JP3453330B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP3453330B2
JP3453330B2 JP24775399A JP24775399A JP3453330B2 JP 3453330 B2 JP3453330 B2 JP 3453330B2 JP 24775399 A JP24775399 A JP 24775399A JP 24775399 A JP24775399 A JP 24775399A JP 3453330 B2 JP3453330 B2 JP 3453330B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
charge generation
generation layer
tiopc
charge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24775399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001075298A (ja
Inventor
知己 中村
真人 宮宇地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17168162&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3453330(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP24775399A priority Critical patent/JP3453330B2/ja
Priority to US09/653,252 priority patent/US6447965B1/en
Priority to EP00307550A priority patent/EP1081556B1/en
Publication of JP2001075298A publication Critical patent/JP2001075298A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3453330B2 publication Critical patent/JP3453330B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0001Post-treatment of organic pigments or dyes
    • C09B67/0003Drying, e.g. sprax drying; Sublimation of the solvent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0001Post-treatment of organic pigments or dyes
    • C09B67/0002Grinding; Milling with solid grinding or milling assistants
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0664Dyes
    • G03G5/0696Phthalocyanines

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オキソチタニルフ
タロシアニン(TiOPc)を電荷発生物質として用い
た電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタなどの画像形成装置では、白色
光源に代わってレーザ光源、特に小形で信頼性の高い半
導体レーザ光源が用いられて、画像形成の高速化、高画
質化、ノンインパクト化が図られている。
【0003】画像形成装置に搭載される電子写真感光体
は、無機感光体と有機感光体とに分類される。無機感光
体に用いられる無機系材料の代表的なものとしては、ア
モルファスセレン(a−Se)やアモルファスセレンひ
素(a−AsSe)などのセレン(Se)系材料、バイ
ンダ樹脂中に分散した色素増感した酸化亜鉛(ZnO)
や硫化カドミウム(CdS)およびアモルファスシリコ
ン(a−Si)などがあるが、様々な欠点からほとんど
使用されていない。具体的に、Se系材料およびCdS
を用いた感光体は耐熱性や保存安定性が悪く、またその
廃棄法に問題がある。ZnOを用いた感光体は低感度で
耐久性が低い。a−Siを用いた感光体は公害性が低
く、高感度で高耐久性であるが、プラズマCVD(化学
気相成長)法という製造プロセスに起因する画像欠陥が
発生し、生産性が低く、製造コストが増大する。
【0004】これに対して有機感光体に用いられる有機
系材料は、材料自体が多種存在し、材料を適宜選択する
ことによって保存安定性や毒性の低い感光体を実現する
ことができ、また塗工による薄膜形成が容易で安価に製
造することができることから、近年、感度や耐久性の向
上が急激に図られている。そのような材料としては、ビ
スアゾ系化合物、スクアリック酸メチン系色素、インド
リン系色素、シアニン系色素、ピリリウム系色素および
フタロシアニン系化合物などがある。
【0005】レーザ光源を用いた画像形成装置に搭載さ
れる感光体では、第1に、レーザ光の波長帯域である8
00nm前後の長波長帯域に対して高感度を示すことが
望まれる。ビスアゾ系化合物を用いた感光体は長波長帯
域の感度が低く、スクアリック酸メチン系色素、インド
リン系色素、シアニン系色素およびピリリウム系色素を
用いた感光体は長波長帯域の感度は比較的高いが、繰返
し特性の安定性が低い。したがって、これらの有機系材
料を用いた感光体は実用に至らない。フタロシアニン系
化合物を用いた感光体は、長波長帯域の感度が高くかつ
上記材料に比べて安定性が高い。特に、TiOPcを用
いた感光体は感度が高い。
【0006】ここで、フタロシアニン系化合物は中心金
属の有無やその種類によって感度ピークや物性が異な
り、またその結晶型によって物性が変化する。このた
め、感光体に用いるに当たっては結晶型をも含めて検討
する必要がある。電子写真学会誌第32巻 第3号(1
993)(282頁〜289頁)では、X線回折スペク
トルにおける回折角の違いからTiOPcの結晶型が分
類されている。また、特開昭61−239248号公報
にはα型、特開昭62−67094号公報にはA型、特
開昭64−17066号公報にはY型、特開平3−54
264号公報にはM−α型が記載されており、さらにC
型、M型およびI型などがある。TiOPcの結晶にお
いて構造解析から格子定数が判っているものはC型、P
haseI型およびPhaseII型であり、Phas
eII型は三斜晶系、PhaseI型およびC型は単斜
晶系に属する。これらの結晶格子定数から上記公報に記
載されたA型およびI型はPhaseI型に属し、α型
およびβ型はII型に属し、M型はC型に属する。さら
に、特開平10−237347号公報には、特定のX線
回折スペクトルを示す結晶型TiOPcを用いた感光体
が開示されている。
【0007】第2に、干渉縞を発生することなく画像が
形成できることが望まれる。レーザ光は単波長光である
ので、感光層への入射光と支持体での反射光とが感光層
の界面で干渉し、画像に干渉縞が発生する。その防止対
策として、電子写真学会誌第32巻 第3号(199
3)(282頁〜289頁)には、1.支持体表面を、
切削、スパイラル切削、ブラスト加工および陽極酸化な
どによって粗面化すること、2.支持体上に導電性粒子
を用いた導電層を塗布して表面を適度に粗面化するこ
と、3.支持体と感光層との間の接着層に光を散乱させ
る粒子を入れること、4.感光体を透明にすることが開
示されている。対策1〜3は反射光を乱反射する手法で
あり、対策4は入射光を透過させる手法である。対策4
の具体例として特開平8−194322号公報には、表
面を黒色化した支持体に、透明導電基体シートに有機光
導電層を積層した有機光導電性透明シートを巻付ける技
術が開示されている。
【0008】しかし、対策1では支持体を新たに加工し
なければならない。また、対策2では新たな層を設けな
ければならない。さらに、対策3では新たな粒子を導入
しなければならない。これらによって、各層塗液の塗工
性の低下や電気特性の低下を引起こす可能性がある。ま
た、対策4では導電性支持体自体の材料を変更しなけれ
ばならず、生産コストが増大する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レー
ザ光に対して高感度を示し、かつ干渉縞を生じることな
く画像を形成することができる電子写真感光体を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に感光層を備え、感光層は電荷発生層と電荷輸送層と
を積層して構成される電子写真感光体において、電荷発
生層が、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2
θ±0.2°)7.3°,9.4°,9.6°,11.
6°,13.3°,17.9°,24.1°および2
7.2°に主要な回折ピークを示すオキソチタニルフタ
ロシアニンを電荷発生物質として含有し、電荷発生層の
物色体を表すXYZ表色系における3刺激値のうちの1
要素であるY値が31以上37以下であることを特徴と
する電子写真感光体である。
【0011】本発明に従えば、X線回折スペクトルにお
いて、上述したような回折ピークを示すTiOPcを含
有するのでレーザ光に対して高感度を示し、Y値が31
以上37以下であるので、レーザ光による干渉縞を発生
することなく画像を形成することができる。本発明にお
いて、上述のY値は電荷発生層の濃淡を表す1つの指標
として用いられる。Y値とは、物体色を表すXYZ表色
系における3刺激値のうちの1要素であり、市販の色測
計を用いて測定することができ、たとえば大塚電子株式
会社製 MCPD−2000によって測定することがで
きる。Y値が大きいほど膜厚が薄く、Y値が37よりも
大きいと形成された画像に干渉縞が発生するので、Y値
は37以下にする必要がある。干渉縞は、入射光が電荷
発生層内で吸収されきれず、反射光として放出され、引
続き入射している光と干渉して生じる現象である。Y値
が37よりも大きいと電荷発生層の色が薄く、入射光の
吸収が不充分となり、反射光が発生して干渉縞が発生す
る。
【0012】なお、本発明の感光体は、電荷発生物質と
してTiOPcを含有し、Y値を31以上37以下とし
て実現され、反射光を乱反射させるために支持体表面を
新たに加工したり、支持体上に新たな層を形成したり、
支持体と電荷発生層との間の接着層に光散乱物質を混入
したりする必要はない。したがって、支持体上への層形
成において塗工性が低下することは無く、また感光体の
電気特性が低下することは無い。また、入射光を透過さ
せるために導電性支持体自身の材料を変更して透明とす
る必要は無い。したがって、生産コストの増大は招かな
い。
【0013】また本発明は、前記電荷発生層のY値が3
1以上35以下であることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、特にY値を31以上35
以下とすることによって、レーザ光の入射光と支持体で
の反射光とによる干渉縞を安定的に抑制して、画像を形
成することができる。
【0015】
【0016】
【0017】また本発明は、前記オキソチタニルフタロ
シアニンが、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角
(2θ±0.2°)9.4°と9.6°の重なったピー
ク束の強度が最大で、27.2°のピーク強度が第2番
目であることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、特にX線回折スペクトル
において、上述したような回折ピークを示すTiOPc
を含有することによって、レーザ光に対してさらに高い
感度を示す。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある電子写真感光体10aの断面図である。感光体10
aは、導電性支持体1の上に感光層4を形成して構成さ
れ、感光層4は、バインダ樹脂5および電荷発生物質6
を含有する電荷発生層2と、バインダ樹脂7と電荷輸送
物質8とを含有する電荷輸送層3とを積層して構成され
る機能分離型(積層型)の感光体である。
【0033】図2は、本発明の実施の他の形態である電
子写真感光体10bの断面図である。感光体10bは、
前記導電性支持体1と感光層4との間に下引き層9を設
けたものである。
【0034】本発明において、電荷発生物質6として使
用されるTiOPcの基体構造は、下記一般式(I)で
示される。
【0035】
【化1】
【0036】一般式(I)中、X1〜X4は水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を表し、
k,l,mおよびnは0〜4の整数を表す。
【0037】TiOPcの一般的な合成方法は、モーザ
およびトーマスの「フタロシアニン化合物」(MOSER an
d Thomas.“Phthalocianine Compounds”)に記載され
ている公知の方法に開示されているが、これ以外の合成
方法によって作製しても構わない。
【0038】たとえばo−フタロニトリルと四塩化チタ
ンを加熱融解する方法またはα−クロロナフタレンなど
の有機溶媒の存在下で加熱する方法によって、ジクロロ
チタニウムフタロシアニンが収率よく得られる。さらに
このジクロロチタニウムフタロシアニンを塩基もしくは
水で加水分解することによってTiOPc組成物が得ら
れる。また、1,3−ジイミノイソインドリンとテトラ
ブトキシチタンN−メチルピロリドンなどの有機溶媒下
で加熱する方法によってもTiOPc組成物が得られ
る。得られたTiOPc組成物には、ベンゼン環の水素
原子が塩素、フッ素、ニトロ基、シアノ基またはスルホ
ン基等の置換基で置換されたフタロシアニン誘導体が含
有されていてもよい。
【0039】TiOPc組成物を水の存在下でジクロロ
エタン等の水に非混和性の有機溶媒で処理することによ
って、本発明で限定された結晶型のTiOPcが得られ
る。水の存在下でTiOPcを水に非混和性の有機溶媒
で処理する方法としては、TiOPcを水で膨潤させ有
機溶媒で処理する方法、および膨潤処理を行わずに、水
を有機溶媒中に添加し、その中にTiOPc粉末を投入
する方法が挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。TiOPcを水で膨潤させる方法としては、Ti
OPcを硫酸に溶解させ水中で析出させてウエットペー
スト状にする方法、およびホモミキサ、ペイントミキ
サ、ボールミルおよびサンドミルなどの撹拌・分散装置
を用いてTiOPcを水で膨潤させウエットペースト状
にする方法などが挙げられるが、これらの方法に限られ
るものではない。
【0040】また、TiOPc組成物を溶液中またはバ
インダ樹脂を溶解させた溶液中で、充分な時間の撹拌ま
たは機械的な尽力でミリングすることによっても、本発
明で限定された結晶型のTiOPcが得られる。撹拌処
理に用いられる装置としては、一般的な撹拌装置の他
に、ホモミキサ、ペイントミキサ、ディスパーサ、アジ
タ、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカ、ダイ
ノミル、アトライタおよび超音波分散装置などを用いる
ことができる。処理後、濾過し、メタノール、エタノー
ルおよび水などを用いて洗浄し、単離してもよいし、処
理後、バインダ樹脂を加えてそのまま塗液として使用し
てもよい。また、処理の際に予めバインダ樹脂を加えて
いたものは、そのまま塗液として使用することができ
る。
【0041】電荷発生層2に含有される電荷発生物質6
としては、上記合成方法で得られたTiOPcだけでな
く、他の電荷発生物質6が含まれていてもよい。
【0042】また電荷発生層2には、バインダ樹脂5が
含有される。バインダ樹脂5としては、ポリエステル樹
脂、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステルポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルア
セトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニ
ルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテル等、
あるいはその共重合体を単独もしくは2種類以上の混合
物として用いることができる。
【0043】電荷発生層用塗液には、バインダ樹脂5お
よび電荷発生物質6の他に溶剤が含まれる。該溶剤とし
ては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エ
チルおよび酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフ
ランおよびジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トル
エンおよびキシレン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシド等の非
プロトン性極性溶媒等を単独もしくは2種類以上混合し
て用いることができる。
【0044】電荷発生層用塗液の作製方法としては、バ
インダ樹脂5、電荷発生物質6および溶剤をそれぞれ1
種類もしくは2種類以上混合した後、分散装置によって
分散させて、濁度が180以上350以下に調整され
る。また、さらに分散を進めて、濁度が200以上35
0以下に調整される。なお、分散処理に用いられる装置
としては、一般的な分散装置の他に、ホモミキサ、ペイ
ントミキサ、ディスパーサ、アジタ、ボールミル、サン
ドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル、アトライタ、
超音波分散装置等を用いることができる。
【0045】なお、TiOPcを含有する電荷発生層用
塗液は、上記の方法によって製造されたもののみに限定
されない。すなわち、180以上350以下の濁度を有
するものであれば、いかなる製造方法によって製造され
ても構わない。
【0046】導電性支持体1の材料としては、支持体自
体が導電性を有する材料、たとえばアルミニウム、アル
ミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、ニッケルおよび
チタンを用いることができ、その他にアルミニウム、
金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チタン、酸化インジウム
および酸化錫を蒸着したプラスチックや紙、導電性粒子
を含有したプラスチックや紙、導電性ポリマを含有する
プラスチック等を用いることができ、ドラム状、シート
状およびシームレスベルト状のものが使用できる。
【0047】電荷発生層2の形成方法としては、シート
の場合にはベーカアプリケータ、バーコータ、キャステ
ィングおよびスピンコートによって、ドラムの場合には
スプレ法、垂直型リング法および浸漬塗工法によって作
製される。このとき、電荷発生層2の膜厚を制御するこ
とによって31以上37以下、特に35以下の所望のY
値が得られる。
【0048】電荷輸送層3に含有される電荷輸送物質8
としては、たとえばポリビニルカルバゾールおよびポリ
シランなどの高分子化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾ
リン化合物、オキサジアゾール化合物、スチルベン化合
物、トリフェニルメタン化合物、トリフェニルアミン化
合物、およびエナミン化合物の低分子化合物が用いられ
る。
【0049】電荷輸送層3に含有されるバインダ樹脂7
としては、たとえばポリメチルメタクリレート、ポリス
チレンおよびポリ塩化ビニル等のビニル重合体やその共
重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステ
ルカーボネート、ポリスルホン、フェノキシ、エポキ
シ、およびシリコーン樹脂などが挙げられ、これらは単
独あるいは2種類以上混合して利用してもよく、またそ
れらの樹脂を構成するのに必要なモノマの共重合体や部
分的に架橋した熱硬化性樹脂を使用しても構わない。
【0050】電荷輸送層用塗液には、バインダ樹脂7お
よび電荷輸送物質8の他に溶剤が含まれる。溶剤として
は、たとえばジクロロメタンおよび1,2−ジクロロエ
タンなどのハロゲン系溶剤、アセトン、メチルエチルケ
トンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチ
ルおよび酢酸ブチルなどのエステル類、テトラヒドロフ
ランおよびジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、ト
ルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、N,N
−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドな
どの非プロトン性極性溶媒を用いることができる。
【0051】電荷輸送層3の形成方法としては、電荷輸
送物質8を溶剤に溶解させたものに、バインダ樹脂7を
加え、シートの場合にはベーカアプリケータ、バーコー
タ、キャスティングおよびスピンコートによって、ドラ
ムの場合にはスプレ法、垂直型リング法および浸漬塗工
法によって作製される。
【0052】電荷輸送層3の膜厚としては、5〜60μ
mが好ましく、特に10〜40μmが好ましい。
【0053】電荷発生層2および電荷輸送層3には、必
要に応じて添加剤としてレベリング剤、酸化防止剤およ
び増感剤などの各種添加剤を含んでもよい。酸化防止剤
としては、ビタミンE、ハイドロキノン、ヒンダードア
ミン、ヒンダードフェノール、パラフェニレンジアミ
ン、アリールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄
化合物、有機燐化合物などが用いられる。
【0054】導電性支持体1と感光層4の間に設ける下
引き層9としては、アルミニウム陽極酸化膜、酸化アル
ミニウム、水酸化アルミニウムおよび酸化チタンなどの
無機層の他に、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セル
ロース類、ゼラチン、でんぷん、ポリウレタン、ポリイ
ミド、ポリアミド、カゼインおよびN−メトキシメチル
化ナイロンなどが用いられる。さらに、これらに酸化チ
タン、酸化錫および酸化アルミニウムなどの粒子を分散
させてもよい。
【0055】また、感光層4の上の最表面層として、た
とえば熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を主体とするオ
ーバコート層を設けてもよい。
【0056】また、通常は電荷発生層2の上に電荷輸送
層3を形成するが、その逆も可能である。各層の形成法
としては、層に含有させる物質を溶剤に溶解または分散
させて得られた塗液を順次塗布するなどの公知の方法が
適用できる。
【0057】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
【0058】(製造例1)o−フタロジニトリル40
g、四塩化チタン18gおよびα−クロロナフタレン5
00mlを窒素雰囲気下、200〜250℃で3時間加
熱撹拌して反応させ、100〜130℃まで放冷後、熱
時濾過し、100℃に加熱したα−クロロナフタレン2
00mlで洗浄してジクロロチタニウムフタロシアニン
粗生成物を得る。この粗生成物を室温にてα−クロロナ
フタレン200ml、ついでメタノール200mlで洗
浄後、さらにメタノール500ml中で1時間熱懸洗を
行う。濾過後得られた粗生成物を水500ml中で、p
Hが6〜7になるまで、熱懸洗を繰返した後、乾燥して
TiOPc結晶を得た。この結晶のX線回折測定を行っ
たところ、図3に示すようなスペクトルが得られた。図
3ではブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°に最大
回折ピークを示し、かつ9.5°,9.7°,11.7
°,15°,23.5°および24.1°に回折ピーク
を有する特開昭64−17066号公報に記載のY型と
呼ばれる結晶型TiOPcであることが判る。
【0059】また、X線回折スペクトルの測定方法は、
次の条件で測定したものである。
【0060】 X 線 源 CuKα=1.54050A 電 圧 30〜40kV 電 流 50mA スタート角度 5.0deg. ストップ角度 30.0deg. ステップ角度 0.01〜0.02deg. 測 定 時 間 0.5〜2.0deg./min. 測 定 方 法 θ/2θ スキャン法 電荷発生物質6としてこのTiOPc結晶0.8gと、
バインダ樹脂5としてポリブチラール(積水化学工業
製:エスレックBL−1)0.4gとをメチルエチルケ
トン60gに混合し、ボールミル装置によって直径2m
mのガラスビーズ40gとともに分散処理を施し、濁度
が181であるTiOPcを含有する電荷発生層用塗液
1を得た。なお、この塗液8mlをアルミ板上に滴下
し、溶剤乾燥後に上述したのと同じ条件でX線回折スペ
クトルの測定を行ったところ、図3と同様のY型結晶で
あることを示す回折スペクトルが得られた。
【0061】(製造例2)製造例1で得られたTiOP
c結晶をメチルエチルケトンに混合し、ペイントコンデ
ィショナ装置(レッドレベル社製)によって直径2mm
のガラスビーズとともにミリング処理し、メタノールで
洗浄した後、乾燥してTiOPc結晶を得た。この結晶
の製造例1と同じ条件でのX線回折スペクトルを図4に
示す。ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°,9.4
°,9.6°,11.6°,13.3°,17.9°,
24.1°および27.2°に回折ピークを有し、その
うち9.4°と9.6°の重なったピーク束が最大回折
ピークを示し、かつ27.2°のピークが第2番目のピ
ークを示しており、本発明の結晶形TiOPcであるこ
とが判る。
【0062】このTiOPc結晶とポリブチラール(積
水化学工業製:エスレックBL−1)とをメチルエチル
ケトンに混合し、ビーズミル装置によって直径2mmの
ガラスビーズとともにミリング処理し、濁度が206で
あるTiOPcを含有する電荷発生層用塗液2を得た。
なお、製造例1と同様にこの塗液2のX線回折スペクト
ル測定を行ったところ、図4と同様の回折スペクトルが
得られた。
【0063】(製造例3) 製造例1で得られたTiOPc結晶とバインダ樹脂5と
してポリブチラール(積水化学工業製:エスレックBL
−1)とをメチルエチルケトンに混合し、ペイントシェ
ーカ装置によって直径2mmのガラスビーズとともにミ
リング処理を施し、濁度が215であるTiOPcを含
有する電荷発生層用塗液3を得た。この塗液3は、製造
例1と同じ条件において図5に示すようなX線回折スペ
クトルを示す。図5ではブラッグ角(2θ±0.2°)
7.3°,9.4°,9.6°,11.6°,13.3
°,17.9°,24.1°および27.2°に回折ピ
ークを有し、そのうち9.4°と9.6°の重なったピ
ーク束が最大回折ピークを示し、かつ27.2°のピー
クが第2番目のピークを示しており、本発明の結晶型T
iOPcであることが判る。
【0064】(製造例4) 製造例1で得られたTiOPc結晶とバインダ樹脂5と
してポリブチラール(積水化学工業製:BM−1)とを
シクロヘキサノンに混合し、ペイントシェーカ装置によ
って直径2mmのガラスビーズとともにミリング処理を
施し、濁度が220であるTiOPcを含有する電荷発
生層用塗液4を得た。なお、この塗液4の製造例1と同
じ条件でのX線回折スペクトルは、図5と同様にブラッ
グ角(2θ±0.2°)7.3°,9.4°,9.6
°,11.6°,13.3°,17.9°,24.1°
および27.2°に回折ピークを有し、そのうち9.4
°と9.6°の重なったピーク束が最大回折ピークを示
し、かつ27.2°のピークが第2番目のピークを示し
ており、本発明の結晶型TiOPcであることが判る。
【0065】(比較製造例1)製造例1で得られたTi
OPc結晶とバインダ樹脂5としてポリブチラール(積
水化学工業製:BX−1)とをテトラヒドロフランに混
合し、ビーズミル装置によって直径1mmのガラスビー
ズとともにミリング処理し、濁度が105であるTiO
Pcを含有する電荷発生層用塗液5を得た。この塗液5
は、製造例1と同じ条件において図6のようなX線回折
スペクトルを示す。図6から、ブラッグ角(2θ±0.
2°)26.3°に最大回折ピークを示し、かつ9.3
°,10.6°,13.2°,15.1°,15.7
°,16.1°,20.8°,23.3°および27.
1°に回折ピークを有する特開昭62−67094号公
報に記載のA型と呼ばれる結晶型TiOPcであること
が判る。
【0066】(実施例1)アルミニウム製のドラム状支
持体を導電性支持体1とし、酸化チタンと共重合ナイロ
ン(東レ社製:CM8000)とをメチルアルコールと
1,3−ジオキソランとの混合溶剤に溶解した下引き層
用塗液が満たされた塗液槽に、支持体1を浸漬し、引上
げて薄膜を基体上に形成させる一般的な浸漬塗工法によ
って塗布し、乾燥して、膜厚1μmの下引き層9を形成
した。
【0067】製造例1において得られたTiOPcを含
有する電荷発生層用塗液1を、上記と同様の浸漬塗工法
によって下引き層9の上に塗布し、乾燥して、Y値が3
6.5の電荷発生層2を形成した。なお、このときの支
持体1の引上げ速度は、4.0mm/sec.であっ
た。
【0068】次に下記構造式(II)で示されるエナミ
ン化合物をポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製:
PCZ−200)と1:1の重量比で混合し、テトラヒ
ドロフランを溶剤として21重量%の溶液を作り、電荷
発生層2の上に上記と同様の浸漬塗工法によって塗布
し、乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送層3を形成し
た。
【0069】
【化2】
【0070】以上のようにして、下引き層9、電荷発生
層2および電荷輸送層3を備える機能分離型の感光体試
料1を得た。
【0071】(実施例2)アルミニウム製のドラム状支
持体を導電性支持体1として、酸化チタンと共重合ナイ
ロン(東レ社製:CM8000)とをメチルアルコール
と1,3−ジオキソランとの混合溶剤に溶解した下引き
層用塗液を作製し、一般的な浸漬塗工法によって支持体
1の上に塗布し、乾燥して、膜厚1μmの下引き層9を
形成した。
【0072】電荷発生層用塗液として製造例1において
得られたTiOPcを含有する電荷発生層用塗液1を用
い、上記と同様の塗工法によって下引き層9の上に塗
布、乾燥して、Y値が36である電荷発生層2を形成し
た。なおこのとき、支持体1の引上げ速度は、7.0m
m/sec.であった。
【0073】次に、電荷輸送物質8として下記構造式
(III)で示されるヒドラゾン系化合物とポリカーボ
ネート樹脂(三菱瓦斯化学社製:PCZ−200)とを
1:1の重量比で混合し、テトラヒドロフランを溶剤と
して、21重量%の溶液を作り、上記と同様の浸漬塗工
法によって電荷発生層2の上に塗布し、乾燥膜厚が25
μmの電荷輸送層3を形成した。
【0074】
【化3】
【0075】以上のようにして、下引き層9、電荷発生
層2および電荷輸送層3を備える機能分離型の感光体試
料2を得た。
【0076】(実施例3) アルミニウム製のドラム状支持体を導電性支持体1とし
て、電荷発生層用塗液として製造例2において得られた
TiOPcを含有する電荷発生層用塗液2を、一般的な
浸漬塗工法によって支持体1の上に直接塗布し、乾燥し
て、Y値が36の電荷発生層2を形成した。なおこのと
き、支持体1の引上げ速度は、4.0mm/sec.で
あった。
【0077】電荷輸送層3については、下記構造式(I
V)で示されるブタジエン系化合物を電荷輸送物質8と
して用い、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製:
PCZ−200)と1:1の重量比で混合した後、テト
ラヒドロフランを溶剤とし、21重量%の溶液を作り、
上記電荷発生層2の上に塗布し、乾燥膜厚が25μmの
電荷輸送層3を形成した。このようにして、下引き層9
がない機能分離型の感光体試料3を得た。
【0078】
【化4】
【0079】(実施例4)アルミニウム製のドラム状支
持体を導電性支持体1として、酸化チタンと共重合ナイ
ロン(東レ社製:CM8000)とをメチルアルコール
と1,3−ジオキソランの混合溶剤に溶解した下引き層
用塗液を、一般的な浸漬塗工法によって維持体1の上に
塗布し、乾燥して、膜厚が1μmの下引き層9を形成し
た。
【0080】電荷発生層用塗液として製造例2において
得られたTiOPcを含有する塗液2を用い、上記と同
様の塗工法によって下引き層9の上に塗布し、乾燥し
て、Y値が32である電荷発生層2を形成した。なおこ
のとき、支持体1の引上げ速度は、7.0mm/se
c.であった。
【0081】ついで電荷輸送物質8として上記構造式
(II)のエナミン化合物をポリカーボネート樹脂(三
菱瓦斯化学社製:PCZ−200)と1:1の重量比で
混合し、テトラヒドロフランを溶剤とし、21重量%の
溶液を作り、上記電荷発生層2の上に塗布し、乾燥膜厚
が25μmの電荷輸送層3を形成した。
【0082】以上のようにして、下引き層9、電荷発生
層2および電荷輸送層3を備える機能分離型の感光体試
料4を得た。
【0083】(実施例5) 電荷発生層用塗液として製造例3において得られたTi
OPcを含有する塗液3、電荷輸送物質8として上記構
造式(III)のヒドラゾン系化合物を用い、浸漬塗工
法によって実施例3と同様な下引き層がない機能分離型
の感光体試料5を得た。なおこのとき、電荷発生層2の
Y値は35で、電荷発生層形成時の支持体1の引上げ速
度は、5.0mm/sec.であった。
【0084】(実施例6)アルミニウム製のドラム状支
持体を導電性支持体1として、酸化チタンと共重合ナイ
ロン(東レ社製:CM8000)とをメチルアルコール
と1,3−ジオキソランとの混合溶剤に溶解した下引き
層用塗液を、一般的な浸漬塗工法によって支持体1の上
に塗布し、乾燥して、膜厚が1μmの下引き層9を形成
した。
【0085】電荷発生層用塗液として製造例4において
得られたTiOPcを含有する電荷発生層用塗液4を上
記と同様の塗工法によって下引き層9の上に塗布し、乾
燥して、Y値が36.5である電荷発生層2を形成し
た。なおこのとき、支持体1の引上げ速度は、4.0m
m/sec.であった。
【0086】次に上記構造式(II)で示されるエナミ
ン化合物をポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製:
PCZ−200)と1:1の重量比で混合し、テトラヒ
ドロフランを溶剤とし、21重量%の溶液を作り、上記
と同様の塗工法によって電荷発生層2の上に塗布し、乾
燥膜厚が25μmの電荷輸送層3を形成した。
【0087】以上のようにして下引き層9、電荷発生層
2および電荷輸送層3を備える機能分離型の感光体試料
6を得た。
【0088】(実施例7)アルミニウム製のドラム状支
持体を導電性支持体1として、酸化チタンと共重合ナイ
ロン(東レ社製:CM8000)とをメチルアルコール
と1,3−ジオキソランとの混合溶剤に溶解した下引き
層用塗液を、一般的な浸漬塗工法によって支持体1の上
に塗布し、乾燥して、膜厚が1μmの下引き層9を形成
した。
【0089】電荷発生層用塗液として製造例4において
得られたTiOPcを含有する電荷発生層用塗液4を用
い、上記と同様の塗工法によって下引き層9の上に塗布
し、乾燥して、Y値が31である電荷発生層2を形成し
た。なおこのとき、支持体1の引上げ速度は、8.0m
m/sec.であった。
【0090】次に、電荷輸送物質8として上記構造式
(II)で示されるエナミン化合物をポリカーボネート
樹脂(三菱瓦斯化学社製:PCZ−200)と1:1の
重量比で混合し、テトラヒドフランを溶剤とし、21重
量%の溶液を作り、上記と同様の塗工法によって電荷発
生層2の上に塗布し、乾燥膜厚が25μmの電荷輸送層
3を形成した。
【0091】以上のようにして下引き層9、電荷発生層
2および電荷輸送層3を備える機能分離型の感光体試料
7を得た。
【0092】(比較例1)電荷発生層用塗液として比較
製造例1において得られたTiOPcを含有する電荷発
生層用塗液5を用い、電荷輸送物質8として上記構造式
(III)のヒドラゾン系化合物を用いて、浸漬塗工法
によって実施例1と同様の下引き層9、電荷発生層2お
よび電荷輸送層3の積層構造を有する機能分離型の感光
体試料8を得た。なおこのとき、電荷発生層2のY値は
42であり、電荷発生層形成時の支持体1の引上げ速度
は、4.0mm/sec.であった。
【0093】(比較例2)電荷発生層用塗液として比較
製造例1において得られたTiOPcを含有する電荷発
生層用塗液5を用いて、上記比較例1以上に色が濃い電
荷発生層2を形成した以外は、比較例1と同様の機能分
離型の感光体試料9を得た。なおこのとき、電荷発生層
2のY値は37であり、電荷発生層形成時の支持体1の
引上げ速度は、15.0mm/sec.であった。
【0094】(比較例3)電荷発生層用塗液として製造
例2において得られたTiOPcを含有する電荷発生層
用塗液2を用いて電荷発生層2を実施例3よりもはるか
に低い引上げ速度で形成し、電荷輸送物質8として上記
構造式(III)のヒドラゾン系化合物を用いた以外
は、実施例3と同様の下引き層9がない機能分離型の感
光体試料10を得た。なおこのとき、電荷発生層のY値
は40であり、電荷発生層形成時の支持体1の引上げ速
度は、1.0mm/sec.であった。
【0095】以上の実施例1〜7および比較例1〜3で
作製した試料1〜10を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】(評価)このようにして作製した電子写真
感光体試料1〜10は、市販のデジタル複写機(シャー
プ社製:AR−5130)の感光体として直接使用し、
A3サイズの普通紙でハーフトーンの画像を得て干渉縞
の有無と画像評価を行った。
【0098】また、静電記録紙試験装置(川口電気製:
EPA−8200)によって電気特性を評価した。測定
条件は、加電圧:−6kV、スタティック:No.3で
あり、干渉フィルタで分光した780nmの単色光(照
射光:2μW/cm2)を用いて露光させたときの残留
電位Vrと初期電位V0を測定した。
【0099】これらの結果を表2に示す。
【0100】
【表2】
【0101】表2に示すように、それぞれY値42,4
0で電荷発生層2が形成された比較例1,3ではハーフ
トーン画の評価において干渉縞が発生し、画像特性が劣
悪となったのに対して、本発明が適用された実施例1〜
7ではいずれの試料においてもハーフトーン画の評価で
干渉縞の発生は確認されなかった。さらに詳しく見る
と、濁度200以上の含有溶液を用いて作製された実施
例3〜7のうち電荷発生層2のY値が35以下の値とな
った実施例4,7では画像評価においても極めて良好な
特性が安定して得られた。実施例5ではY値が35の電
荷発生層2が形成されているが下引き層9がないので、
電気特性が実施例4,7よりも若干悪く画像評価で僅か
に劣ってはいるものの、干渉縞は全く発生しなかった。
【0102】他方、比較例2では比較例1と同様の電荷
発生層用塗液を用い、電荷発生層形成時の支持体1の引
上げ速度を極めて高速にすることで、小さいY値の電荷
発生層2が形成されており、ハーフトーン画の評価でも
干渉縞は発生していないが、下引き層9があるにもかか
わらず初期帯電は低く残留電位もより大きいことから、
電気特性で劣っていることが明白である。
【0103】また、Y型結晶のTiOPcを含有する電
荷発生層用塗液を用いた実施例1,2では、電荷発生層
形成時の支持体1の引上げ速度はそれぞれ4.0mm/
sec.、7.0mm/sec.と大きく異なっている
が、形成された電荷発生層2のY値はそれぞれ36,3
6.5と変化が小さく、この結晶型では引上げ速度のみ
によるY値の制御は困難であり、塗液物性の変更が必要
であることが判る。しかしながら、本発明の結晶型を有
するTiOPcを含有する電荷発生層用塗液が用いられ
た実施例3〜7では引上げ速度に対するY値の変化が大
きく、塗液物性を変更することなく引上げ速度のみでY
値を制御することが可能であることが判る。ただし、比
較例3で示されるように本発明の結晶型のTiOPcを
含有する電荷発生層用塗液を用いても、Y値が本発明の
特定の値に満たない場合には、やはり干渉縞が発生する
ことから、本発明の結晶型を有するTiOPcを含有す
る電荷発生層用塗液ではY値の制御が特に重要であるこ
とが判る。
【0104】以上のように本実施形態によれば、レーザ
光に対して高感度で、レーザ光の入射光と導電性支持体
1からの反射光との干渉による干渉縞が発生することな
く画像が形成できる電子写真感光体10a,10bと、
それを作製するために用いられるTiOPcを含有する
電荷発生層用塗液を提供することができる。電子写真感
光体10a,10bは、従来のTiOPcを用いた感光
体に比べて、入射光と支持体1からの反射光との干渉に
よる干渉縞の発生がなく、優れた画像が得られ、また電
気的特性やY値を制御しやすい。したがって、本実施形
態の感光体10a,10bは、半導体レーザ光を光源と
して用いたレーザープリンタやデジタル複写機などの感
光体として好適に用いることができる。
【0105】
【0106】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電荷発生
層は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ
±0.2°)7.3°,9.4°,9.6°,11.6
°,13.3°,17.9°,24.1°および27.
2°に主要な回折ピークを示すTiOPcを含有し、Y
値を31以上37以下としたので、レーザ光に対して高
感度を示し、かつ干渉縞を発生することなく画像を形成
することができる。
【0107】また本発明によれば、特にY値を31以上
35以下としたので、干渉縞を安定的に抑制して画像を
形成することができる。
【0108】
【0109】また本発明によれば、特にX線回折スペク
トルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.4°
と9.6°の重なったピーク束の強度が最大で、27.
2°のピーク強度が第2番目であるTiOPcを含有し
たので、レーザ光に対してさらに高い感度を示す。
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である電子写真感光体1
0aの断面図である。
【図2】本発明の実施の他の形態である電子写真感光体
10bの断面図である。
【図3】製造例1で得られたTiOPc結晶のX線回折
スペクトルを示すグラフである。
【図4】製造例2で得られたTiOPc結晶のX線回折
スペクトルを示すグラフである。
【図5】製造例3で得られたTiOPcを含有する電荷
発生層用塗液3のX線回折スペクトルを示すグラフであ
る。
【図6】比較製造例1で得られたTiOPcを含有する
電荷発生層用塗液5のX線回折スペクトルを示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光層 5,7 バインダ樹脂 6 電荷発生物質 8 電荷輸送物質 9 中間層 10a,10b 電子写真感光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−95467(JP,A) 特開 平11−15184(JP,A) 特開 平10−237347(JP,A) 特開 平10−186694(JP,A) 特開 平10−140024(JP,A) 特開 平8−141461(JP,A) 特開 平5−280938(JP,A) 特開 平3−220193(JP,A) 特開 平3−33862(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を備え、感光層
    は電荷発生層と電荷輸送層とを積層して構成される電子
    写真感光体において、 電荷発生層が、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ
    角(2θ±0.2°)7.3°,9.4°,9.6°,
    11.6°,13.3°,17.9°,24.1°およ
    び27.2°に主要な回折ピークを示すオキソチタニル
    フタロシアニンを電荷発生物質として含有し、 電荷発生層の物色体を表すXYZ表色系における3刺激
    値のうちの1要素であるY値が31以上37以下である
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記電荷発生層のY値が31以上35以
    下であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 前記オキソチタニルフタロシアニンが、
    X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.
    2°)9.4°と9.6°の重なったピーク束の強度が
    最大で、27.2°のピーク強度が第2番目であること
    を特徴とする請求項1または2記載の電子写真感光体。
JP24775399A 1999-09-01 1999-09-01 電子写真感光体 Expired - Fee Related JP3453330B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24775399A JP3453330B2 (ja) 1999-09-01 1999-09-01 電子写真感光体
US09/653,252 US6447965B1 (en) 1999-09-01 2000-08-31 Electrophotographic photoreceptor containing TiOPc, method for manufacturing the same, and coating liquid for charge generating layer
EP00307550A EP1081556B1 (en) 1999-09-01 2000-09-01 Electrophotographic photoreceptor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24775399A JP3453330B2 (ja) 1999-09-01 1999-09-01 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001075298A JP2001075298A (ja) 2001-03-23
JP3453330B2 true JP3453330B2 (ja) 2003-10-06

Family

ID=17168162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24775399A Expired - Fee Related JP3453330B2 (ja) 1999-09-01 1999-09-01 電子写真感光体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6447965B1 (ja)
EP (1) EP1081556B1 (ja)
JP (1) JP3453330B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100528735B1 (ko) 2003-10-08 2005-12-27 (주)프탈로스 옥시티타늄 프탈로시아닌 전하발생물질의 제조 방법 및이를 위한 장치
WO2005064415A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Shindengen Electric Mfg. Co., Ltd. 電子写真感光体及び電子写真装置
WO2006028418A1 (en) * 2004-09-07 2006-03-16 Agency For Science, Technology And Research Differential geometry-based method and apparatus for measuring polarization mode dispersion vectors in optical fibers
US7270926B2 (en) * 2004-12-15 2007-09-18 Xerox Corporation Imaging member
JP4871386B2 (ja) * 2009-10-29 2012-02-08 シャープ株式会社 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置
CN102653679B (zh) * 2011-03-04 2014-07-02 北京大学 Y型酞菁氧钛纳米粒子及其制备方法与应用

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0629975B2 (ja) 1985-04-16 1994-04-20 大日本インキ化学工業株式会社 積層型電子写真用感光体
JPS6267094A (ja) 1985-09-18 1987-03-26 Mitsubishi Chem Ind Ltd 結晶型オキシチタニウムフタロシアニンおよび電子写真用感光体
JPH0797221B2 (ja) 1987-07-10 1995-10-18 コニカ株式会社 画像形成方法
US4898799A (en) 1987-07-10 1990-02-06 Konica Corporation Photoreceptor
JPH0715067B2 (ja) 1989-07-21 1995-02-22 キヤノン株式会社 オキシチタニウムフタロシアニン、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体
JP2801426B2 (ja) * 1991-04-24 1998-09-21 キヤノン株式会社 オキシチタニウムフタロシアニン、その製造方法およびそれを用いた電子写真感光体
EP0658814B1 (en) 1993-11-29 1999-07-14 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, electrophotographic apparatus including same and electrophotographic apparatus unit
TW382078B (en) 1994-06-10 2000-02-11 Canon Kk Electrophotographic photosensitive member, electrophotographic apparatus including same and electrophotographic apparatus unit
JPH08209023A (ja) 1994-11-24 1996-08-13 Fuji Electric Co Ltd チタニルオキシフタロシアニン結晶とその製法及び電子写真感光体
JPH08194322A (ja) 1995-01-20 1996-07-30 Hitachi Ltd 電子写真記録装置
US5874570A (en) 1995-11-10 1999-02-23 Fuji Electric Co., Ltd. Titanyloxyphthalocyanine crystals, and method of preparing the same
JPH10133402A (ja) 1996-10-28 1998-05-22 Fuji Electric Co Ltd 電子写真用感光体
JP3569422B2 (ja) * 1996-12-26 2004-09-22 シャープ株式会社 結晶型オキソチタニルフタロシアニン及びそれを用いた電子写真感光体並びに画像形成方法
FR2757864B1 (fr) 1996-12-30 1999-03-19 Centre Nat Rech Scient Anticorps reconnaissant specifiquement une proteine nitrosylee, leur procede de preparation, leur utilisation therapeutique et diagnostique
JP3198987B2 (ja) * 1997-07-10 2001-08-13 富士電機株式会社 電子写真感光体
US6090511A (en) * 1998-08-21 2000-07-18 Sinonar Corp. Multi-layered electrophotographic photoreceptors and method for enhancing photosensitivity thereof
JP2000129155A (ja) 1998-10-28 2000-05-09 Sharp Corp 結晶型オキソチタニルフタロシアニン及び電子写真感光体
DE69928896T2 (de) * 1998-10-28 2006-08-24 Sharp K.K. Elektrophotographischer Photorezeptor, der kristallines Oxotitanylphthalocyanin enthält
JP2000206710A (ja) 1999-01-08 2000-07-28 Sharp Corp 電子写真感光体及び電子写真画像形成法

Also Published As

Publication number Publication date
US6447965B1 (en) 2002-09-10
EP1081556B1 (en) 2011-08-24
JP2001075298A (ja) 2001-03-23
EP1081556A1 (en) 2001-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3569422B2 (ja) 結晶型オキソチタニルフタロシアニン及びそれを用いた電子写真感光体並びに画像形成方法
JPH0598181A (ja) クロロガリウムフタロシアニンの新規な結晶、その新規な結晶よりなる光導電材料及びそれを用いた電子写真感光体
JPH03128973A (ja) オキシチタニウムフタロシアニン,その製造方法,それを用いた電子写真感光体,該電子写真感光体を有する装置ユニットおよび電子写真装置
JP2007322518A (ja) 積層型電子写真感光体及び画像形成装置
JP3453330B2 (ja) 電子写真感光体
JP3525238B2 (ja) 電子写真感光体
JP3475122B2 (ja) 電子写真感光体および電荷発生層用塗液
JP2867045B2 (ja) 電子写真感光体
JPH04181260A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JP2000129155A (ja) 結晶型オキソチタニルフタロシアニン及び電子写真感光体
JP3455690B2 (ja) 電子写真感光体
JP3477393B2 (ja) 電子写真感光体および電荷発生層用塗液
JP2001117248A (ja) 電子写真感光体およびその電荷発生層用塗液
JP3591139B2 (ja) マグネシウムテトラ−2,3−ピラジノポルフィラジン結晶、光導電材料およびそれを用いた電子写真感光体
JP3464937B2 (ja) 電子写真感光体
JP2657839B2 (ja) 電子写真感光体
JP3576908B2 (ja) 電子写真感光体
JPH04254862A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JPS63149652A (ja) 感光体
JPH04182655A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JPH0841373A (ja) フタロシアニン組成物、その製造法及びそれを用いた電子写真感光体
JPH04253065A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JP2002055468A (ja) 電子写真感光体
JPH04181258A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JPH0829999A (ja) 電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3453330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees