JPH07104490A - 感光層用塗液及び電荷輸送層用塗液並びにこれらを用いた電子写真感光体 - Google Patents

感光層用塗液及び電荷輸送層用塗液並びにこれらを用いた電子写真感光体

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JPH07104490A
JPH07104490A JP24473193A JP24473193A JPH07104490A JP H07104490 A JPH07104490 A JP H07104490A JP 24473193 A JP24473193 A JP 24473193A JP 24473193 A JP24473193 A JP 24473193A JP H07104490 A JPH07104490 A JP H07104490A
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coating liquid
phthalocyanine
charge transport
group
degrees
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Application number
JP24473193A
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English (en)
Inventor
Takayuki Akimoto
孝幸 秋元
Shigeru Hayashida
茂 林田
Mikio Itagaki
幹男 板垣
Megumi Matsui
恵 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電性、暗減衰、繰り返し時の電子写真特
性、画像の優れた電子写真感光体を作成できる感光層用
塗液を提供する。 【構成】 1,3−ジオキソランを含有する感光層用塗
液及び1,3−ジオキソランを含有する電荷輸送層用塗
液並びにこれらを用いた電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感度及び暗減衰特性が
良好で、繰り返し使用した場合における表面電位及び暗
減衰の変化が少ない電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真感光体としては、アルミ
ニウム等の導電性基板の上に50μm程度のセレン(S
e)膜を真空蒸着法により形成したものがある。しか
し、このSe感光体は、波長500nm付近までしか感度
を有していない等の問題がある。また、導電性基板の上
に50μm程度のSe層を形成し、この上に更に数μm
のセレン−テルル(Se−Te)合金層を形成した感光
体があるが、この感光体は上記Se−Te合金のTeの
含有率が高い程、分光感度が長波長にまで伸びる反面、
Teの添加量が増加するにつれて表面電荷の保持特性が
不良となり、事実上、感光体として使用できなくなると
いう重大な問題がある。また、製造において蒸着を使用
するのでコストが高くなること、SeもTeも毒性のあ
る金属のため、使用済みドラムは製造者または販売者が
回収しなければならない等のコスト的に不利な点が存在
する。
【0003】そこで、アルミニウム基板の上に有機材料
からなる感光層を形成した、所謂有機感光体が開発され
ている。感光層として電荷発生物質としてのペリレン顔
料と電荷輸送物質としてのヒドラゾンを一緒にポリカー
ボネートに含ませたものを用いた所謂単層型の感光体が
ジャパン ハードコピー '88(Japan Hardcopy '8
8:第61回電子写真学会研究討論会、電子写真学会発
行)70頁や電子写真学会1992年度第4回研究会予
稿集20頁、(電子写真学会発行)に開示されている。
単層型の電子写真感光体は、塗布回数が一回なので製造
設備のコストは少ないが、組成の組合せが限定され、与
えられた仕様を満足するための電子写真感光体の設計が
難しいという欠点がある。
【0004】また、アルミニウム基板の上に1μm程度
のクロロシアンブルー又はスクウアリリウム酸誘導体を
コーティングして電荷発生層を形成し、この上に絶縁抵
抗の高いポリビニルカルバゾール又はピラゾリン誘導体
とポリカーボネート樹脂との混合物を10〜20μmコ
ーティングして電荷輸送層を形成した所謂多層型の電子
写真感光体もあるが、この感光体は700nm以上の光に
対して感度を有していないのが実状である。
【0005】近年、この多層型の電子写真感光体におい
て、上記欠点を改善した、即ち、半導体レーザ発振領域
800nm前後に感度を有するものも多く報告されている
が、これらのうち多くのものが電荷発生物質としてフタ
ロシアニン顔料を用い、その膜厚0.5〜1μm程度の
電荷発生層上にポリビニルカルバゾール、ピラゾリン誘
導体又はヒドラゾン誘導体とポリカーボネート樹脂又は
ポリエステル樹脂との絶縁抵抗の高い混合物を10〜2
0μmコーティングして電荷輸送層を形成し多層型の電
子写真感光体を形成している。
【0006】多層型の電子写真感光体は、感光層の形成
に使用する物質の選択範囲が広く、帯電特性、暗減衰、
感度、残留電位、繰り返し特性、耐刷性等の電子写真特
性において、最良の物質を組み合わせることにより高性
能な電子写真感光体を提供することができるため、この
ような層構成の感光体も広く利用されるようになった。
【0007】しかし、このような単層型電子写真感光体
にしろ多層型電子写真感光体にしろ、静電的耐久性や繰
り返し特性に問題がないとはいえず、特に、繰り返し使
用するにしたがって、電子写真特性の劣化、特に、表面
電位が低下したり、帯電から現像までの時間の間に表面
電位が急激に低下、すなわち、暗減衰が増加するという
問題がある。
【0008】このような繰り返し特性を改善するため
に、従来においては、酸化防止剤等の種々の添加剤を加
え、特性の低下を改善する試みがなされている。しか
し、このような添加剤を加えることによって多少の改善
はみられるものの、これによって感度が低下することも
あり、満足すべき電子写真感光体は得られていなかっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真特
性を向上し、繰り返し時における電子写真特性、特に、
表面電位や暗減衰の変化を抑制し、安定した画像が得ら
れる感光層用塗液及び電荷輸送層用塗液並びにこれらを
用いた電子写真感光体を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】本発明は、1,3−ジオキソランを含有す
る感光層用塗液及びこれを用いて形成した感光層を有す
る電子写真感光体に関する。また、本発明は、1,3−
ジオキソランを含有する電荷輸送層用塗液及びこれを用
いて形成した電荷輸送層を有する電子写真感光体に関す
る。
【0012】以下、本発明について詳述する。本発明の
感光層用塗液又は電荷輸送層用塗液には、電子写真特性
及びその繰り返し特性や作業性及び環境衛生の観点か
ら、1,3−ジオキソランが含有される。
【0013】いずれの溶液においても、1,3−ジオキ
ソランを0.1〜98.0重量%含有することが好まし
い。
【0014】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体
の上に感光層を設けたものである。導電性支持体として
は、特に制限はなく従来公知のものを使用できる。
【0015】感光層には、バインダーを使用することが
できる。バインダーとしては、公知のものが使用でき
る。これらの例として、シリコーン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアク
リル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニル
カルバゾール、ポリビニルピラゾリン、ポリビニルピレ
ン等が挙げられる。また、塗布工程後に熱及び/又は光
によって架橋される熱硬化型樹脂や光硬化型樹脂も使用
できる。
【0016】いずれにしても絶縁性で通常の状態で被膜
を形成しうる樹脂並びに熱及び/又は光によつて硬化し
被膜を形成する樹脂であれば特に制限はない。1,3−
ジオキソランは溶解力が強いので、多くの樹脂について
感光層の形成が極めて容易である。バインダーとして先
に例示した樹脂の中で、電子写真特性、耐環境性、機械
的強度等の点で最もバランスがよく好ましい樹脂は、ポ
リカ−ボネ−ト樹脂である。特に、一般式(I)
【化4】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、アル
キル基又はアリ−ル基を表わし、R3、R4、R5、R6
7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14
15、R16、R17及びR18はそれぞれ独立して水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基又はアリ−ル基を表わ
し、k及びmは正の整数であって、k/mが1〜10と
なるよう選択される)で示される繰り返し単位を有する
ポリカ−ボネ−トを使用することにより、優れた溶解性
による安定性を示す感光層用塗液と優れた電子写真特性
を示すより高性能な設計裕度の広い電子写真感光体を作
製できる。一般式(I)で示される構造のポリカーボネ
ート樹脂は特開平5−80548号等に示される既に公
知のものである。
【0017】感光層は、通常、電荷輸送物質及び電荷発
生物質を含むものである。
【0018】電荷輸送物質としては、公知のものが使用
できる。これらの例として、フルオレノン、フルオレ
ン、2,7−ジニトロ−9−フルオレノン、4H−イン
デノ(1,2,6)チオフエン−4−オン、3,7−ジ
ニトロ−ジベンゾチオフエン−5−オキサイド、1−ブ
ロムピレン、2−フェニルピレン、カルバゾール、N−
エチルカルバゾール、3−フェニルカルバゾール、3−
(N−メチル−N−フェニルヒドラゾン)メチル−9−
エチルカルバゾール、2−フェニルインドール、2−フ
ェニルナフタレン、オキサジアゾール、2,5−ビス
(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノ
スチリル)−5−(4−ジエチルアミノスチリル)−5
−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フ
ェニル−3−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、p−(ジメチルアミノ)−スチルベン、2−(4−
ジプロピルアミノフェニル)−4−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−5−(2−クロロフェニル)−1,3−
オキサゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−
4−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(2−フル
オロフェニル)−1,3−オキサゾール、2−(4−ジ
エチルアミノフェニル)−4−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−5−(2−フルオロフェニル)−1,3−オ
キサゾール、2−(4−ジプロピルアミノフェニル)−
4−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(2−フル
オロフェニル)−1,3−オキサゾール、イミダゾー
ル、クリセン、テトラフェン、アクリデン、トリフェニ
ルアミン、ベンジジン、これらの誘導体等がある。電荷
輸送物質としては、特に、一般式(II)
【化5】 (ただし、式中R19及びR20はそれぞれ独立して水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリ−
ル基、フルオロアルキル基又はフルオロアルコキシ基を
表し、2個のR21はそれぞれ独立して水素原子又はアル
キル基を表し、Ar1及びAr2はそれぞれ独立してアリ
−ル基を表わす)で示される、ベンジジン誘導体が好ま
しい。
【0019】一般式(II)において、アルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロ
ピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ
る。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基等が挙げられ
る。アリール基としては、フェニル基、トリル基、ビフ
ェニル基、ターフェニル基、ナフチル基等が挙げられ
る。フルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル
基、トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基
等が挙げられる。フルオロアルコキシ基としては、トリ
フルオロメトキシ基、2,3−ジフルオロエトキシ基、
2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1H、1H−ペ
ンタフルオロプロポキシ基、ヘキサフルオロ−iso−プ
ロポキシ基、1H、1H−ペンタフルオロブトキシ基、
2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブトキシ基、
4,4,4−トリフルオロブトキシ基等のフルオロアル
コキシ基が挙げられる。
【0020】一般式(II)において、R19又はR20がフ
ルオロアルキル基又はフルオロアルコキシ基であること
が好ましい。一般式(II)で示されるベンジジン誘導体
の具体例として、下記にNo.1〜No.6の化合物等
を示す。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】また、感光層には、電荷発生物質として上
記に示した電荷輸送物質とバインダーの他にも電荷発生
物質及び種々の目的に応じて、可塑剤、流動性付与剤、
ピンホール抑制剤、界面活性剤等の添加剤を含んでもよ
い。
【0024】上記可塑剤としては、ハロゲン化パラフィ
ン、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレート等が挙げ
られ、流動性付与剤としては、モダフロー(モンサント
ケミカル社製)、アクロナール4F(バスフ社製)等が
挙げられ、ピンホール抑制剤としては、ベンゾイン、ジ
メチルフタレート等が挙げられる。これらは適宜選択し
て使用され、その量も適宜決定されればよい。
【0025】上記に示した、電荷発生物質としては種々
の材料が公知である。これらの例としては、アゾキシベ
ンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンズイミダゾ
ール系、多環キノン系、インジゴイド系、キナクリドン
系、ペリレン系、メチン系、α型、β型、γ型、δ型、
ε型、χ型等の各種結晶構造を有する無金属タイプ又は
金属タイプのフタロシアニン系などの化合物で電荷を発
生することが知られている顔料が使用できる。これらの
顔料は、例えば、特開昭47−37543号公報、特開
昭47−37544号公報、特開昭47−18543号
公報、特開昭47−18544号公報、特開昭48−4
3942号公報、特開昭48−70538号公報、特開
昭49−1231号公報、特開昭49−105536号
公報、特開昭50−75214号公報、特開昭53−4
4028号公報、特開昭54−17732号公報等に開
示されている。ただし、本発明は、これらの例のみに限
られるものではない。また、このようなもののほか、光
照射により電荷担体を発生する有機顔料はいずれも使用
可能である。
【0026】特に、フタロシアニン系化合物を電荷発生
物質として用いると、電子写真特性が向上し、かつ、フ
タロシアニン系化合物は化学的に安定な構造のために耐
環境性、耐光性も大きいので好ましい。上述の例のよう
に、フタロシアニン系化合物には中心金属の有無や種類
により多くのものが知られているが、その中でも、無金
属フタロシアニン又は中心金属にTi、Ga、In、A
l、Siを用いたフタロシアニンが電子写真特性のう
ち、感度的に有利である。これらのフタロシアニン系化
合物は単独で又は2種以上を混合して用いてもよいし、
2種以上の組成物として用いてもよい。
【0027】無金属フタロシアニンのうち、特開昭58
−182640号公報、ヨーロッパ特許公開第92,2
55号公報等に開示されているτ、τ′、η及びη′型
無金属フタロシアニンが好ましい。
【0028】上記に示したフタロアシアニン系化合物の
うち、特に、次に記載するフタロシアニン組成物を用い
ることが好ましい。
【0029】このフタロシアニン組成物は、チタニルフ
タロシアニンと塩化インジウムフタロシアニンとの混晶
又はチタニルフタロシアニンと塩化インジウムフタロシ
アニンの塩素化誘導体化合物との混晶を含むものであ
り、これらは高感度であり下記のようにして製造するこ
とができる。
【0030】フタロニトリル18.4g(0.144モ
ル)をα−クロロナフタレン120ml中に加え、次に窒
素雰囲気下で四塩化チタン4ml(0.0364モル)を
滴下する。滴下後、昇温し撹拌しながら200〜220
℃で3時間反応させた後、100〜130℃で熱時濾過
して、α−クロロナフタレン、メタノールで洗浄する。
140mlのイオン交換水で加水分解(90℃、1時間)
を行い、溶液が中性になるまでこの操作を繰り返し、メ
タノールで洗浄する。次に、100℃のN−メチル2−
ピロリドンで充分に洗浄し、続いてメタノールで洗浄す
る。このようにして得られた化合物を60℃で真空加熱
乾燥してチタニルフタロシアニンが得られる(収率46
%)。
【0031】一方、塩化インジウムフタロシアニン、ま
たは、塩化インジウムフタロシアニンの塩素化誘導体の
合成法は、インオーガニック ケミストリー〔Inorganic
・Chemistry19、3131(1980)〕および特開昭59−440
54号公報に記載されている。
【0032】塩化インジウムフタロシアニンは、例え
ば、次のようにして製造することができる。
【0033】フタロニトリル78.2ミリモルおよび三
塩化インジウム15.8ミリモルを二回蒸留し脱酸素し
たキノリン100ml中に入れ、0.5〜3時間加熱還流
した後徐冷、続いて0℃まで冷した後ろ過し、結晶をメ
タノール、トルエン、アセトンで洗浄した後、110℃
で乾燥する。
【0034】また、塩化インジウムフタロシアニンの塩
素化誘導体は、次のようにして製造することができる。
フタロニトリル156ミリモルおよび三塩化インジウム
37.5ミリモルを混合して300℃で、溶融してから
0.5〜3時間加熱してモノ塩化インジウムクロロフタ
ロシアニンの粗製物を得、これをソックスレー抽出器を
用いてα−クロロナフタレンで洗浄する。
【0035】チタニルフタロシアニンと塩化インジウム
フタロシアニンとの混晶又はチタニルフタロシアニンと
塩化インジウムフタロシアニンの塩素化誘導体との混晶
であるフタロシアニン組成物の組成比率は、帯電性、暗
減衰、感度等の電子写真特性の点からチタニルフタロシ
アニンの含有率が、20〜95重量%の範囲であること
が好ましく、50〜90重量%の範囲であることがより
好ましく、65〜90重量%の範囲が特に好ましく、7
5〜90重量%の範囲であることが最も好ましい。
【0036】チタニルフタロシアニンと塩化インジウム
フタロシアニンとの混晶又はチタニルフタロシアニンと
塩化インジウムフタロシアニンの塩素化誘導体との混晶
は、各々の二種のフタロシアニンの単純な混合物からア
シッドペースティング処理及び溶剤処理により以下のよ
うに製造することができる。
【0037】例えば、二種のフタロシアニン混合物1g
を濃硫酸50mlに溶解し室温で撹拌した後、これを氷水
で冷却したイオン交換水1リットル中に約1時間、好ま
しくは40分〜50分で滴下し再沈させる。一晩放置
後、デカンテ−ションにより上澄み液を除去した後、遠
心分離により沈殿物を回収する。その後洗浄水としての
イオン交換水で、洗浄水の洗浄後のpHが2〜5でかつ伝
導率が5〜500μS/cmとなるまで沈殿物を繰り返し洗
う。ついでメタノ−ルで充分に洗浄した後、60℃で真
空加熱乾燥し粉末を得る。この粉末を混晶中間物HAI
Mと名付ける。
【0038】pHが5を超えると、以下に示す有機溶媒で
の溶剤処理をしても、有機溶媒−水の混合溶媒を用いて
溶媒処理を行なっても、目的の混晶がえられない。一
方、pHが2以下では得られた混晶を用いて製造した感光
体が満足すべき電子写真特性が得られない。
【0039】このようにして得られた混晶中間物HAI
Mの粉末を有機溶剤で処理すること、有機溶媒−水の混
合溶媒で処理することによって結晶変換し、高感度なフ
タロシアニン組成物を得ることができる。
【0040】例えば、上記方法で得られた混晶中間物H
AIMの粉末1gを有機溶剤としてのN−メチル−2−
ピロリドン、トルエンまたはキシレン10mlに入れ加熱
撹拌する(上記粉末/溶剤(重量比)は、1/1〜1/
100である)。加熱温度は50℃〜200℃、好まし
くは80℃〜150℃であり、加熱時間は1時間〜10
時間、好ましくは1時間〜6時間である。加熱撹拌終了
後ろ過しメタノールで洗浄し60℃で真空加熱乾燥しフ
タロシアニン組成物の結晶700mgを得ることができ
る。本処理に用いられる有機溶剤としては、例えば、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール
等のアルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘ
キサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエ
ーテル類、アセテートセロソルブ、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン
類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、ジメチル
スルホキシド、ジメチルホルムアミド、フェノール、ク
レゾール、アニソール、ニトロベンゼン、アセトフェノ
ン、ベンジルアルコール、ピリジン、N−メチル−2−
ピロリドン、キノリン、ピコリン等の非塩素系有機溶
剤、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルム、
クロロメチルオキシラン、クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼンなどの塩素系有機溶剤などが挙げられる。
【0041】これらのうちケトン類、アルコ−ル類及び
非塩素系有機溶剤が好ましく、そのうちでもN−メチル
−2−ピロリドン、ピリジン、イソプロパノ−ル、メチ
ルエチルケトン及びジエチルケトンが好ましい。
【0042】上記に示した混晶中間物HAIMは、有機
溶媒−水の混合溶媒で処理することによって結晶変換
し、本発明のフタロシアニン組成物を得ることができ
る。芳香族系有機溶媒と水の使用割合は、結晶変換効率
の点から芳香族有機溶媒/水(重量比)が1/99〜9
9/1であることが望ましく、50/50〜99/1で
あることがより好ましい。また、水に対する混晶中間物
HAIMの量は、1〜50重量%であることが好まし
い。本処理は、20℃〜100℃の芳香族系有機溶媒−
水の混合溶媒を1時間以上接触させることにより行なう
ことができる。また、接触方法としては、スターラによ
る加熱撹拌、または、ボールミルによるミリングでもよ
い。本処理に用いられる芳香族系有機溶媒としては、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどがあげられ
る。
【0043】本発明の、混晶中間物HAIMを、有機溶
媒−水の混合溶媒で処理することによって結晶変換して
得られたフタロシアニン組成物は、その吸収スペクトル
において、800〜830nmの吸光度が600〜620
nmの吸光度より大きいことが、感度の点で望ましい。こ
のようにHAIMから得られたフタロシアニン組成物
が、CuKαのX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ
角(2θ±0.2度)の7.5度、22.5度、24.
3度、25.3度及び28.6度に主な回折ピ−クを有
するものであることが感度等の点から好ましい。また、
HAIMから得られたフタロシアニン組成物が、CuK
αのX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±
0.2度)の7.5度、24.2度及び27.3度に主
な回折ピ−クを有するものであることが感度等の点から
好ましい。
【0044】本発明の感光層用塗液を適用して感光層
(通常は、単層型)が形成される。本発明の電荷輸送層
用塗液を適用して電荷輸送層が形成される。この場合、
別途電荷発生層が形成された多層型の層構成となる。電
荷発生層と電荷輸送層を有する多層型の層構成の方が、
高性能化の容易さ、設計裕度が広いということで好まし
い。この層構成の場合、電荷発生層は分散系、電荷輸送
層は前述のように電荷輸送物質がバインダに相溶した系
とできる。
【0045】また、電荷発生層には、公知の電荷発生物
質が使用できるが、上述したように、特に、フタロシア
ニン系化合物を電荷発生物質を用いると、電子写真特性
が向上し、かつ、耐環境性も大きいので好ましい。その
中でも、無金属フタロシアニン又は中心金属にTi、G
a、In、Al、Siを用いたフタロシアニンが電子写
真特性のうち、感度的に有利である。これらのフタロシ
アニンは単独で又は2種以上を混合して用いてもよい
し、2種以上の組成物として用いてももよい。さらに、
また、フタロシアニン組成物が、チタニルフタロシアニ
ンと塩化インジウムフタロシアニンとの混晶又はチタニ
ルフタロシアニンと塩化インジウムフタロシアニンの塩
素化誘導体化合物との混晶であるものを用いることが好
ましい。なお、上記の電荷発生物質の他に種々の目的に
応じて、可塑剤、流動性付与剤、ピンホール抑制剤、界
面活性剤などの添加剤を含んでいてもよい。
【0046】次に、電子写真感光体の作成について説明
する。
【0047】単層型の感光体を作成する場合、電荷発生
物質(前者とする)と電荷輸送物質(後者とする)とを
混合して使用する場合は、後者/前者が重量比で10/
1〜2/1の割合で配合するのが好ましい。このとき、
結合剤をこれらの化合物全量(前者+後者)に対して0
〜500重量%、特に30〜500重量%の範囲で使用
するのが好ましい。これらの結合剤を使用する場合、さ
らに、可塑剤、流動性付与剤、ピンホール抑制剤等の添
加剤を必要に応じて添加することができる。
【0048】電荷発生層及び電荷輸送層からなる多層型
の感光層を形成する場合、電荷発生層中には、電荷発生
物質が含有され、結合剤をこの電荷発生物質の総量に対
して500重量%以下の量で含有させてもよく、また、
上記した添加剤を電荷発生物質の総量に対して5重量%
以下で添加してもよい。また、電荷輸送層には、上記し
た電荷輸送物質が含有され、さらに、結合剤を該電荷輸
送物質に対して500重量%以下で含有させてもよい。
電荷輸送物質が低分子量化合物の場合は、結合剤をこの
化合物に対して50重量%以上含有させることが好まし
い。
【0049】また、上記した添加剤を電荷輸送物質の総
量に対して10重量%以下で添加してもよい。
【0050】導電性基材の上に感光層を形成した電子写
真感光体において、感光層の厚さは5〜50μmが好ま
しい。電荷発生層及び電荷輸送層わ有する多層型の電子
写真感光体の場合、電荷発生層は好ましくは0.001
〜10μm、特に好ましくは0.2〜5μmの厚さにす
る。0.001μm未満では、電荷発生層を均一に形成
するのが困難になる傾向があり、10μmを越えると、
電子写真特性が低下する傾向がある。電荷輸送層の厚さ
は好ましくは5〜50μm、特に好ましくは8〜25μ
mである。5μm未満の厚さでは、初期電位が低くなる
傾向があり、50μmを越えると、感度が低下する傾向
がある。
【0051】導電性基材上に、感光層を形成するには、
電荷発生物質、電荷輸送物質等の有機光導電性物質を導
電性基材に蒸着する方法、有機光導電性物質及び必要に
応じその他の成分をトルエン、キシレン等の芳香族系溶
剤、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール等のア
ルコール系溶剤、テトラヒドロフラン、エチルセロソル
ブ等のエーテル系溶剤などに均一に溶解又は分散させて
導電性基材上に塗布し、乾燥する方法などがある。塗布
法としては、スピンコート法、浸漬法等を採用できる。
電荷発生層及び電荷輸送層を形成する場合も同様に行う
ことができるが、この場合、電荷発生層と電荷輸送層
は、どちらを上層としてもよく、電荷発生層を二層の電
荷輸送層ではさむようにしてもよい。
【0052】前記した電荷発生物質をスピンコート法に
より塗布する場合、電荷発生物質を上記の溶剤に分散し
て得た塗布液を用いて回転数500〜4000rpmでス
ピンコーティングすることが好ましく、また、浸漬法に
よって塗布する場合には、電荷発生物質を上記の溶剤に
ボールミル、超音波等を用いて分散させた塗布液に導電
性基板を浸漬することが好ましい。
【0053】特に、前記したフタロシアニン組成物をス
ピンコート法により塗布する場合、フタロシアニン組成
物をハロゲン化炭化水素溶剤、芳香族系溶剤又はアルコ
ール系溶媒に分散して得た塗布液を用いて回転数500
〜4000rpmでスピンコーティングすることが好まし
く、また、浸漬法によって塗布する場合には、フタロシ
アニン組成物を同様な溶剤にボールミル、超音波等を用
いて分散させた塗布液に導電性基板を浸漬することが好
ましい。
【0054】また、前記電子写真感光体は、導電性基材
のすぐ上に下引層、接着層、バリア層等を有していても
よく、表面に保護層を有していてもよい。
【0055】
【実施例】以下、実施例よって、本発明を詳細に説明す
る。
【0056】製造例1 チタニルフタロシアニン0.75g及び塩化インジウム
フタロシアニン0.25gからなるフタロシアニン混合
物1gを硫酸50mlに溶解し室温で30分撹拌した後、
これを氷水で冷却したイオン交換水1リットルに、約4
0分で滴下し再沈させた。さらに冷却下で1時間撹拌
後、一晩放置した。デカンテ−ションにより上澄み液を
除去後、遠心分離により沈殿物を分離し、700mgの沈
殿物を得た。1回目の洗浄として、沈殿物700mgに洗
浄水としてのイオン交換水120mlを加え撹拌し、次い
で、遠心分離により沈殿物と洗浄水を分離除去した。同
様の洗浄操作をさらに5回続けて行った。6回目の操作
における分離除去した洗浄水(すなわち洗浄後の洗浄
水)のpH及び伝導率を測定した(23℃)。pHの測定に
は、横河電機社製モデルPH51を使用した。また、伝
導率の測定は、柴田科学器械工業社製モデルSC−17
Aを使用した。洗浄水のpHは3.3であり、伝導率は、
65.1μS/cmであった。その後、メタノ−ル60mlで
3回洗浄した後60℃で4時間真空加熱乾燥し、混晶中
間物HAIMを得た。つぎにこの混晶中間物HAIM1
gをイソプロピルアルコ−ル10mlに入れ90℃で8時
間加熱撹拌し、ろ過後、メタノールで洗浄して60℃で
4時間真空加熱乾燥し、ブラッグ角(2θ±0.2度)
の7.5度、22.5度、24.3度、25.3度及び
28.6度に主な回折ピ−クを有するフタロシアニン組
成物(結晶状)を得た。このもののX線回折スペクトル
を図1に示す。
【0057】製造例2 同様に、上記混晶中間物HAIM1gにイオン交換水
9.0g及びトルエン86gを加え、60℃で8時間加
熱撹拌し、ろ過後、メタノールで洗浄して60℃で4時
間真空加熱乾燥し、ブラッグ角(2θ±0.2度)が
7.5度、24.2度及び27.3度に主な回折ピ−ク
を有するフタロシアニン組成物(結晶状)を得た。この
もののX線回折スペクトルを図2に示す。
【0058】実施例1 製造例1で製造したフタロシアニン組成物1.5g、ポ
リビニルブチラ−ル樹脂エスレックBL−S(積水化学
社製)0.6g、メラミン樹脂ML365(日立化成工
業社製)0.4g、2−エトキシエタノール49g及び
テトラヒドロフラン49gを配合し、ボールミルで分散
した。得られた分散液を浸漬法によりアルミニウム板
(導電性基材100mm×100mm×0.1mm)上に塗工
し、120℃で1時間乾燥して厚さ0.5μmの電荷発
生層を形成した。前記した電荷輸送物質No.1、1.
5g、一般式(II)に示したポリカーボネート樹脂BP
−PC(出光興産社製)1.5g及び1、3−ジオキソ
ラン16.0gを配合して得られた塗布液を上記基板上
に浸漬法により塗工し、120℃で1時間乾燥して、厚
さ20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得
た。電子写真特性(感度、残留電位、暗減衰率、光応答
性)は、シンシア30HC(ジェンテック社製)により
評価した。コロナ帯電方式で感光体を−650Vまで帯
電させ、780nmの単色光を50ミリ秒感光体に露光し
種々の特性測定を行った。上記の特性の定義は、以下の
通りである。感度(E50)は、初期帯電電位−650V
を露光0.2秒後に半減させるのに要する780nmの単
色光の照射エネルギ−量であり、残留電位(Vr)は、
同波長の20mJ/m2の単色光を50ミリ秒露光し、露光
0.2秒後に電子写真感光体の表面に残る電位である。
暗減衰率(DDR)は、感光体の初期帯電電位−650
Vと初期帯電後暗所1秒放置後の表面電位V1(−V)
を用いて(V1/650)×100と定義した。光応答
性(T1/2)は、波長780nmの20mJ/m2の単色光を5
0ミリ秒露光し、初期帯電電位−650Vを半減させる
のに要する時間(sec)と定義した。また、繰り返し特
性は、帯電−露光を1000回繰り返した後の帯電電位
1000の初期帯電電位−650Vに対する比(V0保持
率)、及び同様な方法で評価した暗減衰の保持率(DD
R保持率)によって評価した。また、画質は、画像評価
機(負帯電、反転現像方式)を用いてかぶり、黒点、白
抜け、黒地の画像濃度で評価した。表面電位を−700
V、バイアス電位を−600Vとした。黒地の画像濃度
は、マクベス反射濃度計(A division of Kollmergen C
orporation社製) で評価した結果を表1に示す。
【0059】実施例2〜4 実施例1において製造例2で得られたフタロシアニン組
成物、銅フタロシアニン(コダック社製)、τ型無金属
フタロシアニン(東洋インキ製造株式会社製)を用いて
実施例1に準じて評価した結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】実施例5〜8 実施例1〜4において電荷輸送性物質としてNo.2を
用い乾燥温度を100℃とした以外は実施例1に準じて
電子写真感光体を製造し特性を評価した結果を表2に示
す。
【0062】
【表2】
【0063】実施例9〜12 実施例1〜4において1,3−ジオキソランの代りに
1,3−ジオキソラン12g、シクロペンタノン4gの
混合溶媒を用いた以外は実施例1に準じて電子写真感光
体を製造し特性を評価した結果を表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】比較例1〜4 実施例1〜4において1,3−ジオキソランの代りにテ
トラヒドロフランを用いた以外は実施例1に準じて電子
写真感光体を製造し特性を評価した結果を表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】
【発明の効果】本発明の1,3−ジオキソランを含有す
る感光層用塗液又は電荷輸送層用塗液を用いた電子写真
感光体は、電子写真特性及びその繰り返し安定性が向上
し、良好な画像が得られる、優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1により製造したフタロシアニン組成物
のX線回折図である。
【図2】製造例2により製造したフタロシアニン組成物
のX線回折図である。
フロントページの続き (72)発明者 松井 恵 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3−ジオキソランを含有する感光層
    用塗液。
  2. 【請求項2】 さらに、ポリカ−ボネ−ト樹脂を含有す
    る請求項1記載の感光層用塗液。
  3. 【請求項3】 ポリカ−ボネ−ト樹脂が一般式(I) 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、アル
    キル基又はアリ−ル基を表わし、R3、R4、R5、R6
    7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14
    15、R16、R17及びR18はそれぞれ独立して水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基又はアリ−ル基を表わ
    し、繰り返し単位を表わすk及びmは正の整数であっ
    て、k/mが1〜10となるよう選択される)で示され
    るポリカ−ボネ−ト樹脂である請求項3記載の感光層用
    塗液。
  4. 【請求項4】 1,3−ジオキソランを含有する電荷輸
    送層用塗液。
  5. 【請求項5】 さらに、ポリカ−ボネ−ト樹脂を含有す
    る請求項4記載の電荷輸送層用塗液。
  6. 【請求項6】 ポリカ−ボネ−ト樹脂が一般式(I) 【化2】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、アル
    キル基又はアリ−ル基を表わし、R3、R4、R5、R6
    7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14
    15、R16、R17及びR18はそれぞれ独立して水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基又はアリ−ル基を表わ
    し、繰り返し単位を表わすk及びmは正の整数であっ
    て、k/mが1〜10となるよう選択される)で示され
    るポリカ−ボネ−ト樹脂である請求項5記載の電荷輸送
    層用塗液。
  7. 【請求項7】 さらに、電荷輸送物質として一般式(I
    I) 【化3】 (ただし、式中R19及びR20はそれぞれ独立して水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリ−
    ル基、フルオロアルキル基又はフルオロアルコキシ基を
    表し、2個のR21はそれぞれ独立して水素原子又はアル
    キル基を表し、Ar1及びAr2はそれぞれ独立してアリ
    −ル基を表わす)で示されるベンジジン誘導体を含む請
    求項4、5又は6記載の電荷輸送層用塗液。
  8. 【請求項8】 一般式(II)において、R19及びR20
    少なくとも一方がフルオロアルキル基又はフルオロアル
    コキシ基である請求項7記載の電荷輸送層用塗液。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2記載の感光層用塗液を用
    いて形成した感光層を有する電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 請求項4、5、6、7又は8記載の電
    荷輸送層用塗液を用いて形成された電荷輸送層を有する
    電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 さらに、電荷発生物質としてフタロシ
    アニン系化合物を含む電荷輸送層用塗液を用いて形成さ
    れた電荷輸送層を有する請求項10記載の電子写真感光
    体。
  12. 【請求項12】 フタロシアニン系化合物が無金属フタ
    ロシアニン化合物及び/又は中心金属がTi、In、G
    a、Si若しくはAlであるフタロシアニン化合物を含
    むものである請求項11記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 フタロシアニン系化合物が、チタニル
    フタロシアニン及び塩化インジウムフタロシアニンから
    なる混晶を含むフタロシアニン組成物である請求項11
    記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 フタロシアニン組成物が、CuKαの
    X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.
    2度)の7.5度、22.5度、24.3度、25.3
    度及び28.6度に主な回折ピ−クを有するものである
    請求項13記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 フタロシアニン組成物が、CuKαの
    X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.
    2度)の7.5度、24.2度及び27.3度に主な回
    折ピ−クを有するものである請求項13記載の電子写真
    感光体。
  16. 【請求項16】 フタロシアニン組成物が、チタニルフ
    タロシアニン及びインジウムフタロシアニンをアモルフ
    ァス状態とし、次いで有機溶媒又は有機溶媒と水との混
    合溶媒で処理して得られるものである請求項13、14
    又は15記載の電子写真感光体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000171998A (ja) * 1998-12-01 2000-06-23 Konica Corp 電子写真感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2009116212A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Kyocera Mita Corp 積層型電子写真感光体及び積層型電子写真感光体の製造方法
JP2010111873A (ja) * 2006-10-18 2010-05-20 Idemitsu Kosan Co Ltd ポリカーボネート共重合体、該共重合体からなる成形体および光学材料
JP2010262281A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Xerox Corp イメージング部材

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