JPH09152734A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
- Publication number
- JPH09152734A JPH09152734A JP31186995A JP31186995A JPH09152734A JP H09152734 A JPH09152734 A JP H09152734A JP 31186995 A JP31186995 A JP 31186995A JP 31186995 A JP31186995 A JP 31186995A JP H09152734 A JPH09152734 A JP H09152734A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photosensitive layer
- layer
- polyester resin
- same
- carbon atoms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 画像形成装置において、感光体の感光層が早
期に摩耗するのを防止する。 【解決手段】 一般式(1)などで表されるジヒドロキ
シ化合物を用いた線状の重合体からなるポリエステル樹
脂を使用した感光層D2を有する感光体Dを、上記ポリ
エステル樹脂の摩耗に影響しない、磁性1成分非接触現
像法の現像器Gと組み合わせた。 〔式中、R1およびR2は炭素数2〜4のアルキレン基
を、R3、R4、R5およびR6は水素原子、炭素数1
〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
す。〕
期に摩耗するのを防止する。 【解決手段】 一般式(1)などで表されるジヒドロキ
シ化合物を用いた線状の重合体からなるポリエステル樹
脂を使用した感光層D2を有する感光体Dを、上記ポリ
エステル樹脂の摩耗に影響しない、磁性1成分非接触現
像法の現像器Gと組み合わせた。 〔式中、R1およびR2は炭素数2〜4のアルキレン基
を、R3、R4、R5およびR6は水素原子、炭素数1
〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
す。〕
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像形成装置に
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電式複写機やレーザープリンタ、普通
紙ファクシミリ装置等の、いわゆる電子写真法を利用し
た画像形成装置においては、従来、ポリカーボネート樹
脂等の汎用の結着樹脂を用いた、いわゆる有機の感光層
にて表面が構成された感光体が使用されている。
紙ファクシミリ装置等の、いわゆる電子写真法を利用し
た画像形成装置においては、従来、ポリカーボネート樹
脂等の汎用の結着樹脂を用いた、いわゆる有機の感光層
にて表面が構成された感光体が使用されている。
【0003】また近時、より簡便な画像形成システムと
して、現像スリーブの表面に形成した非磁性トナーの薄
層を感光体の表面に接触させて、当該感光体の表面に形
成された静電潜像をトナー像に顕像化する、いわゆる非
磁性1成分接触現像法が普及しつつある。
して、現像スリーブの表面に形成した非磁性トナーの薄
層を感光体の表面に接触させて、当該感光体の表面に形
成された静電潜像をトナー像に顕像化する、いわゆる非
磁性1成分接触現像法が普及しつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
結着樹脂を用いた感光体は耐摩耗性が十分でなく、画像
形成の繰り返しによる感光層の摩耗がはげしいため、感
光体を比較的短期間で交換する必要が生じるという問題
がある。そこで、感光層の耐摩耗性向上が、重要な課題
として検討されている。
結着樹脂を用いた感光体は耐摩耗性が十分でなく、画像
形成の繰り返しによる感光層の摩耗がはげしいため、感
光体を比較的短期間で交換する必要が生じるという問題
がある。そこで、感光層の耐摩耗性向上が、重要な課題
として検討されている。
【0005】この発明の目的は、感光層の耐摩耗性が改
善された画像形成装置を提供することにある。
善された画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは先に、一般式
(1) :
(1) :
【0007】
【化4】
【0008】〔式中、R1 およびR2 は同一または異な
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R3 、R4 、
R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。〕で表されるジヒドロキシ化合物、一般式(2) :
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R3 、R4 、
R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。〕で表されるジヒドロキシ化合物、一般式(2) :
【0009】
【化5】
【0010】〔式中、R7 およびR8 は同一または異な
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R9 、R10、
R11およびR12は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。Bは2以上の整数である。〕で表されるジヒドロ
キシ化合物、および一般式(3) :
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R9 、R10、
R11およびR12は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。Bは2以上の整数である。〕で表されるジヒドロ
キシ化合物、および一般式(3) :
【0011】
【化6】
【0012】〔式中、R13およびR14は同一または異な
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R15、R16、
R17およびR18は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。R19およびR20は同一または異なって炭素数1〜
10のアルキル基を示す。〕で表されるジヒドロキシ化
合物のうちの少なくとも1種を用いた、実質的に線状の
重合体からなるポリエステル樹脂が、従来のポリカーボ
ネート樹脂等に比べて耐摩耗性にすぐれることを見出し
た。
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R15、R16、
R17およびR18は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。R19およびR20は同一または異なって炭素数1〜
10のアルキル基を示す。〕で表されるジヒドロキシ化
合物のうちの少なくとも1種を用いた、実質的に線状の
重合体からなるポリエステル樹脂が、従来のポリカーボ
ネート樹脂等に比べて耐摩耗性にすぐれることを見出し
た。
【0013】しかし、かかるポリエステル樹脂は高い弾
性率を有するため、クリーニングブレードの接触等の比
較的ゆるやかな摩耗に対しては強いが、たえずトナーの
薄層が接触することによるアグレッシブな摩耗に対して
弱いため、前述した非磁性1成分接触現像法の場合は、
却って従来のポリカーボネート樹脂等に比べて耐摩耗性
が低下するおそれのあることが、その後の研究において
明らかとなった。
性率を有するため、クリーニングブレードの接触等の比
較的ゆるやかな摩耗に対しては強いが、たえずトナーの
薄層が接触することによるアグレッシブな摩耗に対して
弱いため、前述した非磁性1成分接触現像法の場合は、
却って従来のポリカーボネート樹脂等に比べて耐摩耗性
が低下するおそれのあることが、その後の研究において
明らかとなった。
【0014】そこで発明者らは、上記の感光体を、比較
的に摩耗のはげしくない現像システムと組み合わせるこ
とを検討した結果、この発明を完成するに至った。すな
わちこの発明の画像形成装置は、感光体と、当該感光体
の表面を帯電、露光して形成された静電潜像をトナー像
に顕像化する現像器とを備えた画像形成装置であって、
上記感光体の表面が、前記一般式(1)(2)および(3) で表
されるジヒドロキシ化合物のうちの少なくとも1種を用
いた、実質的に線状の重合体からなるポリエステル樹脂
を、少なくともその最表層の結着樹脂として用いた感光
層により構成されているとともに、上記現像器が、磁性
1成分非接触現像法により、静電潜像をトナー像に顕像
化する現像器であることを特徴としている。
的に摩耗のはげしくない現像システムと組み合わせるこ
とを検討した結果、この発明を完成するに至った。すな
わちこの発明の画像形成装置は、感光体と、当該感光体
の表面を帯電、露光して形成された静電潜像をトナー像
に顕像化する現像器とを備えた画像形成装置であって、
上記感光体の表面が、前記一般式(1)(2)および(3) で表
されるジヒドロキシ化合物のうちの少なくとも1種を用
いた、実質的に線状の重合体からなるポリエステル樹脂
を、少なくともその最表層の結着樹脂として用いた感光
層により構成されているとともに、上記現像器が、磁性
1成分非接触現像法により、静電潜像をトナー像に顕像
化する現像器であることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、この発明を説明する。図
1は、この発明の画像形成装置の、実施の形態の一例を
示している。かかる画像形成装置は、ドラム状の導電性
基体D1の外周面に感光層D2を形成した感光体Dの周
囲に、当該感光体Dの回転方向(図中、実線の矢印で示
す)に沿って、帯電チャージャTと、現像器Gと、転写
ローラr1と、除電ランプLと、クリーナCとを、この
順に配置したものである。
1は、この発明の画像形成装置の、実施の形態の一例を
示している。かかる画像形成装置は、ドラム状の導電性
基体D1の外周面に感光層D2を形成した感光体Dの周
囲に、当該感光体Dの回転方向(図中、実線の矢印で示
す)に沿って、帯電チャージャTと、現像器Gと、転写
ローラr1と、除電ランプLと、クリーナCとを、この
順に配置したものである。
【0016】上記のうち感光体Dの表面を構成する感光
層D2は、前述したようにその少なくとも最表層が、前
記特定の構造を有するポリエステル樹脂を結着樹脂とし
て用いた、樹脂結着型の層である必要がある。すなわち
上記感光層D2が、単一の層からなるいわゆる単層型で
ある場合は、当該単層型の感光層D2の全体が、前記特
定の構造を有するポリエステル樹脂を結着樹脂として用
い、そこへ光照射により電荷(電子、正孔)を発生する
電荷発生剤や、上記電荷を輸送する電荷輸送剤等を分散
した樹脂結着型の層として構成される。
層D2は、前述したようにその少なくとも最表層が、前
記特定の構造を有するポリエステル樹脂を結着樹脂とし
て用いた、樹脂結着型の層である必要がある。すなわち
上記感光層D2が、単一の層からなるいわゆる単層型で
ある場合は、当該単層型の感光層D2の全体が、前記特
定の構造を有するポリエステル樹脂を結着樹脂として用
い、そこへ光照射により電荷(電子、正孔)を発生する
電荷発生剤や、上記電荷を輸送する電荷輸送剤等を分散
した樹脂結着型の層として構成される。
【0017】なお上記のポリエステル樹脂は、導電性基
体D1に対して高い接着性を有するので、かかる単層型
の感光層D2は、前記のように高い耐摩耗性を有するだ
けでなく、導電性基体D1に対する接着性にもすぐれる
という利点がある。一方、上記感光層D2が、たとえば
電荷発生剤を含む電荷発生層や、電荷輸送剤を含む電荷
輸送層、あるいは表面保護層等の、機能の異なる2層以
上の層により構成されるいわゆる積層型の感光層D2で
ある場合は、このうち少なくとも最表層が、前記特定の
構造を有するポリエステル樹脂を結着樹脂として用いた
樹脂結着型の層として構成される。
体D1に対して高い接着性を有するので、かかる単層型
の感光層D2は、前記のように高い耐摩耗性を有するだ
けでなく、導電性基体D1に対する接着性にもすぐれる
という利点がある。一方、上記感光層D2が、たとえば
電荷発生剤を含む電荷発生層や、電荷輸送剤を含む電荷
輸送層、あるいは表面保護層等の、機能の異なる2層以
上の層により構成されるいわゆる積層型の感光層D2で
ある場合は、このうち少なくとも最表層が、前記特定の
構造を有するポリエステル樹脂を結着樹脂として用いた
樹脂結着型の層として構成される。
【0018】また積層型の感光層D2において、導電性
基体D1の直上に形成される最下層が樹脂結着型の層で
ある場合には、当該層を構成する結着樹脂としても、前
記特定の構造を有するポリエステル樹脂を使用すれば、
単層型の場合と同様に、感光層D2の、導電性基体D1
に対する接着性を向上することができる。また積層型の
感光層D2において、樹脂結着型の全ての層の結着樹脂
を、前記特定の構造を有するポリエステル樹脂にすれ
ば、層全体の耐摩耗性や、各層間の接着強度等をさらに
向上できる。
基体D1の直上に形成される最下層が樹脂結着型の層で
ある場合には、当該層を構成する結着樹脂としても、前
記特定の構造を有するポリエステル樹脂を使用すれば、
単層型の場合と同様に、感光層D2の、導電性基体D1
に対する接着性を向上することができる。また積層型の
感光層D2において、樹脂結着型の全ての層の結着樹脂
を、前記特定の構造を有するポリエステル樹脂にすれ
ば、層全体の耐摩耗性や、各層間の接着強度等をさらに
向上できる。
【0019】上記ポリエステル樹脂は、具体的には、ジ
カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体(酸成分と
総称)と、一般式(1) :
カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体(酸成分と
総称)と、一般式(1) :
【0020】
【化7】
【0021】〔式中、R1 およびR2 は同一または異な
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R3 、R4 、
R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。〕で表されるジヒドロキシ化合物、一般式(2) :
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R3 、R4 、
R5 およびR6 は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。〕で表されるジヒドロキシ化合物、一般式(2) :
【0022】
【化8】
【0023】〔式中、R7 およびR8 は同一または異な
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R9 、R10、
R11およびR12は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。Bは2以上の整数である。〕で表されるジヒドロ
キシ化合物、および一般式(3) :
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R9 、R10、
R11およびR12は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。Bは2以上の整数である。〕で表されるジヒドロ
キシ化合物、および一般式(3) :
【0024】
【化9】
【0025】〔式中、R13およびR14は同一または異な
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R15、R16、
R17およびR18は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。R19およびR20は同一または異なって炭素数1〜
10のアルキル基を示す。〕で表されるジヒドロキシ化
合物のうちの少なくとも1種を含むジオール成分とを重
縮合させてえられる共重合体である。ここでジオール成
分中のジヒドロキシ化合物の割合は10モル%以上、好
ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以
上である。ジヒドロキシ化合物の割合が10モル%より
低いと、耐熱性が不十分となって、感光層D2が熱によ
り変形しやすくなり、また電荷発生剤等の分散性や、有
機溶剤への溶解性が低下する傾向にある。
って炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R15、R16、
R17およびR18は同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示す。R19およびR20は同一または異なって炭素数1〜
10のアルキル基を示す。〕で表されるジヒドロキシ化
合物のうちの少なくとも1種を含むジオール成分とを重
縮合させてえられる共重合体である。ここでジオール成
分中のジヒドロキシ化合物の割合は10モル%以上、好
ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以
上である。ジヒドロキシ化合物の割合が10モル%より
低いと、耐熱性が不十分となって、感光層D2が熱によ
り変形しやすくなり、また電荷発生剤等の分散性や、有
機溶剤への溶解性が低下する傾向にある。
【0026】また、上記ポリエステル樹脂は、クロロホ
ルム中、20℃で測定した極限粘度が、0.3dl/g
以上、好ましくは0.4dl/g以上であるのが好まし
い。極限粘度が0.3dl/g未満では、感光体の機械
的特性、特に耐磨耗性などが低下する。一方、極限粘度
が0.3dl/g以上であれば充分な機械的特性を有す
る成形品が得られるが、極限粘度が大きくなるほど、溶
媒へ溶解させるのに時間がかかるようになり、溶液の粘
度も上昇する傾向にある。特に溶液の粘度が高すぎる
と、有機感光層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する
のが困難になるので、極限粘度が2.5dl/g以上に
なると実用上の問題が生じる。最適な極限粘度を有する
ポリエステル樹脂は、分子量調節剤、重合時間、重合温
度等の溶融重合条件と、後工程の鎖伸長反応の条件を調
節することにより容易に得られる。
ルム中、20℃で測定した極限粘度が、0.3dl/g
以上、好ましくは0.4dl/g以上であるのが好まし
い。極限粘度が0.3dl/g未満では、感光体の機械
的特性、特に耐磨耗性などが低下する。一方、極限粘度
が0.3dl/g以上であれば充分な機械的特性を有す
る成形品が得られるが、極限粘度が大きくなるほど、溶
媒へ溶解させるのに時間がかかるようになり、溶液の粘
度も上昇する傾向にある。特に溶液の粘度が高すぎる
と、有機感光層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する
のが困難になるので、極限粘度が2.5dl/g以上に
なると実用上の問題が生じる。最適な極限粘度を有する
ポリエステル樹脂は、分子量調節剤、重合時間、重合温
度等の溶融重合条件と、後工程の鎖伸長反応の条件を調
節することにより容易に得られる。
【0027】なお、ジヒドロキシ化合物を示す前記一般
式(1) 〜(3) において、基R1 、R 2 、R7 、R8 、R
13、R14に相当する炭素数2〜4のアルキレン基として
は、エチレン、プロピレン、ブチレンがあげられる。ま
た基R3 〜R6 、R9 〜R12、R15〜R18に相当する炭
素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、ノ
ルマルプロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソ
ブチル、第2級ブチル、第3級ブチルがあげられ、アリ
ール基としては、たとえばフェニル、トリル、キシリ
ル、ビフェニリル、ナフチル、アントリル、フェナント
リル等があげられる。さらにアラルキル基としては、た
とえばベンジル、ベンズヒドリル、トリチル、フェネチ
ル等があげられる。
式(1) 〜(3) において、基R1 、R 2 、R7 、R8 、R
13、R14に相当する炭素数2〜4のアルキレン基として
は、エチレン、プロピレン、ブチレンがあげられる。ま
た基R3 〜R6 、R9 〜R12、R15〜R18に相当する炭
素数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、ノ
ルマルプロピル、イソプロピル、ノルマルブチル、イソ
ブチル、第2級ブチル、第3級ブチルがあげられ、アリ
ール基としては、たとえばフェニル、トリル、キシリ
ル、ビフェニリル、ナフチル、アントリル、フェナント
リル等があげられる。さらにアラルキル基としては、た
とえばベンジル、ベンズヒドリル、トリチル、フェネチ
ル等があげられる。
【0028】また、一般式(3) において基R19、R20に
相当する炭素数1〜10のアルキル基としては、前記炭
素数1〜4のアルキル基の他、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、ノニル、デシルがあげられる。かか
るジヒドロキシ化合物としては種々あげられるが、とく
に前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に属す
る、式(1-1) :
相当する炭素数1〜10のアルキル基としては、前記炭
素数1〜4のアルキル基の他、ペンチル、ヘキシル、ヘ
プチル、オクチル、ノニル、デシルがあげられる。かか
るジヒドロキシ化合物としては種々あげられるが、とく
に前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に属す
る、式(1-1) :
【0029】
【化10】
【0030】で表される9,9−ビス〔4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)フェニル〕フルオレンが、好適なもの
として例示される。上記ジヒドロキシ化合物とともにポ
リエステル樹脂を構成する酸成分としては、たとえばテ
レフタル酸、イソフタル酸、1,2−ナフタレンジカル
ボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナ
フタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタ
レンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、
2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,
2′−ビフェニルジカルボン酸、3,3′−ビフェニル
ジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、
9,9−ビス(4−カルボキシフェニレン)フルオレン
等の芳香族ジカルボン酸、またはマレイン酸、アジピン
酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸等の脂肪族
ジカルボン酸、またはこれらジカルボン酸のエステル形
成性誘導体があげられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
ロキシエトキシ)フェニル〕フルオレンが、好適なもの
として例示される。上記ジヒドロキシ化合物とともにポ
リエステル樹脂を構成する酸成分としては、たとえばテ
レフタル酸、イソフタル酸、1,2−ナフタレンジカル
ボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナ
フタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタ
レンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、
2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,
2′−ビフェニルジカルボン酸、3,3′−ビフェニル
ジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、
9,9−ビス(4−カルボキシフェニレン)フルオレン
等の芳香族ジカルボン酸、またはマレイン酸、アジピン
酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸等の脂肪族
ジカルボン酸、またはこれらジカルボン酸のエステル形
成性誘導体があげられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0031】とくに好適な酸成分としては、これに限定
されないがたとえば、式(4) :
されないがたとえば、式(4) :
【0032】
【化11】
【0033】で表されるテレフタル酸ジメチルエステル
等があげられる。また他のジオール成分としては、たと
えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオールなどの脂肪族グリコール
類、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル〕−1−フェニルエタン、2,2−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−3−メチルペ
ンタン等の、主鎖または側鎖に芳香族環を有するジオー
ル、ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕
スルフォン等の、主鎖に芳香族環と硫黄とを有する化合
物、あるいはその他のジヒドロキシ化合物、たとえばト
リシクロデカンジメチロール等の1種または2種以上を
用いることができる。
等があげられる。また他のジオール成分としては、たと
えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオールなどの脂肪族グリコール
類、1,1−ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル〕−1−フェニルエタン、2,2−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−3−メチルペ
ンタン等の、主鎖または側鎖に芳香族環を有するジオー
ル、ビス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕
スルフォン等の、主鎖に芳香族環と硫黄とを有する化合
物、あるいはその他のジヒドロキシ化合物、たとえばト
リシクロデカンジメチロール等の1種または2種以上を
用いることができる。
【0034】とくに好適なジオール成分としては、これ
に限定されないがたとえば、式(5):
に限定されないがたとえば、式(5):
【0035】
【化12】
【0036】で表されるエチレングリコール等があげら
れる。上記各成分を重縮合させてポリエステル樹脂を製
造するには、たとえばエステル交換法、直接重合法等の
溶融重合法や、溶液重合法、界面重合法等の、通常のポ
リエステル樹脂の製造に利用される公知の方法から、適
宜の方法を選択すればよい。またその際の重合触媒等の
反応条件についても、通常のポリエステル樹脂の製造と
同様でよい。
れる。上記各成分を重縮合させてポリエステル樹脂を製
造するには、たとえばエステル交換法、直接重合法等の
溶融重合法や、溶液重合法、界面重合法等の、通常のポ
リエステル樹脂の製造に利用される公知の方法から、適
宜の方法を選択すればよい。またその際の重合触媒等の
反応条件についても、通常のポリエステル樹脂の製造と
同様でよい。
【0037】上記ポリエステル樹脂を、溶融重合法のう
ちエステル交換法で製造するには、一般式(1) 〜(3) か
ら選ばれる少なくとも1種のジヒドロキシ化合物は、樹
脂中のジオール成分の10〜95モル%であることが好
ましい。ジオール成分の割合が95モル%を超えると、
溶融重合反応が進まなかったり、重合時間が著しく長く
なる等の問題を生じる。ただし、95モル%より多い場
合でも、溶液重合法または界面重合法で容易に製造する
ことができる。
ちエステル交換法で製造するには、一般式(1) 〜(3) か
ら選ばれる少なくとも1種のジヒドロキシ化合物は、樹
脂中のジオール成分の10〜95モル%であることが好
ましい。ジオール成分の割合が95モル%を超えると、
溶融重合反応が進まなかったり、重合時間が著しく長く
なる等の問題を生じる。ただし、95モル%より多い場
合でも、溶液重合法または界面重合法で容易に製造する
ことができる。
【0038】また、酸成分と、ジヒドロキシ化合物(1)
〜(3) を含むジオール成分とを共重合したポリエステル
樹脂(非晶質)では、ポリスチレン換算の重量平均分子
量で10万(クロロホルム中の極限粘度で2.5dl/
g)が従来公知の重合法で容易に得られる限界である。
2.5dl/g以上の極限粘度を有する高分子のポリエ
ステル樹脂を得るには、上述した方法によって重合した
後、ジイソシアネートと反応させるのがよい。この後処
理により、ポリエステル樹脂の分子鎖が伸長し、クロロ
ホルム中での極限粘度を容易に2.5dl/g以上にす
ることができ、磨耗性等の機械的特性を向上させること
ができる。
〜(3) を含むジオール成分とを共重合したポリエステル
樹脂(非晶質)では、ポリスチレン換算の重量平均分子
量で10万(クロロホルム中の極限粘度で2.5dl/
g)が従来公知の重合法で容易に得られる限界である。
2.5dl/g以上の極限粘度を有する高分子のポリエ
ステル樹脂を得るには、上述した方法によって重合した
後、ジイソシアネートと反応させるのがよい。この後処
理により、ポリエステル樹脂の分子鎖が伸長し、クロロ
ホルム中での極限粘度を容易に2.5dl/g以上にす
ることができ、磨耗性等の機械的特性を向上させること
ができる。
【0039】ジイソシアネートには、2つのイソシアネ
ート基が同一の分子に存在する化合物すべてが含まれ
る。具体的には、たとえばヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、メチレン−4,4′−ビスフ
ェニルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、3−イソシナネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート等があげられる。これ
らは単独または2種以上を混合して使用してもよい。こ
れらの中では、とくにメチレン−4,4′−ビスフェニ
ルジイソシアネートが好適である。
ート基が同一の分子に存在する化合物すべてが含まれ
る。具体的には、たとえばヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、メチレン−4,4′−ビスフ
ェニルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、3−イソシナネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート等があげられる。これ
らは単独または2種以上を混合して使用してもよい。こ
れらの中では、とくにメチレン−4,4′−ビスフェニ
ルジイソシアネートが好適である。
【0040】ポリエステル樹脂と反応させるジイソシア
ネートの量は、数平均分子量を基にして計算したポリエ
ステル樹脂のモル数に対して、通常0.5〜1.3倍の
範囲、好ましくは0.8〜1.1倍の範囲が好適であ
る。ポリエステル樹脂分子の末端はアルコール性のOH
であり、ジイソシアネートはアルコールと反応してウレ
タン結合を形成することにより、ポリエステル樹脂の鎖
伸長が達成される。このとき、ポリエステル樹脂中に導
入されるウレタン結合の量はモル分率で通常1%以下に
なるため、樹脂全体としての屈折率、複屈折、ガラス転
移点、透明性などの物理的特性は処理前のポリエステル
樹脂と変わらない。
ネートの量は、数平均分子量を基にして計算したポリエ
ステル樹脂のモル数に対して、通常0.5〜1.3倍の
範囲、好ましくは0.8〜1.1倍の範囲が好適であ
る。ポリエステル樹脂分子の末端はアルコール性のOH
であり、ジイソシアネートはアルコールと反応してウレ
タン結合を形成することにより、ポリエステル樹脂の鎖
伸長が達成される。このとき、ポリエステル樹脂中に導
入されるウレタン結合の量はモル分率で通常1%以下に
なるため、樹脂全体としての屈折率、複屈折、ガラス転
移点、透明性などの物理的特性は処理前のポリエステル
樹脂と変わらない。
【0041】上述した鎖伸長反応において必要ならば適
当な触媒を用いてもよい。触媒としては、オクチル酸ス
ズ、ジラウリル酸ジブチルスズ、ナフテン酸鉛などの金
属触媒、ジアゾビスシクロ〔2,2,2〕オクタン、ト
リN−ブチルアミンなどが好適である。触媒の添加量は
鎖伸長反応温度にもよるが、通常1モルのジイソシアネ
ートに対して0.01モル以下、好ましくは0.001
モル以下添加される。
当な触媒を用いてもよい。触媒としては、オクチル酸ス
ズ、ジラウリル酸ジブチルスズ、ナフテン酸鉛などの金
属触媒、ジアゾビスシクロ〔2,2,2〕オクタン、ト
リN−ブチルアミンなどが好適である。触媒の添加量は
鎖伸長反応温度にもよるが、通常1モルのジイソシアネ
ートに対して0.01モル以下、好ましくは0.001
モル以下添加される。
【0042】反応は溶融状態の上述したポリエステル樹
脂に触媒とジイソシアネートとを適量加え、乾燥窒素の
気流下で攪拌することによって進行する。鎖伸長反応の
反応温度は条件によって異なるが、有機溶媒中で行う場
合は溶剤の沸点以下の温度で、有機溶媒を使用しない場
合はポリエステル樹脂のガラス転移点以上の温度に設定
することが望ましい。反応温度によって到達できる分子
量や副反応による着色の度合いが決まるため、目的とす
る分子量と反応前のポリエステル樹脂の分子量などから
勘案して、最適な反応系とそれに適合した反応温度を選
択することができる。たとえば、有機溶媒としてトリク
ロロベンゼンを用いた場合、130〜150℃の範囲で
の反応が可能となり、副反応による着色は殆どない。
脂に触媒とジイソシアネートとを適量加え、乾燥窒素の
気流下で攪拌することによって進行する。鎖伸長反応の
反応温度は条件によって異なるが、有機溶媒中で行う場
合は溶剤の沸点以下の温度で、有機溶媒を使用しない場
合はポリエステル樹脂のガラス転移点以上の温度に設定
することが望ましい。反応温度によって到達できる分子
量や副反応による着色の度合いが決まるため、目的とす
る分子量と反応前のポリエステル樹脂の分子量などから
勘案して、最適な反応系とそれに適合した反応温度を選
択することができる。たとえば、有機溶媒としてトリク
ロロベンゼンを用いた場合、130〜150℃の範囲で
の反応が可能となり、副反応による着色は殆どない。
【0043】上述したポリエステル樹脂の鎖伸長反応に
より分子量は大幅に増大し、極限粘度の増加が達成され
る。反応前の分子量によって最終の到達し得る分子量は
異なるが、通常は反応温度と反応時間、さらにジイソシ
アネートの量を変えることにより、鎖伸長ポリエステル
樹脂の分子量を、目的とする値にすることができる。こ
れは場合により異なるので反応温度と反応時間等を特定
することは困難であるが、一般には温度が高いほど、ま
た反応時間が長いほど分子量が上がる。また、ジイソシ
アネートの量は数平均分子量より求めたポリエステル樹
脂のモル数と等量ないしは1.1等量あたりが最も鎖伸
長の効果が高い。
より分子量は大幅に増大し、極限粘度の増加が達成され
る。反応前の分子量によって最終の到達し得る分子量は
異なるが、通常は反応温度と反応時間、さらにジイソシ
アネートの量を変えることにより、鎖伸長ポリエステル
樹脂の分子量を、目的とする値にすることができる。こ
れは場合により異なるので反応温度と反応時間等を特定
することは困難であるが、一般には温度が高いほど、ま
た反応時間が長いほど分子量が上がる。また、ジイソシ
アネートの量は数平均分子量より求めたポリエステル樹
脂のモル数と等量ないしは1.1等量あたりが最も鎖伸
長の効果が高い。
【0044】通常、酸成分と、ジヒドロキシ化合物(1)
〜(3) を含むジオール成分とを共重合したポリエステル
樹脂の分子量は2万程度(極限粘度で0.5dl/g)
で、最大でも10万程度(極限粘度で2.5dl/g)
である。たとえば、最も容易に製造できる2万程度のポ
リエステル樹脂を原料として鎖伸長反応をすると、極限
粘度が0.7〜1.5dl/gの高分子量のポリエステ
ル樹脂が得られる。
〜(3) を含むジオール成分とを共重合したポリエステル
樹脂の分子量は2万程度(極限粘度で0.5dl/g)
で、最大でも10万程度(極限粘度で2.5dl/g)
である。たとえば、最も容易に製造できる2万程度のポ
リエステル樹脂を原料として鎖伸長反応をすると、極限
粘度が0.7〜1.5dl/gの高分子量のポリエステ
ル樹脂が得られる。
【0045】鎖伸長したポリエステル樹脂は一般的に分
子量分布が広くなる。溶融重合で製造した上述の特殊ジ
ヒドロキシ化合物を共重合した非晶質ポリエステル樹脂
の分子量分布は、反応諸条件によって異なるが、重量平
均分子量と数平均分子量との比で、通常2程度である。
鎖伸長反応後は、通常4程度かそれ以上になる。分子量
分布があると好ましくない場合には、必要に応じて通常
知られている分子量分別法を用いて分子量分布を制御す
ることができる。かかる分子量分別法としては、たとえ
ば貧溶媒による再沈法、ゲルを充填したカラム中を通過
させて分子の大きさでふるい分けをする方法のほか、An
alysis of polymers, T. R. Crompton,Pergamon Press
に記載の方法などを用いることができる。
子量分布が広くなる。溶融重合で製造した上述の特殊ジ
ヒドロキシ化合物を共重合した非晶質ポリエステル樹脂
の分子量分布は、反応諸条件によって異なるが、重量平
均分子量と数平均分子量との比で、通常2程度である。
鎖伸長反応後は、通常4程度かそれ以上になる。分子量
分布があると好ましくない場合には、必要に応じて通常
知られている分子量分別法を用いて分子量分布を制御す
ることができる。かかる分子量分別法としては、たとえ
ば貧溶媒による再沈法、ゲルを充填したカラム中を通過
させて分子の大きさでふるい分けをする方法のほか、An
alysis of polymers, T. R. Crompton,Pergamon Press
に記載の方法などを用いることができる。
【0046】また上記ポリエステル樹脂は、ポリカーボ
ネート樹脂と混合して用いてもよい。これにより、ポリ
エステル樹脂と相溶性の悪い材料を組み合わせる場合で
も、ポリカーボネート樹脂によって相溶性を改善できる
という利点がある。単層型の感光層D2において、上記
特定構造のポリエステル樹脂中に分散されるとともに、
積層型の感光層D2のうち電荷発生層を構成する電荷発
生剤としては、これに限定されないがたとえば、セレ
ン、セレン−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウ
ム塩、アゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔
料、アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、ナ
フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニル
メタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ビラ
ゾリン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、
ジチオケトピロロピロール系顔料等があげられ、これら
が、感光体が所望の吸収波長域に感度を有するよう、1
種単独で、または2種以上混合して使用される。
ネート樹脂と混合して用いてもよい。これにより、ポリ
エステル樹脂と相溶性の悪い材料を組み合わせる場合で
も、ポリカーボネート樹脂によって相溶性を改善できる
という利点がある。単層型の感光層D2において、上記
特定構造のポリエステル樹脂中に分散されるとともに、
積層型の感光層D2のうち電荷発生層を構成する電荷発
生剤としては、これに限定されないがたとえば、セレ
ン、セレン−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウ
ム塩、アゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔
料、アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、ナ
フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニル
メタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ビラ
ゾリン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、
ジチオケトピロロピロール系顔料等があげられ、これら
が、感光体が所望の吸収波長域に感度を有するよう、1
種単独で、または2種以上混合して使用される。
【0047】なお、積層型の感光層D2における電荷発
生層は、上記電荷発生剤を単独で、たとえば真空蒸着法
等によって薄膜化した層であってもよく、また上記電荷
発生剤を結着樹脂中に分散させた樹脂結着型の層であっ
てもよい。ただし、電荷発生層が積層型の感光層D2の
最表層である場合は、前述したように当該電荷発生層
は、前記特定構造のポリエステル樹脂中に電荷発生剤を
分散させた、樹脂結着型の層でなければならない。
生層は、上記電荷発生剤を単独で、たとえば真空蒸着法
等によって薄膜化した層であってもよく、また上記電荷
発生剤を結着樹脂中に分散させた樹脂結着型の層であっ
てもよい。ただし、電荷発生層が積層型の感光層D2の
最表層である場合は、前述したように当該電荷発生層
は、前記特定構造のポリエステル樹脂中に電荷発生剤を
分散させた、樹脂結着型の層でなければならない。
【0048】単層型の感光層D2において、上記電荷発
生剤とともに特定構造のポリエステル樹脂中に分散され
るとともに、積層型の感光層D2のうち電荷輸送層を構
成する電荷輸送剤としては、電子輸送性にすぐれた電子
輸送剤と、正孔輸送性にすぐれた正孔輸送剤とがあり、
このうち電子輸送剤としては、たとえばベンゾキノン系
化合物、ジフェノキノン系化合物、ナフトキノン系化合
物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、トリニトロ
フルオレノンイミン系化合物、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、クロルアニル、ブロモアニ
ル、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,
4,7−トリニトロ−9−ジシアノメチレンフルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼ
ン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニト
ロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等があ
げられる。
生剤とともに特定構造のポリエステル樹脂中に分散され
るとともに、積層型の感光層D2のうち電荷輸送層を構
成する電荷輸送剤としては、電子輸送性にすぐれた電子
輸送剤と、正孔輸送性にすぐれた正孔輸送剤とがあり、
このうち電子輸送剤としては、たとえばベンゾキノン系
化合物、ジフェノキノン系化合物、ナフトキノン系化合
物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、トリニトロ
フルオレノンイミン系化合物、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、クロルアニル、ブロモアニ
ル、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,
4,7−トリニトロ−9−ジシアノメチレンフルオレノ
ン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼ
ン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニト
ロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハ
ク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等があ
げられる。
【0049】一方、正孔輸送剤としては、たとえばN,
N,N′,N′−テトラ(4−メチルフェニル)ベンジ
ジン等のベンジジン系化合物、N,N,N′,N′−テ
トラ(3−メチルフェニル)−m−フェニレンジアミン
等のフェニレンジアミン系化合物、2,5−ジ(4−メ
チルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール
等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルア
ミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合
物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系
化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化
合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イ
ミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾー
ル系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物が
あげられる。
N,N′,N′−テトラ(4−メチルフェニル)ベンジ
ジン等のベンジジン系化合物、N,N,N′,N′−テ
トラ(3−メチルフェニル)−m−フェニレンジアミン
等のフェニレンジアミン系化合物、2,5−ジ(4−メ
チルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール
等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルア
ミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合
物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系
化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化
合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合
物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イ
ミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾー
ル系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物が
あげられる。
【0050】これら電荷輸送剤についても、それぞれ単
独で使用できる他、2種以上を併用することもできる。
上記電荷輸送剤、すなわち電子輸送剤と正孔輸送剤は、
感光層D2の帯電極性や、あるいは積層型の場合はその
層構成等に応じて適宜、使い分ければよい。上記単層型
および積層型の各感光層D2には、電子写真特性に悪影
響を与えない範囲で、それ自体公知の種々の添加剤、た
とえば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャ
ー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表
面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ア
クセプター、ドナー等を配合することができる。また、
感光層D2の感度を向上させるために、たとえばテルフ
ェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知
の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
独で使用できる他、2種以上を併用することもできる。
上記電荷輸送剤、すなわち電子輸送剤と正孔輸送剤は、
感光層D2の帯電極性や、あるいは積層型の場合はその
層構成等に応じて適宜、使い分ければよい。上記単層型
および積層型の各感光層D2には、電子写真特性に悪影
響を与えない範囲で、それ自体公知の種々の添加剤、た
とえば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャ
ー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表
面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ア
クセプター、ドナー等を配合することができる。また、
感光層D2の感度を向上させるために、たとえばテルフ
ェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知
の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
【0051】単層型の感光層D2において電荷発生剤
は、結着樹脂としてのポリエステル樹脂100重量部に
対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重
量部の割合で配合される。また電荷輸送剤としては、感
光体の帯電極性等に応じて、電子輸送剤を単独で使用す
る場合と、正孔輸送剤を単独で使用する場合と、電子輸
送剤、正孔輸送剤を併用する場合とがあり、このうち電
子輸送剤を単独で使用する場合には、結着樹脂としての
ポリエステル樹脂100重量部に対して電子輸送剤は2
5〜150重量部、好ましくは30〜70重量部の割合
で配合される。また正孔輸送剤を単独で使用する場合に
は、ポリエステル樹脂100重量部に対して正孔輸送剤
は25〜150重量部、好ましくは30〜70重量部の
割合で配合される。さらに電子輸送剤と正孔輸送剤とを
併用する場合には、ポリエステル樹脂100重量部に対
して電子輸送剤は5〜100重量部、好ましくは10〜
80重量部の割合で配合され、正孔輸送剤は5〜500
重量部、好ましくは25〜200重量部の割合で配合さ
れる。さらに、正孔輸送剤と電子輸送剤との総量は、ポ
リエステル樹脂100重量部に対して20〜500重量
部、好ましくは30〜200重量部であるのが適当であ
る。
は、結着樹脂としてのポリエステル樹脂100重量部に
対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重
量部の割合で配合される。また電荷輸送剤としては、感
光体の帯電極性等に応じて、電子輸送剤を単独で使用す
る場合と、正孔輸送剤を単独で使用する場合と、電子輸
送剤、正孔輸送剤を併用する場合とがあり、このうち電
子輸送剤を単独で使用する場合には、結着樹脂としての
ポリエステル樹脂100重量部に対して電子輸送剤は2
5〜150重量部、好ましくは30〜70重量部の割合
で配合される。また正孔輸送剤を単独で使用する場合に
は、ポリエステル樹脂100重量部に対して正孔輸送剤
は25〜150重量部、好ましくは30〜70重量部の
割合で配合される。さらに電子輸送剤と正孔輸送剤とを
併用する場合には、ポリエステル樹脂100重量部に対
して電子輸送剤は5〜100重量部、好ましくは10〜
80重量部の割合で配合され、正孔輸送剤は5〜500
重量部、好ましくは25〜200重量部の割合で配合さ
れる。さらに、正孔輸送剤と電子輸送剤との総量は、ポ
リエステル樹脂100重量部に対して20〜500重量
部、好ましくは30〜200重量部であるのが適当であ
る。
【0052】単層型の感光層D2の厚さは5〜100μ
m、好ましくは10〜50μmである。上記単層型の感
光層D2は、結着樹脂としての前記ポリエステル樹脂
を、電荷発生剤、電荷輸送剤、電子輸送剤等と共に適当
な溶剤に溶解または分散した塗布液を、塗布等の手段に
よって導電性基体D1上に塗布し、乾燥させることで形
成される。
m、好ましくは10〜50μmである。上記単層型の感
光層D2は、結着樹脂としての前記ポリエステル樹脂
を、電荷発生剤、電荷輸送剤、電子輸送剤等と共に適当
な溶剤に溶解または分散した塗布液を、塗布等の手段に
よって導電性基体D1上に塗布し、乾燥させることで形
成される。
【0053】一方、積層型の感光層D2のうち電荷発生
層が樹脂結着型である場合に、当該電荷発生層を構成す
る電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用するこ
とができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発生
剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重量
部の割合で配合するのが適当である。電荷輸送層を構成
する電荷輸送剤と結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しな
い範囲および結晶化しない範囲で種々の割合で使用する
ことができるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷
が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対
して電荷輸送剤を10〜500重量部、好ましくは25
〜100樹脂の割合で配合するのが適当である。
層が樹脂結着型である場合に、当該電荷発生層を構成す
る電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用するこ
とができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発生
剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重量
部の割合で配合するのが適当である。電荷輸送層を構成
する電荷輸送剤と結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しな
い範囲および結晶化しない範囲で種々の割合で使用する
ことができるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷
が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対
して電荷輸送剤を10〜500重量部、好ましくは25
〜100樹脂の割合で配合するのが適当である。
【0054】また、積層型の感光層D2の厚さは、電荷
発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3
μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好まし
くは5〜50μm程度である。積層型の感光層D2を得
るには、まず導電性基体D1上に、蒸着または塗布等の
手段によって電荷発生剤を含有する電荷発生層を形成
し、ついでこの電荷発生層上に、電子輸送剤と結着樹脂
とを含む塗布液を塗布等の手段によって塗布し、乾燥さ
せて電荷輸送層を形成するか、あるいはその逆の手順で
電荷輸送層と電荷発生層とを積層すればよい。
発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3
μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好まし
くは5〜50μm程度である。積層型の感光層D2を得
るには、まず導電性基体D1上に、蒸着または塗布等の
手段によって電荷発生剤を含有する電荷発生層を形成
し、ついでこの電荷発生層上に、電子輸送剤と結着樹脂
とを含む塗布液を塗布等の手段によって塗布し、乾燥さ
せて電荷輸送層を形成するか、あるいはその逆の手順で
電荷輸送層と電荷発生層とを積層すればよい。
【0055】上記のうち前者の手順で製造された感光層
D2の電荷輸送層が、当該感光層D2の最表層となる場
合には、前述したようにこの電荷輸送層が、特定構造の
ポリエステル樹脂を用いた樹脂結着型に限定される。ま
た後者の手順で製造された感光層D2の電荷発生層が、
当該感光層D2の最表層となる場合には、前述したよう
にこの電荷発生層が、特定構造のポリエステル樹脂を用
いた樹脂結着型に限定される。
D2の電荷輸送層が、当該感光層D2の最表層となる場
合には、前述したようにこの電荷輸送層が、特定構造の
ポリエステル樹脂を用いた樹脂結着型に限定される。ま
た後者の手順で製造された感光層D2の電荷発生層が、
当該感光層D2の最表層となる場合には、前述したよう
にこの電荷発生層が、特定構造のポリエステル樹脂を用
いた樹脂結着型に限定される。
【0056】ただしいずれの場合においても、さらにそ
の上に表面保護層を形成する場合にはこの限りでない。
この場合には、表面保護層が、特定構造のポリエステル
樹脂を用いた樹脂結着型とされる。単層型の感光層D2
にあっては導電性基体D1と感光層D2との間に、また
積層型の感光層D2にあっては導電性基体D1、電荷発
生層、電荷輸送層、表面保護層等の間に、それぞれ感光
体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていて
もよい。
の上に表面保護層を形成する場合にはこの限りでない。
この場合には、表面保護層が、特定構造のポリエステル
樹脂を用いた樹脂結着型とされる。単層型の感光層D2
にあっては導電性基体D1と感光層D2との間に、また
積層型の感光層D2にあっては導電性基体D1、電荷発
生層、電荷輸送層、表面保護層等の間に、それぞれ感光
体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていて
もよい。
【0057】上記各層のうち樹脂結着型の層は、前記例
示の各種材料を、適当な溶剤とともに、公知の分散混合
手段、たとえばロールミル、ボールミル、アトライタ、
ペイントシェーカー、超音波分散器等を用いて分散混合
して塗布液を作製し、それを公知の塗布方法、たとえば
スプレーコート法、ロールコート法、ディップコート
法、フローコート法、バーコート法、スピンコート法等
を用いて塗布し、乾燥させて形成される。
示の各種材料を、適当な溶剤とともに、公知の分散混合
手段、たとえばロールミル、ボールミル、アトライタ、
ペイントシェーカー、超音波分散器等を用いて分散混合
して塗布液を作製し、それを公知の塗布方法、たとえば
スプレーコート法、ロールコート法、ディップコート
法、フローコート法、バーコート法、スピンコート法等
を用いて塗布し、乾燥させて形成される。
【0058】塗布液をつくるための溶剤としては、種々
の有機溶剤が使用可能であり、たとえばメタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコー
ル類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂
肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩
化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチル
ホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等があげられる。これらの溶剤は1種又は2
種以上を混合して用いることができる。
の有機溶剤が使用可能であり、たとえばメタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコー
ル類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂
肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩
化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチル
ホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等があげられる。これらの溶剤は1種又は2
種以上を混合して用いることができる。
【0059】さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散
性、感光層D2表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。上記単層型また
は積層型の感光層D2が形成される導電性基体D1に
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
たとえばアルミニウム、鉄、銅、スズ、白金、銀、バナ
ジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニ
ッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮
等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされ
たプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、
酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
性、感光層D2表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。上記単層型また
は積層型の感光層D2が形成される導電性基体D1に
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
たとえばアルミニウム、鉄、銅、スズ、白金、銀、バナ
ジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニ
ッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮
等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされ
たプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、
酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
【0060】導電性基体D1は、図1の場合はドラム状
であったが、装置の構成によっては、シート状、ベルト
状等の何れであってもよい。基体自体が導電性を有する
か、あるいは基体の表面が導電性を有していればよい。
また、導電性基体D1は、使用に際して、充分な機械的
強度を有するものが好ましい。上記感光体Dと組み合わ
される帯電チャージャTは、上記感光体Dの、感光層D
2の表面近傍に張りわたした放電ワイヤT1と、当該放
電ワイヤT1の、感光層D2側以外の3方を囲むように
配置したシールド電極T2とを備えている。そして、放
電ワイヤT1に高電圧を印加してコロナ放電を発生させ
ることで、上記感光層D2の表面が一様に帯電される。
であったが、装置の構成によっては、シート状、ベルト
状等の何れであってもよい。基体自体が導電性を有する
か、あるいは基体の表面が導電性を有していればよい。
また、導電性基体D1は、使用に際して、充分な機械的
強度を有するものが好ましい。上記感光体Dと組み合わ
される帯電チャージャTは、上記感光体Dの、感光層D
2の表面近傍に張りわたした放電ワイヤT1と、当該放
電ワイヤT1の、感光層D2側以外の3方を囲むように
配置したシールド電極T2とを備えている。そして、放
電ワイヤT1に高電圧を印加してコロナ放電を発生させ
ることで、上記感光層D2の表面が一様に帯電される。
【0061】現像器Gは、上記帯電チャージャTによっ
て一様に帯電された感光層D2の表面が、図中二点鎖線
の矢印で示す方向からの光によって露光されて、当該感
光層D2の表面に形成された静電潜像を、絶縁性の磁性
1成分トナーを用いた磁性1成分非接触現像法により、
トナー像に顕像化するためのもので、内部に磁極を配置
した現像スリーブG1と、当該現像スリーブG1の表面
に磁性1成分トナーの薄層を形成するための磁性体ブレ
ードG2と、上記現像スリーブG1と磁性体ブレードG
2とを内蔵し、かつ磁性1成分トナーを収容した現像器
本体G2とを備えている。また現像スリーブG1と感光
体Dとの間には、当該両者間に交番電界を印加するため
の交流バイアス電源(図示せず)が配置されている。
て一様に帯電された感光層D2の表面が、図中二点鎖線
の矢印で示す方向からの光によって露光されて、当該感
光層D2の表面に形成された静電潜像を、絶縁性の磁性
1成分トナーを用いた磁性1成分非接触現像法により、
トナー像に顕像化するためのもので、内部に磁極を配置
した現像スリーブG1と、当該現像スリーブG1の表面
に磁性1成分トナーの薄層を形成するための磁性体ブレ
ードG2と、上記現像スリーブG1と磁性体ブレードG
2とを内蔵し、かつ磁性1成分トナーを収容した現像器
本体G2とを備えている。また現像スリーブG1と感光
体Dとの間には、当該両者間に交番電界を印加するため
の交流バイアス電源(図示せず)が配置されている。
【0062】上記現像器Gにおいては、交流バイアス電
源によって、現像スリーブG1と感光体Dとの間に交番
電界(1000V、400Hz)を印加しつつ、現像ス
リーブG1を図中矢印で示す方向に回転させると、ま
ず、当該現像スリーブG1と微小な間隔を隔てて、この
現像スリーブG1内の磁極と対向配置させた磁性体ブレ
ードG2に集中する磁界と、磁性1成分トナーの静電付
着力とによって、現像スリーブG1の表面に、磁性1成
分トナーの薄層が形成される。
源によって、現像スリーブG1と感光体Dとの間に交番
電界(1000V、400Hz)を印加しつつ、現像ス
リーブG1を図中矢印で示す方向に回転させると、ま
ず、当該現像スリーブG1と微小な間隔を隔てて、この
現像スリーブG1内の磁極と対向配置させた磁性体ブレ
ードG2に集中する磁界と、磁性1成分トナーの静電付
着力とによって、現像スリーブG1の表面に、磁性1成
分トナーの薄層が形成される。
【0063】上記薄層は、感光体Dの表面を構成する感
光層D2と直接に接触せず、僅かな隙間を隔てて対向す
るように、磁性体ブレードG2によって厚さが規制さ
れ、またこの薄層を構成する磁性1成分トナーは、磁性
体ブレードG2との摩擦により帯電電荷が付与される。
上記薄層が、現像スリーブG1の回転によって感光層D
2の表面に接近すると、当該感光層D2の表面の静電潜
像の電位に応じて、薄層から、帯電した磁性1成分トナ
ーが飛翔して感光層D2の表面に移動し、それによって
静電潜像がトナー像に顕像化される。
光層D2と直接に接触せず、僅かな隙間を隔てて対向す
るように、磁性体ブレードG2によって厚さが規制さ
れ、またこの薄層を構成する磁性1成分トナーは、磁性
体ブレードG2との摩擦により帯電電荷が付与される。
上記薄層が、現像スリーブG1の回転によって感光層D
2の表面に接近すると、当該感光層D2の表面の静電潜
像の電位に応じて、薄層から、帯電した磁性1成分トナ
ーが飛翔して感光層D2の表面に移動し、それによって
静電潜像がトナー像に顕像化される。
【0064】上記のように磁性1成分非接触現像法によ
れば、現像スリーブG1表面の、磁性1成分トナーの薄
層が、感光層D2の表面と接触しない状態で、静電潜像
のトナー像への顕像化が行われるので、少なくともその
最表層が前記特定構造のポリエステル樹脂により構成さ
れた感光層D2の摩耗を抑制することができる。転写ロ
ーラr1としては、たとえばゴム、熱可塑性エラストマ
ー、軟質プラスチック等のエラストマー重合体中に導電
性粉末を分散した、導電性ないし半導電性の組成物をロ
ーラ状に成形し、さらにゴムの場合は加硫したものが使
用される。また、上記導電性ないし半導電性の組成物か
らなるローラの表面に誘電体膜を形成した誘電体ローラ
としてもよい。
れば、現像スリーブG1表面の、磁性1成分トナーの薄
層が、感光層D2の表面と接触しない状態で、静電潜像
のトナー像への顕像化が行われるので、少なくともその
最表層が前記特定構造のポリエステル樹脂により構成さ
れた感光層D2の摩耗を抑制することができる。転写ロ
ーラr1としては、たとえばゴム、熱可塑性エラストマ
ー、軟質プラスチック等のエラストマー重合体中に導電
性粉末を分散した、導電性ないし半導電性の組成物をロ
ーラ状に成形し、さらにゴムの場合は加硫したものが使
用される。また、上記導電性ないし半導電性の組成物か
らなるローラの表面に誘電体膜を形成した誘電体ローラ
としてもよい。
【0065】上記転写ローラr1は、通常、紙等の被転
写物Pを通す隙間を確保すべく、感光層D2の表面との
間隔が2mm以内、とくに0.3〜0.7mm程度とな
るように、当該感光層D2から離間させて配置するのが
よい。上記転写ローラr1には、感光層D2の主帯電極
性と逆極性の電圧が印加される。
写物Pを通す隙間を確保すべく、感光層D2の表面との
間隔が2mm以内、とくに0.3〜0.7mm程度とな
るように、当該感光層D2から離間させて配置するのが
よい。上記転写ローラr1には、感光層D2の主帯電極
性と逆極性の電圧が印加される。
【0066】そして、上記感光層D2と転写ローラr1
との隙間に被転写物Pが通紙されると、この被転写物P
に、背後から接触したローラr1から上記の電圧が印加
されて、感光層D2の表面のトナー像が、被転写物Pの
表面に転写される。除電ランプLは、トナー像転写後の
感光層D2に光を照射して、当該感光層D2を除電し、
それによって、後述するクリーナCによる残留トナーの
回収効率を高めるとともに、感光層D2の表面を、帯電
チャージャTによる帯電前の初期状態に戻すためのもの
で、静電潜像形成のための露光光源(図示せず)と同じ
く、その発光波長が、感光層D2の感度波長域と一致す
るように設定される。
との隙間に被転写物Pが通紙されると、この被転写物P
に、背後から接触したローラr1から上記の電圧が印加
されて、感光層D2の表面のトナー像が、被転写物Pの
表面に転写される。除電ランプLは、トナー像転写後の
感光層D2に光を照射して、当該感光層D2を除電し、
それによって、後述するクリーナCによる残留トナーの
回収効率を高めるとともに、感光層D2の表面を、帯電
チャージャTによる帯電前の初期状態に戻すためのもの
で、静電潜像形成のための露光光源(図示せず)と同じ
く、その発光波長が、感光層D2の感度波長域と一致す
るように設定される。
【0067】クリーナCは、転写後の感光層D2の表面
に残留するトナーを除去するためのもので、上記感光層
D2の表面に一定の圧力で当接させたクリーニングブレ
ードC1と、このクリーニングブレードC1で感光層D
2の表面から除去した残留トナーを収容するためのクリ
ーナ本体C2とを備えている。上記装置においては、ま
ず感光体Dの表面を、帯電チャージャTによって一様に
帯電させ、帯電された感光体Dの表面を、図中二点鎖線
の矢印で示す方向から照射される光によって露光して、
当該表面に静電潜像を形成した後、この静電潜像を、現
像器Gによってトナー像に顕像化する。つぎにこのトナ
ー像を、転写ローラr1によって紙の表面に転写させ、
トナー像が転写された紙を、前述したように自身の剛性
によって感光層D2の表面から分離した後、除電ランプ
Lで感光層D2を除電し、トナー像転写後の感光体表面
に残留するトナーをクリーナCで回収すると、1サイク
ルの画像形成が完了する。そして、トナー像が転写され
た紙は、図示しない次工程で、加熱、加圧等による定着
処理によりトナー像が定着された後、装置外へ排出され
る。
に残留するトナーを除去するためのもので、上記感光層
D2の表面に一定の圧力で当接させたクリーニングブレ
ードC1と、このクリーニングブレードC1で感光層D
2の表面から除去した残留トナーを収容するためのクリ
ーナ本体C2とを備えている。上記装置においては、ま
ず感光体Dの表面を、帯電チャージャTによって一様に
帯電させ、帯電された感光体Dの表面を、図中二点鎖線
の矢印で示す方向から照射される光によって露光して、
当該表面に静電潜像を形成した後、この静電潜像を、現
像器Gによってトナー像に顕像化する。つぎにこのトナ
ー像を、転写ローラr1によって紙の表面に転写させ、
トナー像が転写された紙を、前述したように自身の剛性
によって感光層D2の表面から分離した後、除電ランプ
Lで感光層D2を除電し、トナー像転写後の感光体表面
に残留するトナーをクリーナCで回収すると、1サイク
ルの画像形成が完了する。そして、トナー像が転写され
た紙は、図示しない次工程で、加熱、加圧等による定着
処理によりトナー像が定着された後、装置外へ排出され
る。
【0068】なおこの発明の構成は、上記図1の例のも
のには限定されず、この発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の設計変更を施すことができる。
のには限定されず、この発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の設計変更を施すことができる。
【0069】
【実施例】以下、参考例、実施例および比較例をあげて
この発明を詳細に説明する。 参考例1 《ポリエステル樹脂の合成》テレフタル酸ジメチルエス
テル10.68kg(55モル)、9,9−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕フルオレン1
6.88kg(38.5モル)およびエチレングリコー
ル7.2kg(116モル)を原料とし、触媒として酢
酸カルシウム15.99g(0.091モル)を用い、
これらを反応槽に投入し、かく拌しながら常法にしたが
って190℃から230℃に徐々に加熱してエステル交
換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出し
た後、重合触媒である酸化ゲルマニウム6.9g(0.
066モル)と、着色を防止するためのリン酸トリメチ
ルエステル14g(0.1モル)とを投入して、昇温と
減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜き
ながら、加熱槽温度を280℃、真空度を1Torr以
下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待
ち、所定のかく拌トルクに到達後(約2時間後)に反応
を終了し、反応物を水中に押し出してポリエステル樹脂
のペレットをえた。
この発明を詳細に説明する。 参考例1 《ポリエステル樹脂の合成》テレフタル酸ジメチルエス
テル10.68kg(55モル)、9,9−ビス〔4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕フルオレン1
6.88kg(38.5モル)およびエチレングリコー
ル7.2kg(116モル)を原料とし、触媒として酢
酸カルシウム15.99g(0.091モル)を用い、
これらを反応槽に投入し、かく拌しながら常法にしたが
って190℃から230℃に徐々に加熱してエステル交
換反応を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出し
た後、重合触媒である酸化ゲルマニウム6.9g(0.
066モル)と、着色を防止するためのリン酸トリメチ
ルエステル14g(0.1モル)とを投入して、昇温と
減圧を徐々に行い、発生するエチレングリコールを抜き
ながら、加熱槽温度を280℃、真空度を1Torr以
下に到達させた。この条件を維持し、粘度の上昇を待
ち、所定のかく拌トルクに到達後(約2時間後)に反応
を終了し、反応物を水中に押し出してポリエステル樹脂
のペレットをえた。
【0070】このポリエステル樹脂の極限粘度は0.5
dl/gであり、ガラス転移温度Tgは145℃であっ
た。 《感光体の製造I》β型無金属フタロシアニン0.25
重量部と、9−イソプロピルカルバゾール−9H−3−
カルバルデヒドジフェニルヒドラゾン31.76重量部
と、9H−フルオレン−9−オン−ジフェニルヒドラゾ
ン6.35重量部と、2−(2−ヒドロキシ−3−t−
ブチル−5−メチルフェニル)−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール15.88重量部と、上記ポリエステル樹
脂の合成でえたポリエステル樹脂42.35重量部を、
テトラヒドロフランとともにボールミルで50時間、混
合分散して、単層型感光層用の塗布液を作製した。
dl/gであり、ガラス転移温度Tgは145℃であっ
た。 《感光体の製造I》β型無金属フタロシアニン0.25
重量部と、9−イソプロピルカルバゾール−9H−3−
カルバルデヒドジフェニルヒドラゾン31.76重量部
と、9H−フルオレン−9−オン−ジフェニルヒドラゾ
ン6.35重量部と、2−(2−ヒドロキシ−3−t−
ブチル−5−メチルフェニル)−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール15.88重量部と、上記ポリエステル樹
脂の合成でえたポリエステル樹脂42.35重量部を、
テトラヒドロフランとともにボールミルで50時間、混
合分散して、単層型感光層用の塗布液を作製した。
【0071】そしてこの塗布液を、導電性基材であるア
ルミニウム素管の表面に、ディップコート法にて塗布
し、100℃で60分間、熱風乾燥して、膜厚17μm
の単層型感光層を有する、ドラム状の電子写真感光体を
製造した。 《感光体の製造II》結着樹脂として、式(6) :
ルミニウム素管の表面に、ディップコート法にて塗布
し、100℃で60分間、熱風乾燥して、膜厚17μm
の単層型感光層を有する、ドラム状の電子写真感光体を
製造した。 《感光体の製造II》結着樹脂として、式(6) :
【0072】
【化13】
【0073】で表される繰り返し単位からなる、重量平
均分子量2万のポリカーボネート樹脂42.35重量部
を使用したこと以外は、上記感光体の製造Iと同様にし
て感光体を製造した。 実施例1 上記参考例1の《感光体の製造I》で製造した感光体
を、磁性1成分非接触現像法を採用した普通紙ファクシ
ミリ装置〔三田工業(株)製のTC−670〕に装着し
て、図1に示す構造の画像形成装置を作製した。なお現
像バイアス電圧は600〜700V、現像スリーブG1
表面のトナー層と感光層D2の表面との間隔は0.2m
mであった。 比較例1 普通紙ファクシミリ装置〔三田工業(株)製のTC−6
70〕の現像器を、非磁性1成分接触現像法のものに交
換したこと以外は、上記実施例1と同様にして画像形成
装置を作製した。 比較例2 上記参考例1の《感光体の製造II》で製造した感光体を
使用したこと以外は、上記実施例1と同様にして画像形
成装置を作製した。 比較例3 上記参考例1の《感光体の製造II》で製造した感光体を
使用し、かつ普通紙ファクシミリ装置〔三田工業(株)
製のTC−670〕の現像器を、非磁性1成分接触現像
法のものに交換したこと以外は、上記実施例1と同様に
して画像形成装置を作製した。
均分子量2万のポリカーボネート樹脂42.35重量部
を使用したこと以外は、上記感光体の製造Iと同様にし
て感光体を製造した。 実施例1 上記参考例1の《感光体の製造I》で製造した感光体
を、磁性1成分非接触現像法を採用した普通紙ファクシ
ミリ装置〔三田工業(株)製のTC−670〕に装着し
て、図1に示す構造の画像形成装置を作製した。なお現
像バイアス電圧は600〜700V、現像スリーブG1
表面のトナー層と感光層D2の表面との間隔は0.2m
mであった。 比較例1 普通紙ファクシミリ装置〔三田工業(株)製のTC−6
70〕の現像器を、非磁性1成分接触現像法のものに交
換したこと以外は、上記実施例1と同様にして画像形成
装置を作製した。 比較例2 上記参考例1の《感光体の製造II》で製造した感光体を
使用したこと以外は、上記実施例1と同様にして画像形
成装置を作製した。 比較例3 上記参考例1の《感光体の製造II》で製造した感光体を
使用し、かつ普通紙ファクシミリ装置〔三田工業(株)
製のTC−670〕の現像器を、非磁性1成分接触現像
法のものに交換したこと以外は、上記実施例1と同様に
して画像形成装置を作製した。
【0074】そして、上記実施例、比較例の画像形成装
置を用いて、A4横用紙3万枚の連続画像形成を行い、
所定の画像形成枚数毎に、感光体の感光層の膜厚の減少
量で表される、感光層の摩耗量y(μm)を測定した。
結果を表1および図2に示す。なお図において○と実線
は実施例1、□と実線は比較例1、●と破線は比較例
2、■と破線は比較例3の結果を示す。
置を用いて、A4横用紙3万枚の連続画像形成を行い、
所定の画像形成枚数毎に、感光体の感光層の膜厚の減少
量で表される、感光層の摩耗量y(μm)を測定した。
結果を表1および図2に示す。なお図において○と実線
は実施例1、□と実線は比較例1、●と破線は比較例
2、■と破線は比較例3の結果を示す。
【0075】
【表1】
【0076】上記表ならびに図より、感光層の結着樹脂
として、前記特定構造のポリエステル樹脂を使用した場
合には、ポリカーボネート樹脂を使用した場合に比べ
て、現像器を磁性1成分非接触現像法にしたときに、よ
り一層、良好な耐摩耗性を発揮しうることがわかった。
として、前記特定構造のポリエステル樹脂を使用した場
合には、ポリカーボネート樹脂を使用した場合に比べ
て、現像器を磁性1成分非接触現像法にしたときに、よ
り一層、良好な耐摩耗性を発揮しうることがわかった。
【0077】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、耐摩耗性を改善すべく、特定の構造を有するポリエ
ステル樹脂を使用した感光層を有する感光体を、上記ポ
リエステル樹脂の摩耗に影響を及ぼさない、磁性1成分
非接触現像法を採用した現像器と組み合わせているの
で、感光層が早期に摩耗してしまうのが防止され、感光
体を短期間で交換する必要がなくなるという特有の作用
効果を奏する。
ば、耐摩耗性を改善すべく、特定の構造を有するポリエ
ステル樹脂を使用した感光層を有する感光体を、上記ポ
リエステル樹脂の摩耗に影響を及ぼさない、磁性1成分
非接触現像法を採用した現像器と組み合わせているの
で、感光層が早期に摩耗してしまうのが防止され、感光
体を短期間で交換する必要がなくなるという特有の作用
効果を奏する。
【図1】この発明の画像形成装置の、一例を示す断面図
である。
である。
【図2】実施例、比較例における、画像形成枚数と、感
光層の摩耗量との関係を示すグラフである。
光層の摩耗量との関係を示すグラフである。
D 感光体 D2 感光層 G 現像器
Claims (1)
- 【請求項1】感光体と、当該感光体の表面を帯電、露光
して形成された静電潜像をトナー像に顕像化する現像器
とを備えた画像形成装置であって、上記感光体の表面
が、一般式(1) : 【化1】 〔式中、R1 およびR2 は同一または異なって炭素数2
〜4のアルキレン基を示し、R3 、R4 、R5 およびR
6 は同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、アリール基またはアラルキル基を示す。〕で表
されるジヒドロキシ化合物、一般式(2) : 【化2】 〔式中、R7 およびR8 は同一または異なって炭素数2
〜4のアルキレン基を示し、R9 、R10、R11およびR
12は同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、アリール基またはアラルキル基を示す。Bは2
以上の整数である。〕で表されるジヒドロキシ化合物、
および一般式(3) : 【化3】 〔式中、R13およびR14は同一または異なって炭素数2
〜4のアルキレン基を示し、R15、R16、R17およびR
18は同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、アリール基またはアラルキル基を示す。R19お
よびR20は同一または異なって炭素数1〜10のアルキ
ル基を示す。〕で表されるジヒドロキシ化合物のうちの
少なくとも1種を用いた、実質的に線状の重合体からな
るポリエステル樹脂を、少なくともその最表層の結着樹
脂として用いた感光層により構成されているとともに、
上記現像器が、磁性1成分非接触現像法により、静電潜
像をトナー像に顕像化する現像器であることを特徴とす
る画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31186995A JPH09152734A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31186995A JPH09152734A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09152734A true JPH09152734A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=18022402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31186995A Pending JPH09152734A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09152734A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002040676A (ja) * | 2000-07-24 | 2002-02-06 | Kyocera Mita Corp | 特定のポリエステル樹脂と電荷輸送剤を使用した電子写真感光体 |
JP2016057606A (ja) * | 2014-09-04 | 2016-04-21 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
US9594318B2 (en) | 2014-09-04 | 2017-03-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP31186995A patent/JPH09152734A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002040676A (ja) * | 2000-07-24 | 2002-02-06 | Kyocera Mita Corp | 特定のポリエステル樹脂と電荷輸送剤を使用した電子写真感光体 |
JP2016057606A (ja) * | 2014-09-04 | 2016-04-21 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 |
US9594318B2 (en) | 2014-09-04 | 2017-03-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus |
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