JPH1025413A - 難燃性液状重合体組成物 - Google Patents
難燃性液状重合体組成物Info
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- JPH1025413A JPH1025413A JP9025762A JP2576297A JPH1025413A JP H1025413 A JPH1025413 A JP H1025413A JP 9025762 A JP9025762 A JP 9025762A JP 2576297 A JP2576297 A JP 2576297A JP H1025413 A JPH1025413 A JP H1025413A
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Abstract
にてV−0を満たし、さらに耐水性にも優れた硬化体を
与えることのできる難燃性液状ジエン重合体組成物を提
供することを目的とする。 【解決手段】 (A)数平均分子量が500〜2000
であり、かつ水酸基含量が1.0〜3.0meq/g である
水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化
物、(B)ポリイソシアネート化合物、(C)臭素系難
燃剤及び(D)リン系難燃剤よりなる難燃性液状重合体
組成物、並びにさらに(E)フィラーを加えた難燃性液
状重合体組成物を提供する。
Description
L−94規格にてV−0を満たし)、かつ透明性も有
し、耐水性、さらには熱水浸漬後の体積抵抗率が良好な
硬化体を与え、電気製品の絶縁材や封止材などとして、
或いはさらに難燃性、透明性が要求される他の分野にお
いて有効に利用することのできる難燃性液状重合体組成
物に関するものである。
含有液状ジエン系重合体とポリイソシアネート化合物と
からなる液状重合体組成物は、以前から知られており、
これから得られる硬化物は、ゴム弾性に富むウレタン系
エラストマーとして、電気絶縁材、防水材、緩衝材、保
護材など広範囲に使用されている。この液状重合体組成
物は、耐水性、耐湿性、低内部応力、ゴム弾性に優れる
などの利点を生かし、例えば全自動洗濯機の実装回路板
などの絶縁材に使用されている。
電気部品からの火災の発生が言われており、電気機器の
部品に難燃性(UL−94規格にてV−0)が要求され
ている。さらに、その他の用途においても、PL法の施
行により、より一層の難燃化が要求されている。
ては、気泡の巻き込みや充填不良のない注型が求められ
ており、それを確認する方法として、絶縁材、封止材に
透明性が必要となる。さらに、近年電子部品の小型化が
進み、注型がより一層難しくなっており、絶縁材、封止
材の透明性が重要性を増している。
難燃性無機フィラー等を液状重合体組成物に添加するこ
とが行なわれている。しかしながら、上記液状重合体組
成物に無機フィラーを難燃化に必要な量添加した場合、
透明性が失われる。
燃剤,ハロゲン系難燃剤等が使用されているが、難燃剤
の性質、使用量等により、透明性が失われるため、透明
性が必要となる用途への使用ができず、使用範囲が限ら
れていた。
満たし、かつ透明性をも有する絶縁材として、ひまし油
系ウレタンエラストマーが知られているが、ひまし油系
ウレタンエラストマーはその構造上、耐水性に劣るた
め、水分,湿気のある部分、部品への使用は限られてい
た。
欠点を解消した液状重合体組成物を得るべく鋭意検討を
重ねた結果、特定の性状を有する水酸基含有液状ジエン
重合体及び/又はその水素化物を用い、これにポリイソ
シアネート化合物と、難燃剤として、臭素系難燃剤とリ
ン系難燃剤とを組み合わせたものを用いることにより、
透明性を有し、かつ難燃性が、UL94規格にてV−0
を満たし、さらに耐水性にも優れた硬化体を与えること
のできる難燃性液状ジエン重合体組成物が得られること
を見出した。
ねた結果、上記の如き難燃性液状ジエン重合体組成物
に、さらにフィラーを組み合わせたものを用いることに
より、透明性を有し、かつ難燃性がUL94規格にてV
−0を満たし、さらに耐水性にも優れ、その上熱水浸漬
後の体積抵抗率の良好な硬化体を与えることのできる難
燃性液状ジエン重合体組成物が得られることを見出し
た。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたもの
である。
の本発明は、(A)数平均分子量が500〜2000で
あり、かつ水酸基含量が1.0〜3.0meq/g である水
酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物、
(B)ポリイソシアネート化合物、(C)臭素系難燃剤
及び(D)リン系難燃剤よりなる難燃性液状重合体組成
物を提供するものである。
平均分子量が500〜2000であ1、かつ水酸基含量
が1.0〜3.0meq/g である水酸基含有液状ジエン系
重合体及び/又はその水素化物、(B)ポリイソシアネ
ート化合物、(C)臭素系難燃剤、(D)リン系難燃剤
及び(E)フィラーよりなる難燃性液状重合体組成物を
提供するものである。
する。本発明においては、(A)成分として、数平均分
子量が500〜2000であり、かつ水酸基含量が1.
0〜3.0meq/g である水酸基含有液状ジエン系重合体
及び/又はその水素化物を用いる。後者の水酸基含有液
状ジエン系重合体の水素化物は、前者の水酸基含有液状
ジエン系重合体を、公知の方法を用いて水素化すること
により得ることができる。
基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物とし
て、数平均分子量が500〜2000のものを用いるこ
とが必要であり、特に900〜1600であるものを用
いることが好ましい。ここで水酸基含有液状ジエン系重
合体及び/又はその水素化物として、数平均分子量が5
00未満のものを用いた場合には、得られるポリウレタ
ンの弾性が劣るものとなってしまう。一方、水酸基含有
液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物として、数
平均分子量が2000を超えたものを用いた場合には、
難燃剤を添加した際、透明性が損なわれてしまう。
ある水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素
化物として、水酸基含有量が1.0〜3.0meq/gのも
のを用いる必要があり、特に1.5〜2.0meq/gであ
るものを用いることが好ましい。ここで、水酸基含有液
状ジエン系重合体及び/又はその水素化物として、水酸
基含量が1.0meq/g未満のものを用いた場合には、難
燃剤を添加した際、透明性が損なわれてしまう。一方、
水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物
として、水酸基含量が3.0meq/gを超えたものを用い
た場合には、難燃剤を添加した際、相溶性が低下してし
まう。
有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物におい
て、水酸基は、分子鎖末端、分子鎖内部のいずれにあっ
ても良いが、特に分子鎖末端にあるものが望ましい。
液状ジエン系重合体を混合しても良いし、或いは2種以
上の水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物を混合し
て使用しても良いし、さらには、水酸基含有液状ジエン
系重合体と水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物と
を混合して使用しても良い。例えば、水酸基含有液状イ
ソプレン系重合体と、水酸基含有液状イソプレン−ブタ
ジエン共重合体との混合物を使用することもできる。ま
た、水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物と、
水酸基含有液状イソプレン−ブタジエン共重合体の水素
化物との混合物を使用することもできる。さらに、水酸
基含有液状イソプレン系重合体と、水酸基含有液状イソ
プレン−ブタジエン共重合体の水素化物との混合物を使
用することもできる。
いる水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素
化物としては、1分子当たりの平均水酸基数は、1.7
以上、特に2.0以上であるものを用いることが、良好
な物性の硬化体を得る観点から好ましい。1分子当たり
の平均水酸基数は、次の式で表される。
含量(meq/g)〕/1000}×数平均分子量
エン系重合体の骨格中の二重構造を水素化した水素化物
を使用することにより、卓越した耐熱性、耐候性を有す
るものとすることができる。このような水酸基含有液状
ジエン系重合体の水素化物を用いる場合、その水素化率
は、50%以上であって、50〜98%、特に70%以
上、70〜98%であることが好ましい。勿論、このよ
うな水素化物を2種以上混合して使用しても良い。
重合体中の不飽和二重結合の水素化の割合は、下式で表
される。
素価−水素化後の重合体の臭素価)/水素化前の重合体
の臭素価〕×100
び/又はその水素化物の骨格構造は、良好なエラストマ
ーとしての弾性を発揮するために、シス−1,4構造及
びトランス−1,4構造の合計が50モル%以上を占め
ることが好ましい。
は、公知のものの中から、上記条件を具備するものを選
択し、これをそのまま用いてもよいが、公知の手法によ
り容易に製造することができる。具体的には例えば、炭
素数4〜22のジエンモノマー(より具体的には、ブタ
ジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジ
エン、シクロペンタジエンなど)の1種或いは2種以上
を、過酸化水素、水酸基を有するアゾ化合物(例えば、
2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)プロピオンアミド〕等)又は水酸基を有する
パーオキサイド(例えば、シクロヘキサノンパーオキサ
イド等)を重合開始剤として、ラジカル重合することに
より、水酸基含有液状ジエン系重合体が得られる。
ノマー100gに対して、例えば、過酸化水素は1.0
〜50gが適当であり、2,2’−アゾビス〔2−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕
又はシクロヘキサノンパーオキサイドは5.0〜100
gが適当である。重合開始剤としては、このうち過酸化
水素を用いるのが好ましい。なお、重合は無溶媒で行な
うことも可能であるが、反応の制御の容易さ等のため、
溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、エタノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール等が通常用いら
れる。反応温度は80〜150℃、反応時間は0.5〜
15時間が適当である。
いて、炭素数4〜22のジエンモノマーの1種或いは2
種以上をアニオン重合させて、リビングポリマーを製造
し、さらにモノエポキシ化合物等を反応させることによ
っても、水酸基含有液状ジエン系重合体を得ることがで
きる。この際の重合は無溶媒で行なうことも可能である
が、ラジカル重合の場合と同様の観点から、すなわち反
応の制御の容易さ等のため、溶媒を用いることが好まし
い。その際の溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン
等の飽和炭化水素が好適に用いられる。反応温度は50
〜100℃、反応時間は1〜10時間が適当である。
ーを混合して用いることもできる。また、重合時に、ジ
エンモノマーに対し、50モル%以下の割合で、炭素数
2〜22の付加重合性モノマー(例えば、ブテン、ペン
テン、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそ
のエステル、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリルアミド
等)を添加することもできる。
ば、溶剤,未反応モノマー等が除去され、本発明におけ
る(A)成分を構成する水酸基含有液状ジエン系重合体
が得られる。
ようにして得られる水酸基含有液状ジエン系重合体を用
いても良いし、或いはこれを更に水素化することにより
得られる、水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物を
用いても良いし、さらには両者の混合物を用いても良
い。特に卓越した耐熱性、耐候性が要求される場合に
は、このようにして得られる水酸基含有液状ジエン系重
合体の骨格中の二重構造を水素化した(好ましくは50
〜98%の割合で水素化した)水素化物を使用すること
が好ましい。
の水素化物は、上記の如く製造した水酸基含有液状ジエ
ン系重合体を、均一系触媒、不均一系触媒を用いる公知
の手法により、水素化することによって得ることができ
る。
ン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素やベンゼン,トル
エン,キシレン等の芳香族炭化水素を溶媒とし、常温〜
150℃の反応温度において、常圧〜50kg/cm2 Gの
水素圧下で水素添加反応が行なわれる。均一系触媒とし
ては、還移金属ハライドと、アルミニウム,アルカリ土
類金属若しくはアルカリ金属などのアルキル化物との組
合せによるチーグラー触媒等を、ポリマーの2重結合あ
たり、0.01〜0.1mol %程度使用すればよい。反
応は通常、1〜24時間で終了する。
ヘキサン,シクロヘキサン等の飽和炭化水素、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン(THF),ジオキサン
等のエーテル類、エタノール,イソプロパノール,1−
ブタノール等のアルコール類等、或いはこれらの混合系
を溶媒として用い、常温〜200℃の反応温度におい
て、常圧〜100kg/cm2Gの水素圧下で水素添加反応
が行なわれる。不均一系触媒としてはニッケル,コバル
ト,パラジウム,白金,ロジウム,ルテニウム等の触媒
を単独で、或いはシリカ,ケイソウ土,アルミナ,活性
炭等の担体に担持して用いればよい。触媒の使用量はポ
リマー重量に対し、0.05〜10重量%が適当であ
る。これらの触媒は2種以上を混合して用いても良い。
なお、反応は通常、1〜48時間で終了する。
下で蒸留すれば、溶剤が除去され、目的とする水酸基含
有液状ジエン系重合体の水素化物が得られる。なお、本
発明において(A)成分として用いる水酸基含有液状ジ
エン系重合体の水素化物としては、1分子当たりの平均
水酸基数は、1.7以上、特に2.0以上であるものを
用いることが、良好な物性の硬化体を得る観点から好ま
しい。このような水酸基含有液状ジエン系重合体の水素
化物を用いると、その粘度が比較的高いので、未水素化
物を用いる場合よりも作業性が低下するが、耐熱性及び
耐候性に優れた硬化物が得られるという利点がある。
て、ポリイソシアネート化合物を用いる。本発明におい
て(B)成分として用いるポリイソシアネート化合物と
は、1分子中に2個又はそれ以上のイソシアネート基を
有する有機化合物であって、前記(A)成分として用い
る水酸基含有液状ジエン系重合体(或いは必要に応じて
水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物)中の水酸基
に対する反応性イソシアネート基を有するものである。
このポリイソシアネート化合物の例としては、通常の芳
香族、脂肪族、脂環族のものを挙げることができる。
メタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネートと2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートとの混合物(以上、全てMDI)、トリレンジイソ
シアネート(TDI)、カルボジイミド変性ジフェニル
メタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイ
ソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタリ
ン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、
トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、
イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート等の
芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TM
XDI)等の脂肪族−芳香族ポリイソシアネート(イソ
シアネート基が脂肪族炭化水素基を介して芳香族環と結
合したポリイソシアネート、すなわち分子中に芳香族環
基と直接結合したイソシアネート基を有さないポリイソ
シアネート)などのイソシアネート基が直接不飽和結合
を有する炭素と結合していないポリイソシアネート化合
物を挙げることができる。
(HDI)、ドデカンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,
6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジ
イソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、
1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリ
イソシアネートを挙げることができる。
−ジイソシアネート, ビシクロヘプタントリイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート(IPDI) 、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート( 水素添加MD
I) 、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キ
シリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシ
リレンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート
を挙げることができる。
2種以上を混合して用いることもできる。これらの中で
も、ポリイソシアネート化合物としては、作業性,価格
の面からMDI,TDI,カルボジイミド変性ジフェニ
ルメタンジイソシアネート及びポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネートを用いることが好ましい。
て、臭素系難燃剤を用いる。ここで臭素系難燃剤として
は、各種のものを用いることができるが、特に次の式
〔I〕
H2 CH2 )k OHを示し、kは1〜8を示す。〕で表
される化合物、及び式〔II〕
表される化合物から選ばれた少なくとも1種のものを用
いることが好ましい。
れぞれ水酸基又は−(OCH2 CH2 )k OHを示して
おり、kは1〜8、好ましくは1〜5を示している。
て、具体的には例えば、テトラブロモビスフェノールA
(TBA)、2,2−ビス〔3,5−ジブロモ−4−
(ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,
2’,6,6’−テトラブロモ4,4’−イソプロピリ
デン等のビスフェノールAタイプの臭素系難燃剤などを
挙げることができる。
は上記した通りであり、また、m,nは、それぞれ1〜
5、好ましくはそれぞれ1〜3を示している。
て、具体的には例えば、テトラブロモフタレートジオー
ル等のフタレートジオールタイプの臭素系難燃剤を挙げ
ることができる。
る臭素系難燃剤としては、上記式〔I〕で表される化合
物及び式〔II〕で表される化合物から選ばれた少なくと
も1種のものを用いることが、透明性と難燃性の両方を
具備したものとする点から見て好ましい。
て、リン系難燃剤を用いる。リン系難燃剤として、具体
的には例えば、トリクレジルホスフェート(TCP),
トリブチルホスフェート(TBP),トリフェニルホス
フェート(TPP)等のリン酸エステルをはじめ、リン
酸アンモニウム、トリフェニルホスフィンオキサイドな
どを挙げることができ、これらを単独で、或いは2種以
上を混合して用いることができる。これらの中でも、透
明性と難燃性の両方を具備したものとする点から、リン
酸エステルが特に好ましい。
した4成分からなるものである。一方、請求項4記載の
本発明は、請求項1記載の本発明の上記(A)〜(D)
の4成分に、(E)成分であるフィラーを加えた5成分
からなるものである。
分として用いるフィラーとしては、具体的には、水酸化
アルミニウム,ホワイトカーボン,三酸化アンチモン,
五酸化アンチモンを挙げることができ、これらの1種を
単独で、或いは2種以上を混合して使用することができ
る。これらの中でも、透明性の点から、水酸化アルミニ
ウムが特に好ましい。
る、これら成分の配合割合については特に制限されない
が、通常は、(A)成分である水酸基含有液状ジエン系
重合体及び/又はその水素化物の有する水酸基(OH)
に対する、(B)成分であるポリイソシアネート化合物
のイソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)
が、モル比で最終的に0.3〜5、好ましくは0.5〜
2.5となるように配合する。また、補助成分として、
後述する他のポリオール化合物、すなわちイソシアネー
ト基と反応する水酸基を有する化合物を配合する場合、
配合する全ての水酸基(OH)を有する化合物の水酸基
(OH)が、モル比で最終的に上記範囲となるように配
合する。
いるのは、実際の硬化体の作製にあたっては、下記のよ
うな種々の方法が用いられているからである。大別して
ワンショット法とプレポリマー法の2種の方法が挙げら
れる。ワンショット法は、まず全配合成分のうち、少な
くともポリイソシアネート化合物を除く成分を配合して
混合し、混合物を得る。この混合物にポリイソシアネー
ト化合物及び先の混合で用いなかった配合剤成分を添加
して混合し、液状重合体組成物を得る。このときの好ま
しいNCO/OHは0.5〜2.5である。
O/OHが1.7〜25の範囲で、水酸基を有する化合
物とポリイソシアネート化合物とを、その他の添加剤の
一部又は全部の存在下或いは非存在下に反応させてプレ
ポリマーを得る。このプレポリマーに残りの成分を混合
し、液状重合体組成物を得る。このときの好ましいNC
O/OHは0.5〜2.5である。この場合、プレポリ
マーを得たときに反応に関与した官能基のモル比NCO
/OHは実質的に1.0であるので、最終的なNCO/
OHは0.5〜2.5の範囲内にある。
っては種々の方法が用いられるが、最終的なNCO/O
Hは0.5〜2.5の範囲内にある。
(D)成分の配合量について述べると、まず(C)成分
については、配合中の臭素含量が4.0〜20.0%と
なる範囲で配合することが好ましい。特に請求項1記載
の本発明においては、6.0〜16.0%となる範囲で
配合することがより好ましい。一方、請求項4記載の本
発明においては、6.0〜15.0%となる範囲で配合
することがより好ましい。この範囲を外れると、本発明
の目的を達成することができない。
ン含量が1.0〜6.0%となる範囲で配合するのが好
ましい。特に請求項1記載の発明においては、1.2〜
5.0%となる範囲で配合することがより好ましい。一
方、請求項4記載の発明においては、リン酸エステル量
が増すと、体積抵抗率が低下することから、1.2〜
2.5%となる範囲で配合することがより好ましい。こ
こで配合中のリン含量が1.0%未満であると、透明性
が悪くなる。一方、配合中のリン含量が6.0%を超え
ると、得られるポリウレタンの弾性が低くなり、好まし
くない。
(D)成分の他に、必要に応じて用いる(E)成分は、
(A)成分100重量部に対して、0〜50重量部の範
囲で配合され、特に0〜30重量部となる範囲で配合す
ることが好ましい。(E)成分の配合量が上記割合を超
えると、透明性に影響を与えるため、好ましくない。
組成物は、基本的には、上記した如き(A)〜(D)の
4成分から成るものであり、また、請求項4記載の本発
明の難燃性液状重合体組成物は、基本的には、上記した
如き(A)〜(E)の5成分から成るものである。但
し、本発明の趣旨を損なわない範囲で、硬化物の液垂れ
防止用として、ポリテトラフルオロエチレンの微粉末を
用いることもできる。
性液状重合体組成物の機械的物性をより向上させるた
め、ポリオール化合物を用いることも可能である。ここ
で使用するポリオール化合物とは、1分子中に2個又は
それ以上の水酸基を有する化合物であり、例えば低分子
量ポリオール, ひまし油系ポリオール等が挙げられる。
例えば、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタン
ジオール,2,3−ペンタンジオール,2,4−ヘキサ
ンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、
グリセリン等の少なくとも1個の二級炭素に結合した水
酸基を含有する低分子量ポリオールが挙げられる。
合した水酸基を含有しないエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどを用い
ることもできる。なお、ポリオールの分子量は、50〜
500の範囲のものが通常用いられる。
例えばヒマシ油、水素化ヒマシ油、ヒマシ油エステル交
換物〔具体的には例えば、伊藤製油製の URIC シリーズ
( URIC Y-403, Y-202, Y-406, Y-746等)〕などが挙げ
られる。本発明では、これらのポリオール化合物の2種
以上を混合して用いることもできる。
々の触媒を添加することができる。具体的には例えば、
トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,
N, N’N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミ
ン、N,N, N’N”N”−ペンタメチルジエチレント
リアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチル−N’
−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、ジアザビ
シクロウンデセン等の三級アミンや該三級アミンのカル
ボン酸塩、さらにはスタナスオクトエート、ジブチルチ
ンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチル
チンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレー
ト、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカ
プチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニ
ル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛等の有機金属化合
物等を添加することができる。
重量部に対して、最大10重量部である。触媒の添加量
が10重量部を超える場合、硬化促進効果が頭打ちとな
るばかりでなく、局部的な異常反応(ゲル化)の危険性
が大きくなるので好ましくない。
を損なわない範囲で、その他の添加剤として、必要に応
じて、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡
剤、発泡防止剤等を、反応前、反応中又は反応後のいず
れかの時期にも添加することができる。
らに向上させるために、老化防止剤,酸化防止剤或いは
紫外線吸収剤として、ヒンダードフェノール系化合物,
ヒンダードアミン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合
物等の1種又は2種以上を添加することができる。これ
ら老化防止剤,酸化防止剤或いは紫外線吸収剤の添加量
は、(A)成分である水酸基含有液状ジエン系重合体1
00重量部に対して、0.05〜10重量部、好ましく
は0.1〜5重量部である。添加量が少な過ぎると、期
待した効果が得られず、一方、多過ぎると効果が頭打ち
となる上、コストアップなどの不都合を生ずる。さら
に、シリコーン化合物等の消泡剤を配合したり、ゼオラ
イト,生石灰等の発泡防止剤などを配合することもでき
る。
の如き成分を前記割合で配合することにより得られる。
本発明の難燃性液状重合体組成物の調製にあたっては、
公知の混合装置,混練装置等を用い、通常、0〜120
℃、好ましくは15〜100℃の温度で、通常、0.5
秒間〜8時間、好ましくは1秒間〜5時間攪拌混合すれ
ばよい。本発明の難燃性液状重合体組成物の調製には、
通常、前記したようなワンショット法と呼ばれる方法、
又はプレポリマー法と呼ばれる方法が用いられる。
るポリイソシアネート化合物を除く成分を配合して、上
記の温度,時間で混合し、混合物を得る。この混合物
に、ポリイソシアネート化合物及び先の混合で用いなか
った添加剤成分を添加し、上記の温度,時間で混合して
反応させ、難燃性液状重合体組成物を得る。このときの
好ましいNCO/OHは、0.5〜2.5である。
OHが1.7〜25の範囲で水酸基含有液状ジエン系重
合体,ポリオール化合物のうちの少なくとも1つの化合
物と、ポリイソシアネート化合物とを、その他の添加剤
の一部又は全部の存在下或いは非存在下、反応させてプ
レポリマーを得る。反応の温度は上記と同様であり、反
応時間は通常、0.1〜10時間、好ましくは0.5〜
8時間である。このプレポリマーに、残りの成分を上記
の温度、時間で混合し、難燃性液状重合体組成物を得
る。このときの好ましいNCO/OHは、0.5〜2.
5である。
組成物は、常法によって硬化処理することにより、様々
な形態の硬化体を与えることができる。すなわち、上記
硬化物を金型上に流し、15〜150℃で1〜24時間
プレスした後、15〜150℃で1〜18時間養生する
ことにより、硬化体を得ることができる。
体組成物は各種の用途に供せられ、また、これを硬化処
理することにより得られた様々な形態の硬化体は、各種
の用途に供せられる。
る。
の調製) 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、イソプレ
ン200g、濃度30%の過酸化水素水100g及びイ
ソプロパノール300gを仕込み、温度115℃、反応
時間2.5時間の条件で反応を行なった。反応中におい
て、圧力は最大0.7MPaまで上昇した。反応が終了
した後、分液ロートに反応混合物を入れ、600gの水
を添加して震盪し、3時間静置した後、油層を分取し
た。この油層から、溶媒,モノマー,低沸点成分を26
7Pa,100℃,2時間の条件で留去し、分子鎖末端
に水酸基を有する液状ポリイソプレン(収率71重量
%)を得た。このものの数平均分子量は1380であ
り、水酸基含有量は1.55meq/g 、粘度は4.6Pa
・s/30℃であった。このときの1分子当たりの平均
水酸基数は2.14である。また、1 H−NMRによる
構造解析結果はトランス−1,4構造が56モル%であ
り、シス−1,4構造が33モル%であって、1,2構
造が6モル%、3,4構造が5モル%であった。
タジエン共重合体の調製) 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、イソプレ
ン90g、ブタジエン110g、濃度30%の過酸化水
素水100g及びイソプロパノール300gを仕込み、
温度120℃、反応時間2.5時間の条件で反応を行な
った。反応中において、圧力は最大1.8MPaまで上
昇した。反応が終了した後、分液ロートに反応混合物を
入れ、600gの水を添加して震盪し、3時間静置した
後、油層を分取した。この油層から、溶媒,モノマー,
低沸点成分を267Pa,100℃,2時間の条件で留
去し、末端に水酸基を有する液状イソプレン−ブタジエ
ン共重合体(収率62重量%)を得た。このものの数平
均分子量は1360であり、水酸基含有量は1.56me
q/g 、粘度は4.5Pa・s/30℃であり、臭素価は
215g/100gであった。このときの1分子当たり
の平均水酸基数は2.12である。また、1 H−NMR
による構造解析結果では、イソプレン含量45%であ
り、ブタジエン含量55%であった。また、1,4構造
の割合は84モル%であった。
の調製)(比較製造例) 1リットル容のステンレス製耐圧反応容器に、ブタジエ
ン200g、濃度30%の過酸化水素水150g及びイ
ソプロパノール300gを仕込み、温度115℃、反応
時間3時間の条件で反応を行なった。反応中において、
圧力は最大0.7MPaまで上昇した。反応が終了した
後、分液ロートに反応混合物を入れ、600gの水を添
加して震盪し、3時間静置した後、油層を分取した。こ
の油層から、溶媒,モノマー,低沸点成分を267P
a,100℃,2時間の条件で留去し、分子鎖末端に水
酸基を有する液状ポリブタジエン(収率70重量%)を
得た。このものの数平均分子量は680であり、水酸基
含有量は3.20meq/g 、粘度は30.0Pa・s/3
0℃であった。このときの1分子当たりの平均水酸基数
は2.18である。また、1 H−NMRによる構造解析
結果はトランス−1,4構造が61モル%であり、シス
−1,4構造が21モル%であって、1,2構造が18
モル%であった。
〔水酸基含有液状ポリブタジエン、水酸基含量=1.8
1meq/g 、数平均分子量=1230、出光アトケム
(株)製〕と、第1表に示した臭素系難燃剤とを、それ
ぞれ所定量ずつ1リットル容のセパラブルフラスコにと
り、窒素雰囲気下で100℃に加熱し、5時間攪拌し
た。次いで、第1表に示したリン系難燃剤及びポリイソ
シアネート化合物を添加し、25℃で5分間攪拌し、液
状重合体組成物を調製した。これを300×150×3
mmの金型上に流し、60℃で2時間プレスした後、6
0℃で15時間後養生して硬化体を得た。得られた硬化
体について、下記の評価を行なった。評価結果を第1表
及び第2表に示す。
文字が読めるかで透明性が良好であるか不良であるかを
評価した。
した。
した。
体の透明性を確認し、良好であるか不良であるかを評価
した。
機内に放置し(121℃、2atm)、硬化体が液状化
する時間を測定した。本発明の目的を達成するために
は、この値が80時間以上であれば良い。
抵抗率を測定した。この熱水浸漬後の体積抵抗率が1.
0×1010(Ω・cm)以上のものを良好とした。
されたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして
液状重合体組成物を調製し、硬化体を得、実施例1と同
様にして評価した。評価結果を第1表及び第2表に示
す。
されたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして
液状重合体組成物を調製し、硬化体を得、実施例1と同
様にして評価した。評価結果を第1表及び第2表に示
す。
d R-15HTとひまし油を7:3(重量比)の割合で用いた
こと以外は、実施例1と同様にして液状重合体組成物を
調製し、硬化体を得、実施例1と同様にして評価した。
評価結果を第1表及び第2表に示す。
〔水酸基含有液状ポリブタジエン、水酸基含量=1.8
1meq/g 、数平均分子量=1230、出光アトケム
(株)製〕と、第1表に示した臭素系難燃剤及びリン系
難燃剤とを、それぞれ所定量ずつ1リットル容のセパラ
ブルフラスコにとり、窒素雰囲気下で100℃に加熱
し、5時間攪拌した。次いで、第1表に示したフィラー
及びポリイソシアネート化合物を添加し、25℃で5分
間攪拌し、液状重合体組成物を調製した。これを300
×150×3mmの金型上に流し、60℃で2時間プレ
スした後、60℃で15時間後養生して硬化体を得た。
得られた硬化体について、実施例1と同様にして評価し
た。評価結果を第1表及び第2表に示す。
されたものを用いたこと以外は、実施例7と同様にして
液状重合体組成物を調製し、硬化体を得、実施例1と同
様にして評価した。評価結果を第1表及び第2表に示
す。
されたものを用いたこと以外は、実施例7と同様にして
液状重合体組成物を調製し、硬化体を得、実施例1と同
様にして評価した。評価結果を第1表及び第2表に示
す。
d R-15HTとひまし油を7:3(重量比)の割合で用いた
こと以外は、実施例7と同様にして液状重合体組成物を
調製し、硬化体を得、実施例1と同様にして評価した。
評価結果を第1表及び第2表に示す。
て、Poly bd R-15HTの代わりに、Poly bd R-45HT〔水酸
基含有液状ポリブタジエン、水酸基含量=0.84meq/
g 、数平均分子量=2590、出光アトケム(株)製〕
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液状重合体
組成物を調製し、硬化体を得、実施例1と同様にして評
価した。評価結果を第1表及び第2表に示す。
されたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして
液状重合体組成物を調製し、硬化体を得、実施例1と同
様にして評価した。評価結果を第1表及び第2表に示
す。
わりに、ひまし油を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして液状重合体組成物を調製し、硬化体を得、実施例
1と同様にして評価した。評価結果を第1表及び第2表
に示す。
て、Poly bd R-15HTの代わりに、Poly bd R-45HT〔水酸
基含有液状ポリブタジエン、水酸基含量=0.84meq/
g 、数平均分子量=2590、出光アトケム(株)製〕
を用い、かつ、フィラーを使用しなかったこと以外は、
実施例7と同様にして液状重合体組成物を調製し、硬化
体を得、実施例1と同様にして評価した。評価結果を第
1表及び第2表に示す。
ン、水酸基含量=1.81meq/g 、数平均分子量=12
30、出光アトケム(株)製〕 *2:Poly bd R-45HT〔水酸基含有液状ポリブタジエ
ン、水酸基含量=0.84meq/g 、数平均分子量=25
90、出光アトケム(株)製〕 *3:ヒマシ油ポリオール、水酸基含量=2.76meq/
g 〔伊藤製油(株)製〕 *4:Milionate MTL 〔カルボジイミド変性ジフェニル
メタンジイソシアネート、液状変性MDI、日本ポリウ
レタン工業(株)製、イソシアネート含量=28.8
%〕 *5:2,2−ビス[ 3,5−ジブロモ−4−(ヒドロ
キシエトキシ)フェニル] プロパン〔東ソー(株)製〕 *6:テトラブロモビスフェノールA〔東ソー(株)
製〕 *7:テトラブロモフタレートジオール(Great Lakes
Chemical Corporation製) *8:トリクレジルホスフェート〔(株)大八化学工業
所製〕 *9:水和アルミナ〔昭和電工(株)製〕 *10:ジブチル錫ジラウレート〔共同薬品(株)製〕
わち、実施例1〜5及び実施例7〜11からは、本発明
の組成物は、透明性を有し、かつ難燃性が、UL94規
格にてV−0を満たし、さらに耐水性にも優れた硬化体
を与えることができることが分かる。
酸基含有液状ジエン系重合体に、適当量ヒマシ油を配合
した組成物の場合にも、実施例1〜5及び実施例7〜1
1よりは若干耐水性に劣るものの、充分な耐水性を有
し、しかも透明性を有し、かつ難燃性が、UL94規格
にてV−0を満たす硬化体を与えることができることが
分かる。
基含有液状ジエン系重合体として水酸基含量が1.0me
q/g未満のものを用いた場合には、難燃剤を添加した
際、透明性が損なわれてしまうことが分かる。
エン系重合体として、水酸基含量が3.0meq/gを超え
たものを用いた場合には、難燃剤を添加した際、相溶性
が低下してしまうことが分かる。
ジエン系重合体の代わりにヒマシ油を用いた場合には、
耐水性に劣るものとなってしまうことが分かる。
わち、実施例7〜12から得られるフィラーを含む組成
物は、実施例1〜6および比較例1〜4から得られるフ
ィラーを含まない組成物と比較して、熱水浸漬後の体積
抵抗率が良好な硬化体を与えることができることが分か
る。
性を有し、かつ難燃性が、UL94規格にてV−0を満
たす硬化体を与えるものである。また、請求項1記載の
本発明の組成物は、耐水性に優れた硬化体を与えるもの
である。さらに、請求項4記載の本発明の組成物は、こ
れら請求項1記載の発明で奏される効果の他に、熱水浸
漬後の体積抵抗率が良好な硬化体を与えるという効果を
有するものである。従って、本発明の組成物は、電気製
品の絶縁材や封止材などとして、或いはさらに、難燃
性、透明性が要求される他の分野において有効に利用す
ることができる。
通りである。 (1) (A)数平均分子量が500〜2000であ
り、かつ水酸基含量が1.0〜3.0meq/g である水酸
基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化物、
(B)ポリイソシアネート化合物、(C)臭素系難燃剤
及び(D)リン系難燃剤よりなる難燃性液状重合体組成
物。
000であり、かつ水酸基含量が1.0〜3.0meq/g
である水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水
素化物、(B)ポリイソシアネート化合物、(C)臭素
系難燃剤、(D)リン系難燃剤及び(E)フィラーより
なる難燃性液状重合体組成物。
び/又はその水素化物が、数平均分子量900〜160
0であり、かつ水酸基含量1.5〜2.0meq/g のもの
である前記(1)又は(2)記載の組成物。
表される化合物、及び式〔II〕で表される化合物から選
ばれた少なくとも1種のものである前記(1)又は
(2)記載の組成物。
スフェノールA(TBA)、2,2−ビス〔3,5−ジ
ブロモ−4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパ
ン又はテトラブロモフタレートジオールである前記
(1)又は(2)記載の組成物。
スフェート(TCP),トリブチルホスフェート(TB
P),トリフェニルホスフェート(TPP),リン酸ア
ンモニウム又はトリフェニルホスフィンオキサイドであ
る前記(1)又は(2)記載の組成物。
スフェノールA(TBA)、2,2−ビス〔3,5−ジ
ブロモ−4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパ
ン又はテトラブロモフタレートジオールであり、かつ、
リン系難燃剤が、トリクレジルホスフェート(TC
P),トリブチルホスフェート(TBP),トリフェニ
ルホスフェート(TPP),リン酸アンモニウム又はト
リフェニルホスフィンオキサイドである前記(1)、
(2)又は(3)記載の組成物。
ム,ホワイトカーボン,三酸化アンチモン及び五酸化ア
ンチモンよりなる群から選ばれた1種又は2種以上のも
のであり、かつ、その使用量が、(A)水酸基含有液状
ジエン系重合体及び/又はその水素化物100重量部に
対して、0〜50重量部であることを特徴とする前記
(2)記載の組成物。
/又はその水素化物の有する水酸基(OH)に対するポ
リイソシアネート化合物のイソシアネート基(NCO)
の割合(NCO/OH)が、モル比で最終的に0.3〜
5となるように配合してなる前記(1)又は(2)記載
の組成物。
を特徴とする前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の
組成物。
Claims (7)
- 【請求項1】 (A)数平均分子量が500〜2000
であり、かつ水酸基含量が1.0〜3.0meq/g である
水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化
物、(B)ポリイソシアネート化合物、(C)臭素系難
燃剤及び(D)リン系難燃剤よりなる難燃性液状重合体
組成物。 - 【請求項2】 臭素系難燃剤が、式〔I〕 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ水酸基又は−(OC
H2 CH2 )k OHを示し、kは1〜8を示す。〕で表
される化合物、及び式〔II〕 【化2】 〔式中、R3 は−(OCH2 CH2 )m OH又は 【化3】 を示し、R4 は−(OCH2 CH2 )n OH又は 【化4】 を示す。また、m,nは、それぞれ1〜5を示す。〕で
表される化合物から選ばれた少なくとも1種のものであ
る請求項1記載の難燃性液状重合体組成物。 - 【請求項3】 電気製品の絶縁材に供することを特徴と
する請求項1記載の難燃性液状重合体組成物。 - 【請求項4】 (A)数平均分子量が500〜2000
であり、かつ水酸基含量が1.0〜3.0meq/g である
水酸基含有液状ジエン系重合体及び/又はその水素化
物、(B)ポリイソシアネート化合物、(C)臭素系難
燃剤、(D)リン系難燃剤及び(E)フィラーよりなる
難燃性液状重合体組成物。 - 【請求項5】 (E)フィラーが、水酸化アルミニウ
ム,ホワイトカーボン,三酸化アンチモン及び五酸化ア
ンチモンよりなる群から選ばれた1種又は2種以上のも
のであり、かつ、その使用量が、(A)水酸基含有液状
ジエン系重合体及び/又はその水素化物100重量部に
対して、0〜50重量部であることを特徴とする請求項
4記載の難燃性液状重合体組成物。 - 【請求項6】 臭素系難燃剤が、式〔I〕 【化5】 〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ水酸基又は−(OC
H2 CH2 )k OHを示し、kは1〜8を示す。〕で表
される化合物、及び式〔II〕 【化6】 〔式中、R3 は−(OCH2 CH2 )m OH又は 【化7】 を示し、R4 は−(OCH2 CH2 )n OH又は 【化8】 を示す。また、m,nは、それぞれ1〜5を示す。〕で
表される化合物から選ばれた少なくとも1種のものであ
る請求項4記載の難燃性液状重合体組成物。 - 【請求項7】 電気製品の絶縁材に供することを特徴と
する請求項4記載の難燃性液状重合体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9025762A JPH1025413A (ja) | 1996-05-10 | 1997-01-27 | 難燃性液状重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13977396 | 1996-05-10 | ||
JP8-139773 | 1996-05-10 | ||
JP9025762A JPH1025413A (ja) | 1996-05-10 | 1997-01-27 | 難燃性液状重合体組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1025413A true JPH1025413A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=26363450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9025762A Pending JPH1025413A (ja) | 1996-05-10 | 1997-01-27 | 難燃性液状重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1025413A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001131474A (ja) * | 1999-11-09 | 2001-05-15 | Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd | 鋼材の注型被覆用ポリウレタン組成物 |
JP2005523960A (ja) * | 2002-04-25 | 2005-08-11 | ワールド・プロパティーズ・インコーポレイテッド | 難燃性ポリウレタン組成物およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-01-27 JP JP9025762A patent/JPH1025413A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001131474A (ja) * | 1999-11-09 | 2001-05-15 | Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd | 鋼材の注型被覆用ポリウレタン組成物 |
JP2005523960A (ja) * | 2002-04-25 | 2005-08-11 | ワールド・プロパティーズ・インコーポレイテッド | 難燃性ポリウレタン組成物およびその製造方法 |
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