JPH11187711A - 苗移植機 - Google Patents

苗移植機

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JPH11187711A
JPH11187711A JP36965297A JP36965297A JPH11187711A JP H11187711 A JPH11187711 A JP H11187711A JP 36965297 A JP36965297 A JP 36965297A JP 36965297 A JP36965297 A JP 36965297A JP H11187711 A JPH11187711 A JP H11187711A
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planted
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Eiichiro Kinoshita
木下  栄一郎
Kazuyuki Suzuki
主幸 鈴木
Isao Ishida
石田  伊佐男
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、能率的に複数条植えを行える
ようにする。 【解決手段】 左右一対の走行推進体2,2,3,3
と、該左右一対の走行推進体の間隔部に左右方向に並べ
て設けられた偶数の苗植付部2b(L),2b(R)と
を備え、前記偶数の苗植付部のうちの少なくとも一つを
左右の走行推進体間の左右中心に位置させることがで
き、且つ前記偶数の苗植付部のうちの隣接する二つの苗
植付部を左右の走行推進体間の左右中心を挟んで等距離
に位置させることができるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畝の両側を通る車
輪等の走行推進体で機体を推進させながら畝に苗を植付
ける苗移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】野菜苗用の苗移植機(以下、野菜移植機
とする)として、畝の両側を通る車輪等の走行推進体で
機体を推進させながら畝に苗を植付ける構成のものがあ
る。この種の野菜移植機は1条植え構成のものが多い。
また、その苗植付位置が左右の走行推進体間の中心に固
定されているのが一般的である。このため、従来の一般
的な野菜移植機は、1畝に1条しか苗を植付けることが
できなかった。
【0003】そこで、苗植付部を左右にずらせられるよ
うに構成し、1行程ごとに走行推進体に対する苗植付部
の左右位置を変更して同じ畝を複数行程植付けすること
により、1畝に複数条の苗を植付けられるようにした野
菜移植機が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記野
菜移植機は、苗植付部が一つだけであったので、1行程
で1条しか苗を植付けられず、1畝に苗を複数条植付け
る場合の作業能率が悪いという問題を有していた。ま
た、苗植付部を左右にずらせる機構が複雑であるので、
1条植え構成である割りには機体重量が重く、且つコス
トが高いということも難点であった。
【0005】本発明は上記事情に鑑み、簡単な構成で、
能率的に複数条植えを行える野菜移植機等の苗移植機を
提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は次のように構成した、すなわち、本発明にか
かる苗移植機は、左右一対の走行推進体と、該左右一対
の走行推進体の間隔部に左右方向に並べて設けられた偶
数の苗植付部とを備え、前記偶数の苗植付部のうちの少
なくとも一つを左右の走行推進体間の左右中心に位置さ
せることができ、且つ前記偶数の苗植付部のうちの隣接
する二つの苗植付部を左右の走行推進体間の左右中心を
挟んで等距離に位置させることができるように構成した
ことを特徴としている。
【0007】往行程の苗植付位置の中間部に復行程の苗
植付位置が位置するように往復で植付け作業を行えば、
1畝に苗を偶数条植えられる。
【0008】偶数の苗植付部のうちの少なくとも一つが
左右の走行推進体間の左右中心に位置する状態で苗を植
付ける第一行程と、偶数の苗植付部のうちの隣接する二
つの苗植付部が左右の走行推進体間の左右中心を挟んで
等距離にあり、且つ前記第一行程よりも作動する苗植付
部の数が一つだけ異なる状態で苗を植付ける第二行程と
を組み合わせれば、1畝に苗を奇数条植えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1〜図8は本発明を施した苗移
植機の一例である野菜移植機を表している。この野菜移
植機1は、走行推進体として走行車輪2,2,3,3を
設けた走行部1aと、苗供給装置4、苗植付装置5等か
らなる二つの苗植付部1b(L),1b(R)を備え、
走行部1aによって畝Uを跨いだ状態で機体を進行させ
ながら、苗植付部1b,1bで野菜のポット苗を畝Uの
上面に植付ける構成となっている。作業者は、機体後方
に設けた操縦ハンドル6で適宜機体を操向すると共に、
植付作業時には苗植付部1b,1bの側方を歩行しなが
らそれぞれの苗供給装置4,4へ苗を補給する。以下、
各部の構成について説明する。
【0010】走行部1aは、走行部ミッションケース7
の前側にエンジン9が配置されている。エンジン9の左
側面部には該エンジンの動力で駆動する油圧ポンプ10
が設けられている。また、エンジン9の上側には燃料タ
ンク11等が設けられ、その上側をボンネット12が覆
っている。走行部ミッションケース7の背面部に側面視
長方形の前フレーム13が一体に設けられており、この
前フレームの背面右端部に走行部1aと操縦ハンドル6
をつなぐメインフレーム14の前端部が固着連結されて
いる。メインフレーム14は、右側の苗植付部1b
(R)の下方を通って後方に延び、途中で斜め上向きに
湾曲し、そのまま苗植付部1b(R)の後方位置まで延
びている。そして、その後端部に操縦ハンドル6が固着
して取り付けられている。
【0011】走行部ミッションケース7の左右側面部か
ら、内部に後輪伝動用シャフトが挿通された回動自在な
後輪伝動パイプ15L,15Rが左右側方に突出してい
る。左側の後輪伝動パイプ15Lの方が右側の後輪伝動
パイプ15Rよりも長くなっている。これら後輪伝動パ
イプ15L,15Rの先端部近傍は、前記前フレーム1
3に固定の支持パイプ15a,15aに取り付けた軸受
部15b,15bによって回転自在に支持されている。
そして、左右両後輪伝動パイプ15L,15Rの先端部
に走行チェーンケース16,16が一体に取り付けら
れ、その走行チェーンケースの先端部に設けた後輪車軸
2a,2aに駆動車輪である後輪2,2が取り付けられ
ている。後輪伝動パイプ15L,15R内のシャフトと
走行チェーンケース16,16内のチェーン16a,1
6aを介して、走行部ミッションケース7から後輪車軸
2a,2aへ動力が伝達される。
【0012】図5に示すように、チェーン16aが掛け
られる従動側スプロケット16bは軸受16c,16c
によって走行チェーンケース16に回転自在に支持され
ており、そのスプロケット16bと一体の筒体16dに
形成された六角孔に車軸2aの六角軸部を挿入して該車
軸をスプロケット16bと一体回転するように取り付け
ている。車軸2aは外向き及び内向きのいずれにも取り
付けることができる。また、車軸2aには後輪2を固定
するためのピン孔2b,2bが2箇所設けられており、
後輪2を車軸2aの根元部もしくは先端部のいずれか選
択して装着することができる。
【0013】ピン孔2b,2bの間隔は植付条の条間
(通常約30cm)Wの1/2で、車軸の根元部に装着
した場合の後輪の中心位置と車軸の先端部に装着した場
合の後輪の中心位置との距離が(1/2)Wになるよう
に設定されている。また、外向きに取り付けた車軸の根
元部に装着した場合の後輪の中心位置と内向きに取り付
けた車軸の根元部に装着した場合の後輪の中心位置との
距離も(1/2)Wになるように設定されている。
【0014】エンジン9の下側には、前輪支持パイプ1
7が前後方向のピボット軸17aを支点にして揺動自在
に設けられている。この前輪支持パイプ17は、ピボッ
ト軸17aに対し左側の部分の方が右側の部分よりも長
くなっている。前輪支持パイプ17の左右端部は、前記
後輪伝動パイプ15L,15Rと一体のアーム17b,
17bの前端部に拡縮リンク17c,17cを介して吊
られている。前輪支持パイプ17の左右両端部に前輪支
持軸18,18が摺動自在に嵌合しており、その前輪支
持軸の先端部に前輪支持ロッド19,19が高さ調節可
能に取り付けられ、該ロッドの下端部に従動車輪である
前輪3,3が軸支されている。
【0015】走行部1aには機体に対し後輪2,2を上
下動させて機体位置を制御する機体制御機構が設けられ
ている。この機体制御機構は、走行部ミッションケース
7の上に配置した油圧バルブユニット20から後方に向
けて昇降シリンダ21が設けられ、該シリンダのピスト
ンロッドの先端部に天秤杆22が上下方向の軸まわりに
回動自在に取り付けられている。ピストンロッドは、前
後両端が油圧バルブユニット20とメイフレーム14に
取り付けた取付部材23とで支持されたガイド軸24に
沿って摺動するようになっている。天秤杆22の左右両
端部と、後輪伝動パイプ15,15に固着したスイング
アーム25,25とが、連結ロッド26,26を介して
連結されている。左側の連結ロッド26は、ローリング
シリンダ27が組み込まれており、該シリンダを伸縮作
動させることにより長さを変えられるようになってい
る。
【0016】昇降シリンダ21及びローリングシリンダ
27は、前記油圧ポンプ10から供給される作動油を油
圧バルブユニット20内の制御バルブ(図示せず)で制
御して作動させられる。昇降シリンダ21を伸縮作動さ
せると、左右の後輪2,2が同方向に同量だけ機体に対
し上下動し、機体が昇降する。また、ローリングシリン
ダ27を伸縮作動させると、左右の後輪2,2が逆方向
に同量だけ機体に対し上下動し、機体が左右に傾斜す
る。
【0017】苗植付部1b,1bは左右並列に配置さ
れ、右側苗植付部1b(R)は平面視で走行部ミッショ
ンケース7の後方に位置し、左側苗植付部1b(L)は
その左側方に位置している。両苗植付部1b,1bはほ
ぼ同じ構成である。
【0018】前記前フレーム13の上面に走行部ミッシ
ョンケース7から伝動される苗植付部ミッションケース
30の下部が固着され、該苗植付部ミッションケースの
上部から左側方に植付伝動パイプ30aが設けられてい
る。この植付伝動パイプ30aに左右の苗植付部の第一
植付伝動ケース31,31の基部がそれぞれ固着され、
更に該第一植付伝動ケースの先端部に第二植付伝動ケー
ス32,32の基部が固着されている。そして、第一植
付伝動ケース31,31と第二植付伝動ケース32,3
2に後述する苗植付装置5,5の作動機構が連結されて
いる。また、苗植付部ミッションケース30の上端部に
基部を固定した上部フレーム34に右側苗植付部の苗供
給装置4が取り付けられ、植付伝動パイプ30aに固着
のブラケット35に基部を固定した上部フレーム34に
左側苗植付部の苗供給装置4が取り付けられている。さ
らに、苗植付部ミッションケース30の上端部とブラケ
ット35に固定された苗載台フレーム36に両苗植付部
共用の苗載台37が支持されている。左右の上部フレー
ム34,34の後端部同士は連結フレーム38で連結さ
れている。
【0019】苗供給装置4は、複数の苗供給カップ4
0,…を円周上に等間隔で配置したターンテーブル41
を備えている。ターンテーブル41は、前記上部フレー
ム34に固定された支持板42に、中心軸43を支点に
して回転自在に設けられている。中心軸43にはラチェ
ットホイール45が取り付けられ、そのラチェットホイ
ールの歯に噛み合う方向に付勢したラチェット爪46が
中心軸43に回転自在に嵌合するラチェットアーム47
に取り付けられている。ラチェットアーム47と、後記
前リンク支持アーム67Bと一体に作動する苗供給駆動
アーム49とが苗供給駆動ロッド50を介して連結され
ており、苗供給駆動アーム49が揺動することにより、
ターンテーブル41が苗植付装置5の作動と同期して苗
供給カップ40,…の取付間隔分づつ間欠的に回転す
る。
【0020】各苗供給カップ40,…の底部には開閉自
在なシャッタ52,…が取り付けられている。平面視で
前側やや左寄りの位置が切れたC字形のシャッタ閉じ棒
53が苗供給カップの底部に接する高さに設けられてお
り、上記シャッタ閉じ棒53の切れた部分に相当する苗
供給位置Pに位置する苗供給カップ40のシャッタ52
は自重もしくは苗の重量で開くが、それ以外の苗供給カ
ップ40,…のシャッタ52,…はシャッタ閉じ棒53
に規制されて閉じた状態になる。
【0021】作業時には、機体の進行に合わせて作業者
が左側の後輪2の後方を歩きながら、苗載台37に載置
されている育苗トレイのポット苗を各苗供給カップ4
0,…に補給する。ターンテーブル41の回転により苗
の入った苗供給カップ40が苗供給位置Pまで移動する
と、シャッタ52が開き苗が苗植付装置5の苗植付具6
0の中に落下する。
【0022】苗植付装置5は、下端が尖ったカップ状の
苗植付具60を備えている。この苗植付具60は、前側
部材60aと後側部材60bとからなっており、苗植付
具60の後方に位置する前側部材回動軸61Aに回動自
在に支持された前側部材取付アーム62A,62Aに前
側部材60aが一体に取り付けられ、苗植付具60の前
方に位置する後側部材回動軸61Bに回動自在に支持さ
れた後側部材取付アーム62B,62Bに後側部材60
bが一体に取り付けられている。よって、回動軸61
A,61Bを支点にして両部材60a,60bが回動す
ると、苗植付具60の下部が開閉する。前側部材取付ア
ーム62Aと後側部材取付アーム62Bに形成された長
穴に遊嵌する連動ピン63によって、前側部材60aと
後側部材60bは互いに連動して回動する。前側部材取
付アーム62Aの脚部62aAと後側部材取付アーム6
2Bの脚部62aBとの間に、前側部材60a及び後側
部材60bを閉じる側に付勢するスプリング64が張設
されている。この苗植付具60は、下記の作動機構によ
って所定の動作を行う。
【0023】第二植付伝動ケース32から上方に突出す
る支持部33aに後リンク支持アーム67Aが回動自在
に取り付けられ、その支持アームに基部が枢着された後
リンク68Aの後端に前側部材回動軸61Aが連結され
ている。後リンク68Aの中間部には、第二植付伝動ケ
ース32の後端部に設けた後リンク駆動アーム69Aが
連結されている。また、苗植付部ミッションケース30
に前リンク支持アーム67Bが回動自在に取り付けら
れ、その支持アームに基部が枢着された前リンク68B
の後端に後側部材回動軸61Bが連結されている。前リ
ンク68Bの中間部には、第一植付伝動ケース31の後
端部に設けた前リンク駆動アーム69Bが連結されてい
る。両駆動アーム69A,69Bが駆動回転すると、後
リンク68A及び前リンク68Bが基部の位置を前後に
変動させつつ上下に揺動し、苗植付具60が一定姿勢の
まま上下動する。
【0024】後リンク68Aの基部には開閉アーム71
が回動自在に取り付けられ、その開閉アーム71の先端
部と前側部材取付アーム62Aとが開閉ロッド72で連
結されている。また、後リンク68Aの中間部には後リ
ンク駆動アーム69Aと一体に回転する開閉カム73が
取り付けられている。この開閉カムのカムフォロアとし
てのローラ74が開閉アーム71に設けられている。苗
植付具60が下死点付近にある位置から上昇する行程
で、開閉カム73がローラ74に係合するようになって
いる。開閉カム73がローラ74に係合すると、開閉ロ
ッド72が引かれ、前側部材60aと後側部材60bが
互いに連動して回動し、苗植付具60が開く。開閉カム
73がローラ74に係合しない時は、スプリング64の
張力によって苗植付具60が閉じている。
【0025】苗植付具の60が上死点にある時に、苗供
給装置4により苗が落下供給される。供給された苗は、
前側部材回動軸61Aと後側部材回動軸61Bに取り付
けられている筒状の苗ガイド76を通って苗植付具内に
導かれる。苗を保持した苗植付具60が下降し、下死点
では苗植付具60の下部が畝の表土部に突き刺さり、苗
移植用穴を形成する。これとほぼ同期して苗植付具60
が開き、保持していた苗を上記苗移植用穴の中に解放す
る。そのまま苗植付具60が上昇し、上死点付近まで上
昇すると苗植付具60が閉じる。
【0026】苗植付位置の後方には、下部ほど互いの間
隔が狭くなるように斜めに取り付けた左右一対の鎮圧輪
80,80が設けられている。この鎮圧輪80,80
は、左右方向の鎮圧輪フレーム支点軸81を支点にして
上下に揺動自在な鎮圧輪フレーム82に取り付けられ、
該鎮圧輪フレームの後端部に立設したウエイト装着棒8
3に装着されるウエイト84,…の荷重によって地面に
押し付けられている。装着するウエイト84,…の総重
量を変更するで、鎮圧輪80,80を地面に押し付ける
荷重を調節することができる。機体の進行に伴って鎮圧
輪80,80が畝面を転動し、苗が植付けられた後の苗
移植穴の周囲の土を崩落させて穴を埋め戻すと共に、そ
の跡を軽く鎮圧する。
【0027】なお、前記鎮圧輪フレーム支点軸81の右
端部はメインフレーム14に支持され、左端部は左側苗
植付部の上部フレーム34から垂設したプレート85に
支持されている。そして、この鎮圧輪フレーム支点軸8
1に左右の苗植付部の鎮圧輪フレーム82,82が揺動
自在に取り付けられている。
【0028】メインフレーム14には、畝面の凹凸に応
じて上下に回動する接地体90が取り付けられている。
この接地体90の動きが連動機構91を介して油圧バル
ブユニット20内の昇降用油圧バルブに伝えられ、畝の
上面に対する機体高さが一定になるように前記昇降シリ
ンダ21を作動させる。これにより、苗の植付深さを一
定に維持する。植付深さ調節レバー92で接地体90の
取付角度を変えると、苗の植付深さが調節される。
【0029】また、左右傾斜検出用の振り子95の動き
に連動して油圧バルブユニット20内のローリング用油
圧バルブが切り替わるようになっており、機体が左右に
傾斜するとローリングシリンダ27が適宜作動し、機体
を左右水平に戻すように制御する。
【0030】左右の苗植付部2b(L),2b(R)の
苗植付位置の間隔は植付条の条間Wの2倍に設定されて
いる。また、走行チェーンケース16,16から後輪車
軸2a,2a外向きに取り付け、その車軸の根元部に左
右の後輪2,2を装着した場合(図2に示す状態)、右
側苗植付部1b(R)の苗植付位置が左右後輪2,2間
の左右中心から左側に条間Wの1/2だけずれた位置に
なるように各部の寸法が設定されている。よって、左右
の後輪2,2を機体に対し図2の状態よりも左方に(1
/2)Wだけずらした位置に装着、すなわち右側後輪2
を外向きに取り付けた車軸2aの先端部に装着し、且つ
左側後輪2を内向きに取り付けた車軸2aの根元部に装
着した場合(図3に示す状態)、右側苗植付部2b
(R)の苗植付位置が左右の後輪2,2間の中央に位置
するようになる。また、左右の後輪2,2を機体に対し
図2の状態よりも左方にWだけずらした位置に装着、す
なわち右側後輪2を内向きに取り付けた車軸2aの根元
部に装着し、且つ左側後輪2を外向きに取り付けた車軸
2aの先端部に装着した場合(図4に示す状態)、左右
の苗植付部2b(L),2b(R)の苗植付位置が左右
の後輪2,2間の左右中心を挟んで等距離に位置するよ
うになる。
【0031】この野菜移植機1は以下のようにして苗植
付作業を行う。1畝に苗を4条植付ける場合は、走行推
進体である後輪2,2及び前輪3,3を図2に示す状態
に装着し、左右の苗植付部2b(L),2b(R)を共
に作動させて苗植付けを行う。すると、右側の苗植付部
2b(R)が右から2番目の植付条に苗を植付け、左側
の苗植付部2b(L)が一番左側の植付条に苗を植付け
る。次に、同じ状態のまま、逆向きに走行しながら苗植
付けを行う。これにより、残りの植付条に苗が植付けら
れる。このように、往復2行程で1畝に苗を4条植付け
る。
【0032】1畝に苗を3条植付ける場合、まず第一行
程として、後輪2,2及び前輪3,3を図3に示す状態
に装着し、右側の苗植付部2b(R)だけを作動させて
苗植付けを行う。すると、畝の中央に苗が植付けられ
る。次に、第二行程として、後輪2,2及び前輪3,3
を図4に示す状態に装着し直し、左右両方の苗植付部2
b(L),2b(R)を作動させて苗植付けを行う。こ
れにより、前行程で苗が植えられた畝中央の植付条の左
右両側に苗が植付けられる。このように、第一行程と第
二行程で、1畝に苗を3条植付ける。第二行程を先に行
い、後で第一行程を行うようにしてもよい。各畝ごとに
第一行程と第二行程を続けて行う必要はなく、圃場の全
ての畝に第一行程(或は第二行程)を全い、その後で全
ての畝に第二行程(或は第一行程)を行えばよい。この
ため、図3の状態から図4の状態(或は図4の状態から
図3の状態)へ後輪2,2及び前輪3,3を装着し直す
作業は1度だけでよく、煩わしさはない。
【0033】図示した苗移植機は苗植付部の数が2であ
るが、苗植付部の数を4つ以上の偶数にしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる苗移植機は、偶数の苗植付部のうちの少なくと
も一つを左右の走行推進体間の左右中心に位置させるこ
とができ、且つ前記偶数の苗植付部のうちの隣接する二
つの苗植付部を左右の走行推進体間の左右中心を挟んで
等距離に位置させることができる構成とすることによ
り、1畝に苗を奇数条植付けることも偶数条植付けるこ
とも容易に行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】野菜移植機の側面図である。
【図2】(a)1畝に苗を偶数条植付ける場合の作業状
態を表す野菜移植機の平面図、及び(b)その作業状態
における苗植付状況を表す背面図である。
【図3】(a)1畝に苗を奇数条植付ける場合における
第一行程の作業状態を表す野菜移植機の平面図、及び
(b)その作業状態における苗植付状況を表す背面図で
ある。
【図4】(a)1畝に苗を奇数条植付ける場合における
第二行程の作業状態を表す野菜移植機の平面図、及び
(b)その作業状態における苗植付状況を表す背面図で
ある。
【図5】走行チェーンケースの一部を断面で表した平面
図である。
【図6】苗供給装置の底面図である。
【図7】苗植付装置等の側面図である。
【図8】苗植付装置等の平面図である。
【符号の説明】
1 野菜移植機(苗移植機) 1a 走行部 1b 苗植付部 2 後輪(走行推進体) 3 前輪(走行推進体) 4 苗供給装置 5 苗植付装置 6 操縦ハンドル 80 鎮圧輪

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の走行推進体と、該左右一対の
    走行推進体の間隔部に左右方向に並べて設けられた偶数
    の苗植付部とを備え、前記偶数の苗植付部のうちの少な
    くとも一つを左右の走行推進体間の左右中心に位置させ
    ることができ、且つ前記偶数の苗植付部のうちの隣接す
    る二つの苗植付部を左右の走行推進体間の左右中心を挟
    んで等距離に位置させることができるように構成したこ
    とを特徴とする苗移植機。
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