JP3046367B2 - ゴムチップ含有硬化性組成物 - Google Patents

ゴムチップ含有硬化性組成物

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JP3046367B2
JP3046367B2 JP3027637A JP2763791A JP3046367B2 JP 3046367 B2 JP3046367 B2 JP 3046367B2 JP 3027637 A JP3027637 A JP 3027637A JP 2763791 A JP2763791 A JP 2763791A JP 3046367 B2 JP3046367 B2 JP 3046367B2
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松則 安吉
光平 岡本
薫 作間
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴムチップ含有硬化性
組成物に関する。詳しくは、機械的強度に優れた硬化物
を得ることができるゴムチップ含有硬化性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ゴム
チップ含有硬化性組成物としては、水酸基含有液状ジエ
ン系重合体,ポリイソシアネート化合物およびゴムチッ
プからなる組成物が知られており(特開昭63−186
749号公報)、この組成物から道路舗装材,床材,緩
衝材などに有用な硬化物が得られる。
【0003】しかし、上記硬化物は滑りにくく、かつ種
々に着色することが可能であるという、通常の道路舗装
材や床材にはない長所を有するものの、変色しやすいと
いう欠点がある。特に、高温、高湿の環境下で光照射を
受けると、変色するので、使用分野に大きな制約を受け
る上、前記長所を長期間にわたって保持することが難し
い。近年、かかるゴムチップ含有硬化性組成物は屋内ば
かりでなく、ゴルフ施設などの野外にもその用途が拡大
しているため、ゴムチップ含有硬化性組成物の耐変色性
の一層の向上が望まれている。また、上記組成物はゴム
チップを結合するバインダーとして作用する水酸基含有
液状ジエン系重合体とポリイソシアネート化合物との硬
化物とゴムチップとの密着性や接着性がよくないため、
硬化物の機械的強度が不足する。そのため、より一層機
械的強度の優れた硬化物を与える組成物が望まれてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記欠点を解消した組成物を得るべく鋭意検討を重ねた結
果、特定の成分からなる液状重合体組成物をバインダー
として用いれば、機械的強度などの物性にすぐれたゴム
チップ含有硬化性を与える組成物が得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は第1に(A)水酸基含
有液状イソプレン系重合体の水素化物,(B)ポリイソ
シアネート化合物および(C)ゴムチップからなる組成
物であって、組成物中の前記(A)成分と前記(B)成
分の割合が1〜30重量%であることを特徴とするゴム
チップ含有硬化性組成物を提供し、第2に(A)水酸基
含有液状ジエン系重合体および/または水酸基含有液状
イソプレン系重合体の水素化物,(B)ポリイソシアネ
ート化合物,(C)ゴムチップおよび(D)有機過酸化
物からなる組成物であって、組成物中の前記(A)成分
と前記(B)成分と前記(D)成分の割合が1〜30重
量%であることを特徴とするゴムチップ含有硬化性組成
物を提供するものである。
【0006】本発明の第1の組成物では、バインダーと
して(A)成分および(B)成分からなる液状重合体組
成物を用いることに特徴を有する。(A)成分として用
いる水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、
水酸基含有液状イソプレン系重合体を水素化して得られ
るものである。ここで、水酸基含有液状イソプレン系重
合体としては、既知のものを任意に使用でき、または公
知の方法により容易に製造することができるものであ
る。例えば、イソプレンモノマーを過酸化水素,水酸基
を有するアゾ化合物(例えば、2,2’−アゾビス〔2
−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンア
ミド〕等)または水酸基を有するパーオキシド(例え
ば、シクロヘキサノンパーオキシド等)を重合開始剤と
してラジカル重合することにより水酸基含有液状ポリイ
ソプレンが得られる。ここで、重合開始剤の使用量は特
に制限はないが、通常はイソプレンモノマー100gに
対して過酸化水素の場合は1.0〜50g、2,2’−
アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)
プロピオンアミド〕の場合は5.0〜50g、シクロヘ
キサノンパーオキシドの場合は5.0〜50gが適当で
ある。重合は無溶媒で行うことも可能であるが、反応の
制御の容易さ等のため溶媒を用いるのが好ましい。溶媒
としてはエタノール,イソプロパノール,n−ブタノー
ル等が通常用いられる。反応温度は80〜150℃、反
応時間は0.5〜15時間が適当である。
【0007】また、上記の如き方法以外にも、例えばナ
フタレンジリチウム等の触媒を用い、イソプレンモノマ
ーをアニオン重合させてイソプレンリビングポリマーを
製造し、これに、さらにモノエポキシ化合物を反応させ
ることによっても目的とする水酸基含有液状ポリイソプ
レンを得ることができる。この場合の重合は、無溶媒下
で行うことも可能であるが、ラジカル重合の場合と同様
の理由から、溶媒を用いるのが好ましい。溶媒としては
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素が用いられ
る。なお、反応温度は50〜100℃、反応時間1〜1
0時間が適当である。また、重合時にイソプレンに対し
50mol%以下の割合の下記モノマーを添加すること
もできる。すなわち、炭素数2〜22の付加重合性モノ
マー(ブテン,ペンテン,スチレン,α−メチルスチレ
ン,アクリロニトリル,アクリル酸またはそのエステ
ル,メタクリル酸またはそのエステル,塩化ビニル,酢
酸ビニル,アクリルアミド等)、炭素数4〜22のジエ
ンモノマー(ブタジエン,クロロプレン,1,3−ペン
タジエン,シクロペンタジエン等)である。
【0008】重合反応終了後に、溶液を減圧下で蒸留す
れば溶剤が除去され、水酸基含有液状イソプレン系重合
体が得られる。このようにして得られた水酸基含有液状
イソプレン系重合体の数平均分子量は300〜2500
0、好ましくは500〜10000であり、水酸基含有
量は0.1〜10meq/g、好ましくは0.3〜7m
eq/gである。なお、水酸基は分子鎖末端あるいは分
子鎖内部のいずれにあってもよいが、分子鎖末端にある
ものが望ましい。また、本発明では二種以上の水酸基含
有液状イソプレン系重合体を組合せて使用することもで
きる。
【0009】上記水酸基含有液状イソプレン系重合体を
均一系触媒,不均一系触媒等を用いる公知の方法により
水素化することにより、その水素化物とすることができ
る。均一系触媒を用いる場合、ヘキサン,シクロヘキサ
ン等の飽和炭化水素やベンゼン,トルエン,キシレン等
の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜150℃の反応温
度で、常圧〜50kg/cm2 Gの水素圧下で水素添加
反応が行われる。均一系触媒としては遷移金属ハライド
とアルミニウム,アルカリ土類金属もしくはアルカリ金
属などのアルキル化物との組合せによるチーグラー触媒
等を上記重合体の二重結合あたり0.01〜0.1me
q%程度使用する。反応は通常1〜24時間で終了す
る。不均一系触媒等を用いる場合、ヘキサン,シクロヘ
キサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トルエン,キシレ
ン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル,テトラヒド
ロフラン,ジオキサン等のエーテル類、エタノール,イ
ソプロパノール等のアルコール類等またはこれらの混合
系を溶媒とし、常温〜200℃の反応温度で常圧〜10
0kg/cm2 Gの水素圧下で水素添加反応が行われ
る。不均一系触媒としてはニッケル,コバルト,パラジ
ウム,白金,ロジウム,ルテニウム等の触媒を単独で、
またはシリカ,ケイソウ土,アルミナ,活性炭等の担体
に担持して用いる。その使用量は、重合体の重量に対し
0.05〜10重量%が適当である。これらの触媒は単
独で使用するほか二種以上を混合して用いてもよい。反
応は通常1〜48時間で終了する。
【0010】反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧
下で蒸留すれば溶剤が除去され、水酸基含有液状イソプ
レン系重合体の水素化物が得られる。この水酸基含有液
状イソプレン系重合体の水素化物は数平均分子量が30
0〜25000、好ましくは500〜10000であ
り、水酸基含有量は0.1〜10meq/gであるもの
が望ましい。
【0011】水素化反応後における重合体中の不飽和二
重結合の水素化の割合(水素化率)は下式で表される。
【0012】
【数1】
【0013】A:水素化前の重合体の臭素価 B:水素化後の重合体の臭素価
【0014】上記水素化物の水素化率は50%以上、好
ましくは70%以上である。本発明においては、二種以
上の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を混
合して用いてもよい。また、本発明の効果を損なわない
範囲で水酸基含有液状イソプレン系重合体とその水素化
物の混合物を用いてもよい。
【0015】本発明の第1の組成物において(B)成分
として用いるポリイソシアネート化合物とは、1分子中
に2個またはそれ以上のイソシアネート基を有する有機
化合物であって、前記した水酸基含有液状イソプレン系
重合体の水酸基に対する反応性イソシアネート基を有す
るものである。このポリイソシアネート化合物の例とし
ては、通常の芳香族,脂肪族および脂環族のものを挙げ
ることができ、例えばトリレンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、フェニ
レンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシ
アネート、ο−トルイジンジイソシアネート、トリフェ
ニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネー
トフェニル)チオホスフェート、イソプロピルベンゼン
−2,4−ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネ
ート;キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の
脂肪族−芳香族ポリイソシアネート(イソシアネート基
が脂肪族炭化水素基を介して芳香族環基と結合したポリ
イソシアネート、すなわち分子中に芳香族環と直接結合
したイソシアネート基を有さないポリイソシアネートの
こと);ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート、リジンエス
テルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカント
リイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イ
ソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチ
レントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;トラン
スシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ビシク
ロヘプタントリイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソ
シアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水
素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂
環族ポリイソシアネート;前記ポリイソシアネート化合
物の環化三量体(イソシアヌレート変性体)、ビューレ
ット変性体やエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、ポリエーテルポリオー
ル、ポリマーポリオール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオ
ール、ポリアルカジエンポリオール、ポリアルカジエン
ポリオールの水素化物、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ヒマシ油系ポリオール等のポリオール化合物
と前記ポリイソシアネート化合物との付加反応物等が用
いられる。
【0016】また、これらポリイソシアネート化合物は
二種以上を混合して用いることもでき、さらにこれらポ
リイソシアネート化合物のイソシアネート基をフェノー
ル類,オキシム類,イミド類,メルカプタン類,アルコ
ール類、ε−カプロラクタム,エチレンイミン,α−ピ
ロリドン,マロン酸ジエチル,亜硫酸水素ナトリウム,
ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわゆるブロッ
クイソシアネート化合物をも用いることができる。
【0017】本発明の第1の組成物において、(A)成
分と(B)成分の配合割合については特に制限はない
が、通常(A)成分の水酸基(OH)に対する(B)成
分のイソシアネート基(NCO)の割合(NCO/O
H)がモル比で0.3〜25、好ましくは0.5〜15
となるように配合するのが好ましい。また、後述するポ
リオール化合物,ポリアミン化合物等のイソシアネート
基と反応する水酸基やアミノ基を有する化合物を配合す
る場合は、配合するすべての水酸基を有する化合物(水
素化物を含む)の水酸基(OH)と、すべてのアミノ基
を有する化合物のアミノ基(NH2 )に対するイソシア
ネート基の割合(NCO/OH)またはNCO/(OH
+NH2 ))がモル比で0.3〜25、好ましくは0.
5〜15となるように配合すべきである。
【0018】本発明の第1の組成物では、上記(A)成
分と(B)成分からなる液状重合体組成物をバインダー
として用い、これに(C)ゴムチップを加えてゴムチッ
プ含有硬化性組成物とする。バインダーとして用いる液
状重合体組成物は、上記(A)成分および(B)成分を
必須成分とするが、所望によりポリオール化合物,ポリ
アミン化合物,無機充填材,有機充填材,触媒,粘度調
整剤,その他の添加剤を適宜配合することができる。
【0019】ここで、ポリオール化合物とは、1分子中
に2個またはそれ以上の水酸基を有する化合物であり、
次に示す低分子量ポリオール化合物,重合型ポリオール
化合物およびヒマシ油系ポリオール化合物が好適に用い
られる。低分子ポリオール化合物としては、一級ポリオ
ール,二級ポリオール,三級ポリオールのいずれを用い
てもよい。具体的には、例えば1,2−プロピレングリ
コール,ジプロピレングリコール,1,2−ブタンジオ
ール,1,3−ブタンジオール,2,3−ブタンジオー
ル,1,2−ペンタンジオール,2,3−ペンタンジオ
ール,2,5−ヘキサンジオール,2,4−ヘキサンジ
オール,2−エチル−1,3−ヘキサンジオール,シク
ロヘキサンジオール,グリセリン,N,N−ビス−2−
ヒドロキシプロピルアニリン,N,N’−ビスヒドロキ
シイソプロピル−2−メチルピペラジン,ビスフェノー
ルAのプロピオンオキサイド付加物等の少なくとも1個
の二級炭素に結合した水素基を含有する低分子量ポリオ
ールが挙げられる。
【0020】さらに、ポリオール化合物として、二級炭
素に結合した水酸基を含有しないエチレングリコール,
ジエチレングリコール,1,3−プロピレングリコー
ル,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオー
ル,1,6−ヘキサンジオール,トリメチロールプロパ
ン,ペンタエリスリトール,ジペンタエリスリトール等
を用いることもできる。その分子量は通常50〜500
の範囲のものである。
【0021】また、ポリウレタン原料として用いられる
重合型ポリオール化合物としては、例えばポリエーテル
ポリオール及びその変性体,ポリテトラエチレンエーテ
ルグリコール,テトラヒドロフラン/アルキレンオキサ
イド共重合ポリオール,エポキシ樹脂変性ポリオール,
ポリエステルポリオール,ポリジエン系ポリオール,部
分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることが
できる。これらポリオール化合物の数平均分子量は通常
500〜10,000である。
【0022】さらに、ヒマシ油系ポリオール化合物とし
ては、ヒマシ油,水素化ヒマシ油、ヒマシ油エステル交
換物等を挙げることができる。これらポリオール化合物
は、二種類以上を混合して用いることもできる。使用可
能なポリアミン化合物は、1分子中に2個またはそれ以
上の活性水素を有するアミノ基を持つ化合物である。具
体的には、例えばヘキサメチレンジアミン,ポリオキシ
プロピレンポリアミン等の脂肪族ポリアミン、3,3’
−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタ
ン等の脂環族ポリアミン、3,3’−ジクロロ−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン,3,5’−ジエチル
トルエン−2,4−ジアミン,3,5’−ジエチルトル
エン−2,6−ジアミン等の芳香族ポリアミン等を挙げ
ることができる。
【0023】上記の如きポリオール化合物またはポリア
ミン化合物は、通常は前記した(A)成分の水酸基含有
液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対し
てポリオール化合物またはポリアミン化合物を1〜1,
000重量部、好ましくは3〜200重量部の割合で配
合することができる。
【0024】次に、無機充填材としては、亜鉛,アスベ
スト,アルミナ,アルミニウム,カオリンクレー,ガラ
ス級ガラスフレーク,ガラス繊維,炭素(チャンネルブ
ラック,ファーネスブラック,アセチレンブラック,サ
ーマルブラック),炭素繊維,カスミ石,クリオライ
ト,グラファイト,シリカ,ケイ灰石,ケイソウ土,酸
化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化ジルコニウム,酸化チ
タン,酸化鉄,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウ
ム,スレート粉,ゼオライト,石英粉,炭酸カルシウ
ム,炭酸マグネシウム,タルク,チタン酸カリウム,窒
化ホウ素,長石粉,銅,ニッケル,二硫化モリブテン,
硫酸バリウム,ホワイティング,ロウ石クレー、マイ
カ,セッコウ等を挙げることができる。
【0025】また、有機充填材としては、セルロース,
リグニン,キチン質,皮革粉,ヤシガラ,木粉等をはじ
め、木綿,麻,羊毛,絹等の天然系繊維、ナイロン,ポ
リエステル,ビニロン,アセテート,アクリル等の合成
繊維、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,
アクリル−ブタジエン−スチレン樹脂,ポリカーボネー
ト,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフ
タレート,ポリメチルメタクリレート,塩化ビニル樹
脂,エポキシ樹脂,フェノール樹脂等の合成樹脂粉末ま
たは顆粒等を挙げることができる。
【0026】このような無機充填材あるいは有機充填材
は本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することが
できる。
【0027】硬化反応を促進するためにトリエチレンジ
アミン,テトラメチルグアニジン,N,N,N’N’−
テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン,N,N,
N’N”N”−ペンタメチルジエチレントリアミン,ビ
ス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル,1,2−ジ
メチルイミダゾール,N−メチル−N’−(2−ジメチ
ルアミノ)エチルピペラジン,ジアザビシクロウンデセ
ン等の三級アミン,スタナスオクトエート,ジブチルチ
ンジアセテート,ジブチルチンジラウレート,ジブチル
チンチオカルボキシレート,ジブチルチンマーカプチ
ド,ジオクチルチンチオカルボキシレート,フェニル水
銀プロピオン酸塩,オクテン酸鉛等の有機金属化合物、
前記三級アミンのカルボン酸塩等の触媒を添加すること
ができる。これら触媒は、(A)成分である水酸基含有
液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対し
て最大10重量部添加することができる。10重量部を
越えると、硬化促進硬化が限界となるばかりでなく、局
部的な異常反応生起(ゲル化)の危険性が大きくなるの
で好ましくない。
【0028】粘度調整剤としては、ジオクチルフタレー
ト等の可塑剤、パラフィン系,ナフテン系,アロマ系等
のプロセスオイル、オレフィンオリゴマー、アルキルベ
ンゼン、アルキルナフタレン、アルキルジフェニルエタ
ン、シリコーンオイル等を挙げることができる。この粘
度調整剤の配合量についても特に制限はないが、通常は
(A)成分の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素
化物100重量部に対し500重量部以下、好ましくは
200重量部以下である。本発明においては、所望によ
りさらに下記に示す他の添加剤を、反応中または反応後
に添加することもできる。
【0029】粘度低下のためにn−ヘキサン,シクロヘ
キサン,トルエン,キシレン等の炭化水素系溶剤、メチ
ルエチルケトン,シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、
酢酸ブチル等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン等
のエーテル系溶剤、N,N−ジエチルホルムアミド,ジ
メチルスルホキシド等の溶剤を配合してもよい。この溶
剤の配合量についても特に制限はないが、通常は(A)
成分である水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化
物100重量部に対して200重量部以下、好ましくは
100重量部以下である。
【0030】また、粘着力,接着力の調整のためにアル
キルフェノール樹脂,テルペン樹脂,テルペンフェノー
ル樹脂,キシレンホルムアルデヒド樹脂,ロジン,水添
ロジン,クマロン樹脂,脂肪族石油樹脂,脂環族石油樹
脂および芳香族石油樹脂等の粘着性付与剤を使用しても
よい。さらに、耐熱性,耐候性向上のためにヒンダード
フェノール系,ヒンダードアミン系,ヘンゾトリアゾー
ル系等の老化防止剤を加えたり、難燃剤として赤リン,
ヘキサブロモベンゼン等を加えたり、消泡剤としてシリ
コン化合物等を加えたり、発泡防止剤としてゼオライ
ト,生石灰等を添加することができる。
【0031】本発明の第1の組成物で(C)成分として
用いるゴムチップは、一般に使用されている天然ゴム,
合成ゴムおよびそれらの廃ゴムのいずれであってもよ
い。具体的には、NR,SBR,NBR,EPDM等を
挙げることができ、これらの中でも特にSBR,EPD
Mが好ましい。ゴムチップの粒径は0.5〜10mmが
好ましく、形状については特に問わない。
【0032】バインダーとして用いる前記(A)成分と
前記(B)成分からなる液状重合体組成物の(C)成分
たるゴムチップへの添加量は、ゴムチップ組成物中の液
状重合体組成物の量が1〜30重量%となるように
。液状重合体組成物のゴムチップへの添加量が1重量
%未満であると、得られる硬化体の物性が不充分であり
好ましくなく、また30重量%を超えると、得られる硬
化体においてゴムチップの有する弾力性,外観を損うた
め好ましくない。
【0033】本発明の第1の組成物は、前記(A)成分
および(B)成分を所定割合で配合し混合して液状重合
体組成物を調製後、(C)成分であるゴムチップを配合
することにより得られる。液状重合体組成物の調製にあ
たっては、混合装置,混練装置等を用いて0〜120
℃、好ましくは15〜100℃の温度で0.5秒〜8時
間、好ましくは1秒〜5時間かく拌,混合すればよい。
液状重合体組成物の調製は、通常ワンショット法または
プレポリマー法により行う。
【0034】ワンショット法では、まず前記成分のうち
少なくともポリイソシアネート化合物を除く成分を配合
して上記の温度および時間の条件で混合し、混合物を得
る。この混合物にポリイソシアネート化合物および先の
混合で用いなかった添加剤成分を添加して上記の温度お
よび時間の条件で混合することにより、液状重合体組成
物が得られる。得られた液状重合体組成物に所定量のゴ
ムチップを配合し、0〜150℃、好ましくは15〜1
20℃の温度で10秒〜1時間、好ましくは15秒〜4
5分間かく拌混合すればゴムチップ含有硬化性組成物が
得られる。このときの好ましい反応当量比(NCO/O
HまたはNCO/(OH+NH2 )は0.5〜2.5で
ある。
【0035】プレポリマー法では、所定の当量比(NC
O/OHまたはNCO/(OH+NH2 ))が1.7〜
25の範囲で、水酸基含有液状イソプレン系重合体の水
素化物,ポリオール化合物,ポリアミン化合物のうち少
なくとも一つとポリイソシアネート化合物とを、その他
の添加剤の一部または全部の存在下あるいは非存在下に
反応させてプレポリマーを得る。この場合の反応温度は
上記条件と同じであり、反応時間は通常0.1〜10時
間、好ましくは0.5〜8時間である。さらに、このプ
レポリマーに残りの成分を上記の温度および時間の条件
で混合することにより、液状重合体組成物が得られる。
このときの好ましい反応当量比(NCO/OHまたはN
CO/(OH+NH2 ))は0.5〜2.5である。こ
のプレポリマーは空気中の湿気により硬化する性質を有
するので、そのまま用いることもできる。得られた液状
重合体組成物に所定量のゴムチップを配合し、0〜15
0℃、好ましくは15〜120℃の温度で10秒から1
時間、好ましくは15秒〜45分間かく拌混合すればゴ
ムチップ含有硬化性組成物が得られる。
【0036】上記の如くして得られたゴムチップ含有硬
化性組成物を硬化処理することにより、様々な形状の硬
化物を得ることができる。通常は、ゴムチップ含有硬化
性組成物を金型あるいは種々の形状の型枠を使用した
り、コテ塗り等によって任意の形状とすることができ
る。この状態で0〜150℃、好ましくは15〜130
℃にて20秒〜10日間、好ましくは7分間〜7日間硬
化処理することにより、硬化物とすることができる。こ
の様にして得られた硬化物は、比較的高温,高湿下にお
いて光の照射を受けても変色することもないし、機械的
強度も優れているので亀裂が発生しにくい。
【0037】次に、本発明の第2の組成物について説明
する。本発明の第2の組成物は、(A)水酸基含有液状
ジエン系重合体および/または水酸基含有液状イソプレ
ン系重合体の水素化物,(B)ポリイソシアネート化合
物,(C)ゴムチップおよび(D)有機過酸化物からな
組成物であって、組成物中の前記(A)成分と前記
(B)成分と前記(D)成分の割合が1〜30重量%で
あることを特徴とするゴムチップ含有硬化性組成物であ
り、バインダーとして前記(A)成分と前記(B)成分
と前記(D)成分とからなる液状重合体組成物を用いる
ことに特徴を有する。
【0038】(A)成分としては、水酸基含有液状ジエ
ン系重合体および/または水酸基含有液状イソプレン系
重合体を用いる。ここで、水酸基含有液状ジエン系重合
体としては、既知のものを任意に使用でき、または公知
の手法により容易に製造することができる。例えば炭素
数4〜22のジエンモノマー(ブタジエン,イソプレ
ン,クロロプレン,1,3−ペンタジエン,シクロペン
タジエン等)を過酸化水系,水酸基を有するアゾ化合物
(例えば2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−
ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕等),水酸基を
有するパーオキシド(例えばシクロヘキサノンパーオキ
シド等)などを重合開始剤としてラジカル重合すること
により水酸基含有液状ジエン系重合体が得られる。ここ
で、重合開始剤の使用量は特に制限はないが、ジエンモ
ノマー100に対して過酸化水素1.0〜50g、2,
2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエ
チル)プロピオンアミド〕5.0〜100g、シクロヘ
キサノンパーオキサイド5.0〜100gが適当であ
る。重合は無溶媒で行うことも可能であるが、反応の制
御の容易さのため溶媒を用いるのが好ましく、溶媒とし
てはエタノール,イソプロパノール,n−ブタノール等
が通常用いられる。また、反応温度は80〜150℃、
反応時間は0.5〜15時間が適当である。
【0039】さらに、ナフタレンジリチウム等の触媒を
用いてジエンモノマーをアニオン重合させてリビングポ
リマーを製造し、さらにモノエポキシ化合物等を反応さ
せることによっても目的とする水酸基含有液状ジエン系
重合体を得ることができる。この場合の重合は無溶媒で
行うことも可能であるが、ラジカル重合の場合と同様の
理由から溶媒を用いるのが好ましい。溶媒としてはヘキ
サン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素が用いられる。
この時、反応温度は50〜100℃、反応時間は1〜1
0時間が適当である。また、重合時にジエンモノマーに
対し50mol%以下の割合で炭素数2〜22の付加重
合性モノマー、例えばブテン,ペンテン,スチレン,α
−メチルスチレン,アクリロニトリル,アクリル酸およ
びそのエステル,メタクリル酸およびそのエステル,塩
化ビニル,酢酸ビニル,アクリルアミド等を添加するこ
とも出来る。
【0040】重合反応終了後に溶媒を減圧下で蒸留すれ
ば溶剤が除去され、水酸基含有液状ジエン系重合体を得
られる。このようにして得られた水酸基含有液状ジエン
系重合体の数平均分子量は、通常300〜25000、
好ましくは500〜10000であり、水酸基含有量は
0.1〜10meq/g、好ましくは0.3〜7meq
/gである。なお、液状ジエン系重合体の水酸基は分子
鎖末端あるいは分子鎖内部のいずれの位置にあってもよ
いが、分子鎖末端にあるものが望ましい。また、本発明
では二種類以上の水酸基含有液状ジエン系重合体を組合
せて使用することもできる。
【0041】上記水酸基含有液状ジエン系重合体の代わ
りに、あるいは該液状ジエン系重合体と共に、(A)成
分として用いられる水酸基含有液状イソプレン系重合体
の水素化物は、前記本発明の第1の組成物において説明
した(A)水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化
物と同様である。
【0042】(B)成分として用いるポリイソシアネー
ト化合物とは、1分子中に2個またはその以上のイソシ
アネート基を有する有機化合物であって、前記した水酸
基含有液状ジエン系重合体および/または水酸基含有液
状イソプレン系重合体の水素化物の水酸基に対する反応
性イソシアネート基を有するものである。このポリイソ
シアネート化合物の例としては、前記本発明の第1の組
成物における(B)ポリイソシアネート化合物と同様で
ある。
【0043】上記の如き(A)成分と(B)成分の配合
割合については特に制限はないが、通常は(A)成分で
ある水酸基含有液状ジエン系重合体および/または水酸
基含有液状イソプレン系重合体の水素化物の水酸基(O
H)に対する(B)成分であるポリイソシアネート化合
物のイソシアネート基(NCO)の割合(NCO/O
H)が、モル比で最終的に0.3〜25、好ましくは
0.3〜5.0、さらに好ましくは0.5〜4.0とな
るように配合すればよい。
【0044】また、本発明の組成物中に、後述する如き
ポリオール化合物,ポリアミン化合物などの、ポリイソ
シアネート化合物のイソシアネート基と反応する水酸基
やアミノ基を有する化合物を配合する場合には、配合す
る全ての水酸基を有する化合物(水素化物を含む)の水
酸化(OH)と全てのアミノ基を有する化合物のアミノ
基(NH2 )に対するイソシアネート基の割合(NCO
/OHまたはNCO/(OH+NH2 ))が、モル比で
最終的に上記割合となるように配合する。ここで「最終
的」という言葉を用いているのは、実際の硬化体の作製
にあたって下記の様な種々の方法が用いられるからであ
る。
【0045】ワンショット法:全配合成分のうち少なく
ともポリイソシアネート化合物を除く成分を混合し、混
合物を得る。この混合物にポリイソシアネート化合物お
よび先の混合で用いなかった配合成分を添加,混合して
液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNCO/
OHまたはNCO/(OH+NH2 )(モル比)は0.
3〜2.0である。
【0046】プレポリマー法(1):所定の当量比(N
CO/OHまたはNCO/(OH+NH2 ))が1.7
〜25の範囲で、水酸基を有する化合物またはアミノ基
を有する化合物のうち少なくとも1つとポリイソシアネ
ート化合物とを、その他の添加剤の一部または全部の存
在下あるいは非存在下に反応させてプレポリマーを得る
このプレポリマーに残りの成分を混合し、液状重合体組
成物を得る。このときの好ましいNCO/OHまたはN
CO/(OH+NH2 )(モル比)は0.3〜2.0で
ある。この場合、プレポリマーを得るときに反応に関与
した官能基のモル比(NCO/OHまたはNCO/(O
H+NH2 ))は実質的に1.0であるので、最終的な
NCO/OHまたはNCO/(OH+NH2 )は0.3
〜2.0の範囲内にある。
【0047】プレポリマー法(2):所定の当量比NC
O/OHまたはNCO/(OH+NH2 )が1.7〜2
5の範囲で配合全成分を配合し、反応させてプレポリマ
ーを得る。このプレポリマーを空気中の湿気(水)と反
応させる。
【0048】次に、(D)成分として用いる有機過酸化
物としては特に制限はなく、一般に知られている有機過
酸化物であればよい。ただし、バインダーとゴムチップ
間のカップリング反応をより容易に起こさせるため、過
酸化物ラジカルの水素引抜き能力が大きいものを用いる
ことが望ましい。具体的にはジ−t−ブチルペルキシ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブ
チルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルペルオ
キシジイソプロピルベンゼン、n−ブチル−4,4−ビ
ス(t−ブチルペルオキシ)バレエート、1,1−ジ
(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、ジクミルペルオキシド、1,3−ビス
(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルクミルペルオキシド、トリス−(t−ブチルペル
オキシ)トリアジン等の三級炭素を有する過酸化物,メ
チルエチルケトンペルオキシド、メチルイソブチルケト
ンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、メチ
ルシクロヘキサノンペルオキシド、アセチルアセトンペ
ルオキシド等のケトンを有する過酸化物等を挙げること
ができる。これらの中でも、特にメチルエチルケトンペ
ルオキシドやジクミルペルオキシドを用いるのが好まし
い。
【0049】(D)成分の配合量は、後述する(C)成
分であるゴムチップに対して0.01〜5重量部、好ま
しくは0.1〜2.0重量部である。また、本発明では
(D)有機過酸化物と併用して、コバルト,マンガン,
鉄,銅,セリウム等の金属塩を助剤として用いることが
できる。これらは、金属イオンの形で有機過酸化物の分
解触媒となる。助剤の添加量は、(D)有機過酸化物に
対し0.5〜20重量部、好ましくは2〜10重量部で
ある。また、この他に硫黄、N,N−メチルアニリン等
のアミン系化合物、オキシム類、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート,エチレングリコールジメタクリ
レート等の多官能モノマー等も使用可能である。
【0050】本発明の第2の組成物では、上記(A),
(B)および(D)成分からなる液状重合体組成物をバ
インダーとして用い、これに(C)ゴムチップを加えて
ゴムチップ含有硬化性組成物とする。バインダーとして
用いる液状重合体組成物は、上記(A),(B)および
(D)成分を必須成分とするが、所望によりポリオール
化合物,ポリアミン化合物,無機充填材,有機充填材,
粘度調整剤,その他の添加剤を適宜配合することができ
る。これらは、前記本発明の第1の組成物において説明
したものと同様である。
【0051】本発明の第2の組成物は、上記(A),
(B)および(D)成分を所定割合で配合し混合して液
状重合体組成物を調製後、(C)成分であるゴムチップ
を配合することにより得られる。上記(A),(B)お
よび(D)成分からなる液状重合体組成物の調製方法
は、前記した本発明の第1の組成物における液状重合体
組成物の調製方法と同様に、ワンショット法またはプレ
ポリマー法により行なえばよい。
【0052】このようにして得られた液状重合体組成物
に、(C)ゴムチップを配合することにより、本発明の
第2のゴムチップ含有硬化性組成物が得られる。ここ
で、(C)成分として用いるゴムチップは、前記した本
発明の第1の組成物における(C)成分のゴムチップと
同様である。
【0053】バインダーとして用いる前記(A)成分と
前記(B)成分と前記(D)成分とからなる液状重合体
組成物のゴムチップへの添加量は、ゴムチップ組成物中
の量が1〜30重量%となるようにする。液状重合体組
成物のゴムチップへの添加量が1重量%未満であると、
得られる硬化物の物性が不充分であり好ましくなく、ま
た30重量%を超えると、得られる硬化体においてゴム
チップの有する弾力性,外観を損うため好ましくない。
また、(C)ゴムチップと共に所望に応じて歴青物質を
適宜配合することができる。歴青物質としては、ストレ
ートアスファルト,ブローンアスファルト,セミブロー
ンアスファルト,溶剤脱歴アスファルト等の石油アスフ
ァルト、石油ピッチ、石炭タール、石炭ピッチなどを用
いることができ、その配合割合は(A)成分である水酸
基含有液状ジエン系重合体および/または水酸基含有液
状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対し1
000重量部以下、好ましくは500重量部以下であ
る。
【0054】本発明の第2のゴムチップ含有硬化性組成
物の調製にあたっては、上記の如くして得られた液状重
合体組成物に所定量の(C)ゴムチップを配合し、混合
装置,混練装置,撹拌装置を用いて0〜120℃、好ま
しくは15〜100℃の温度で2秒〜10時間、好まし
くは5秒〜5時間混合すればよい。このようにして得ら
れたゴムチップ含有硬化性組成物を硬化処理することに
より、さまざまな形状の硬化物を得ることができる。通
常は、ゴムチップ含有硬化性組成物を金型あるいは種々
の形状の型枠を使用したり、コテ塗り等によって任意の
形状とすることができる。この状態で0〜150℃、好
ましくは15〜130℃にて20秒〜10日間、好まし
くは7分間〜7日間硬化処理することにより硬化物とす
ることができる。得られた硬化物は、機械的強度が優れ
ている。
【0055】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明する。
【0056】製造例1 (1)水酸基含有液状ポリイソプレンの調製 1lのステンレス製耐圧反応容器にイソプレン200
g,濃度20%の過酸化水素水40gおよびイソプロパ
ノール100gを仕込み、温度120℃、反応時間2時
間の条件で反応を行った。反応中、圧力は最高8kg/
cm2 Gに達した。反応終了後、分液ロートに反応混合
物を入れ、600gの水を添加して振とうし、次いで3
時間静置した後、油層を分取した。この油層から溶媒,
モノマー,低沸点成分を2mmHg、100℃、2時間
の条件で留去し、水酸基含有液状ポリイソプレン(収率
66重量%)を得た。このものの数平均分子量は224
0、水酸基含有量は、0.96meq/g、粘度は64
ポイズ/30℃、臭素価220g/100gであった。
このときの1分子当たりの平均水酸基数は2.15であ
る。
【0057】(2)水酸基含有液状ポリイソプレンの水
素化物の調製 製造例1の(1)で得た水酸基含有液状ポリイソプレン
100g,ルテニウム含量5重量%のルテニウムカーボ
ン触媒5gおよび溶媒としてシクロヘキサン100gを
仕込み、50kg/cm2 Gの水素圧下で150℃にて
6時間水素化反応を行った。反応終了後、0.45μの
メンブランフィルターを通して反応溶液から触媒を分離
除去した後、2mmHg、110℃、2時間の条件で溶
媒を留去した。その結果、水酸基含有液状ポリイソプレ
ンの水素化物が得られた。このものの数平均分子量23
10、水酸基含有量は0.94meq/g、粘度は65
0ポイズ/30℃、臭素価1g/100gであった。こ
のときの1分子当たりの平均水酸基数は2.17であ
る。
【0058】製造例2 (1)水酸基含有液状ポリイソプレンの調製 1lのステンレス製耐圧反応容器にイソプレン200
g,濃度30%の過酸化水素水100gおよびイソプロ
パノール300gを仕込み、温度115℃、反応時間
2.5時間の条件で反応を行った。反応中、圧力は最高
7kg/cm2Gに達した。反応終了後、分液ロートに
反応混合物を入れ、600gの水を添加して振とうし、
次いで3時間静置した後、油層を分取した。この油層か
ら溶媒,モノマー,低沸点成分を2mmHg、100
℃、2時間の条件で留去し、水酸基含有液状ポリイソプ
レン(収率71重量%)を得た。このものの数平均分子
量は1380、水酸基含有量は1.55meq/g、粘
度は46ポイズ/30℃であった。このときの1分子当
たりの平均水酸基数は2.14である。
【0059】(2)水酸基含有液状ポリイソプレンの水
素化物の調製 製造例2の(1)で得た水酸基含有液状ポリイソプレン
100g,ルテニウム含量5重量%のルテニウムカーボ
ン触媒5gおよび溶媒としてシクロヘキサン100gを
仕込み、50kg/cm2 Gの水素圧下で150℃にて
6時間水素化反応を行った。反応終了後、0.45μの
メンブランフィルターを通して反応溶液から触媒を分離
除去した後、2mmHg、110℃、2時間の条件で溶
媒を留去した。その結果、水酸基含有液状ポリイソプレ
ンの水素化物が得られた。このものの数平均分子量14
20、水酸基含有量は1.54meq/g、粘度は29
8ポイズ/30℃、臭素価1g/100gであった。こ
のときの1分子当たりの平均水酸基数は2.19であ
る。
【0060】実施例1〜3 表1に示した所定量の水酸基含有液状イソプレンの水素
化物を反応容器に採取し、これに所定量のポリイソシア
ネート化合物を配合し、25℃で5分間かく拌して液状
重合体組成物を得た。得られた組成物100重量部に対
し、粒径2mmのSBRゴムチップ1000重量部を配
合し、25℃にて10分間かく拌してゴムチップ含有硬
化性組成物を得た。得られた組成物を10×150×3
00mmの金型に採取し、120℃にて200kgf/
cm2 Gの加圧下で15分間プレスして硬化体を得た。
得られた硬化体を、キセノンウェザーメーター(スガ試
験機製)にて所定時間キセノン照射(試験条件:ブラッ
クパネル温度60℃,湿度60%,120分/1サイク
ル中18分間降雨)後、耐黄変性(キセノン照射500
時間),耐クラック性(キセノン照射2000時間)を
評価した。耐候性(キセノン照射1000時間)はJI
S K−6301に準拠した引張試験(下式にて引張り
強さ低下率(%)を算出)にて評価した。結果を表1に
示す。
【0061】
【数2】
【0062】実施例4および5 表1に示した所定量の水酸基含有液状イソプレンの水素
化物を反応容器に採取し、80℃に昇温した後、1時間
真空脱水を実施した。次いで、徐々に25℃まで降温
し、所定量のポリイソシアネート化合物を配合し、80
℃にて4時間反応させて分子鎖末端にイソシアネート基
を有する液状重合体組成物を得た。得られた組成物10
0重量部に対し、粒径2mmのSBRゴムチップ100
0重量部を配合し、25℃にて10分間かく拌してゴム
チップ含有硬化性組成物を得た。得られた組成物より実
施例1と同様の方法で硬化体を得、その物性を評価し
た。結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】*1 水添ジフェニルメタンジイソシアネ
ート,ディスモジュールW,住友バイエルウレタン
(株)製,NCO含量31.8重量% *2 純ジフェニルメタンジイソシアネート,日本ポリ
ウレタン(株)製,NCO含量33.6重量%*3 廃タイヤゴムチップ[SBRゴムチップ,平均粒
径3mm,チップ状,東洋ゴム工業(株)製] *4 目視により観察*5 サンプルを折り曲げて、目視で観察*6 JIS K6301に準拠
【0065】比較例1〜3 実施例1において、水酸基含有液状イソプレンの水素化
物の代わりに水酸基含有液状ポリブタジエンR−45H
T(出光アトケム(株)製,OH含量0.84meq/
g)を用いたこと、およびその他の原料を表2に示す所
定量用いたこと以外は同様にしてゴムチップ含有硬化性
組成物を得、さらに硬化体を得て、実施例1と同様にし
てその物性を評価した。結果を表2に示す。なお、表2
中の*1〜*6は、表1と同様である。
【0066】比較例4 液状重合体組成物としてMC−50(出光アトケム
(株)製,分子鎖末端にイソシアネート基を有する液状
ジエン系重合体,NCO含量5.0重量%)100重量
部に対し粒径2mmのSBRゴムチップ1000重量部
配合し、25℃にて10分間かく拌混合してゴムチップ
含有硬化性組成物を得た。得られた組成物を実施例1と
同様の方法より硬化体とし、その物性を評価した。結果
を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】実施例6,7および参考例1,2 表3に示した所定量の水酸基含有液状イソプレンの水素
化物を採取し、これにゴムチップを除く原料を所定量配
合し、25℃で1分間十分にかく拌した。これに、所定
量のゴムチップを添加し、混合機を用いて25℃で2分
間よく混合してゴムチップ含有硬化性組成物を得た。得
られた組成物を300×150×10mmの金型に流し
込み、120℃にて180kgf/cm2Gの加圧下で
1時間プレスして硬化体を得た。得られた硬化体の物性
をJIS K6301に準拠して評価した。結果を表3
に示す。なお、表3中の*1は液状ジフェニルメタンジ
イソシアネート[(カルボジイミド化ジフェニルメタン
ジイソシアネート),日本ポリウレタン(株)製,NC
O含量29.1重量%]である。*2はメチルエチルケ
トンパーオキサイド[カヤメックM,化薬アクゾ(株)
製]である。*3はナフテックスコバルト6%T[日本化
学産業(株)製]である。*4は廃タイヤゴムチップ
[SBRゴムチップ,平均粒径3mm,チップ状,東洋
ゴム工業(株)製]である。
【0069】
【表3】
【0070】実施例8,9および比較例5 表4に示した所定量の水酸基含有液状ジエン系重合体M
C−50(水酸基含有液状ジエン系重合体のMDIプレ
ポリマー,出光アトケム(株)製,イソシアネート含量
5.0重量%)を採取し、これにゴムチップを除く原料
を所定量配合し、25℃で2分間十分にかく拌した。こ
れに所定量のゴムチップを添加し、混合機を用いて15
分間よく混合してゴムチップ含有硬化性組成物を得た。
得られた組成物を300×150×10mmの金型に流
し込み、30℃にて1週間硬化させて硬化体を得た。得
られた硬化体の物性をJIS K6301に準拠して評
価した。結果を表4に示す。
【0071】
【0072】*1 液状ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(カルボジイミド化ジフェニルメタンジイソシアネ
ート),日本ポリウレタン(株)製,NCO含量29.
1重量% *2 メチルエチルケトンパーオキサイド,カヤメック
M,化薬アクゾ(株)製 *3 カヤクミル−D,化薬アクゾ(株)製 *4 ナフテックスコバルト6%T(日本化学産業
(株)製) *5 半井化学薬品(株)製*6 廃タイヤゴムチップ[SBRゴムチップ,平均粒
径3mm,チップ状,東洋ゴム工業(株)製]
【0073】
【発明の効果】本発明のゴムチップ含有硬化性組成物よ
り得られる硬化体は、比較的高温,高湿下において光の
照射を受けても変色することがない上に、機械的強度が
優れているので亀裂を生ずることがない。従って、本発
明のゴムチップ含有硬化性組成物は、道路舗装材,床
材,緩衝材等の材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 作間 薫 山口県徳山市新宮町1番1号 出光石油 化学株式会社内 (72)発明者 織戸 敬 東京都千代田区丸の内三丁目1番1号 出光石油化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−127641(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 21/00 C08L 75/14 - 75/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水酸基含有液状イソプレン系重合
    体の水素化物,(B)ポリイソシアネート化合物および
    (C)ゴムチップからなる組成物であって、組成物中の
    前記(A)成分と前記(B)成分の割合が1〜30重量
    %であることを特徴とするゴムチップ含有硬化性組成
    物。
  2. 【請求項2】 (A)水酸基含有液状ジエン系重合体お
    よび/または水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素
    化物,(B)ポリイソシアネート化合物,(C)ゴムチ
    ップおよび(D)有機過酸化物からなる組成物であっ
    て、組成物中の前記(A)成分と前記(B)成分と前記
    (D)成分の割合が1〜30重量%であることを特徴と
    するゴムチップ含有硬化性組成物。
JP3027637A 1991-01-30 1991-01-30 ゴムチップ含有硬化性組成物 Expired - Lifetime JP3046367B2 (ja)

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