JPH05331257A - ウレタン組成物 - Google Patents

ウレタン組成物

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JPH05331257A
JPH05331257A JP16673892A JP16673892A JPH05331257A JP H05331257 A JPH05331257 A JP H05331257A JP 16673892 A JP16673892 A JP 16673892A JP 16673892 A JP16673892 A JP 16673892A JP H05331257 A JPH05331257 A JP H05331257A
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JP
Japan
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hydroxyl group
containing liquid
nco
liquid diene
compound
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Withdrawn
Application number
JP16673892A
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English (en)
Inventor
Kohei Okamoto
光平 岡本
Tetsuya Koga
哲也 古閑
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP16673892A priority Critical patent/JPH05331257A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又は水
酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物、中空フィラ
ー、カップリング剤及びポリイソシアネート化合物から
なるウレタン組成物。 【効果】 本発明のウレタン組成物は、フォーム化の手
法を用いることなく、軽量のウレタン樹脂を得ることが
できる。また、本発明のウレタン組成物は、中空フィラ
ーの脱離なしに、軽量のウレタン樹脂を得ることができ
る。従って、本発明のウレタン組成物は、防水材、シー
ル材、接着剤、塗料・コーティング材、断熱材などとし
て有効に利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォーム化の手法を用
いることなく、しかも中空フィラーの脱離なしに、軽量
のウレタン樹脂を得ることのできるウレタン組成物に関
するものである。本発明のウレタン組成物は、このよう
な特性を有しているため、防水材、シール材、接着剤、
塗料・コーティング材、断熱材などとして有効に利用す
ることができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
省エネルギー等の観点から、種々の産業分野において部
材、接着剤、塗料等の軽量化が図られている。従来、ポ
リウレタンの軽量化方法としては、ウレタンフォームと
することが一般的であり、クッション材、断熱材等に広
く用いられている。ところが、ウレタンフォームは、通
常、工場で発泡、成形して成形品として得られるもので
あり、防水材、シール材、接着剤、塗料・コーティング
材などのように、現場でポリオール化合物とポリイソシ
アネート化合物とを混合して使用する場合には、均一な
ウレタンフォームを得るのが難しいという欠点があっ
た。また、断熱材等の分野では、フォーム化時に使用さ
れる特定フロンの代替問題が大きくクローズアップされ
ている。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、この
ような従来の問題を解決し、フォーム化の手法を用いる
ことなく、軽量のポリウレタン樹脂を得るべく鋭意研究
を進めた結果、中空フィラー、カップリング剤及びポリ
イソシアネート化合物に対し、水酸基含有液状ジエン系
重合体及び/又は水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物を添加することにより、これらの問題が解決できる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
到った。
【0004】すなわち本発明は、水酸基含有液状ジエン
系重合体及び/又は水酸基含有液状ジエン系重合体の水
素化物、中空フィラー、カップリング剤及びポリイソシ
アネート化合物からなるウレタン組成物を提供するもの
である。
【0005】本発明においては、配合成分として水酸基
含有液状ジエン系重合体と、この水酸基含有液状ジエン
系重合体の水素化物の何れか、或いは双方を用いる。後
者の水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物は、前者
の水酸基含有液状ジエン系重合体を、公知の方法を用い
て水素化することにより得ることができる。
【0006】本発明において用いる水酸基含有液状ジエ
ン系重合体としては、数平均分子量が、通常、300〜
25000、好ましくは500〜8000のものであ
り、水酸基含有量が0.2〜10meq/g、好ましくは0.4
〜7meq/gのものである。また、構造的にはシス−1,
4構造及びトランス−1,4構造の合計が70%以上を
占めることが好ましい。なお、水酸基は、分子鎖末端、
分子鎖内部のいずれにあっても良いが、特に分子鎖末端
にあるものが望ましい。また、本発明では2種以上の水
酸基含有液状ジエン系重合体を使用してもよい。
【0007】このような水酸基含有液状ジエン系重合体
は公知のものをそのまま用いてもよいが、公知の手法に
より容易に製造することができる。具体的には例えば、
炭素数4〜22のジエンモノマー(より具体的には、ブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタ
ジエン、シクロペンタジエンなど)の1種或いは2種以
上を、過酸化水素、水酸基を有するアゾ化合物(例え
ば、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒド
ロキシエチル)プロピオンアミド〕等)又は水酸基を有
するパーオキサイド(例えば、シクロヘキサノンパーオ
キサイド等)を重合開始剤として、ラジカル重合するこ
とにより、水酸基含有液状ジエン系重合体が得られる。
【0008】この際の重合開始剤の使用量は、ジエンモ
ノマー100gに対して、例えば、過酸化水素は1.0
〜50gが適当であり、2,2’−アゾビス〔2−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕
又はシクロヘキサノンパーオキサイドは5.0〜100
gが適当である。重合開始剤としては、このうち過酸化
水素を用いるのが好ましい。なお、重合は無溶媒で行な
うことも可能であるが、反応の制御の容易さ等のため、
溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール等が通常用いら
れる。反応温度は80〜150℃、反応時間は0.5〜
15時間が適当である。
【0009】また、ナフタレンジリチウム等の触媒を用
いて、炭素数4〜22のジエンモノマーの1種或いは2
種以上をアニオン重合させて、リビングポリマーを製造
し、さらにモノエポキシ化合物等を反応させることによ
っても、水酸基含有液状ジエン系重合体を得ることがで
きる。この際の重合は無溶媒で行なうことも可能である
が、ラジカル重合の場合と同様の観点から、すなわち反
応の制御の容易さ等のため、溶媒を用いることが好まし
い。その際の溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン
等の飽和炭化水素が好適に用いられる。反応温度は50
〜100℃、反応時間は1〜10時間が適当である。
【0010】なお、重合時には2種以上のジエンモノマ
ーを混合して用いることもできる。また、ジエンモノマ
ーに対し、50mol %以下の割合で、炭素数2〜22の
付加重合性モノマー(例えば、ブテン、ペンテン、スチ
レン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリ
ル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステ
ル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリルアミド等)を添
加することもできる。反応終了後に、溶液を減圧下で蒸
留すれば、溶剤,未反応モノマー等が除去され、水酸基
含有液状ジエン系重合体が得られる。
【0011】本発明においては、このようにして得られ
る水酸基含有液状ジエン系重合体を用いてもよいし、或
いは、これを更に水素化することにより得られる、水酸
基含有液状ジエン系重合体の水素化物を用いてもよい。
さらには、両者を併用してもよい。
【0012】このような水酸基含有液状ジエン系重合体
の水素化物は、均一系触媒、不均一系触媒等を用いる公
知の手法により、上記の如く製造した水酸基含有液状ジ
エン系重合体を、水素化することにより得ることができ
る。
【0013】まず均一系触媒を用いる場合には、ヘキサ
ン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トル
エン,キシレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜
150℃の反応温度において、常圧〜50kg/cm2 Gの
水素圧下で水素添加反応が行なわれる。均一系触媒とし
ては、還移金属ハライドと、アルミニウム,アルカリ土
類金属若しくはアルカリ金属などのアルキル化物との組
合せによるチーグラー触媒等を、ポリマーの2重結合あ
たり、0.01〜0.1mol %程度使用すればよい。反
応は通常、1〜24時間で終了する。
【0014】一方、不均一系触媒等を用いる場合には、
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン(THF),ジオキサン
等のエーテル類、エタノール,イソプロパノール,1−
ブタノール等のアルコール類等、或いはこれらの混合系
を溶媒として用い、常温〜200℃の反応温度におい
て、常圧〜100kg/cm2Gの水素圧下で水素添加反応
が行なわれる。不均一系触媒としてはニッケル,コバル
ト,パラジウム,白金,ロジウム,ルテニウム等の触媒
を単独で、或いはシリカ,ケイソウ土,アルミナ,活性
炭等の担体に担持して用いればよい。触媒の使用量はポ
リマー重量に対し、0.05〜10重量%が適当であ
る。これらの触媒は2種以上を混合して用いても良い。
なお、反応は通常、1〜48時間で終了する。
【0015】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば、溶剤が除去され、目的とする水酸基含
有液状ジエン系重合体の水素化物が得られる。このよう
にして得られる水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化
物は、数平均分子量は300 〜25,000、好ましくは500 〜
10,000であり、水酸基含有量が0.1〜10meq/gであ
るものが望ましい。
【0016】上記水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物の水素化率は、50%以上であることが好ましく、
特に70%以上であることが好ましい。更に、2種以上
の水酸基含有ジエン系重合体の水素化物の混合物を用い
ることもできる。また、必要に応じて、水酸基含有液状
ジエン系重合体の水素化物と、水酸基含有液状ジエン系
重合体とを混合して用いることもできる。ここで水素化
率、すなわち水素化反応後における重合体中の不飽和二
重結合の水素化の割合は、下式で表わされる。
【0017】
【数1】
【0018】なお、本発明において、水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物としては、1分子当りの平均水
酸基数は、1.7以上、特に2.0以上であるものを用
いることが、良好な物性の硬化体を得る観点から好まし
い。1分子当りの平均水酸基数は、次の式で表わされ
る。
【0019】
【数2】
【0020】次に、本発明においては中空フィラーを用
いる。本発明において用いる中空フィラーは、内部が中
空であって、しかも薄い殻で囲まれたものであり、微小
なピンポン玉のような形状を有する粉体であり、一般に
バルーンと呼ばれているものである。この中空フィラー
の粒径は特に限定はないが、通常、数十μm〜数百μm
である。この中空フィラーの成分は、通常は、セラミッ
ク系,ガラス系,炭素系,アルミナ系などの無機化合物
からなるものであり、天然物としてはシラス,パーライ
ト,フライフィッシュなどがある。また、フェノール
系,ポリ塩化ビニリデン系,エポキシ系などの有機化合
物からなる中空フィラーも用いることができる。これら
のなかでも中空フィラー自体の強度や嵩密度の小ささや
物性の点から、無機化合物からなるもの、特にセラミッ
ク系のものが好ましい。中空フィラーの添加量は、前記
水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又は水酸基含有液
状ジエン系重合体の水素化物100重量部に対して、1
0〜3000重量部、好ましくは50〜500重量部で
ある。中空フィラーの添加量が多過ぎると、中空フィラ
ーが飛散し易く、混練が困難となり、破壊が生ずる。一
方、中空フィラーの添加量が少な過ぎると、ウレタン組
成物とした場合に物性が向上せず、また比重の低下も小
さく、軽量化が難しくなる。
【0021】また、本発明ではカップリング剤を用い
る。本発明において用いるカップリング剤としては、一
般的に用いられているものを使用することができ、シラ
ン系,チタネート系,アルミニウム系などのカップリン
グ剤が挙げられる。具体的には例えばγ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン,ビニル−トリス(β−メトキシエトキ
シ)シラン,γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
などのシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネートなどのチタニウム原子にアルコ
キシ基などの加水分解性基が結合したチタネート系カッ
プリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロ
ピレートなどのアルミニウム原子にアルコキシ基などの
加水分解性基が結合したアルミニウム系カップリング剤
などが挙げられる。
【0022】これらのカップリング剤の添加量は、中空
フィラーの添加量により異なるため特に制限はないが、
一般的には中空フィラーに対して、0.05〜5重量
%、特に0.1〜2.5重量%が好ましい。カップリン
グ剤の添加量が多過ぎると、物性向上への効果が頭打ち
となるばかりでなく、コストアップとなる。一方、カッ
プリング剤の添加量が少な過ぎると、物性の向上効果が
現れない。
【0023】さらに本発明ではポリイソシアネート化合
物を用いる。本発明において用いるポリイソシアネート
化合物とは、1分子中に2個またはそれ以上のイソシア
ネート基を有する有機化合物であって、前記水酸基含有
液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物の水酸基に
対する反応性イソシアネート基を有するものである。こ
のポリイソシアネート化合物の例としては、通常の芳香
族、脂肪族、脂環族のものを挙げることができる。
【0024】具体的には例えば、トリレンジイソシアネ
ート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、ナフタリン−1,5
−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス
(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、イソプ
ロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等の芳香族
ポリイソシアネート等を挙げることができる。
【0025】また、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TM
XDI)等の脂肪族−芳香族ポリイソシアネート(イソ
シアネート基が脂肪族炭化水素基を介して芳香族環と結
合したポリイソシアネート、すなわち分子中に芳香族環
基と直接結合したイソシアネート基を有さないポリイソ
シアネート)などのイソシアネート基が直接不飽和結合
を有する炭素と結合していないポリイソシアネート化合
物を挙げることができる。
【0026】次に、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、ドデカンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,
6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジ
イソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、
1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリ
イソシアネートを挙げることができる。
【0027】さらに、トランスシクロヘキサン−1,4
−ジイソシアネート, ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート(IPDI) 、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート( 水素添加MD
I) 、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キ
シリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート
を挙げることができる。
【0028】その他、前記ポリイソシアネート化合物の
環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレット
変性体やエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポ
リマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、
ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオ
ールの水素化物、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物と前記
ポリイソシアネート化合物との付加反応物等が用いられ
る。
【0029】また、これらポリイソシアネート化合物
は、2種以上を混合して用いることもでき、さらにこれ
らポリイソシアネート化合物のイソシアネート基を、フ
ェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタン類、
アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイミン、
α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素ナトリ
ウム、ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわゆる
ブロックイソシアネート化合物をも用いることができ
る。
【0030】上記した如きポリイソシアネート化合物の
配合割合については特に制限はないが、通常は、水酸基
含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物中の水
酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合物のイソ
シアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が、モ
ル比で最終的に0.3〜5、好ましくは0.5〜4とな
るように配合する。また、後述のポリオール化合物,ポ
リアミン化合物等、イソシアネート基と反応する水酸
基,アミノ基等を有する化合物を配合する場合には、水
酸基を有する化合物の全ての水酸基(OH)、アミノ基
を有する化合物の全てのアミノ基(NH2)に対するイソ
シアネート基の割合(NCO/OH、NCO/NH2
はNCO/(OH+NH2 ))がモル比で最終的に上記
範囲となるように配合する。
【0031】ここで、“最終的に”という言葉を用いて
いるのは、実際の硬化体の作製にあたっては種々の方法
が用いられているからである。大別してワンショット
法、プレポリマー法(1)及び(2)の3種の方法が挙
げられる。ワンショット法は、まず全配合成分のうち、
少なくともポリイソシアネート化合物を除く成分を配合
して、0〜120℃で、0.5秒間〜8時間程度混合
し、混合物を得る。この混合物にポリイソシアネート化
合物及び先の混合で用いなかった配合剤成分を添加して
混合し、液状重合体組成物を得る。このときの好ましい
NCO/OH又はNCO/(OH+NH2)は0.3〜2
である。
【0032】またプレポリマー法(1)は、所定の当量
比NCO/OH、NCO/NH2 又はNCO/(OH+
NH2)が1.7〜25の範囲で、水酸基を有する化合物
とアミノ基を有する化合物のうちの少なくとも1つと、
ポリイソシアネート化合物とを、その他の添加剤の一部
又は全部の存在下或いは非存在下に反応させてプレポリ
マーを得る。このプレポリマーに残りの成分を混合し、
液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNCO/
OH、NCO/NH2 又はNCO/(OH+NH2)は
0.3〜2である。この場合、プレポリマーを得たとき
に反応に関与した官能基のモル比NCO/OH、NCO
/NH2 又はNCO/(OH+NH2)は実質的に1.0
であるので、最終的なNCO/OH、NCO/NH2
はNCO/(OH+NH2)0.3〜5の範囲内にある。
【0033】次に、プレポリマー法(2)は、所定の当
量比NCO/OH、NCO/NH2又はNCO/(OH
+NH2)1.7〜5の範囲で、配合全成分を配合し、反
応させてプレポリマーを得る。このプレポリマーを、空
気中の湿気(水)と反応させる。この場合も、最終的な
NCO/OH、NCO/NH2 又はNCO/(OH+N
2)NCO/(OH+NH2)は、0.3〜5の範囲内にあ
る。以上のように、実際の硬化体の作製にあたっては種
々の方法が用いられるが、最終的なNCO/OH、NC
O/NH2 又はNCO/(OH+NH2)は0.3〜5の範
囲内にある。
【0034】本発明では、上記のように水酸基含有液状
ジエン系重合体及び/又はその水素化物、中空フィラ
ー、カップリング剤及びポリイソシアネート化合物を基
本的成分として用いるが、ウレタン組成物の機械的物性
をさらに向上させるために、本発明の主旨を損なわない
範囲で、ポリオール化合物を用いてもよい。ここで使用
するポリオール化合物とは、1分子中に2個又はそれ以
上の水酸基を有する化合物であり、例えば低分子量ポリ
オール, 重合型ポリオール, ひまし油系ポリオール等が
挙げられる。
【0035】まず低分子量ポリオール化合物としては、
1級ポリオール,2級ポリオール,3級ポリオールのい
ずれを用いてもよい。具体的には、例えば1,2−プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオール、1,2−ペンタンジオール,2,3−ペ
ンタンジオール,2,4−ヘキサンジオール、2,5−
ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、N,N−
ビス−( 2−ヒドロキシプロピル) アニリン、N,N’
−ビスヒドロキシイソプロピル−2−メチルピペラジ
ン、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等
の少なくとも1個の二級炭素に結合した水酸基を含有す
る低分子量ポリオールが挙げられる。さらに、ポリオー
ルとして、二級炭素に結合した水酸基を含有しないエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエ
リスリトールなどを用いることもできる。なお、ポリオ
ールの分子量は、50〜500 の範囲のものが通常用いられ
る。
【0036】また、重合型ポリオールとしては、例えば
ポリエーテルポリオール及びその変性体、ポリテトラエ
チレンエーテルグリコール、テトラヒドロフラン/アル
キレンオキサイド共重合ポリオール、エポキシ樹脂変性
ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリジエン系ポ
リオール、トリメチロールアルカンの部分エステル交換
物、部分ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙
げられる。これらの重合型ポリオールの数平均分子量
は、通常500 〜10000 である。
【0037】さらに、ヒマシ油系ポリオールとしては、
例えばヒマシ油、水素化ヒマシ油、ヒマシ油エステル交
換物などが挙げられる。本発明では、これらのポリオー
ル化合物の2種以上を混合して用いることもできる。
【0038】また、同様に、本発明の主旨を損なわない
範囲で、ポリアミン化合物を用いてもよい。本発明で使
用可能なポリアミン化合物は、1分子中に2個又はそれ
以上の活性水素を有するアミノ基を持つ化合物である。
具体的には、例えばヘキサメチレンジアミン、ポリオキ
シプロピレンポリアミン等の脂肪族ポリアミン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル
メタン等の脂環族ポリアミン、3,3’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチ
ルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトル
エン−2,6−ジアミン等の芳香族ポリアミンなどを挙
げることができる。
【0039】これらポリオール化合物とポリアミン化合
物の配合割合について述べると、通常は、前記した水酸
基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物10
0重量部に対して、ポリオール化合物又はポリアミン化
合物を、0.1〜200重量部、好ましくは1〜100
重量部配合する。
【0040】さらに本発明では反応を促進するため、種
々の触媒を添加することができる。具体的には例えば、
トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,
N, N’N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミ
ン、N,N, N’N”N”−ペンタメチルジエチレント
リアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチル−N−
(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、ジアザビシ
クロウンデセン等の三級アミンや該三級アミンのカルボ
ン酸塩、さらにはスタナスオクトエート、ジブチルチン
ジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチ
ンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、
ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカプチ
ド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニル水
銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛等の有機金属化合物等
を添加することができる。これら触媒の添加量は、水酸
基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物10
0重量部に対して最大10重量部である。触媒の添加量
が10重量部を超える場合、硬化促進効果が頭打ちとな
るばかりでなく、局部的な異常反応(ゲル化)の危険性
が大きくなるので好ましくない。
【0041】また、本発明では、上記のように反応に直
接関与する成分の他に、組成物に種々の性質を付加する
ために、粘度調整剤,無機・有機充填材,瀝青物質等を
添加することもできる。粘度調整剤としては例えば、ジ
オクチルフタレート等のジアルキルフタレート類の可塑
剤、パラフィン系,ナフテン系,アロマ系のプロセスオ
イル、オレフィンオリゴマー、アルキルベンゼン、アル
キルナフタレン、アルキルジフェニルエタン、アルキル
ジフェニル、シリコーンオイル、流動パラフィン、1−
デセンオリゴマー、パラフィン系オリゴマーなどを使用
することができる。上記粘度調整剤の配合量については
特に制限はないが、通常は水酸基含有液状ジエン系重合
体及び/又はその水素化物100重量部に対して、50
0重量部以下、好ましくは200重量部以下である。
【0042】さらに、本発明に用いることができる無機
充填材としては、亜鉛,アルミニウム,銅,ニッケル,
ガラス球,ガラスフレーク,ガラス繊維,カーボンブラ
ック(チャンネルブラック,ファーネスブラック,アセ
チレンブラック,サーマルブラック),炭素繊維,グラ
ファイト,アスベスト,カオリンクレー,ロウ石クレ
ー,タルク,カスミ石,クリオライト,ケイ灰石,ケイ
ソウ土,スレート粉,ホワイティング,長石粉,マイ
カ,セッコウ,石英粉,微粉珪酸,アタバルジャイト,
セリサイト,火山灰,蛭石,シリカ,アルミナ,酸化亜
鉛,酸化マグネシウム,酸化ジルコニウム,酸化チタ
ン,酸化鉄,二酸化モリブテン,水酸化アルミニウム,
水酸化マグネシウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウ
ム,硫酸バリウム,珪酸カルシウム,ゼオライト,チタ
ン酸カリウム,窒化ホウ素,ボロンナイトライト,二硫
化モリブデン等を挙げることができる。
【0043】また、本発明に用いることができる有機充
填材としては、ゴム粉末,セルロース,リグニン,キチ
ン質,皮革粉,ヤシ殻,木粉、木綿,麻,羊毛,絹等の
天然系の繊維、ナイロン,ポリエステル,ビニロン,ア
セテート,アクリル等の合成繊維、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリスチレン,ABS樹脂,ポリカーボネ
ート,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレ
フタレート,ポリメチルメタクリレート,塩化ビニル樹
脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂等の合成樹脂粉末ま
たは顆粒等を挙げることができる。これらの無機充填
材,有機充填材の配合量については特に制限はないが、
通常は水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水
素化物100重量部に対して0.5〜500重量部、好
ましくは5〜200重量部である。
【0044】さらに本発明では、組成物に粘着性,防水
性,絶縁性等の物性を付与するために瀝青物質を添加す
ることもできるが、このような瀝青物質としては、スト
レートアスファルト,ブローンアスファルト,セミブロ
ーンアスファルト,プロパン(溶剤)脱瀝アスファルト
等の石油アスファルト、石油ピッチ、石炭タール、石炭
ピッチ等を挙げることができる。これらの瀝青物質の配
合割合は、目的に応じて選択すればよいが、通常は水酸
基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物10
0重量部に対して、1000重量部以下が適当である。
【0045】本発明においては、その他の添加剤とし
て、必要に応じて溶剤,粘着性付与樹脂,老化防止剤,
酸化防止剤,紫外線吸収剤,難燃剤,消泡剤,発泡防止
剤等を、反応前、反応中又は反応後のいずれかの時期に
添加することができる。
【0046】すなわち、組成物の粘度を低下させるため
に溶剤を用いることもできる。ここで溶剤として具体的
には例えば、n−ヘキサン,シクロヘキサン,トルエ
ン,キシレン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケト
ン,シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル等
のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエステル系
溶剤、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等が挙げられる。このような溶剤の配合量につい
ても特に制限はないが、通常は水酸基含有液状ジエン系
重合体及び/又はその水素化物100重量部に対して、
200重量部以下、好ましくは100重量部以下であ
る。
【0047】次に、粘着力,接着力の調整のため、粘着
性付与樹脂を用いることができる。具体的には例えば、
アルキルフェノール樹脂,テルペン樹脂,テルペンフェ
ノール樹脂,キシレンホルムアルデヒド樹脂,ロジン,
水添ロジン,クマロン樹脂,脂肪族, 脂環族及び芳香族
石油樹脂等がある。
【0048】また、耐熱性,耐候性等の物性をさらに向
上させるために、ヒンダードフェノール系,ヒンダード
アミン系,ベンゾトリアゾール系等の老化防止剤,酸化
防止剤,紫外線吸収剤の1種又は2種以上を添加するこ
とができる。これら添加剤の添加量は、水酸基含有液状
ジエン系重合体及び/又はその水素化物100重量部に
対して、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5
重量部である。添加量が少な過ぎると、期待した効果が
得られず、一方、多過ぎると効果が頭打ちとなる上、コ
ストアップなどの不都合を生ずる。
【0049】さらにリン化合物,ハロゲン化合物,酸化
アンチモン等の難燃剤を配合したり、シリコーン化合物
等の消泡剤を配合したり、ゼオライト,生石灰等の発泡
防止剤などを配合することもできる。
【0050】本発明のウレタン組成物は、以上の如き成
分を、前記割合で配合することにより得られる。本発明
のウレタン組成物の調製にあたっては、公知の混合装
置,混練装置等を用い、通常、0〜120℃、好ましく
は15〜100℃の温度で、通常、0.5秒間〜8時
間、好ましくは1秒間〜5時間攪拌混合すればよい。本
発明のウレタン組成物の調製には、通常、前記したよう
なワンショット法と呼ばれる方法、又はプレポリマー法
と呼ばれる方法が用いられる。
【0051】ワンショット法では、まずポリイソシアネ
ート化合物を除く成分を配合して、上記の温度,時間で
混合し、混合物を得る。この混合物に、ポリイソシアネ
ート化合物及び先の混合で用いなかった添加剤成分を添
加し、上記の温度,時間で混合して反応させ、ウレタン
組成物を得る。このときの好ましいNCO/OH、NC
O/NH2 又はNCO/(OH+NH2)は、0.3〜
2.0である。
【0052】プレポリマー法のうちのプレポリマー法
(1)は、所定の当量比NCO/OH、NCO/NH2
又はNCO/(OH+NH2)が1.7〜25の範囲で水
酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物,
ポリオール化合物,ポリアミン化合物のうちの少なくと
も1つの化合物と、ポリイソシアネート化合物とを、そ
の他の添加剤の一部又は全部の存在下或いは非存在下、
反応させてプレポリマーを得る。反応の温度は上記と同
様であり、反応時間は通常0.1〜10時間、好ましく
は0.5〜8時間である。このプレポリマーに残りの成
分を上記の温度、時間で混合し、ウレタン組成物を得
る。このときの好ましいNCO/OH、NCO/NH2
又はNCO/(OH+NH2)は、0.3〜2.0であ
る。
【0053】プレポリマー法(2)は、所定の当量比N
CO/OHNCO/NH2 又はNCO/(OH+NH2)
が1.7〜5.0の範囲で、配合全成分を配合し、反応
させてプレポリマーを得る。反応温度は上記と同様であ
り、反応時間は通常0.1〜10時間、好ましくは0.5
〜8時間である。このプレポリマーを、空気中の湿気
(水)と反応させる。
【0054】このようにして調製されたウレタン組成物
は、硬化処理することにより、様々な形態の硬化体を与
えることができ、各種の用途に供せられる。なお、ウレ
タン組成物の硬化は、通常、0〜120℃の温度で0.
5秒間〜8時間放置すればよい。
【0055】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。なお、本発明の
実施に先立ち、下記の如くして水酸基含有液状ジエン系
重合体或いはその水素化物を製造した。
【0056】製造例1(水酸基含有液状ポリイソプレン
の調製) 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、イソプレ
ン200g、濃度20%の過酸化水素水40g及びイソ
プロパノール100gを仕込み、温度120℃、反応時
間2時間の条件で反応を行なった。反応中において、圧
力は最大8kg/cm2 Gに達した。反応が終了した後、分
液ロートに反応混合物を入れ、600gの水を添加して
振盪し、3時間静置した後、油層を分取した。この油層
から、溶媒、モノマー、低沸点成分を、2mmHg、100
℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン(収率66重量%)を得た。この
ものの数平均分子量は2240であり、水酸基含有量は
0.96meq/g、粘度は64ポイズ/30℃、臭素価は
220g/100gであった。このときの1分子当たり
の平均水酸基数は2.15である。また、 1H−NMR
による構造解析結果は、トランス−1,4構造が57
%、シス−1,4構造が33%、1,2構造が6%、
3,4構造が4%であった。
【0057】製造例2(水酸基含有液状ポリイソプレン
の水素化物の調製) 製造例1で得られた、分子鎖末端に水酸基を有する液状
ポリイソプレン100g、ルテニウム含量5重量%のル
テニウムカーボン触媒5g及び溶媒としてシクロヘキサ
ン100gを仕込み、50kg/cm2 Gの水素圧下で15
0℃にて6時間水素化反応を行なった。反応終了後、0.
45μmのメンブランフィルターを通して、反応溶媒か
ら触媒を分離除去した後、2mmHg、110℃、2時間の
条件で溶媒を留去した。その結果、分子鎖末端に水酸基
を有する液状ポリイソプレンの水素化物が得られた。こ
のものの数平均分子量は2310であり、水酸基含有量
は0.94meq/g、粘度は632ポイズ/30℃、臭素
価は1g/100gであった。このときの1分子当たり
の平均水酸基数は2.17である。
【0058】製造例3 (1)水酸基含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体
の調製 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、イソプレ
ン90g、ブタジエン110g、濃度20%の過酸化水
素水40g及びイソプロパノール100gを仕込み、温
度120℃、反応時間2時間の条件で反応を行なった。
反応中において、圧力は最大15kg/cm2 Gに達した。
反応が終了した後、分液ロートに反応混合物を入れ、6
00gの水を添加して振盪し、3時間静置した後、油層
を分取した。この油層から、溶媒、モノマー、低沸点成
分を、2mmHg、100℃、2時間の条件で留去し、水酸
基含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体(収率62
重量%)を得た。このものの数平均分子量は2240で
あり、水酸基含有量は0.91meq/g、粘度は44ポイ
ズ/30℃、臭素価は215g/100gであった。こ
のときの1分子当たりの平均水酸基数は2.04であ
る。また、 1H−NMRによる構造解析結果はイソプレ
ン含量45%であり、ブタジエン含量55%であった。
【0059】(2)水酸基含有液状イソプレン−ブタジ
エン共重合体の水素化物の調製 上記(1)の如くして得た水酸基含有液状イソプレン−
ブタジエン共重合体100g、ルテニウム含量5重量%
のルテニウムカーボン触媒5g及び溶媒としてシクロヘ
キサン100gを仕込み、50kg/cm2 Gの水素圧下で
150℃にて6時間水素化反応を行なった。反応終了
後、0.45μmのメンブランフィルターを通して、反応
溶媒から触媒を分離除去した後、2mmHg、110℃、2
時間の条件で溶媒を留去した。その結果、水酸基含有液
状イソプレン−ブタジエン共重合体の水素化物が得られ
た。このものの数平均分子量は2350であり、水酸基
含有量は0.94meq/g、粘度は311ポイズ/30
℃、臭素価は1g/100gであった。このときの1分
子当たりの平均水酸基数は2.21である。
【0060】実施例1〜6及び比較例1〜3 第1表に示す配合から、ポリイソシアネート化合物を除
く原料を、25℃で5分間攪拌した後、3本ペイントミ
ルロール2回通しを行ない、混練物を得た。この混練物
にポリイソシアネート化合物を加え、さらに3本ペイン
トミルロール2回通しを行ない、ウレタン組成物を得
た。このようにして得られたウレタン組成物について、
以下のような項目について評価した。結果を第1表に示
す。
【0061】硬化体の比重 ウレタン組成物を金型内に流し込み、120℃で60分
間プレス硬化後、70℃で15時間養生し、硬化体シー
トを得た。自動比重計を用い、硬化体の比重(15/4
℃)を測定した。 硬化体の伸び JIS K 6301に準拠して、前記の如くして得
られた硬化体の伸びを測定した。 引張接着性 JIS A 5758に準拠して、ウレタン組成物をア
ルミニウム被着体間に流し込み、25℃で7日間硬化さ
せた後、50℃で7日間養生させたものについて、JI
S A 5758に準拠して引張接着性試験を行ない、
最大引張応力を求めた。但し、引張接着性試験において
界面破壊が起きた場合は、実用上使用できないので、最
大引張応力の欄はXとのみ示し、凝集破壊が起きた場合
のみ、測定値を記入した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】*1:水酸基含有液状ポリブタジエン、水
酸基含量=0.81meq/g 、数平均分子量=2750、出光
アトケム(株)製 *2:製造例1で得られた水酸基含有液状ポリイソプレ
ン *3:製造例2で得られた水酸基含有液状ポリイソプレ
ンの水素化物 *4:製造例3(2)で得られた水酸基含有液状イソプ
レン−ブタジエン共重合体の水素化物 *5:ポリプロピレングリコール系ポリオール(ライフ
レックス3200、第一工業製薬(株)製、水酸基含量
=0.67meq/g ) *6:商品名SL150、高強度軽量フィラー、セラミ
ックス製中空微小球、平均粒径100μm、小野田セメ
ント(株)製 *7:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、日
本ユニカー製 *8:イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、
味の素(株)製 *9:商品名ミリオネートMTL、日本ポリウレタン工
業(株)製、NCO含量=29.0重量% *10:ダイセル−ヒュルス社製、NCO含量=37.8重量
% *11:ジブチル錫ジラウレート、共同薬品(株)製、商
品名KS−1260 *12:2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、協和醗
酵(株)製、水酸基含量=13.7meq/g *13:商品名・出光PAO 5010、出光石油化学
(株)製 *14: ジオクチルフタレート(DOP)、大八化学
(株)製 *15: ベトつきが激しく、物性測定に耐える硬化体シー
トが得られなかった。
【0065】
【発明の効果】本発明のウレタン組成物は、フォーム化
の手法を用いることなく、軽量のウレタン樹脂を得るこ
とができる。また、本発明のウレタン組成物は、混練時
における中空フィラーの飛散がほとんどなく、かつ、破
壊が少ないので、中空フィラーの脱離なしに、軽量のウ
レタン樹脂を得ることができる。本発明のウレタン組成
物は、硬化処理することにより、様々な形態のウレタン
樹脂硬化体を製造することができる。したがって、本発
明のウレタン組成物は、防水材、シール材、接着剤、塗
料・コーティング材、断熱材などとして有効に利用する
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又
    は水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物、中空フィ
    ラー、カップリング剤及びポリイソシアネート化合物か
    らなるウレタン組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2745817A1 (fr) * 1996-03-08 1997-09-12 Gec Alsthom Electromec Produit moule, notamment enveloppe pour appareillage electrique
WO2008044523A1 (en) * 2006-10-13 2008-04-17 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Low-hardness thermally conductive resin composition and sheet-form radiating member made therefrom

Cited By (3)

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WO2008044523A1 (en) * 2006-10-13 2008-04-17 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Low-hardness thermally conductive resin composition and sheet-form radiating member made therefrom
JP2008115356A (ja) * 2006-10-13 2008-05-22 Idemitsu Kosan Co Ltd 低硬度熱伝導性樹脂組成物及びそれを用いたシート状放熱部材

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