JP3479726B2 - 移植機 - Google Patents

移植機

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JP3479726B2
JP3479726B2 JP18163594A JP18163594A JP3479726B2 JP 3479726 B2 JP3479726 B2 JP 3479726B2 JP 18163594 A JP18163594 A JP 18163594A JP 18163594 A JP18163594 A JP 18163594A JP 3479726 B2 JP3479726 B2 JP 3479726B2
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば野菜の苗などを
畝上に移植するために使用される移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種移植機は、例えば特開平4
ー173005号公報に示されているように、エンジン
などを搭載した機体の前後方向両側に、それぞれ左右一
対の前輪及び後輪を支持すると共に、前記機体の後方側
には、複数の苗収容部を備えた苗トレイを搬送する苗搬
送部と、該搬送部で搬送される苗トレイの苗収容部から
ポット苗を取出す苗取出爪と、この苗取付爪で取出され
たポット苗を受け取って畝上に植付ける開閉可能な移植
爪から成る移植部を設けている。
【0003】前記移植爪は機体の幅方向中間部位に配設
され、また、この移植爪は、機体幅方向への移動は不能
で、上下方向への所定範囲にわたる往復移動のみ可能と
されており、つまり、前記苗取出爪が前記トレイの苗収
容部から取出したポット苗を閉鎖状態で受け取る上方側
の苗受取位置と、苗受取後に該苗受取位置から下降して
畝内に突入し、その突入時に開放状態とされて前記移植
爪内に収容されたポット苗を畝に植え付ける苗植付位置
との範囲で上下往復移動のみ可能とされている。
【0004】そして、前記ポット苗を畝上に植付けると
きには、前記前輪及び後輪を畝間に形成される溝又は畝
の側壁面に沿って走行させながら、前記移植爪を機体の
幅方向中間部位において前記苗受取位置と苗植付位置と
の範囲で上下往復移動させ、前記移植爪が閉鎖状態とさ
れて前記苗受取位置に上昇待機されているとき、前記苗
取出爪により前記搬送部で搬送される苗トレイの苗収容
部からポット苗を取出して前記移植爪内に放出し、この
後該移植爪を前記苗植付位置へと下降させて畝内へと突
入させ、このとき前記移植爪を開放させて内部のポット
苗を前記畝に植付けるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、野菜の種類
などによっては、一条の畝上にポット苗を多数列状に密
状に植付けることが好ましい場合があるが、前記した従
来の移植機では一条植えになっていて、機体の幅方向中
間部位に前記移植爪を設けた構成となっているため、こ
の構成の移植機では多条植えに対応できなかったのであ
る。
【0006】即ち、従来の移植機では、前記機体の幅方
向中間部位に1つの移植爪を設けているだけであり、ま
た、この移植爪の機体幅方向への移動は不能とされ、該
移植爪は機体幅方向中間位置に保持されている。
【0007】そして、植え付け作業時には、前記前輪及
び後輪を畝間に形成される溝に沿って走行させ行なうた
め、この畝壁による規制により前記機体が畝幅方向へ移
動するのも不能となる。、従って、この機体を畝に沿っ
て走行させるときの前記移植爪による畝幅方向の苗植付
軌跡は決まってしまい、このため、たとえ前記機体を畝
に対し往復移動させても、該機体の往復移動時における
前記移植爪の苗植付軌跡が重複することとなり、この結
果、前述したように、一条の畝上に複数列状のポット苗
を植付けようとしも、前記畝上に前記機体に備えた移植
爪の整数倍条数のポット苗を植付けることはできなかっ
たのである。
【0008】本発明の目的は、野菜の種類などに応じて
移植機に備える移植爪の整数倍数のポット苗を一条の畝
に植付けることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、左右の前輪及び左右の後輪
により支持されたフレームに、エンジン及び移植部を有
する機体を幅方向へスライド可能に支持してある移植機
において、前記フレームは前後に離隔する2本のスライ
ドレールと、各スライドレールの両端部を連結し前記前
輪及び後輪により支持された杆体と、各スライドレール
間に配置された位置設定軸と、該位置設定軸に位置変更
可能に設けられ前記機体の幅方向位置を設定するストッ
パと、各スライドレール間に配置されて各後輪に連動さ
れる内軸及び前記機体に回転自由に支持され前記内軸に
スライド可能に套嵌された外筒軸を有する出力軸とを備
えており、前記機体は各スライドレールに摺接される転
動体を備えており、一条の畝に前記移植部の植え付け条
数の整数倍数の複数植えを可能としたことを特徴とす
る。
【0010】
【0011】
【0012】 また、請求項2記載の発明は、前記内軸
は各杆体に支持されており、前記外筒軸は動力伝達用凹
凸状部と該動力伝達用凹凸状部に噛み合う凹凸状伝達部
とを介して套嵌されており、前記エンジンからの回転動
力を各外筒軸に伝達,遮断するためのサイドクラッチを
備えていることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、エンジン、移植
部を備えた機体を、前後輪で支持されるフレームに機体
幅方向にスライド可能に保持したから、前記機体を前記
フレームの幅方向一側に寄せて、このフレームを一条の
畝間溝に沿って往復移動させ、前記畝上に前記移植部に
より苗の植付けを行うことにより、この移植部による植
え付け条数の整数倍数の苗を一条の畝上に植付けること
ができるのである。
【0014】例えば前記移植部に1つの移植爪を設けた
一条植え構成とした場合には、前記機体のフレームに対
するスライド位置を変えて、畝上における前記機体の往
復移動を行うことにより、苗の植付列を重複させること
なく、前記移植爪の整数倍数である2条の苗を植付ける
ことができ、また、複数の移植爪を設ける場合には、該
各移植爪の整数倍条数の苗を前記機体の往復移動によっ
て植付けることができ、更には、前記機体のフレームに
対するスライド位置を変えながら、畝上における前記機
体の往復移動を繰り返すことにより、前記移植爪のさら
に多くの整数倍数である複数条の苗を植付けることがで
きるのである。
【0015】また、前記フレームの前後に前記移植部を
備えた機体をスライド可能に案内するスライドレールを
設けているため、これら各スライドレールで案内させな
がら前記機体を機体幅方向にスライドさせられ、従っ
て、この機体の重量を前記各スライドレールでバランス
良く受け止めて、前記機体を安定した状態で、かつ、該
機体の傾き少なく保持して、機体幅方向へ円滑にスライ
ドさせることができるのである。
【0016】さらに、前記フレームのスライドレール内
に、機体幅方向に延びる位置設定軸を設けて、この位置
設定軸に前記フレームにおける前記機体の幅方向位置を
設定するストッパを位置変更可能に設けたから、前記ス
ライドレールに沿って前記機体を機体幅方向にスライド
させるとき、該機体を前記位置設定軸のストッパに当接
させることにより、前記機体の前記フレームに対する機
体幅方向のスライド位置を所定位置に位置決めすること
ができ、つまり、前記機体に設ける移植部を常に所定の
スライド位置に保持することができ、従って、前記機体
を畝上で往復移動させながら前記移植部により苗の植付
けを行うとき、前記機体の畝上での往動時と復動時とに
おける前記移植部による苗の植付列を畝幅方向に対し常
に一定とすることができる。
【0017】しかも、前記位置設定軸は前記フレームに
おける前後スライドレールの内部側に配設され、つま
り、前記機体が機体幅方向にスライドされる前記各スラ
イドレールの前後中間部位に前記位置設定軸が配設さ
れ、前記機体側の重量は前記各スライドレールにより受
け止められ、前記位置設定軸は機体側の重量を受け難い
ことから、この位置設定軸の1本を用いるだけで前記機
体及び移植部のスライド位置を所定位置に確実に位置決
めすることができながら、前記ストッパが前記位置設定
軸に対し位置変更可能とされていることにより、前記ス
トッパの位置変更を行うことで前記機体及び移植部のス
ライド位置を任意に変えることができて、該移植部によ
る苗の植付列を畝幅方向に対し自由に変更できるのであ
る。
【0018】 また、請求項2記載の発明によれば、前
記左右後輪に伝達する出力軸の内軸は各杆体に支持され
ており、外筒軸は動力伝達用凹凸状部と該動力伝達用凹
凸状部に噛み合う凹凸状伝達部とを介して套嵌されてお
り、さらにエンジンからの回転動力を各外筒軸に伝達,
遮断するためのサイドクラッチを備えているから、前記
機体をその幅方向にスライドさせるとき、これら外筒軸
も前記内軸に対し動力伝達の体制を維持して機体幅方向
にスライドさせられる。
【0019】従って、前記各サイドクラッチを共にオン
動作させることにより、前記凹凸状伝達部及び凹凸状部
を介して前記各外筒軸から各内軸へと動力の伝達を行
い、前記左右後輪を共に回転駆動させて前記機体を直進
走行させることができ、前記移植部により畝上に苗の植
付けを行うことができるし、また、前記機体が畝の終端
部にまで至って機体旋回を行うようなときには、前記各
サイドクラッチの何れか一方をオン動作させ、かつ、他
方側をオフ動作させて、前記各外筒軸から各内軸への一
方側のみの動力伝達を行い、他方側への動力伝達は遮断
し、前記左右後輪の一方側を停止させた状態で他方側を
回転駆動させることにより、前記機体の旋回を円滑に行
うことができるのである。
【0020】
【実施例】図1及び図2は本発明にかかる移植機の要部
を示しており、この移植機は、前後左右両側に一対の前
輪1,1及び後輪2,2を備え、これら各輪1,2で支
持されるフレーム3と、エンジン4や移植部5などを備
えた機体6とから成り、この機体6を前記フレーム3に
機体幅方向にスライド可能に支持させて構成している。
【0021】前記フレーム3は、図1のように、機体前
後方向に延び、幅方向左右両側に機体幅寸法より広い間
隔を置いて配置される第1及び第2杆体31,32と、
該各杆体31,32の中間部位で第2杆体32寄りに配
置される機体前後方向の第3杆体33と、これら各杆体
31,32,33の長さ方向前端側に固定される直杆状
の第1スライドレール34と、前記各杆体31,32,
33の長さ方向後端側に固定され、前記第1スライドレ
ール34と平行状に延びて、幅方向両端が概略コ形状に
屈曲された第2スライドレール35とから枠状に構成し
ている。
【0022】前記各杆体31,32,33は、図2のよ
うにその長さ方向前端側から後方に向かって上方に立上
り、この立上り上端部から後方に水平状に延びる形状と
しており、その前端側には、前部側板36をそれぞれ固
着して、これら各側板36,36の上部側間に前記第1
スライドレール34を貫通させて架設支持し、また、後
端側には後部側板37,37を固着し、これら後部側板
37間にそれぞれ取付ブラケット39,39を固着し、
これらブラケット39を介して前記第2スライドレール
35のそれぞれ屈曲先端側を固定支持し、これら第1,
第2スライドレール34,35と各杆体31,32,3
3とを一体状に結合して枠組している。
【0023】さらに、前記第1杆体31の前端側に固着
される前記前部側板36の前記第1スライドレール34
における支持部位下方側には、機体幅方向に延びる支持
筒30aを貫通状に支持すると共に、前記左側前輪1を
支持する支持アーム11の上端側に、機体幅方向に延び
る軸部12が挿通支持された筒体13を設け、前記軸部
12を前記支持筒30aに挿通させて固定ピンなどで固
定することにより、この支持筒30aと前記軸部12及
び筒体13などを介して前記左側前輪1を前記フレーム
3に支持させており、また、前記軸部12は前記筒体1
3からの左右突出長さが異ならしめられていて、この長
さの異なる軸部12の左右両側を反転させて前記支持筒
30aに挿通支持させることにより、前記左側前輪1の
前記フレーム3に対する機体幅方向の支持位置を変更で
きるようにしている。
【0024】また、前記第2及び第3杆体32,33の
前端側に固着される前記前部側板36の前記第1スライ
ドレール34におけるの支持部位下方側には、前記支持
筒30aと同心状に機体幅方向に延びる支持筒30bを
貫通状に支持すると共に、前記右側前輪1を支持する支
持アーム14の上端側に、機体幅方向に延びる軸部15
が挿通支持された筒体16を設け、前記軸部15を前記
支持筒30bに挿通させて固定ピンなどで固定すること
により、この支持筒30bと前記軸部15及び筒体16
などを介して前記右側前輪1を前記フレーム3に支持さ
せている。
【0025】また、前記軸部15も機体幅方向に長尺に
形成され、この軸部15の前記支持筒30bに対する挿
入深さを調整して前記固定ピンなどで固定することによ
り、更には、前記筒体16の軸部15に対する取付位置
を変更することにより、前記右側前輪1の前記フレーム
3に対する機体幅方向の支持位置を変更できるように
し、前記左車輪の位置変更と相俟って轍間距離を調整可
能としている。
【0026】前記左右前輪の位置変更は、前記第1及び
第2杆体31,32から図1のように外方に突出する位
置と、前記第1及び第2杆体21,32の下方に対応す
る位置との間で行なわれるのであって、前記第1及び第
2杆体21,32は、その下方に前記各前輪1,1が受
入れられるようにその長さ方向後方側は、前記したよう
に上方に立ち上がる形状としている。
【0027】さらに、前記第1及び第2杆体31,32
の後部側板37,37には、前記左右後輪2,2の伝動
ケース21,22の上部側から延びる筒体23,24を
支持している。
【0028】即ち、前記伝動ケ−ス21の上部側には、
前記フレ−ム3の幅方向内方に向けて一体状に筒体2
3,24を突出させて、これら各筒体23,24を前記
第1及び第2杆体31,32の後端側に固着される各後
部側板37,37における前記第2スライドレール35
の支持部位下方側に、前記伝動ケ−ス23,24が揺動
できるようにそれぞれ回転可能に支持させると共に、前
記各筒体23,24間に、前記左右後輪2,2に前記エ
ンジン4からの回転動力を伝達する後記の出力軸7を支
持するのである。
【0029】以上のように、前記左右前輪1,1の軸部
12,15を前記フレーム3側の支持筒30a,30b
を介して前記フレ−ムの前部側に支持し、また、前記左
右後輪2,2の伝動ケース21,22を前記筒体23,
24を介して前記フレーム3側の後部側に支持させるこ
ととにより、前記フレーム3は、前記前後各輪1,2に
より支持されることになるのであって、斯く支持された
フレーム3に前記エンジン4や移植部5が配設された機
体6が、その機体幅方向にスライド可能に支持されるの
である。
【0030】また、前記左右後輪2,2における各伝動
ケース21,22の下部側に設けられ、該各伝動ケース
21,22内のチェン伝動機構を介して前記各後輪2に
前記エンジン4からの回転動力を伝達する車軸20は、
それぞれ前記各後輪2の内外両側方に突出され、これら
各車軸20の内外突出軸部のに前記各後輪2を選択的に
付替えることにより、前記各後輪2の前記フレーム3に
対する支持位置を機体幅方向に変更可能としており、さ
らに、前記各車軸20の内外突出軸位には、それぞれ複
数の取付孔を所定間隔おきに形成して、該各取付孔の何
れかを選択し、前記各後輪2の中心ボス部から固定ピン
など挿入させることによっても、前記各後輪2の前記フ
レーム3に対する支持位置を機体幅方向に変更でき、こ
れらの変更により前記後輪2,2間の轍間距離が調整で
きるようにしている。
【0031】以上のように、前記前後各輪1,2のフレ
−ム3に対する機体幅方向の位置を変更することによ
り、その轍間距離をを畝溝幅に応じて自由に変更するこ
とができるのである。
【0032】さらに、前記機体6におけるエンジン4の
前部側には、下部側が開放された概略コ形状の第1ブラ
ケット61を前記機体6から前方に延びる連結体60を
介して取付け、前記ブラケット61の内部で左右上下部
位に前記第1スライドレール34の外周上下部に摺接さ
れる一対の転動体62を回転自由に支持すると共に、前
記機体6の後部側で上下左右4個所には、それぞれ対向
部位が開放された概略コ形状の第2ブラケット63を取
付け、これら各ブラケット63の内部に前記第2スライ
ドレール35の外周上下部に摺接される一対の転動体6
4を回転自由に支持して、これら第1,第2ブラケット
61,63に設ける各転動体62,64を前記各スライ
ドレール34,35に沿って転動させながら、前記機体
6を機体幅方向にスライドさせるようになすのであり、
斯くすることにより前記機体6の全体を前記フレーム3
に対し機体幅方向に安定よく、円滑に往復移動させるこ
とができるのである。
【0033】しかして前記フレーム3と前記機体6との
間には、該機体6を前記フレーム3側に対し機体幅方向
に移動させるための往復動装置8を設けている。
【0034】この往復動装置8は、前記機体6における
エンジン4の取付部近くに配設される油圧ポンプ80に
油圧配管を介して接続される油圧シリンダ81と、前記
フレーム3及び機体6間に介装され、前記シリンダ81
から延びるピストンロッド82の往復動作で搖動される
搖動アーム83とから構成するのであって、前記フレー
ム3の第3杆体33を支持する前部側板36から延びる
取付板36aに、前記シリンダ81を搖動可能に支持す
ると共に、前記搖動アーム83の前部側に第1筒体84
を取付けて、この前部側を縦軸87を介して前記側板3
6に設けられた取付板36bに揺動可能に支持し、ま
た、後部側には連結杆85を搖動可能に連結して、この
連結杆85の先端側に第2筒体86を取付けて、この第
2筒体86を前記機体6のほぼ重心位置に設けられた取
付板65に、縦軸87を介して揺動可能に支持する一
方、前記シリンダ81から延びるロッド82の先端側を
連結体88を介して前記搖動アーム83の前部側に支持
させる。
【0035】そして、前記機体6に設ける操作体の操作
により前記油圧ポンプ80から圧力油を前記シリンダ8
1内に給排させて前記ピストンロッド82を進退出させ
ることにより、前記搖動アーム83が前記第1筒体84
側の縦軸87を中心に左右方向に搖動し、この揺動によ
り、前記フレーム3の左側に配設された第1杆体31に
寄った側方位置と、このフレーム3の幅方向中間部に配
設された第3杆体33に寄った位置、つまり、前記フレ
−ム3のセンタ−位置との2位置にわたって前記機体6
が機体幅方向にスライドさせられるのである。
【0036】また、以上のように、前記フレーム3に対
し前記機体6をスライドさせる往復動装置8として、前
記油圧シリンダ81を使用する場合、移植機には油圧源
として前記油圧ポンプ80を備えているのが通常である
ことから、この油圧源を利用するのであって、斯くする
ことで機体重量の増大や構成の複雑化などを招くことな
く、軽量かつコスト低廉にできながら、前記油圧シリン
ダ81により前記機体6のフレーム3に対するスライド
操作を行うことができる。
【0037】また、前記第1,第2スライドレール3
4,35の内部側で前記第1,第3杆体31,33に設
けた各前部側板36,36間には、機体幅方向に延びる
位置設定軸40を架設して、この位置設定軸40の外周
囲に左右一対のストッパ41,41を位置変更可能に設
けると共に、前記機体6の前部側には、長さ方向両側に
径大な鍔部6a,6aをもち、前記位置設定軸40に移
動自由に挿嵌される筒体6bを設けて、前記機体6のス
ライド範囲を調整可能に規制している。
【0038】即ち、前記各ストッパ41は、前記位置設
定軸40に移動自由に挿嵌される筒部41aと、該筒部
41aの長さ方向一端側で前記筒体6bの鍔部6aとの
対向側に一体形成された径大な鍔部41bとから成り、
前記筒部41aの外方から固定ピンなどを前記位置設定
軸40の軸方向に設けた複数の取付孔に選択的に挿通さ
せることにより、この位置設定軸40に対する前記各ス
トッパ41の取付位置を変更可能となし、このストッパ
41の位置変更により前記機体6のスライド範囲を調整
すのである。
【0039】また、前記エンジン4からの回転動力を前
記左右後輪2,2に伝達する出力軸7は、図3示したよ
うに、前記左側後輪2を支持する伝動ケース21に設け
た前記筒体23内に突入され、前記伝動ケース21内の
伝動機構を介して前記左側後輪2に連動する第1内軸7
1と、前記右側後輪2を支持する伝動ケース22に設け
た前記筒体24内の中間軸(図示せず)に連結され、該
中間軸及び前記伝動ケース22内の伝動機構を介して前
記右側後輪2に連動する第2内軸72と、前記第1内軸
71に套嵌され、かつ、前記機体6側から延びる第1軸
受筒66に複数の軸受67を介して回転自由に支持され
た第1外筒軸73と、前記機体6側から延びる第2軸受
筒68に複数の軸受69を介して回転自由に支持され、
かつ、前記第1内軸71及び第2内軸72に跨って套嵌
された第2外筒軸74とから構成され、前記第1,第2
内軸71,72には、その外周囲全体にスプラインから
成る動力伝達用凹凸状部71a,72aを、また、前記
第1,第2外筒軸73,74の軸方向両外側には前記凹
凸状部71a,72aに噛み合うスプライン溝から成る
凹凸状伝達部73a,74aをそれぞれ形成する。
【0040】また、前記第1,第2外筒軸73,74の
外周囲で互いに対向する境界部位には、前記エンジン4
からの回転動力が伝達される駆動ギヤ75を遊転可能に
挿嵌支持させると共に、この駆動ギヤ75の左右両側で
前記各外筒軸73,74の境界外周部位には、前記駆動
ギヤ75からの回転動力を前記各外筒軸73,74に伝
達,遮断するための左右一対のサイドクラッチ9,9を
設けるのである。
【0041】図3の実施例では、この各サイドクラッチ
9,9としてボールクラッチを使用している。即ち、前
記駆動ギヤ75の軸方向両側に設けた凹孔75a,75
aと前記各外筒軸73,74の境界外周部位に軸方向に
形成した凹溝73b,74bとの間に係脱可能に介装さ
れた複数の動力伝達用ボール91,92と、前記各外筒
軸73,74上に軸方向に往復移動可能に挿嵌され、前
記各ボール91,92を前記各凹孔75a,75aと凹
溝73b,74bとの間に係脱させる左右一対の第1,
第2操作体93,94と、これら各操作体93,94を
操作する搖動可能な第1,第2操作レバー95,96と
から構成している。
【0042】尚、図3では、前記各サイドクラッチ9,
9の縦断面状態を示しており、該各サイドクラッチ9,
9の断面上部側には、前記駆動ギヤ75から前記各外筒
軸73,74への回転動力を遮断した状態を、また、下
部側には、前記駆動ギヤ75から前記各外筒軸73,7
4への回転動力の伝達状態をそれぞれ示している。
【0043】そして、前記駆動ギヤ75から前記各外筒
軸73,74に回転動力を伝達させるときには、前記第
1,第2操作レバー95,96を機体操縦部などに設け
た操作杆などで搖動操作して、前記各サイドクラッチ
9,9を図3の断面下部側に示したように、前記第1,
第2操作体93,94を軸方向外方側へと移動させ、前
記各ボール91,92を前記各凹孔75a,75aと凹
溝73b,74bとの間に跨って係合させることによ
り、前記各ボール91,92を介して前記駆動ギヤ75
から前記第1,第2外筒軸73,74に回転動力を伝
え、これら各外筒軸73,74から前記凹凸状伝達部7
3a,74aと凹凸状部71a,72aとを介して前記
第1,第2内軸71,72に伝達し、該各内軸71,7
2を介して前記左右後輪2,2を回転駆動させることに
より、前記機体6を直進走行させて、前記移植部5によ
り畝上への苗の植付けが行なえるのである。
【0044】また、前記駆動ギヤ75から前記各外筒軸
73,74への回転動力を遮断させるときには、前記各
サイドクラッチ9,9を図3の断面上部側に示したよう
に、前記第1,第2操作レバー95,96を介して前記
第1,第2操作体93,94を軸方向内方側へと移動さ
せ、前記各ボール91,92を前記凹溝73b,74b
から離脱させて前記各凹孔75a,75a側へと退避さ
せることにより、前記各ボール91,92による前記駆
動ギヤ75から前記各外筒軸73,74への動力伝達を
遮断して前記左右後輪2,2の回転を停止させ得るので
ある。
【0045】さらに、前記機体6が畝の終端部などに至
って機体旋回を行うようなときには、前記第1,第2操
作レバー95,96を介して前記第1,第2操作体9
3,94の何れか一方側を軸方向内方へと移動させ、前
記各ボール91,92の一方側を前記各凹孔75a,7
5aと凹溝73b,74bとの間に跨って係合させるこ
とにより、前記第1,第2外筒軸73,74及び第1,
第2内軸71,72の何れか一方を介して前記左右後輪
2,2の一方側に回転動力を伝達し、また、前記第1,
第2操作体93,94の他方側を軸方向外方へと移動さ
せて、前記各ボール91,92の他方側を前記凹溝73
b,74bから離脱させて前記各凹孔75a,75a側
へと退避させることにより、前記各ボール91,92に
よる前記駆動ギヤ75から前記各外筒軸73,74の他
方側への動力伝達を遮断し、前記左右後輪2,2の他方
側の回転停止を行うのであり、このように左右後輪2,
2の何れか一方側を停止させ、かつ、他方側を回転駆動
させることにより、前記機体6の旋回を行うことができ
るのである。
【0046】尚、同図中、97,97は前記駆動ギヤ7
5の両側壁面と前記各操作体93,94との間に介装さ
せたスプリングであって、該各スプリング97を介して
前記各操作体93,94を常に前記駆動ギヤ75に対し
軸方向外方側に付勢させている。
【0047】また、図に示した実施例では、前記機体6
がスライドされない前記フレーム3の第2杆体32と第
3杆体33との間に形成される空間に、前記油圧ポンプ
80により前記往復動装置8の油圧シリンダ81と共に
作動される昇降シリンダ100を設けて、該シリンダ1
00に設けるピストンロッド101の往復動作で前記前
後各輪1,2の高さを上下調整できるようにしている。
【0048】即ち、前記第フレーム3における第2スラ
イドレール35の前部側に、該スライドレール35と平
行に延びる軸杆102を架設支持して、この軸杆102
の長さ方向一端で前記ピストンロッド101との対向部
位に、該ロッド101の先端側が連結される連結杆10
3を固定すると共に、前記軸杆102上で前記連結杆1
03の近くと、前記軸杆102の長さ方向他端側とにそ
れぞれ第1,第2杆体104,105とをそれぞれ設け
る一方、前記各後輪2,2の伝動ケース21,22から
突設される前記各筒体23,24上に、径方向外方に向
けて突出する第1,第2突起106,107を突出さ
せ、これら各突起106,107と前記各杆体105,
104との間を連結体108,109で連結し、また、
前記フレーム3側の支持筒30a,30bに挿通支持さ
れ、前記各前輪1,1の支持アーム11,14側に設け
た各軸部12,15の軸方向端部に、前記各突起10
6,107と対向状に第3及び第4杆体110,111
を突出させて、これら各杆体110,111と前記各突
起106,107との間を連結体112,113で連結
し、前記ピストンロッド101の往復動により前記前後
輪1,2の上下調整を可能にしている。
【0049】以上の構成において、前記油圧ポンプ80
から圧力油を前記昇降シリンダ100に給排させて前記
ピストンロッド101を進退出させ、これに伴い前記軸
杆102を前後方向何れか一方に回動させることによ
り、前記各連結体108,109を介して前記各突起1
06,107が回動し、この回動により前記各伝動ケー
ス21,22が上下方向に搖動して前記各後輪2,2の
上下高さが調整されるのである。
【0050】また、前記各突起106,107により前
記各連結体112,113を介して前記各軸部12,1
3が同時に回動し、これに伴い前記各支持アーム11,
14を介して前記各前輪1,1の上下高さが前記各後輪
2,2と同一高さに調整されるのであり、斯くすること
で、前記前後各輪1,2の上下高さを常に同一高さにで
き、前記移植部5で畝上に苗を植付けるとき、該苗の植
付深さを一定にできるのである。
【0051】尚、前記フレーム3の各杆体31,32,
33は、前記したように、その後方が立ち上がる形状と
しているから、前記各前輪1,1がこれら各杆体31,
32,33の位置に位置調整されている状態で上方側に
高さ調整されたときでも、該各前輪1,1が前記杆体3
1,32に干渉することはない。
【0052】また、前記機体6に設ける前記移植部5
は、前記機体6の後部側に取付けられた植付伝動ケース
51と、該ケース51に植付アーム52を介して支持さ
れ、このアーム52により上方側の苗受取位置と下方側
の苗植付位置との範囲で上下往復動作される開閉可能な
1つの移植爪53と、複数のポット苗収容部をもつ苗ト
レイTを搬送する搬送部54と、この搬送部54で搬送
される苗トレイTの苗収容部からポット苗を取出して前
記苗受取位置に待機する移植爪53内に取出苗を放出す
る苗取出爪55とから構成されている。
【0053】また、前記植付伝動ケース51には、複数
の杆体56,57を上下搖動可能に支持して、これら各
杆体56,57には、畝A上に被覆されるマルチフイル
ムに移植孔を開設するマルチカッタ58と、前記移植爪
53により畝Aに植付けられたポット苗に培土する培土
輪59とをそれぞれ支持しており、また、前記機体6の
後部側には、後方に向けて延びる左右一対の操縦杆6
c,6cを取付けている。
【0054】さらに、各図の実施例では、前記フレーム
3の上部側に予備の苗トレイTを収容する予備苗台10
を設けている。この予備苗台10は、前記フレーム3を
構成する第1,第2杆体31,32の前後両側に、これ
ら各杆体31,32を跨ぐように概略門形状とされた2
つの横アーム10a,10bを固定し、該各横アーム1
0a,10bの上部側に前後方向に延びる複数の縦アー
ム10cを結合して構成されている。
【0055】次に、以上の構成とした移植機の作用につ
いて説明する。先ず、前記移植部5をもった前記機体6
を前記第1杆体31側に寄せて前記畝A上にポット苗を
植付ける。
【0056】この移植部5による植え付けは、前記前輪
1及び後輪2を畝A間に形成される溝A1に沿って走行
させながら、既知の通り前記移植爪53を上方側の苗受
取位置と下方側の苗植付位置との範囲で上下往復移動さ
せ、そして、前記移植爪53が閉鎖状態で前記苗受取位
置に上昇待機されているとき、前記苗取出爪55により
前記搬送部54で搬送される苗トレイTの苗収容部から
ポット苗を取出して前記移植爪53内に放出し、この後
該移植爪53を前記苗植付位置へと下降させて畝A内へ
と突入させ、前記移植爪53を開放させることにより内
部に取り込むポット苗を前記畝Aに植付けるのであっ
て、この植付動作の繰り返しにより、前記畝Aの幅方向
一側上に一条のポット苗が植付けられるのである。
【0057】そして、前記畝A上にポット苗を多数条、
例えば3条に植付けるには、前記機体6を一つの畝Aに
対し3回往復移動させることにより、多数条の植え付け
ができる。即ち、前記機体6を前記第1杆体31側に寄
せて畝Aを往復動させることにより、その往動時と復動
時とで、前記苗の植付けを行うことにより前記畝の幅方
向両側に2条の苗を植付けることができ、また、前記機
体6の1往復移動後に、前記機体6をスライドさせて、
前記第3杆体33側、つまり、前記フレ−ム3のセンタ
−位置に位置させて再度往動を行うことにより、前記畝
の幅方向中央位置に苗の植付列を重複させることなく、
もう一条の苗を植え付けられ、この結果3条の苗を一条
の畝A上に植付けることができるのである。
【0058】以上のように、前記機体6を前記フレ−ム
3に対しスライドさせ、このフレーム3を往復移動させ
ることにより、前記一つの移植爪53でその整数倍条数
の苗を一条の畝に植付けることができるのであるしか
も、前記機体6を前記各杆体31,33の範囲で2個所
以上の位置にわたってスライド可能とする場合には、前
記フレ−ム3の往復移動でさらに多くの条数の苗植付け
を行うこともできるのである。
【0059】また、以上のように、前記フレーム3の前
後部位に第1,第2スライドレール34,35を設け
て、該各スライドレール34.35で前記機体6を案内
させながら前記機体6を機体幅方向へとスライドさせる
のであるから、この機体6の重量を前記各スライドレー
ル34.35で受け止め、前記機体6を安定した状態に
保持し、かつ、該機体6の傾きを少なくしながら機体幅
方向へとスライドさせることができるのである。
【0060】さらに、前記機体6を前記各スライドレー
ル34,35に沿って機体幅方向にスライドさせるとき
には、前記機体6の前方側に設けた前記筒体66の鍔部
66aの一方側を、前記位置設定軸40に設けた一方側
ストッパ41の鍔部41aに当接させることにより、該
ストッパ41を介し前記機体6を所定のスライド位置に
保持できるのであり、従って、前記機体6を畝A上で往
復移動させながら前記移植部5の移植爪53により苗の
植付けを行うとき、前記機体6の畝A上での往動時と復
動時とにおける前記移植爪53による苗の植付列を畝幅
方向に対し常に一定とできるのである。
【0061】しかも、前記位置設定軸40は、前記フレ
ーム3における各スライドレール34,35の内部側に
配設され、つまり、前記機体6が機体幅方向にスライド
される前記各スライドレール34,35の前後中間部位
に前記位置設定軸40が配設され、前記機体6側の重量
は前記各スライドレール34,35により受け止めら
れ、前記位置設定軸40は前記機体6側の重量を受け難
いことから、この位置設定軸40の1本を用いるだけで
前記機体6及び移植部5のスライド位置を所定位置に確
実に位置決めすることができながら、前記ストッパ41
が前記位置設定軸40に対し位置変更可能とされている
ことにより、前記ストッパ41の位置変更を行うことで
前記機体6及び移植部5のスライド位置を任意に変える
ことができて、該移植爪53による苗の植付列を畝幅方
向に対し自由に変更できるのである。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、左右の前輪及び左右の後輪により支持され
るフレームに、エンジン、移植部を有する機体を機体幅
方向にスライド可能に支持して、一条の畝に前記移植部
の植え付け条数の整数倍数の複数植えを可能としたか
ら、前記機体を一条の畝上において往復移動させ、か
つ、前記フレームに支持した前記各輪を畝間の溝に沿っ
て走行させながら、該畝上に前記移植部により苗の植付
けを行うとき、前記機体の畝上の往動時と復動時とにそ
れぞそれ前記フレームに対し機体を機体幅方向にスライ
ドさせ、このスライド位置に前記移植部を保持して苗の
植付けを行うことにより、この移植部による植え付け条
数の整数倍数の苗を一条の畝上に植付けることができる
のである。
【0063】例えば1つの移植爪を設けた一条植えの移
植部をもつ移植機においては、前記機体のフレームに対
するスライド位置を変えて、畝上における前記機体の往
復移動を行うことにより、苗の植付列を重複させること
なく、前記移植爪の整数倍数である2条の苗を植付ける
ことができ、また、複数の移植爪を設ける場合には、該
各移植爪の整数倍条数の苗を前記機体の往復移動によっ
て植付けることができ、更には、前記機体のフレームに
対するスライド位置を変えながら、畝上における前記機
体の往復移動を繰り返すことにより、前記移植爪のさら
に多くの整数倍数である3条又は、それ以上の複数条の
苗を植付けることができるのである。
【0064】また、前記フレームの前後に前記移植部を
備えた機体をスライド可能に案内するスライドレールを
設けているため、これら各スライドレールで案内させな
がら前記機体を機体幅方向へとスライドさせることによ
り、この機体の重量を前記各スライドレールで受け止
め、前記機体を安定した状態に保持し、かつ、該機体の
傾きをなくして、該機体を円滑にスライドさせることが
できるのである。
【0065】さらに、前記フレームのスライドレール内
に、機体幅方向に延びる位置設定軸を設けて、この位置
設定軸に前記フレームにおける前記機体の幅方向位置を
設定するストッパを位置変更可能に設けているため、前
記スライドレールに沿って前記機体を機体幅方向にスラ
イドさせるとき、該機体を前記位置設定軸のストッパに
当接させることにより、前記機体の前記フレームに対す
る機体幅方向のスライド位置を所定位置に位置決めする
ことができ、つまり、前記機体に設ける移植部を常に所
定のスライド位置に保持することができ、従って、前記
機体を畝上で往復移動させながら前記移植部により苗の
植付けを行うとき、前記機体の畝上での往動時と復動時
とにおける前記移植部による苗の植付列を畝幅方向に対
し常に一定とすることができる。
【0066】しかも、前記位置設定軸は前記フレームに
おける前後スライドレールの内側に配設され、つまり、
前記機体が機体幅方向にスライドされる前記各スライド
レールの前後中間部位に前記位置設定軸が配設され、前
記機体側の重量は前記各スライドレールにより受け止め
られ、前記位置設定軸は機体側の重量を受け難いことか
ら、この位置設定軸の1本を用いるだけで前記機体及び
移植部のスライド位置を所定位置に確実に位置決めする
ことができながら、前記ストッパが前記位置設定軸に対
し位置変更可能とされていることにより、前記ストッパ
の位置変更を行うことで前記機体及び移植部のスライド
位置を任意に変えることができ、この変更により前記移
植部による苗の植付列を畝幅方向に対し自由に変更でき
るのである。
【0067】また、請求項2記載の発明によれば、前記
フレーム側に支持された内軸に対し前記機体側に支持さ
れた各外筒軸を套嵌状態で機体幅方向にスライドさせる
ことにより、これら外筒軸と内軸とを介して前記フレー
ムに対し機体を機体幅方向にスライドさせ、該機体の機
体幅方向へのスライドによって前記移植部による植え付
け条数の整数倍数の苗を一時用の畝上に植え付けること
ができながら、前記各サイドクラッチを共にオン動作さ
せ、前記凹凸状伝達部及び凹凸状部を介して前記各外筒
軸から各内軸へと動力の伝達を行い、前記左右後輪を共
に回転駆動させて前記機体を直進走行させることによ
り、前記移植部で畝上に苗の植付けを行うことができ、
また、前記機体が畝の終端部にまで至って機体旋回を行
うようなときには、前記各サイドクラッチの何れか一方
をオン動作させ、かつ、他方側をオフ動作させて、前記
各外筒軸から各内軸への一方側のみの動力伝達を行い、
他方側への動力伝達は遮断し、前記左右後輪の一方側を
停止させた状態で他方側を回転駆動させることにより、
前記機体の旋回を円滑に行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる移植機を一部省略した要部の平
面図。
【図2】同移植機を一部省略した要部の側面図。
【図3】出力軸及びサイドクラッチを示す拡大断面図。
【符号の説明】
1……前輪 2……後輪 3……フレーム 35,36…スライドレール 4……エンジン 5……移植部 6……機体 7……出力軸 71,72…内軸 73,74…外筒軸 9……サイドクラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 修一 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤン マー農機株式会社内 (72)発明者 大垣 洋三 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株 式会社神崎高級工機製作所内 (56)参考文献 特開 平2−303405(JP,A) 特開 平6−14623(JP,A) 特開 平6−141630(JP,A) 実開 平5−76210(JP,U) 実開 平3−122412(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 - 11/02 303

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の前輪及び左右の後輪により支持さ
    れたフレームに、エンジン及び移植部を有する機体を幅
    方向へスライド可能に支持してある移植機において、前
    記フレームは前後に離隔する2本のスライドレールと、
    各スライドレールの両端部を連結し前記前輪及び後輪に
    より支持された杆体と、各スライドレール間に配置され
    た位置設定軸と、該位置設定軸に位置変更可能に設けら
    れ前記機体の幅方向位置を設定するストッパと、各スラ
    イドレール間に配置されて各後輪に連動される内軸及び
    前記機体に回転自由に支持され前記内軸にスライド可能
    に套嵌された外筒軸を有する出力軸とを備えており、前
    記機体は各スライドレールに摺接される転動体を備えて
    おり、一条の畝に前記移植部の植え付け条数の整数倍数
    の複数植えを可能としたことを特徴とする移植機。
  2. 【請求項2】 前記軸は各杆体に支持されており、前
    記外筒軸は動力伝達用凹凸状部と該動力伝達用凹凸状部
    に噛み合う凹凸状伝達部とを介して套嵌されており、
    記エンジンからの回転動力を各外筒軸に伝達,遮断する
    ためのサイドクラッチを備えている請求項1記載の移植
    機。
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