して変化させることにより、上記カテーテルの長手方向の各部における耐キンク性能と可撓性とをそれぞれ所望状態にすることができる。よって、体内でのカテーテルの進行をより円滑にさせることができる。
また、上記内層チューブを構成する上記各樹脂材の硬度を、上記カテーテルの基部側から先端部側に向かうに従い小さくしている。
このため、カテーテルの基部側の耐キンク性能の向上と、先端部側の可撓性の向上とがより確実に得られ、しかも、上記各性能は、カテーテルの長手方向で緩やかに変化させられる。よって、体内でのカテーテルの進行を更に円滑にさせることができる。
また、上記カテーテルの長手方向における上記補強層の内径寸法の変化部分と上記内層チューブの樹脂材の材質の変化部分とを、上記カテーテルの長手方向で互いに偏位させている。
ここで、上記カテーテルが体内の各部位から反力を与えられながらこの体内を進行するとき、上記各変化部分には応力集中が生じがちとなるが、上記したように各変化部分は、カテーテルの長手方向で互いに偏位して分散させられている。よって、上記カテーテルの一部に応力集中が生じて座屈などの破損が生じようとすることが防止され、体内でのカテーテルの進行を更に円滑にさせることができる。
請求項2の発明は、樹脂製で互いに積層された内、外層チューブと、これら内、外層チューブの間に介設されてこれら内、外層チューブを補強する補強層とを備えたカテーテルにおいて、
上記内層チューブの外径寸法と補強層の内径寸法とを、上記カテーテルの長手方向で、その基部側よりも中途部をより小さくし、この中途部よりも先端部側を更に小さくしている。
このため、前記[0025]−[0027]に記載したものと同様の効果が生じる。
また、上記カテーテルの長手方向の各部における上記外層チューブの樹脂材の材質を変化させ、これら各樹脂材の硬度を、上記カテーテルの基部側から先端部側に向かうに従い小さくしている。
このため、上記カテーテルの基部側の耐キンク性能の向上と、先端部側の可撓性の向上とがより確実に得られ、しかも、上記各性能は、カテーテルの長手方向で緩やかに変化させられる。よって、体内でのカテーテルの進行を更に円滑にさせることができる。
また、上記カテーテルの長手方向における上記補強層の内径寸法の変化部分と上記外層チューブの樹脂材の材質の変化部分とを、上記カテーテルの長手方向で互いに偏位させている。
ここで、上記カテーテルが体内の各部位から反力を与えられながらこの体内を進行するとき、上記各変化部分には応力集中が生じがちとなるが、上記したように各変化部分は、カテーテルの長手方向で互いに偏位して分散させられている。よって、上記カテーテルの一部に応力集中が生じて座屈などの破損が生じようとすることが防止され、体内でのカテーテルの進行を更に円滑にさせることができる。
請求項3の発明は、上記補強層を補強糸により編み組みされた編組層で構成し、この編組層の補強糸の密度を上記カテーテルの長手方向の各部で変化させている。
このため、カテーテルの長手方向の一部において、補強糸の密度を大きくすれば、補強層による補強強度が大きくなって、上記カテーテルが体内を進行するとき、このカテーテルの一部に生じる軸方向の応力を小さく抑制でき、かつ、剛性を大きくできる。一方、上記補強糸の密度を小さくすれば、補強層による補強強度が小さくなって、カテーテルの一部の特性を上記と逆にでき、可撓性を向上させることができる。
よって、上記密度を任意に選択することにより、カテーテルの長手方向の各部における耐キンク性能と可撓性とをそれぞれ所望状態にすることができる。この結果、体内でのカテーテルの進行を更に円滑にさせることができる。
請求項4の発明は、上記カテーテルの径方向の各部における上記内層チューブの樹脂材の材質を互いに変化させている。
このため、上記各樹脂材の材質を種々選択して変化させることにより、上記カテーテルの長手方向の各部における耐キンク性能と可撓性とをそれぞれ所望状態にすることができる。よって、体内でのカテーテルの進行をより円滑にさせることができる。
本発明のカテーテルに関し、カテーテルの基部側に操作力を与えながら、このカテーテルを体内で進行させる際、このカテーテルにキンクが発生しないようにすると共に、体内でのカテーテルの進行が円滑にできるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
即ち、カテーテルは、樹脂製で互いに積層された内、外層チューブと、これら内、外層チューブの間に介設されてこれら内、外層チューブを補強する補強層とを備えている。上記内層チューブの外径寸法と補強層の内径寸法とを、上記カテーテルの長手方向で、その基部側よりも中途部をより小さくし、この中途部よりも先端部側を更に小さくしている。
上記カテーテルの長手方向の各部における上記内層チューブの樹脂材の材質を互いに変化させている。また、上記内層チューブを構成する上記各樹脂材の硬度を、上記カテーテルの基部側から先端部側に向かうに従い小さくしている。また、上記カテーテルの長手方向における上記補強層の内径寸法の変化部分と上記内層チューブの樹脂材の材質の変化部分とを、上記カテーテルの長手方向で互いに偏位させている。
(本発明との比較例)
本発明をより詳細に説明するために、まず、本発明との比較例を添付の図1,2に従って説明する。
図2において、符号Aはカテーテル装置であり、このカテーテル装置Aの主体は押出成形機により押出成形されるカテーテル1である。このカテーテル1の基部側2の端部にはオペレータが把持して操作するハブ3が取り付けられ、また、このハブ3への上記基部側2の取付部を保護するストレインリリーフ4が設けられている。一方、上記カテーテル1の先端部側5の端部にはソフトチップ6とX線造影用のマーカ7とが取り付けられている。上記ハブ3と先端部側5との各内孔は上記カテーテル1の管孔8に連通し、これら各内孔と管孔8とを通し、体内の目的部位に向かうようガイドワイヤを挿入させたり、金属コイルを配送させたり、異物を吸引したり、薬剤を注入させたりすることが可能とされる。
図1において、上記カテーテル1は、樹脂製で互いに積層された内、外層チューブ11,12と、これら内、外層チューブ11,12の間に介設されてこれら内、外層チューブ11,12を補強する補強層13とを備えている。上記内層チューブ11の内孔が上記カテーテル1の管孔8に相当し、このカテーテル1の長手方向の各部における上記管孔8の断面形状はそれぞれ円形であり、かつ、その径寸法D1は、互いに同径とされている。
上記内層チューブ11の外径寸法D2と補強層13の内径寸法D3とは、上記カテーテル1の長手方向の各部において、それぞれ互いにほぼ同じとされている。また、上記内層チューブ11の外径寸法D2と外層チューブ12の内径寸法D4とは上記カテーテル1の長手方向の各部においてそれぞれ互いに同じとされている。上記内層チューブ11の外径寸法D2、補強層13の内径寸法D3、外層チューブ12の内径寸法D4、および外層チューブ12の外径寸法D5は、上記カテーテル1の長手方向で、その基部側2よりも中途部15が段階的により小さくされ、この中途部15よりも先端部側5が段階的に更に小さくされている。また、上記内層チューブ11の外径寸法D2、補強層13の内径寸法D3、外層チューブ12の内径寸法D4、および外層チューブ12の外径寸法D5は、カテーテル1の中途部15のうち、基部側2の部分16よりも、先端部側5の部分17が段階的により小さくされている。
上記カテーテル1における基部側2から中途部15への遷移部、中途部15の中間部分、および中途部15から先端部側5への遷移部は、上記内層チューブ11、外層チューブ12、および補強層13の各径寸法がそれぞれ変化する変化部分19とされている。これら各変化部分19は上記先端部側5に向かってのテーパ形状とされ、上記カテーテル1において、上記各変化部分19を除く部分は、各径寸法がそれぞれほぼ均一の径均一部分とされている。
上記カテーテル1における管孔8の径寸法D1は約0.229−0.762mmであり、カテーテル1の外径寸法(外層チューブ12の外径寸法D5)は約0.377−1.0mmである。また、カテーテル1の先端部側5の壁厚は、0.044−0.18mmが好ましく、0.07−0.15mmがより好ましい。また、例えば、脳や腹部等の臓器内の目的部位に各種治療薬や塞栓物質、あるいは造影剤などを投与、注入するために用いられるカテーテル1は、全長は50cm−180cmが好ましく、110cm−150cmがより好ましい。
特に、カテーテル1は、曲がりくねった細い血管を通過してより末梢の病変血管など所望部位に向かい進行させられるため、カテーテル1の全長の約5%−30%は柔軟な先端部側5により占められ、長さは5−70cmが好ましく、10−30cmがより好ましい。また、カテーテル1の全長の70%−95%は、基部側2と中途部15とにより占められ、上記中途部15のうち、先端部側5の部分17の長さは、5−50cmが好ましく、20−40cmがより好ましい。また、上記中途部15のうち、基部側2の部分16の長さは、50−150cmが好ましく、50−70cmがより好ましい。同じく、基部側2の長さは、5−50cmが好ましく、10−30cmがより好ましい。また、各変化部分19の長さは、0.1−3cmが好ましく、0.5−1.5cmがより好ましい。
上記内層チューブ11は、カテーテル1の長手方向のほぼ全体にわたり、同一材質の樹脂材により成形されている。この樹脂材は、例えば、ポリエチレン(LDPEまたはHDPE)、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩酸ビニル(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、シリコーンゴム、天然ゴムおよびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂あるいはこれらの混合物などで構成される。
また、内層チューブ11には、例えば、硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン等のX線不通過物質(X線造影性を有する物質)を含有させてもよい。
上記外層チューブ12は、カテーテル1の長手方向のほぼ全体にわたり、同一材質の樹脂材により成形されている。この樹脂材は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)や、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエーテルブロックアミド等の熱可塑性エラストマーであることが好ましく、これらの中でもポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等熱可塑性エラストマーの単一組成の純粋な樹脂、またはこれらの樹脂の混合物などで構成される。
前記編組層の素材である補強糸の材質は、特に限定なく、好ましいのは金属性のワイヤ(例えばSUS304、弾性の高いNiTi合金)、樹脂製の繊維(例えば高強度なアラミド繊維、ポリアミド繊維、炭素繊維)、天然性の繊維、天然性のゴムなどである。さらに、前記編組層の補強糸としては、例えば金、白金、銀、タングステン等のX線不通過物質からなる補強糸やこれらのX線不通過素材と樹脂素材を混合して編み組んだものであっでもよい。また、編組層の補強糸になるワイヤや繊維の断面形状には、特に限定なく、円状、楕円状、三角状、四角状、多角状でもよいが、好ましいのは円状および四角状(図で示してない)である。
上記補強層13は、クロス式のスパイラル編組層、もしくは、ブレード(braid)編組層であるが、コイルや中間チューブであってもよい。
上記補強層13を構成する編組層の補強糸の密度は、上記カテーテル1の長手方向の各部で変化させられている。この密度を大きくしたり小さくしたりすることにより、カテーテル1の各部の補強層13による補強強度が大小変化させられる。上記密度とは広義のものであって、例えば、内層チューブ11の外周面における単位面積当りや、内層チューブ11の軸方向での単位長さ当りの上記補強糸の存在量(重量)であり、上記密度は編組密度ともいわれる。
より具体的には、上記補強糸の密度の変化は、上記補強層13をスパイラル編組層とし、その編組のスパイラルピッチを変化させることにより得られるようになっている。例えば、上記スパイラルピッチの変化の範囲はカテーテル1の長手方向で、0.1−5.0mmであり、好ましくは、1.0−4.0mmである。また、上記密度は、上記基部側2から先端部側5に向かうに従い小さくさせられている。なお、上記密度は、上記基部側2から先端部側5に向かうに従い大きくさせてもよく、カテーテル1の長手方向の各部でほぼ均一にしてもよい。
カテーテル1の耐圧強度は、造影剤、治療薬、塞栓物質などの注入時の圧力に耐えるものであれば特に限定はない。注入時の圧力は診断や治療法によって異なるが、造影剤を注入する場合には高圧力になる場合が多い。一般的にカテーテル1における造影剤などの薬液の注入圧力は、ハブ3に接続する注入器具の注入圧力で140−210N/mm2であるため、耐圧強度として210N/mm2以上が好ましく、更には約700N/mm2で破裂しないことが好ましい。
図2で示すように、X線透視下でカテーテル1の先端の位置を確認できるように、先端から0.5−5.0mm程度基部側2に離間した位置にX線不通過性材料製のマーカ7を外層チューブ12の上に接着してもよいが、補強層13における先端部側5の断端を覆うように設置することが好ましい。さらに、その上に外層チューブ12が被覆され、ソフトチップ6と一体化になるように形成されるのがより好ましい。X線不通過性材料としては、例えば金、白金、銀、プラチナ(Pt)、タングステン等の金属材料から構成される。上記マーカ7の形状は密着巻きコイルや円筒状のバンドであってもよい。マーカ7の長さは、約0.3−1.2mmの範囲でよいが、より好ましいのは0.5−1.0mmの範囲である。上記マーカ7は、X線透視下で確認できることによって、血管系内におけるカテーテル1の先端部側5の位置を決定することができる。
上記カテーテル1の表面処理は特に限定がなく、例えばレーザ研磨処理や、抗血栓性の処理、あるいは親水性高分子物質の処理を付与してもよい。その加工を施し、その基部側2の端部にハブ3を装着すれば、カテーテル装置Aが完成する。
また、上記カテーテル1の外径は、特に限定されないが、脳や肝臓臓器内の目的部位に各種治療薬や塞栓物質、あるいは造影剤などを投与、注入するために用いられるカテーテル1に適用する場合、例えば外径が0.5−1.0mm程度であることが好ましい。なお、カテーテル1以外に本発明のカテーテルを適応する場合には、前述の外径に限定されることは無い。
上記カテーテル1の用途は、特に限定されないが、例えば、ガイディングカテーテル、造影用カテーテル、各種バルーンカテーテル(PTCA用、PTA用、IABP用等)、超音波カテーテル、アテレクトミーカテーテル、内視鏡用カテーテル、各種吸引用カテーテル、各種留置カテーテル、薬液投与用カテーテル、脳や腹部等の臓器(例えば肝臓、腎臓、子宮等)内の目的部位に各種治療薬や塞栓物質、あるいは造影剤などを投与、注入するために用いられるカテーテル(塞栓術用カテーテル)等に適用することができる。
上記構成によれば、内層チューブ11の外径寸法D2と補強層13の内径寸法D3とを、上記カテーテル1の長手方向で、その基部側2よりも中途部15をより小さくし、この中途部15よりも先端部側5を更に小さくしている。
このため、上記カテーテル1の基部側2では、補強層13の径寸法がより大きい分、軸方向の応力を小さく抑制でき、かつ、剛性を大きくできる。ここで、上記カテーテル1の基部側2に操作力(軸方向力、ねじり力)を与えることにより、このカテーテル1を体内で進行させる場合、この体内の各部位からの反力により、上記カテーテル1の基部側2には先端部側5に比べてより大きい軸方向の応力やねじりに基づく剪断応力が生じがちとなる。しかし、上記したように、先端部側5における軸方向の応力を小さく抑制でき、かつ、剛性を大きくできるため、上記基部側2がもつれやねじれなどで破損するということは防止される。つまり、カテーテル1の基部側2の耐キンク性能が向上する。
また、上記カテーテル1の先端部側5では、補強層13の径寸法がより小さくなるため、上記先端部側5における可撓性をより向上させることができる。よって、上記したようにカテーテル1の基部側2に操作力を与えることにより、このカテーテル1を体内で進行させる場合、上記先端部側5は、上記体内の各部位から与えられる反力を和らげるよう円滑に屈曲させられながら、体内の腔構造に従って、所望部位に向かい進行させられる。つまり、体内でのカテーテル1の進行を円滑にさせることができる。
しかも、上記したように、カテーテル1の中途部15における補強層13の径寸法は、上記基部側2と先端部側5とにおける補強層13の各径寸法の中間の値である。このため、上記耐キンク性能や可撓性はカテーテル1の長手方向で緩やかに変化することとなる。よって、上記カテーテル1は、その長手方向の全体にわたり、耐キンク性能と可撓性とがバランスよく向上する。
また、前記したように、内層チューブ11を、カテーテル1の長手方向のほぼ全体にわたり、同一材質の樹脂材により成形している。
このため、カテーテル1の長手方向の各部で内層チューブ11の樹脂材の材質を互いに変化させる、ということに比べて、上記カテーテル1の成形は容易にできる。
また、前記したように、補強層13を補強糸により編み組みされた編組層で構成し、この編組層の補強糸の密度を上記カテーテル1の長手方向の各部で変化させている。
このため、カテーテル1の長手方向の一部において、補強糸の密度を大きくすれば、補強層13による補強強度が大きくなって、上記カテーテル1が体内を進行するとき、このカテーテル1の一部に生じる軸方向の応力を小さく抑制でき、かつ、剛性を大きくできる。一方、上記補強糸の密度を小さくすれば、補強層13による補強強度が小さくなって、カテーテル1の一部の特性を上記と逆にでき、可撓性を向上させることができる。
よって、上記密度を任意に選択することにより、カテーテル1の長手方向の各部における耐キンク性能と可撓性とをそれぞれ所望状態にすることができる。この結果、体内でのカテーテル1の進行を更に円滑にさせることができる。
なお、以上は図示の例によるが、上記カテーテル1の長手方向のほぼ全体にわたり、上記外層チューブ12の外径寸法D5をほぼ一定にしてもよく、また、先端部側5に向かってのテーパ形状にしてもよい。また、上記中途部15における段階的な径変化は、より多段にしてもよい。
以下の図3−5は、実施例1−3を示している。これら各実施例は、前記本発明との比較例と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら本発明との比較例と各実施例とにおける各部分の構成を、本発明の目的、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例1を添付の図3に従って説明する。
図3において、上記カテーテル1の長手方向の各部における上記内層チューブ11の樹脂材11a−11dの材質(特に、材質に基づく硬度)が互いに変化させられている。ここで、上記硬度とは、JIS規格K−7215に従って計測されるショア硬度をいい、以下同じとする。
上記構成によれば、上記各樹脂材11a−11dの材質を種々選択して変化させることにより、上記カテーテル1の長手方向の各部における耐キンク性能と可撓性とをそれぞれ所望状態にすることができる。よって、体内でのカテーテル1の進行をより円滑にさせることができる。
また、上記内層チューブ11を構成する上記各樹脂材11a−11dの硬度は、上記カテーテル1の基部側2から先端部側5に向かうに従い漸次小さくされている。
このため、カテーテル1の基部側2の耐キンク性能の向上と、先端部側5の可撓性の向上とがより確実に得られ、しかも、上記各性能は、カテーテル1の長手方向で緩やかに変化させられる。よって、体内でのカテーテル1の進行を更に円滑にさせることができる。
また、上記カテーテル1の長手方向における上記内層チューブ11、外層チューブ12、および補強層13のそれぞれ径寸法の変化部分19と、上記内層チューブ11の樹脂材11a−11dの材質の変化部分21とは、上記カテーテル1の長手方向で互いに偏位させられている。
ここで、上記カテーテル1が体内の各部位から反力を与えられながらこの体内を進行するとき、上記各変化部分19,21には応力集中が生じがちとなるが、上記したように各変化部分19,21は、カテーテル1の長手方向で互いに偏位して分散させられている。よって、上記カテーテル1の一部に応力集中が生じて座屈などの破損が生じようとすることが防止され、体内でのカテーテル1の進行を更に円滑にさせることができる。
なお、以上は図示の例によるが、内層チューブ11を構成する各樹脂材11a−11dの数は、より少なくても、多くてもよい。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例2を添付の図4に従って説明する。
図4において、上記カテーテル1の径方向の各部における上記内層チューブ11の樹脂材11e−11hの材質(特に、材質に基づく硬度)が互いに変化させられている。これら各樹脂材11e−11hは円形チューブであって,その長手方向の各部断面形状は互いにほぼ同じ大きさとされている。
上記内層チューブ11を構成する各樹脂材11e−11hのうち、径方向の最内層に位置して上記管孔8を形成する樹脂材11eの材質は、フッ素系の樹脂(PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA、FEP、ETFEなど)とされる。これによれば、カテーテル1の管孔8にガイドワイヤを挿入して、このガイドワイヤを管孔8の内周面に対し摺動させるとき、その摺動抵抗を小さく抑制でき、上記カテーテル1に対するガイドワイヤの挿通を円滑にさせることができる。また、上記カテーテル1の管孔8に油性の薬物を注入してこの管孔8を流動させるとき、この管孔8の内周面に対する薬物の摩擦抵抗を小さく抑制でき、圧力損失の上昇を防止できる。
また、上記内層チューブ11を構成する樹脂材11e−11hのうち、他の樹脂材11f−11hの材質は、例えば、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー等の熱可塑性エラストマーであることが好ましく、これらの中でもポリアミドエラストマーであることがより好ましい。上記最内層の樹脂材11e以外の樹脂材11f−11hをポリアミドエラストマーで構成した場合、押出による熱加工性に特に優れるという利点と外層に同じ種類のポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性エラストマーや、これらの混合物等を被覆層にした場合、内層と外層の樹脂がより高い密着性を有することになり、カテーテル1の硬度をより多い段階で変化させ、急激な硬度変化を無くすことが実現できる利点がある。
なお、上記内層チューブ11の径寸法の変化部分19の成形方法は硬度が異なるテーパ形状の同軸チューブを重ねて、熱融合した方法で成形してもよい。
また、上記内層チューブ11を構成する、各樹脂材11e−11hのうち、上記最内層の樹脂材11eの上記先端部側5の端部は、上記先端部側5の端部と同じところに位置し、最外層の樹脂材11hに向かうに従い、その先端部側5の各端部は、より基部側2に位置することとされている。
上記内層チューブ11の各樹脂材11e−11hの各硬度は29D−77Dとされる。この場合、最内層の樹脂材11eは大きい硬度とされる。他の樹脂材11f−11hは、径方向の内方から外方に向かうに従い硬度がより大きくされている。なお、上記各樹脂材11e−11hの硬度は特に限定されることはない。
上記構成によれば、上記カテーテル1の径方向の各部における上記内層チューブ11の樹脂材11e−11hの材質を互いに変化させている。
このため、上記各樹脂材11e−11hの材質を種々選択して変化させることにより、上記カテーテル1の長手方向の各部における耐キンク性能と可撓性とをそれぞれ所望状態にすることができる。よって、体内でのカテーテル1の進行をより円滑にさせることができる。
上記カテーテル1の長手方向の各部における上記外層チューブ12の樹脂材12a−12dの材質(特に、材質に基づく硬度)が互いに変化させられている。また、これら各樹脂材12a−12dの硬度は、上記カテーテル1の基部側2から先端部側5に向かうに従い漸次小さくされている。
このため、上記カテーテル1の基部側2の耐キンク性能の向上と、先端部側5の可撓性の向上とがより確実に得られ、しかも、上記各性能は、カテーテル1の長手方向で緩やかに変化させられる。よって、体内でのカテーテル1の進行を更に円滑にさせることができる。
また、前記したように、カテーテル1の長手方向における上記補強層13の内径寸法D3の変化部分19と上記外層チューブ12の樹脂材の材質の変化部分23とを、上記カテーテル1の長手方向で互いに偏位させている。
ここで、上記カテーテル1が体内の各部位から反力を与えられながらこの体内を進行するとき、上記各変化部分19,23には応力集中が生じがちとなるが、上記したように各変化部分19,23は、カテーテル1の長手方向で互いに偏位して分散させられている。よって、上記カテーテル1の一部に応力集中が生じて座屈などの破損が生じようとすることが防止され、体内でのカテーテル1の進行を更に円滑にさせることができる。
上記外層チューブ12を構成する各樹脂材12a−12dの硬度は25D−77Dとされる。
なお、以上は図示の例によるが、内層チューブ11を構成する各樹脂材11e−11hと、外層チューブ12を構成する各樹脂材12a−12dのそれぞれの数は、より少なくても、多くてもよい。
次に、この実施例3についてのより具体的な実施例につき、説明する。
上記カテーテル装置Aを次のように成形した。
即ち、まず、直径0.50mmの銀メッキ軟銅線(芯材)の上に、無着色の水分散型ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスパージョンの塗布と焼き付けを2回繰返して厚さ0.02mmのPTFE被覆(11e)を成形し、外径が0.54mmのPTFE被覆芯材を成形した。
次に、上記芯材(長さ1400mm)の上に内層チューブ11の樹脂材11fとして、ポリアミドエラストマー(ショア硬度55D)、厚さ0.02mm、長さ1100mmを成形した。また、内層チューブ11の樹脂材11gとして、ポリアミドエラストマー(ショア硬度63D)、厚さ0.02mm、長さ750mmを成形した。また、内層チューブ11の樹脂材11hとして、ポリアミド12(ショア硬度77D)、厚さ0.02mm、長さ150mmを3層切替え式の押出成形方法で連続的に被覆して、テーパ状の多層の内層チューブ11を成形した。
次に、上記の内層チューブ11の外周部に、補強糸として直径20μmの金属線材16本を巻付け、格子状に編み組んだ金属性補強層13を成形した。
その後、補強層13の上に、外層チューブ12の樹脂材12dとして、ポリアミドエラストマー(ショア硬度29D)、厚さ0.02mm、長さ200mmを成形した。また、外層チューブ12の樹脂材12cとして、ポリアミドエラストマー(ショア硬度40D)、厚さ0.02mm、長さ410mmを成形した。また、外層チューブ12の樹脂材12bとして、ポリアミドエラストマー(ショア硬度72D)、厚さ0.03mm、長さ650mmを成形した。また、外層チューブ12の樹脂材12aとして、ポリアミド12(ショア硬度77D)、厚さ0.03mm、長さ140mmを成形した。そして、上記内、外層チューブ11,12を切替え式の押出成形方法で成形することにより、カテーテル1を成形した。
また、前述の通りに、カテーテル1の先端位置にX線不通過性のプラチナ(Pt)製コイルマーカ7を補強層13の先端部側5の断端を覆うように埋設した。また、基部側2の端部にハブ3を装着し、上記カテーテル装置Aを成形した。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例3を添付の図5に従って説明する。
図5において、上記カテーテル1の中途部15は、上記基部側2から先端部側5に向かってのテーパ形状とされている。
本発明との比較例を示し、カテーテルを模式的に示した縦断面図である。
本発明との比較例を示し、カテーテル装置の部分破断全体図である。
実施例1を示し、図1に相当する図である。
実施例2を示し、図1に相当する図である。
実施例3を示し、図1に相当する図である。
1 カテーテル
2 基部側
5 先端部側
8 管孔
11 内層チューブ
11a−11d 樹脂材
11e−11h 樹脂材
12 外層チューブ
12a−12d 樹脂材
13 補強層
15 中途部
19 変化部分
21 変化部分
23 変化部分
A カテーテル装置
D1 径寸法
D2 外径寸法
D3 内径寸法
D4 内径寸法
D5 外径寸法