JP3443477B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP3443477B2
JP3443477B2 JP09277795A JP9277795A JP3443477B2 JP 3443477 B2 JP3443477 B2 JP 3443477B2 JP 09277795 A JP09277795 A JP 09277795A JP 9277795 A JP9277795 A JP 9277795A JP 3443477 B2 JP3443477 B2 JP 3443477B2
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雅人 勝川
彰良 浦野
彩子 菅瀬
光男 伊原
一郎 山里
結花 中村
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電式複写機やレーザ
ービームプリンタ等の、電子写真法を利用した画像形成
装置に利用される電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来技術】カールソンプロセス等の電子写真法は、コ
ロナ放電により電子写真感光体の表面を均一に帯電させ
る工程と、帯電した電子写真感光体の表面を露光して感
光体表面に静電潜像を形成する露光工程と、形成された
静電潜像に現像剤を接触させて現像剤に含まれるトナー
により静電潜像をトナー像に顕像化する現像工程と、ト
ナー像を紙等に転写する転写工程と、転写されたトナー
像を定着させる定着工程と、感光体上に残留するトナー
を除去するクリーニング工程とを含んでいる。
【0003】近時、上記電子写真法に使用される電子写
真感光体には、毒性があるために取扱いが困難なセレ
ン、硫化カドミウム等の無機光導電体に代わって、毒性
の少ない有機光導電性化合物を使用した、いわゆる有機
感光体が種々提案されている。かかる有機感光体は、加
工性がよく、製造が容易であると共に、機能設計の自由
度が大きいという利点がある。
【0004】このような有機感光体には、一般に、光照
射により電荷を発生させる電荷発生材料と、発生した電
荷を輸送する電荷輸送材料とを含む機能分離型の感光層
が多く使用されている。前記電荷発生材料および電荷輸
送材料(正孔輸送材料および/または電子輸送材料)を
含有し感光層を形成する結着樹脂には、感光層の耐磨耗
性、耐傷性等の機械的強度を高め感光体の長寿命化を図
るべく、多くの研究がなされており、中でもビスフェノ
ールA型、C型、Z型、フッ素含有型、ビフェニル共重
合型等のポリカーボネート樹脂が広く利用されている
(特開昭60−172045号公報、特開昭60−19
2950号公報、特開昭61−62039号公報、特開
昭63−148263号公報、特開平1−273064
号公報、特開平5−80548号公報、特開平5−88
396号公報など)。
【0005】また、上記のポリカーボネート樹脂の分子
量を上げることによって感光層の機械的強度が向上する
ことも知られている(特開平5−113671号公報、
特開平5−158249号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記したポ
リカーボネート樹脂を結着樹脂として使用することによ
り、感光層の機械的強度は向上するものの、その改善の
度合いは不十分である。また、ポリカーボネート樹脂
は、電子輸送材料との相溶性、分散性が悪いため、正孔
輸送特性にすぐれた材料を使用しても、その特性を充分
に活用できず、従って感度も悪くなってしまうという問
題があった。
【0007】さらに、電子輸送材料と電荷発生材料とを
単一層中に含有した単層型感光体にあっては、感光層に
結着樹脂としてポリカーボネート樹脂を使用している場
合、ポリカーボネート樹脂はアルミニウムなどの導電性
基体との接着性に劣るため、使用しているうちに感光層
が導電性基体から剥離してくるという欠点があった。本
発明の主たる目的は、電子輸送材料が結着樹脂に均一に
分散した感光層を有し、感度にすぐれた電子写真感光体
を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は、耐磨耗性などの高い
機械強度を有し、かつ基体との接着性にもすぐれた感光
層を備えた電子写真感光体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定
の電子輸送材料と特定のポリエステル樹脂とを組み合わ
せることにより、電子輸送材料のポリエステル樹脂に対
する相溶性、分散性が向上するため、電子輸送材料の有
する高い電子輸送特性がいかんなく発揮され、感光体の
感度が向上するという新たな事実を見出し、本発明を完
成するに到った。
【0010】また、上記特定のポリエステル樹脂は導電
性基体との接着性にもすぐれるため、感光体の長期使用
において感光層が導電性基体から剥離するおそれがな
く、さらに上記ポリエステル樹脂は耐磨耗性等の機械的
強度にもすぐれているので、感光体の長寿命化が可能と
なる。すなわち、本発明の電子写真感光体は、(a)下
記一般式(ET1)、(ET2)、(ET8)〜(ET
14)で表される化合物からなる群より選ばれる少なく
とも1種の電子輸送材料と下記一般式(1) で表されるジ
ヒドロキシ化合物、(b)下記一般式(ET14)で表
される化合物の電子輸送材料と下記一般式(2)で表さ
れるジヒドロキシ化合物、(c)下記一般式(ET1
4)で表される化合物の電子輸送材料と下記一般式(3)
で表されるジヒドロキシ化合物、をそれぞれ用いた実
質的に線状の重合体であるポリエステル樹脂からなる結
合樹脂とを含有した有機感光層を導電性基体上に設けた
ことを特徴とする。 <電子輸送材料>
【0011】
【化18】
【0012】(式中、R8 、R9 、R10およびR11は同
一または異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ
基またはアリール基を示し、アルキル基、アルコキシ基
およびアリール基は置換基を有していてもよい。但し、
8 、R9 、R10およびR11のうち2つは同一の基とす
る。)
【0013】
【化19】
【0014】(式中、R12、R13、R14、R15およびR
16は同一または異なって、水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、アリール基、アラルキル基またはハロゲン原
子を示す。)
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【化25】
【0026】(式中、R23およびR24は同一または異な
って、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、アラルキルオキシカルボニル基、アルコキシ基、水
酸基、ニトロ基またはシアノ基を示す。Xは基:O,N
−CNまたはC(CN)2 を示す。)
【0027】
【化26】
【0028】(式中、R25は水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基または置換基を有することのあるフェニル基
を示し、R26は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有す
ることのあるアルキル基、置換基を有することのあるフ
ェニル基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカル
バモイル基、シアノ基またはニトロ基を示す。hは1〜
3の整数である。)
【0029】
【化27】
【0030】(式中、R27は水素原子、置換基を有する
ことのあるアルキル基、置換基を有することのあるフェ
ニル基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、N−
アルキルカルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を示
す。iは1〜3の整数である。)
【0031】
【化28】
【0032】(式中、R28およびR29は同一または異な
って、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有することの
あるアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカル
ボニル基を示す。jおよびkは1〜3の整数である。)
【0033】
【化29】
【0034】(式中、R30およびR31は同一または異な
って、フェニル基、多環芳香族基または複素環式基を示
し、これらの基は置換基を有していてもよい。)
【0035】
【化30】
【0036】(式中、R32はアミノ基、ジアルキルアミ
ノ基、アルコキシ基、アルキル基またはフェニル基を示
し、mは1〜2の整数である。)
【0037】
【化31】
【0038】(式中、R33は水素原子、アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基またはアラルキル基を示す。) <ジヒドロキシ化合物> 一般式(1) :
【0039】
【化32】
【0040】(式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン
基、R2 、R3 、R4 およびR5 は同一または異なっ
て、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基を示す。) 一般式(2) :
【0041】
【化33】
【0042】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR
5 は前記と同じ、nは2以上の整数、好ましくは2〜5
の整数である。) 一般式(3) :
【0043】
【化34】
【0044】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR
5 は前記と同じ、R6 およびR7 は同一または異なって
炭素数1〜10のアルキル基を示す。) また、結着樹脂には、前記一般式(1) 、(2) または(3)
で表されるジヒドロキシ化合物のうち少なくとも1種を
用いた実質的に線状の重合体であるポリエステル樹脂
と、ポリカーボネート樹脂とを混合して用いてもよい。
これにより、ポリエステル樹脂と相溶性の悪い材料を組
み合わせる場合でも、ポリカーボネート樹脂によって相
溶性が改善されるという利点がある。
【0045】本発明におけるポリエステル樹脂は、前述
のように導電性基体との接着性にすぐれているので、か
かるポリエステル樹脂を結着樹脂として使用した前記有
機感光層は単層の形態で使用するのに好適である。以
下、本発明の電子写真感光体を詳細に説明する。前記炭
素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基、プロ
ピレン基、テトラメチレン基などがあげられる。
【0046】前記アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などの炭素数1〜6のアルキル基があげられる。前
記炭素数1〜4のアルキル基は、炭素数1〜6のアルキ
ル基からペンチル基、ヘキシル基を除いたものである。
炭素数1〜10のアルキル基は、前述した炭素数1〜6
のアルキル基に加えて、オクチル基、ノニル基、デシル
基などを含む基である。
【0047】アリール基としては、例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、o−ターフェ
ニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基
等があげられる。アラルキル基としては、例えばベンジ
ル基、フェネチル基、トリチル基、ベンズヒドリル基な
どのアルキル基部分の炭素数が1〜6のアラルキル基が
あげられる。
【0048】アルコキシ基としては、例えばメトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチル
オキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数が1〜6のアル
コキシ基があげられる。ハロゲン化アルキル基として
は、例えばクロロメチル基、ブロモメチル基、フルオロ
メチル基、ヨードメチル基、2−クロロエチル基、1−
フルオロエチル基、3−クロロプロピル基、2−ブロモ
プロピル基、1−クロロプロピル基、2−クロロ−1−
メチルエチル基、1−ブロモ−1−メチルエチル基、4
−ヨードブチル基、3−フルオロブチル基、3─クロロ
−2−メチルプロピル基、2─ヨード−2−メチルプロ
ピル基、1−フルオロ−2−メチルプロピル基、2−ク
ロロ−1,1−ジメチルエチル基、2−ブロモ−1,1
−ジメチルエチル基、5−ブロモペンチル基、4−クロ
ロヘキシル基などのアルキル基部分が炭素数1〜6のハ
ロゲン化アルキル基があげられる。
【0049】多環芳香族基としては、例えばナフチル
基、フェナントリル基、アントリル基などがあげられ
る。複素環式基としては、例えばチエニル基、ピロリル
基、ピロリジニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリ
ル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル
基、2H−イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリ
ル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピベ
リジル基、ピペリジノ基、3−モルホリニル基、モルホ
リノ基、チアゾリル基などがあげられる。また、芳香族
環と縮合した複素環式基であってもよい。
【0050】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等が挙
げられる。次に各電子輸送材料の具体例をあげる。
【0051】一般式(ET1) で表されるジフェノキノン誘
導体の具体例としては、下記の化合物(ET1-1)および(E
T1-2) があげられる。
【0052】
【化35】
【0053】一般式(ET2) で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET2-1)〜(ET2-7) があげられ
る。
【0054】
【化36】
【0055】
【化37】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】一般式(ET8) で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET8-1)〜(HT8-3)があげられ
る。
【0068】
【化44】
【0069】一般式(ET9) で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET9-1)があげられる。
【0070】
【化45】
【0071】一般式(ET10)で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET10-1) があげられる。
【0072】
【化46】
【0073】一般式(ET11)で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET11-1) があげられる。
【0074】
【化47】
【0075】一般式(ET12)で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET12-1) があげられる。
【0076】
【化48】
【0077】一般式(ET13)で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET13-1) があげられる。
【0078】
【化49】
【0079】一般式(ET14)で表される化合物の具体例と
しては、下記の化合物(ET14-1) があげられる。
【0080】
【化50】
【0081】次に、本発明において結着樹脂として使用
されるポリエステル樹脂について説明する。本発明にお
けるポリエステル樹脂は、前述のように一般式(1) 、
(2) または(3) で表されるジヒドロキシ化合物を用いた
実質的に線状の重合体である。すなわち、このポリエス
テル樹脂は、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘
導体と、前記ジヒドロキシ化合物の少なくとも1種と、
その他のジオールとを重縮合させて得られる共重合体で
ある。ここで、ジオール成分中の前記ジヒドロキシ化合
物の割合は10モル%以上、好ましくは30モル%以
上、より好ましくは50モル%以上である。ジヒドロキ
シ化合物の割合が10モル%より低いと、耐熱性に劣り
成形体が熱により変形しやすくなり、また着色剤の分散
性や有機溶剤への溶解性が低下する傾向にある。
【0082】また、本発明のポリエステル樹脂は、クロ
ロホルム中、20℃で測定した極限粘度が、0.3dl
/g以上、好ましくは0.6dl/g以上である。極限
粘度が0.3dl/g未満では、感光体の機械的特性、
特に耐磨耗性などが低下する。一方、極限粘度が0.3
dl/g以上であれば充分な機械的特性を有する成形品
が得られるが、極限粘度が大きくなるほど、溶媒へ溶解
させるのに時間がかかるようになり、溶液の粘度も上昇
する傾向にある。特に溶液の粘度が高すぎると、有機感
光層形成用塗布液を導電性基体上に塗布するのが困難に
なるので、極限粘度が2以上になると実用上の問題が生
じる。最適な極限粘度を有するポリエステル樹脂は、分
子量調節剤、重合時間、重合温度等の溶融重合条件と、
後工程の鎖伸長反応の条件を調節することにより容易に
得られる。
【0083】本発明において、前記ポリエステル樹脂と
前記電荷輸送材料との相溶性、分散性が良好であるの
は、ジヒドロキシ化合物(1) ,(2) ,(3) を共重合成分
として使用することでポリエステル樹脂の成形性を損な
わずに溶媒の溶解性を向上させているためと推測され
る。また、導電性基体との接着性が良好であるのは、ポ
リエステル樹脂の分子中のエステル結合部が金属との接
着性に寄与しているためと考えられる。さらに、感光層
の耐磨耗性が向上するのは、ジヒドロキシ化合物を共重
合させることで、ポリマー分子鎖同士の絡み合いが増
え、かつ弾性率が上がるためと推測される。
【0084】前記ジカルボン酸またはそのエステル形成
性誘導体としては、例えばテレフタル酸、イソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタ
レンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、
1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレン
ジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,7−
ナフタレンジカルボン酸、2,2′−ビフェニルジカル
ボン酸、3,3′−ビフェニルジカルボン酸、4,4′
−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4−カルボ
キシフェニレン)フルオレン等の芳香族ジカルボン酸、
またはマレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、デカメチ
レンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはそのエ
ステル形成系誘導体があげられる。これらは単独で用い
てもよく、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
【0085】また、前記一般式(1) で表されるフルオレ
ン系ジヒドロキシ化合物としては、例えば9,9−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕フルオレ
ン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−メチルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)−3−エチルフェニル〕フルオレン、9,9
−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ
エチルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2
−ヒドロキシエトキシ)−3−プロピルフェニル〕フル
オレン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジプロピルフェニル〕フルオレン、9,
9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソ
プロピルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピル
フェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニル〕フルオレ
ン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3,5−ジn−ブチルフェニル〕フルオレン、9,9−
ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチ
ルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニル〕
フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニル〕フルオ
レン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−3,5−ビス(1−メチルプロピル)フェニル〕フル
オレン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3−フェニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビ
ス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジフェ
ニルフェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−ベンジルフェニル〕フルオ
レン、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−3,5−ジベンジルフェニル〕フルオレン、9,9−
ビス〔4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕フ
ルオレン、9,9−ビス〔4−(4−ヒドロキシブトキ
シ)フェニル〕フルオレン等があげられる。これらは単
独または2種以上を混合して用いてもよい。これらの中
では、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル〕フルオレンが光学特性、成形性の面から好ま
しい。
【0086】前記一般式(2) で表されるシクロアルカン
系ジヒドロキシ化合物は、シクロアルカノンから合成さ
れるものであればいずれでもよく、例えば1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕シクロヘ
キサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3−メチルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−
ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメ
チルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル〕シ
クロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−3,5−ジエチルフェニル〕シクロヘキサ
ン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−プロピルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピ
ルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2
−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル〕
シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニル〕シクロ
ヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3−n−ブチルフェニル〕シクロヘキサン、1,
1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−
ジ−n−ブチルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビ
ス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチル
フェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニ
ル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニ
ル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3,5−ビス(1−メチルプロピル)
フェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル〕シクロ
ヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジフェニルフェニル〕シクロヘキサン、
1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−
ベンジルフェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジベンジルフ
ェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル〕−4−メチルシクロヘキ
サン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル〕−2,4,6−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェ
ニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒド
ロキシブトキシ)フェニル〕シクロヘキサン等のシクロ
ヘキサノンから誘導されるジヒドロキシ化合物、1,1
−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕シ
クロペンタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−3−メチルフェニル〕シクロペンタン、1,
1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−
ジメチルフェニル〕シクロペンタン、1,1−ビス〔4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル〕
シクロペンタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)−3,5−ジエチルフェニル〕シクロペンタ
ン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−プロピルフェニル〕シクロペンタン、1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピ
ルフェニル〕シクロペンタン、1,1−ビス〔4−(2
−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル〕
シクロペンタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニル〕シクロ
ペンタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3−n−ブチルフェニル〕シクロペンタン等のシ
クロペンタノンから誘導されるジヒドロキシ化合物、
1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕シクロヘプタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3−メチルフェニル〕シクロヘプタ
ン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3,5−ジメチルフェニル〕シクロヘプタン、1,1−
ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフ
ェニル〕シクロヘプタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル〕シク
ロヘプタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−3−プロピルフェニル〕シクロヘプタン、1,
1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−
ジプロピルフェニル〕シクロヘプタン、1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピル
フェニル〕シクロヘプタン、1,1−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニ
ル〕シクロヘプタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3−n−ブチルフェニル〕シクロヘプ
タン等のシクロヘプタノンから誘導されるジヒドロキシ
化合物、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル〕シクロオクタン、1,1−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル〕シ
クロオクタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕シクロオクタ
ン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−エチルフェニル〕シクロオクタン、1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチル
フェニル〕シクロオクタン、1,1−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−プロピルフェニル〕シクロ
オクタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジプロピルフェニル〕シクロオクタン、
1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−
イソプロピルフェニル〕シクロオクタン、1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプ
ロピルフェニル〕シクロオクタン、1,1−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニ
ル〕シクロオクタン等のシクロオクタノンから誘導され
るジヒドロキシ化合物があげられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0087】これらシクロアルカノンから合成されるシ
クロアルカン系ジヒドロキシ化合物は単独または2種以
上を組み合わせて使用することができる。これらの中で
も、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル〕シクロヘキ
サン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−3,5−ジメチルフェニル〕シクロヘキサン、1,1
−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕シ
クロペンタン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−3−メチルフェニル〕シクロペンタン、1,
1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−
ジメチルフェニル〕シクロペンタン、1,1−ビス〔4
−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕シクロオクタ
ン、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−メチルフェニル〕シクロオクタン、1,1−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチル
フェニル〕シクロオクタンなどが成形性の面から好まし
い。
【0088】前記一般式(3) で表されるジヒドロキシ化
合物は、アルカノンから合成されるものであればいずれ
でもよい。すなわち、一般式:Cm 2mO(式中、mは
整数を示す)で表される、枝分かれを含む直鎖状アルカ
ノンから誘導されるジヒドロキシ化合物があげられる。
このようなジヒドロキシ化合物(3) としては、例えば
2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕−4−メチルペンタン、2,2−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル〕−4−メ
チルペンタン、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕−4−メチルペ
ンタン、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3−エチルフェニル〕−4−メチルペンタン、
2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,
5−ジエチルフェニル〕−4−メチルペンタン、2,2
−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−プロピ
ルフェニル〕−4−メチルペンタン、2,2−ビス〔4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピルフ
ェニル〕−4−メチルペンタン、2,2−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニ
ル〕−4−メチルペンタン、2,2−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニ
ル〕−4−メチルペンタン等の4−メチル−2−ペンタ
ノンから誘導されるジヒドロキシ化合物、2,2−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−3−メ
チルブタン、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエト
キシ)−3−メチルフェニル〕−3−メチルブタン、
2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,
5−ジメチルフェニル〕−3−メチルブタン、2,2−
ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフ
ェニル〕−3−メチルブタン、2,2−ビス〔4−(2
−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル〕
−3−メチルブタン等の3−メチル−2−ブタノンから
誘導されるジヒドロキシ化合物、3,3−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕ペンタン、3,
3−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチ
ルフェニル〕ペンタン、3,3−ビス〔4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕ペンタ
ン、3,3−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−エチルフェニル〕ペンタン、3,3−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニ
ル〕ペンタン等の3−ペンタノンから誘導されるジヒド
ロキシ化合物、3,3−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)フェニル〕−2,4−ジメチルペンタン、3,
3−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチ
ルフェニル〕−2,4−ジメチルペンタン、3,3−ビ
ス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチ
ルフェニル〕−2,4−ジメチルペンタン、3,3−ビ
ス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェ
ニル〕−2,4−ジメチルペンタン、3,3−ビス〔4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェ
ニル〕−2,4−ジメチルペンタン等の2,4−ジメチ
ル−3−ペンタノンから誘導されるジヒドロキシ化合
物、3,3−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル〕−2,4−ジメチルヘキサン、3,3−ビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニ
ル〕−2,4−ジメチルヘキサン、3,3−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニ
ル〕−2,4−ジメチルヘキサン、3,3−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル〕−
2,4−ジメチルヘキサン、3,3−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル〕−
2,4−ジメチルヘキサン等の2,4−ジメチル−3−
ヘキサノンから誘導されるジヒドロキシ化合物、3,3
−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−
2,5−ジメチルヘキサン、3,3−ビス〔4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル〕−2,5
−ジメチルヘキサン、3,3−ビス〔4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕−2,5
−ジメチルヘキサン、3,3−ビス〔4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3−エチルフェニル〕−2,5−ジメ
チルヘキサン、3,3−ビス〔4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−3,5−ジエチルフェニル〕−2,5−ジメ
チルヘキサン等の2,4−ジメチル−3−ヘキサノンか
ら誘導されるジヒドロキシ化合物などがあげられる。こ
れらの化合物は単独または2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0089】その他のジオールとしては、例えばエチレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブ
タンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,3−ペ
ンタンジオールなどの脂肪族グリコール類、1,1−ビ
ス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−1−
フェニルエタンなどの主鎖または側鎖に芳香族環を有す
るジオール、ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル〕スルフォン等の主鎖に芳香族環と硫黄を有する
化合物、あるいはその他のジヒドロキシ化合物、例えば
ビス−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−
スルフォン、トリシクロデカンジメチロールなどを用い
ることができる。
【0090】本発明におけるポリエステル樹脂を製造す
るには、例えばエステル交換法、直接重合法等の溶融重
合法、溶液重合法、界面重合法等の公知の方法から適宜
の方法を選択して製造できる。また、その際の重合触媒
等の反応条件についても従来公知の方法を用いることが
できる。本発明のポリエステル樹脂を溶融重合法のエス
テル交換法で製造するには、一般式(1) 、(2) および
(3) から選ばれる少なくとも1種のジヒドロキシ化合物
は樹脂中のグリコール成分の10〜95モル%であるこ
とが好ましい。グリコール成分の割合が95モル%を超
えると、溶融重合反応が進まなかったり、重合時間が著
しく長くなる等の問題を生じる。ただし、95モル%よ
り多い場合でも、溶液重合法または界面重合法で容易に
製造することができる。
【0091】また、ジカルボン酸またはその誘導体と、
上記ジヒドロキシ化合物(1) 、(2)または(3) を共重合
したポリエステル樹脂(非晶質)では、ポリスチレン換
算の重量平均分子量で10万(クロロホルム中の極限粘
度で0.6dl/g)が従来公知の重合法で容易に得ら
れる限界である。0.6dl/g以上の極限粘度を有す
る高分子ポリエステル樹脂を得るには、上述した方法に
よって重合した後、ジイソシアネートと反応させるのが
よい。この後処理により、ポリエステルの分子鎖が伸長
し、クロロホルム中での極限粘度を容易に0.6dl/
g以上にすることができ、磨耗性等の機械的特性を向上
させることができる。
【0092】本発明に用いるジイソシアネートには、2
つのイソシナネート基が同一の分子に存在する化合物す
べてが含まれる。より具体的には、例えばヘキサメチレ
ンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、メチレン−
4,4′−ビスフェニルジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、3−イソシナネートメチル−3,
5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート等が
あげられる。これらは単独または2種以上を混合して使
用してもよい。これらの中では、とくにメチレン−4,
4′−ビスフェニルジイソシアネートが好適である。
【0093】ポリエステル重合体と反応させるジイソシ
アネートの量は、数平均分子量を基にして計算したポリ
エステルのモル数に対して、通常0.5〜1.3倍の範
囲、好ましくは0.8〜1.1倍の範囲が好適である。
ポリエステル分子の末端はアルコール性のOHであり、
ジイソシアネートはアルコールと反応してウレタン結合
を形成することにより、ポリエステルの鎖伸長が達成さ
れる。このとき、ポリエステル中に導入されるウレタン
結合の量はモル分率で通常1%以下になるため、樹脂全
体としての屈折率、複屈折、ガラス転移点、透明性など
の物理的特性は処理前のポリエステル樹脂と変わらな
い。
【0094】上述した鎖伸長反応において必要ならば適
当な触媒を用いてもよい。触媒としては、オクチル酸ス
ズ、ジラウリル酸ジブチルスズ、ナフテン酸鉛などの金
属触媒、ジアゾビスシクロ〔2,2,2〕オクタン、ト
リN−ブチルアミンなどが好適である。触媒の添加量は
鎖伸長反応温度にもよるが、通常1モルのジイソシアネ
ートに対して0.01モル以下、好ましくは0.001
モル以下添加される。
【0095】反応は溶融状態の上述したポリエステルに
触媒とジイソシアネートとを適量加え、乾燥窒素の気流
下で攪拌することによって進行する。鎖伸長反応の反応
温度は条件によって異なるが、有機溶媒中で行う場合は
溶剤の沸点以下の温度で、有機溶媒を使用しない場合は
ポリエステルのガラス転移点以上の温度に設定すること
が望ましい。反応温度によって到達できる分子量や副反
応による着色の度合いが決まるため、目的とする分子量
と反応前のポリエステルの分子量などから勘案して、最
適な反応系とそれに適合した反応温度を選択することが
できる。例えば、有機溶媒としてトリクロロベンゼンを
用いた場合、130〜150℃の範囲での反応が可能と
なり、副反応による着色は殆どない。
【0096】上述したポリエステルの鎖伸長反応により
分子量は大幅に増大し、極限粘度の増加が達成される。
反応前の分子量によって最終の到達し得る分子量は異な
るが、通常は反応温度と反応時間、さらにジイソシアネ
ートの量を変えることにより、鎖伸長ポリエステルの分
子量を目的とする値にすることができる。これは場合に
より異なるので反応温度と反応時間等を特定することは
困難であるが、一般には温度が高いほど、また反応時間
が長いほど分子量が上がる。また、ジイソシアネートの
量は数平均分子量より求めたポリエステルのモル数と等
量ないしは1.1等量あたりが最も鎖伸長の効果が高
い。
【0097】通常、ジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体と、ジヒドロキシ化合物(1) 、(2) または
(3) を共重合したポリエステルの分子量は5万程度(極
限粘度で0.4dl/g)で、最大でも10万程度(極
限粘度で0.6dl/g)である。例えば、最も容易に
製造できる5万程度のポリエステルを原料として鎖伸長
反応をすると、極限粘度が0.7〜1.5dl/gの高
分子量ポリエステルが得られる。
【0098】鎖伸長したポリエステルは一般的に分子量
分布が広くなる。溶融重合で製造した上述の特殊ジヒド
ロキシ化合物を共重合した非晶質ポリエステルの分子量
分布は、反応諸条件によって異なるが、重量平均分子量
と数平均分子量との比で、通常2程度である。鎖伸長反
応後は、通常4程度かそれ以上になる。分子量分布があ
ると好ましくない場合には、必要に応じて通常知られて
いる分子量分別法を用いて分子量分布を制御することが
できる。かかる分子量分別法としては、例えば貧溶媒に
よる再沈法、ゲルを充填したカラム中を通過させて分子
の大きさでふるい分けをする方法のほか、Analysis of
polymers, T. R. Crompton, Pergamon Pressに記載の方
法などを用いることができる。
【0099】また、本発明においては、結着樹脂として
上記ポリエステル樹脂のほかに下記一般式(A)で表さ
れる繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂を含有
させることができる。
【0100】
【化51】
【0101】(式中、RQ およびRR は同一または異な
って水素原子、炭素数1〜3のアルキル基または置換基
を有していてもよいアリール基を示し、RQ およびRR
は互いに結合して環を形成してもよい。RS 、RT 、R
U 、RV 、RW 、RX 、RY およびRZ は水素原子、炭
素数1〜3のアルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基またはハロゲン原子を示す。) かかるポリカーボネート樹脂は、単一モノマーを用いた
ホモポリマーであってもよく、あるいは上記繰り返し単
位で表される2種またはそれ以上のモノマーを用いたコ
ポリマーであってもよい。
【0102】一般式(A)で表されるポリカーボネート
樹脂の具体例を以下に示す。
【0103】
【化52】
【0104】前記ポリエステル樹脂に対するポリカーボ
ネート樹脂(A)の配合割合は、ポリエステル樹脂10
0重量部に対してポリカーボネート樹脂(A)が1〜9
9重量部であるのが適当である。本発明の感光体は、感
光層が単層型および積層型の何れの場合にも適応可能で
ある。
【0105】単層型の感光体を得るには、前記電子輸送
材料のほか、電荷発生材料、正孔輸送材料、結着樹脂で
ある前記ポリエステル樹脂等を含有する感光層を塗布等
の手段により導電性基体上に形成する。また、積層型の
感光体を得るには、導電性基体上に、塗布等の手段によ
り電荷発生材料と結着樹脂とを含有する電荷発生層を形
成し、この電荷発生層上に、電子輸送材料と結着樹脂と
を含有する電荷輸送層を形成すればよい。このようにし
て得られる積層型感光体は正帯電型として使用される。
また、上記とは逆に、導電性基体上に電荷輸送層を形成
し、次いで電荷発生層を形成してもよい。
【0106】電荷発生材料としては、無金属フタロシア
ニン、チタニルフタロシアニン、ペリレン顔料、ビスア
ゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタ
ロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアラ
イン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウ
ム顔料、シアニン顔料などの従来公知の電荷発生材料が
あげられる、また、所望の領域に吸収波長域を有するよ
うに電子写真感光体の感度領域を拡げる等の目的のた
め、従来公知の種々の電荷発生材料を併用することもで
きる。
【0107】また、正孔輸送材料としては、例えばN,
N,N’,N’−テトラ(4−メチルフェニル)ベンジ
ジンなどのベンジジン系化合物、N,N,N’,N’−
テトラ(3−メチルフェニル)−m−フェニレンジアミ
ン等のフェニレンジアミン系化合物、2,5−ジ(4−
メチルアミノフェニル)、1,3,4−オキサジアゾー
ル等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチル
アミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、
ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、1
−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラ
ゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、
トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オ
キサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チア
ゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾー
ル系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合
物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物があげられ
る。
【0108】結着樹脂として使用される前記したポリエ
ステル樹脂は、導電性基体に対して高い接着性を有する
ため、とくに単層感光体用の結着樹脂として好適に使用
される。積層感光体の場合は、前記ポリエステル樹脂を
表面層用結着樹脂として使用すると感光層の耐磨耗性が
向上する。その場合、基体側の層には前記ポリエステル
樹脂を使用してもよく、あるいは他の結着樹脂を使用し
てもよい。
【0109】他の結着樹脂としては、例えば前述したポ
リカーボネート樹脂のほか、スチレン系重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、アルキド樹脂、ポリビニルブチラ
ール、ポリアミドなどがあげられる。
【0110】単層型および積層型の各有機感光層には、
増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、可
塑剤等の添加剤を含有させることができる。また、電荷
発生層の感度を向上させるために、例えばテルフェニ
ル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増
感剤を電荷発生材料と併用してもよい。
【0111】積層感光体において、電荷発生層を構成す
る電荷発生材料と結着樹脂とは、種々の割合で使用する
ことができるが、結着樹脂100重量部に対して、電荷
発生材料5〜1000重量部、特に30〜500重量部
の割合で用いるのが好ましい。電荷輸送層を構成する電
子輸送材料と前記結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しな
い範囲および結晶化しない範囲で種々の割合で使用する
ことができるが、光照射により電荷発生層で生じた電子
を容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対
して電子輸送材料を10〜500重量部、特に25〜2
00重量部の割合で用いるのが好ましい。
【0112】また、積層型の感光層の厚さは、電荷発生
層が0.01〜10μm程度、特に0.1〜5μm程度
に形成されるのが好ましく、電荷輸送層が2〜100μ
m、特に5〜50μm程度に形成されるのが好ましい。
単層型の感光体においては、結着樹脂100重量部に対
して電荷発生材料は0.1〜50重量部、特に0.5〜
30重量部、電子輸送材料は20〜500重量部、特に
30〜200重量部であるのが適当である。また、単層
型の感光層の厚さは5〜100μm、特に10〜50μ
m程度に形成されるのが好ましい。
【0113】単層型感光体にあっては、導電性基体と感
光層との間に、また、積層型感光体にあっては、導電性
基体と電荷発生層との間や、導電性基体と電荷輸送層と
の間、または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体
の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていても
よく、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
【0114】上記各層が形成される導電性基体として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
例えばアルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウ
ム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケ
ル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の
金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプ
ラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化
インジウム等で被覆されたガラス等が例示される。
【0115】導電性基体はシート状、ドラム状等の何れ
であってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるい
は基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電
性基体は、使用に際して充分な機械的強度を有するもの
が好ましい。上記各層を、塗布等の方法により形成する
場合には、前記例示の電荷発生材料、電子輸送材料、結
着樹脂等を、適当な溶剤とともに、公知の方法、例え
ば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシ
ェーカーあるいは超音波分散器等を用いて分散混合して
塗布液を調整し、これを公知の手段により塗布、乾燥す
ればよい。
【0116】塗布液をつくるための溶剤としては、種々
の有機溶剤が使用可能で、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド等があげられる。これらの溶剤は1種又は2種以上を
混合して用いることができる。
【0117】さらに、電子輸送材料や電荷発生材料の分
散性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。
【0118】
【実施例】以下、参考例、実施例および比較例をあげて
本発明を詳細に説明する。 参考例1 テレフタル酸ジメチルエステル10.68kg(55モ
ル)、9,9−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル〕フルオレン16.88kg(38.5モル)
およびエチレングリコール7.2kg(116モル)を
原料とし、触媒として酢酸カルシウム15.99g
(0.091モル)を用い、これらを反応槽に投入し、
攪拌しながら常法に従って190℃から230℃に徐々
に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメタノ
ールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲルマ
ニウム6.9g(0.066モル)と、着色を防止する
ためのリン酸トリメチルエステル14g(0.1モル)
とを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生するエチ
レングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280℃、
真空度を1Torr以下に到達させた。この条件を維持
し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後(約
2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出してペ
レットを得た。
【0119】この共重合体の極限粘度は0.38dl/
gであった。GPCより求めた重量平均分子量は550
00であり、数平均分子量は25000であった。ま
た、ガラス転移温度は145℃であった。上述のポリエ
ステル共重合体30gをトリクロロベンゼンに溶解させ
て40重量%の溶液を調製した。数平均分子量より計算
したポリエステル共重合体のモル数の1.1倍のメチレ
ンビス(4−フェニルイソシアネート)0.337gと
0.175mgのジアゾビスシクロ〔2,2,2〕オク
タンを上述の溶液に加え、150℃で10時間、窒素気
流下で加熱攪拌した。得られた反応物をメタノール中に
再沈し、大量のメタノールと蒸留水で洗浄して、鎖伸長
ポリエステル樹脂(1−1)を得た。
【0120】このポリエステル樹脂の極限粘度は0.7
6dl/gで、GPCより求めた重量平均分子量は12
0000であり、数平均分子量は38000であった。
またガラス転移温度は145℃であった。 参考例2 酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用
し、ジオール成分としてエチレングリコールおよびビス
〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕フルオレ
ンを使用したほかは、参考例1と同様にして鎖伸長ポリ
エステル樹脂(1−2)を得た。このポリエステル樹脂
の極限粘度は0.7dl/gであった。 参考例3 酸成分としてコハク酸を使用し、ジオール成分としてエ
チレングリコール、ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル〕フルオレンおよび1,1−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕シクロヘキサン
を使用したほかは、参考例1と同様にして鎖伸長ポリエ
ステル樹脂(1−3)を得た。このポリエステル樹脂の
極限粘度は0.8dl/gであった。 参考例4 テレフタル酸ジメチルエステル10.68kg(55モ
ル)、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル〕シクロヘキサン13.71kg(38.5モ
ル)およびエチレングリコール7.2kg(116モ
ル)を原料とし、触媒として酢酸カルシウム15.99
g(0.091モル)を用い、これらを反応槽に投入
し、攪拌しながら常法に従って190℃から230℃に
徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定量のメ
タノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である酸化ゲ
ルマニウム6.9g(0.066モル)と、着色を防止
するためのリン酸トリメチルエステル14g(0.1モ
ル)とを投入して、昇温と減圧を徐々に行い、発生する
エチレングリコールを抜きながら、加熱槽温度を280
℃、真空度を1Torr以下に到達させた。この条件を
維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌トルクに到達後
(約2時間後)反応を終了し、反応物を水中に押し出し
てペレットを得た。
【0121】この共重合体の極限粘度は0.39dl/
gであった。GPCより求めた重量平均分子量は550
00であり、数平均分子量は25000であった。ま
た、ガラス転移温度は145℃であった。上述のポリエ
ステル共重合体30gをトリクロロベンゼンに溶解させ
て40重量%の溶液を調製した。数平均分子量より計算
したポリエステル共重合体のモル数の1.1倍のメチレ
ンビス(4−フェニルイソシアネート)0.337gと
0.175mgのジアゾビスシクロ〔2,2,2〕オク
タンを上述の溶液に加え、150℃で10時間、窒素気
流下で加熱攪拌した。得られた反応物をメタノール中に
再沈し、大量のメタノールと蒸留水で洗浄して、鎖伸長
ポリエステル樹脂(2−1)を得た。
【0122】このポリエステル樹脂の極限粘度は0.7
6dl/gで、GPCより求めた重量平均分子量は12
0000であり、数平均分子量は38000であった。
またガラス転移温度は115℃であった。 参考例5 酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用
し、ジオール成分としてエチレングリコールおよび1,
1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕
シクロヘキサンを使用したほかは、参考例4と同様にし
て鎖伸長ポリエステル樹脂(2−2)を得た。このポリ
エステル樹脂の極限粘度は0.8dl/gであった。 参考例6 酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用
し、ジオール成分としてエチレングリコールおよび1,
1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−
ジメチルフェニル〕シクロヘキサンを使用したほかは、
参考例4と同様にして鎖伸長ポリエステル樹脂(2−
3)を得た。このポリエステル樹脂の極限粘度は0.8
dl/gであった。 参考例7 テレフタル酸ジメチルエステル10.68kg(55モ
ル)、2,2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル〕−4−メチルペンタン13.60kg(3
8.5モル)およびエチレングリコール7.2kg(1
16モル)を原料とし、触媒として酢酸カルシウム1
5.99g(0.091モル)を用い、これらを反応槽
に投入し、攪拌しながら常法に従って190℃から23
0℃に徐々に加熱してエステル交換反応を行った。所定
量のメタノールを系外へ抜き出した後、重合触媒である
酸化ゲルマニウム6.9g(0.066モル)と、着色
を防止するためのリン酸トリメチルエステル14g
(0.1モル)とを投入して、昇温と減圧を徐々に行
い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱槽
温度を280℃、真空度を1Torr以下に到達させ
た。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、所定の攪拌
トルクに到達後(約2時間後)反応を終了し、反応物を
水中に押し出してペレットを得た。
【0123】この共重合体の極限粘度は0.39dl/
gであった。GPCより求めた重量平均分子量は550
00であり、数平均分子量は25000であった。ま
た、ガラス転移温度は145℃であった。上述のポリエ
ステル共重合体30gをトリクロロベンゼンに溶解させ
て40重量%の溶液を調製した。数平均分子量より計算
したポリエステル共重合体のモル数の1.1倍のメチレ
ンビス(4−フェニルイソシアネート)0.337gと
0.175mgのジアゾビスシクロ〔2,2,2〕オク
タンを上述の溶液に加え、150℃で10時間、窒素気
流下で加熱攪拌した。得られた反応物をメタノール中に
再沈し、大量のメタノールと蒸留水で洗浄して、鎖伸長
ポリエステル樹脂(3−1)を得た。
【0124】このポリエステル樹脂の極限粘度は0.7
6dl/gで、GPCより求めた重量平均分子量は12
0000であり、数平均分子量は38000であった。
またガラス転移温度は105℃であった。 参考例8 酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸を使用
し、ジオール成分としてエチレングリコールおよび2,
2−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチ
ルフェニル〕−4−メチルペンタンを使用したほかは、
参考例7と同様にして鎖伸長ポリエステル樹脂(3−
2)を得た。このポリエステル樹脂の極限粘度は0.8
dl/gであった。 参考例9 酸成分としてコハク酸を使用し、ジオール成分としてエ
チレングリコールおよび2,2−ビス〔4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)フェニル〕−4−メチルペンタンを使
用したほかは、参考例7と同様にして鎖伸長ポリエステ
ル樹脂(3−3)を得た。このポリエステル樹脂の極限
粘度は0.8dl/gであった。 実施例1〜60 〔デジタル光源用単層感光体(正帯電型)〕 電荷発生材料として下記一般式(CG1)で表される無
金属フタロシアニン顔料を、正孔輸送材料として下記式
(HT1)で表されるベンジジン誘導体をそれぞれ使用
した。また、電子輸送材料として前記式(ET1)
(ET3)、(ET8)〜(HT14)のいずれかで表
される化合物をそれぞれ使用した。さらに、結着樹脂と
して参考例1〜9で得たポリエステル樹脂(1−1)〜
(1−3)、(2−1)〜(2−3)、(3−1)〜
(3−3)のいずれか、またはこのポリエステル樹脂と
ポリカーボネート樹脂との混合物を使用した。さらに、
これらの成分を溶解する溶剤にはテトラヒドロフランを
使用した。
【0125】
【化53】
【0126】
【化54】
【0127】使用した電荷発生材料および結着樹脂は前
述の化合物番号を用いて表に示した。各材料の配合量は
以下のとおりである。 (成分) (重量部) 電荷発生材料 5 電子輸送材料 30 正孔輸送材料 50 結着樹脂 90 溶剤 800 結着樹脂が上記混合物の場合、混合割合はポリエステル
樹脂70重量部とポリカーボネート樹脂20重量部とし
た。
【0128】各成分はボールミルで50時間混合分散さ
せて、単層型感光層用塗布液を調製した。この塗布液を
アルミニウム素管上にディップコート法にて塗布し、1
00℃で60分間熱風乾燥して、膜厚15〜20μmの
単層型感光層を有するデジタル光源用の単層型感光体を
製造した。 比較例1 結着樹脂として、前記式(A−4)の繰り返し単位から
なるポリカーボネート樹脂を単独で使用したほかは実施
例1と同様にして単層感光体を製造した。 比較例2 電子輸送材料として、下記式(ET15−1)で表され
る化合物を使用したほかは実施例1と同様にして単層感
光体を製造した。
【0129】
【化55】
【0130】得られた各実施例、比較例の電子写真感光
体について以下の試験を行い、その特性を評価した。 <デジタル光源用正帯電感光体の評価>光感度試験 ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて、各実施例および比較例で得た感光体の表面に
印加電圧を加えて、表面を+700Vに帯電させた。つ
いで、露光光源であるハロゲンランプの白色光からバン
ドパスフィルターを用いて取り出した、波長780nm
(半値幅20nm)、光強度16μW/cm2 の単色光
を感光体の表面に照射して(照射時間80ミリ秒)、露
光開始から330ミリ秒経過した時点での表面電位を、
露光後電位VL (V)として測定した。耐磨耗性試験 各実施例および比較例で得た感光体を普通紙ファクシミ
リ(三田工業(株)製の型番LDC−650)のイメー
ジングユニットに装着して、無通紙状態で150000
回、回転させた後、感光層の膜厚変化を測定した。接着性試験 JIS K 5400(塗料一般試験方法)に記載の碁
盤目試験に準じて感光層の接着性を評価した。接着性
(%)は下記の式にて求めた。
【0131】
【数1】
【0132】これらの試験結果を、使用した結着樹脂お
よび電子輸送材料の前記した化合物番号と共に、表1〜
表4に示す。
【0133】
【表1】
【0134】
【0135】
【表2】
【0136】
【0137】
【表3】
【0138】
【0139】
【表4】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【0151】実施例61〜120 〔アナログ光源用単層感光体(正帯電型)〕 実施例1〜60で使用した電荷発生材料(CG1) に代え
て、下記の式(CG2) で表されるビスアゾ顔料を使用した
ほかは、実施例1〜60と同様にしてアナログ光源用の
単層感光体を製造した。
【0152】
【化56】
【0153】比較例3 結着樹脂として、前記式(A−4)の繰り返し単位から
なるポリカーボネート樹脂90重量部を使用したほかは
実施例61同様にして単層感光体を製造した。 比較例4 電子輸送材料として、前記式(ET15-1)で表される化合物
を使用したほかは実施例61と同様にして単層感光体を
製造した。
【0154】得られた各実施例、比較例の電子写真感光
体について以下の試験を行い、その特性を評価した。 <アナログ光源用正帯電感光体の評価>光感度試験 ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて、各実施例および比較例で得た感光体の表面に
印加電圧を加えて、表面を+700Vに帯電させた。つ
いで、露光光源であるハロゲンランプの白色光(光強度
147lux ・秒) を感光体の表面に照射して(照射時間
50ミリ秒)、露光開始から330ミリ秒経過した時点
での表面電位を、露光後電位VL (V)として測定し
た。耐磨耗性試験 各実施例および比較例で得た感光体を静電式複写機(三
田工業(株)製の型番DC−2556)に装着して、無
通紙状態で150000回、回転させた後、感光層の膜
厚変化を測定した。接着性試験 前記と同様にして測定した。
【0155】これらの試験結果を、使用した結着樹脂お
よび電子輸送材料の前記した化合物番号と共に、表5〜
表8に示す。
【0156】
【表5】
【0157】
【0158】
【表6】
【0159】
【0160】
【表7】
【0161】
【0162】
【表8】
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】実施例121〜131 〔デジタル光源用積層感光体(正帯電型)〕 電荷発生材料としての前記式(CG1)で表される顔料
2重量部と、結着樹脂としてのポリビニルブチラール1
重量部とを、溶媒であるジクロロメタン120重量部と
共に、ボールミルにて混合分散させて、電荷発生層用の
塗布液を作製した。この塗布液をアルミニウム素管上に
ディップコート法にて塗布し、100℃で60分間熱風
乾燥して、膜厚0.5μmの電荷発生層を形成した。
【0175】ついで、前記式(ET1)または(ET
)で表される電子輸送材料80重量部と、結着樹脂と
して参考例1〜9で得たポリエステル樹脂(1−1)〜
(1−3)、(2−1)〜(2−3)、(3−1)〜
(3−3)のいずれか、またはこのポリエステル樹脂と
ポリカーボネート樹脂との混合物90重量部とをテトラ
ヒドロフラン800重量部と共にボールミルにて混合分
散して、電荷輸送層用塗布液を作製した。この塗布液を
前記電荷発生層上にディップコート法にて塗布し、90
℃で60分間熱風乾燥して、膜厚15μmの電荷輸送層
を形成してデジタル光源用の積層・正帯電型感光体を製
造した。
【0176】なお、結着樹脂として、ポリエステル樹脂
とポリカーボネート樹脂との混合物を使用する場合は、
ポリエステル樹脂70重量部とポリカーボネート樹脂2
0重量部とを混合して使用した。 比較例5 電荷輸送層の結着樹脂として、前記式(A−4)の繰り
返し単位からなるポリカーボネート樹脂90重量部を使
用したほかは実施例121と同様にしてデジタル光源用
の積層・正帯電型感光体を製造した。 比較例6 電子輸送材料として前記式(ET15−1)で表される
化合物を使用したほかは実施例121と同様にしてデジ
タル光源用の積層・正帯電型感光体を製造した。
【0177】得られた各実施例、比較例の電子写真感光
体について、前述のデジタル光源用正帯電感光体の評価
方法に従って、光感度および磨耗量の試験を行った。そ
の結果を、使用した結着樹脂および電子輸送材料の前記
した化合物番号と共に、表9に示した。
【0178】
【表9】
【0179】
【0180】実施例132〜140 〔アナログ光源用積層感光体(正帯電型)〕 電荷発生材料として前記式(CG2)で表される顔料2
重量部を使用したほかは、実施例121〜131と同様
にしてアナログ光源用の積層・正帯電型感光体を製造し
た。 比較例7 電荷発生層の結着樹脂として、前記式(A−4)の繰り
返し単位からなるポリカーボネート樹脂90重量部を単
独で使用したほかは実施例132と同様にしてアナログ
光源用の積層・正帯電型感光体を製造した。 比較例 電子輸送材料として前記式(ET15−1)で表される
化合物を使用したほかは実施例132と同様にしてアナ
ログ光源用の積層・正帯電型感光体を製造した。
【0181】得られた各実施例、比較例の電子写真感光
体について、前記したアナログ光源用正帯電感光体の評
価方法に従って、光感度および耐磨耗性の各試験を行っ
た。これらの試験結果を、使用した結着樹脂および電子
輸送材料の化合物番号と共に、表10に示す。
【0182】
【表10】
【0183】
【0184】
【発明の効果】本発明によれば、特定の電子輸送材料と
特定のポリエステル樹脂とを組み合わせることにより、
電子輸送材料のポリエステル樹脂に対する相溶性、分散
性が向上するため、電子輸送材料の有する高い電子輸送
性がいかんなく発揮され、感光体の感度が向上するとい
う効果がある。
【0185】また、本発明におけるポリエステル樹脂は
導電性基体との接着性にもすぐれるため、感光体の長期
使用において感光層が導電性基体から剥離するおそれが
なく、さらに上記ポリエステル樹脂は耐磨耗性等の機械
的強度にもすぐれているので、感光体の長寿命化も可能
となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 5/06 315 G03G 5/06 315B 315D 322 322 (72)発明者 伊原 光男 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 山里 一郎 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 中村 結花 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−211633(JP,A) 特開 平8−211632(JP,A) 特開 平8−152722(JP,A) 特開 平8−106166(JP,A) 特開 平5−323638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(ET1)、(ET2)、
    (ET8)〜(ET14)で表される化合物からなる群
    より選ばれる少なくとも1種の電子輸送材料と、一般式
    (1) : 【化1】 (式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基、R2 、R
    3 、R4 およびR5 は同一または異なって、水素原子、
    炭素数1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキ
    ル基を示す。)で表されるジヒドロキシ化合物を用いた
    実質的に線状の重合体であるポリエステル樹脂からなる
    結着樹脂とを含有した有機感光層を導電性基体上に設け
    たことを特徴とする電子写真感光体。 【化2】 (式中、R8 、R9 、R10およびR11は同一または異な
    って、水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリ
    ール基を示し、アルキル基、アルコキシ基およびアリー
    ル基は置換基を有していてもよい。但し、R8 、R9
    10およびR11のうち2つは同一の基とする。) 【化3】 (式中、R12、R13、R14、R15およびR16は同一また
    は異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
    リール基、アラルキル基またはハロゲン原子を示す。) 【化9】 (式中、R23およびR24は同一または異なって、水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
    ルオキシカルボニル基、アルコキシ基、水酸基、ニトロ
    基またはシアノ基を示す。Xは基:O,N−CNまたは
    C(CN)2 を示す。) 【化10】 (式中、R25は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基ま
    たは置換基を有することのあるフェニル基を示し、R26
    は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有することのある
    アルキル基、置換基を有することのあるフェニル基、ア
    ルコキシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、
    シアノ基またはニトロ基を示す。hは1〜3の整数であ
    る。) 【化11】 (式中、R27は、水素原子、置換基を有することのある
    アルキル基、置換基を有することのあるフェニル基、ハ
    ロゲン原子、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカ
    ルバモイル基、シアノ基またはニトロ基を示す。iは1
    〜3の整数である。) 【化12】 (式中、R28およびR29は同一または異なって、水素原
    子、ハロゲン原子、置換基を有することのあるアルキル
    基、シアノ基、ニトロ基またはアルコキシカルボニル基
    を示す。jおよびkは1〜3の整数である。) 【化13】 (式中、R30およびR31は同一または異なって、フェニ
    ル基、多環芳香族基または複素環式基を示し、これらの
    基は置換基を有していてもよい。) 【化14】 (式中、R32はアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコ
    キシ基、アルキル基またはフェニル基を示し、mは1〜
    2の整数である。) 【化15】 (式中、R33は水素原子、アルキル基、アリール基、ア
    ルコキシ基またはアラルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の一般式(ET14)で表
    される化合物の電子輸送材料と、一般式(2) : 【化16】 (式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基、R2 、R
    3 、R4 およびR5 は同一または異なって、水素原子、
    炭素数1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキ
    ル基を示す。nは2以上の整数である。)で表されるジ
    ヒドロキシ化合物を用いた実質的に線状の重合体である
    ポリエステル樹脂からなる結着樹脂とを含有した有機感
    光層を導電性基体上に設けたことを特徴とする電子写真
    感光体。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の一般式(ET14)で表
    される化合物の電子輸送材料と、一般式(3) : 【化17】 (式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基、R2 、R
    3 、R4 およびR5 は同一または異なって、水素原子、
    炭素数1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキ
    ル基、R6 およびR7 は同一または異なって、炭素数1
    〜10のアルキル基を示す。)で表されるジヒドロキシ
    化合物を用いた実質的に線状の重合体であるポリエステ
    ル樹脂からなる結着樹脂とを含有した有機感光層を導電
    性基体上に設けたことを特徴とする電子写真感光体。
  4. 【請求項4】前記結着樹脂が、前記一般式(1) 、(2) ま
    たは(3) で表されるジヒドロキシ化合物を用いた実質的
    に線状の重合体であるポリエステル樹脂と、ポリカーボ
    ネート樹脂とからなる請求項1,2または3記載の電子
    写真感光体。
  5. 【請求項5】前記有機感光層が単層である請求項1,2
    または3記載の電子写真感光体。
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