JP3491700B2 - 半導体集積回路装置の試験用キャリア - Google Patents

半導体集積回路装置の試験用キャリア

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  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路装置の
試験用キャリアに関し、より詳しくは、半導体集積回路
装置チップを収納して、加速度試験などに用いるための
試験用キャリアの改善に関する。近年、LSIの高集積
度化は著しく、同時に電子機器のダウンサイジング化の
傾向も著しい。これらの要求に対応するにはLSIチッ
プの高集積度化もさることながら、チップの高密度実装
技術によるところも大である。その傾向はベアチップ実
装やMCM(マルチチップモジュール)などにおいて特
に顕著となる。
【0002】このような背景から、LSIのチップ状態
での試験に要求される内容の充実度が高まっている。
【0003】
【従来の技術】以下で従来例に係る半導体集積回路装置
の試験について図14,図15を参照しながら説明す
る。なお、図15(b)は、同図(a)のE−E線断面
図である。チップ状態のまま製品としてユーザへ供給す
る場合、初期不良を除去するための加速度試験(以下B
・I試験と称する)やFT(Final Test)はチップの状
態で行う必要がある。
【0004】またMCMのように複数個のチップにより
構成されているパッケージはそのパッケージ内に1個で
も不良チップが含まれていれば、当然製品全体が不良と
なるため、従来のチップ試験の内容では製品の最終歩留
りが著しく低下しやすい。このことから上記のような複
数チップを搭載するパッケージに関しては、そのチップ
はベアチップの状態でB・I試験を行う必要性が高い。
これは今後ますます必要になるであると思われる工程で
あるが、ベアチップ状態でのB・I試験は現在、技術を
模索、確立しようとしているのが現状である。
【0005】通常、ウエハ状態での試験は、ウエハプロ
ーバを用いたPP(Production Prove)試験、すなわち
プローバを用いてウエハ上の微細な電極にコンタクトす
る方法が多用されており、この方法を図14に示すよう
にチップに転用することが第1の方法として提案されて
いる。すなわち、外部の試験装置に接続されたプローバ
1を、チップ2の微細なコンタクト電極2と位置合わせ
してコンタクトをとり、B・I試験を行う炉(以下B・
I炉と称する)に入れて、高温加熱しながら回路を動作
させてB・I試験を行うというものである。
【0006】また、第2の方法として従来用いられてい
るIC用のソケットを用いて、チップの電極にコンタク
トする方法が提案されている。さらに第3の方法とし
て、図15に示すようにポリイミドなどの電気的に絶縁
性の高い材料で作られたフィルム状のシートにICチッ
プの電極と対応した位置に微細なコンタクト用の電極3
Bが設けられ、外部の試験装置とのコンタクトをとるた
めの配線パターン3Aが設けられてなるコンタクトシー
ト3を、チップ2に圧着してチップ2と試験装置とのコ
ンタクトをとる方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の第1〜第3の方法では以下に示すような問題が生じ
る。すなわち、第1の方法のPP試験では、プローバを
用いてチップ上の微細な電極にコンタクトするには、図
14に示すように、チップの電極に対応して高精度に配
列されたプローバ1を用い、チップ2のコンタクト電極
2Aを画像認識し、プローバ1との位置ずれを補正する
高精度の位置合わせ装置を用いることによりはじめて達
成できるが、プローバは一般に非常に高価であって、こ
のようなプローバ1及び位置合わせ装置を個々のチップ
ごとに用意してB・I試験することは現実的でなく、ま
た、できたとしても膨大なコストがかかるので、チップ
でB・I試験するメリットがない。
【0008】また第2の方法によれば、チップの電極の
大きさに比して、従来のICソケットのコンタクトピン
の先端の大きさや、その位置ばらつきが大きく、ICソ
ケットとチップの位置合わせ誤差が大きいので、チップ
電極の大きさを従来よりも大きく設けなければ位置合わ
せができず、微細なチップの電極の状態に則した試験が
できないという問題がある。
【0009】さらに第3の方法では、コンタクトシート
3の電極3Bとチップ2のコンタクト電極2Aとの位置
合わせが困難であり、たとえ画像認識法などで位置合わ
せしたとしても、B・I試験中の振動あるいは運搬中の
衝撃などで容易に両者の位置がずれてしまうという問題
がある。さらに、このコンタクトシートの電極3Bが微
細であって、かつコンタクトシート自体がポリイミドな
どのフィルムからできているため柔軟なので、コンタク
トシート全体をチップに均一に押圧しないと、コンタク
ト電極2Aとコンタクトシート3の電極3Bとの安定し
たコンタクトを得ることができなかったという問題もあ
った。
【0010】さらに上記の第1〜第3の方法について共
通の課題として、通常のパッケージされたICと同等の
雰囲気中でB・I試験すると、チップにごみが付着して
焼き付きを起こすなどの障害が考えられる。また高温状
態で長時間加熱するとチップの電極部の酸化が進んで劣
化してしまい、以降の実装性・接続性が悪くなるという
問題があった。
【0011】以上説明したように、既存の技術では事実
上、ベアチップ状態での試験は非常に困難であった。本
発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、
従来困難であったベアチップの加速度試験などの試験を
可能たらしめる半導体集積回路装置の試験用キャリアを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】 上記した課題は、図4に
例示するような半導体集積回路装置13を載置する基体
12と、前記基体12を被覆して、前記半導体集積回路
装置13と外部機器とのコンタクトをとる蓋体11と、
前記蓋体11と前記基体12との間に形成され、外気に
比して減圧された雰囲気で前記半導体集積回路装置13
を収納する半導体装置収納室12Aとを有する半導体集
積回路装置の試験用キャリアであって、前記試験用キャ
リアは試験時の気圧に比して減圧された雰囲気中で組み
たてられ、前記蓋体11が外界の大気圧によって前記半
導体集積回路装置13に押圧されることを特徴とするこ
とによって解決する。上記した半導体集積回路装置の試
験用キャリアにおいて、図1及び図4に例示するよう
に、前記蓋体11は、フィルム上に前記半導体集積回路
装置13の電極に対応した配線パターン11Bが形成さ
れ、かつ前記基体12と接着するための接着剤部11D
を有する配線フィルム11であることを特徴とする。
記した半導体集積回路装置の試験用キャリアにおいて、
図12に例示するように、前記基体21は、前記蓋体2
2と同程度の剛性をもつ材質のフィルムからなること
特徴とする。
【0013】
【作 用】本発明によれば、図1に例示するように、半
導体集積回路装置13を載置する基体12と、基体12
を被覆して外部機器とのコンタクトをとる蓋体11と、
蓋体11と基体12との間に半導体集積回路装置を収納
する半導体装置収納室12Aを有し、この半導体装置収
納室12Aが外界の気圧に比して減圧されている。
【0014】このため、例えば事前に画像認識法などで
蓋体11と半導体集積回路装置の電極とを位置合わせさ
れれば、半導体装置収納室12Aの気圧が外界の気圧に
比して減圧されていることにより、蓋体が外界の大気圧
によって均一に押圧されるので、たとえ剛性の少ないフ
ィルム状の蓋体11を用いたとしても、蓋体11のコン
タクト用の電極と半導体集積回路装置13のコンタクト
電極とが均一に押圧され、B・I試験中の振動や運搬中
の衝撃があっても、容易に位置ずれしないようにするこ
とが可能となる。
【0015】また、減圧の程度を変化させることによ
り、コンタクト圧力を操作でき、半導体集積回路装置1
3のコンタクト電極と、蓋体11のコンタクト電極を最
適な圧力のコンタクト状態にすることが可能となる。よ
って、半導体集積回路装置の微細な電極パターンに対応
して外部機器とのコンタクトをとることができるので、
ベアチップでの加速度試験など、従来困難であった半導
体集積回路装置の試験をすることが可能になる。
【0016】
【実施例】以下で本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。 (1)第1の実施例 以下で、本発明の第1の実施例について図1〜図7を参
照しながら説明する。なお、図1(b)は図1(a)の
A−A線断面図であり、図4(b)は同図(a)のB−
B線断面図である。
【0017】最初に、本発明の第1の実施例に係る半導
体集積回路装置の試験用キャリアの各部材について説明
する。本実施例に係る半導体集積回路装置の試験用キャ
リアは、図1に示すようにコンタクトシート11とケー
ス12とからなる。コンタクトシート11は、膜厚0.05
〜0.1mm 程度のポリイミドなどからなるフィルム11A
上に、試験対象のチップ13の電極パターンに対応して
形成された導電性のコンタクトパッド11Cと、コンタ
クトパッド11Cに接続され、外部の試験装置とのコン
タクトをとるための導電性の配線パターン11Bが形成
されてなる。
【0018】ケース12は、エポキシ樹脂などからな
り、ポケット12Aが設けられているものであって、こ
のポケット12Aにチップを収納するものである。以上
の部材に試験対象のチップを収納する方法について以下
で図2〜図4を参照しながら説明する。まず、図2に示
すように、試験対象のチップ13、コンタクトシート1
1及びケース12を真空炉14の中に搬入し、チップ1
3のコンタクト電極が上側にくるように、ケース12の
ポケット12A内にチップ13を収納し、XYステージ
15の上に載置する。
【0019】次に、チップのコンタクト電極13Aとコ
ンタクトシート11のコンタクトパッド11Cとの位置
ずれを確認しながら、XYステージ15を移動させるこ
とにより、両者の位置合わせを行う。次いで、真空炉1
4内でコンタクトシート11の一部領域に接着剤を塗布
したのちに、図3(a)に示すように位置合わせ済みの
コンタクトシート11とケース12とを接着する。
【0020】以上までの工程を、大気圧以下の低圧雰囲
気で行う。このとき、窒素などの不活性ガス雰囲気にす
るなどして、真空炉14内での雰囲気には酸素を一切含
まないようにしておく。その後、これらのコンタクトシ
ート11、ケース12及びチップ13が一体化されたも
の(これを以下で試験用キャリアと称する)を、真空炉
14から搬出して常圧雰囲気に出す。このことにより、
チップ13が収納されたポケット12の内部の気圧と、
外界の常圧との気圧差により、コンタクトシート11は
チップ13及びケース12に均一に押圧されて圧着され
る。このことにより、コンタクトパッド11Cとチップ
のコンタクト電極13Aとは確実に圧着される。
【0021】以上の工程を経て、図4に示すような試験
用キャリアが完成する。この試験用キャリアは、コンタ
クトパッド11Cとコンタクト電極とが適切なコンタク
ト力で確実に圧着されて固定されるので、コンタクトシ
ートを用いた従来の第3の方法のように、B・I試験中
の振動あるいは運搬中の衝撃などで容易に両者の位置が
ずれてしまうという問題を極力抑止することが可能にな
る。
【0022】また、従来の第1の方法を採用していない
ので、高精度なプローブヘッド及び位置合わせ機能を個
々のチップごとに用意してB・I試験することにより、
膨大なコストがかかることを抑止でき、さらに従来の第
2の方法も採用していないので、チップ電極の大きさを
従来よりも大きく設けなくてもよいので、通常のサイズ
のチップで試験をすることができ、チップの実状に即し
た試験が可能になる。
【0023】その後、この試験用キャリアを図5に示す
ように、従来用いていた試験用のICソケット17に収
納したのちにB・I炉内に入れ、125℃程度の高温下
で一定時間(例えば48時間,96時間)放置し、その
間チップに通電することによりB・I試験を行う。な
お、本実施例に係る試験用キャリアには、そのケース1
2に、図4、図6に示すような切り欠き部12Bが設け
られているので、B・I試験終了後、ケース12内に収
納されていたチップ13を取り出したいときには、図6
に示すように、この切り欠き部12Bからコンタクトシ
ート12を剥がすことで容易にチップ13を取り出すこ
とができるので、そういった意味でも有効である。
【0024】さらに、図7に示すような従来のプローバ
を用いた第1の方法ではチップの電極部が球状になって
いるエリアバンプチップなどを試験するには、とりわけ
球状のチップ電極とのコンタクトをとりがたく、また試
験中の振動などですぐにずれてしまうので試験の実施が
非常に困難であったが、本実施例に係る試験用キャリア
によれば、図7に示すように、球状のコンタクト電極1
3Aとも容易にコンタクトをとることができ、しかも圧
着されていることにより容易にずれないので、特にこの
ようなチップの試験においては、一層効果的である。
【0025】加えて、チップ13の背面と、ケース12
のポケット12Aの底面とが密着しているので、例えば
アルミニウムなど、放熱性の高い材質でケース12を形
成することにより、試験中のチップの放熱性が促進され
て、試験の信頼性が向上する。さらに、組み立ての際
に、真空炉14内は真空か、もしくは低圧の不活性ガス
雰囲気にしており、とりわけ酸素は混入されないような
雰囲気にしているので、チップ13を収納するポケット
12A内には酸素がないので、B・I試験で高温状態で
長時間加熱しても、チップ13のコンタクト電極13A
の酸化が進んで劣化してしまうことも抑止できるという
効果も生じる。
【0026】(2)第2の実施例 以下で、本発明の第2の実施例について図8〜図10を
参照しながら説明する。なお、第1の実施例と重複する
事項については説明を省略する。又、図8(b)は同図
(a)のC−C線断面図であり、図10(b)は同図
(a)のD−D線断面図である。
【0027】最初に、本実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの各部材について図8を参照しなが
ら説明する。本実施例に係る半導体集積回路装置の試験
用キャリアは、図8に示すようにコンタクトシート11
とケース12とからなる。コンタクトシート11は、第
1の実施例と同様に、膜厚0.05〜0.1mm 程度のポリイミ
ドなどからなるフィルム11A上に、試験対象であるチ
ップ13のコンタクト電極13Aのパターンに対応して
形成された、導電性のコンタクトパッド11Cと、コン
タクトパッド11Cに接続され、外部の試験装置とのコ
ンタクトをとるための導電性の配線パターン11Bが形
成されてなる。
【0028】ケース12は、エポキシ樹脂などからな
り、ポケット12Aとカプラ12Cが設けられている。
このカプラ12Bが設けられている点が第1の実施例と
異なる点である。ポケット12Aはチップ13を収納す
るものであるのは第1の実施例と同様であって、カプラ
12Cは、このポケット12Aに通じており、ポケット
12A内の空気を排気して、チップ収納時にポケット1
2Aの気圧を外界よりも減圧するための排気弁である。
【0029】以上の部材に試験対象のチップを収納する
方法について以下で図9〜図10を参照しながら説明す
る。まず、図9(a)に示すように、ケース12のポケ
ット12Aに試験用のチップ13を、そのコンタクト電
極13Aが上側にくるように収納し、チップ13のコン
タクト電極13Aとコンタクトシート11のコンタクト
パッド11Bとを常圧雰囲気で位置合わせしたのちに、
不図示の接着剤でコンタクトシート11とケース12と
を接着する。
【0030】その後、図9(b)に示すように、カプラ
12Bに不図示の吸引器を接続し、カプラ12Bを開い
て、ポケット12A内の空気を吸引器で吸入することに
より、ポケット12A内の気圧を、ほぼ真空状態になる
まで減圧する。その後、カプラ12Bを閉じて、ポケッ
ト12A内を真空状態にする。以上により、図10に示
すような試験用キャリアが完成する。本実施例に係る試
験用キャリアによれば、第1の実施例と同様の効果を得
ることができるのみならず、組み立ての際に、減圧ある
いは真空雰囲気中で組み立てることなく、常圧雰囲気中
でコンタクトシート11をケース12に接着したのち
に、カプラ12Cからポケット12A内の空気を吸引す
ることで簡単にポケット12A内の気圧を減圧すること
ができるので、真空炉などの大がかりな設備を必要とせ
ず、簡単に、かつ安価に形成することが可能になる。
【0031】(3)第3の実施例 以下で本発明の第3の実施例について図11を参照しな
がら説明する。なお、第1、第2の実施例と重複する事
項については説明を省略する。本実施例に係る半導体集
積回路装置の試験用キャリアは、図11に示すように、
コンタクトシート11とケース12とからなり、第1の
実施例と同様の構成であるが、ケース12に溝12Dが
形成され、その中にゴムなど、密着性の高いOリング1
2Eが埋め込まれ、コンタクトシート11と密着してい
る点のみが第1の実施例と異なる点である。
【0032】このため、密着性の高いOリング12Eが
コンタクトシート11とケース12との間に形成されて
いることにより、両者の密着性が第1の実施例の試験用
キャリアよりも高く、試験中の振動や、搬送中の振動に
生じ易い位置ずれに、より一層強いという効果が生じ
る。 (4)第4の実施例 以下で、本発明の第4の実施例について図12、図13
を参照しながら説明する。なお、第1〜第3の実施例と
重複する事項については説明を省略する。
【0033】本実施例に係る半導体集積回路装置の試験
用キャリアの第1〜第3の実施例と最も異なる点は、試
験用のチップを搭載する基体として、第1〜第3の実施
例の試験用キャリアのようにエポキシ樹脂などの剛体か
らなり、ポケット12Aが設けられているケース12を
用いるのではなく、コンタクトシート11の材質と同様
の、例えばポリイミドなどのシートを用いている点であ
る。
【0034】図12にその一例を示す。図12に示すよ
うに、本実施例に係る試験用キャリアは、基体となる基
板フィルム21と、コンタクトシート22とからなる。
コンタクトシート22は、基本的には第1〜第3の実施
例と同様のものを用いている。基板フィルムは、コンタ
クトシート22と同様の材質の、膜厚0.05〜0.1mm 程度
程度のポリイミドからなるフィルムを用いている。
【0035】これを組み立てる際には、基板フィルム2
1上に試験対象のチップ23を載置、固定して、第1の
実施例と同様にして各部材を不図示の真空炉に搬入し、
チップ23のコンタクト電極23Aと、コンタクトシー
ト22のコンタクトパッド22Aとを位置合わせして、
接着剤などで基板フィルム21とコンタクトシート22
とを接着する。
【0036】その後、真空炉から出して常圧条件に戻す
ことにより、図13に示すように、コンタクト電極23
Aと、コンタクトパッド22Aとが圧着された、試験用
キャリアが完成する。また、図12に示す試験用キャリ
アと同様にして、図13に示すように、基体としてコン
タクトシート22よりも剛性の高いポリイミドなどの材
質からなる基板フィルム30を用いてもよい。
【0037】以上、図12、図13に示す本実施例に係
る試験用キャリアによれば、第1〜第3の実施例のよう
に、チップを収納するポケットが設けられているケース
を用いなくてもよいので、容易に当該試験用キャリアを
形成することができ、コストも安くてすむという利点が
ある。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、半導
体集積回路装置を載置する基体と、基体を被覆して外部
機器とのコンタクトをとる蓋体と、蓋体と基体との間に
半導体集積回路装置を収納する半導体装置収納室を有
し、この半導体装置収納室が外界の気圧に比して減圧さ
れているので、B・I試験中の振動や運搬中の衝撃があ
っても、容易に位置ずれしないようにすることが可能と
なる。
【0039】また、適切なコンタクト圧力をチップにか
けることができるため、半導体集積回路装置の微細な電
極パターンに対応して外部機器とのコンタクトを確実に
とることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの各部材を説明する図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの組み立て工程を示す図(その1)
である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの組み立て工程を示す図(その2)
である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの構造を説明する図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアを用いた試験方法について説明する
図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの作用効果を説明する図(その1)
である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの作用効果を説明する図(その2)
である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの各部材を説明する図である。
【図9】本発明の第2の実施例に係る半導体集積回路装
置の試験用キャリアの組み立て工程を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施例に係る半導体集積回路
装置の試験用キャリアの構造を説明する図である。
【図11】本発明の第3の実施例に係る半導体集積回路
装置の試験用キャリアの構造を説明する図である。
【図12】本発明の第4の実施例に係る半導体集積回路
装置の試験用キャリアの構造を説明する図(その1)で
ある。
【図13】本発明の第4の実施例に係る半導体集積回路
装置の試験用キャリアの構造を説明する図(その2)で
ある。
【図14】従来例に係る半導体集積回路装置の試験につ
いて説明する図(その1)である。
【図15】従来例に係る半導体集積回路装置の試験につ
いて説明する図(その2)である。
【符号の説明】
11,22 コンタクトシート(蓋体) 11A フィルム 11B 配線パターン 11C コンタクトパッド 11D 接着剤部 12 ケース(基体) 12A ポケット(半導体装置収納室) 12B 切り欠き 12C カプラ(排気弁) 12D 溝 12E Oリング(高密着性の部材) 13,23 チップ(半導体集積回路装置) 13A,23A コンタクト電極 14 真空炉 15 XYステージ 16 画像認識装置 21,30 基板フィルム(基体)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体集積回路装置を載置する基体と、 前記基体を被覆して、前記半導体集積回路装置と外部機
    器とのコンタクトをとる剛性をもつ材質のフィルムより
    なる蓋体と、 前記蓋体と前記基体との間に形成され、外気に比して減
    圧された雰囲気で前記半導体集積回路装置を収納する半
    導体装置収納室とを有する半導体集積回路装置の試験用
    キャリアであって、 前記試験用キャリアは試験時の気圧に比して減圧された
    雰囲気中で組みたてられ、前記蓋体が外界の大気圧によ
    って前記半導体集積回路装置に押圧されることを特徴と
    する半導体集積回路装置の試験用キャリア。
  2. 【請求項2】記蓋体は、フィルム上に前記半導体集積
    回路装置の電極に対応した配線パターンが形成され、か
    つ前記基体と接着するための接着剤部を有する配線フィ
    ルムであることを特徴とする請求項1に記載の半導体集
    積回路装置の試験用キャリア。
  3. 【請求項3】記基体は、前記蓋体と同程度の剛性をも
    つ材質のフィルムからなることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体集積回路装置の試験用キャリア。
  4. 【請求項4】前記減圧された雰囲気は、酸素を含まない
    雰囲気であることを特徴とする請求項1、請求項2及び
    請求項3のいずれか一項に記載の半導体集積化回路装置
    の試験用キャリア。
  5. 【請求項5】高密着性の部材が前記基体と前記蓋体との
    間に設けられたことを特徴とする請求項1、請求項2及
    び請求項3のいずれか一項に記載の半導体集積回路装置
    の試験用キャリア。
  6. 【請求項6】前記半導体集積回路装置は、エリアバンプ
    チップであることを特徴とする請求項1、請求項2及び
    請求項3のいずれか一項に記載の半導体集積回路装置の
    試験用キャリア。
  7. 【請求項7】前記基体の端部に切り欠きが形成されたこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項3のいず
    れか一項に記載の半導体集積回路装置の試験用キャリ
    ア。
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