JP3046368B2 - ポリウレタン組成物 - Google Patents

ポリウレタン組成物

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JP3046368B2
JP3046368B2 JP3034989A JP3498991A JP3046368B2 JP 3046368 B2 JP3046368 B2 JP 3046368B2 JP 3034989 A JP3034989 A JP 3034989A JP 3498991 A JP3498991 A JP 3498991A JP 3046368 B2 JP3046368 B2 JP 3046368B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン組成物に関
し、詳しくは耐屈曲亀裂成長性に優れたポリウレタンを
得ることのできるポリウレタン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物か
らなる、いわゆるポリウレタンが知られており、固形ゴ
ムと比較して液状での注型,塗布等の操作が可能である
という特色を有しており、種々の用途に利用されてい
る。かかるポリウレタン等の硬化体を与える組成物は様
々なものが知られており、例えば水酸基含有液状ジエン
系重合体,ポリイソシアネートおよび充填剤等からなる
組成物を挙げることができる(特開昭51−59398
号公報,同56−57819号公報,特開平2−481
7号公報)。しかしながら、これらの組成物から得られ
る硬化体は、伸びや引張強度等は良好であるものの、耐
屈曲亀裂成長性が良好でないため、エラストマー,シー
ル材,塗料等の用途開発にあたり制約があり、改良が望
まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは耐
屈曲亀裂成長性の優れたポリウレタンを得ることのでき
る組成物について鋭意研究を重ねた結果、特定の水酸基
含有イソプレン系重合体に、特定の充填剤およびポリイ
ソシアネート化合物を配合した組成物が上記目的を達成
することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明は、(A)1分子当たりの平均水酸基数が2.0以上
である水酸基含有イソプレン系重合体(但し、その水素
化物は除く),(B)炭酸カルシウム,酸化チタン,水
和アルミナ,ホワイトカーボンおよび硫酸バリウムより
なる群から選ばれた平均粒径1.5μm以下の充填剤お
よび(C)ポリイソシアネート化合物からなる組成物で
あって、前記(A)水酸基含有イソプレン系重合体10
0重量部に対して、前記(B)充填剤を5〜500重量
部の割合で配合してなるポリウレタン組成物を提供する
ものである。
【0004】本発明において(A)成分として用いる1
分子当りの平均水酸基数が2.0以上である水酸基含有
イソプレンは、既知のものを任意に使用でき、または公
知の手法により容易に製造することができる。例えば、
イソプレンモノマーを過酸化水素,水酸基を有するアゾ
化合物(例えば、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N
−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕等)ま
たは水酸基を有するパーオキシド(例えば、シクロヘキ
サノンパーオキシド等)を重合開始剤としてラジカル重
合することにより水酸基含有ポリイソプレンが得られ
る。ここで重合開始剤の使用量は特に制限はないが、通
常はイソプレンモノマー100gに対して過酸化水素の
場合は、1.0〜50g、2,2’−アゾビス〔2−メ
チル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド〕の場合は、5.0〜100g、シクロヘキサノンパ
ーオキシドの場合は、5.0〜100gが適当である。
重合は無溶媒で行うことも可能であるが、反応の制御の
容易さ等のため溶媒を用いるのが好ましい。その場合、
溶媒としてエタノール,イソプロパノール,n−ブタノ
ール等が通常用いられる。反応温度は80〜150℃、
反応時間は0.5〜15時間が適当である。
【0005】また、重合時にイソプレンに対して50m
ol%以下の割合の下記モノマーを添加することもでき
る。すなわち、炭素数2〜22の付加重合性モノマー
(ブテン,ペンテン,スチレン,α−メチルスチレン,
アクリロニトリル,アクリル酸またはそのエステル,メ
タクリル酸またはそのエステル,塩化ビニル,酢酸ビニ
ル,アクリルアミド等)、炭素数4〜22のジエンモノ
マー(ブタジエン,クロロプレン,1,3−ペンタジエ
ン,シクロペンタジエン等)である。重合反応終了後
に、溶液を減圧下で蒸留すれば溶剤が除去され、水酸基
含有イソプレン系重合体が得られる。このようにして得
られた水酸基含有イソプレン系重合体の数平均分子量
(蒸気圧浸透法により、トルエン中75℃にて測定)は
300〜10000、好ましくは500〜8000であ
り、水酸基含有量は0.1〜10meq/g、好ましく
は0.3〜7meq/gである。また、構造的にはシス
−1,4構造およびトランス−1,4構造の合計が70
%以上を占めることが弾性の点から好ましい。なお、水
酸基は分子鎖末端あるいは分子鎖内部のいずれにあって
もよいが、分子鎖末端にあるものが望ましい。また、本
発明では2種以上の水酸基含有イソプレン系重合体を組
合せて使用することもできる。
【0006】さらに、良好な物性の硬化体を得るために
は、水酸基含有イソプレン系重合体の1分子当たりの平
均水酸基数は2.0以上、好ましくは2.05以上であ
る。1分子当たりの平均水酸基数が2.0未満である
と、耐屈曲亀裂成長性が小さくなり、好ましくない。1
分子当たりの平均水酸基数は下式で表すことができる。
【0007】
【数1】
【0008】なお、本発明では、上記水酸基含有イソプ
レン系重合体を水素化した重合体(上記水酸基含有イソ
プレン系重合体の水素化物)は除かれる。
【0009】本発明では充分な性能、特に耐屈曲亀裂成
長性に優れた硬化体を得るために、(B)成分として平
均粒径が1.5μm以下の充填剤を配合する。充填剤の
粒径が1.5μmを超えると、耐屈曲亀裂成長性が小さ
くなり好ましくない。本発明においては、この充填剤と
して、炭酸カルシウム,酸化チタン,水和アルミナ,ホ
ワイトカーボンおよび硫酸バリウムよりなる群から選ば
れたものを用いる。これら充填剤の配合量は、(A)水
酸基含有イソプレン系重合体100重量部に対し、5〜
500重量部、好ましくは20〜300重量部である。
ここで、配合量が5重量部未満であると、充分な耐屈曲
亀裂成長性が得られず好ましくない。一方、500重量
部を超えると、系の粘度が極端に上昇するので好ましく
ない。
【0010】本発明において(C)成分として用いるポ
リイソシアネート化合物とは、1分子中に2個またはそ
れ以上のイソシアネート基を有する有機化合物であっ
て、前記した水酸基含有イソプレン系重合体の水酸基に
対する反応性イソシアネート基を有するものである。こ
のポリイソシアネート化合物の例としては、通常の芳香
族,脂肪族および脂環族のものを挙げることができ、例
えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変
性ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポ
リフェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネー
ト、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、o−トル
イジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホ
スフェート,イソプロピルベンゼン−2,4−ジイイソ
シアネート等の芳香族ポリイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート(TMXDI)等の脂肪族−芳香族ポ
リイソシアネート(イソシアネート基が脂肪族炭化水素
基を介して芳香族環基と結合したポリイソシアネート、
すなわち分子中に芳香族環と直接結合したイソシアネー
ト基を有さないポリイソシアネートのこと);ヘキサメ
チレンジイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシア
ネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネー
ト、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメ
チルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
等の脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサ
ン−1,4−ジイソシアネート、ビシクロヘプタントリ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水
素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレン
ジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジ
イソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート;前記ポ
リイソシアネート化合物の環化三量体(イソシアヌレー
ト変性体)、ビューレット変性体やエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ポ
リエーテルポリオール,ポリマーポリオール,ポリテト
ラメチレンエーテルグリコール、ポリエステルポリオー
ル、アクリルポリオール、ポリアルカジエンポリオー
ル、ポリアルカジエンポリオールの水素化物、部分鹸化
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ヒマシ油系ポリオール
等のポリオール化合物と前記ポリイソシアネート化合物
との付加反応物等が用いられる。
【0011】また、これらポリイソシアネート化合物は
2種以上を混合して用いることもでき、さらにこれらポ
リイソシアネート化合物のイソシアネート基をフェノー
ル類,オキシム類,イミド類,メルカプタン類,アルコ
ール類、ε−カプロラクタム,エチレンイミン,α−ピ
ロリドン,マロン酸ジエチル,亜硫酸水素ナトリウム,
ホウ酸等のブロック剤でブロックした、いわゆるブロッ
クイソシアネート化合物をも用いることができる。
【0012】上記(C)成分の配合割合については特に
制限はないが、通常は水酸基含有イソプレン系重合体の
水酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合物のイ
ソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が、
モル比で最終的に0.3〜5.0、好ましくは最終的に
0.5〜4.0となるように配合する。
【0013】また、本発明の組成物中に、後述する如き
ポリオール化合物,ポリアミン化合物などの、ポリイソ
シアネート化合物のイソシアネート基と反応する水酸基
やアミノ基を有する化合物を配合する場合には、配合す
る全ての水酸基を有する化合物(水素化物を含む)の水
酸基(OH)と全てのアミノ基を有する化合物のアミノ
基(NH2 )に対するイソシアネート基の割合(NCO
/OHまたはNCO/OH+NH2 ))が、モル比で最
終的に上記割合となるように配合する。ここで「最終的
に」という言葉を用いているのは、実際の硬化体の作製
にあたって下記の様な種々の方法が用いられるからであ
る。
【0014】ワンショット法:全配合成分のうち少なく
ともポリイソシアネート化合物を除く成分を混合し、混
合物を得る。この混合物にポリイソシアネート化合物お
よび先の混合で用いなかった配合成分を添加,混合して
液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNCO/
OHまたはNCO/(OH+NH2 )(モル比)は0.
3〜2.0である。
【0015】プレポリマー法(1):所定の当量比(N
CO/OHまたはNCO/(OH+NH2 ))が1.7
〜25の範囲で、水酸基を有する化合物またはアミノ基
を有する化合物のうち少なくとも1つとポリイソシアネ
ート化合物とを、その他の添加剤の一部または全部の存
在下あるいは非存在下に反応させてプレポリマーを得
る。このプレポリマーに残りの成分を混合し、液状重合
体組成物を得る。このときの好ましいNCO/OHまた
はNCO/(OH+NH2 )(モル比)は0.3〜2.
0である。この場合、プレポリマーを得るときに反応に
関与した官能基のモル比(NCO/OHまたはNCO/
(OH+NH2 )は実質的に1.0であるので、最終的
なNCO/OHまたはNCO/(OH+NH2 )は0.
3〜1.8の範囲内にある。このように、これらの最終
的なモル比とは、プレポリマーの生成工程から硬化工程
に至るまでに用いたすべての化合物におけるイソシアネ
ート基と、これに反応する官能基とのモル比を意味す
る。
【0016】プレポリマー法(2):所定の当量比NC
O/OHまたはNCO/(OH+NH2 )が1.7〜2
5の範囲で配合全成分を配合し、反応させてプレポリマ
ーを得る。このプレポリマーを空気中の湿気(水)と反
応させる。
【0017】本発明のポリウレタン組成物は上記(A)
〜(C)成分を必須成分とするものであるが、所望によ
りポリオール化合物,ポリアミン化合物,触媒,粘度調
整剤等を適宜添加することができる。ここで、ポリオー
ル化合物とは、1分子中に2個またはそれ以上の水酸基
を有する化合物であり、次に示す低分子量ポリオール化
合物,重合型ポリオール化合物およびヒマシ油系ポリオ
ール化合物が好適に用いられる。
【0018】低分子ポリオール化合物としては、一級ポ
リオール,二級ポリオール,三級ポリオールのいずれを
用いてもよい。具体的には、例えば1,2−プロピレン
グリコール,ジプロピレングリコール,1,2−ブタン
ジオール,1,3−ブタンジオール,2,3−ブタンジ
オール,1,2−ペンタンジオール,2,3−ペンタン
ジオール,2,5−ヘキサンジオール,2,4−ヘキサ
ンジオール,2−エチル−1,3−ヘキサンジオール,
シクロヘキサンジオール,グリセリン,N,N−ビス−
2−ヒドロキシプロピルアニリン,N,N’−ビスヒド
ロキシプロピル−2−メチルピペラジン,ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド付加物等の少なくとも1個
の二級炭素に結合した水素基を含有する低分子量ポリオ
ールが挙げられる。
【0019】さらに、ポリオール化合物としては、二級
炭素に結合した水酸基を含有しないエチレングリコー
ル,ジエチレングリコール,1,3−プロピレングリコ
ール,1,4−ブタンジオール,1,5−ペンタンジオ
ール,1,6−ヘキサンジオール,トリメチロールプロ
パン,ペンタエリスリトール,ジペンタエリスリトール
等を用いることもできる。その分子量は通常、50〜5
00の範囲のものである。
【0020】また、ポリウレタン原料として用いられる
重合型ポリオール化合物としては、例えばポリエーテル
ポリオール及びその変性体,ポリテトラエチレンエーテ
ルグリコール,テトラヒドロフラン/アルキレンオキサ
イド共重合体ポリオール,エポキシ樹脂変性ポリオー
ル,ポリエステルポリオール,ポリジエン系ポリオール
(ポリイソプレン系ポリオールを除く),部分鹸化エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。こ
れらポリオール化合物の数平均分子量は通常500〜1
0,000である。さらに、ヒマシ油系ポリオール化合
物としては、ヒマシ油,水素化ヒマシ油,ヒマシ油エス
テル交換物等を挙げることができる。これらポリオール
化合物は、2種類以上を混合して用いることもできる。
【0021】本発明で使用可能なポリアミン化合物は、
1分子中に2個またはそれ以上の活性水素を有するアミ
ノ基を持つ化合物である。具体的には、例えばヘキサメ
チレンジアミン,ポリオキシプロピレンポリアミン等の
脂肪族ポリアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジ
アミノジシクロヘキシルメタン等の脂環族ポリアミン、
3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン,3,5’−ジエチルトルエン−2,4−ジアミ
ン,3,5’−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン等
の芳香族ポリアミン等を挙げることができる。上記の如
きポリオール化合物またはポリアミン化合物は、通常は
前記した(A)水酸基含有イソプレン系重合体100重
量部に対してポリオール化合物またはポリアミン化合物
を0.1〜400重量部、好ましくは1〜100重量部
の割合で配合することができる。
【0022】本発明においては、硬化反応を促進するた
めにトリエチレンジアミン,テトラメチルグアニジン,
N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−
ジアミン,N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジ
エチレントリアミン,ビス(2−ジメチルアミノエチ
ル)エーテル,1,2−ジメチルイミダゾール,N−メ
チル−N’−(2−ジメチルアミノ)−エチルピペラジ
ン,ジアザビシクロウンデセン等の三級アミン,スタナ
スオクトエート,ジブチルチンジアセテート,ジブチル
チンジラウレート,ジブチルチンチオカルボキシレー
ト,ジブチルチンマーカプチド,ジブチルチンジマレエ
ート,ジオクチルチンマーカプチド,ジオクチルチンチ
オカルボキシレート,フェニル水銀プロピオン酸塩,オ
クテン酸鉛等の有機金属化合物、前記三級アミンのカル
ボン酸塩等の触媒を添加することができる。
【0023】これら触媒は、(A)成分である水酸基含
有イソプレン系重合体100重量部に対して最大10重
量部添加することができる。10重量部を越えると、硬
化促進効果が限界となるばかりでなく、局部的な異常反
応生起(ゲル化)の危険性が大きくなるので好ましくな
い。
【0024】粘度調整剤としては、ジオクチルフタレー
ト等の可塑剤、パラフィン系,ナフテン系,アロマ系等
のプロセスオイル、オレフィンオリゴマー、アルキルベ
ンゼン,アルキルナフタレン,アルキルジフェニルエタ
ン、シリコーンオイル等を挙げることができる。この粘
度調整剤の配合量についても特に制限はないが、通常は
水酸基含有イソプレン系重合体の水素化物100重量部
に対し500重量部以下、好ましくは200重量部以下
である。
【0025】本発明のポリウレタン組成物は、以上のよ
うな成分を所定割合で配合し、混合することにより得ら
れる。組成物の調製にあたっては、混合装置,混練装
置,撹拌装置等を用いて0〜120℃、好ましくは15
〜100℃の温度で0.5秒〜8時間、好ましくは1秒
〜5時間撹拌,混合すればよい。組成物の調製は、通常
ワンショット法またはプレポリマー法により行う。
【0026】ワンショット法では、まず前記成分のうち
少なくともポリイソシアネート化合物を除く成分を配合
して上記の温度および時間の条件で混合し、混合物を得
る。この混合物にポリイソシアネート化合物および先の
混合で用いなかった添加剤成分を添加して上記の温度お
よび時間の条件で混合することにより、ポリウレタン組
成物が得られる。このときの好ましい反応当量比(NC
O/OHまたはNCO/(OH+NH2 )は0.5〜
2.5である。
【0027】プレポリマー法では、所定の当量比(NC
O/OHまたはNCO/(OH+NH2 ))が1.7〜
25の範囲で、水酸基含有イソプレン系重合体,ポリオ
ール化合物,ポリアミン化合物のうち少なくとも1つと
ポリイソシアネート化合物とを、その他の添加剤の一部
または全部の存在下あるいは非存在下に反応させてプレ
ポリマーを得る。この場合の反応温度は上記条件と同じ
であり、反応時間は通常0.1〜10時間、好ましくは
0.5〜8時間である。さらに、このプレポリマーに残
りの成分を上記の温度および時間の条件で混合すること
により、ポリウレタン組成物が得られる。このときの好
ましい反応当量比(NCO/OHまたはNCO/(OH
+NH2 ))は0.5〜2.5である。また、所定の当
量比(NCO/OHまたはNCO/(OH+NH2))
が1.7〜5.0の範囲で配合全成分を配合し、上記と
同様の反応温度で通常0.1〜10時間、好ましくは
0.5〜8時間反応させてプレポリマーを得た後、この
プレポリマーを空気中の湿気(水)と反応させることに
よってもポリウレタン組成物は得られる。
【0028】このようにして調製されたポリウレタン組
成物は各種の用途に供せられ、硬化処理することにより
さまざまな形態の硬化体を与えることができる。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明する。 製造例1 分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレンの調製 1lのステンレス製耐圧反応容器にイソプレン200
g,濃度20%の過酸化水素水40gおよびイソプロパ
ノール100gを仕込み、温度120℃、反応時間2時
間の条件で反応を行った。反応中、圧力は最高8kg/
cm2 Gに達した。反応終了後、分液ロートに反応混合
物を入れ、600gの水を添加して振とうし、次いで3
時間静置した後、油層を分取した。この油層から溶媒,
モノマー,低沸点成分を2mmHg、100℃、2時間
の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリ
イソプレン(収率66重量%)を得た。このものの数平
均分子量は2240、水酸基含有量は0.96meq/
g、粘度は64ポイズ/30℃、臭素価220g/10
0gであった。このときの1分子当たりの平均水酸基数
は2.15である。また、 1H−NMRによる構造解析
結果は、トランス−1,4構造57%,シス−1,4構
造33%,シス−1,2構造6%,シス−3,4構造4
%であった。
【0030】製造例2 分子鎖末端に水酸基を有する液状ポリイソプレンの調製 1lのステンレス製耐圧反応容器にイソプレン200
g,濃度30%の過酸化水素水100gおよびイソプロ
パノール300gを仕込み、温度115℃、反応時間
2.5時間の条件で反応を行った。反応中、圧力は最高
7kg/cm2Gに達した。反応終了後、分液ロートに
反応混合物を入れ、600gの水を添加して振とうし、
次いで3時間静置した後、油層を分取した。この油層か
ら溶媒,モノマー,低沸点成分を2mmHg、100
℃、2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水酸基を有す
る液状ポリイソプレン(収率71重量%)を得た。この
ものの数平均分子量は1380、水酸基含有量は1.5
5meq/g、粘度は46ポイズ/30℃であった。こ
のときの1分子当たりの平均水酸基数は2.14であ
る。また、 1H−NMRによる構造解析結果は、トラン
ス−1,4構造56%,シス−1,4構造33%,シス
−1,2構造6%,シス−3,4構造5%であった。
【0031】製造例3 分子中に水酸基を有する液状ポリイソプレンの調製 1lのガラスライニング製耐圧反応容器に200mlの
n−ヘキサンを仕込み、m−ジビニルベンゼン7.15
gを加えて溶解した。これを−10℃に冷却し、n−ブ
チルリチウムの2.5モルn−ヘキサン溶液48.0m
lを30分間で滴下した。ここにイソプレン149.6
gを加えて40℃で45分間重合させた。次いで、エチ
レンオキサイド176.4gを加えて反応を停止し、得
られた生成物を3lのメタノール中に注いだ。沈澱物を
2mmHg、100℃、2時間の条件で処理し、分子中
に水酸基を有する液状ポリイソプレン(収率96重量
%)を得た。このものの数平均分子量は3120、水酸
基含有量は0.61meq/gであった。この時の1分
子当りの平均水酸基数は1.90である。
【0032】実施例1〜7および比較例1〜8 表1および表2に示した各成分のうち、ポリイソシアネ
ート化合物を除く所定量の原料を配合し、25℃で20
分間ステンレス製のスパチュラを用いて撹拌混合した
後、所定量のポリイソシアネート化合物を加えて25℃
で5分間撹拌混合し、ポリウレタン組成物を得た。得ら
れた組成物を、JIS K−6301の15項(屈曲試
験)に規定した試験片を得るための加硫金型中に流し込
み、120℃で1時間加熱プレス後、70℃で15時間
養生して試験片を得た。得られた試験片を用いて、JI
S K−6301の15項(屈曲試験)に準拠した試験
法で、屈曲試験を3回実施した。各試験片が破断に至る
までの屈曲回数を測定し、その平均値を屈曲回数とし
た。結果を表1および表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】*1 水酸基末端液状ポリブタジエン,出
光アトケム(株)製,OH含量=0.82meq/g,
数平均分子量=2800 *2 水酸基末端液状ポリブタジエン,出光アトケム
(株)製,OH含量=1.83meq/g,数平均分子
量=1200 *3 白艶華CCR,白石工業(株)製,平均粒径0.
08μ *4 Titone R−5N,堺化学工業(株)製,
平均粒径0.2μ *5 ハイジライトH−42M,昭和電工(株)製,平
均粒径1.0μ *6 トクシールU,徳山曹達(株)製,平均粒径0.
015μ *7 #100,堺化学工業(株)製,平均粒径0.6
μ *8 NS−100,日東粉化工業(株)製,平均粒径
2.1μ *9 カルボジイミド変性MDI,日本ポリウレタン工
業(株)製,NCO含量=29.0wt% *10 補強用ポリオール,三菱化成ダウ(株)製,OH
含量=9.39meq/g *11 硬化促進剤,共同薬品(株)製,KS−1260
【0036】
【発明の効果】本発明のポリウレタン組成物は、耐屈曲
亀裂成長性に優れたポリウレタンを提供することができ
る。従って、本発明の組成物はエラストマー,シール
材,防水材,接着剤,塗料などの素材として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安吉 松則 山口県徳山市新宮町1番1号 出光石油 化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−121024(JP,A) 特開 昭52−32996(JP,A) 特開 平4−96918(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 74/14 - 75/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子当たりの平均水酸基数が
    2.0以上である水酸基含有イソプレン系重合体(但
    し、その水素化物は除く),(B)炭酸カルシウム,酸
    化チタン,水和アルミナ,ホワイトカーボンおよび硫酸
    バリウムよりなる群から選ばれた平均粒径1.5μm以
    下の充填剤および(C)ポリイソシアネート化合物から
    なる組成物であって、前記(A)水酸基含有イソプレン
    系重合体100重量部に対して、前記(B)充填剤を5
    〜500重量部の割合で配合してなるポリウレタン組成
    物。
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