JP3447777B2 - トナー組成物の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は一般的には、トナーの製
造方法に関し、さらに詳細には、トナー組成物の製造の
ための融合方法に関する。実施例において、本発明は、
既知の粉砕化及び／又は分級化方法を用いないトナーの
経済的な製造に関し、該製造において、得られたトナー
は、平均体積直径が約１〜約２５μｍ、好ましくは、約
３〜約１４μｍであり、狭いＧＳＤ（幾何学的サイズ分
散）性能を持ちうるものである。得られたトナーは、カ
ラープロセス及びリソグラフィーを含む公知のエレクト
ログラフィー画像形成プロセス及び印刷プロセスのため
に選択しうる。実施例において、本発明は、例えば、溶
融混合法等の一般的な方法で得られる分級されたトナー
物質の使用の如きトナー細粒のリサイクルの系内方法に
関し、ここにおいては、トナー粒子の平均体積粒子直径
は、約０．０１から好ましくは約７μｍである。ある実
施例においては、本発明は、以下の工程を含むトナー製
造の系内方法に関し、始めに、例えば、ブランソン７５
０ウルトラソニファイヤー（Ｂｒａｎｓｏｎ ７５０Ｕ
ｌｔｒａｓｏｎｉｆｙｅｒ）又はブリンクマンポリトロ
ン（Ｂｒｉｎｋｍａｎ Ｐｏｌｙｔｒｏｎ）の如き高剪
断力デバイスを用いることにより、トナー細粒をイオン
性界面活性剤と非イオン性界面活性剤とを含有する水性
溶媒中に分散すること、それに、凝集またはヘテロ凝結
を起こすために、イオン性水性界面活性剤と反対の極性
を有する対イオン性界面活性剤を添加すること、及び、
混合物に、例えば、約１〜約１０分間の如き有効時間に
わたり、剪断力を加えること、引続き、例えば、約５分
〜約３日間の誘導期にわたり攪拌すること、及び、トナ
ー細粒が融合を起こし、例えば、平均体積直径が約７〜
約２１μｍであるようなトナー粒子を得るように、前記
混合物を、例えば、樹脂のガラス転移温度の約１０〜約
５０℃高い温度の如き、ガラス転移温度以上に加熱する
ことの工程を含む。他の実施例においては、本発明は、
以下の工程を含む系内方法に関する、すなわち、始め
に、平均体積直径約１〜約５μｍであり、例えば、カー
ボンブラック又はヘリオゲンブルー（商標）、ホスタパ
ームピンク（商標）等の顔料をトナーに対して約２〜約
１０重量％、スチレン−ブタジエン又はスチレン−メタ
クリル酸の如き樹脂をトナーに対して約７０〜約９７重
量％、付加的な電荷制御剤をトナーに対して約０．１〜
約３重量％等を含む微細なトナー粒子を、例えば、ブラ
ンソン７５０ウルトラソニケーター、ブリンクマンポリ
トロン、ミクロ流動化機（ｍｏｃｒｏｆｌｕｉｄｉｚｅ
ｒ）又はソニケーター（ｓｏｎｉｃａｔｏｒ）等を用い
ることにより、ミラポール（ＭＩＲＡＰＬ：商標）又は
サニゾールＢ−５０（ＳＡＮＩＺＯＬ Ｂ−５０：商
標）の如きカチオン性界面活性剤及び、イゲパル８９７
（ＩＧＥＰＡＬ ８９７：商標）の如き非イオン性界面
活性剤を含有する水性混合物中に分散すること、その
後、ドデシル硫酸ナトリウム又はネオゲンＲ（ＮＥＯＧ
ＥＮ Ｒ：商標）の如きアニオン性界面活性剤を添加
し、それによって、微細トナー粒子の凝集又はヘテロ凝
結が起こり、さらに、約１〜約１２０分間、剪断力を加
え、引続き約１分〜約３日間、機械的攪拌を行って、微
細トナー粒子の再分散物を生成すること、及び、その
後、微細トナー粒子の溶融又は融合物を得るために、加
熱すること、その後、例えば、温水等で界面活性剤を除
去するために洗浄すること、樹脂と顔料とを含み、例え
ば、約５〜約２１μｍの平均体積直径のような、多様な
粒子直径を有するトナー粒子が得られうるように乾燥す
ること、の工程を含む。前記のトナー類は、特に、優れ
たライン及びソリッド分解能を有し、実質的に背景汚れ
のない、着色画像の現像に有用である。理論に制限され
るものではないが、凝集又はヘテロ凝結は、トナー粒子
状に吸着されたカチオン性界面活性剤が、剪断力を加え
るステップ中に添加されたアニオン性界面活性剤によっ
て中和されることによって形成されると信じられてい
る。高剪断力工程は、形成された巨大な凝集物を、微細
なトナー粒子の分散された混合物状態に分散する。その
後、微細なトナー粒子が溶着するか又は融合して、トナ
ー組成物になるように、加熱が適用される。さらには、
他の実施例においては、イオン性界面活性剤の添加を変
えることができる、すなわち、微細トナー粒子は、始
め、アニオン性界面活性剤を含有する水性溶媒中に分散
され、その後、カチオン性界面活性剤が添加され、剪断
力付加、攪拌、及び加熱が行われ、微細トナー粒子の溶
融又は融合によって、コールターカウンターで測定した
平均体積直径が約７〜約２１μｍであるような、サイズ
のトナー粒子が得られる。実施例においては、トナー複
合体相形態（モルホロジー）は、静電気的に結合した凝
集粒子を、該樹脂のガラス転移温度より約１０〜約２０
℃高い温度、一般的には、約５０〜約６５℃に加熱する
ことによって、ポテト形状になるように制御されうる、
または、その代わりとして、静電気的に結合した凝集粒
子を、該樹脂のガラス転移温度より約２０〜約４０℃高
い温度に加熱することによって、球形になるように制御
されうる。 【０００２】 【従来の技術】トナーの製造に関する多数の方法が知ら
れている、例えば、樹脂が、顔料とともに溶融混練又は
押出され、超微粉砕及び微粉砕されて、平均体積粒子直
径が約７〜約２０μｍであって、約１．４〜約１．７の
広い幾何学的サイズ分散を示すトナー粒子を得るような
通常の方法である。この様な方法においては、通常、前
記トナーに、幾何学的サイズ分散が約１．２〜約１．４
になるように、分級処置を行うことが必要である。しか
しがなら、前記汎用の方法においては、分級が行われた
後に、低サイズのトナーが生じる。一般的に、平均粒子
直径が約１１〜約１５μｍのトナーの製造においては、
分級後のトナーは、約７０〜約８５％の範囲で得られ
る。分級された部分は、トナーの約１５〜約３０重量％
を占め、コールターカウンターで測定した平均体積直径
は、約５〜約９μｍである。分級された部分は、通常、
押出又は溶融混練ステップにおいて再利用されるか、好
適な埋め立て場所において処分される。さらには、粒径
が約７〜約１１μｍのさらに小サイズのトナーの製造に
おいては、分級後に得られる低サイズトナーは、例え
ば、約５０〜約６０％であり、分級された部分は、トナ
ーの約４０〜約５０重量％であり、コールターカウンタ
ーで測定した平均体積直径は、約１〜約５μｍである。
この分級された部分は、溶融混練又は押出ステップにお
いて再利用される。本発明の方法によれば、実施例にお
いて、分級された部分は、微細なトナー粒子と呼ばれ、
及び、それは、例えば、約２〜約５μｍの平均粒径であ
り、例えば、溶融混練、又は押出、超微粉砕及び微粉砕
等の汎用の方法にたよることなく、さらに経済的な方法
で、再利用しうるものである。本発明の方法によれば、
トナー細粒は、コールターカウンターで測定した平均体
積直径が、約７〜約２１μｍであり、幾何学的サイズ分
散が、例えば、約１．２０〜約１．４、好ましくは、約
１．２０〜約１．３５になるような、トナーを得るよう
に、再利用しうる。高サイズトナーは、本発明の実施例
においては、約９０〜約９８％に達するように生じるも
のである。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ー細粒から、黒色及び着色トナー組成物を直接製造する
ための、簡便で、かつ、経済的な方法、ここにおいて
は、トナー細粒は、廃棄されるよりもむしろ再利用され
る、方法を提供することにある。 【０００４】本発明のさらなる目的は、平均粒子直径が
約１〜約５０μｍ、好ましくは、約３〜約２１μｍであ
り、例えば、約１．１〜約１．４の如き狭いＧＳＤを有
するトナーを製造する方法を提供することである。 【０００５】 【課題を解決するための手段】実施例においては、本発
明は、以下の工程を含むトナーの製造方法に関する、す
なわち、例えば、トナーの製造から得られる、約３〜約
９μｍの平均体積直径を有するトナー細粒の界面活性剤
を含む水性溶媒中での分散物を発生すること、これに該
分散物とは反対の極性を有する界面活性剤を添加し、そ
の後、該分散物を凝集又はヘテロ凝結させること、引続
き、微細なトナー粒子の再分散物が得られるまでの時
間、得られた凝集物に剪断力を与えること、引続き、イ
オン性の界面活性剤が完全に中和されたと考えられる約
１時間〜約３日間の長い誘導期にわたり、混合物を機械
的に攪拌すること、及び、トナー細粒の融合物が、コー
ルターカウンター測定機で測定した平均体積直径が、例
えば、約７〜約２０μｍ、好ましくは、約７〜約１５μ
ｍであるような、より大きなトナー粒子になるように加
熱すること、の工程を含む。本発明の実施例において
は、約２５〜約３５％の固体を含む水性分散物は、以下
の方法によって得られる、すなわち、（ｉ）例えば、ス
チレン−ブタジエンの如き樹脂をトナーの約９０〜約９
２重量％、例えば、ヘリオゲングリーン（商標）の如き
顔料をトナーの約７重量％以上、及び、例えば、ジエチ
ル又はジメチルジステアリルアンモニウムメチルサルフ
ェートの如き電荷制御剤をトナーの約１重量％以上含有
するトナー細粒を、例えば、アルキルベンジルジメチル
アンモニウムクロライドの如きカチオン性界面活性剤を
水の約１〜約３重量％、例えば、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテルの如き非イオン性界面活性剤を水
の約１〜約３重量％ふくむ水性溶媒中に、分散するこ
と、及び、ブランソン７５０ウルトラソニケーター又は
ポリトロンの如き高剪断力デバイスが、ローター速度が
１分間に約２０００〜約１００００回転で、約５〜約１
２０分間にわたって用いられること；（ii）その後、該
混合物に、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムの如きアニオン性界面活性剤が、水の約１〜約１０
重量％添加され、それによって、微細トナー粒子の凝集
を起こさせること；（iii ）凝集した混合物に、例え
ば、ポリトロンの如き高剪断力デバイスを用いて、ロー
ター速度が１分間に約２００〜約６０００回転で、約５
〜約１２０分間にわたって、剪断力を加えること；（i
v）得られた分散混合物を、１分間に約１００〜約５０
０回転の速度で運転される機械的混合機を用いて、約１
時間〜約３日間にわたり、混合すること；（ｖ）該混合
物を、約７０〜約８０℃で、約６０〜約７２０分間の
間、加熱すること；及び（vi）引続き、該混合物を約４
〜６回温水で洗浄すること、及び、トナー生成物粒子を
ろ過によって分離すること、及び、アエロマチック流動
床乾燥機を用いて、トナー重量の約９０〜約９９重量％
のトナー粒子が生成し、コールターカウンターによって
測定したその平均粒子直径が約７〜約１９μｍであり、
幾何学的サイズ分散が約１．２〜約１．４であるよう
に、生じたトナー粒子を乾燥することである。 【０００６】実施例においては、本発明は、次の工程を
含むトナー組成物の製造方法に関する、すなわち、トナ
ー細粒、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤の
水性分散物を生成すること、そこに、該イオン性界面活
性剤と反対の極性を有する対イオン性界面活性剤を添加
すること、該混合物を均一化及び攪拌すること、及び該
トナー微細粒子の融合物を得るように加熱することであ
る；そして、該非イオン性界面活性剤は、ポリビニルア
ルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、プロ
ピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエー
テル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、及び、ジアル
キルフェノキシポリ（エチレンオキシ）エタノールを含
む群から選択される；アニオン性界面活性剤は、アンモ
ニウムラウリルサルフェート、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホ
コハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム、アルキルリン酸カリウム塩、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールア
ミン、ナフタレン硫酸ナトリウム、ナフタレン硫酸ナト
リウムホルムアルデヒド縮合体を含む群から選択され
る；カチオン性界面活性剤は、ラウリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ア
ルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ラウ
リルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルイミダゾ
リニウムベタイン、及び、ラウリルジメチルアミンオキ
サイドを含む群から選択される。 【０００７】トナー細粒の記載された実施例は、ポリマ
ー樹脂と顔料類を含有する。ポリマーの例示は、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリペンチ
レンテレフタレート等のポリエステル類及びそれらの混
合物等を包含する。一般的に、トナー樹脂は、スチレン
メタクリレート、スチレンアクリレート、スチレン−ブ
タジエン、架橋ポリエステルを含むポリエステル類それ
らの混合物等から構成されうる；選択されうる架橋され
たポリエステル類には、審査中の米国特許シリアル番号
第８１４，６４１号、同第８１４，７８２号明細書の架
橋されたポリエステル類を含む。 【０００８】種々の公知の顔料は、例えば、トナーの約
１〜約２５重量％、好ましくは、約１〜約１５重量％の
如き有効量がトナー中に存在し、該顔料は、リーガル３
３０（ＲＥＧＡＬ ３３０：登録商標）の如きカーボン
ブラック、モーベイ社のマグネタイトＭＯ８０２９（商
標）、ＭＯ８０６０（商標）、コロンビアン社のマグネ
タイト類；マピコブラック（登録商標）及び表面処理さ
れたマグネタイト類；ファイザー（Ｐｆｉｚｅｒ）社の
マグネタイト、ＣＢ４７９９（商標）、ＣＢ５３００
（商標）、ＣＢ５６００（商標）、ＭＣＸ６３６９（商
標）；バイエル社のマグネタイト、バイフェロックス
（ＢＡＹＦＥＲＲＯＸ）８６００（商標）、８６１０
（商標）の如きマグネタイト等を含む群から選択されう
る。一般的に、着色顔料は、シアン、マゼンタ、及びイ
エロー顔料及びその混合物から選択されうる。 【０００９】トナーは、また、例えば、アルキルピリジ
ニウムハライド類、バイサルフェート類、ジステアリル
ジメチルアンモニウムメチルサルフェート電荷添加剤を
用いたトナーが記載された米国特許第３，９４４，４９
３号；同第４，００７，２９３号；同第４，０７９，０
１４号；同第４，３９４，４３０号及び同第４，５６
０，６３５号に記載の電荷制御添加剤等の如き公知の電
荷添加剤を含むことができ、前記米国特許の記載は、す
べて本願に参照として包含される。さらに、例えば、ア
ルミニウム錯体、ＴＲＨ等の如き公知の負の電荷添加剤
も選択されうる。 【００１０】前記の成分及び他の成分を含むトナー細粒
は、例えば、ゼロックス社の１０７５トナー（商標）、
１０９０トナー（商標）、３１００トナー（商標）、９
２００トナー（商標）、５０９０トナー（商標）、５０
６０トナー（商標）、ポリエステルトナーの如き汎用の
トナーの製造、及び他の公知のトナーの製造中に生成す
る分級された部分から得られうる。 【００１１】界面活性剤は、例えば、実施例において
は、０．１〜約２５重量％のような有効量で選択され、
以下の界面活性剤を含む、すなわち、例えば、非イオン
性界面活性剤としては、ポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸、メチルセルロース、エチルセルロース、プロ
ピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエー
テル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、及び、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ガフ（ＧＡ
Ｆ）社製のイゲパールＣＡ−２１０（ＩＧＥＰＡＬ Ｃ
Ａ−２１０：商標）、イゲパールＣＡ−５２０（商
標）、イゲパールＣＡ−７２０（商標）、イゲパールＣ
Ｏ−８９０（商標）、イゲパールＣＯ−７２０（商
標）、イゲパールＣＯ−２９０（商標）、イゲパールＣ
Ａ−２１０（商標），ローヌ−プーラン社のアンタラッ
クス８９０（ＡＮＴＡＲＡＸ８９０：商標）、アンタラ
ックス８９７（商標）、花王社製のエマルゲン（商
標）、ネオゲン（商標）、ジアルキルフェノキシポリ
（エチレンオキシ）エタノール等が、イオン性及びカチ
オン性又は対イオン性界面活性剤としては、ドデシル硫
酸ナトリウム、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、ドデ
シルナフタレン硫酸ナトリウム、ジアルキルベンゼンジ
メチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、
ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルイミ
ダゾリニウムベタイン、及び、ラウリルジメチルアミン
オキサイド、コータミン（商標）、サニゾール（商
標）、アンヒトール（商標）、ミラポール（商標）、こ
れらの混合物等を含む。該界面活性剤は、種々の有効
量、例えば、好ましくは水に対して約０．１〜約５重量
％の如き量で用いられる。 【００１２】トナー組成物に添加しうる表面添加剤は、
例えば、金属塩類、脂肪酸の金属塩類、コロイド状シリ
カ、これらの混合物等を含み、該添加剤は、通常、約
０．１〜約１重量％の量で存在し、米国特許第３，５９
０，０００号、同第３，７２０，６１７号、同第３，６
５５，３７４号、及び同第３，９８３，０４５号に記載
され、これらの記載は、すべて本願に参照として包含さ
れる。好ましい添加剤は、ステアリン酸亜鉛及びデグッ
サ（Ｄｅｇｕｓｓａ）社のアエロジルＲ９７２（登録商
標）を含む。 【００１３】現像液組成物は、本発明の方法によって得
られたトナーを、公知の被覆されたキャリアを含む例え
ば、鋼、フェライト等のキャリア粒子と混合することに
よって製造されうる。これは、米国特許第４，９３７，
１６６号及び同第４，９３５，３２６号に記載され、こ
れらの記載は、すべて本願に参照として包含される。 【００１４】成分のパーセント量は、特に表示しないか
ぎり、総トナー成分量を基礎とするものである。 【００１５】 【実施例】 実施例Ｉ ポリ（スチレン−ブタジエン）樹脂とヘリオゲングリー
ン（商標）顔料を含有する８．１μｍの緑色トナーが以
下のように製造された。 【００１６】トナーに対して９２重量％のポリ（スチレ
ン−ブタジエン）樹脂と、７重量％のヘリオゲングリー
ン（商標）顔料（ヘキスト社製）と、１重量％のジメチ
ルジステアリルアンモニウムメチルサルフェートとを含
有する２００ｇの緑色トナー細粒が、５．８ｇのアニオ
ン性界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム塩（花王社製、ネオゲンＳＣ：商標）と、５．０ｇの
非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル（ローヌ−プーラン社製、アンタロックス
ＣＡ８９７：商標）とを含む２リットルの水中に、３分
間ウルトラソニケーターを用いることによって分散され
た。この陰性に荷電した分散物に、その後、６．７ｇの
カチオン性又は対イオン性界面活性剤、ジアルキルジメ
チルベンゼンアンモニウムクロライド（花王社製、サニ
ゾールＢ−５０：商標）が添加された。カチオン性剤の
添加が完了したとき、トナー細粒の凝集が観察された。
凝集した混合物は、その後、１００００ＲＰＭで５分間
にわたり均一化され、引続き、約２５℃の雰囲気温度
で、約２０時間にわたり攪拌された。混合物は、その
後、２時間にわたり８０℃まで加熱され、引続き、濾過
され、４０〜７５℃の温水３００ｍｌで約６回洗浄さ
れ、湿潤状態の濾過されたケーキを、アエロマティック
流動床乾燥機を用いて、４０℃で３時間にわたり乾燥さ
れ、１９２ｇのトナーが生成された（収率９６％）。得
られた緑色トナー粒子は、コールターカウンターにより
測定した平均体積直径が８．１μｍであり、幾何学的サ
イズ分布は１．３４であった。 【００１７】実施例II ポリ（スチレン−ブタジエン）樹脂とヘリオゲングリー
ン（商標）顔料を含有する１１．５μｍの緑色トナーが
以下のように製造された。 【００１８】凝集し、均一化された混合物の、攪拌を雰
囲気温度で約１８時間行い、その後の加熱時間を４時間
とした他は、実施例Ｉの方法が、繰り返された。 【００１９】乾燥後、１９３ｇのトナーが生成された
（収率９６．５％）。得られた緑色トナー粒子は、コー
ルターカウンターにより測定した平均体積直径が１１．
５μｍであり、幾何学的サイズ分布は１．４であった。 【００２０】実施例III ポリ（スチレン−ブタジエン）樹脂とヘリオゲングリー
ン（商標）顔料を含有する９μｍの緑色トナーが以下の
ように製造された。 【００２１】凝集し、均一化された混合物の、攪拌を雰
囲気温度で約３日間行い、その後の加熱時間を４時間と
した他は、実施例Ｉの方法が、繰り返された。 【００２２】乾燥後、１９４ｇのトナーが生成された
（収率９７％）。得られた緑色トナー粒子は、コールタ
ーカウンターにより測定した平均体積直径が９μｍであ
り、幾何学的サイズ分布は１．３３であった。 【００２３】実施例IV ポリエステル樹脂とホスタパームピンク（商標）顔料を
含有する１８μｍのマゼンタトナーが以下のように製造
された。 【００２４】トナーに対して９２重量％の、シクロヘキ
サンジオール、ビスフェノールＡ及びテレフタル酸から
誘導された、ポリエステル樹脂と、７重量％のホスタパ
ームピンク（商標）顔料（ヘキスト社製）とを含有し、
平均体積直径が３．４μｍ、ＧＳＤが１．３１である２
４０ｇのマゼンタトナー細粒が、５．５ｇのアニオン性
界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩
（花王社製、ネオゲン０００商標）と、５．７ｇの非イ
オン性界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル（ローヌ−プーラン社製、アンタロックスＣＡ
８９７：商標）とを含む１．４リットルの水中に、５分
間ウルトラソニケーターを用いることによって分散され
た。この陰性に荷電した分散物に、その後、１０ｇのカ
チオン性界面活性剤、ジアルキルジメチルベンゼンアン
モニウムクロライド（花王社製、サニゾールＢ−５０：
商標）が添加された。カチオン性剤の添加が完了したと
き、トナー細粒の凝集が観察された。凝集した混合物
は、その後、１００００ＲＰＭで２分間にわたり均一化
され、引続き、約４０℃の温度で、一晩、約１８時間攪
拌された。混合物は、その後、１時間にわたり８０℃ま
で加熱され、引続き、濾過され、４０〜７５℃の温水３
００ｍｌで約６回洗浄され、湿潤状態の濾過されたケー
キは、アエロマティック流動床乾燥機を用いて、４０℃
で３時間にわたり乾燥され、２３０ｇのトナーが生成さ
れた（収率９６％）。得られたマゼンタトナー粒子は、
コールターカウンターにより測定した平均体積直径が１
８μｍであり、幾何学的サイズ分布は１．２９であっ
た。 【００２５】実施例Ｖ ポリエステル樹脂とホスタパームピンク（商標）顔料を
含有する９μｍのマゼンタトナーが以下のように製造さ
れた。 【００２６】凝集し、均一化された混合物の、攪拌を雰
囲気温度で一晩、約２０時間行い、その後の加熱を７５
℃で２時間行った他は、実施例IVの方法が、繰り返され
た。 【００２７】乾燥後、２２９ｇのトナーが生成された
（収率９５．４％）。得られたマゼンタトナー粒子は、
コールターカウンターにより測定した平均体積直径が９
μｍであり、幾何学的サイズ分布は１．２８であった。 【００２８】実施例VI ポリエステル樹脂とホスタパームピンク（商標）顔料を
含有する７．２μｍのマゼンタトナーが以下のように製
造された。 【００２９】凝集し、均一化された混合物の、攪拌を雰
囲気温度で一晩、約２０時間行い、その後の加熱を７０
℃で２時間行った他は、実施例IVの方法が、繰り返され
た。 【００３０】乾燥後、２３２ｇのトナーが生成された
（収率９６．６％）。得られたマゼンタトナー粒子は、
コールターカウンターにより測定した平均体積直径が
７．２μｍであり、幾何学的サイズ分布は１．２７であ
った。 【００３１】実施例VII ポリエステル樹脂とリーガル３３０（登録商標）顔料を
含有する１１μｍの黒色トナーが以下のように製造され
た。 【００３２】原料として、トナーに対して９２重量％
の、プロポキシレーテッドビスフェノールＡ及びフマル
酸から誘導された、ポリエステル樹脂（アシュランドケ
ミカル社製、スプラII（ＳＰＲＡII：商標）と、２重量
％のセチルピリジニウムクロライド電荷添加剤と、６重
量％のリーガル３３０（登録商標）とを含有し、平均体
積直径が５．１μｍ、ＧＳＤが１．３８である黒色顔料
細粒を用い、凝集し、均一化された混合物の攪拌を雰囲
気温度で一晩行い、その後の加熱を８０℃で３時間行っ
た他は、実施例IVの方法が、繰り返された。 【００３３】乾燥後、２３０ｇのトナーが生成された
（収率９５％）。得られた黒色トナー粒子は、コールタ
ーカウンターにより測定した平均体積直径が１１μｍで
あり、幾何学的サイズ分布は１．３１であった。 【００３４】対照例VIII ポリエステル樹脂とホスタパームピンク（商標）顔料を
含有する１１μｍのマゼンタトナーが、公知の汎用の製
造方法により、以下のように製造された。 【００３５】シクロヘキサンジオール、プロポキシレー
テッドビスフェノールＡ及びテレフタル酸から誘導され
た、ポリエステル樹脂１２６６ｇ、及びホスタパームピ
ンク（商標）顔料９５．３ｇが混合され、８５０μｍの
スクリーンを装着したフィッツミル（Ｆｉｔｚｍｉｌ
ｌ）モデルＪ内で粉砕された。粉砕後、該混合物は、始
め、ペイントシェイカーで、その後、ロールミルで乾式
混合された。小型のＤＡＶＯ（商標）逆回転ツイン・ス
クリュー押出機が前記混合物を溶融混合するのに用いら
れた。Ｋ−トロンツイン・スクリュー容量供給装置が、
バレル温度１３０℃（平坦な温度分布）の押出機に、ス
クリュー回転速度が６０ｒｐｍで、供給速度が１分間に
１０ｇで、混合物を供給するのに使用された。押出され
たストランドは、モデルＪフィッツミルを２回、始め
は、８５０μｍのスクリーンを備えたミル、その後、４
２５μｍのスクリーンを備えたミルを通過することによ
って粗粒子になるまで破砕された。かくして得られた粗
粒子は、８インチのストゥートバン（Ｓｔｕｒｔｅｖａ
ｎｔ）ミクロナイザーを用いて超微粉砕され、ドナルド
ソン（Ｄｏｎａｌｄｓｏｎ）分級器で分級された。分級
後に、コールターカウンターで測定した体積平均直径が
７．２μｍで、幾何学的サイズ分布が１．３６であるト
ナーが５７重量％得られた。残余の所望されない分級さ
れたトナー細粒は、トナーの約４３重量％であると計測
され、コールターカウンターにより測定した平均体積粒
子直径は４．７μｍであり、幾何学的サイズ分布は１．
４１であった。 【００３６】得られたトナー細粒５００ｇは、次に、８
５０μｍのスクリーンを装着したフィッツミル モデル
Ｊ内で粉砕された。粉砕後、混合物は、始め、ペイント
シェイカーで、その後、ロールミルで乾式混合された。
小型のＤＡＶＯ（商標）逆回転ツイン・スクリュー押出
機が前記混合物を溶融混合するのに用いられた。Ｋ−ト
ロンツイン・スクリュー容量供給装置が、バレル温度１
３０℃（平坦な温度分布）の押出機に、スクリュー回転
速度が６０ｒｐｍで、供給速度が１分間に１０ｇで、混
合物を供給するのに使用された。押出されたストランド
は、モデルＪフィッツミルを２回、始めは、８５０μｍ
のスクリーンを備えたミル、その後、４２５μｍのスク
リーンを備えたミルを通過することによって粗粒子にな
るまで破砕された。かくして得られた粗粒子は、８イン
チのストゥートバンミクロナイザーを用いて超微粉砕さ
れ、ドナルドソン分級器で分級された。分級後に、コー
ルターカウンターで測定した体積平均直径が７．６μｍ
で、幾何学的サイズ分布が１．３５であるトナーが５３
重量％得られた。残余の所望されない分級されたトナー
細粒は、トナーの約４６重量％であると計測され、コー
ルターカウンターにより測定した平均体積粒子直径は
４．９μｍであり、幾何学的サイズ分布は１．４０であ
った。汎用の方法により、細粒を再利用することによ
り、前記の如く、約５３重量％の低サイズトナーを生じ
る結果となる。 【００３７】実施例IX ポリエステル樹脂とホスタパームピンク（商標）顔料を
含有する７．５μｍのマゼンタトナーが、対照VIIIによ
り得られたトナー細粒を用いて、以下のように製造され
た。 【００３８】対照例VIIIにより得られ、平均体積直径が
４．７μｍで、ＧＳＤが１．３１を示し、トナーに対し
て９３重量％の、シクロヘキサンジオール、ビスフェノ
ールＡ及びテレフタル酸から誘導された、ポリエステル
樹脂と、７重量％のホスタパームピンク（商標）顔料
（ヘキスト社製）とを含有する２４０ｇのマゼンタトナ
ー細粒が、５．５ｇのアニオン性界面活性剤、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩（花王社製、ネオゲン
ＳＣ：商標）と、５．７ｇの非イオン性界面活性剤、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル（ローヌ−プ
ーラン社製、アンタロックスＣＡ８９７：商標）とを含
む１．４リットルの水中に、５分間ウルトラソニケータ
ーを用いることによって分散された。この陰性に荷電し
た分散物に、その後、１０ｇのカチオン性界面活性剤、
ジアルキルジメチルベンゼンアンモニウムクロライド
（花王社製、サニゾールＢ−５０：商標）が添加され
た。カチオン性剤の添加が完了したとき、トナー細粒の
凝集が観察された。凝集した混合物は、その後、１００
００ＲＰＭで２分間にわたり均一化され、引続き、雰囲
気温度で、一晩攪拌された。混合物は、その後、２時間
にわたり７０℃まで加熱され、引続き、濾過され、４０
〜７５℃の温水３００ｍｌで約６回洗浄され、湿潤状態
の濾過されたケーキを、アエロマティック流動床乾燥機
を用いて、４０℃で３時間にわたり乾燥され、２３２ｇ
のトナーが生成された（収率９６．６％）。得られたマ
ゼンタトナー粒子は、コールターカウンターにより測定
した平均体積直径が７．５μｍであり、幾何学的サイズ
分布は１．２９であった。対照例VIIIにおける微細なト
ナー粒子は、同じ粒子細粒を対照例VIIIにおけるような
汎用方法で再利用する場合にトナーは約４７重量％の収
量であったのに比較して、本発明の方法によれば、再利
用されてトナーは約９７重量％の高い収量となった。 【００３９】比較例Ｘ ポリ（スチレン−ブタジエン）樹脂とヘリオゲングリー
ン（商標）顔料とジメチルジステアリルアンモニウムメ
チルサルフェートとを含有する１２．５μｍの緑色トナ
ーが公知の汎用の方法によって、以下のように製造され
た。 【００４０】ポリ（スチレン−ブタジエン）（グッドイ
ヤー社製、ポリトロン：商標）１２５２ｇ、及びヘリオ
ゲングリーン（商標：バスフ社製）顔料９５．３ｇ及び
ジメチルジステアリルアンモニウムメチルサルフェート
１３．６２ｇが混合され、８５０μｍのスクリーンを装
着したフィッツミルモデルＪ内で粉砕された。粉砕後、
該混合物は、始め、ペイントシェイカーで、その後、ロ
ールミルで乾式混合された。小型のＤＡＶＯ（商標）逆
回転ツイン・スクリュー押出機が前記混合物を溶融混合
するのに用いられた。Ｋ−トロンツイン・スクリュー容
量供給装置が、バレル温度１５０℃（平坦な温度分布）
の押出機に、スクリュー回転速度が６０ｒｐｍで、供給
速度が１分間に１０ｇで、混合物を供給するのに使用さ
れた。押出されたストランドは、モデルＪフィッツミル
を２回、始めは、８５０μｍのスクリーンを備えたミ
ル、その後、４２５μｍのスクリーンを備えたミルを通
過することによって粗粒子になるまで破砕された。かく
して得られた粗粒子は、８インチのストゥートバンミク
ロナイザーを用いて超微粉砕され、ドナルドソン分級器
で分級された。分級後に、コールターカウンターで測定
した体積平均直径が１２．５μｍで、幾何学的サイズ分
布が１．３６であるトナーが８３重量％得られた。残余
の所望されない分級されたトナー細粒は、トナーの約１
７重量％であると計測され、コールターカウンターによ
り測定した平均体積粒子直径は６．５μｍであり、幾何
学的サイズ分布は１．３９であった。 【００４１】前記の得られたトナー細粒（２３１ｇ）
は、通常、埋立地に廃棄される。 実施例XI ポリ（スチレン−ブタジエン）樹脂とヘリオゲングリー
ン（商標）顔料とを含有する１２μｍの緑色トナーが、
以下のように製造された。 【００４２】トナーに対して９２重量％のポリ（スチレ
ン−ブタジエン）樹脂（９１／９）と、７重量％のヘリ
オゲングリーン（商標）顔料（ヘキスト社製）と、１重
量％のジメチルジステアリルアンモニウムメチルサルフ
ェートとを含有する、比較例Ｘの緑色トナー細粒２００
ｇが、５．８ｇのアニオン性界面活性剤、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム塩（花王社製、ネオゲンＳ
Ｃ：商標）と、５．０ｇの非イオン性界面活性剤、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル（ローヌ−プー
ラン社製、アンタロックスＣＡ８９７：商標）とを含む
２リットルの水中に、３分間ウルトラソニケーターを用
いることによって分散された。この陰性に荷電した分散
物に、その後、６．７ｇのカチオン性界面活性剤、ジア
ルキルジメチルベンゼンアンモニウムクロライド（花王
社製、サニゾールＢ−５０：商標）が添加された。カチ
オン性剤の添加が完了したとき、トナー細粒の凝集が観
察された。凝集した混合物は、その後、１００００ＲＰ
Ｍで５分間にわたり均一化され、引続き、約２５℃の雰
囲気温度で、約１８時間にわたり攪拌された。混合物
は、その後、４時間にわたり７５℃まで加熱され、引続
き、濾過され、４０〜７５℃の温水３００ｍｌで約６回
洗浄され、湿潤状態の濾過されたケーキは、アエロマテ
ィック流動床乾燥機を用いて、４０℃で３時間にわたり
乾燥され、１９２ｇのトナーが生成された（収率９６
％）。得られた緑色トナー粒子は、コールターカウンタ
ーにより測定した平均体積直径が１２μｍであり、幾何
学的サイズ分布は１．３７であった。比較例Ｘにおける
微細なトナー粒子は、本発明の方法によって、再利用さ
れて、約９６重量％の高い収量を達成し、埋立地内に廃
棄されるトナー微細粒子は、このように、最低化される
か、または、むしろ回避された。

フロントページの続き (72)発明者 グラジナ イー．クミチェック ー ラ リノウィッチ カナダ国 エル ７ エム １ アール １ オンタリオ州 バーリントン パ ークゲート クレセント 3067 (56)参考文献 特開 昭63−186253（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−225170（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−323668（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−94054（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−88407（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−11501（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−39672（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−39671（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G03G 9/08

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 粉砕され、分級後の廃棄されるトナー細
   粒を系内で再利用可能にするトナー組成物の製造方法に
   おいて、 トナー細粒と、イオン性界面活性剤と、非イオン性界面
   活性剤との水性分散物を生成すること、 該分散物に、該イオン性界面活性剤と反対の極性を有す
   る対イオン性界面活性剤を添加すること、 該混合物を均一化及び攪拌すること、 該トナー細粒が融合するように加熱すること、 の工程を含むことを特徴とするトナー組成物の製造方
   法。