JPH0841373A - フタロシアニン組成物、その製造法及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents
フタロシアニン組成物、その製造法及びそれを用いた電子写真感光体Info
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- JPH0841373A JPH0841373A JP6174095A JP17409594A JPH0841373A JP H0841373 A JPH0841373 A JP H0841373A JP 6174095 A JP6174095 A JP 6174095A JP 17409594 A JP17409594 A JP 17409594A JP H0841373 A JPH0841373 A JP H0841373A
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Abstract
特性に優れたフタロシアニン組成物の製造法及び電子写
真感光体を提供する。 【構成】 CuKαのX線回折スペクトルにおいてブラ
ッグ角(2θ±0.2度)の9.3度、13.1度、1
5.0度及び26.2度に主な回折ピークを有し、チタ
ニルフタロシアニンを含むフタロシアニン組成物、チタ
ニルフタロシアニン及び中心金属が3価のハロゲン化金
属フタロシアニンを含むフタロシアニン混合物を、この
フタロシアニン混合物に対する硫酸量の重量比を40倍
以下としてアシッドペースト処理し、次いで有機溶剤で
処理することを特徴とするCuKαのX線回折スペクト
ルにおいてブラッグ角(2θ±0.2度)の9.3度、
13.1度、15.0度及び26.2度に主な回折ピー
クを有し、チタニルフタロシアニンを含むフタロシアニ
ン組成物の製造法及びこの組成物を用いた電子写真感光
体。
Description
なフタロシアニン組成物、その製造法及びこれを用いた
電子写真感光体に関する。
ニウム等の導電性基板の上に50μm程度のセレン(S
e)膜を真空蒸着法により形成したものがある。しか
し、このSe感光体は、波長500nm付近までしか感度
を有していない等の問題がある。
e層を形成し、この上に更に数μmのセレン−テルル
(Se−Te)合金層を形成した電子写真感光体がある
が、この感光体は上記Se−Te合金のTeの含有率が
高い程、分光感度が長波長にまで伸びる反面、Teの添
加量が増加するにつれて表面電荷の保持特性が不良とな
り、事実上、電子写真感光体として使用できなくなると
いう重大な問題がある。
のクロロシアンブルー又はスクウアリリウム酸誘導体を
コーティングして電荷発生層を形成し、この上に絶縁抵
抗の高いポリビニルカルバゾール又はピラゾリン誘導体
とポリカーボネート樹脂との混合物を10〜20μmコ
ーティングして電荷輸送層を形成した所謂複合二層型の
電子写真感光体もあるが、この電子写真感光体は700
nm以上の光に対して感度を有していないのが実状であ
る。
おいて、上記欠点を改善した、即ち、半導体レーザ発振
領域800nm前後に感度を有する感光体も多く報告され
ているが、これらのうち多くのものが電荷発生材料とし
てフタロシアニン顔料を用い、その膜厚0.5〜1μm
程度の電荷発生層上にポリビニルカルバゾール、ピラゾ
リン誘導体又はヒドラゾン誘導体とポリカーボネート樹
脂又はポリエステル樹脂との絶縁抵抗の高い混合物を1
0〜20μmコーティングして電荷輸送層を形成し複合
二層型の感光体を形成している。
り吸収スペクトルや、光導電性が異なるだけでなく、結
晶形によってもこれらの物性には差があり、同じ中心金
属のフタロシアニンでも、特定の結晶形が電子写真用感
光体用に選択されている例がいくつか報告されている。
の結晶形が存在し、その結晶形の違いによって帯電性、
暗減衰、感度等に大きな差があることが報告されてい
る。
グ角(2θ±0.2度)の7.6度、10.2度、1
2.6度、13.2度、15.1度、16.2度、1
7.2度、18.3度、22.5度、24.2度、2
5.3度及び28.6度に主な回折ピークを有するα形
チタニルフタロシアニンを電荷発生材料として用いた感
光体が開示されており、分光感度は3.2mJ/m2とされ
ている。
は、ブラッグ角(2θ±0.2度)が27.3度に主な
回折ピークを有するD型チタニルフタロシアニンを電荷
発生材料として用いた感光体が開示されており、白色光
感度は0.14lux・secとされている。特開平4−22
1961号公報には、ブラッグ角(2θ±0.2度)の
9.5度及び27.2度に主な回折ピークを有するY型
チタニルフタロシアニンを電荷発生材料として用いた感
光体が開示されており、白色光感度は0.37lux・sec
とされている。特開平4−257867号公報には、ブ
ラッグ角(2θ±0.2度)の9.0度、14.2度、
23.9度及び27.1度に主な回折ピークを有するI
型チタニルフタロシアニンを電荷発生材料として用いた
感光体が開示されており、分光感度は2.1mJ/m2とさ
れている。
及び26.2度に主な回折ピークを有するものは一般に
β形チタニルフタロシアニンと呼ばれ、特開平2−19
8453号公報には、このβ形チタニルフタロシアニン
を電荷発生材料として用いた感光体が開示されており、
分光感度は3.2mJ/m2とされている。
ニルフタロシアニンとハロゲン化インジウムフタロシア
ニンの混合結晶を電荷発生材料として用いた感光体が開
示されているが、この結晶形はブラッグ角(2θ±0.
2度)の9.4度、15.2度、26.4度及び27.
4度に主な回折ピークを有し、従来報告されているβ形
結晶と類似しているが、26.4度と27.4度のピー
ク強度が逆転している特徴を持っている。
シアニンを電荷発生材料として用いた感光体の電子写真
特性は感度が低く、印字画像の高解像度化及び印字速度
の高速化に対応することができない。
返し使用するに従って、表面電位が低下したり、帯電か
ら現像までの時間の間に表面電位が急激に低下、すなわ
ち、暗減衰が増加するという問題がある。
来の技術の問題点を解消し、高い感度を有するフタロシ
アニン組成物、その製造法及びこれを用いた印字画像の
高解像度化及び印字速度の高速化に対応し、繰り返し特
性に優れた電子写真感光体を提供することを目的とする
ものである。
線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2
度)の9.3度、13.1度、15.0度及び26.2
度に主な回折ピークを有し、チタニルフタロシアニンを
含むフタロシアニン組成物に関する。
及び中心金属が3価のハロゲン化金属フタロシアニンを
含むフタロシアニン混合物を、このフタロシアニン混合
物に対する硫酸量の重量比を40倍以下としてアシッド
ペースト処理し、次いで有機溶剤で処理することを特徴
とするCuKαのX線回折スペクトルにおいてブラッグ
角(2θ±0.2度)の9.3度、13.1度、15.
0度及び26.2度に主な回折ピークを有し、チタニル
フタロシアニンを含むフタロシアニン組成物の製造法に
関する。
電性物質を含有する光導電層を有する電子写真感光体に
おいて、有機光導電性物質が上記のフタロシアニン組成
物を含むものである電子写真感光体に関する。
用いられるチタニルフタロシアニンは、例えば、下記に
準じて得ることができる。
ル)をα−クロロナフタレン120ml中に加え、次に窒
素雰囲気下で四塩化チタン4ml(0.0364モル)を
滴下する。滴下後、昇温し撹拌しながら200〜220
℃で3時間反応させた後、100〜130℃で熱時濾過
して、α−クロロナフタレン、次いでメタノールで洗浄
する。140mlのイオン交換水で加水分解(90℃、1
時間)を行い、溶液が中性になるまでこの操作を繰り返
し、メタノールで洗浄する。次に、100℃のNMPで
充分に洗浄し、続いてメタノールで洗浄する。このよう
にして得られた化合物を60℃で真空加熱乾燥してチタ
ニルフタロシアニンが得られる(収率46%)。
ゲン化金属フタロシアニン化合物において中心金属とし
ての3価の金属は、In、Ga、Al等が挙げられハロ
ゲンとしては、Cl、Br等が挙げられ、また、フタロ
シアニン環にハロゲン等の置換基を有していてもよい。
この化合物は公知の化合物であるが、これらのうち、例
えば、モノハロゲン金属フタロシアニン及びモノハロゲ
ン金属ハロゲンフタロシアニンの合成法は、インオーガ
ニック ケミストリー〔Inorganic・Chemistry19、3131
(1980)〕、特開昭59−44054号公報等に記載され
ている。
ば、次のようにして製造することができる。
ロゲン化金属15.8ミリモルを二回蒸留し脱酸素した
キノリン100ml中に入れ、0.5〜3時間加熱還流し
た後徐冷、続いて0℃まで冷した後ろ過し、結晶をメタ
ノール、トルエン、アセトンの順で洗浄した後、110
℃で乾燥する。
ニンは、次のようにして製造することができる。フタロ
ニトリル156ミリモル及び三ハロゲン化金属37.5
ミリモルを混合して300℃で、溶融してから0.5〜
3時間加熱してモノハロゲン金属ハロゲンフタロシアニ
ンの粗製物を得、これをソックスレー抽出器を用いてα
−クロロナフタレンで洗浄する。
及び中心金属が3価のハロゲン化金属フタロシアニンを
含むフタロシアニン混合物の組成比率は、帯電性、暗減
衰、感度等の電子写真特性の点からチタニルフタロシア
ニンの含有率が、20〜95重量%の範囲であることが
好ましく、50〜90重量%の範囲であることがより好
ましく、65〜90重量%の範囲が特に好ましく、75
〜90重量%の範囲であることが最も好ましい。
法によりアモルファス化される。
量の濃硫酸に溶解し室温で撹拌する。フタロシアニン混
合物に対する硫酸の重量比は40倍以下、好ましくは1
0〜40倍、より好ましくは20〜30倍である。この
重量比が10倍より小さいと均一に溶解させることが困
難となり、また、40倍を超えると目的の結晶形が得ら
れない。次に硫酸溶液を氷水で冷却したイオン交換水1
リットル中に約1時間、好ましくは40分〜50分で滴
下し再沈させる。再沈から洗浄まで一定時間放置した
後、遠心分離により沈殿物を回収する。放置時間は、好
ましくは0〜40時間、より好ましくは0〜20時間で
ある。その後洗浄水としてのイオン交換水で、洗浄水の
洗浄後のpHが2〜5でかつ伝導率が5〜500μS/cmと
なるまで沈殿物を繰り返し洗う。ついでメタノ−ルで充
分に洗浄した後、60℃で真空加熱乾燥しフタロシアニ
ン組成物中間体の粉末を得る。
って結晶変換し、本発明のブラッグ角(2θ±0.2
度)に特定の回折ピークを有するフタロシアニン組成物
を得ることができる。
末1gを有機溶剤としての1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン10mlに入れ加熱撹拌する(上記粉末/有
機溶剤(重量比)は、1/1〜1/100である)。加
熱温度は50℃〜200℃、好ましくは80℃〜150
℃であり、加熱時間は1時間〜12時間、好ましくは2
時間〜6時間である。加熱撹拌終了後ろ過しメタノール
で洗浄し60℃で真空乾燥し本発明のフタロシアニン組
成物の結晶700mgを得ることができる。本処理に用い
られる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール
類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂環
族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチル
エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、アセ
テートセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド、フェノール、クレゾール、
アニソール、ニトロベンゼン、アセトフェノン、ベンジ
ルアルコール、ピリジン、N−メチル−2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、キノリ
ン、ピコリン等の非塩素系有機溶剤、ジクロロメタン、
ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロホルム、クロロメチルオキシラ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの塩素系有
機溶剤などが挙げられる。
剤が好ましく、そのうちでも1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジ
ン、メチルエチルケトン及びジエチルケトンが好まし
い。
の上に光導電層を設けたものである。
物質を含む層であり、有機光導電性物質の被膜、有機光
導電性物質と結合剤を含む被膜等の単層型の光導電層、
電荷発生層及び電荷輸送層からなる複合型の光導電層な
どがある。
ロシアニン組成物が必須成分として用いられ、さらに公
知のものを併用することができる。また、有機光導電性
物質としては上記フタロシアニン組成物に電荷を発生す
る有機顔料及び/又は電荷輸送性物質を併用することが
好ましい。なお、上記電荷発生層にはフタロシアニン組
成物及び/又は電荷を発生する有機顔料が含まれ、電荷
輸送層には電荷輸送性物質が含まれる。
ゾキシベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンズ
イミダゾール系、多環キノン系、インジゴイド系、キナ
クリドン系、ペリレン系、メチン系、α型、β型、γ
型、δ型、ε型、χ型等の各種結晶構造を有する無金属
タイプ又は金属タイプのフタロシアニン系などの電荷を
発生することが知られている顔料が使用できる。これら
の顔料は、例えば、特開昭47−37543号公報、特
開昭47−37544号公報、特開昭47−18543
号公報、特開昭47−18544号公報、特開昭48−
43942号公報、特開昭48−70538号公報、特
開昭49−1231号公報、特開昭49−105536
号公報、特開昭50−75214号公報、特開昭53−
44028号公報、特開昭54−17732号公報等に
開示されている。
びヨーロッパ特許公開第92,255号公報などに開示
されているτ、τ′、η及びη′型無金属フタロシアニ
ンも使用可能である。このようなもののほか、光照射に
より電荷担体を発生する有機願料はいずれも使用可能で
ある。
物では、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリ
ビニルインドロキノキサリン、ポリビニルベンゾチオフ
エン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジ
ン、ポリビニルピラゾリン等が挙げられ、低分子化合物
のものではフルオレノン、フルオレン、2,7−ジニト
ロ−9−フルオレノン、4H−インデノ(1,2,6)
チオフエン−4−オン、3,7−ジニトロ−ジベンゾチ
オフエン−5−オキサイド、1−ブロムピレン、2−フ
ェニルピレン、カルバゾール、N−エチルカルバゾー
ル、3−フェニルカルバゾール、3−(N−メチル−N
−フェニルヒドラゾン)メチル−9−エチルカルバゾー
ル、2−フェニルインドール、2−フェニルナフタレ
ン、オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルア
ミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、1−
フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−
(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(p
−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、p−(ジメチ
ルアミノ)−スチルベン、2−(4−ジプロピルアミノ
フェニル)−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−5
−(2−クロロフェニル)−1,3−オキサゾール、2
−(4−ジメチルアミノフェニル)−4−(4−ジメチ
ルアミノフェニル)−5−(2−フルオロフェニル)−
1,3−オキサゾール、2−(4−ジエチルアミノフェ
ニル)−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−
(2−フルオロフェニル)−1,3−オキサゾール、2
−(4−ジプロピルアミノフェニル)−4−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−5−(2−フルオロフェニル)
−1,3−オキサゾール、イミダゾール、クリセン、テ
トラフェン、アクリデン、トリフェニルアミン、ベンジ
ジン、これらの誘導体等がある。
式[I]で表されるベンジジン誘導体が好ましい。
子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、フルオロ
アルキル基又はフルオロアルコキシ基を示し、R1及び
R2のうち少なくとも一方はフルオロアルキル基又はフ
ルオロアルコキシ基であり、R3は、各々独立して、水
素原子又はアルキル基を示し、Ar1及びAr2は、各々
独立してアリール基を示す)
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロ
ピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ
る。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基等が挙げられ
る。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ビフ
ェニル基、ターフェニル基、ナフチル基等が挙げられ
る。フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル
基、トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基
等が挙げられる。フルオロオルコキシ基としては、トリ
フルオロメトキシ基、2,3−ジフルオロエトキシ基、
2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1H、1H−ペ
ンタフルオロプロポキシ基、ヘキサフルオロ−iso−プ
ロポキシ基、1H、1H−ペンタフルオロブトキシ基、
2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブトキシ基、
4,4,4−トリフルオロブトキシ基等のフルオロアル
コキシ基が挙げられる。例えば、下記のNo.1〜No.6の
化合物等が挙げられる。
て用いる電荷を発生する有機顔料(両方で前者とする)
と電荷輸送性物質(後者とする)とを混合して使用する
場合(単層型の光導電層を形成する場合)は、後者/前
者が重量比で10/1〜2/1の割合で配合するのが好
ましい。このとき、結合剤をこれらの化合物全量(前者
+後者)に対して0〜500重量%、特に30〜500
重量%の範囲で使用するのが好ましい。これらの結合剤
を使用する場合、さらに、可塑剤、流動性付与剤、ピン
ホール抑制剤等の添加剤を必要に応じて添加することが
できる。
の光導電層を形成する場合、電荷発生層中には、上記フ
タロシアニン組成物及び必要に応じて電荷を発生する有
機顔料が含有され、結合剤をフタロシアニン組成物と有
機顔料の総量に対して500重量%以下の量で含有させ
てもよく、また、上記した添加剤を該フタロシアニン組
成物と有機顔料の総量に対して5重量%以下で添加して
もよい。また、電荷輸送層には、上記した電荷輸送性物
質が含有され、さらに、結合剤を電荷輸送性物質に対し
て500重量%以下で含有させてもよい。電荷輸送性物
質が低分子量化合物の場合は、結合剤を化合物に対して
50重量%以上含有させることが好ましい。
しては、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ
スチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリメ
タクリル酸メチル樹脂、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポ
リビニルピラゾリン、ポリビニルピレン等が挙げられ
る。また、熱及び/又は光によって架橋される熱硬化型
樹脂及び光硬化型樹脂も使用できる。
を形成しうる樹脂並びに熱及び/又は光によつて硬化し
被膜を形成する樹脂であれば特に制限はない。
ゲン化パラフィン、ジメチルナフタリン、ジブチルフタ
レート等が挙げられ、流動性付与剤としては、モダフロ
ー(モンサントケミカル社製)、アクロナール4F(バ
スフ社製)等が挙げられ、ピンホール抑制剤としては、
ベンゾイン、ジメチルフタレート等が挙げられる。これ
らは適宜選択して使用され、その量も適宜決定されれば
よい。
した紙又はプラスチツクフィルム、アルミニウムのよう
な金属箔を積層したプラスチツクフィルム、金属板等の
導電体である。
上に光導電層を形成したものである。光導電層の厚さは
5〜50μが好ましい。光導電層として電荷発生層及び
電荷輸送層の複合型を使用する場合、電荷発生層は好ま
しくは0.001〜10μm、特に好ましくは0.2〜
5μmの厚さにする。0.001μm未満では、電荷発
生層を均一に形成するのが困難になり、10μmを超え
ると、電子写真特性が低下する傾向がある。電荷輸送層
の厚さは好ましくは5〜50μm、特に好ましくは8〜
25μmである。5μm未満の厚さでは、初期電位が低
くなり、50μmを超えると、感度が低下する傾向があ
る。
には、有機光導電性物質を導電性基材に蒸着する方法、
有機光導電性物質及び必要に応じその他の成分をトルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶剤、塩化メチレン、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素系溶剤、メタノール、エタ
ノール、プロパノール等のアルコール系溶剤などに均一
に溶解又は分散させて導電性基材上に塗布し、乾燥する
方法などがある。塗布法としては、スピンコート法、浸
漬法等を採用できる。電荷発生層及び電荷輸送層を形成
する場合も同様に行うことができるが、この場合、電荷
発生層と電荷輸送層は、どちらを上層としてもよく、電
荷発生層を二層の電荷輸送層ではさむようにしてもよ
い。
ピンコート法により塗布する場合、フタロシアニン組成
物をクロロホルム、トルエン等のハロゲン化溶剤又は非
極性溶剤に溶かして得た塗布液を用いて回転数500〜
4000rpmでスピンコーティングすることが好まし
く、また、浸漬法によって塗布する場合には、フタロシ
アニン組成物をメタノール、ジメチルホルムアミド、ク
ロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等
のハロゲン溶剤にボールミル、超音波等を用いて分散さ
せた塗液に導電性基板を浸漬することが好ましい。
基材のすぐ上に薄い接着層又はバリア層を有していても
よく、表面に保護層を有していてもよい。
する。
フタロシアニン0.25gからなるフタロシアニン混合
物1gを硫酸20gに溶かし室温で30分撹拌した後、
これを氷水で冷却したイオン交換水1リットルに、約4
0分で滴下し再沈させた。さらに冷却下で1時間撹拌
後、ただちに、遠心分離により沈殿物を分離し、700
mgの沈殿物を得た。1回目の洗浄として、沈殿物700
mgに洗浄水としてのイオン交換水120mlを加え撹拌
し、次いで、遠心分離により沈殿物と洗浄水を分離除去
した。同様の洗浄操作をさらに5回続けて行った。6回
目の操作における分離除去した洗浄水(すなわち洗浄後
の洗浄水)のpH及び伝導率を測定した(23℃)。pHの
測定には、横河電機社製モデルPH51を使用した。ま
た、伝導率の測定は、柴田科学器械工業社製モデルSC
−17Aを使用した。洗浄水のpH、伝導率は、それぞ
れ、3.0〜3.5、50〜100μS/cmの範囲にあっ
た。その後、メタノ−ル60mlで3回洗浄した後60℃
で4時間真空加熱乾燥しフタロシアニン組成物中間体の
結晶を得た。
−2−イミダゾリジノン10mlを加え、150℃で1時
間加熱撹拌し、放冷ろ過後、メタノールで洗浄して60
℃で4時間真空加熱乾燥し、本発明におけるフタロシア
ニン組成物の結晶を得た。この結晶のX線回折スペクト
ルを図1に示した。
は、製造例1と同様にして、フタロシアニン組成物を製
造した。得られた組成物のX線回折スペクトルは図1と
同じであった。
は、製造例1と同様にして、フタロシアニン組成物を製
造した。得られた組成物のX線回折スペクトルを図2に
示した。
は、製造例1と同様にして、フタロシアニン組成物を製
造した。得られた組成物のX線回折スペクトルを図2と
同じであった。
ンのみを用いた以外は、製造例1と同様に製造した。得
られた組成物のX線回折スペクトルを図3に示した。
ンのみを用いた以外は、比較製造例2と同様に製造し
た。得られた組成物のX線回折スペクトルを図3と同じ
であった。
リビニルブチラ−ル樹脂エスレックBL−S(積水化学
社製)0.9g、メラミン樹脂ML351W(日立化成
工業社製)0.1g、エチルセロソルブ49g及びテト
ラヒドロフラン49gを配合し、ボールミルで分散し
た。得られた分散液を浸漬法によりアルミニウム板(導
電性基材100mm×100mm×0.1mm)上に塗工し、
140℃で1時間乾燥して厚さ0.5μmの電荷発生層
を形成した。
ポリカーボネート樹脂ユーピロンS−3000(三菱瓦
斯化学社製)1.5g及び塩化メチレン15.5gを配
合して得られた塗布液を上記基板上に浸漬法により塗工
し、120℃で1時間乾燥して厚さ20μmの電荷輸送
層を形成した。
率、光応答性)は、シンシア30HC(緑屋電気社製)
により評価した。コロナ帯電方式で感光体を−650V
まで帯電させ、780nmの単色光を50mS感光体に露光
し種々の特性測定を行った。上記の特性の定義は、以下
の通りである。感度E50は、初期帯電電位−650Vを
露光0.2秒後に半減させるのに要する780nmの単色
光の照射エネルギ−量であり、残留電位Vrは、同波長
の20mJ/m2の単色光を50mS露光し、露光0.2秒後
及び0.5秒後に感光体の表面に残る電位である。暗減
衰率DDRは、感光体の初期帯電電位−650Vと初期
帯電後暗所1秒放置後の表面電位V(−V)を用いて
(V/650)×100と定義した。光応答性T1/2
は、波長780nmの20mJ/m2の単色光を50mS露光
し、初期帯電電位−650Vを半減させるのに要する時
間(mS)と定義した。また、繰り返し特性は、帯電−露
光を1000回繰り返した後の帯電電位V1000の初
期帯電電位に対する比(Vo保持率)及び同様な方法で
評価した暗減衰の保持率(DDR保持率)によって評価
した。また、画質は画質評価機(負帯電、反転現像方
法)を用いて、かぶり、黒点、白抜け、及び黒字の画像
濃度を評価した。表面電位を−700V、バイアス電位
を−600Vとした。黒字の画像濃度は、マクベス反射
濃度計(A division of Kollmergen Corporation社製)
で評価した。結果を表1に示した。
成物を用いた以外は実施例1に準じて電子写真感光体を
製造し評価した。その結果を表1に示した。
フタロシアニン組成物を用いた以外は、実施例1に準じ
て電子写真感光体を製造し評価した。その結果を表1に
示した。
フタロシアニンを用いた以外は、実施例1に準じて電子
写真感光体を製造し評価した。その結果を表1に示し
た。
代わりにNo.2を用いた以外は実施例1〜2に準じて電
子写真感光体を製造し評価した。その結果を表2に示し
た。
代わりにNo.2を用いた以外は、比較例1〜4に準じて
電子写真感光体を製造し評価した。その結果を表2に示
した。
組成物を用いた電子写真感光体は、帯電性、暗減衰、感
度等の電子写真特性が優れており、特に高感度であるこ
とから高速、高解像度が要求される電子写真プロセスに
好適に応用することができる。
物のX線回折スペクトル。
組成物のX線回折スペクトル。
シアニンのX線回折スペクトル。
Claims (5)
- 【請求項1】 CuKαのX線回折スペクトルにおいて
ブラッグ角(2θ±0.2度)の9.3度、13.1
度、15.0度及び26.2度に主な回折ピークを有
し、チタニルフタロシアニンを含むフタロシアニン組成
物。 - 【請求項2】 さらに、中心金属が3価のハロゲン化金
属フタロシアニンを含む請求項1記載のフタロシアニン
組成物。 - 【請求項3】 チタニルフタロシアニン及び中心金属が
3価のハロゲン化金属フタロシアニンを含むフタロシア
ニン混合物を、このフタロシアニン混合物に対する硫酸
量の重量比を40倍以下としてアシッドペースト処理
し、次いで有機溶剤で処理することを特徴とするCuK
αのX線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±
0.2度)の9.3度、13.1度、15.0度及び2
6.2度に主な回折ピークを有し、チタニルフタロシア
ニンを含むフタロシアニン組成物の製造法。 - 【請求項4】 導電性基材上に有機光導電性物質を含有
する光導電層を有する電子写真感光体において、有機光
導電性物質が請求項1又は2記載のフタロシアニン組成
物を含むものである電子写真感光体。 - 【請求項5】 光導電層が電荷発生層及び電荷輸送層を
備え、有機光導電性物質が電荷発生層に含まれる請求項
4記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6174095A JPH0841373A (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | フタロシアニン組成物、その製造法及びそれを用いた電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6174095A JPH0841373A (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | フタロシアニン組成物、その製造法及びそれを用いた電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0841373A true JPH0841373A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=15972570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6174095A Pending JPH0841373A (ja) | 1994-07-26 | 1994-07-26 | フタロシアニン組成物、その製造法及びそれを用いた電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0841373A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5958637A (en) * | 1996-07-24 | 1999-09-28 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor and coating solution for production of charge transport layer |
JP2009116212A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Kyocera Mita Corp | 積層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
US7981581B2 (en) | 2004-03-04 | 2011-07-19 | Mitsubishi Chemical Corporation | Phthalocyanine composition and photoconductive material, electrophotographic photoreceptor cartridge, and image-forming apparatus each employing the composition |
-
1994
- 1994-07-26 JP JP6174095A patent/JPH0841373A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5958637A (en) * | 1996-07-24 | 1999-09-28 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor and coating solution for production of charge transport layer |
US7981581B2 (en) | 2004-03-04 | 2011-07-19 | Mitsubishi Chemical Corporation | Phthalocyanine composition and photoconductive material, electrophotographic photoreceptor cartridge, and image-forming apparatus each employing the composition |
JP2009116212A (ja) * | 2007-11-09 | 2009-05-28 | Kyocera Mita Corp | 積層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
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