JP3118007B2 - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP3118007B2
JP3118007B2 JP03026643A JP2664391A JP3118007B2 JP 3118007 B2 JP3118007 B2 JP 3118007B2 JP 03026643 A JP03026643 A JP 03026643A JP 2664391 A JP2664391 A JP 2664391A JP 3118007 B2 JP3118007 B2 JP 3118007B2
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水棲付着性生物付着防
止能を有する塗料組成物及び構造体に関するもので、詳
しくは船底、火力発電所や工場等の海水取水口,海水配
管,熱交換器等の海水にさらされる構造体、護岸壁,橋
脚,プラットフォームの脚,ブイ等の海洋施設、漁網等
への水棲付着性生物、特に海棲付着性生物の付着を防止
することのできる塗料組成物と、この塗料組成物を塗布
してなる水棲付着性生物の付着防止能を有する構造体に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】海中に
ある物体、或いは海水にさらされる物体の表面には、フ
ジツボ,ムラサキガイ,クダウミヒドロ,コケムシ等の
水棲付着性生物が付着する。これら水棲付着性生物が付
着すると、例えば船底であれば船舶の燃費や速力に影響
を与え、火力発電所や工場の海水取水口,海水配管,熱
交換器であれば、水流の悪化や閉塞の原因となる。ま
た、護岸壁やテトラポット等においては、美観をそこね
るばかりでなく、しばしば負傷の原因となる。
【0003】そこで、これらの構造物の表面には、所謂
防汚塗料と呼ばれる水棲付着性生物の付着防止のための
塗料が塗布されていることが多かった。これらの塗料の
有効成分は従来、亜酸化銅やトリブチル錫オキサイド系
の化合物が用いられている。ところが、これらの有効成
分は毒性が強く、これらの有効成分による海洋汚染が国
際的な問題となってきており、新たなタイプの水棲付着
性生物付着防止塗料、特に海棲付着性生物付着防止塗料
の開発が強く望まれている。
【0004】この様な状況の中、水酸基含有液状ジエン
系重合体,ポリイソシアネート化合物及びアスファルト
からなる新たなタイプの海棲付着性生物付着防止塗料が
開発された(特開昭62−41377号公報)。この塗
料は、耐水性に優れ、しかも毒性は低いものの、海棲付
着性生物の付着防止効果が充分とはいえず、しかもアス
ファルトを用いる場合には、塗料は黒色に限られるとい
う欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解消し、水棲付着性生物の付着防止効果と耐水
性に優れ、しかも顔料等により着色可能な塗料組成物を
提供すべく鋭意研究を進めた結果、特定のポリジエン系
ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオールの水素化
,ポリイソシアネート化合物及び蛋白質分解酵素から
なる塗料組成物が、このような目的に極めて適したもの
であることを見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち本発明は、数平均分子量500〜50
00のポリジエン系ポリオール及び/又はポリジエン系
ポリオールの水素化物(a),ポリイソシアネート化合
物(b)及び蛋白質分解酵素(c)からなる水棲付着性
生物付着防止用塗料組成物を提供するものである。
【0007】本発明で(a)成分として用いるポリジエ
ン系ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオールの水
素化物におけるポリオール化合物とは、1分子中に2個
又はそれ以上の水酸基を有する化合物である。
【0008】なお、本発明では、得られる塗料組成物の
耐水性の面から、(a)成分として上記のように、ポリ
オール化合物のなかでも特にポリジエン系ポリオール及
び/又はポリジエン系ポリオールの水素化物を用いてい
る。なお、これらは1種を用いるだけでなく、2種以上
を混合して用いることもできる。
【0009】また、本発明においては、(a)成分とし
て、これらポリジエン系ポリオール及び/又はポリジエ
ン系ポリオールの水素化物の数平均分子量が500〜5
000のものを用いる。ここでポリジエン系ポリオール
及び/又はポリジエン系ポリオールの水素化物の数平均
分子量が500未満のものであると、施工時に発泡が生
じ易く、得られる塗料の弾性,耐水性が劣る。一方、
リジエン系ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオー
ルの水素化物の数平均分子量が5000を超えたもので
あると、そのもの自体の粘度が上昇し、施工が困難とな
る上に、得られる塗料が経時的にタレ、流れを生じ、し
かも強度にも劣るものとなる。
【0010】本発明で(a)成分として用いるポリジエ
ン系ポリオールとしては、公知のものを用いてもよく、
或いは公知の手法により容易に製造することができる。
例えば、炭素数4〜22のジエンモノマー(ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエ
ン、シクロペンタジエン等)を過酸化水素、水酸基を有
するアゾ化合物(例えば、2,2’−アゾビス〔2−メ
チル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド
等〕又は水酸基を有するパーオキシド(例えば、シクロ
ヘキサノンパーオキサイド等)を重合開始剤としてラジ
カル重合することにより、ポリジエン系ポリオールを得
ることができる。
【0011】この際の重合開始剤の使用量は、ジエンモ
ノマー100gに対して、例えば過酸化水素(H2
2 )の場合は1.0〜50g、2,2’−アゾビス〔2
−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンア
ミド〕の場合は5.0〜100g、シクロヘキサノンパ
ーオキサイドの場合は5.0〜100gが適当である。
この際の重合は無溶媒で行なうことも可能であるが、反
応の制御の容易さ等を考慮すると、溶媒を用いることが
好ましい。ここで溶媒としては、通常、エタノール、イ
ソプロパノール、n−ブタノール等が用いられる。な
お、反応温度は、80〜150℃、反応時間は0.5〜
15時間が適当である。
【0012】また、ナフタレンジリチウム等の触媒を用
いて、ジエンモノマーをアニオン重合させてリビングポ
リマーを製造し、さらにモノエポキシ化合物等を反応さ
せることによってもポリジエン系ポリオールを得ること
ができる。
【0013】この場合の重合は無溶媒で行なうことも可
能であるが、上記ラジカル重合の場合と同様の観点から
溶媒を用いることが好ましい。ここで溶媒としては、通
常、ヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素が用い
られる。
【0014】なお、反応温度は、50〜100℃、反応
時間は1〜10時間が適当である。また、重合時には2
種以上のジエンモノマーを混合して用いることもできる
し、ジエンモノマーに対して、50mol%以下の割合
で炭素数2〜22の付加重合性モノマー(ブテン、ペン
テン、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそ
のエステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリルアミド
等)を添加することもできる。
【0015】この場合、反応終了後に溶液を減圧下で蒸
留すれば、溶剤、未反応モノマー等が除去され、ポリジ
エン系ポリオールが得られる。
【0016】このポリジエン系ポリオールの数平均分子
量は、300〜10000、好ましくは500〜500
0であり、水酸基含有量は0.2〜10meq/g、好
ましくは0.4〜7meq/gである。
【0017】なお、このようなポリジエン系ポリオール
の水酸基は、分子鎖末端、分子鎖内部のいずれにあって
も良いが、分子鎖末端にあるものが望ましい。また、2
種以上のポリジエン系ポリオールも使用することができ
るが、特に卓越した耐熱性、耐候性が要求される場合に
は、ポリジエン系ポリオールの骨格中の二重結合を水素
化したものを用いることが好ましい。
【0018】次に、本発明において(a)成分として用
いるポリジエン系ポリオールの水素化物としては、公知
のものを用いてもよく、或いは均一系触媒や不均一系触
媒等を用いる公知の手法により、上記の如く製造したポ
リジエン系ポリオールを、水素化することにより得るこ
とができる。
【0019】例えば、均一系触媒を用いる場合には、ヘ
キサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常
温〜150℃の反応温度、常圧〜50kg/cm2 Gの
水素圧下で、ポリジエン系ポリオールについて水素添加
反応が行なわれる。なお、均一系触媒としては、例えば
遷移金属ハライドとアルミニウム、アルカリ土類金属若
しくはアルカリ金属などのアルキル化物との組合せによ
るチーグラー触媒等を用い、ポリマーの二重結合あたり
0.01〜0.1mol%程度使用する。反応は通常、
1〜24時間で終了する。
【0020】一方、不均一系触媒等を用いる場合には、
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼ
ン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテ
ル類、エタノール,イソプロパノール等のアルコール類
等、或いはこれらの混合系を溶媒とし、常温〜200℃
の反応温度、常圧〜100kg/cm2 の水素圧下で、
ポリジエン系ポリオールについて、水素添加反応が行な
われる。なお、不均一系触媒としては、例えばニッケ
ル、コバルト、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウ
ム等の触媒が挙げられ、これを単独で、或いはこれをシ
リカ、ケイソウ土、アルミナ、活性炭等の担体に担持し
て用いる。これら不均一系触媒の使用量は、ポリマー重
量に対して、0.05〜10重量%が適当である。これ
らの触媒は、2種以上を混合して用いても良い。反応は
通常、1〜48時間で終了する。
【0021】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば溶剤が除去され、ポリジエン系ポリオー
ルの水素化物が得られる。このようにして得られるポリ
ジエン系ポリオールの水素化物としては、数平均分子量
が300〜10000、好ましくは、500〜5000
であり、また水素基含有量は0.2〜10meq/gで
あるものが望ましい。
【0022】なお、水素化反応後における重合体中の不
飽和二重結合の水素化の割合(水素化率)は、下記の式
(I)で表される。
【0023】
【数1】
【0024】本発明において用いられるポリジエン系ポ
リオールの水素化物としては、上記の式(I)で表され
る水素化率が、50%以上、特に70%以上のものが好
ましい。なお、前記した如く、2種以上のポリジエン系
ポリオールの水素化物を混合して用いてもよいし、さら
にポリジエン系ポリオールと、ポリジエン系ポリオール
の水素化物を混合して用いてもよい。
【0025】次に、本発明で(b)成分として用いられ
るポリイソシアネート化合物(b)とは、1分子中に2
個又はそれ以上のイソシアネート基を有する有機化合物
であって、前記ポリジエン系ポリオール及び/又はポリ
ジエン系ポリオールの水素化物の水酸基に対する反応性
イソシアネート基を有するものである。
【0026】このポリイソシアネート化合物としては、
通常の芳香族,脂肪族及び脂環族のものを挙げることが
できる。
【0027】芳香族ポリイソシアネートとしては例え
ば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変
性ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポ
リフェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、o−トル
イジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホ
スフェート、イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシ
アネート等を挙げることができる。
【0028】また、脂肪族−芳香族ポリイソシアネート
(イソシアネート基が脂肪族炭化水素を介して、芳香族
環と結合したポリイソシアネート、すなわち分子中に芳
香族環と直接結合したイソシアネート基を有さないポリ
イソシアネート)としては例えば、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート(TMXDI)等を挙げることができる。
【0029】次に、脂肪族ポリイソシアネートとしては
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエス
テルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカント
リイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イ
ソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチ
レントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート等を挙げることができる。
【0030】さらに脂環族ポリイソシアネートとしては
例えば、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシア
ネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシ
アネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素
添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げ
ることができる。
【0031】その他、前記ポリイソシアネート化合物の
環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレット
変性体やエチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポ
リマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、
ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエンポリオ
ールの水素化物、部分ケン化エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物と記
念ポリイソシアネート化合物との付加反応物等が用いら
れる。
【0032】また、これらポリイソシアネート化合物
は、2種以上を混合して用いることもできる。さらに、
これらポリイソシアネート化合物のイソシアネート基
を、フェノール類、オキシム類、イミド類、メルカプタ
ン類、アルコール類、ε−カプロラクタム、エチレンイ
ミン、α−ピロリドン、マロン酸ジエチル、亜硫酸水素
ナトリウム、ホウ酸等のブロック剤でブロックした、所
謂ブロックイソシアネート化合物をも用いることができ
る。
【0033】前記ポリジエン系ポリオール及び/又はポ
リジエン系ポリオールの水素化物((a)成分)と、ポ
リイソシアネート化合物((b)成分)との配合割合に
ついては特に制限はないが、通常は、前記ポリジエン系
ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオールの水素化
の水酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合物
のイソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)
が、モル比で最終的に0.3〜5、好ましくは最終的に
0.5〜4となるように配合する。
【0034】また、後述する如く、補強用ポリオール,
ポリアミン化合物等、イソシアネート基と反応する水酸
基,アミノ基等を有する化合物を配合する場合には、水
酸基を有するすべての化合物の水酸基(OH)の総量、
アミノ基を有する化合物のアミノ基(NH2 )の総量に
対するイソシアネート基の割合(NCO/OH、又はN
CO/(OH+NH2 ))が、モル比で最終的に上記の
割合となるように配合する。ここで「最終的に」という
言葉を用いているのは、実際の硬化体の作製にあたって
は下記の様な種々の方法が用いられているからである。
【0035】まずワンショット法について説明すると、
この方法では、まず全配合成分のうち、少なくともポリ
イソシアネート化合物を除く成分を配合して混合し、混
合物を得る。次いで、この混合物に、ポリイソシアネー
ト化合物及び先の混合で用いなかった配合剤成分を添加
して混合し、液状重合体組成物を得る。このときの好ま
しいNCO/OH、又はNCO/(OH+NH2 )は、
モル比で0.3〜2である。
【0036】次にプレポリマー法(1)について説明す
ると、この方法ではNCO/OH、又はNCO/(OH
+NH2 )が、モル比で1.7〜25の範囲で、水酸基
を有する化合物、アミノ基を有する化合物のうちの少な
くとも1つと、ポリイソシアネート化合物とを、その他
の添加剤の一部又は全部の存在下或いは非存在下、反応
させてプレポリマーを得る。次いで、このプレポリマー
に、残りの成分を混合し、液状重合体組成物を得る。こ
のときの好ましいNCO/OH、又はNCO/(OH+
NH2 )はモル比で0.3〜2である。
【0037】この場合、プレポリマーを得たときに、反
応に関与した官能基のモル比NCO/OH、又はNCO
/(OH+NH2 )は、モル比で、実質的に1.0であ
るので、最終的なNCO/OH、又はNCO/(OH+
NH2 )は、モル比で0.3〜2の範囲内にある。この
ように、これらの最終的なモル比とは、プレポリマーの
生成工程から硬化工程に至るまでに用いたすべての化合
物のイソシアネート基と、これと反応する官能基とのモ
ル比を意味する。
【0038】さらに、プレポリマー法(2)について説
明すると、この方法では、NCO/OH、又はNCO/
(OH+NH2 )が、モル比で1.7〜5の範囲で、配
合全成分を配合し、反応させてプレポリマーを得る。こ
のプレポリマーを空気中の湿気(水)と反応させる。
【0039】以上の様に、実際の硬化体の作製にあたっ
ては、種々の方法が用いられるが、最終的なNCO/O
H、又はNCO/(OH+NH2 )は、モル比で0.3
〜5の範囲内にある。
【0040】本発明では、前記ポリジエン系ポリオール
及び/又はポリジエン系ポリオールの水素化物((a)
成分)とポリイソシアネート化合物((b)成分)の他
に、(c)成分として蛋白質分解酵素を用いる。
【0041】本発明で用いられる蛋白質分解酵素の起源
は、動物,植物,微生物等のいずれであってもよい。例
えば、トリプシン,パパイン,バンクレアチン,プロメ
ライン等である。これらの酵素は高度に精製されていな
くても良い。
【0042】また、蛋白質分解酵素としては、市販され
ている各種酵素剤を使用することもできる。代表的なも
のとしては、例えば、ビオプラーゼAL−15,ビオプ
ラーゼ10PNT,ビオプラーゼAP−L30,ビオク
リンS,サラシャイン,ビオタミラーゼS,デナチーム
AP(以上の製品は、いずれもナガセ生化学工業株式会
社製)、プロテアーゼMアマノ,プロテアーゼAアマ
ノ,ニューラーゼF,パパインW−40,プロレザー,
パンクレアチンF(以上の製品は、いずれも天野製薬株
式会社製)、プロテアーゼAZ,プロテアーゼB−50
0,マクサーチムHP,アルカラーゼ,ニュートラーゼ
(以上の製品は、いずれもノボ・インダストリー社製)
などが挙げられる。また、蛋白質分解酵素は単独でも、
或いは2種以上を組合せて用いても良い。
【0043】これらの蛋白質分解酵素の配合量について
は特に制限はないが、通常、塗料全体に対し、0.01
〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%であ
る。ここで蛋白質分解酵素の配合量が0.01重量%未
満では、本発明の目的である水棲付着性生物付着防止効
果が著しく減少する。一方、蛋白質分解酵素の配合量が
20重量%を超えると、水棲付着性生物付着防止効果が
頭打ちとなるばかりでなく、耐水性や基体との密着性等
の塗料に要求される性能に悪影響を及ぼす。
【0044】これらの蛋白質分解酵素は、通常有機溶媒
中ではすぐに死滅してしまうが、本発明の塗料組成物中
では、以外なことに親油性ポリオールを用いた場合に
も、実施例で詳細に述べる通り、長期に亘る水棲付着性
生物付着防止効果がある。
【0045】本発明の塗料組成物は、基本的には上記成
分からなるものであるが、必要に応じて、補強用ポリオ
ール,ポリアミン化合物をはじめとして、下記のような
種々の添加剤を加えることができる。
【0046】まず補強用ポリオールとは、1分子中に2
個又はそれ以上の水酸基を有する化合物であり、より高
い機械的強度を得ることができる。補強用ポリオールと
しては一級ポリオール、二級ポリオール、三級ポリオー
ルのいずれを用いてもよい。
【0047】ここで補強用ポリオールとして具体的には
例えば、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタン
ジオール、2,3−ペンタンジオール、2,5−ヘキサ
ンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、
グリセリン、N,N−ビス−2−ヒドロキシプロピルア
ニリン、N,N’−ビスヒドロキシイソプロピル−2−
メチルピペラジン、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物等の少なくとも1個の二級炭素に結合した
水素基を含有する低分子量ポリオールが挙げられる。
【0048】さらに補強用ポリオールとして、二級炭素
に結合した水酸基を含有しないエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール,トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ジペンタエタスリトールなどを
用いることもできる。
【0049】これら補強用ポリオールの分子量は、50
以上、300未満の範囲のものが好ましい。また、これ
らの補強用ポリオールの配合量は、(a)成分として用
いるポリオール化合物100重量部に対して、70重量
部以下とする。補強用ポリオールの配合量が70重量部
を超えると、弾性の減少、耐水性の悪化、作業性の悪化
等の不都合が生じるため、好ましくない。
【0050】また、本発明で補助成分として使用可能な
ポリアミン化合物とは、1分子中に2個又はそれ以上
の、活性水素を有するアミノ基を持つ化合物である。
【0051】ここでポリアミン化合物として具体的には
例えば、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシプロピレ
ンポリアミン等の脂肪族ポリアミン、3,3’−ジメチ
ル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン等の脂
環族ポリアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、3,5−ジエチルトルエン−
2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6
−ジアミン等の芳香族ポリアミンなどを挙げることがで
きる。
【0052】このポリアミン化合物は、通常は、(a)
成分として用いるポリジエン系ポリオール及び/又はポ
リジエン系ポリオールの水素化物100重量部に対し
て、70重量部以下の割合で配合する。ポリアミン化合
物の配合割合が70重量部を超えると、弾性の減少、耐
水性の悪化、作業性の悪化等の不都合が生じるため、好
ましくない。
【0053】さらに、本発明では無機充填材を配合する
こともできる。ここで無機充填材として具体的には例え
ば、亜鉛、アスベスト、アルミナ、アルミニウム、カオ
リンクレー、ガラス球、ガラスフレーク、ガラス繊維、
炭素(チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセ
チレンブラック、サーマルブラック)、炭素繊維、カス
ミ石、クリオライト、グラファイト、シリカ、ケイ灰
石、ケイソウ土、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、スレート粉、ゼオライト、石
英粉、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、チ
タン酸カリウム、窒化ホウ素、長石粉、銅、ニッケル、
二硫化モリブデン、硫酸バリウム、ホワイティング、ロ
ウ石クレー、マイカ、セッコウ等を挙げることができ
る。
【0054】また、本発明では有機充填材を配合するこ
ともできる。ここで有機充填材として具体的には例え
ば、ゴム粉末、セルロース、リグニン、キチン質、皮革
粉、ヤシ殻、木粉、木綿、麻、羊毛、絹等の天然系の繊
維、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、アセテート、
アクリル等の合成繊維、EP,PP,PS,ABS,P
C,PET,PBT,PMMA,PVC,エポキシ、フ
ェノール等の合成樹脂粉末又は顆粒等を挙げることがで
きる。
【0055】これらの無機充填材、有機充填材の配合量
についても特に制限はないが、通常は、(a)成分とし
て用いるポリジエン系ポリオール及び/又はポリジエン
系ポリオールの水素化物100重量部に対して、0.5
〜500重量部、好ましくは5〜200重量部である。
【0056】さらに、本発明では反応を促進するため、
下記の如き触媒を添加することができる。例えばトリエ
チレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N,
N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミ
ン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エー
テル、1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチル−
N’−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、ジア
ザビシクロウンデセン等の三級アミン、或いはこれら三
級アミンのカルボン酸塩を触媒として用いることができ
る。
【0057】また、スタナスオクトエート、ジブチルチ
ンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチル
チンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレー
ト、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカ
プチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニ
ル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸塩等の有機金属化合
物を触媒として用いることができる。
【0058】これら触媒の添加量は、(a)成分として
用いるポリジエン系ポリオール及び/又はポリジエン系
ポリオールの水素化物100重量部に対して、最大10
重量部である。ここで触媒の添加量が10重量部を超え
る場合には、硬化促進効果が頭打ちとなるばかりでな
く、局部的な異常反応(ゲル化)の危険性が大きくなる
ため、好ましくない。
【0059】また、本発明においては必要に応じて、粘
度調整剤を用いることもできる。ここで粘度調整剤とし
ては、例えばジオクチルフタレート等の可塑剤、パラフ
ィン系、ナフテン系、アロマ系のプロセスオイル、オレ
フィンオリゴマー、アルキルベンゼン、アルキルナフタ
レン、アルキルジフェニルエタン、シリコーンオイル等
が挙げられる。
【0060】このような粘度調整剤の配合量についても
特に制限はないが、通常は(a)成分として用いるポリ
ジエン系ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオール
の水素化物100重量部に対して、300重量部以下、
好ましくは200重量部以下である。
【0061】さらに、本発明においては、硬化した塗料
層が透明である必要のない場合には瀝青物質を用いるこ
ともできる。ここで瀝青物質としては例えば、ストレー
トアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローン
アスファルト、プロパン(溶剤)脱瀝アスファルト等の
石油アスファルト、石油ピッチ、石炭タール、石炭ピッ
チ等を挙げることができる。
【0062】このような瀝青物質の配合割合は特に制限
はないが、通常は(a)成分として用いるポリジエン系
ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオールの水素化
100重量部に対して、1000重量部以下が適当で
ある。
【0063】また、その他に添加剤として、下記のもの
を反応前、反応中又は反応後に添加することもできる。
まず粘着力、接着力の調整のために、アルキルフェノー
ル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシ
レンホルムアルデヒド樹脂、ロジン、水添ロジン、クマ
ロン樹脂、脂肪族,脂環族及び芳香族石油樹脂等の粘着
性付与樹脂を用いることができる。また、耐熱性、耐候
性向上のために、ヒンダードフェノール系、ヒンダード
アミン系、ベンゾトリアゾール系等の老化防止剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤を用いることもできる。さらに、
難燃剤としてリン化合物、ハロゲン化合物、酸化アンチ
モン等、消泡剤としてシリコーン化合物等、発泡防止剤
としてゼオライト、生石灰等を用いることができる。
【0064】本発明においては、上記した如きポリジエ
ン系ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオールの水
素化物,ポリイソシアネート化合物及び蛋白質分解酵素
に、種々の添加剤を配合して、液状の塗料組成物を調製
する。塗料組成物の調製にあたっては、公知の混合装
置、混練装置等を用い、通常は0〜120℃、好ましく
は15〜100℃の温度で、0.5秒〜8時間、好まし
くは1秒〜5時間撹拌混合する。通常は、前記ワンショ
ット法と呼ばれる方法又はプレポリマー法と呼ばれる方
法が組成物の調製に好ましく用いられる。
【0065】すなわち、ワンショット法の場合には、前
記成分のうち少なくともポリイソシアネート化合物を除
く成分を配合して、通常、0〜120℃、好ましくは1
5〜100℃の温度で、0.5秒〜8時間、好ましくは
1秒〜5時間撹拌混合し、混合物を得る。次いで、この
混合物にポリイソシアネート化合物及び先の混合で用い
なかった添加剤成分を添加し、上記の温度、時間で混合
し、液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNC
O/OH、又はNCO/(OH+NH2 )は、通常はモ
ル比で0.5〜2.5である。
【0066】また、プレポリマー法(1)の場合には、
NCO/OH、又はNCO/(OH+NH2 )が、モル
比で1.7〜25の範囲でポリオール化合物、ポリアミ
ン化合物のうちの少なくとも1つと、ポリイソシアネー
ト化合物とを、その他の添加剤の一部または全部の存在
下或いは非存在下、反応させてプレポリマーを得る。反
応の温度は上記と同様であり、反応時間は通常0.1〜
10時間、好ましくは0.5〜8時間である。このプレ
ポリマーに、残りの成分を、上記の温度、時間で混合し
て、液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNC
O/OH、又はNCO/(OH+NH2 )は、モル比で
0.5〜2.5である。
【0067】さらに、プレポリマー法(2)の場合に
は、NCO/OH、又はNCO/(OH+NH2 )が、
モル比で1.7〜25の範囲で、配合全成分を配合し、
反応させてプレポリマーを得る。反応の温度は上記と同
様であり、時間は通常、0.1〜10時間、好ましくは
0.5〜8時間である。このプレポリマーを空気中の湿
気(水)と反応させる。
【0068】このようにして本発明の塗料組成物が得ら
れる。さらに、このようにして得られる塗料組成物を、
構造物の表面最上層に塗布することにより、水棲付着性
生物、特に海棲付着性生物の付着防止が可能な構造体が
得られる。
【0069】より詳しく述べると、このようにして得ら
れる塗料組成物を、コンクリート、モルタル、或いは金
属製の無機質構造物の表面最上層に塗布することによ
り、水棲付着性生物、特に海棲付着性生物の付着防止能
を有する構造体が得られる。また、ポリエチレン,ポリ
塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂或いはガラス繊維強化不
飽和ボリエステル樹脂などの熱硬化樹脂でつくられた有
機質の構造物に、本発明の塗料組成物を塗布することも
できる。なお、ここで無機質構造物には、火力発電所や
工場等の海水取入口や海水配管、熱交換器等、海水にさ
らされる構造物が適当である。また、有機質の構造物に
は、各種ブイ,小型漁船等の構造物が適当である。
【0070】本発明の塗料組成物は、これら種々の構造
物に適宜塗布すればよく、その塗布量に制限はないが、
通常、構造物の表面に5ミクロン〜10ミリメートル程
度の厚さで形成し、好ましくは10ミクロン〜5ミリメ
ートルの厚さで塗膜層を形成して用いる。
【0071】
【実施例】次に本発明を実施例により詳しく説明する。
【0072】製造例1(分子鎖末端に水酸基を有する液
状ポリイソプレンの調製) 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器にイソプレン
200g、濃度20%の過酸化水素水40g及びイソプ
ロパノール100gを仕込み、反応温度120℃、反応
時間2時間の条件で反応を行なった。反応中において、
圧力は、最高8kg/cm2 Gに達した。反応終了後、
分液ロートに反応混合物を入れ、600gの水を添加し
て振とうし、3時間静置した後、油層を分取した。この
油層から、溶媒、モノマー、低沸点成分を、2mmH
g、100℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水
酸基を有する液状ポリイソプレン(収率66重量%)を
得た。
【0073】このものの数平均分子量は2240、水酸
基含有量は0.96meq/g、粘度は64ポイズ/3
0℃、臭素価は220g/100gであった。このとき
の1分子当りの平均水酸基数は、2.15であった。ま
た、 1H−NMRによる構造解析の結果、トランス−
1,4−構造が57%、シス−1,4−構造が33%、
1,2構造が6%、3,4構造が4%であることが判っ
た。
【0074】製造例2(分子鎖末端に水酸基を有する液
状ポリイソプレンの水素化物の調製) 上記製造例1と同様にして得られた分子鎖末端に水酸基
を有する液状ポリイソプレン100g、ルテニウム含量
5重量%のルテニウムカーボン触媒5g及び溶媒として
シクロヘキサン100gを仕込み、50kg/cm2
の水素圧下で、150℃にて6時間水素化反応を行なっ
た。反応終了後、0.45μmのメンブランフィルター
を通して、反応溶液から触媒を分離除去した後、2mm
Hg、110℃、2時間の条件で溶媒を留去した。その
結果、分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の水素化物が得られた。このものの数平均分子量は、2
310、水酸基含有量は0.94meq/g、粘度は4
02ポイズ/30℃、臭素価1g/100gであった。
このときの1分子当りの平均水酸基数は2.17であっ
た。
【0075】実施例1〜8及び比較例1〜4 下記の第1表に示す配合のうち、まずポリイソシアネー
ト化合物を除いて配合剤を秤量し、25℃で20分間、
ステンレス製のスパチュラを用いて撹拌混合した。さら
に、ボリイソシアネート化合物を加え、25℃で5分間
撹拌混合した。得られた配合物を5×5×15cmのコ
ンクリート片の表面に、厚みが1mmとなる様に塗布し
た。25℃で1週間養生した後、瀬戸内海(山口県徳山
市)にある浮き桟橋(海中に浮遊した桟橋であり、ここ
から吊り下げた試験片は、波等によって壁等に打ちつけ
られることはなく、潮の干満にかかわりなく、常に海中
に保持されている。)から海中に浸漬した(1990年
5月15日〜11月15日)。
【0076】浸漬をはじめてから3ヶ月目及び同じく6
ヶ月目に海中から引揚げ、貝類の付着状況(付着防止
性)を調査した。付着した貝はすべてフジツボであっ
た。結果を第1表に示す。なお、評価は、コンクリート
片の5×15cmの面(4面)に付着したフジツボの個
数を数え、その平均値で下記の通りに分類した。
【0077】◎;フジツボ付着0個 〇;フジツボ付着1〜5個 △;フジツボ付着5〜20個 ×;フジツボ付着20個以上(数えきれない。)
【0078】実施例9 実施例1の配合のうち、ポリイソシアネート化合物を除
いて配合剤を秤量し、25℃で20分間、ステンレス製
のスパチュラを用いて攪拌混合した。この混合物に栓を
し、25℃で1ヶ月間、室内に放置した。その後、ボリ
イソシアネート化合物を加え、以下実施例1と同様にし
て混合、塗布、評価を実施した。その結果、3ヶ月目、
6ヶ月目ともにフジツボの付着はなかった(0個であっ
た。)。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】なお、第1表における*1〜*11は、次
の通りである。 *1:水酸基末端液状ポリブタジエン、出光アトケム株
式会社製、OH含量=0.82meq/g、数平均分子
量=2800 *2:水酸基末端液状ポリブタジエン、出光アトケム株
式会社製、OH含量=1.83meq/g、数平均分子
量=1200 *3:ポリオキシプロピレングリコール、第一工業製薬
株式会社製、OH含量=0.67meq/g、数平均分
子量=3800 *4:カルボジイミド変性MDI、日本ポリウレタン工
業株式会社製、NCO含量=29.0重量% *5:枯草菌の菌株(Bacillus subtil
is)を培養し、精製して得られる細菌耐アルカリ性蛋
白質分解酵素剤、ナガセ生化学工業株式会社製 *6:補強用ポリオール、三菱化成ダウ株式会社製、O
H含量=9.39meq/g *7:無機充填剤、堺化学工業株式会社製、沈降性硫酸
バリウム#100 *8:60/80ストレートアスファルト、出光興産株
式会社製、A80 *9:アロマ系プロセスオイル、出光興産株式会社製、
AC−12 *10:硬化促進剤、ジブチルチンジラウレート、共同薬
品株式会社製、KS−1260 *11:何も塗布しないコンクリート片の評価結果
【0082】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、優れた耐水性、
海棲生物付着防止効果を有している。しかも本発明の塗
料組成物は、透明に近いため、顔料を加えることによ
り、簡単に着色を施すことができる。また、この塗料組
成物を塗布して得られる海洋施設等の構造体は、水棲付
着性生物の付着がなく、特に付着性の大きい海棲付着性
生物に対する付着防止に優れた効果を有し、しかも耐水
性に優れたものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−778(JP,A) 特開 平1−149821(JP,A) 特開 昭60−112808(JP,A) 特開 昭49−85228(JP,A) 特開 平1−221305(JP,A) 特開 平2−263821(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量500〜5000のポリジ
    エン系ポリオール及び/又はポリジエン系ポリオールの
    水素化物(a)、ポリイソシアネート化合物(b)及び
    蛋白質分解酵素(c)からなる水棲付着性生物付着防止
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗料組成物を、構造物の
    表面最上層に塗布してなる水棲付着性生物の付着防止が
    可能な構造体。
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