JP2963938B2 - 液状重合体組成物 - Google Patents

液状重合体組成物

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JP2963938B2
JP2963938B2 JP2311443A JP31144390A JP2963938B2 JP 2963938 B2 JP2963938 B2 JP 2963938B2 JP 2311443 A JP2311443 A JP 2311443A JP 31144390 A JP31144390 A JP 31144390A JP 2963938 B2 JP2963938 B2 JP 2963938B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は液状重合体組成物に関し、詳しくは貯蔵安定
性にすぐれ、しかも耐候性の良好な硬化体を与えること
のできる液状重合体組成物に関するものである。
[従来の技術] 弾性体、電気絶縁材、塗膜材(コーティング材)、ラ
イニング材、塗料、接着剤、止水材、制振材、発泡剤な
ど、広範な用途に供せられる液状重合体組成物として、
従来、活性水素基含有液状ジエン系重合体と過剰のポリ
イソシアネート化合物とを反応させて得られる分子鎖末
端にイソシアネート基を有する液状ジエン系重合体のイ
ソシアネート基を、活性水素含有化合物によりブロック
したものならびにポリオール化合物および/またはポリ
アミン化合物からなる組成物が知られている(特開昭62
−17067号公報)。
しかしながら、この液状重合体組成物を構成する液状
ジエン系重合体は、その分子鎖中に不飽和結合を有して
おり、このためこの液状重合体組成物から得られる硬化
体は耐候性に劣り、用途が著しく限定されるという不都
合があった。
一方、この耐候性を改良するために、ポリヒドロキシ
炭化水素系重合体の水素添加物および活性水素服有化合
物によりブロックしたポリイソシアネート化合物からな
る液状重合体組成物が提案されている(特開昭56−5781
9号公報)。
ところが、この液状重合体組成物から得られる硬化体
は耐候性にはすぐれるものの、液状重合体組成物自体が
長期間にわたる貯蔵時に、活性水素含有化合物によりブ
ロックしたポリイソシアネート化合物が徐々に解離し
て、貯蔵安定性を劣化させるという欠点を有していた。
[課題を解決しようとする課題] 本発明は、貯蔵安定性にすぐれ、しかも良好な硬化体
を与えることのできる液状重合体組成物を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記目的を達成するため、液状重合体
組成物を構成する液状重合体とこれに配合する成分につ
いて種々検討を重ねた結果、液状重合体として分子鎖に
存在するイソシアネート基を活性水素含有化合物により
ブロックした液状ジエン系重合体の水素化物を用い、配
合成分としてポリオール化合物および/またはポリアミ
ン化合物を用いることによって、貯蔵安定性にすぐれ、
しかも耐候性の良好な硬化体を与える液状重合体組成物
が得られるということを見い出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、分子鎖に存在するイソシアネー
ト基を活性水素含有化合物によりブロックした液状ジエ
ン系重合体の水素化物ならびにポリオール化合物および
/またはポリアミン化合物からなる液状重合体組成物
(ただし、シリコーンオイルを含有するものを除く。)
を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液状重合体応組成物を構成する主剤は、分子
鎖に存在するイソシアネート基を活性水素化合物により
ブロックした液状ジエン系重合体の水素化物である、 このものはたとえば次のようにして製造することがで
きる。
活性水素基含有液状ジエン系重合体を原料として、ま
ず、この重合体を水素化し、活性水素基含有液状ジエン
系重合体の水素化物を製造する。この重合体の水素化物
に過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて、分子
鎖に存在するイソシアネート基を有する液状ジエン系重
合体の水素化物を製造する。このようにして得られる重
合体の水素化物は、分子鎖にイソシアネート基を有する
プレポリマーである。
次いで、この重合体の水素化物に活性水素含有化合物
を反応させて、分子鎖に存在するイソシアネート基を活
性水素化合物によりブロックした液状ジエン系重合体の
水素化物を得ることができる。この重合体の水素化物は
加熱によって活性水素含有化合物を解離し、反応性のプ
レポリマーに戻る性質を有する。
本発明において、前記活性水素基含有液状ジエン系重
合体としては、水酸基、アミノ着、カルボキシル基など
の活性水素基を有する液状ポリブタジエン、液状ポリイ
ソプレン、液状ポリクロロプレン、液状ポリ1,3−ペン
タジエンなどの液状ジエン系重合体が用いられる。
これら液状ジエン系重合体はブタジエン−イソプレン
共重合体であってもよく、また、炭素数2〜22の付加重
合性モノマー(ブテン、ペンテン、スチレン、α−メチ
ルスチレン、アクリロニトリル、アクリル酸およびエス
テル、メタクリル酸およびそのエステル、塩化ビニル、
酢酸ビニル、アクリルアミドなど)との共重合体であっ
てもよい。
また、活性水素基は、分子鎖末端または分子鎖内部に
存在していてもよいが、分子鎖末端に存在するものが殊
に好ましい。
水酸基含有液状ジエン系重合体は、ジエン系モノマー
を過酸化水素、水酸基を有するアゾ化合物〔たとえば2,
2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエ
チル)−プロピオンアミドなど]〕または水酸基を有す
るパーオキシド(たとえばシクロヘキサノンパーオキシ
ドなど)を重合開始剤としてラジカル重合することによ
る、水酸基含有液状ジエン系重合体が得られる。重合開
始剤の使用量はジエン系モノマー100gに対してたとえば
過酸化水素水1.0〜50g、2,2′−アゾビス[2−メチル
−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]5.
0〜100g、シクロヘキサノンパ−オキシド5.0〜100gが適
当である。重合は無溶媒で行うことも可能であるが、反
応の制御の容易さなどのため溶媒を用いるのが好まし
い。溶媒としてはエタノール、イソプロパノール、n−
ブタノールなどが通常用いられる。反応温度は80〜150
℃、反応時間は0.5〜15時間が適当である。
また、ナフレタンジリウムなどの触媒を用いてイソプ
レン系モノマーをアニオン重合させてリビングポリマー
を製造し、さらにモノエポキシ化合物などを反応させる
ことによっても水酸基含有液状ジエン系重合体を得るこ
とができる。重合は無溶媒で行うことも可能であるが、
ラジカル重合の場合と同様の観点から溶媒を用いるのが
好ましい。溶媒としてはヘキサン、シクロヘキサンなど
の飽和炭化水素が用いられる。反応温度は50〜100℃、
反応時間は1〜10時間が適当である。
反応終了後に溶液を現圧下で蒸留すれば溶剤が除去さ
れ、水酸基含有液状ジエン系重合体が得られる。この水
酸基含有液状ジエン系重合体の数平均分子量は、通常30
0〜25000、好ましくは500〜10000であり、水酸基含有量
は通常0.1〜10meq/g、好ましくは0.3〜7meq/gである。
また、構造的にはシス−1,4およびトランス−1,4構造の
合計が70%以上を占めるものが好ましい。
アミノ基含有液状ジエン系重合体は、アゾビスイソブ
チロニトリルなどのニトリル基を有するラジカル重合開
始剤を用いてジエン系モノマーを重合し、ニトリル基含
有液状ジエン系重合体を製造し、これを水素化すること
によって製造することができる。
また、カルボキシル基含有液状ジエン系重合体は、前
記水酸基含有液状ジエン系重合体に無水マレイン酸など
のジカルボン酸化合物を反応させることにより容易に製
造することができる。
本発明においては、このような活性水素基含有液状ジ
エン系重合体を水素化してその水素化物を得る。
たとえば水酸基含有液状ジエン系重合体を水素化する
には、均一系触媒を用いる場合、ヘキサン、シクロヘキ
サンなどの飽和炭化水素やベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜150℃の反
応温度で常圧〜50kg/cm2の水素圧下、水素添加反応が行
われる。均一系触媒としては遷移金属ハライドとアルミ
ニウム、アルカリ土類金属もしくはアルカリ金属などの
アルキル化物との組合せによるチーグラー触媒などを、
重合体の二重結合当たり0.01〜0.1mol%程度使用する。
反応は通常1〜24時間で終了する。
不均一系触媒などを用いる場合、ヘキサン、シクロヘ
キサンなどの飽和炭化水素やベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、エタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコール類などまたはこ
れらの混合系を溶媒とし、常温〜200℃の反応温度で常
圧〜100kg/cm2の水素圧下、水素添加反応が行われる。
不均一系触媒としてはニッケル、コベルト、パラジウ
ム、白金、ロジウム、ルテニウムなどの触媒を単独でま
たはシリカ、ケイソウ土、アルミナ、活性炭などの担体
に担持して用い、使用量は重合体重量に対し0.05〜10wt
%が適当である。これらの触媒は、混合して用いてもよ
い。反応は通常1〜48時間で終了する。
反応終了後に触媒をろ別して、溶液を減圧下で蒸留す
れば溶剤が除去され、水酸基含有液状ジエン系重合体の
水素化物が得られる。
アミノ基、カルボキシ基などを含有する液状ジエン系
重合体の水素化も同様にして行うことができる。
このようにして得られる活性水素基含有液状ジエン系
重合体の水素化物は、数平均分子量は通常300〜25000、
好ましくは500〜10000であり、活性水素基含有量は0.1
〜10meq/gであるのが望ましい。
水素化反応後における重合体中の不飽和二重結合の水
素化の割合(水素化率)は下式で表される。
A=水素化前の重合体の臭素価 B=水素化後の重合体の臭素価 水素化物の水素化率は50%以上、好ましくは70%以上
である。
本発明においては、2種以上の活性水素基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物を用いてもよく、また、本発明
の効果を損なわない範囲で活性水素基含有液状ジエン系
重合体との混合物を用いてもよい。
なお、良好な物性を有する硬化体を得るためには、用
いる活性水素基含有液状ジエン系重合体の水素化物の1
分子当たりの平均活性水素基数が、好ましくは1.7以
上、さらに好ましくは2.0以上であることが望ましい。
1分子当たりの平均活性水素基数は、次式で表すこと
ができる。
C=1分子当たりの平均活性水素基数 D=活性水素基含量(meq/g) E=数平均分子量 本発明においては、このようにして得られた活性水素
基含有液状ジエン系重合体に過剰のポリイソシアネート
化合物を反応させて、イソシアネート基を有する液状ジ
エン系重合体の水素化物を得る。
本発明において用いるポリイソシアネート化合物と
は、1分子中に2個またはそれ以上のイソシアネート基
を有する有機化合物であって。前記活性水素基含有液状
ジエン系重合体の活性水素基に対する反応性イソシアネ
ート基を有するものである。このポリイソシアネート化
合物の例としては、通常の芳香族、脂肪族および脂環族
のものを挙げることができ、たとえばトリレンジイソシ
アネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、
ドデカンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート(MDI)、カルボジイミド変性ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テト
ラメチルキシリレンジイソイアネート(TMXDI)、トラ
ンスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、フェニ
レンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシア
ネート、o−トルイジンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェー
ト、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、リジン
エステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリ
イソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシ
アネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリ
イソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネー
ト、イソプロピルベンゼン−2,4ジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI),水素添加ジフェニルメタン
ジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネー
ト、前記ポリイソシアネート化合物の環化三量体(イソ
シアヌレート変性体)やエチレングリコール、トリメチ
ロールプロパン、ポリエーテルポリオール、ポリマーポ
リオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポ
リエステルポリオール、アクリレウポリオール、ポイア
ルカジエンポリオール、部分ケン化エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ヒマシ油系ポリオールなどのポリオール化
合物と前記ポリイソシアネート化合物との付加反応物な
どが用いられる。
このポリイソシアネート化合物は過剰量配合する。す
なわち、活性水素基含有液状ジエン系重合体の水素化物
の活性水素基に対し、イソシアネート基の割合がモル比
で2.0〜25、好ましくは2.5〜20となるようにする。反応
温度は10〜150℃、好ましくは20〜130℃であり、反応時
間は0.5〜15時間、好ましくは1〜10時間である。
なお、所望によりジオクチルフタレートなどの粘度調
整剤や、トルエン、キシレンなどの溶剤を反応時または
反応前後に添加してもよい。
このようにして得たイソシアネート基を有する液状ジ
エン系重合体の水素化物に、活性水素含有化合物を反応
させて、本発明の液状重合体組成物を構成する主剤であ
るイソシアネート基を活性水素によりブロックした液状
ジエン系重合体の水素化物を得ることができる。
活性水素含有化合物としては、フェノール、クレゾー
ル、キシレノール、エチルフェノール、イソプロピルフ
ェノール、第三級ブチルフェノール、第三級オクチルフ
ェノール、チモール、ニトロフェノール、クロロフェノ
ール、ナフトールなどのフェノール系化合物、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレン
グリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メ
チルカルビトール、ベンジルアルコール、フェニルセロ
ソルブ、フルフリルアルコール、シクロヘキサノールな
どのアルコール系化合物、マロン酸ジメチル、マロン酸
ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどの
活性メチレン系化合物、ブチルメルカプタン、第三級ド
デシルメルカプタン、チオフェノールなどのメルカプタ
ン系化合物、アセトアニリド、アセトアニシジド、酢酸
アミド、アクリルアミド、ベンズアミドなどの酸アミド
系化合物、コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどのイ
ミド系化合物、ジフェニルアミン、フェニルナフチルア
ミン、アニリン、カルバゾールなどのアミン系化合物、
イミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾ
ール化合物、尿素、チオ尿素、エチレン尿素などの尿素
系化合物、N−フェニルカルバミン酸フェニル、2−オ
キサゾリドンなどのカルバミン酸塩系化合物、エチレン
イミンなどのイミン系化合物、ホルムアルドキシム、ア
セトアルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘ
キサノンオキシムなどのオキシム系化合物を挙げること
ができる。
この活性水素含有化合物は、イソシアネート基を有す
る液状ジエン系重合体の水素化物のイソシアネート基に
対し、活性水素含有化合物の活性水素の割合がモル比で
0.9〜25、好ましくは1.0〜20になるように添加する。反
応温度は10〜150℃、好ましくは15〜130℃、反応時間は
0.1〜20時間、好ましくは0.5〜18時間である。
本発明は、前記のようにして得られたイソシアネート
基を活性水素含有化合物によりブロックした液状ジエン
系重合体の水素化物ならびにポリオール化合物および/
またはポリアミン化合物からなる液状重合体組成物を提
供する。
ポリオール化合物とは1分子中に2個以上の水酸基を
有する化合物であり、低分子量ポリオール、重合型ポリ
オール、ヒマシ油系ポリオールが挙げられる。
低分子量ポリオールとしては、一級ポリオール、二級
ポリオール、三級ポリオールのいずれを用いてもよい。
具体的には、たとえば1,2−プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブ
タンジオール、2,3−ブタンジオール1,2−ペンタンジオ
ール、2,3−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオー
ル、2,4−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサ
ンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、N,
N−ビス−2−ヒドロキシプロピルアミン、N,N−ビスヒ
ドロキシイソプロピル−2−メチルピペラジン、ビスフ
ェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの少なく
とも1個の二級炭素に結合した水素基を含有する低分子
量ポリオールが挙げられる。
さらに、ポリオールとして二級炭素に結合した水酸基
を含有しないエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペ
ンタエリスリトールなどを用いることもできる。これら
ポリオールの分子量は50〜500の範囲のものである。
ポリウレタン原料として用いられるポリエーテルポリ
オールおよびその変性体、ポリテトラエチレンエーテル
グリコール、テトラヒドロフラン/アルキレンオキサイ
ド共重合体ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、
ポリエステルオール、ポリジエン系ポリオール、部分ケ
ン化エチレン−酢酸ビニル共重合体などの重合型ポリオ
ールが用いられる。
これらのポリオール数平均分子量は通常500〜10000で
ある。
さらに、ヒマシ油、水素化ヒマ油、ヒマシ油エステル
交換物などのヒマシ油系ポリオールを用いることができ
る。
これらのポリオール化合物は2種以上を混合して用い
てもよい。
次に、本発明において用いるポリアミン化合物は、1
分子中に2個以上の、活性水素を有するアミノ基を持つ
化合物である。
具体的には、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシプ
ロピレンポリアミンなどの脂肪族ポリアミン3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタンなど
の脂肪族ポリアミン、3,3′−ジシクロ−4,4′−ジアミ
ノジフェルニメタン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジ
アミン、3.5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミンなどの
芳香族ポリアミンなどを挙げることができる。
これらポリオール化合物やポリアミン化合物の配合割
合は、通常は前記イソシアネート基を活性水素化合物に
よりブロックしたジエン系重合体の水素化物100重量部
に対して、ポリオール化合物もしくはポリアミン化合物
または双方を1〜1000重量部、好ましくは3〜200重量
部配合する。
本発明は、イソシアネート基を活性水素含有化合物に
よりブロック化した液状ジエン系重合体の水素化物なら
びにポリオール化合物および/またはポリアミン化合物
からなる液状重合体組成物であるが、所望により他の添
加剤を配合することができる。
所望により配合しうる添加剤としては、無機充填材、
有機充填材、触媒(硬化促進剤)、粘度調整剤、溶剤、
粘着性付与樹脂、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、難熱剤、消泡剤、発泡防止剤などを挙げることがで
きる。
無機充填材としては、亜鉛、アスベスト、アルミナ、
アルミニウム、カオリンクレー、ガラス球、ガラスフレ
ーク、ガラス繊維、炭素(チャンネルブラック、ファー
ネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラッ
ク)、炭素繊維、カスミ石、クリオライト、グラファイ
ト、シリカ、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、スレート
粉、ゼオライト、石英粉、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、タルク、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、長石
粉、銅、ニッケル、二流化モリブデン、硫酸バリウム、
ホワイティング、ロウ石クレー、マイカ、セッコウなど
を挙げることができる。
有機充填材としては、ゴム粉末、セルロース、リグニ
ン、キチン質、皮革粉、ヤシ殻、木粉、木綿、麻、羊
毛、絹などの天然系の繊維、ナイロン、ポリエステル、
ビニロン、アセテート、アクリルなどの合成繊維、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンフタレート、ポリブチレンフタレー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルクロライ
ド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの合成樹脂粉末
または顆粒などを挙げることができる。
これらの無機充填材、有機充填材の配合量については
特に制限はないが、通常はイソシアネート基を活性水素
含有化合物によりブロックした液状ジエン系重合体の水
素化物100重量部に対し、0.5〜500重量部、好ましくは
5〜200重量部である。
また、硬化反応を促進するために、トリエチレンジア
ミン、テトラメチルグアニジン、N,N,N′,N′−テトリ
メチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペ
ンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチル
アミノエチル)エーテル、1,2ジメチルイミダゾール、
N−メチル−N′−(2−ジメチルアミノ)−エチルピ
ペラジン、ジアザビシクロウンデセンなどの三級アミン
またはこれらのカルボン酸塩、スタナスオクトエート、
ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカル
ボキシレート、ジブチルチンジマレエート、ジオクチル
チンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、フェニル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛などの
有機金属化合物などを触媒(硬化促進剤)として添加す
ることができる。これら触媒は、前記イソシアネート基
を活性水素含有化合物によりブロックした液状ジエン系
重合体の水素化物100重量部に対し、最大10重量部とす
る。10重量部を越えて用いると、硬化促進効果が限界と
なるばかりでなく、局部的な異常反応(ゲル化)を生起
する危険性が高くなるので望ましくない。
本発明においてはまた、ジオクチルフタレートなどの
可塑剤、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系などのプ
ロセスオイル、オレフィンオリゴマー、アルキルベンゼ
ン、アルキルナフタレン、アルキルジフェニルエタン、
などの粘度調整剤を配合することもできる。
これら粘度調整剤の配合についても特に制限はない
が、通常はイソシアネート基を活性水素含有化合物によ
りブロックした液状ジエン系重合体の水素化物100重量
部に対し、200重量部以下、好ましくは100重量部以下で
ある。
粘着力、接着後の調整のために、アルキルフェノール
樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレ
ンホルムアルデヒド樹脂、ロジン、水添ロジン、クマロ
ン樹脂、脂肪族および脂環族および芳香族石油樹脂など
の粘着付与樹脂の配合も可能である。
耐熱性、耐候性向上のためにヒンダードフェノール
系、ヒンダードアミン系、ベンゾントリアゾール系など
の老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤やリン化合
物、ハロゲン化合物、酸化アンチモンなどの難熱剤、シ
リコーン化合物などの消泡剤、ゼオライト、生石灰など
の発泡防止剤を配合してもよい。
本発明においては、前記成分を前記割合で配合して混
合装置、混練装置などを用いて混合し、液状重合体組成
物を調整する。
調整された液状重合体組成物は、80〜250℃、好まし
くは90〜200℃にて25〜120分間、好ましくは10〜90分間
硬化処理することにより硬化体を得ることができる。
[実施例] 以下、製造例、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに詳しく説明する。
製造例 (1)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の調製 1lのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン200g、
濃度20%の過酸化水素40gおよびイソプロパノール100g
を仕込み、温度120℃、反応時間2時間の条件で反応を
行った。反応中、圧力は最高8kg/cm2Gまで達した。反応
終了後、分液ロートに反応混合物を入れ、600gの水を添
加して振とうし3時間静置した後、油層を分取した。こ
の油層から溶媒、モノマー、低沸点成分を2mmHg、100
℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン(収率66重量%)を得た。このも
のの数平均分子量は2240、水酸基含有量は0,96meq/g、
粘度は64ポイズ/30℃、臭素価220g/100gであった。この
ときの1分子当たりの平均水酸基数は2.15であった。ま
た、1H−NMRによる構造解析結果は、トランス−1,4構造
57%、シス−1,4構造33%、1,2構造6%、3,4構造4%
であった。
(2)分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレン
の水素価物の調製 製造例(1)で得た分子鎖末端に水酸基を有する液状
ポリイソプレン100g、ルテニウム含量5重量%のルテニ
ウムカーボン触媒5gおよび溶媒としてシクロヘキサン10
0gを仕込み、50kg/cm2Gの水素圧下で150℃にて6時間水
素化反応を行った。反応終了後、0.45μのメンブランフ
ィルターを通して反応溶液から触媒を分離除去した後、
2mmHg、110℃、2時間の条件で溶媒を留去した。その結
果、分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレンの
水素化物が得られた。このものの数平均分子量は2310、
水酸基含有量は0.94meq/g、粘度は402ポイズ/30℃、臭
素価1g/100gであった。このときの1分子当たりの平均
水酸基数は2.17であった。
(3)分子鎖末端にイソシアネート基を有する液状ポリ
イソプレンの水素化物の調製 製造例(2)で得た分子鎖末端に水酸基を有する液状
ポリイソプレンの水素化物100重量部を採取し、80℃に
加熱した後、真空ポンプにて1時間脱水を実施した。
次いで、60℃に降温させた後、2,4−トリレンジイソ
シアネート(2,4−TDI)を所定量配合した。
続いて、徐々に80℃に昇温した後、5時間反応させ
て、分子鎖末端にイソシアネート基を有する液状ポリイ
ソプレンの水素化物を得た。
(4)分子鎖末端のイソシアネート基を活性水素含有化
合物によりブロックした液状ポリイソプレンの水素化物
の調製 製造例(3)で得た分子鎖末端にイソシアネート基を
有する液状ポリイソプレンの水素化物を、続いて80℃に
加熱した。
次いで、メチルエチルケトンオキシムを分子鎖末端の
イソシアネート基液状ポリイソプレンの水素化物のイソ
シアネート基に対する活性水素の比が1.1となるよう添
加した。
続いて、80℃で6時間反応させ、分子鎖末端のイソシ
アネート基を活性水素含有化合物(メチルエチルケトン
オキシム)でブロックした液状ポリイソプレンの水素化
物を得た。
実施例1〜4 液状重合体組成物および硬化体の製造と評価 製造例(4)で得た分子鎖末端のイソシアネート基を
活性水素化合物でブロックした液状ポリイソプレンの水
素化物を採取し、反応促進剤を所定添加した。
次いで、実施例1では、25℃において1,4−ブタンジ
オールを添加した。実施例2では、25℃において2−エ
チル1,3ヘキサンジオールを添加した。実施例3では、2
5℃においてヘキサメチレンジアミンを添加した。実施
例4では、25℃において、3,3′ジクロロ4,4′−ジアミ
ノフェニルメタンを添加した。
続いて、25℃で5分間混合撹拌し、目的とする液状重
合体組成物を得た。各々の液状重合体組成物を厚さ2mm
×幅50mm×長さ100mmの金型に流し込み、150℃で60分加
熱して硬化体を得た。各々の硬化体をキセノン照射試験
機によって、耐候性試験を実施し、試験後のサンプルの
表面状態を確認した。
また、貯蔵安定性を評価するため、得られた液状重合
体組成物をガラス性サンプルびんに採取し、密封状態に
して50℃、10日間加熱放置後の粘度の変化を確認した。
これらの条件と結果を第1表に示す。
比較例1〜2 分子鎖末端のイソシアネート基を活性水素含有化合物
でブロックした液状ジエン系重合体として、広野化学
(株)製 Q−9061(イソシアネート含有量4.0wt%)
を100重量部採取し、比較例−1では1,4ブタンジオール
をNCO/OH−1.05(モル比)なるよう添加した。比較例−
2ではヘキサメチレンジアミンをNCO/NH2=1,05(モル
比)となるよう添加した。液状重合体組成物の調製、硬
化体の製造および評価は実施例の同様である。
これらの条件と結果を第2表に示す。
比較例3 ポリヒドロキシ炭化水素系重合体の水添物としてポリ
エーテルH[三菱化成(株)製、水酸基含量0.83meq/
g]を用いた。別途、2,4−TDI中のイソシアネート基に
対する活性水素のモル比が1.1となるように活性水素含
有化合物(メチルエチルケトンオキシム)でイソシアネ
ート基をブロックしたものを製造した。これをポリテー
ルHおよび1,4ブタンジオールの混合物にNCO/OH=1,05
(モル比)となるように加え、以下、実施例と同様にし
た。
これらの条件と結果を第2表に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、貯蔵安定性にすぐれ、しかも耐候性
を良好で、かつ耐水性などの他の性質も良好な硬化体を
与えることのできる液状重合体組成物が提供される。
このため、弾性体、電気絶縁材、塗膜材(コーティン
グ材)、ライニング材、塗料、接着剤、防水材、止水
材、制振材、発泡剤など、きわめて広範な用途に供しう
る組成物として有用であり、電気・電子機械や部品製造
分野、土木建設分野、建築、建材分野に寄与すること多
大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−195720(JP,A) 特開 昭63−95283(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 18/69,18/80

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子鎖に存在するイソシアネート基を活性
    水素含有化合物によりブロックした液状ジエン系重合体
    の水素化物ならびにポリオール化合物および/またはポ
    リアミン化合物からなる液状重合体組成物(ただし、シ
    リコーンオイルを含有するものを除く。)。
  2. 【請求項2】分子鎖に存在するイソシアネート基が、分
    子鎖末端に存在するイソシアネート基である請求項1記
    載の液状重合体組成物。
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