JP3900657B2 - 液状重合体組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性や耐候性、電気絶縁性、耐熱水性を有することから電気絶縁材料や塗料、シーリング材などとして広範な用途分野に利用することができ、低粘度でかつ貯蔵安定性の改良された液状重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物とポリイソシアネート化合物からなる液状重合体組成物は、例えば特開昭63−57626号公報において知られている。そして、この液状重合体組成物の硬化体は、耐水性や耐熱性、耐候性、電気的特性に優れることから電気絶縁材料や塗料、シーリング材などの素材として有用性が高いものであることも知られている。
【0003】
しかしながら、この液状重合体組成物は、粘度が高くて作業性に劣ることから、これを改良するため、特開平3−355549号公報においては、この組成物に可塑剤として、1−デセンオリゴマーの水素化物を添加することを提案している。ところが、この場合にも得られる硬化体の硬度変化が大きく、また可塑剤のブリード等の問題があり、本質的な解決には至っていない。
【0004】
さらに、特開平6−220157号公報においては、特定の水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物を添加した組成物を提案しており、特開平7−206976号公報においては、前記組成物に水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールからなるポリエステルポリオールを添加した組成物を提案している。
しかしながら、水酸基含有液状ジエン系重合体の水素化物を添加した組成物は粘度が低下するが充分でなく、水添ダイマー酸と脂肪族ポリオールからなるポリエステルポリオールを添加した組成物では、粘度の低下は充分であるが、耐熱水性が低下するという難点がある。
【0005】
また、前記組成物の低粘度化のために、反応性希釈剤を添加することも検討されているが、水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物との相溶性の良好な反応性希釈剤が見出されていないことから、貯蔵安定性に優れた液状重合体組成物が得られるには至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記液状重合体組成物における従来の問題点を解消し、低粘度で成形や注型が行いやすく、しかも貯蔵安定性に優れた液状重合体組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため、種々検討を重ねた結果、特定の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物と、ポリブチレングリコール、およびポリイソシアネート化合物からなる組成物を用いることにより、前記目的を達成し得ることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
〔1〕(A)ビニル結合の含有割合が30モル%以下であり、数平均分子量が500〜25000、平均官能基数が1.9〜5.0である水酸基含有液状イソプレン系重合体中の二重結合のうち60%以上を水素化した水酸基含有液状イソプレン系重合体水素化物100重量部、(B)ポリブチレングリコール25〜50重量部、および(C)前記水酸基とイソシアネート基のモル比が0.7〜1.5となる量のポリイソシアネート化合物からなることを特徴とする液状重合体組成物。
〔2〕前記ポリブチレングリコールが、平均分子量400〜5000のものである前記〔1〕記載の液状重合体組成物。
〔3〕前記ポリイソシアネート化合物が、ジフェニルメタンジイソシアネートである前記〔1〕または〔2〕記載の液状重合体組成物。
〔4〕前記液状重合体組成物が任意成分として短鎖ポリオール化合物および/またはポリアミン化合物を含有し、該短鎖ポリオール化合物中の水酸基を含めた全水酸基および該ポリアミン化合物中のアミノ基と、イソシアネート基とのモル比が、0.7〜1.5となる量のポリイソシアネート化合物を配合してなる前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の液状重合体組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の液状重合体組成物においては、水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を(A)成分として用いる。ここで用いる水酸基含有液状イソプレン系重合体は、例えば、イソプレンを重合開始剤の存在下にラジカル重合することによって、得ることができる。
【0010】
この重合開始剤としては、過酸化水素や、アゾ化合物、水酸基を有するパーオキサイドが用いられる。そして、これら重合開始剤の使用量は、イソプレン100gに対して、過酸化水素を使用する場合には1〜50gとし、アゾ化合物、たとえば2,2’−アゾビス〔2−メチル−N(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕を使用する場合には5〜100gとし、水酸基を有するパーオキサイド、たとえばシクロヘキサノンパーオキサイドを使用する場合にも5〜100gとするのが適当である。また、この反応は、無溶媒でもよいが、エタノールやイソプロパノール、n−ブタノールなど溶媒を用いるほうが、反応の制御が容易になるので好ましい。そして、反応温度は80〜150℃において、反応時間0.5〜15時間として行われる。
【0011】
また、別法として、ナフタレンジリチウムなどの触媒を用いて、イソプレンをアニオン重合した後、得られたリビングポリマーに、モノエポキシ化合物を反応させることにより、水酸基含有液状イソプレン系重合体を得ることができる。この場合も、無溶媒でもよいが、ヘキサンやシクロヘキサンが好適に用いられる。そして、反応温度は50〜100℃、反応時間は1〜10時間とするのが適当である。
【0012】
さらに、この反応に際して、ブタジエンやビニル基を有するモノマーを、イソプレンに対して50モル%未満の割合で混合してもよい。このようにして得られる反応生成物は、例えば、減圧下に蒸留することにより、溶媒や未反応物を除去して、精製された水酸基含有液状イソプレン系重合体を得ることができる。
このようにして得られる水酸基含有液状イソプレン系重合体は、その重合鎖に不飽和結合を有しているが、この不飽和結合としてビニル結合の含有割合が30モル%以下であり、数平均分子量が500〜25000、好ましくは1000〜5000であり、分子中に存在する水酸基の平均官能基数が1.9〜5.0、好ましくは2.0〜3.0の範囲のものである。
【0013】
この水酸基含有液状イソプレン系重合体中のビニル結合の含有割合は、その値が30モル%を超えるものでは、液状重合体組成物としてこれを硬化させた際にその弾性が低下する。また、この水酸基含有液状イソプレン系重合体の数平均分子量は、その値が500未満または25000を超えるものは、ポリブチレングリコールとの相溶性が悪く、本発明の目的を達成することができない。さらに、この水酸基含有液状イソプレン系重合体の1分子中に存在する水酸基の平均官能基数は、これが1.9未満であると、得られる硬化体の物性が低下したり、硬化体が得られ難い場合があり、この値が5.0を超えると、得られる硬化体の硬さが大き過ぎて用途によっては不向きになることがあり、またポリブチレングリコールとの相融性が低下するようになることもある。そして、この水酸基の結合位置は、液状イソプレン系重合体の分子鎖末端でも、分子鎖内部であってもよいが、分子鎖末端に結合したものが望ましい。
【0014】
つぎに、上記で得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体は、水素化触媒を用いて水素化する。この水素化触媒としては、均一系触媒あるいは不均一系触媒を用いることができる。
この均一系触媒を用いて水素化反応を行う場合には、溶媒の存在下に、常温〜150℃の反応温度において、常圧〜10MPaの水素圧下に、反応時間を1〜24時間として、水素添加反応を行う。この場合に用いる溶媒としては、ヘキサンやシクロヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素が好適に用いられる。また、この均一系触媒としては、遷移金属ハライドと、アルミニウムやアルカリ土類金属もしくはアルカリ金属のアルキル化物との組合わせからなるチーグラー触媒が適しており、この触媒の使用量は、水酸基含有液状イソプレン系重合体の二重結合あたり、0.01〜0.1モル%程度とする。
【0015】
また、不均一系触媒を用いて水素化反応を行う場合には、溶媒の存在下に、常温〜200℃の反応温度において、常圧〜10MPaの水素圧下に、反応時間を1〜48時間として、水素添加反応を行う。この場合に用いる溶媒としては、ヘキサンやシクロヘキサンなどの飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、あるいはこれらの混合物が適している。ここで用いる不均一系触媒としては、ニッケル、コバルト、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムなどを単独で、あるいはこれらをシリカ、ケイソウ土、アルミナ、活性炭などの担体に担持したものが好適である。この触媒使用量は、水酸基含有液状イソプレン系重合体の重量に対して0.05〜10重量%が適当である。
【0016】
このようにして製造された水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、触媒を分離除去した後、減圧下に蒸留して溶媒を除くことにより、精製された水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を得ることができる。
本発明の液状重合体組成物における(A)成分として、上記のようにして得られる水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を用いることができる。この水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、その数平均分子量が500〜25000であり、分子中に存在する水酸基の平均官能基数が1.9〜5.0であり、重合体中の不飽和二重結合の水素化の割合(水素化率)が60%以上である。この水素化率が60%未満であると、これを(A)成分として用いた組成物を硬化させた際の耐熱性や耐候性が低下することになる。
【0017】
つぎに、本発明の液状重合体組成物における(B)成分として用いるポリブチレングリコールは、ブチレンオキサイド骨格の重合体末端に、2個またはそれ以上の水酸基を有する化合物である。具体的には、ブチレンオキサイドの重合物、あるいはこのブチレンオキサイドにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを共重合させた物を用いることができる。また、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、メチルグルコジット、トリレンジアミン、芳香族ジアミン、ソルビトール、ショ糖、リン酸などのポリオール化合物に、ブチレンオキサイドを任意の割合で付加させたもの、あるいはそのエチレンオキサイド付加物を用いてもよい。
【0018】
このポリブチレングリコールとしては、その分子量が400〜5000の範囲にあるものがより好ましい。これは、この分子量が400未満、または5000を超えるものでは、いずれも前記水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物との相溶性が低下する傾向があるからである。これらの相溶性が低下すると、液状重合体組成物の貯蔵安定性の低下を招くことになる。
【0019】
さらに、本発明の液状重合体組成物における(C)成分として用いるイソシアネート化合物としては、1分子中に2個またはそれ以上のイソシアネート基を有する化合物が好ましい。そして、このイソシアネート基が、前記水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物やポリブチレングリコール中に存在する水酸基に対して反応性を有するものが好適に用いられる。このようなイソシアネート化合物としては、一般によく知られている芳香族、脂肪族、脂環族のものを用いることがてきるが、そのうち常温で液状のものが好ましく、さらに、それらの中でも、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、これらの混合物、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートがとくに好ましいものとして挙げられる。
【0020】
本発明の液状重合体組成物は、前記(A)成分の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、(B)成分のポリブチレングリコールを25〜50重量部、および(C)成分のポリイソシアネート化合物を、この組成物中の全水酸基と(C)成分中のイソシアネート基とのモル比が、0.7〜1.5となる量で配合して得られる組成物である。
【0021】
ここで、(B)成分のポリブチレングリコールの配合割合を上記範囲とするのは、この割合を25重量部未満としたのでは、液状重合体組成物の粘度低減効果が充分でなく、またこの割合が50重量部を超えるものでは、(A)成分と(B)成分の相溶性が悪くなるほか、耐熱性や耐候性も低下するようになるからである。(B)成分の配合割合として、さらに好ましいのは、(A)成分100重量部に対して、30〜45重量部である。
【0022】
また、(C)成分のポリイソシアネート化合物を、前記水酸基とイソシアネート基のモル比で、0.7〜1.5となる量で配合するのは、このモル比が0.7未満あるいは1.5を超える量とすると、いずれの場合にも、液状重合体組成物が硬化した際の耐熱性や耐候性が低下するほか、耐熱水性に劣るようになるからである。そして、この(C)成分の配合割合として、さらに好ましいのは、前記モル比が0.9〜1.2となる量である。
【0023】
本発明の液状重合体組成物は、基本的には前記の3成分から構成されるのであるが、さらなる物性補強のために、他の成分を配合してもよい。
このような成分の一つとして、液状重合体組成物の硬化時の機械的強度のさらなる向上のため、短鎖ポリオール化合物を用いることができる。この短鎖ポリオール化合物としては、1分子中に2個またはそれ以上の水酸基を有する分子量400未満の化合物が適している。具体的な化合物としては、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、N,N’−ビス(ヒドロキシイソプロピル)−2−メチルピペラジン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとそのプロピレンオキシド付加物、さらにエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。このほか、トリメチロールアルカンの炭素数10〜22の脂肪酸とのエステル、ダイマージオールとその水素化物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンやそのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物を臭素化したポリオールなどの化合物を添加してもよい。
【0024】
これら短鎖ポリオール化合物の添加割合は、前記(A)成分の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、20重量部未満とするのがよい。この添加割合を20重量部以上とすると、前記(A)成分との相溶性が低下し、液状重合体組成物の貯蔵安定性の低下を招くようになる。また、この短鎖ポリオール化合物を添加する場合には、これに含まれている水酸基の量を前記液状重合体組成物中の水酸基に加えた全水酸基と、イソシアネート基のモル比が0.7〜1.5の範囲内となるように、前記(C)成分の配合量を増量する。
【0025】
また、前記短鎖ポリオール化合物と同様な効果を得るために、ポリアミン化合物を添加することができる。このポリアミン化合物は、1分子中に2個またはそれ以上の、活性水素含有アミノ基を有する化合物が適している。具体的には、ヘキサメチレンジアミン、ポリオキシプロピレンポリアミンなどの脂肪族ポリアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンなどの脂環族ポリアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−26−ジアミンなどの芳香族ポリアミンなどが挙げられる。
【0026】
このポリアミン化合物の添加割合は、前記(A)成分の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、30重量部未満とするのがよい。この添加割合を30重量部以上とすると、液状重合体組成物を硬化した際に耐熱性の低下を招くことになる。また、このポリアミン化合物を添加する場合には、これに含まれているアミノ基が前記ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基と反応するので、ポリアミン化合物中のアミノ基と前記液状重合体組成物中の水酸基との合計に対するイソシアネート基のモル比が0.7〜1.5となるように、前記(C)成分の配合量を増量する。
【0027】
また、本発明の液状重合体組成物に、機械的強度や耐熱性、難燃性などの物性補強のため、各種の充填材を添加することができる。このような充填材のうち、無機質充填材としては、ガラスピーズ、ガラカフレーク、ガラス繊維、アスベスト、カオリンクレー、ロウ石クレー、タルク、カスミ石、クリオライト、ケイ灰石、ケイソウ土、スレート粉、ホワイティング、長石粉、マイカ、セッコウ、石英粉、微粉珪酸、アタパルジャイト、セリサイト、火山灰、蛭石、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化モリブデン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、チタン酸カリウム、窒化ホウ素、ボロンナイトライド、二硫化モリブデン、酸化アンチモンなどが挙げられる。また、有機質充填材としては、ゴム粉末、セルロース、リグニン、キチン質、皮革粉、ヤシ殻、木粉、木綿や麻、羊毛、絹などの天然繊維、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、アセテート、ポリアクリロニトリルなどの合成繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの合成樹脂粉末又は顆粒などが挙げられる。
【0028】
これら充填材の配合割合は、とくに制約はないが、通常、前記(A)成分の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、500重量部未満、好ましくは200重量部未満である。
さらに、本発明の液状重合体組成物には、粘度調整剤あるいは可塑剤として、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジウンデシルフタレートなどのジアルキルフタレート類や、ジオクチルアジペート、ジブチルアジペートなどのジアルキルアジペート類、パラフィン系ブロセスオイル、ナフテン系ブロセスオイル、アロマ系ブロセスオイル、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アルキルジフェニルエタン、アルキルジフェニル、シリコーンオイル、流動パラフィン、1−デセンオリゴマー、ポリオレフィンオリゴマー、パラフィン系オリゴマー、トリクレジルホスファイトなどのリン酸エステル類などが挙げられる。
【0029】
これら粘度調整剤や可塑剤の配合割合は、とくに制約はないが、通常、前記(A)成分の水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、500重量部未満、好ましくは200重量部未満である。
また、本発明の液状重合体組成物には、その粘度低下のために、種々の溶剤を添加してもよい。このような溶剤としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、などのケトン系溶剤、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤、N,N−ジエチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを用いることができる。
【0030】
さらに、粘着力や接着力を付与するために、アルキルフェノール樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ロジン、水添ロジン、クマロン樹脂、脂肪族石油樹脂、脂環族石油樹脂、芳香族石油樹脂などの粘着性付与樹脂を添加してもよい。
また、脱水や発泡防止のために、天然ゼオライト、合成ゼオライトなどのゼオライト類、無水セッコウ、半水セッコウ、シリカゲル、酸化カルシウム、塩化カルシウム、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファルト、プロパン脱歴アスファルト、石油ピッチ、石炭ピッチ、石炭タールなどを添加することができる。
【0031】
本発明の液状重合体組成物には、上記のほか、合成樹脂組成物に通常使用される酸化防止剤や紫外線吸収剤、光安定剤などの老化防止剤、あるいは耐熱性や耐候性向上のためのヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系などの老化防止剤を添加してもよい。
つぎに、前記各成分や添加剤を所定の配合割合で配合して、液状重合体組成物を製造する方法については、合成樹脂組成物の製造に通常使用されている混合装置や混練装置を用いて行うことができる。前記各成分の混練条件は、混練温度を0〜120℃、好ましくは15〜100℃とし、混練時間を0.5秒間〜8時間、好ましくは1秒間〜5時間とすればよい。
【0032】
この混練に際して、液状重合体組成物の硬化反応を促進するために触媒を添加することができる。ここで用いる触媒としては、トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ヘンタメチルジエチレントリアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,2−ジメチルイミダゾール、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、ジアザビシクロウンデセンなどの三級アミンまたはそのカルボン酸塩、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンジマレエート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、フェニル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛などの有機金属化合物が挙げられる。これら触媒の添加量は、前記水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部に対して、5重量部未満とする。この添加量が5重量部を超えると、液状重合体組成物内で局部的な異常反応(ゲル化)を招くことがあるからである。
【0033】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〕
(1)水酸基含有液状イソプレン系重合体の調製
内容積1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン200gと、20%濃度の過酸化水素水40g、およびイソプロパノール100gを仕込み、反応温度を120℃、最大圧力を1MPa、反応時間を2時間として、反応を行った。反応終了後、分液ロートに反応生成物を入れ、これに600gの水を加えて震盪し、3時間静置した後、油層を分取した。この油層から、2mmHgの減圧下、100℃で2時間の条件において、溶媒、未反応モノマーおよび低沸点成分を留去し、水酸基末端液状イソプレン系重合体を66重量%の収率で得た。
【0034】
ここで得られた水酸基末端液状イソプレン系重合体は、その数平均分子量が、2190であり、水酸基含有量は、0.98meq/gであった。また、このものの30℃における粘度は、7.1ポイズであり、臭素価は、230g/100gであった。そして、1分子あたりの平均水酸基数(fn)は、2.15であった。さらに、1 H−NMRスペクトル分析による構造解析の結果、この重合体に含まれるトランス−1,4構造は、56モル%であり、シス−1,4構造が32モル%、1,2−ビニル構造が7モル%、3,4−ビニル構造が5モル%であった。
【0035】
(2)水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物の調製
前記(1)で得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体100gと、水素化触媒としてルテニウム含量5重量%のルテニウムカーボン触媒5g、および溶媒としてシクロヘキサン100gを反応容器に仕込み、6MPaの水素圧下、150℃において、6時間水素化反応を行った。反応終了後、孔径0.45ミクロンのメンブランフィルターにより触媒を除去した後、2mmHgの減圧下、110℃において、0.2時間の条件にて、溶媒を留去し、水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を得た。
ここで得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、その数平均分子量が2270であり、水酸基含有量が0.99meq/g、30℃における粘度が69ポイズ、臭素価が2g/100gであり、水素化率は99%であった。そして、1分子あたりの平均水酸基数(fn)は、2.25であった。
【0036】
(3)液状重合体組成物の製造
本発明の液状重合体組成物の(A)成分として、前記(2)で得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部を用い、これに(B)成分のポリブチレングリコール〔水酸基含有量=4.00meq/g、数平均分子量=500〕20重量部を配合し、60℃において、2時間混合攪拌することにより、液状混合物を得た。つぎに、この液状混合物に、(C)成分のポリイソシアネート化合物として、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート〔日本ポリウレタン工業社製:MillionateMTL;イソシアネート含量=28.9%〕を26.0重量部〔イソシアネート基の全水酸基に対する比(NCO/OH)=1.0〕配合し、60℃において、2分間混合攪拌することにより、液状重合体組成物を得た。
【0037】
(4)液状重合体組成物の硬化体の製造
上記(3)で得られた液状重合体組成物を、たて150mm、よこ300mm、深さ2mmのシート成形用金型に入れ、80℃で2時間プレスした後、60℃において15時間の後養生をすることにより、シート状の硬化物の成形体を得た。また、別途、この液状重合体組成物を、直径29mm、高さ13.5mmの円柱状の金型に入れ、上記と同一条件により円柱状の硬化物成形体を得た。
【0038】
(5)液状重合体組成物およびその硬化体の評価
本発明の液状重合体組成物の貯蔵安定性については、上記(3)における、ポリイソシアネート化合物を配合する前の(A)成分と(B)成分の混合物を、室温において1ケ月間静置した後、これを目視により観察し、層分離が発生して貯蔵安定性に劣る場合には、不合格(結果の表示は×印で表す)とし、層分離の発生が見られない場合は合格(結果の表示は○印で表す)とした。
また、組成物粘度は、上記ポリイソシアネート化合物を配合してから3分間経過した後の粘度を、25℃においてB8M型粘度計で測定した。
つぎに、上記シート状の硬化物成形体を用いて、JISK6301に準拠してこの硬化体の引張強さ、伸び、硬さの測定をした。また、電気絶縁性については、この硬化体の体積抵抗率を測定した。そして、耐候性については、上記シート状硬化物成形体を試料として、キセノンウェザーメーターにより、ブラツクパネルの温度63±3℃、相対湿度60±5%において、102分間照射、18分間照射および降雨の条件で、2000時間の試験を行い、この試験実施前後での引張強さ、伸びの変化率によって評価した。耐熱性については、上記シート状硬化物成形体を煮沸した湯浴中に500時間浸漬し、この浸漬前後での引張強さ、伸びの変化率によって評価した。
さらに、耐熱性については、前記円柱状の硬化物成形体を用いて、これをギアオーブンに入れ、150℃で2000時間保持し、熱老化を受ける前後での硬さの変化率によって評価した。
これら評価の結果を第1表に示す。
【0039】
〔実施例2〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物の(A)成分として、実施例1の(2)で得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部を用い、これに(B)成分の一部としてポリブチレングリコール〔水酸基含有量=4.00meq/g、数平均分子量=500〕10重量部、および(B)成分の他部としてポリブチレングリコール〔水酸基含有量=0.59meq/g、数平均分子量=3000〕30重量部を配合し、さらに(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物を22.8重量部(NCO/OH=1.0)配合したほかは、実施例1と同様にして、液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)および(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0040】
〔実施例3〕
(1)水酸基含有液状イソプレン系重合体の調製
内容積1リットルのステンレス製耐圧反応容器に、イソプレン200gと、30%濃度の過酸化水素水100g、およびイソプロパノール300gを仕込み、反応温度を115℃、最大圧力を0.9MPa、反応時間を2.5時間として、反応を行った。反応終了後、分液ロートに反応生成物を入れ、これに600gの水を加えて震盪し、3時間静置した後、油層を分取した。この油層から、2mmHgの減圧下、100℃で2時間の条件において、溶媒、未反応モノマーおよび低沸点成分を留去し、水酸基末端液状イソプレン系重合体を71重量%の収率で得た。
ここで得られた水酸基末端液状イソプレン系重合体は、その数平均分子量が、1360であり、水酸基含有量は、1.54meq/gであった。また、このものの30℃における粘度は、4.5ポイズであり、臭素価は、230g/100gであった。そして、1分子あたりの平均水酸基数(fn)は、2.09であった。さらに、1 H−NMRスペクトル分析による構造解析の結果、この重合体に含まれるトランス−1,4構造は、57モル%であり、シス−1,4構造が30モル%、1,2−ビニル構造が8モル%、3,4−ビニル構造が5モル%であった。
【0041】
(2)水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物の調製
上記(1)で得た水酸基含有液状イソプレン系重合体を、実施例1の(2)と同様にして水素化し、水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物を得た。
ここで得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物は、その数平均分子量が1410、水酸基含有量が1.61meq/g、30℃における粘度が31ポイズ、臭素価が1g/100gであり、水素化率は99.5%であった。
そして、1分子あたりの平均水酸基数(fn)は、2.27であった。
【0042】
(3)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物の(A)成分として、上記(2)で得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部を用い、これに(B)成分として、実施例2と同じ2種のポリブチレングリコールを同一配合割合で配合し、さらに(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物を31.8重量部(NCO/OH=1.0)配合したほかは、実施例1の(3)と同様にして、液状重合体組成物を製造した。
(4)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(3)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)および(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0043】
〔実施例4〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物の(C)成分のポリイソシアネート化合物として、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート〔日本ポリウレタン工業社製:MillionateMR−200;イソシアネート含量=80.9%〕21.3重量部(NCO/OH=1.0)を配合したほかは、実施例2と同様にして、液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)および(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0044】
〔実施例5〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、その各構成成分およびその配合割合は実施例2と同一であり、これに、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤〔チバ・スペシャリティ・ケミカル社製;Irganox1010〕を0.6重量部添加したほかは、実施例2と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0045】
〔比較例1〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(B)成分は添加することなく、また(C)成分としては、実施例1と同じポリイソシアネート化合物の添加量を14.4重量部(NCO/OH=1.0)の配合割合とし、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0046】
〔比較例2〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(B)成分に代えてポリエーテルポリオール〔水酸基含有量=0.65meq/g、数平均分子量=3000〕40重量部を用い、(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物18.2重量部(NCO/OH=1.0)を用い、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0047】
〔比較例3〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(B)成分に代えてダイマージオール〔東亜合成化学工業社製:ベスポールHP−1000;水酸基含有量=1.69meq/g〕40重量部を用い、(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物24.2重量部(NCO/OH=1.0)を用い、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0048】
〔比較例4〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(B)成分に代えて水酸基末端1,2−ポリブタジエンの水素化物〔日本曹達社製:NISSOPB;GI−1000;水酸基含有量=1.29meq/g〕40重量部を用い、(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物21.9重量部(NCO/OH=1.0)を用い、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0049】
〔比較例5〕
(1)水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物の調製
水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化反応時間を、3時間とした他は、実施例1の(2)と同様にして、その水素化物を得た。このものの数平均分子量は2250であり、水酸基含有量は0.98meq/g、30℃における粘度は56ポイズ、臭素価は128g/100gであり、水素化率は44%であった。そして、1分子あたりの平均水酸基数(fn)は2.21であった。
(2)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物の(A)成分として、上記(1)で得られた水酸基含有液状イソプレン系重合体の水素化物100重量部を用い、これに(B)成分の一部としてポリブチレングリコール〔水酸基含有量=4.00meq/g、数平均分子量=500〕10重量部、および(B)成分の他部としてポリブチレングリコール〔水酸基含有量=0.59meq/g、数平均分子量=3000〕30重量部を配合し、さらに(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物を22.6重量部(NCO/OH=1.0)配合したほかは、実施例1と同様にして、液状重合体組成物を製造した。
(3)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(2)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0050】
〔比較例6〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(A)成分および(B)成分は実施例2と同様に調製し、これに(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物11.4重量部(NCO/OH=0.5)を用い、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0051】
〔比較例7〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(A)成分および(B)成分は実施例2と同様に調製し、これに(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物45.5重量部(NCO/OH=2.0)を用い、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0052】
〔比較例8〕
(1)液状重合体組成物の製造
液状重合体組成物として、(A)成分に、水酸基含有液状ポリブタジエンの水素化物〔三菱化学社製:PolytailH;水酸基含有量=0.80meq/g;数平均分子量=2610;融点=72℃(室温でワックス状)〕100重量部を用い、(B)成分は実施例2と同一物を用い、これに(C)成分として実施例1と同じポリイソシアネート化合物20.0重量部(NCO/OH=1.0)を用い、他は実施例1と同様にして液状重合体組成物を製造した。
(2)液状重合体組成物の硬化体の製造および評価
上記(1)で得られた液状重合体組成物につき、実施例1の(4)、(5)と同様にして、その硬化体を製造し、液状重合体組成物と硬化体についての評価をした。結果を第1表に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0003900657
【0054】
【表2】
Figure 0003900657
【0055】
【表3】
Figure 0003900657
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、粘度が低くて作業性がよく、しかも貯蔵安定性に優れた液状重合体組成物を得ることができる。そして、この液状重合体組成物は硬化することにより、耐熱性や耐候性、電気絶縁性、耐熱水性の良好な硬化体が得られるので、電気絶縁材料や塗料、シーリング材として広く利用することができる。

Claims (4)

  1. (A)ビニル結合の含有割合が30モル%以下であり、数平均分子量が500〜25000、平均官能基数が1.9〜5.0である水酸基含有液状イソプレン系重合体中の二重結合のうち60%以上を水素化した水酸基含有液状イソプレン系重合体水素化物100重量部、(B)ポリブチレングリコール25〜50重量部、および(C)組成物中の水酸基とイソシアネート基のモル比が0.7〜1.5となる量のポリイソシアネート化合物からなることを特徴とする液状重合体組成物。
  2. 前記ポリブチレングリコールが、平均分子量400〜5000のものである請求項1記載の液状重合体組成物。
  3. 前記ポリイソシアネート化合物が、ジフェニルメタンジイソシアネートである請求項1または2記載の液状重合体組成物。
  4. 前記液状重合体組成物が任意成分として短鎖ポリオール化合物および/またはポリアミン化合物を含有し、該短鎖ポリオール化合物中の水酸基を含めた全水酸基および該ポリアミン化合物中のアミノ基と、イソシアネート基とのモル比が、0.7〜1.5となる量のポリイソシアネート化合物を配合してなる請求項1〜3のいずれかに記載の液状重合体組成物。
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