JP3215141B2 - 液状重合体組成物 - Google Patents

液状重合体組成物

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JP3215141B2
JP3215141B2 JP02075692A JP2075692A JP3215141B2 JP 3215141 B2 JP3215141 B2 JP 3215141B2 JP 02075692 A JP02075692 A JP 02075692A JP 2075692 A JP2075692 A JP 2075692A JP 3215141 B2 JP3215141 B2 JP 3215141B2
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哲也 古閑
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液状重合体組成物に関
し、詳しくは耐熱性、特に熱酸化劣化安定性に優れた硬
化体を与えることのできる液状重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、弾性材,防水材,絶縁材,封止
材,接着剤,粘着剤,塗膜材,防振材等の広い用途に供
し得る液状重合体組成物として、水酸基含有液状ジエン
系重合体およびポリイソシアネート化合物よりなる組成
物が知られている。この組成物から得られる硬化体は、
耐水性,電気的特性およびゴム弾性に優れたものであ
る。しかしながら、この硬化体は主鎖分子内に二重結合
を有しているため、耐熱性に劣るという問題点があっ
た。
【0003】この問題点を克服する方法として、組成物
の1成分である水酸基含有液状ジエン系重合体中の二重
結合を水素化することにより得られる水素化物を使用す
ることが提案されている。しかし、この水素化物を使用
しても未だ十分に満足できる耐熱性が得られず、さらな
る改善が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、耐熱性は無酸
素状態での劣化である熱劣化と、酸素の存在する状態で
の劣化である熱酸化劣化に大別される。水酸基含有液状
ジエン系重合体の水素化物を用いて得られる硬化体は、
酸素の存在する条件下で使用されることが殆どであり、
この点から耐熱性としては熱酸化劣化に対する安定性の
向上が必要とされる。
【0005】この熱酸化劣化安定性を向上させる手段と
しては、前記水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
の代わりに水酸基含有液状イソプレン水素化物を用い、
さらに特定の酸化防止剤を添加する方法(特開平2−5
5719号公報)が挙げられる。この方法では、酸化防
止剤としてノクラックNS−6(商品名、大内新興化学
工業(株)製)またはイルガノックス1010(商品
名、日本チバガイギー(株)製)が用いられており、一
応の効果が得られているものの、高温度での耐熱性には
未だ不満足な点が多い。
【0006】そこで本発明者らは、かかる課題を解決す
べく鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有する酸化防
止剤を水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物に添加
することにより、得られる硬化体の熱酸化劣化安定性が
さらに向上することを見出して本発明を完成するに至っ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は水酸
基含有液状ジエン系重合体の水素化物,ポリイソシアネ
ート化合物,およびトリエチレングリコール−ビス〔3
−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス〔2−〔3−
(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)−プロピオニルオキシ−1,1−ジメチルエチ
ル〕−2,4,8,10−テトラオキサピロ〔5・5〕
ウンデカン、および1,3,5−トリス(4−tert−ブ
チル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イ
ソシアヌル酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の
酸化防止剤よりなる液状重合体組成物を提供するもので
ある。
【0008】本発明において用いる水酸基含有液状ジエ
ン系重合体は公知のものであるか又は公知の手法により
容易に製造することができるものである。例えば炭素数
4〜22のジエンモノマー(ブタジエン、イソプレン、
クロロプレン、1,3−ペンタジエン、シクロペンタジ
エン等)の1種あるいは2種以上を過酸化水素,水酸基
を有するアゾ化合物(例えば2,2’−アゾビス〔2−
メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド等〕又は水酸基を有するパーオキシド(例えばシクロ
ヘキサノンパーオキサイド等)を重合開始剤としてラジ
カル重合することにより水酸基含有液状ジエン系重合体
が得られる。
【0009】重合開始剤の使用量は、ジエンモノマー1
00gに対して例えば過酸化水素の場合は1.0〜50
g、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒド
ロキシエチル)プロピオンアミド〕の場合は5.0〜10
0g、シクロヘキサノンパーオキサイドの場合は5.0〜
100gが適当である。なお、重合は無溶媒で行うこと
も可能であるが、反応の制御の容易さ等のため溶媒を用
いるのが好ましい。その際、溶媒としてはエタノール,
イソプロパノール,n−ブタノール等が通常用いられ
る。反応温度は80〜150℃、反応時間は0.5〜15
時間が適当である。
【0010】また、ナフタレンジリチウム等の触媒を用
いてイソプレンモノマーをアニオン重合させてリビング
ポリマーを製造し、さらにモノエポキシ化合物等を反応
させることによっても水酸基含有液状ジエン系重合体を
得ることができる。この場合も、重合は無溶媒で行うこ
とも可能であるが、ラジカル重合の場合と同様の観点か
ら溶媒を用いるのが好ましい。その際の溶媒としてはヘ
キサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素が好適に用い
られる。反応温度は50〜100℃、反応時間は1〜1
00時間が適当である。また、重合時には2種以上のジ
エンモノマーを混合して用いることも出来るし、ジエン
モノマーに対し50mol %以下の割合の下記モノマーを
添加することもできる。炭素数2〜22の付加重合性モ
ノマー(ブテン,ペンテン,スチレン,α−メチルスチ
レン,アクリロニトリル,アクリル酸およびそのエステ
ル,メタクリル酸およびそのエステル,塩化ビニル,酢
酸ビニル,アクリルアミド等)。
【0011】反応終了後に溶液を減圧下で蒸留すれば溶
剤,未反応モノマー等が除去され、水酸基含有液状ジエ
ン系重合体が得られる。この水酸基含有液状ジエン系重
合体の数平均分子量は300〜10000、好ましくは
500〜5000であり、水酸基含有量は0.2〜10me
q/g、好ましくは0.4〜7meq/gである。水酸基は分子
鎖末端,分子鎖内部のいずれにあっても良いが、分子鎖
末端にあるものが望ましい。なお、本発明では2種以上
の水酸基含有液状ジエン系重合体の使用も可能である。
【0012】次に、水酸基含有液状ジエン系重合体の水
素化物の一般的製造例を示す。本発明で使用する水素化
物は、公知であるか又は均一系触媒,不均一系触媒等を
用いる公知の手法により、上記の如く製造した水酸基含
有液状ジエン系重合体を水素化することにより得ること
ができる。
【0013】均一系触媒を用いる場合、ヘキサン,シク
ロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トルエン,キ
シレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜150℃
の反応温度で常圧〜50kg/cm2 Gの水素圧下で水素添
加反応が行われる。ここで、均一系触媒としては還移金
属ハライドとアルミニウム,アルカリ土類金属もしくは
アルカリ金属などのアルキル化物との組合せによるチー
グラー触媒等をポリマーの2重結合あたり0.01〜0.1
mol %程度使用する。反応は通常1〜24時間で終了す
る。
【0014】不均一系触媒等を用いる場合、ヘキサン,
シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トルエ
ン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル,
テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテ
ル類、エタノール,イソプロパノール、1−ブタノール
等のアルコール類等あるいはこれらの混合系を溶媒とし
て用い、常温〜200℃の反応温度で常圧〜100kg/
cm2 Gの水素圧下で水素添加反応が行われる。ここで、
不均一系触媒としてはニッケル,コバルト,パラジウ
ム,白金,ロジウム,ルテニウム等の触媒を単独である
いはシリカ,ケイソウ土,アルミナ,活性炭等の担体に
担持して用い、その使用量はポリマー重量に対し0.05
〜10重量%が適当である。なお、これらの触媒は混合
して用いても良い。反応は通常1〜48時間で終了す
る。
【0015】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば、溶剤が除去され、目的とする水酸基含
有液状ジエン系重合体の水素化物が得られる。この水酸
基含有液状ジエン系重合体の水素化物は、数平均分子量
は300〜25000、好ましくは500〜10000
であり、水酸基含有量は0.1〜10meq/gであるものが
望ましい。水素化反応後における重合体中の不飽和二重
結合の水素化の割合(水素化率)は下式で表される。
【0016】
【数1】
【0017】水素化物の水素化率は50%以上、好まし
くは70%以上である。なお、本発明では2種以上の水
酸基含有ジエン系重合体の水素化物を混合して使用する
こともできる。ところで、良好な物性の硬化体を得るた
めの、水酸基含有ジエン系重合体の水素化物の1分子当
たりの平均水酸基数は好ましくは1.7以上、さらに好ま
しくは2.0以上である。1分子当たりの平均水酸基数は
下式で表すことができる。
【0018】
【数2】
【0019】なお、水酸基含有ジエン系重合体と水素化
物は単独で用いるほか2種以上を混合して用いることも
できる。
【0020】次に、本発明では、特定の化合物群から選
ばれた少なくとも1種の酸化防止剤を用いる。
【0021】すなわち、本発明では、トリエチレングリ
コール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−
ビス〔2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ−1,1
−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサ
ピロ〔5・5〕ウンデカン、および1,3,5−トリス
(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチ
ベンジル)イソシアヌル酸よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の酸化防止剤を用いる。
【0022】上記酸化防止剤は、フェノール性水酸基
に、メチル基とt−ブチル基とがそれぞれ隣接した構造
を有している。
【0023】これら酸化防止剤の中より1種類もしくは
2種類以上を水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物
に添加し、使用する。なお、本発明の組成物の熱酸化劣
化安定性をより向上させるために、分子内にイオウおよ
び/またはリンを含む化合物を添加することができる。
これら化合物の具体例を示すと、ペンタエリスリチルテ
トラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、トリス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイ
ト、ジトリデシルチオジプロピオネート、アルキレート
部分の炭素数が12あるいは18である混合ラウリルス
テアリルチオジプロピオネート、ジラウリルジプロピオ
ネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミ
ダゾールあるいはその亜鉛塩、2−メルカプトメチルベ
ンゾイミダゾールあるいはその亜鉛塩、ジトリデシル
3,3’−チオジプロピオネートなどのイオウ化合物
や、トリフェニルホスファイト、トリ(p−クレジル)
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデ
シルホスファイト、フェニルイソデシルホスファイト、
トリステアリルホスファイト、トリオレイルホスファイ
ト、トリラウリルトリチオホスファイト、ジ−2−エチ
ルヘキシルハイドロゼンホスファイト、ジラウリルハイ
ドロゼンホスファイト、ジオレイルハイドロゼンホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチル)ホスファ
イトなどのリン化合物などがある。
【0024】さらに、トリアルキルチオホスフェイト、
ジ(2−エチルヘキシル)ジチオリン酸、ヒドロキシメ
チルホスホン酸ジ−2−エチルヘキシル、トリエチル3
−ホスホノプロピオネートなどのイオウとリンが共存す
る化合物も使用することができる。これらを単独もしく
は2種以上組合わせて用いる。
【0025】なお、本発明では前記の酸化防止剤と共に
ヒンダードアミン系,ベンゾトリアゾール系,ベンゾエ
ート系などの紫外線吸収剤を併用することも可能であ
る。これらの酸化防止剤の配合量は、水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物100重量部に対して0.01〜
10重量部、好ましくは0.05〜3重量部である。酸化
防止剤の量が少なすぎると、期待した熱酸化劣化安定性
が得られなくなり、多すぎると、熱酸化劣化安定性向上
の効果が頭打ちとなるばかりでなく、コストアップなど
の不都合を生じる。
【0026】本発明において用いるポリイソシアネート
化合物とは、1分子中に2個またはそれ以上のイソシア
ネート基を有する有機化合物であって、前記水酸基含有
液状ジエン系重合体の水素化物中の水酸基に対する反応
性イソシアネート基を有するものである。このポリイソ
シアネート化合物の例としては、通常の芳香族,脂肪族
および脂環族のものを挙げることができ、例えばトリレ
ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、カルボジイミド変性ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタ
リン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェー
ト、イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート
等の芳香族ポリイソシアネート;キシリレンジイソシア
ネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート(TMXDI)等の脂肪族−芳香族ポリイソシア
ネート(イソシアネート基が脂肪族炭化水素基を介して
芳香族環と結合したポリイソシアネート、すなわち分子
中に芳香族環基と直接結合したイソシアネート基を有さ
ないポリイソシアネートのこと);ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、ドデカンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、
1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8
−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタ
ン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族
ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4
−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MD
I)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キ
シリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネー
ト;前記ポリイソシアネート化合物の環化三量体(イソ
シアヌレート変性体)、ビューレット変性体やエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロ
パン、ポリエーテルポリオール、ポリマーポリオール、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエステル
ポリオール、アクリルポリオール、ポリアルカジエンポ
リオール、ポリアルカジエンポリオールの水素化物、部
分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、ヒマシ油系ポリ
オール等のポリオール化合物と前記ポリイソシアネート
化合物との付加反応物等が用いられる。
【0027】また、これらポリイソシアネート化合物は
2種以上を混合して用いることもでき、さらにこれらの
ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をフェノ
ール類,オキシム類,イミド類,メルカプタン類,アル
コール類,ε−カプロラクタム,エチレンイミン,α−
ピロリドン,マロン酸ジエチル,亜硫酸水素ナトリウ
ム,ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわゆるブ
ロックイソシアネート化合物をも用いることができる。
【0028】上記成分の配合割合については特に制限は
ないが、通常は水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化
物中の水酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合
物のイソシアネート基(NCO)の割合(NCO/O
H)がモル比で最終的に0.3〜5、好ましくは最終的に
0.5〜4となるように配合する。
【0029】また、後述のポリオール化合物,ポリアミ
ン化合物等のイソシアネート基と反応する水酸基,アミ
ノ基等を有する化合物を配合する場合、配合するすべて
の水酸基を有する化合物の水酸基(OH)、すべてのア
ミノ基を有する化合物のアミノ基(NH2)に対するイソ
シアネート基の割合(NCO/OH、NCO/NH2
たはNCO/(OH/NH2 ))がモル比で最終的に上
記となるように配合する。
【0030】ここで、“最終的に”という言葉を用いて
るのは、実際の硬化体の作製にあたっては下記の様な種
々の方法が用いられるからである。 ワンショット法:まず全配合成分のうち少なくともポリ
イソシアネート化合物を除く成分を配合して混合し、混
合物を得る。この混合物にポリイソシアネート化合物お
よび先の混合で用いなかった配合剤成分を添加して混合
し、液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNC
O/OHまたはNCO/(OH+NH2)は0.5〜2.5で
ある。
【0031】プレポリマー法(1):所定の当量比NC
O/OH、NCO/NH2 またはNCO/(OH+NH
2)が1.7〜25の範囲で、水酸基を有する化合物,アミ
ノ基を有する化合物のうちの少なくとも1つとポリイソ
シアネート化合物とを、その他の添加剤の一部または全
部の存在下あるいは非存在下に反応させてプレポリマー
を得る。このプレポリマーに残りの成分を混合し、液状
重合体組成物を得る。このときの好ましいNCO/O
H、NCO/NH2 またはNCO/(OH+NH2)は0.
5〜2.5である。この場合、プレポリマーを得たときに
反応に関与した官能基のモル比NCO/OH、NCO/
NH2 またはNCO/(OH+NH2)は実質的に1.0で
あるので、最終的なNCO/OH、NCO/NH2 また
はNCO/(OH+NH2)は0.5〜2.5の範囲内にあ
る。
【0032】プレポリマー法(2):所定の当量比NC
O/OH、NCO/NH2 またはNCO/(OH+NH
2)が1.7〜5の範囲で、配合全成分を配合し、反応させ
てプレポリマーを得る。このプレポリマーを空気中の湿
気(水)と反応させる。
【0033】以上の様に種々の方法が用いられるが、最
終的なNCO/OH、NCO/NH2 またはNCO/
(OH+NH2)は、0.3〜5の範囲内にある。
【0034】次に、本発明で使用するポリオール化合物
とは、1分子中に2個又はそれ以上の水酸基を有する化
合物である。具体例を以下に示す。 低分子量ポリオール 低分子量ポリオール化合物としては、1級ポリオール,
2級ポリオール,3級ポリオールのいずれを用いてもよ
い。具体的には、例えば1,2−プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,2−ペンタンジオール,2,3−ペンタンジオ
ール,2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジ
オール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シク
ロヘキサンジオール、グリセリン、N,N−ビス−2−
ヒドロキシプロピルアニリン、N,N’−ビスヒドロキ
シイソプロピル−2−メチルピペラジン、ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド付加物等の少なくとも1個
の二級炭素に結合した水酸基を含有する低分子量ポリオ
ールが挙げられる。
【0035】さらに、ポリオールとして二級炭素に結合
した水酸基を含有しないエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ジペンタエリスリトール、ダイマー酸
系ジオールなどを用いることもできる。なお、ポリオー
ルの分子量は50〜700の範囲のものである。
【0036】重合型ポリオール さらに、本発明の主旨を損わない範囲で、ポリウレタン
原料として用いられる下記のポリオールを用いることが
できる。 ポリエーテルポリオール及びその変性体 ポリテトラエチレンエーテルグリコール テトラヒドロフラン/アルキレンオキサイド共重合ポリ
オール エポキシ樹脂変性ポリオール ポリエステルポリオール ポリジエン系ポリオール トリメチロールアルカンの部分エステル交換物 部分ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体 これらのポリオールの数平均分子量は通常500〜10
000である。
【0037】ヒマシ油系ポリオール ヒマシ油 水素化ヒマシ油 ヒマシ油エステル交換物 これらのポリオールの2種以上を混合して用いることも
できる。
【0038】次に、本発明で使用可能なポリアミン化合
物は、1分子中に2個またはそれ以上の活性水素を有す
るアミノ基を持つ化合物である。具体的には、ヘキサメ
チレンジアミン、ポリオキシプロピレンポリアミン等の
脂肪族ポリアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ポリアミン、
3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、3,5’−ジエチルトルエン−2,4−ジアミ
ン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン等の
芳香族ポリアミンなどを挙げることができる。
【0039】これら化合物の配合割合について述べる
と、通常は前記した水酸基含有液状ジエン系重合体の水
素化物100重量部に対してポリオール化合物またはポ
リアミン化合物を0.1〜200重量部、好ましくは1〜
100重量部配合する。
【0040】次に、本発明では反応を促進するため、下
記の触媒を添加することができる。すなわち、トリエチ
レンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N, N’
N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,
N, N’N”N”−ペンタメチルジエチレントリアミ
ン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,
2−ジメチルイミダゾール、N−メチル−N’(2−ジ
メチルアミノ)エチルピペラジン、ジアザビシクロウン
デセン等の三級アミンや該3級アミンのカルボン酸塩、
さらにはスタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテ
ート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマーカ
プチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチル
チンジマレエート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオ
クチルチンチオカルボキシレート、フェニル水銀プロピ
オン酸塩、オクテン酸鉛等の有機金属化合物等がある。
【0041】これら触媒の添加量は、水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物100重量部に対して最大10
重量部である。触媒の添加量が10重量部を超える場
合、硬化促進効果が頭打ちとなるばかりでなく、局部的
な異常反応(ゲル化)の危険性が大きくなるので好まし
くない。
【0042】さらに、粘度調整剤として下記のものを使
用することができる。 可塑剤:ジオクチルフタレート等 プロセスオイル:パラフィン系,ナフテン系,アロマ系 オレフィンオリゴマー アルキルベンゼン アルキルナフタレン アルキルジフェニルエタン、アルキルジフェニル シリコーンオイル 流動パラフィン パラフィン系オリゴマー
【0043】上記粘度調整剤の配合量についても特に制
限は無いが、通常は水酸基含有液状ジエン系重合体の水
素化物100重量部に対して500重量部以下、好まし
くは200重量部以下である。
【0044】また、本発明に用いることができる無機充
填材としては、亜鉛,アルミニウム,銅,ニッケル,ガ
ラス球,ガラスフレーク,ガラス繊維,カーボンブラッ
ク(チャンネルブラック,ファーネスブラック,アセチ
レンブラック,サーマルブラック),炭素繊維,グラフ
ァイト,アスベスト,カオリンクレー,ロウ石クレー,
タルク,カスミ石,クリオライト,ケイ灰石,ケイソウ
土,スレート粉,ホワイティング,長石粉,マイカ,セ
ッコウ,石英粉,微粉珪酸,アタバルジャイト,セリサ
イト,火山灰,蛭石,シリカ,アルミナ,酸化亜鉛,酸
化マグネシウム,酸化ジルコニウム,酸化チタン,酸化
鉄,二酸化モリブテン,水酸化アルミニウム,水酸化マ
グネシウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,硫酸
バリウム,珪酸カルシウム,ゼオライト,チタン酸カリ
ウム,窒化ホウ素,ボロンナイトライト,二硫化モリブ
デン等を挙げることができる。
【0045】次に、本発明に用いることができる有機充
填材としては、ゴム粉末,セルロース,リグニン,キチ
ン質,皮革粉,ヤシ殻,木粉,木綿,麻,羊毛,絹等の
天然系の繊維、ナイロン,ポリエステル,ビニロン,ア
セテート,アクリル等の合成繊維、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリスチレン,ABS樹脂,ポリカーボネ
ート,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレート,ポリメチルメタクリレート,エポキシ樹
脂,フェノール樹脂等の合成樹脂粉末または顆粒等を挙
げることができる。
【0046】これらの無機充填材,有機充填材の配合量
についても特に制限はないが、通常は水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物100重量部に対して0.5〜5
00重量部、好ましくは5〜200重量部である。
【0047】また、本発明に使用できる瀝青物質として
は、ストレートアスファルト,ブローンアスファルト,
セミブローンアスファルト,プロパン(溶剤)脱瀝アス
ファルト等の石油アスファルト、石油ピッチ、石炭ター
ル、石炭ピッチ等を挙げることができる。該瀝青物質の
配合割合は特に制限はないが、水酸基含有液状ジエン系
重合体の水素化物100重量部に対して1000重量部
以下が適当である。
【0048】さらに、その他の添加剤として下記のもの
を反応前、反応中または反応後に添加することが出来
る。 溶剤 粘度低下のために用いるもので、n−ヘキサン,シクロ
ヘキサン,トルエン,キシレン等の炭化水素系溶剤、メ
チルエチルケトン,シクロヘキサノン等のケトン系溶
剤、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラ
ン等のエステル系溶剤、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等がある。上記溶剤の配合量
についても特に制限はないが、通常は水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物100重量部に対して200重
量部以下、好ましくは100重量部以下である。
【0049】粘着性付与樹脂 粘着力,接着力の調整のために用いるもので、アルキル
フェノール樹脂,テルペン樹脂,テルペンフェノール樹
脂,キシレンホルムアルデヒド樹脂,ロジン,水添ロジ
ン,クマロン樹脂,脂肪族および脂環族石油樹脂等があ
る。
【0050】難燃剤:リン化合物,ハロゲン化合物,酸
化アンチモン等 消泡剤:シリコーン化合物等 発泡防止剤:ゼオライト,生石灰等
【0051】次に、本発明の組成物からの硬化体の一般
的製造例について述べるこの発明においては、前記成分
を前記割合で配合して液状重合体組成物を調製する。組
成物の調製にあたっては、混合装置,混練装置等を用
い、0〜120℃、好ましくは15〜100℃の温度
で、0.5秒〜8時間、好ましくは1秒〜5時間攪拌混合
する。通常は配合割合の項で述べた通りワンショット法
と呼ばれる方法、またはプレポリマー法と呼ばれる方法
が組成物の調製に用いられる。
【0052】ワンショット法:まず前記成分のうち少な
くともポリイソシアネート化合物を除く成分を配合して
上記の温度、時間で混合し、混合物を得る。この混合物
にポリイソシアネート化合物および先の混合で用いなか
った添加剤成分を添加し、上記の温度、時間で混合し、
液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNCO/
OHまたはNCO/(OH+NH2)は、0.5〜2.5であ
る。
【0053】プレポリマー法(1):所定の当量比NC
O/OH、NCO/NH2 またはNCO/(OH+NH
2)が1.7〜25の範囲で水酸基含有液状ジエン系重合体
の水素化物,ポリオール化合物,ポリアミン化合物のう
ちの少なくとも1つの化合物とポリイソシアネート化合
物とを、その他の添加剤の一部または全部の存在下ある
いは非存在下、反応させてプレポリマーを得る。反応の
温度は上記と同様であり、時間は通常0.1〜10時間、
好ましくは0.5〜8時間である。このプレポリマーに残
りの成分を上記の温度、時間で混合し、液状重合体組成
物を得る。このときの好ましいNCO/OH、NCO/
NH2 またはNCO/(OH+NH2)は、0.5〜2.5で
ある。
【0054】プレポリマー法(2):所定の当量比NC
O/OHNCO/NH2 またはNCO/(OH+NH2)
が1.7〜25の範囲で、配合全成分を配合し、反応させ
てプレポリマーを得る。反応の温度は上記と同様であ
り、時間は通常0.1〜10時間、好ましくは0.5〜8時
間である。このプレポリマーを空気中の湿気(水)と反
応させる。この様にして調製された液状ジエン系重合体
水素化物の組成物は各種の用途に供せられ、常法により
硬化処理することにより様々な形態の硬化体を与えるこ
とができる。
【0055】評価方法 硬化体の熱酸化劣化安定性を次の方法で評価した。上記
の如くして得られた硬化体をギヤ式オーブン中で170
℃×1週間加熱した。加熱後の物性をJIS K630
1に準拠し測定した。
【0056】
【実施例】以下に、本発明を製造例,実施例により詳し
く説明する。 製造例1 (1)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の調製 1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン
200g,濃度20%の過酸化水素水40gおよびイソ
プロパノール100gを仕込み、温度120℃,最大圧
力8kg/cm2 、反応時間2時間の条件で反応を行った。
反応終了後、分液ロートに反応混合物を入れ、600g
の水を添加し、振盪して3時間静置した後、油層を分取
した。この油層から溶媒,モノマー,低沸点成分を2mm
Hg、100℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水
酸基を有する液状ポリイソプレン(収率66重量%)を
得た。
【0057】このものの数平均分子量は2240、水酸
基含有量は0.96meq/g、粘度は64ポイズ/30℃、
臭素価220g/100gであった。このときの1分子当
たりの平均水酸基数は2.15である。また、 1H−NM
Rによる構造解析結果はトランス−1,4構造57%、
シス−1,4構造33%、1,2−構造6%、3,4構
造4%である。
【0058】(2)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポ
リイソプレンの水素化物の調製 上記の如くして得た分子鎖末端に水酸基を有する液状ポ
リイソプレン100g,ルテニウム含量5重量%のルテ
ニウムカーボン触媒5gおよび溶媒としてシクロヘキサ
ン100gを仕込み、50kg/cm2 Gの水素圧下で15
0℃にて6時間水素化反応を行った。反応終了後、0.4
5μのメンブランフィルターを通して反応溶媒から触媒
を分離除去した後、2mmHg、110℃、2時間の条件で
溶媒を留去した。その結果、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレンの水素化物が得られた。
【0059】このものの数平均分子量は2310、水酸
基含有量は0.94meq/g、粘度は715ポイズ/30
℃、臭素価1g/100gであった。このときの1分子当
たりの平均水酸基数は2.17である。
【0060】製造例2 (1)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の調製 1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン
200g,濃度30%の過酸化水素水100gおよびイ
ソプロパノール300gを仕込み、温度115℃、最大
圧力7kg/cm2 、反応時間2.5時間の条件で反応を行っ
た。反応終了後、分液ロートに反応混合物を入れ、60
0gの水を添加して振盪し、3時間静置した後、油層を
分取した。この油層から溶媒,モノマー,低沸点成分を
2mmHg、100℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端
に水酸基を有する液状ポリイソプレン(収率71重量
%)を得た。
【0061】このものの数平均分子量は1380、水酸
基含有量は1.55meq/g、粘度は46ポイズ/30℃で
あった。このときの1分子当たりの平均水酸基数は2.1
4である。また、 1H−NMRによる構造解析結果は、
トランス−1,4構造56%、シス−1,4構造33
%、1,2−構造6%、3,4構造5%である。
【0062】(2)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポ
リイソプレンの水素化物の調製 上記の如くして得た分子鎖末端に水酸基を有する液状ポ
リイソプレン100g,ルテニウム含量5重量%のルテ
ニウムカーボン触媒5gおよび溶媒としてシクロヘキサ
ン100gを仕込み、50kg/cm2 Gの水素圧下で15
0℃にて6時間水素化反応を行った。反応終了後、0.4
5μのメンブランフィルターを通して反応溶媒から触媒
を分離除去した後、2mmHg、110℃、2時間の条件で
溶媒を留去した。その結果、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレンの水素化物が得られた。
【0063】このものの数平均分子量は1420、水酸
基含有量は1.54meq/g、粘度は298ポイズ/30
℃、臭素価1g/100gであった。このときの1分子当
たりの平均水酸基数は2.19である。
【0064】製造例3 (1)水酸基含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体
の調製 1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン
90g,ブタジエン110g,濃度20%の過酸化水素
水40gおよびイソプロパノール100gを仕込み、温
度120℃、最大圧力8kg/cm2 、反応時間2時間の条
件で反応を行った。反応終了後、分液ロートに反応混合
物を入れ、600gの水を添加して振盪し、3時間静置
した後、油層を分取した。この油層から溶媒,モノマ
ー,低沸点成分を2mmHg、100℃、2時間の条件で留
去し、水酸基含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体
(収率62重量%)を得た。
【0065】このものの数平均分子量は2240、水酸
基含有量は0.91meq/g、粘度は44ポイズ/30℃、
臭素価215g/100gであった。このときの1分子
当たりの平均水酸基数は2.04である。また、 1H−N
MRによる構造解析結果はイソプレン含量45%、ブタ
ジエン含量55%であった。
【0066】(2)水酸基含有液状イソプレン−ブタジ
エン共重合体水素化物の調製上記の如くして得た水酸基
含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体100g,ル
テニウム含量5重量%のルテニウムカーボン触媒5gお
よび溶媒としてシクロヘキサン100gを仕込み、50
kg/cm2 Gの水素圧下で150℃にて6時間水素化反応
を行った。反応終了後、0.45μのメンブランフィルタ
ーを通して反応溶媒から触媒を分離除去した後、2mmH
g、110℃、2時間の条件で溶媒を留去した。その結
果、分子鎖末端に水酸基を有する液状イソプレン−ブタ
ジエン共重合体の水素化物が得られた。
【0067】このものの数平均分子量は2350、水酸
基含有量は0.94meq/g、粘度は431ポイズ/30
℃、臭素価1g/100gであった。このときの1分子当
たりの平均水酸基数は2.21である。
【0068】実施例1〜10、比較例1〜7 表に示す組成物のうち、ポリイソシアネート化合物を除
く原料を配合し、60℃で2時間混合、攪拌し液状重合
体を得た。これにポリイソシアネート化合物を表1,2
に示す割合で加え、60℃で2分間混合、攪拌し液状重
合体を得た。これを300×150×2mmの金型上に流
し、100℃で2時間プレス後、60℃で15時間後養
生して硬化体を得た。この硬化体を用いた熱酸化劣化試
験結果を表1および2に示す。なお、熱酸化劣化試験は
硬化体をギアオーブン中にて170℃、1週間加熱前後
の物性を評価することで実施した。なお、物性評価はJ
IS K 6301に従った。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】1);製造例1 2);製造例2 3);製造例3 4);水酸基含有ポリブタジエンの水素化物(三菱化成
工業(株)製)、水酸基含量=0.83meq/g、数平均分
子量=2610、融点=72℃(室温でワックス状) 5);ジブチル錫ジラウレート(共同薬品(株)製) 6);トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert
−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕(日本チバガイギー(株)製)、酸化防止
【0072】
【化3】
【0073】7);3,9−ビス〔2−〔3−(3−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−
プロピオニルオキシ−1,1−ジメチルエチル〕−2,
4,8,10−テトラオキサピロ〔5・5〕ウンデカ
ン〕(住友化学工業(株)製)、酸化防止剤
【0074】
【化4】
【0075】8);ペンタエリスリチルテトラキス(3
−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学工業(株)
製)、酸化防止剤
【0076】
【化5】
【0077】9);トリス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)フォスファイト(日本チバガイギー(株)
製)、酸化防止剤
【0078】
【化6】
【0079】10);ヒンダードアミン系紫外線吸収剤
(日本チバガイギー(株)製) 11);ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕(日本チバガイギー(株)製)、酸化防止
【0080】
【化7】
【0081】12);オクタデシル−3−(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート(日本チバガイギー(株)製)、酸化防止剤
【0082】
【化8】
【0083】13);カルボジイミド変性ジフェニルメ
タンジイソシアネート、液状変性MDI(日本ポリウレ
タン工業(株)製)、イソシアネート含量=28.8%1
4);1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒ
ドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル
酸,(日本サイアナミッド(株)製),酸化防止剤
【0084】
【化9】
【0085】
【発明の効果】本発明の液状重合体組成物は、耐熱性、
特に熱酸化劣化安定性に優れ、しかも良好な耐水性,電
気的特性,ゴム弾性等を有する硬化体を与えることがで
きる。そのため、この硬化体は弾性材,防水材,絶縁
材,封止材,接着材,粘着材,塗膜材,防振材等の広い
用途に供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−55748(JP,A) 特開 平1−261456(JP,A) 特開 昭61−128904(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C08K 5/00 - 5/59 C08L 75/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化
    物,ポリイソシアネート化合物,およびトリエチレング
    リコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル
    −4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9
    −ビス〔2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキ
    シ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ−1,
    1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキ
    サピロ〔5・5〕ウンデカン、および1,3,5−トリ
    ス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメ
    チルベンジル)イソシアヌル酸よりなる群から選ばれた
    少なくとも1種の酸化防止剤よりなる液状重合体組成
    物。
  2. 【請求項2】 イオウおよび/またはリンを含む化合物
    を、請求項1記載の組成物に添加してなる液状重合体組
    成物。
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