JP3440126B2 - 液状組成物 - Google Patents

液状組成物

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JP3440126B2
JP3440126B2 JP02310194A JP2310194A JP3440126B2 JP 3440126 B2 JP3440126 B2 JP 3440126B2 JP 02310194 A JP02310194 A JP 02310194A JP 2310194 A JP2310194 A JP 2310194A JP 3440126 B2 JP3440126 B2 JP 3440126B2
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polyol
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哲也 古閑
逸啓 田中
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出光アトフィナ株式会社
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/4009Two or more macromolecular compounds not provided for in one single group of groups C08G18/42 - C08G18/64
    • C08G18/4063Mixtures of compounds of group C08G18/62 with other macromolecular compounds

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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性,作業性等に優れ
ており、電気絶縁材,保護材,塗料,コーティング材,
防水材などとして広汎な用途に利用することのできる
状組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
弾性硬化体を得るための液状組成物として、種々の水酸
基含有液状ジエン系重合体とポリイソシアネート化合物
との組み合わせからなる組成物が検討されてきた。これ
らの液状組成物の中で、耐水性,耐熱性,耐候性,電気
特性等に優れた硬化体を与える液状組成物として、水酸
基含有液状イソプレン系重合体の水素化物とポリイソシ
アネート化合物からなる組成物が知られている(特開昭
63−57626号公報,特開平1−203421号公
報)。
【0003】しかしながら、この組成物は粘度が高く、
作業性に劣るものであるため、適当な可塑剤を選択,使
用することが必要であった。耐熱性良好な可塑剤とし
て、1−デセンオリゴマーの水素化物の添加などが検討
された(特開平3−355549号公報)が、硬化体の
硬度変化が非常に大きかったり、硬化体の溶融、可塑剤
のブリードなどの問題が生じるため、耐熱性に未だ問題
を有していた。
【0004】また、これを解決するため、特定のポリオ
ール化合物である反応性希釈剤の添加も検討されたが、
1−デセンオリゴマーの水素化物などの可塑剤の添加が
必須であり、硬化体の硬度変化、硬化体の溶融、可塑剤
のブリードなどの問題を本質的に解決するものではなか
った。
【0005】そこで、本発明者らは、このような従来の
欠点を解消した液状組成物を得るべく鋭意検討を重ねた
結果、水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールとからなる特
定のポリエステルポリオール化合物を用いることによ
り、これらの問題を解決できることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物、
(B)水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールとからなるポ
リエステルポリオール及び(C)ポリイソシアネート化
合物よりなる液状組成物を提供するものである。
【0007】本発明においては、(A)成分として水酸
基含有液状ジエン系重合体の水素化物を用いる。本発明
において(A)成分として用いる水酸基含有液状ジエン
系重合体の水素化物としては、数平均分子量が、通常、
300〜25000、好ましくは500〜10000の
ものであり、水酸基含有量が 0.1〜10meq/g、好まし
くは0.4〜7meq/gのものである。また、構造的には、
シス−1,4構造及びトランス−1,4構造の合計が5
0モル%以上を占めることが好ましい。なお、水酸基
は、分子鎖末端、分子鎖内部のいずれにあっても良い
が、特に分子鎖末端にあるものが望ましい。また、本発
明では2種以上の水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物を使用してもよい。
【0008】このような水酸基含有液状ジエン系重合体
の水素化物は、水酸基含有液状ジエン系重合体を公知の
方法を用いて水素化することにより得ることができる。
ここで水酸基含有液状ジエン系重合体は、公知のものを
そのまま用いてもよいが、公知の手法により容易に製造
することができる。具体的には例えば、炭素数4〜22
のジエンモノマー(より具体的には、ブタジエン、イソ
プレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、シクロ
ペンタジエンなど)の1種或いは2種以上を、過酸化水
素、水酸基を有するアゾ化合物(例えば、2,2’−ア
ゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プ
ロピオンアミド〕等)又は水酸基を有するパーオキサイ
ド(例えば、シクロヘキサノンパーオキサイド等)を重
合開始剤として、ラジカル重合することにより、水酸基
含有液状ジエン系重合体が得られる。
【0009】この際の重合開始剤の使用量は、ジエンモ
ノマー100gに対して、例えば、過酸化水素は1.0
〜50gが適当であり、2,2’−アゾビス〔2−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕
又はシクロヘキサノンパーオキサイドは5.0〜100
gが適当である。重合開始剤としては、このうち過酸化
水素を用いるのが好ましい。なお、重合は無溶媒で行な
うことも可能であるが、反応の制御の容易さ等のため、
溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール等が通常用いら
れる。反応温度は80〜150℃、反応時間は0.5〜
15時間が適当である。
【0010】また、ナフタレンジリチウム等の触媒を用
いて、炭素数4〜22のジエンモノマーの1種或いは2
種以上をアニオン重合させて、リビングポリマーを製造
し、さらにモノエポキシ化合物等を反応させることによ
っても、水酸基含有液状ジエン系重合体を得ることがで
きる。この際の重合は無溶媒で行なうことも可能である
が、ラジカル重合の場合と同様の観点から、すなわち反
応の制御の容易さ等のため、溶媒を用いることが好まし
い。その際の溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン
等の飽和炭化水素が好適に用いられる。反応温度は50
〜100℃、反応時間は1〜10時間が適当である。
【0011】なお、重合時には2種以上のジエンモノマ
ーを混合して用いることもできる。また、ジエンモノマ
ーに対し、50mol %以下の割合で、炭素数2〜22の
付加重合性モノマー(例えば、ブテン、ペンテン、スチ
レン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリ
ル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステ
ル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリルアミド等)を添
加することもできる。
【0012】反応終了後に、溶液を減圧下で蒸留すれ
ば、溶剤,未反応モノマー等が除去され、水酸基含有液
状ジエン系重合体が得られる。本発明における(A)成
分は、上記の如く製造した水酸基含有液状ジエン系重合
体を、均一系触媒、不均一系触媒を用いる公知の手法に
より、水素化することによって得ることができる。
【0013】まず均一系触媒を用いる場合には、ヘキサ
ン, シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トル
エン,キシレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜
150℃の反応温度において、常圧〜50kg/cmGの水
素圧下で水素添加反応が行なわれる。均一系触媒として
は、遷移金属ハライドと、アルミニウム、アルカリ土類
金属若しくはアルカリ金属などのアルキル化物との組合
せによるチーグラー触媒等を、ポリマーの2重結合あた
り、0.01〜0.1mol %程度使用する。反応は通常
1〜24時間で終了する。
【0014】一方、不均一系触媒等を用いる場合には、
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン(THF),ジオキサン
等のエーテル類、エタノール,イソプロパノール,1−
ブタノール等のアルコール類等、或いはこれらの混合系
を溶媒として用い、常温〜200℃の反応温度におい
て、常圧〜100 kg/cmG の水素圧下で水素添加反応
が行なわれる。不均一系触媒としてはニッケル,コバル
ト,パラジウム,白金,ロジウム,ルテニウム等の触媒
を単独で、或いはシリカ,ケイソウ土,アルミナ,活性
炭等の担体に担持して用いればよい。触媒の使用量はポ
リマー重量に対し、0.05〜10重量%が適当であ
る。これらの触媒は2種以上を混合して用いても良い。
なお、反応は通常、1〜48時間で終了する。
【0015】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば、溶剤が除去され、目的とする、水酸基
含有液状ジエン系重合体の水素化物が得られる。このよ
うにして得られる水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物は、数平均分子量は300〜25000、好ましく
は500〜10000であり、水酸基含有量が0.1〜
10meq/g であるものが望ましい。
【0016】上記水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物の水素化率は50%以上であることが好ましく、特
に70%以上であることが好ましい。本発明では、例え
ば水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物と、水
酸基含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体の水素化
物との混合物を用いることもできる。ここで水素化率、
すなわち水素化反応後における重合体中の不飽和二重結
合の水素化の割合は、下式で表される。
【0017】
【数1】
【0018】なお、本発明において、水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物としては、1分子当たりの平均
水酸基数は、1.7以上、特に2.0以上であるものを
用いることが、良好な物性の硬化体を得る観点から好ま
しい。1分子当たりの平均水酸基数は、次の式で表され
る。
【0019】
【数2】
【0020】次に、本発明においては(B)成分とし
て、水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールとからなるポリ
エステルポリオールを用いる。なお、水添ダイマー酸と
は、通常、リノール酸,オレイン酸等の不飽和脂肪族モ
ノカルボン酸を重合して得られる脂肪酸重合体であり、
一般に主成分の二量体の他、高次重合体からなる混合物
のことである。通常、水添ダイマー酸の炭素数は16〜
80であり、直鎖又は分岐鎖を有する長鎖ジカルボン酸
化合物である。また、分子内にシクロ環を有するものも
含まれる。
【0021】一方、ポリエステルポリオールを形成する
もう一方の成分である脂肪族ポリオールとしては、その
構造が脂肪族系であり、また、その構造中に二個の水酸
基を有するポリオールであれば特に制限はない。具体的
にはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジ
オール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエ
チレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、
1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオー
ルなどが使用される。これら脂肪族ポリオールの分子量
は50〜500の範囲であり、好ましくは100〜25
0の範囲のものが良い。
【0022】前記した水添ダイマー酸と、上記した脂肪
族ポリオールとをエステル化することにより、本発明に
おいて(B)成分として使用するポリエステルポリオー
ルを得ることができる。この特定のポリエステルポリオ
ールの添加量としては、(A)成分である水酸基含有液
状ジエン系重合体の水素化物の水酸基のモル数〔A〕
と、(B)成分であるポリエステルポリオール中の水酸
基のモル数〔B〕との比が、通常、〔A〕/〔B〕=
1.0/0.5〜1.0/5.0であり、好ましくは
〔A〕/〔B〕=1.0/1.0〜1.0/3.0であ
る。ここでポリエステルポリオールの添加量が少ない
と、粘度低減の効果が小さく、作業性の改善が充分でな
い。また、添加量が多過ぎると、得られる硬化物は硬度
が上昇し、ゴム弾性が減少し、所望の用途への適用が困
難となる。
【0023】さらに、本発明においては(C)成分とし
てポリイソシアネート化合物を用いる。本発明において
(C)成分として用いるポリイソシアネート化合物と
は、1分子中に2個またはそれ以上のイソシアネート基
を有する有機化合物であって、前記(A)成分として用
いる水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物中の水酸
基に対する反応性イソシアネート基を有するものであ
る。このポリイソシアネート化合物の例としては、通常
の芳香族、脂肪族、脂環族のものを挙げることができ
る。
【0024】具体的には例えば、トリレンジイソシアネ
ート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、ナフタリン−1,5
−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス
(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、イソプ
ロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族
ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0025】また、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TM
XDI)等の脂肪族−芳香族ポリイソシアネート(イソ
シアネート基が脂肪族炭化水素基を介して芳香族環と結
合したポリイソシアネート、すなわち分子中に芳香族環
基と直接結合したイソシアネート基を有さないポリイソ
シアネート)などのイソシアネート基が直接不飽和結合
を有する炭素と結合していないポリイソシアネート化合
物を挙げることができる。
【0026】次に、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、ドデカンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,
6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジ
イソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、
1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリ
イソシアネートを挙げることができる。
【0027】さらに、トランスシクロヘキサン−1,4
−ジイソシアネート, ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MD
I)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キ
シリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート
を挙げることができる。
【0028】その他、前記ポリイソシアネート化合物の
環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレット
変性体やエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポ
リマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、
ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオ
ールの水素化物、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物と前記
ポリイソシアネート化合物との付加反応物等が用いられ
る。
【0029】また、これらポリイソシアネート化合物は
2種以上を混合して用いることもできる。さらに、これ
らポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を、フ
ェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン類、
アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミン、
α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナトリ
ウム、ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわゆる
ブロックイソシアネート化合物をも用いることができ
る。
【0030】これら前記成分の配合割合については特に
制限はないが、通常は、水酸基含有液状ジエン系重合体
の水素化物中の水酸基(OH)に対するポリイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基(NCO)の割合(NC
O/OH)が、モル比で最終的に0.3〜5、好ましく
は0.5〜2.5となるように配合する。また、他のポ
リオール化合物、すなわちイソシアネート基と反応する
水酸基を有する化合物を配合する場合、配合する全ての
水酸基(OH)を有する化合物の水酸基(OH)が、モ
ル比で最終的に上記範囲となるように配合する。
【0031】ここで、“最終的に”という言葉を用いて
いるのは、実際の硬化体の作製にあたっては、下記のよ
うな種々の方法が用いられているからである。大別して
ワンショット法とプレポリマー法の2種の方法が挙げら
れる。ワンショット法は、まず全配合成分のうち、少な
くともポリイソシアネート化合物を除く成分を配合して
混合し、混合物を得る。この混合物にポリイソシアネー
ト化合物及び先の混合で用いなかった配合剤成分を添加
して混合し、液状組成物を得る。このときの好ましいN
CO/OHは0.5〜2.5である。
【0032】またプレポリマー法は、所定の当量比NC
O/OHが1.7〜25の範囲で、水酸基を有する化合
物とポリイソシアネート化合物とを、その他の添加剤の
一部又は全部の存在下或いは非存在下に反応させてプレ
ポリマーを得る。このプレポリマーに残りの成分を混合
し、液状組成物を得る。このときの好ましいNCO/O
Hは0.5〜2.5である。この場合、プレポリマーを
得たときに反応に関与した官能基のモル比NCO/OH
は実質的に1.0であるので、最終的なNCO/OHは
0.5〜2.5の範囲内にある。以上のように、実際の
硬化体の作製にあたっては種々の方法が用いられるが、
最終的なNCO/OHは0.5〜2.5の範囲内にある。
【0033】本発明では、上記のように(A)水酸基含
有液状ジエン系重合体の水素化物、(B)水添ダイマー
酸と脂肪族ポリオールとからなるポリエステルポリオー
ル及び(C)ポリイソシアネート化合物を基本的成分と
して用いるが、液状組成物の機械的物性をさらに向上さ
せるために、本発明の主旨を損なわない範囲で、次の如
きポリオール化合物を用いてもよい。ここで使用するポ
リオール化合物とは、1分子中に2個又はそれ以上の水
酸基を有する化合物であり、例えば低分子量ポリオー
ル,重合型ポリオール,ひまし油系ポリオール等が挙げ
られる。
【0034】まず低分子量ポリオール化合物としては、
1級ポリオール,2級ポリオール,3級ポリオールのい
ずれを用いてもよい。具体的には、例えば1,2−プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオール、1,2−ペンタンジオール,2,3−ペ
ンタンジオール,2,4−ヘキサンジオール、2,5−
ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、N,N−
ビス−( 2−ヒドロキシプロピル) アニリン、N,N’
−ビスヒドロキシイソプロピル−2−メチルピペラジ
ン、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等
の少なくとも1個の二級炭素に結合した水酸基を含有す
る低分子量ポリオールが挙げられる。さらに、ポリオー
ルとして、二級炭素に結合した水酸基を含有しないエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトールなどを用いることもできる。なお、ポリオ
ールの分子量は、50〜500 の範囲のものが通常用いられ
る。
【0035】また、重合型ポリオールとしては、例えば
ポリエーテルポリオール及びその変性体、ポリテトラエ
チレンエーテルグリコール、テトラヒドロフラン/アル
キレンオキサイド共重合ポリオール、エポキシ樹脂変性
ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリジエン系ポ
リオール、トリメチロールアルカンの部分エステル交換
物、部分ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体、水添ダ
イマー酸ポリオール、水添ダイマー酸のエステル変性ポ
リオールなどが挙げられる。これらの重合型ポリオール
の数平均分子量は、通常500 〜10000 である。
【0036】さらに、ヒマシ油系ポリオールとしては、
例えばヒマシ油、水素化ヒマシ油、ヒマシ油エステル交
換物〔具体的には例えば、伊藤製油製の URIC シリーズ
( URIC Y-403,Y-202,Y-406,Y-746等)〕などが挙げ
られる。本発明では、これらのポリオール化合物の2種
以上を混合して用いることもできる。
【0037】また、本発明においては、無機充填材,有
機充填材を用いることもできる。本発明において用いる
ことができる無機充填材としては例えば、亜鉛,アルミ
ニウム,銅,ニッケル,ガラス球,ガラスフレーク,ガ
ラス繊維,カーボンブラック(チャンネルブラック,フ
ァーネスブラック,アセチレンブラック,サーマルブラ
ック),炭素繊維,グラファイト,アスベスト,カオリ
ンクレー,ロウ石クレー,タルク,カスミ石,クリオラ
イト,ケイ灰石,ケイソウ土,スレート粉,ホワイティ
ング,長石粉,マイカ,セッコウ,石英粉,微粉珪酸,
アタパルジャイト,セリサイト,火山灰,蛭石,シリ
カ,アルミナ,酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化ジル
コニウム,酸化チタン,酸化鉄,二酸化モリブデン,水
酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,炭酸カルシウ
ム,炭酸マグネシウム,硫酸バリウム,珪酸カルシウ
ム,ゼオライト,チタン酸カリウム,窒化ホウ素,ボロ
ンナイトライト,二硫化モリブデン等を挙げることがで
きる。
【0038】次に、本発明に用いることができる有機充
填材としては、ゴム粉末,セルロース,リグニン,キチ
ン質,皮革粉,ヤシ殻,木粉、木綿,麻,羊毛,絹等の
天然系の繊維、ナイロン,ポリエステル,ビニロン,ア
セテート,アクリル等の合成繊維、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリスチレン,ABS樹脂,ポリカーボネ
ート,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレート,ポリメチルメタクリレート,塩化ビニル樹
脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂等の合成樹脂粉末又
は顆粒等を挙げることができる。これらの無機充填材,
有機充填材の配合量については特に制限はないが、通常
は水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物100重量
部に対して0〜500重量部、好ましくは0〜200重
量部である。
【0039】さらに本発明では反応を促進するため、種
々の触媒を添加することができる。具体的には例えば、
トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,
N,N’N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミ
ン、N,N,N’N”N”−ペンタメチルジエチレント
リアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチル−N−
(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、ジアザビシ
クロウンデセン等の三級アミンや該三級アミンのカルボ
ン酸塩、さらにはスタナスオクトエート、ジブチルチン
ジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチ
ンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、
ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカプチ
ド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニル水
銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛等の有機金属化合物等
を添加することができる。これら触媒の添加量は、水酸
基含有液状ジエン系重合体の水素化物100重量部に対
して最大10重量部である。触媒の添加量が10重量部
を超える場合、硬化促進効果が頭打ちとなるばかりでな
く、局部的な異常反応(ゲル化)の危険性が大きくなる
ので好ましくない。
【0040】また、本発明では、上記のように反応に直
接関与する成分の他に、可塑剤を添加することもでき
る。可塑剤としては、1−デセンオリゴマーの水素化
物、パラフィン系オリゴマーなどの耐候性に優れたもの
を添加することが可能である。上記粘度調整剤の配合量
については、過剰に添加すると耐熱性を損ねたり、ブリ
ード発生の原因となる場合があるため、通常は、水酸基
含有液状ジエン系重合体の水素化物100重量部に対し
て、500重量部以下、好ましくは0〜70重量部であ
る。
【0041】本発明においては、その他の添加剤とし
て、必要に応じて粘着性付与樹脂,老化防止剤・酸化防
止剤・紫外線吸収剤,難燃剤,消泡剤,発泡防止剤,溶
剤等を、反応前、反応中又は反応後のいずれかの時期に
添加することができる。
【0042】すなわち、粘着力,接着力の調整のため、
粘着性付与樹脂を用いることができる。具体的には例え
ば、アルキルフェノール樹脂,テルペン樹脂,テルペン
フェノール樹脂,キシレンホルムアルデヒド樹脂,ロジ
ン,水添ロジン,クマロン樹脂,脂肪族,脂環族及び芳
香族石油樹脂等がある。
【0043】また、耐変色性,耐熱性等の物性をさらに
向上させるために、老化防止剤,酸化防止剤或いは紫外
線吸収剤として、ヒンダードフェノール系化合物,ヒン
ダードアミン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合物等
の1種又は2種以上を添加することができる。これら老
化防止剤,酸化防止剤或いは紫外線吸収剤の添加量は、
水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物100重量部
に対して、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜
5重量部である。添加量が少な過ぎると、期待した効果
が得られず、一方、多過ぎると効果が頭打ちとなる上、
コストアップなどの不都合を生ずる。
【0044】さらにリン化合物,ハロゲン化合物,酸化
アンチモン等の難燃剤を配合したり、シリコーン化合物
等の消泡剤を配合したり、ゼオライト,生石灰等の発泡
防止剤などを配合することもできる。
【0045】また、組成物の粘度を低下させるために溶
剤を用いることもできる。ここで溶剤として具体的には
例えば、n−ヘキサン,シクロヘキサン,トルエン,キ
シレン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン,シク
ロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル等のエステ
ル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエステル系溶剤、
N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等が挙げられる。このような溶剤の配合量についても特
に制限はないが、通常は水酸基含有液状ジエン系重合体
の水素化物100重量部に対して200重量部以下、好
ましくは100重量部以下である。
【0046】本発明の液状組成物は、以上の如き成分を
前記割合で配合することにより得られる。本発明の液状
組成物の調製にあたっては、公知の混合装置,混練装置
等を用い、通常、0〜120℃、好ましくは15〜10
0℃の温度で、通常、0.5秒間〜8時間、好ましくは
1秒間〜5時間攪拌混合すればよい。本発明のロール用
組成物の調製には、通常、前記したようなワンショット
法と呼ばれる方法、又はプレポリマー法と呼ばれる方法
が用いられる。
【0047】ワンショット法では、まずポリイソシアネ
ート化合物を除く成分を配合して、上記の温度,時間で
混合し、混合物を得る。この混合物に、ポリイソシアネ
ート化合物及び先の混合で用いなかった添加剤成分を添
加し、上記の温度,時間で混合して反応させ、液状組成
を得る。このときの好ましいNCO/OHは、0.5
〜2.5である。
【0048】プレポリマー法は、所定の当量比NCO/
OHが1.7〜25の範囲で水酸基含有液状ジエン系重
合体の水素化物,ポリオール化合物のうちの少なくとも
1つの化合物と、ポリイソシアネート化合物とを、その
他の添加剤の一部又は全部の存在下或いは非存在下、反
応させてプレポリマーを得る。反応の温度は上記と同様
であり、反応時間は通常、0.1〜10時間、好ましく
は0.5〜8時間である。このプレポリマーに、残りの
成分を上記の温度、時間で混合し、ロール用組成物を得
る。このときの好ましいNCO/OHは、0.5〜2.
5である。
【0049】この様にして調製された液状組成物は、常
法により硬化処理することにより、様々な形態の硬化体
を与えることができ、各種の用途に供せられる。
【0050】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。製造例1(水酸基末端液状ポリイソプレンの水素化
物の調製) (1)水酸基末端液状ポリイソプレンの調製 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、イソプレ
ン200g、濃度20%の過酸化水素水40g及びイソ
プロパノール100gを仕込み、温度120℃、反応時
間2時間の条件で反応を行なった。反応中において、圧
力は最大8 kg/cmG まで上昇した。反応が終了した
後、分液ロートに反応混合物を入れ、600gの水を添
加して震盪し、3時間静置した後、油層を分取した。こ
の油層から溶媒,モノマー,低沸点成分を2mmHg,
100℃,2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基
を有する液状ポリイソプレン(収率66重量%)を得
た。このものの数平均分子量は2240であり、水酸基
含有量は0.96meq/g 、粘度は64ポイズ/30℃で
あり、臭素価は220g/100gであった。このとき
の1分子当たりの平均水酸基数は2.15である。ま
た、H−NMRによる構造解析結果はトランス−1,
4構造が57mol%であり、シス−1,4構造が33
mol%であって、1,2構造が4mol%、3,4構
造が6mol%であった。
【0051】(2)水酸基末端液状ポリイソプレンの水
素化物の調製 上記(1)の如くして得た、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン100g、ルテニウム含量5重量
%のルテニウムカーボン触媒5g及び溶媒としてシクロ
ヘキサン100gを仕込み、50kg/cmGの水素圧下で
150℃にて6時間水素化反応を行なった。反応終了
後、0.45μmのメンブランフィルターを通して、反
応溶液から触媒を分離除去した後、2mmHg,110
℃,2時間の条件で溶媒を留去した。その結果、分子鎖
末端に水酸基を有する液状ポリイソプレンの水素化物が
得られた。このものの数平均分子量は2310であり、
水酸基含有量は0.94meq/g 、粘度は749ポイズ/
30℃であり、臭素価は2g/100gであった。この
ときの1分子当たりの平均水酸基数は2.17である。
【0052】製造例2(水酸基含有液状イソプレン−ブ
タジエン共重合体の水素化物の調製) (1)水酸基末端液状イソプレン−ブタジエン共重合体
の調製 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、イソプレ
ン90g、ブタジエン110g、濃度20%の過酸化水
素水40g及びイソプロパノール100gを仕込み、温
度120℃、反応時間2時間の条件で反応を行なった。
反応中において、圧力は最大15kg/cmG まで上昇し
た。反応が終了した後、分液ロートに反応混合物を入
れ、600gの水を添加して震盪し、3時間静置した
後、油層を分取した。この油層から溶媒,モノマー,低
沸点成分を2mmHg,100℃,2時間の条件で留去
し、末端に水酸基を有する液状イソプレン−ブタジエン
共重合体(収率62重量%)を得た。このものの数平均
分子量は2240であり、水酸基含有量は0.91meq/
g 、粘度は44ポイズ/30℃であり、臭素価は215
g/100gであった。このときの1分子当たりの平均
水酸基数は2.04である。また、H−NMRによる
構造解析結果では、イソプレン含量45%であり、ブタ
ジエン含量55%であった。また、1,4構造の割合は
84mol%であった。
【0053】(2)水酸基末端液状イソプレン−ブタジ
エン共重合体の水素化物の調製 上記(1)の如くして得た、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状イソプレン−ブタジエン共重合体100g、ルテ
ニウム含量5重量%のルテニウムカーボン触媒5g及び
溶媒としてシクロヘキサン100gを仕込み、50kg/c
mGの水素圧下で150℃にて6時間水素化反応を行な
った。反応終了後、0.45μmのメンブランフィルタ
ーを通して、反応溶液から触媒を分離除去した後、2m
mHg,110℃,2時間の条件で溶媒を留去した。そ
の結果、分子鎖末端に水酸基を有する液状イソプレン−
ブタジエン共重合体の水素化物が得られた。このものの
数平均分子量は2350であり、水酸基含有量は0.9
4meq/g 、粘度は431ポイズ/30℃であり、臭素価
は1g/100gであった。このときの1分子当たりの
平均水酸基数は2.21である。
【0054】実施例1〜3及び比較例1〜5 第1表に示す配合から、ポリイソシアネート化合物を除
く原料を配合し、60℃で2時間混合攪拌し、液状重合
体の配合物を得た。これにポリイソシアネート化合物を
第1表に示す割合で加え、60℃で2分間混合攪拌し、
液状組成物を得た。これを300×150×2mmの金
型上に流し、60℃で2時間プレス後、60℃で15時
間養生して硬化体を得た。この硬化体を用いた評価結果
を第1表に示す。なお、評価は次のようにして行なっ
た。
【0055】(1)組成物の評価 (i)相溶性 第1表に示す配合から、ポリイソシアネート化合物を除
く原料を配合し、試験管に入れて一晩放置後の相溶性を
確認した。透明乃至は若干白濁のものを良好とし、層分
離したものを不良と判定した。 (ii)組成物粘度(ポイズ/25℃) ポリイソシアネート化合物を含む液状組成物を、500
ml容のガラス瓶に入れ、恒温水槽中で25℃に1分間
保持した後、B8M型粘度計(No.4ローター)で粘
度を測定した。 (iii)組成物の総合評価 相溶性と組成物粘度とから総合判断を下した。相溶性が
良好で、かつ粘度が100ポイズ/25℃未満のものに
ついて、評価結果を良好(○)とした。一方、相溶性の
不良な配合或いは配合物(組成物)粘度が100ポイズ
/25℃以上のものについては不良(×)とした。これ
は、一般に配合物の粘度が100ポイズ/25℃以上で
は、脱泡操作や注型、含浸、スプレー塗布の操作を行な
うのが難しくなること、また相溶性が不良で、層分離す
る配合物は、これを使用する場合、常に攪拌が必要とな
る点から、評価結果を不良(×)とした。
【0056】(2)耐熱性試験 上記の如くして得られた硬化体を、ギヤ式オーブン中
で、150℃にて10日間加熱した。試験前後の硬化物
の硬さをJIS K 6301に準拠し、測定した。ま
た、硬さ変化率は下式より求め、加熱減量は試験前後の
硬化物の重量変化により求めた。
【0057】*硬さ変化率(%) =(耐熱性試験前の硬さ−耐熱性試験後の硬さ)÷耐熱
性試験前の硬さ× 100
【0058】さらに、耐熱性試験の結果から、硬化物と
しての評価(耐熱性の評価)を下した。硬さ変化率が±
10%以内であり、かつ加熱減量が±2%以内のものに
ついては、評価結果を良好(○)とした。それ以外のも
のについては、評価結果を不良(×)とした。
【0059】
【表1】第1表(その1)
【0060】
【表2】第1表(その2)
【0061】〔第1表の脚注〕 *1:製造例1で得られた水酸基末端液状ポリイソプレ
ンの水素化物 *2:製造例2で得られた水酸基末端液状イソプレン−
ブタジエン共重合体の水素化物 *3:水添ダイマー酸と1,9−ノナンジオールからな
るポリエステルポリオール(東亜合成化学工業製、水酸
基含量=1.69 meq/g)である。このものは、次の式
〔A〕で表される化合物Aと、後記の式〔B〕で表され
る化合物Bとを、前者:後者=75:25(モル比)の
割合で含むものである。
【0062】
【化1】
【0063】式〔A〕中において、R +R +R
+R の炭素数は28であり、R は次の式Iで表
されるものである。なお、式〔A〕中において、R
,R,R,R に不飽和結合は含まない。
【0064】
【化2】
【0065】また、前述した式〔B〕で表される化合物
Bは次の通りである。
【0066】
【化3】
【0067】式〔B〕中において、R +R +R
+R の炭素数は31であり、R は前記した式
〔A〕において示したものと同じものである。なお、式
〔B〕中において、R ,R ,R ,R に不飽
和結合は含まない。
【0068】*4:ダイマージオールKX−501(荒
川化学工業製、水酸基含量=3.62 meq/g)である。この
ものは、次の式〔C〕で表される化合物Cと、式〔D〕
で表される化合物Dと、式〔E〕で表される化合物Eと
を、C:D:E=100:33:8の割合で含むもので
ある。
【0069】
【化4】
【0070】
【化5】
【0071】
【化6】
【0072】*5:水酸基含有液状1,2−ポリブタジ
エンの水素化物、水酸基含量=0.93meq/g、数平均分子
量=2180 、1,2-構造の含有量=91 mol%、三菱化成工業
(株)製 *6:水酸基含有液状1,2−ポリブタジエンの水素化
物、水酸基含量=1.29meq/g、数平均分子量=1400 、1,2
-構造の含有量=93mol%、日本曹達(株) 製 *7:3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピ
ン酸とからなるポリエステルポリオール(水酸基含量=
0.99 meq/g、(株)クラレ製) *8:1−デセンオリゴマーの水素化物(動粘度=70.3
cSt(37.8 ℃)、4,5,6量体の含有量=98.1wt% 、出光石
油化学(株)製) *9:ジブチル錫ジラウレート、商品名:KS-1260 、共
同薬品(株)製 *10:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(日本チバ
ガイギー(株)製) *11:カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシ
アネート、液状変性MDI(日本ポリウレタン工業
(株)製)、イソシアネート含量=28.9% *12:(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化
物の水酸基のモル数と、(B)水添ダイマー酸と脂肪族
ポリオールとからなるポリエステルポリオール中の水酸
基のモル数の比
【0073】
【発明の効果】本発明の組成物は、耐熱性、作業性性等
に優れたものである。しかも本発明の組成物は、配合物
の相溶性が良好なものである。従って、本発明の組成物
は、電気絶縁材,保護材,塗料,コーティング材,防水
材などとして広汎な用途に利用することができる。
【0074】なお、本発明の各種態様を示すと、以下の
通りである。 (1)(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化
物、(B)水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールとからな
るポリエステルポリオール及び(C)ポリイソシアネー
ト化合物よりなる液状組成物。 (2)水添ダイマー酸が炭素数16〜80のジカルボン
酸であり、脂肪族ポリオールが分子量50〜500のポ
リオールである前記(1)記載の組成物。 (3)(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
が、数平均分子量 300〜25000 のものである前記(1)
記載の組成物。 (4)(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
が、水酸基含有量 0.1〜10meq/g のものである前記
(1)記載の組成物。 (5)(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
が、水素化率50%以上のものである前記(1)記載の
組成物。 (6)(A)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
の水酸基のモル数と、(B)水添ダイマー酸と脂肪族ポ
リオールとからなるポリエステルポリオール中の水酸基
のモル数の比が、前者/後者=1.0/0.5〜1.0
/5.0である前記(1)記載の組成物。 (7)水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物中の水
酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合物のイソ
シアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が、モ
ル比で最終的に0.3〜5となるように配合してなる前
記(1)記載の組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/40 - 18/42 C08G 18/62

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水酸基含有液状ジエン系重合体の
    水素化物、(B)水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールと
    からなるポリエステルポリオール及び(C)ポリイソシ
    アネート化合物よりなる液状組成物
  2. 【請求項2】 水添ダイマー酸が炭素数16〜80のジ
    カルボン酸であり、脂肪族ポリオールが分子量50〜5
    00のポリオールである請求項1記載の液状組成物
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