JP3405327B2 - 物体認識方法及び装置、記録媒体 - Google Patents

物体認識方法及び装置、記録媒体

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JP3405327B2
JP3405327B2 JP2000229234A JP2000229234A JP3405327B2 JP 3405327 B2 JP3405327 B2 JP 3405327B2 JP 2000229234 A JP2000229234 A JP 2000229234A JP 2000229234 A JP2000229234 A JP 2000229234A JP 3405327 B2 JP3405327 B2 JP 3405327B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車幅方向及び高さ
方向それぞれの所定角度範囲内に渡り送信波を照射し、
その反射波に基づいて自車両の前方の物体を認識する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば光波,ミリ波などの送
信波を照射し、その反射波を検出することによって、前
方の物体を認識する物体認識装置が考えられている。こ
の種の装置としては、例えば、前方車両を検出して警報
を発生する装置や、先行車両と所定の車間距離を保持す
るように車速を制御する装置などに適用され、それらの
制御対象としての前方車両の認識に利用されている。こ
のような認識に際しては、前方車両を車幅方向及び高さ
方向それぞれの所定角度範囲内に渡り送信波を照射し、
その反射波に基づいて前方車両を3次元的に認識する手
法が考えられている。この手法であれば、通常の車両で
あれば存在し得ないような高さにおいて反射物体が存在
している場合に、それを車両ではないと認識することが
考えられる。これによって、例えば白線や水しぶき(ス
プラッシュ)、砂塵あるいは排気煙など路面上あるいは
路面からあまり高くない位置で検知される物体を前方車
両と誤って認識しないようにすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この手
法の場合に得られる高さとは、路面を基準とした高さで
はなく認識装置の取り付け位置を基準としている。その
ため、認識装置を取り付けた車両にピッチングが生じた
場合には、上述の「通常の車両であれば存在し得ないよ
うな高さ」に前方の車両が位置してしまうことも考えら
れ、車両として認識されなくなってしまう。このような
不都合を避けるために、例えば停止物体であることを条
件として車両でないと判定することも考えられる。しか
し、上述した白線や自車の至近距離に浮遊する水しぶき
(スプラッシュ)、砂塵あるいは排気煙、さらには連続
して設置されている路面上のデリニエータ(通称「キャ
ッツアイ」)などは、自車との相対的な位置が変わらな
いため、しばしば移動物体として検知されてしまうこと
がある。そのため、車両であると誤認識し、誤った車間
制御や車間警報などを行ってしまうことになる。
【0004】そこで本発明は、このような非車両を誤っ
て前方に存在する車両であると認識してしまわないよう
にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項2に示す発明は、
請求項1に示した物体認識方法を実現するための装置と
しての一例であり、この請求項2記載の物体認識装置に
よれば、レーダ手段にて車幅方向及び高さ方向それぞれ
の所定角度範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に
基づいて検出した反射物体までの距離と車幅方向及び高
さ方向の2方向の角度に基づき、認識手段が自車前方の
物体を認識すると共に、車両である確率も判定する。こ
こで、認識手段は、認識対象とすべき物体が存在する可
能性の高低を反射波が返ってきた領域に対して設定して
おくと共に、各領域において認識対象とすべき物体から
の反射波であれば取り得る受信信号強度3次元マップ
設定しておき、レーダ手段による検出結果としての反射
波が返ってきた領域及び反射波の受信信号強度に基づい
て、認識対象物体である確率を判定する。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】この場合、例えば本物体認識装置を用いて
車間制御の対象となる先行車を選択するシステムを構築
する場合において、その(認識対象物体としての)車両
である確率に基づいて先行車選択を行うことが考えられ
る。つまり、車両である確率が小さければ先行車として
選択される可能性が低くなり、結果として誤った車間制
御が実行されることを防止できる。
【0013】なお、対象とすべき物体が存在する可能性
の高低を決める際の領域としては、請求項3に示すよう
に、反射物体までの距離及び送信波を照射する2方向の
角度から定まる3次元の領域とすることが考えられる
【0014】ところで、対象とすべき物体が存在する可
能性の高低を決める際の領域については、固定にしても
よいが、領域を固定にするのではなく、請求項に示す
ように、自車前方の道路形状に応じて設定してもよい。
例えば前方の道路がカーブしている場合には、通常の状
態でもカーブの内側に認識対象物体としての車両が存在
し得るため、カーブしていない場合に比べて、カーブ内
側方向の領域は認識対象物体が存在する可能性を高く
し、逆にカーブ外側方向の領域は認識対象物体が存在す
る可能性を相対的に低くする。また、前方の道路が上り
坂になっている場合には通常の状態でも上方向に車両が
存在するため、上り坂になっていない場合に比べて、上
方向の領域は認識対象物体が存在する可能性を高くする
ことが考えられる。このように道路形状に基づいて車両
の存在する可能性の高低を区別する領域を把握すること
で、より適切な前方車両の認識が実現できる。
【0015】なお、道路形状認識手段としては、例えば
請求項に示すように、自車両の旋回状態に基づいて道
路形状を認識するものが考えられる。ステアリングセン
サから得た操舵角やヨーレートセンサから得た車両旋回
角などに基づいて推定認識する。また、請求項に示す
ように、道路形状を認識するのに有効な物体に対するレ
ーダ手段による検出結果に基づいて道路形状を認識して
もよい。例えば路側に複数存在するデリニエータを検知
すれば道路形状を認識できる。さらには、請求項に示
すように、道路形状を判定可能な情報を含む地図情報を
記憶しておき、検出した現在地に対応する地図情報に基
づいて道路形状を認識することも考えられる。いわゆる
ナビゲーションシステムを搭載している車両であれば、
そのシステムからこれらの情報を得ることができ、道路
形状の認識も可能である。
【0016】なお、請求項に示すように、物体認識装
置の認識手段をコンピュータシステムにて実現する機能
は、例えば、コンピュータシステム側で起動するプログ
ラムとして備えることができる。このようなプログラム
の場合、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディス
ク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読
み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュ
ータシステムにロードして起動することにより用いるこ
とができる。この他、ROMやバックアップRAMをコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログラ
ムを記録しておき、このROMあるいはバックアップR
AMをコンピュータシステムに組み込んで用いても良
い。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明が適用された車両制
御装置1について、図面と共に説明する。この車両制御
装置は、自動車に搭載され、警報すべき領域に障害物が
所定の状況で存在する場合に警報を出力したり、前車
(先行車両)に合わせて車速を制御したりする装置であ
る。
【0018】図1は、そのシステムブロック図である。
車両制御装置は認識・車間制御ECU3を中心に構成さ
れている。認識・車間制御ECU3はマイクロコンピュ
ータを主な構成として入出力インターフェース(I/
O)および各種の駆動回路や検出回路を備えている。こ
れらのハード構成は一般的なものであるので詳細な説明
は省略する。
【0019】認識・車間制御ECU3は、レーザレーダ
センサ5、車速センサ7、ブレーキスイッチ9、スロッ
トル開度センサ11から各々所定の検出データを入力し
ており、警報音発生器13、距離表示器15、センサ異
常表示器17、ブレーキ駆動器19、スロットル駆動器
21および自動変速機制御器23に所定の駆動信号を出
力している。また認識・車間制御ECU3には、警報音
量を設定する警報音量設定器24、警報判定処理におけ
る感度を設定する警報感度設定器25、クルーズコント
ロールスイッチ26、図示しないステアリングホイール
の操作量を検出するステアリングセンサ27、ヨーレー
トセンサ28及びワイパスイッチ30が接続されてい
る。また認識・車間制御ECU3は、電源スイッチ29
を備え、その「オン」により、所定の処理を開始する。
【0020】ここで、レーザレーダセンサ5は、図2に
示すように、発光部、受光部及びレーザレーダCPU7
0などを主要部として次のように構成されている。発光
部は、パルス状のレーザ光を、発光レンズ71及びスキ
ャナ72を介して放射する半導体レーザダイオード(以
下、単にレーザダイオードと記載)75を備えている。
そして、レーザダイオード75は、レーザダイオード駆
動回路76を介してレーザレーダCPU70に接続さ
れ、レーザレーダCPU70からの駆動信号によりレー
ザ光を放射(発光)する。また、スキャナ72にはポリ
ゴンミラー73が鉛直軸を中心に回転可能に設けられ、
レーザレーダCPU70からの駆動信号がモータ駆動部
74を介して入力されると、このポリゴンミラー73は
図示しないモータの駆動力により回転する。なお、この
モータの回転位置は、モータ回転位置センサ78によっ
て検出され、レーザレーダCPU70に出力される。
【0021】本実施形態のポリゴンミラー73は、面倒
れ角が異なる6つのミラーを備えているため、車幅方向
及び車高方向それぞれの所定角度の範囲で不連続にレー
ザ光を掃引照射(スキャン)して出力する。このように
レーザ光を2次元的に走査するのであるが、その走査パ
ターンを図3(a)を参照して説明する。なお、図3
(a)において、出射されたレーザビームのパターン9
2は測定エリア91内の右端と左端に出射された場合の
みを示しており、途中は省略している。また、出射レー
ザビームパターン92は、図3(a)では一例として略
円形のものを示しているが、この形に限られるものでは
なく楕円形、長方形等でもよい。さらに、レーザ光を用
いるものの他に、ミリ波等の電波や超音波等を用いるも
のであってもよい。また、スキャン方式にこだわる必要
はなく、距離以外に2方位を測定できる方式であればよ
い。
【0022】図3(a)に示すように、測定エリアの中
心方向をZ軸としたとき、これに垂直なXY平面内の所
定エリアを順次走査する。本実施形態では、高さ方向で
あるY軸を基準方向、車幅方向であるX軸を走査方向と
し、スキャンエリアは、X軸方向には0.15deg×
105点=16degであり、Y軸方向には0.7de
g×6ライン=4degである。また、スキャン方向は
X軸方向については図3(a)において左から右へ、Y
軸方向については図3(a)において上から下へであ
る。具体的には、まずY軸方向に見た最上部に位置する
第1走査ラインについてX軸方向に0.15°おきにス
キャンする。これで1走査ライン分の検出がなされるの
で、次に、Y軸方向に見た次の位置にある第2走査ライ
ンにおいても同様にX軸方向に0.15°おきにスキャ
ンする。このようにして第6走査ラインまで同様のスキ
ャンを繰り返す。したがって、左上から右下に向かって
順に走査がされ、105点×6ライン=630点分のデ
ータが得られることとなる。
【0023】このような2次元的なスキャンにより、走
査方向を示すスキャン角度θx,θyと測距された距離
rとが得られる。なお、2つのスキャン角度θx,θy
は、それぞれ出射されたレーザビームとXZ平面との角
度を縦スキャン角θy、出射されたレーザビームをXZ
平面に投影した線とZ軸との角度を横スキャン角θxと
定義する。
【0024】一方、受光部は、図示しない物体に反射さ
れたレーザ光を受光レンズ81を介して受光し、その強
度に対応する電圧を出力する受光素子83とを備えてい
る。そして、この受光素子83の出力電圧は、可変増幅
器85に入力される。可変増幅器85は入力電圧を増幅
してコンパレータ87に出力するのであるが、この増幅
率は時間の経過と共に増大するよう制御される。また、
この増幅率をどのように変化させるかは、レーザレーダ
CPU70によって適宜変更させることができるように
構成されている。コンパレータ87は可変増幅器85の
出力電圧を基準電圧と比較し、出力電圧>基準電圧とな
ったとき所定の受光信号を時間計測回路89へ出力す
る。
【0025】時間計測回路89には、レーザレーダCP
U70からレーザダイオード駆動回路76へ出力される
駆動信号も入力され、図3(c)に示すように、上記駆
動信号をスタートパルスPA、上記受光信号をストップ
パルスPBとし、2つのパルスPA,PB間の位相差
(すなわちレーザ光を出射した時刻T0と反射光を受信
した時刻T1との差ΔT)を2進デジタル信号に符号化
する。また、ストップパルスPBのパルス幅も時間とし
て計測する。そして、それらの値を2進デジタル信号に
符号化してレーザレーダCPU70へ出力する。レーザ
レーダCPU70は、時間計測回路89から入力された
2つのパルスPA,PB間の入力時間差から物体までの
距離を算出し、その距離及び対応するスキャン角度θ
x,θyを基にして位置データを作成する。つまり、レ
ーザレーダ中心を原点(0,0,0)とし、車幅方向を
X軸、車高方向をY軸、車両前方方向をZ軸とするXY
Z直交座標に変換する。そして、この(X,Y,Z)デ
ータ及び受光信号強度データ(ストップパルスPBのパ
ルス幅が相当する)を測距データとして認識・車間制御
ECU3へ出力する。
【0026】なお、本実施形態の可変増幅器85はバイ
ポーラトランジスタを用いて構成されており、次のよう
な特性を持っている。つまり、受光信号の強度が小さい
場合には図2(b)に示すように飽和しないが、受光信
号の強度が大きくなると図2(c)に示すようにアンプ
出力が飽和してしまう(飽和電圧Vsat )。但し、二点
鎖線で示すように、少数キャリヤ蓄積効果により、受光
信号強度が大きければ大きいほど信号パルスの立ち下が
りが遅れる特性を持っている。また、アンプ出力である
信号パルスが所定のしきい値電圧よりも大きくなってい
る時間を示すパルス幅は、受光信号強度と相関関係があ
り、受光信号強度の対数に略比例している。そのため、
たとえ図2(c)のようにアンプ出力が飽和して受光信
号強度が直接得られなくても、パルス幅を基にし、上述
の相関関係を参照すれば、受光信号強度を推定すること
ができる。
【0027】認識・車間制御ECU3は、このように構
成されていることにより、レーザレーダセンサ5からの
測距データを基にして物体を認識し、その認識物体から
得た先行車の状況に合わせて、ブレーキ駆動器19、ス
ロットル駆動器21および自動変速機制御器23に駆動
信号を出力することにより車速を制御する、いわゆる車
間制御を実施している。また、認識物体が所定の警報領
域に所定時間存在した場合等に警報する警報判定処理も
同時に実施している。この場合の物体としては、自車の
前方を走行する前車やまたは停止している前車等が該当
する。
【0028】続いて認識・車間制御ECU3の内部構成
について制御ブロックとして説明する。レーザレーダセ
ンサ5から出力された測距データは物体認識ブロック4
3に送られる。物体認識ブロック43では、測距データ
として得た3次元位置データに基づいて、物体の中心位
置(X,Y,Z)、大きさ(W,D,H)を求めると共
に、中心位置(X,Y,Z)の時間的変化に基づいて、
自車位置を基準とする前車等の障害物の相対速度(V
x,Vy,Vz)を求める。さらに物体認識ブロック4
3では、車速センサ7の検出値に基づいて車速演算ブロ
ック47から出力される車速(自車速)と上記求められ
た相対速度(Vx,Vy,Vz)とから物体が停止物体
であるか移動物体であるかの認識種別が求められ、この
認識種別と物体の中心位置とに基づいて自車両の走行に
影響する物体が選択され、その距離が距離表示器15に
より表示される。なお、物体の大きさを示す(W,D,
H)は、それぞれ(横幅,奥行き,高さ)である。
【0029】また、ステアリングセンサ27からの信号
に基づいて操舵角演算ブロック49にて操舵角が求めら
れ、ヨーレートセンサ28からの信号に基づいてヨーレ
ート演算ブロック51にてヨーレートが演算される。そ
してカーブ半径(曲率半径)算出ブロック57では、車
速演算ブロック47からの車速と操舵角演算ブロック4
9からの操舵角とヨーレート演算ブロック51からのヨ
ーレートとに基づいて、カーブ半径(曲率半径)Rを算
出する。そして物体認識ブロック43では、このカーブ
半径Rおよび中心位置座標(X,Z)などに基づいて車
両形状確率や自車線確率を算出する。この車両形状確率
や自車線確率については後述する。
【0030】このようなデータを持つ物体のモデルを
「物標モデル」と呼ぶこととする。この物体認識ブロッ
ク43にて求めたデータが異常な範囲の値がどうかがセ
ンサ異常検出ブロック44にて検出され、異常な範囲の
値である場合には、センサ異常表示器17にその旨の表
示がなされる。
【0031】一方、先行車判定ブロック53では、物体
認識ブロック43から得た各種データに基づいて先行車
を選択し、その先行車に対する距離Zおよび相対速度V
zを求める。そして、車間制御部及び警報判定部ブロッ
ク55が、この先行車との距離Z、相対速度Vz、クル
ーズコントロールスイッチ26の設定状態およびブレー
キスイッチ9の踏み込み状態、スロットル開度センサ1
1からの開度および警報感度設定器25による感度設定
値に基づいて、警報判定ならば警報するか否かを判定
し、クルーズ判定ならば車速制御の内容を決定する。そ
の結果を、警報が必要ならば、警報発生信号を警報音発
生器13に出力する。また、クルーズ判定ならば、自動
変速機制御器23、ブレーキ駆動器19およびスロット
ル駆動器21に制御信号を出力して、必要な制御を実施
する。そして、これらの制御実行時には、距離表示器1
5に対して必要な表示信号を出力して、状況をドライバ
ーに告知している。
【0032】このような車間制御や警報判定に際して
は、その前提となる物体認識、さらに詳しく言えば、こ
こでの認識対象物体である車両の認識が適切に行われて
いることが重要である。そこで、その車両認識を適切に
行うための工夫について、いくつかの態様を説明する。
【0033】[態様1]本態様1は、レーザレーダセン
サ5における測距データを得る時点において工夫するも
のであり、具体的には、レーザダイオード75からの出
力調整によって対応するものである。
【0034】図4はレーザレーダセンサ5にて実行され
る処理を示すフローチャートであり、モータ回転位置セ
ンサ78からの出力に基づいてモータ回転位置を検出し
(S11)、その回転位置に対応するレーザダイオード
75からのレーザ光の照射方向を検出する(S12)。
そして、レーザダイオード75を発光させてレーザ光を
出力する際の出力レベルを調整した後(S13)、レー
ザダイオード駆動回路76を制御して、レーザダイオー
ド75を発光させる(S14)。その発光に対応し、図
示しない前方物体に反射されたレーザ光を受光素子83
にて受光して電圧に変換し、その変換した電圧を可変増
幅器85にて増幅する(S15)。そして、コンパレー
タ87を介して出力された上述のスタートパルスPA及
びストップパルスPBに基づき、時間計測回路89にて
反射時間を計測し(S16)、さらにストップパルスP
Bのパルス幅に基づいて受光信号強度を検出する(S1
7)。そして、上述したように、直交座標に変換した位
置データ及び反射強度(受光信号強度)を測距データと
して認識・車間制御ECU3へ出力する(S18)。
【0035】このように、従来であれば、スキャンエリ
ア内のいずれの方向においても同じ出力レベルでレーザ
光を照射していたが、本態様では、照射方向に応じて出
力レベルを変更するようにした(S11〜S13)。S
13における出力調整は、図5に示すLD発光出力調整
マップを参照して行う。
【0036】このマップは、車幅方向及び車高方向をそ
れぞれX軸及びY軸とした場合のレーザ光の照射方向範
囲内において、どの方向領域を何%の出力レベルでレー
ザ光を発光出力させるかを示すものである。具体的に
は、照射方向範囲の中心付近は100%の出力レベル領
域であり、その周囲に80%の出力レベル領域が設定さ
れている。そのため、照射方向範囲の上端領域及び左右
端領域は80%の出力レベルとなっている。また、下方
領域に関しては、最下端に50%の出力レベル領域があ
り、下方から上方に向かって、50%→80%→100
%→80%という領域設定になっている。
【0037】このような領域設定にする意図は、認識対
象としている物体、つまりここでは前方に存在する車両
では存在する可能性の高低に応じ、可能性が低い領域方
向へは、送信波の出力が相対的に小さくなるようにして
いる。例えば路面上の白線や自車の至近距離に浮遊する
水しぶきなどは、図5で言えば最下端領域に存在すると
考えられるため、その部分は50%にする。また、上端
付近では例えばトンネルの天井や看板などを検知する可
能性があり、左右端においてはガードレールや植え込み
などを検知する可能性があるため、これらの領域では出
力レベルを80%としている。
【0038】このようにすることで、当然ながら反射強
度も小さくなる。出力レベルが同じであっても元々車両
よりも反射強度が小さくなるこれら白線などについて
は、発光出力を小さくなることでさらに反射強度が小さ
く得られることとなり、この反射強度に基づいて車両と
非車両とを区別して認識し易くなる。なお、この「車両
と非車両との区別」に関しては、例えば区別反射強度が
小さくなってコンパレータ87の基準電圧自体を上回ら
なくなり、時間計測回路89にストップパルスPB自体
が出力されないことで区別可能となる状態が得られても
よいし、ストップパルスPB自体は出力されるが、その
パルス幅(受光信号強度)が小さいため、認識・車間制
御ECU3において受光信号強度が所定のしきい値未満
のデータは削除することで区別可能となる状態が得られ
ても良い。
【0039】なお、「車両では存在する可能性が小さな
領域」においても車両が存在する可能性は0ではない。
例えば自車両のピッチングによってその「可能性が小さ
な領域」において前方車両からの反射波を得ることもあ
り得るため、その領域における車両は認識したい。した
がって、発光出力を相対的に小さくするとはいっても、
車両であれば認識できるような出力低下度合いにしてお
くために、80%や50%といった値を採用し、0%に
はしない。
【0040】本態様1は、このようにレーザレーダセン
サ5から認識・車間制御ECU3へ出力されるデータの
時点で、車両と非車両とが区別可能な状態にされている
ことが特徴であるが、認識・車間制御ECU3の物体認
識ブロック43において実行される物体認識にかかる動
作についても、説明をしておく。
【0041】図6(a)のフローチャートに物体認識に
係るメイン処理を示す。図6(a)の最初のステップで
あるS110では、レーザレーダセンサ5から1スキャ
ン分の測距データの読み込みを行う。レーザレーダセン
サ5でのスキャン周期は100msecとし、100m
sec毎にデータを取り込むこととする。
【0042】続くS120では、データのセグメント化
を行う。上述したように、測距データとして得た3次元
位置データをグルーピングしてセグメントを形成する。
このセグメント化においては、所定の接続条件(一体化
条件)に合致するデータ同士を集めて1つのプリセグメ
ントデータを生成し、さらにそのプリセグメントデータ
同士の内で所定の接続条件(一体化条件)に合致するも
のを集めて1つの本セグメントデータとするというもの
である。プリセグメントデータは、例えば点認識された
データ同士のX軸方向の距離△Xが0.2m以下、Z軸
方向の距離△Zが2m以下という2条件を共に満たす場
合に、その点集合を一体化して求める。本実施形態で
は。Y軸方向に6つの走査ラインがあるが、プリセグメ
ント化によって各ライン毎にプリセグメントデータが生
成されている。そのため、本セグメント化では、3次元
(X,Y,Z)空間で近接するプリセグメントデータ同
士を一体化(本セグメント化)する。本セグメントデー
タは、X軸,Y軸及びZ軸にそれぞれ平行な3辺を持つ
直方体の領域であり、その中心座標(X,Y,Z)と大
きさを示すための3辺の長さ(W,H,D)をデータ内
容とする。なお、特に断らない限り、本セグメント(デ
ータ)のことを単にセグメント(データ)と称すること
とする。
【0043】続くS130では、認識対象の個々の車両
などを物標化する物標化処理を行う。物標とは、一まと
まりのセグメントに対して作成される物体のモデルであ
る。この物標化処理を図6(b)のフローチャートなど
を参照して説明する。物標化処理においてはまず、物標
モデルの対応セグメントを検索する(S131)。これ
は、前回までに得た物標モデルが、今回検出したセグメ
ントの内のいずれと一致するかを検索する処理であり、
物標に対応するセグメントとは次のように定義する。ま
ず、物標が前回処理時の位置から前回処理時における相
対速度で移動したと仮定した場合、現在物標が存在する
であろう推定位置を算出する。続いて、その推定位置の
周囲に、X軸,Y軸,Z軸方向それぞれに所定量の幅を
有する推定移動範囲を設定する。そして、その推定移動
範囲に少なくとも一部が含まれるセグメントを対応する
セグメントとする。
【0044】続くS132では、物標のデータ更新処理
を実行する。この処理は、対応するセグメントがあれば
物標モデルの過去データの更新及び現在位置データの更
新を行うもので、更新されるデータは、中心座標(X,
Y,Z)、幅W、高さH、奥行きD、X軸方向,Y軸方
向、Z軸方向の相対速度(Vx,Vy,Vz)、中心座
標(X,Y,Z)の過去4回分のデータ、自車線確率な
どである。なお、対応するセグメントがない場合は、物
標モデルのデータ更新は行わず、新規物標モデルの登録
を行う。
【0045】その後、車両形状確率の算出(S133)
及び自車線確率の算出(S134)を行う。 車両形状確率の算出 路側にデリニエータが狭い間隔で多数設置されているよ
うな場合やガードレールを検出しているような場合に
は、これらの停止物を移動物であると誤認識してしまう
可能性がある。これは、同一位置に常に何かを検出する
ことにより、その位置に自車と同速度で走行している車
両が存在すると判断してしまうからである。そこで、こ
のように移動物であると誤認識した物標が先行車判定ブ
ロック53において誤って先行車と判断されてしまわな
いように、この車両形状確率に基づくことで走行車両で
ないと判断できるようにする。例えば先行車判定ブロッ
ク53においてこの車両形状確率が50%未満の場合に
路側物であると判定する。
【0046】車両形状確率の取り得る範囲は0〜100
%であり、瞬間的なノイズやバラツキによる影響を低減
するために、下式のように加重平均して求める。まで取
り柄ルーチンそして、各物標ごとに自車線確率瞬時値を
算出したら、次に、下式を用いて、フィルタ処理をす
る。ここで、αは距離Zに依存するパラメータであり、
図7(b)のマップを用いて求める。自車線確率の初期
値は、0%とする。 今回の車両形状確率←前回値×α+今回の瞬時値×(1
−α) なお、初期値は50%とし、αは例えば0.8といった
値を採用する。また、車両形状確率の瞬時値は、相対加
速度、縦横の長さD,W、検出時間などに基づいて算出
する。
【0047】相対加速度については、例えば|αj|>
α0+αn/j2が成立すれば−50%とし、不成立の場
合はそのまま(プラスもマイナスもしない)とすること
が考えられる。なお、αj は算出した相対加速度であ
り、α0 は許容相対加速度、αnは測距誤差によるノイ
ズサンプリング周期のときの値である。この式に関して
は、特開平9−178848号の図7のステップ307
にて示した式と同じであるため、詳しい説明は省略す
る。
【0048】また、縦横の長さD,Wについては、車両
らしい横長物であれば+30%とし、ガードレールのよ
うな縦長物であれば−50%とし、点物体あるいは上記
以外の形状の物体であれば+10%とすることが考えら
れる。なお、横長物とは、XZ平面上の形状が横幅W大
の長方形であるものを指し、縦長物とは、奥行きD大の
長方形であるものを指す。そして、車両らしい横長物の
具体例としては、1.2m≦横幅W<2.5m、且つ奥
行きD<5.0m、且つ縦横比D/W<5という条件を
満たすものが挙げられる。また、ガードレールのような
縦長物の具体例としては、奥行きD≧5.0m、且つ縦
横比D/W≧5という条件を満たすものが挙げられる。
さらに点物体としては、横幅W<1.2m、且つ奥行き
D<5.0m、且つ縦横比D/W<5という条件を満た
すものが挙げられる。
【0049】また、検出時間については、例えば検出時
間が2秒以上のものは+20%とし、検出時間が5秒以
上のものは+50%とすることが考えられる。先行車に
追従走行している場合は、先行車を長時間安定して検出
することができるのに対し、路側のデリニエータ群やガ
ードレールを検出している場合には、同じ検出状態が長
時間は続かないので、多数の物標が消えて無くなった
り、新たに現れたりする。したがって、長時間検出して
いる物標は走行車両である可能性が高いと言えるため、
検出時間に応じて車両形状確率の瞬時値をアップさせて
いる。
【0050】自車線確率の算出 自車線確率とは、物標が自車と同一レーンを走行してい
る車両である確からしさを表すパラメータである。本実
施形態では、自車線確率瞬時値(その瞬間の検出データ
に基づいて算出された値)を算出した後、所定のフィル
タ処理を施して自車線確率を求める。
【0051】まず、物標の位置を、直線路走行時の位置
に換算する。もともとの物標の中心位置を(Xo,Z
o)としたとき、次の変換式により、直線路変換位置
(X,Z)が得られる(図7(a)参照)。 X ← Xo−Zo2/2R …[式1] Z ← Zo …[式2] R:カーブ半径算出ブロック57で得た推定R 右カーブ:符号正 左カーブ:符号負 なお、円の方程式は、|X|≪|R|,Zという仮定の
もとで、近似した。また、レーザレーダセンサ5が車両
中心から離れたところに取り付けられている場合には、
そのオフセット量を加味し、車両中心が原点になるよう
にX座標を補正するものとする。すなわち、ここでは実
質的にはX座標のみ変換している。
【0052】このように直進路に変換して得られた中心
位置(X,Z)を、図8に示す自車線確率マップ上に配
置して、各物体の瞬時自車線確率、すなわち、その時点
で自車線に存在する確率を求める。確率として存在する
のは、カーブ半径算出ブロック57(図1参照)にて求
めた曲率半径Rは認識物標あるいは操舵角などから推定
した値であり、実際のカーブの曲率半径との間に誤差が
存在するからである。その誤差を考慮した制御をするた
め、ここで各物体の瞬時自車線確率を求める。
【0053】図8において、横軸はX軸、すなわち自車
の左右方向であり、縦軸はZ軸、すなわち自車の前方を
示している。本実施形態では、左右5m、前方100m
までの領域を示している。ここで領域は、領域a(自車
線確率80%)、領域b(自車線確率60%)、領域c
(自車線確率30%)、領域d(自車線確率100
%)、それ以外の領域(自車線確率0%)に別れてい
る。この領域の設定は、実測により定めたものである。
特に、領域dは自車直前への割込も考慮することにより
設定された領域である。
【0054】領域a,b,c,dを区切る境界線La、
Lb,Lc,Ldは、例えば次の式3〜6で与えられる
ものである。なお、境界線La′、Lb′,Lc′,L
d′は、それぞれ境界線La、Lb,Lc,LdとはY
軸で対称の関係にある。 La: X=0.7+(1.75-0.7)・(Z/100)^2 …[式3] Lb: X=0.7+( 3.5-0.7)・(Z/100)^2 …[式4] Lc: X=1.0+( 5.0-1.0)・(Z/100)^2 …[式5] Ld: X=1.5・(1-Z/60) …[式6] これを一般式で表すと次式7〜10のようになる。 La: X=A1+B1・(Z/C1)^2 …[式7] Lb: X=A2+B2・(Z/C2)^2 …[式8] Lc: X=A3+B3・(Z/C3)^2 …[式9] Ld: X=A4・(B4-Z/C4) …[式10] この式7〜10から一般的には、次の式11〜13を満
足させるように領域を設定する。実際の数値の決定は、
実験にて決定する。 A1≦A2≦A3<A4 …[式11] B1≦B2≦B3 および B4=1 …[式12] C1=C2=C3 (C4に制約無し) …[式13] なお、図8の境界線La、Lb,Lc,La′、L
b′,Lc′は、計算処理速度の点から、放物線として
いるが、処理速度が許すならば、円弧にて表す方が良
い。境界線Ld,Ld′についても処理速度が許すなら
ば外側に膨らんだ放物線または円弧にて表す方が良い。
【0055】次に、各物標の直線路換算位置を図8の自
車線確率マップと照合する。下記要領で、マップと照合
することで、自車線確率瞬時値P0 が得られる。 領域dを少しでも有する物体 → P0=100% 領域a内に中心が存在する物体 → P0= 80% 領域b内に中心が存在する物体 → P0= 60% 領域c内に中心が存在する物体 → P0= 30% 上記〜を全て満たさない物体 → P0= 0% そして、各物標ごとに自車線確率瞬時値を算出したら、
次に、下式を用いて、フィルタ処理をする。 自車線確率←自車線確率前回値×α+自車線確率瞬時値
×(1−α) ここで、αは距離Zに依存するパラメータであり、図7
(b)のマップを用いて求める。自車線確率の初期値
は、0%とする。
【0056】なお、本自車線確率は、上述した車両形状
確率の値によっても影響を受ける。具体的には、車両形
状確率が50%未満のときは自車線確率を35%で上限
リミットする。これは、車両形状確率が50%未満のと
きは路側物である可能性が高いので、自車線確率を低く
抑える意図である。また、35%でリミットしている理
由は、車両形状確率が50%未満から50%以上になっ
たとき、自車線確率マップの100%領域に2回連続存
在したら、自車線確率が50%以上になるような上限リ
ミット値を選んだからである。
【0057】そして、このように算出した車両形状確率
及び自車線確率も含めた物標モデルのデータが、図1に
示す物体認識ブロック43から先行車判定ブロック53
へ出力される。なお、先行車判定ブロック53では、例
えば車両形状確率が所定のしきい値(例えば50%)以
上、且つ自車線確率が所定のしきい値(例えば50%)
以上の物標の中で、距離Zが最小のものを先行車と判断
する。この判断結果は車間制御部及び警報判定部ブロッ
ク55に出力されることとなる。
【0058】このように、本態様1においては、レーザ
レーダセンサ5から認識・車間制御ECU3へ出力され
るデータの時点で、車両と非車両とが区別可能な状態に
されているため、非車両を誤って前方に存在する車両で
あると認識することが防止でき、適切な車間制御や警報
制御が実行できる。
【0059】[態様2]本態様2も、態様1と同様にレ
ーザレーダセンサ5における測距データを得る時点にお
いて工夫するものであるが、態様1がレーザダイオード
75からの出力調整によって対応するものであったのに
対して、本態様2は可変増幅器85における増幅率を変
更して受信感度を調整することで対処する。
【0060】図9は本態様2の場合のレーザレーダセン
サ5にて実行される処理を示すフローチャートである
が、これは、上述した態様1の場合の図4のフローチャ
ートにおけるS13の「発光出力調整」処理がなくな
り、代わりに図9のS24の「受光増幅率調整」処理が
追加されたものである。その他の処理内容は同じであ
り、図4のS11,S12,S14,S15,S16,
S17,S18は、それぞれ図9のS21,S22,S
23,S25,S26,S27,S28と対応する。し
たがって、それら同じ部分についての説明は省略し、S
24の処理について説明する。
【0061】図3(c)に示すように、可変増幅器85
における増幅率は時間の経過と共に増大するようレーザ
レーダCPU70によって制御されるのであるが、従来
は、スキャンエリア内のいずれの方向から返ってきた反
射光であっても、この増幅率の時間的変化は同じであっ
た。それに対して、本態様2では、反射物体の3次元位
置が認識対象物体では存在する可能性が低い領域の場
合、その可能性の低さに応じて反射波の受信感度が相対
的に小さくなるようにする。具体的には、反射物体の位
置に応じて増幅率を調整するようにした。この増幅率調
整は、図10に示す増幅率判定マップを参照して行う。
【0062】このマップは、車幅方向及び車高方向をそ
れぞれX軸及びY軸とした場合の反射物体の存在領域に
対応して、どのような増幅率の時間的変化にするかを示
すものである。具体的には、図10中に(a)〜(c)
で示すような3種類の増幅率変化が設定されており、そ
れぞれがどの領域に対応するかが設定されている。
【0063】領域設定に関しては、中心付近の領域、そ
の周囲の領域、最下端領域の3つにわけられており、中
心付近の領域は(b)の増幅率変化が対応し、その周囲
の領域は(a)の増幅率変化が対応し、下方領域に関し
ては、最下端に(c)の増幅率変化が対応している。な
お、この(a),(b),(c)が対応する領域は、そ
れぞれ図5に示した80%の出力レベル領域、100%
の出力レベル領域、50%の出力レベル領域に対応する
ものである。
【0064】そして、増幅率の変化度合いに関しては、
(b)の増幅率変化は従来と同様のものであり、(a)
の増幅率変化は、(b)の増幅率変化に対してその変化
度合いを全体的に小さくしたものである。また、(c)
の増幅率変化は、時刻0から所定の時刻t1まではほと
んど増加率を上げずに低レベルに維持し、その後、
(b)の増幅率変化に対してその変化度合いを全体的に
小さくしたような変化をさせるものである。このような
変化度合いに設定した意図は次の通りである。態様1に
おける図5の領域設定に関しても説明した通り、路面上
の白線や自車の至近距離に浮遊する水しぶきなどは、図
10で言えば最下端領域に存在すると考えられ、また、
上端付近では例えばトンネルの天井や看板などを検知す
る可能性があり、左右端においてはガードレールや植え
込みなどを検知する可能性があるため、これらの領域で
は増幅率の変化度合いが、中央付近の領域に対応する
(b)の増幅率変化度合いに対して全体的に低くなるよ
うにされている。
【0065】このようにすることで、これら路面上の白
線や水しぶき、トンネルの天井や看板、ガードレールや
植え込みなどによる反射光は増幅度合いが小さくなり、
この増幅後の信号強度に基づいて車両と非車両とを区別
して認識し易くなる。また、上述したように、(c)の
増幅率変化は、単に増幅率の変化度合いが(b)の増幅
率変化度合いに対して低くなるだけでなく、時刻0から
所定の時刻t1まではほとんど増加率を上げずに低レベ
ルに維持している。これは、例えば路面上の白線などは
自車から極近距離に存在することとなり、そこからの反
射光を車両からの反射光と適切に区別するための工夫で
ある。つまり、極近距離にあれば反射光を得るまでの時
間も短くなるため、測距開始から短時間に得た反射光に
対しては増幅率を相当小さくしておくのである。一方、
時刻t以降は増幅率をそれなりに上げているのは、次の
理由からである。この最下端の領域は、通常であれば車
両は存在する可能性の小さな領域であるが、例えば自車
のピッチングによって車両前端が相対的に上昇している
場合には、この領域においても車両からの反射光を得る
可能性がある。但し、極近距離に車両が存在する可能性
は小さく、t以上の時間をかけて反射光を得た場合には
ある程度自車から離れた物体からの反射光であるため、
このような範囲においては検出した反射光に対してはそ
れなりの増幅率を確保するようにしたのである。このよ
うに、本態様2の場合には、XY方向の位置だけでな
く、Z方向の位置についても加味した設定となってい
る。
【0066】このように、本態様2においても、態様1
の場合と同じように、レーザレーダセンサ5から認識・
車間制御ECU3へ出力されるデータの時点で、車両と
非車両とが区別可能な状態にされているため、非車両を
誤って前方に存在する車両であると認識することが防止
でき、適切な車間制御や警報制御が実行できる。
【0067】[態様3]上述した態様1,2は、レーザ
レーダセンサ5における出力調整や受信感度調整によっ
て測距データ自体を車両と非車両と区別し易い(あるい
は非車両のデータを削除した)状態にした。これは、非
車両と車両とでは反射強度に違いがあるという知見に基
づくものであるが、この知見に基づけば、レーザレーダ
センサ5においては特段の工夫を加えず、その測距デー
タを得た認識・車間制御ECU3において対処してもよ
い。そのような対処の一つとして態様3を説明する。
【0068】図11(a)のフローチャートに本態様3
に係る物体認識に係るメイン処理を示す。S210にお
いてレーザレーダセンサ5から読み込んだ測距データに
対して、S220において非車両判定を行う。この非車
両判定処理は、図11(b)のフローチャートに示すよ
うに、非車両判定マップを用いて測距データの対応領域
を判定し(S221)、測距データが非車両の範囲であ
れば(S222:YES)、データ削除を行い(S22
3)、非車両でない(つまり車両である)範囲であれば
(S222:NO)、そのまま本処理を終了するという
内容である。
【0069】S221にて用いている非車両判定マップ
は、図12に示すように、車幅方向、車高方向及び車両
前方方向をそれぞれX軸、Y軸及びZ軸とした場合の反
射物体の存在領域に対応して、車両と非車両を区別する
ための受光強度の範囲が設定された3次元マップであ
る。具体的には、XY方向については、中心付近の領
域、その周囲の領域、最下端領域の3つにわけられてお
り、それら各領域に対応してZ方向位置と受光強度との
対応関係が(a)〜(c)のように設定されている。X
Y方向についての中心付近の領域は(b)の対応関係が
対応し、その周囲の領域は(a)の対応関係が対応し、
最下端領域は(c)の対応関係が対応している。なお、
この(a),(b),(c)が対応するXY方向につい
ての領域は、それぞれ図5に示した80%の出力レベル
領域、100%の出力レベル領域、50%の出力レベル
領域に対応するものである。
【0070】続いて、Z方向位置と受光強度との対応関
係について説明する。まず、(b)の対応関係は、所定
のZ方向しきい値Z1までの範囲であって且つ受光強度
が所定範囲内のものが非車両、それ以外が車両と設定さ
れている。XY方向については中心付近の領域であるた
め、Z方向に極近距離でない限り、受光強度に関係なく
車両が存在する可能性が高いと考えられる。一方、Z方
向に極近距離においても車両が存在する可能性はなくは
ないが、その場合には、受光強度がある程度以上に大き
くなるため、全体として(b)に示すような対応関係に
設定することで、車両・非車両の区別が付くと考えられ
る。
【0071】次に、(a)の対応関係について説明す
る。この場合、XY方向については上端あるいは左右端
であり、トンネルの天井や看板あるいはガードレールや
植え込みなどを検知する可能性がある。そのため、
(b)の場合はZ方向しきい値Z1より遠くにおいては
実質的に受光強度による判定をしなくても問題ないが、
(a)の場合には、そのような範囲においても非車両で
ある可能性が相対的に高いので、受光強度による実質的
な判定をする。したがって、(b)の場合のZ方向しき
い値Z1に比べてより遠くのZ方向しきい値Z2まで
は、受光強度によるしきい値が設定されている。なお、
近距離の場合に同じ物体であっても相対的に受光強度が
大きくなるため、受光強度のしきい値も相対的に大きく
なっている。
【0072】次に、(c)の対応関係について説明す
る。この場合、XY方向については最下端であり、路面
上の白線などを検知する可能性がある。逆に車両を検知
する可能性は、他の領域に比べて最も少ないと考えられ
る。そこで、(a)の場合と比較していうならば、受光
強度によるしきい値が大きい範囲が、より遠くまで適用
されている。これは、白線などはそれなりの反射強度を
持つため、それらを適切に非車両であると判定するに受
光強度によるしきい値を上げたことと、元々車両が存在
する可能性が非常に低いため、このようにしきい値を上
げても問題が少ないからである。もちろん、上述したよ
うに、この最下端の領域であっても例えば自車のピッチ
ングによって前方車両からの反射光を得る可能性があ
る。但し、その場合も、受光強度は相対的に高くなるた
め、ここでは、白線などを排除することを主眼にして受
光強度のしきい値を上げることを優先した。
【0073】以上が図11(a)のS220の処理説明
であったが、続くS230では、データのセグメント
化、S240では物標化を行う。これらの処理は、態様
1の場合に説明した図6(a)のS120及びS130
の処理内容を同様じなので、ここでは説明は繰り返さな
い。要は、このようなセグメント化や物標化(S23
0,S240)の前に、非車両であると判定された測距
データを削除しておくため(S220)、非車両を誤っ
て前方に存在する車両であると認識することが防止で
き、適切な車間制御や警報制御が実行できるのである。
【0074】なお、図11(b)の非車両判定処理で
は、非車両の場合にデータ削除(S223)をしたが、
あえてデータ削除までしない手法も採用できる。つま
り、車両として認識しにくい状態にすればよく、例えば
態様1において説明した図6(b)のS133における
車両形状確率を、非車両である場合には一律に所定%下
げる(例えば−30%)といった対処も考えられる。
【0075】[態様4]態様4は、態様3と同様に、レ
ーザレーダセンサ5においては特段の工夫を加えず、そ
の測距データを得た認識・車間制御ECU3において対
処する場合の一例である。本態様4は、レーザレーダセ
ンサ5にて検出した反射物体が一時的に検出できなくな
った場合の対処として、検出できなくなった時点から所
定時間は、検出できていた際の状態を保持して存在して
いると仮定した補完物体を作成することを前提とするも
のである。
【0076】図13(a)のフローチャートに本態様4
に係る物体認識に係るメイン処理を示す。S310にお
いてレーザレーダセンサ5から読み込んだ測距データに
対して、データのセグメント化(S320)及び物標化
(S330)を行う。これらの処理は、態様1の場合に
説明した図6(a)のS110〜S130の処理内容を
同様なので、ここでは説明は繰り返さない。そして、こ
の物標化(S330)の後に、補完(S340)を行
う。
【0077】この補完処理は、図13(b)のフローチ
ャートに示すように、まず、物標が前回の処理において
「車両」として認識されていたか否かを判断する(S3
41)。そして、車両として認識されていない場合には
(S341:NO)、何ら処理することなく本処理を終
了するが、車両として認識されていた場合には(S34
1:YES)、物標が前回処理時の位置から前回処理時
における相対速度で移動したと仮定した場合の推定位置
に現在もその「車両」は認識されているか否かを判断す
る(S342)。現在も車両が認識されているのであれ
ば(S342:YES)、補完の必要がないため、その
まま本処理を終了する。
【0078】一方、現在は車両が認識されていないので
あれば(S342:NO)、前回の測距データを読み込
み(S343)、前回位置が補完許可エリアであれば
(S344:YES)、補完物体を作成し(S34
5)、補完許可エリアでなければ(S344:NO)、
そのまま本処理を終了する。
【0079】ここで、S344の補完許可エリアか否か
は、図14に示す補完許可エリアマップを用いて判定す
る。このマップは、車幅方向、車高方向及び車両前方方
向をそれぞれX軸、Y軸及びZ軸とした場合の反射物体
の存在領域に対応して、車両と非車両を区別するための
受光強度の範囲が設定された3次元マップである。具体
的には、XY方向については、中心付近の領域、その周
囲の領域、最下端領域の3つにわけられており、それら
各領域に対応してZ方向位置と受光強度との対応関係が
(a)〜(c)のように設定されている。XY方向につ
いての中心付近の領域は(b)の対応関係が対応し、そ
の周囲の領域は(a)の対応関係が対応し、最下端領域
は(c)の対応関係が対応している。なお、この
(a),(b),(c)が対応するXY方向についての
領域は、それぞれ図5に示した80%の出力レベル領
域、100%の出力レベル領域、50%の出力レベル領
域に対応するものである。
【0080】続いて、Z方向位置と補完の許可・非許可
との対応関係について説明する。まず、(b)の対応関
係は、Z=0から所定のZ方向しきい値Z1までの範囲
が補完非許可であり、Z1よりも遠い範囲は補完許可で
ある。同様に、(a)の対応関係は、Z=0から所定の
Z方向しきい値Z2までの範囲が補完非許可であり、Z
2よりも遠い範囲は補完許可、(c)の対応関係は、Z
=0から所定のZ方向しきい値Z3までの範囲が補完非
許可であり、Z3よりも遠い範囲は補完許可である。そ
して、これら3つのZ方向しきい値Z1,Z2,Z3の
大小関係は、Z1<Z2<Z3と設定されている。つま
り、XY方向についての中心付近の領域では、(b)に
示すように、Z方向によほど至近距離でなければ補完を
許可し、(a)→(c)に行くにつれて、補完を許可し
ない範囲を長くしていく。
【0081】このように、本態様4においては、レーザ
レーダセンサ5にて検出した反射物体が一時的に検出で
きなくなった場合に、車両であった可能性の高い領域に
おいて検出できなくなったのであれば(S344:YE
S)補完物体を作成し(S345)、車両であった可能
性が低く非車両である可能性が高い領域において検出で
きなくなったのであれば(S344:NO)補完物体を
作成しないため、非車両を誤って前方に存在する車両で
あると継続して認識することが防止でき、適切な車間制
御や警報制御が実行できる。
【0082】本実施形態においては、レーザレーダセン
サ5がレーダ手段に相当し、認識・車間制御ECU3の
物体認識ブロック43が認識手段に相当する。また、図
4,図9に示す処理がレーダ手段としての処理の実行に
相当し、図6、図11、図13に示す処理が認識手段と
しての処理の実行に相当する。
【0083】なお、本発明はこのような実施形態に何等
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において種々なる形態で実施し得る。 (1)上述した各態様(1〜4)においては、それぞれ
LD発光出力調整マップ(図5)、増幅率判定マップ
(図10)、非車両判定マップ(図12)、補完許可エ
リアマップ(図14)を用いて所定の処理を行った。こ
のマップにおけるXY方向の領域に関しては、いずれも
中央付近の領域、その周囲の領域、最下端領域という3
種類の領域設定をした。これらは、その順番で車両が存
在する可能性が高いと想定されることに基づいた設定で
あるが、その領域設定を固定にするのではなく、道路形
状に応じて可変にしてもよい。
【0084】例えば図15(b)に示すように、前方の
道路が左カーブしている場合には、通常の状態でもカー
ブの内側に車両が存在し得るため、図15(a)に示す
ようなカーブしていない場合に比べて、図15(b)に
示すように、マップ内の各領域をカーブ内側方向へ全体
的に移動させることが好ましい。もちろん、右カーブで
あれば右側に移動させればよい。これによって、例えば
態様1であれば、カーブ内側方向領域への出力を相対的
に大きくし、逆にカーブ外側方向への出力を相対的に小
さくすることができる。他の態様においても同様に、実
状にあった対処が可能となる。
【0085】また、例えば図16(b)に示すように、
前方の道路が上り坂になっている場合には、通常の状態
でも上方向に車両が存在するため、図16(a)に示す
ような上り坂になっていない場合に比べて、図16
(b)に示すように、マップ内の各領域を上側へ全体的
に移動させることが好ましい。もちろん、下り坂であれ
ば下側に移動させればよい。
【0086】このように道路形状に基づいて車両の存在
する可能性がある領域を把握することで、より適切な前
方車両の認識が実現できる。なお、道路形状を認識する
ための手段としては、例えば自車両の旋回状態に基づい
て道路形状を認識するものが考えられ、図1に示したカ
ーブ半径算出ブロック57にて算出したカーブ半径に基
づいて推定認識することができる。また、例えば路側に
複数存在するデリニエータを検知することで道路形状を
認識してもよい。さらには、車両がナビゲーションシス
テムを搭載しており、そのシステムが道路形状を判定可
能な情報を含む地図情報を記憶しる場合には、そのシス
テムから現在位置の前方に存在する道路の形状を得ても
よい。
【0087】(2)上記実施形態では、レーザ光の2次
元スキャンを行うために面倒れ角が異なるポリゴンミラ
ー73を用いたが、例えば車幅方向にスキャン可能なガ
ルバノミラーを用い、そのミラー面の倒れ角を変更可能
な機構を用いても同様に実現できる。但し、ポリゴンミ
ラー73の場合には、回転駆動だけで2次元スキャンが
実現できるという利点がある。
【0088】(3)上記実施形態では、レーザレーダセ
ンサ5内部において、距離及び対応するスキャン角度θ
x,θyを極座標系からXYZ直交座標系に変換してい
たが、その処理を物体認識ブロック43において行って
も良い。 (4)上記実施形態では「レーダ手段」としてレーザ光
を用いたレーザレーダセンサ5を採用したが、ミリ波等
の電波や超音波等を用いるものであってもよい。また、
スキャン方式にこだわる必要はなく、距離以外に方位を
測定できる方式であればよい。そして、例えばミリ波で
FMCWレーダ又はドップラーレーダなどを用いた場合
には、反射波(受信波)から先行車までの距離情報と先
行車の相対速度情報が一度に得られるため、レーザ光を
用いた場合のように、距離情報に基づいて相対速度を算
出するという過程は不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図2】 レーザレーダセンサに関する説明図である。
【図3】 (a)はレーザレーダセンサの走査パターン
を示す概略斜視図であり、(b)は物体Wを直方体とし
て認識する際の説明図であり、(c)は測距動作に関す
るタイムチャートである。
【図4】 態様1の場合のレーザレーダセンサにて実行
される処理を示すフローチャートである。
【図5】 LD発光出力調整マップの説明図である。
【図6】(a)は物体認識に係る処理を示すフローチャ
ートであり、(b)は(a)の処理中で実行される物標
化処理を示すフローチャートである。
【図7】(a)は各物標位置を直線路走行時の位置に変
換する際の説明図であり、(b)は自車線確率を求める
ためのパラメータαのマップの説明図である。
【図8】 自車線確率マップの説明図である。
【図9】 態様2の場合のレーザレーダセンサにて実行
される処理を示すフローチャートである。
【図10】 増幅率判定マップの説明図である。
【図11】 (a)は態様3の場合の物体認識に係る処理
を示すフローチャートであり、(b)は(a)の処理中
で実行される非車両判定処理を示すフローチャートであ
る。
【図12】 非車両判定マップの説明図である。
【図13】 (a)は態様4の場合の物体認識に係る処理
を示すフローチャートであり、(b)は(a)の処理中
で実行される補完処理を示すフローチャートである。
【図14】 補完許可エリアマップの説明図である。
【図15】 道路形状に応じて車両が存在する可能性の高
低に対応する領域を変更する際の説明図である。
【図16】 道路形状に応じて車両が存在する可能性の高
低に対応する領域を変更する際の説明図である。
【符号の説明】
1…車両制御装置、3…認識・車間制御ECU、5…レ
ーザレーダセンサ、7…車速センサ、9…ブレーキスイ
ッチ、11…スロットル開度センサ、13…警報音発生
器、15…距離表示器、17…センサ異常表示器、19
…ブレーキ駆動器、21…スロットル駆動器、23…自
動変速機制御器、24…警報音量設定器、25…警報感
度設定器、26…クルーズコントロールスイッチ、27
…ステアリングセンサ、28…ヨーレートセンサ、29
…電源スイッチ、30…ワイパスイッチ、43…物体認
識ブロック、44…センサ異常検出ブロック、47…車
速演算ブロック、49…操舵角演算ブロック、51…ヨ
ーレート演算ブロック、53…先行車判定ブロック、5
5…車間制御部及び警報判定部ブロック、57…カーブ
半径算出ブロック、70…レーザレーダCPU、71…
発光レンズ、72…スキャナ、73…ミラー、74…モ
ータ駆動回路、75…半導体レーザダイオード、76…
レーザダイオード駆動回路、77…ガラス板、81…受
光レンズ、83…受光素子、85…アンプ、87…コン
パレータ、89…時間計測回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B60R 21/00 628 G01S 13/93 Z G01S 13/93 G08G 1/16 C G08G 1/16 E G01S 17/88 A (72)発明者 野澤 豊史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (72)発明者 白井 孝昌 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (56)参考文献 特開 平5−2071(JP,A) 特開 平6−150195(JP,A) 特開 平7−257301(JP,A) 特開 平7−270535(JP,A) 特開 平8−201520(JP,A) 特開 平8−249598(JP,A) 特開 平8−304535(JP,A) 特開2000−180537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/64 G01S 13/00 - 17/95 G01B 11/00 - 11/30 B60R 21/00 - 21/34 G08G 1/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車幅方向及び高さ方向それぞれの所定角度
    範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて車
    両前方の物体を認識すると共に、認識した物体が認識対
    象としている所定の物体である確率も判定する物体認識
    方法であって、 認識対象とすべき物体が存在する可能性の高低を前記反
    射波が返ってきた領域に対して設定しておくと共に、各
    領域において認識対象とすべき物体からの反射波であれ
    ば取り得る受信信号強度3次元マップを設定しておき、 前記反射波が返ってきた領域及び前記反射波の受信信号
    強度に基づいて、前記認識対象物体である確率を判定す
    ることを特徴とする物体認識方法。
  2. 【請求項2】車幅方向及び高さ方向それぞれの所定角度
    範囲内に渡り送信波を照射し、その反射波に基づいて反
    射物体までの距離と前記車幅方向及び高さ方向の2方向
    の角度とを検出するレーダ手段と、 該レーダ手段による検出結果である距離及び前記2方向
    の角度に基づき、自車前方の物体を認識すると共に、車
    両である確率も判定する認識手段とを備えた物体認識装
    置であって、 前記認識手段は、 認識対象とすべき物体が存在する可能性の高低を前記反
    射波が返ってきた領域に対して設定しておくと共に、各
    領域において認識対象とすべき物体からの反射波であれ
    ば取り得る受信信号強度3次元マップを設定しておき、 前記レーダ手段による検出結果としての前記反射波が返
    ってきた領域及び前記反射波の受信信号強度に基づい
    て、前記認識対象物体である確率を判定することを特徴
    とする物体認識装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の物体認識装置において、 前記領域は、前記検出結果である距離及び前記2方向の
    角度から定まる3次元の領域であることを特徴とする物
    体認識装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の物体認識装置におい
    て、 さらに、自車前方の道路形状を認識する道路形状認識手
    段を備え、 前記認識対象とすべき物体が存在する可能性の高低を区
    別する領域が、それぞれ前記道路形状認識手段にて認識
    された車両前方の道路形状に応じて設定されていること
    を特徴とする物体認識装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の物体認識装置において、 前記道路形状認識手段は、 自車両の旋回状態に基づいて前記道路形状を認識するこ
    とを特徴とする物体認識装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の物体認識装置において、 前記道路形状認識手段は、 道路形状を認識するのに有効な物体に対する前記レーダ
    手段による検出結果に基づいて前記道路形状を認識する
    ことを特徴とする物体認識装置。
  7. 【請求項7】請求項4記載の物体認識装置において、 前記道路形状認識手段は、 道路形状を判定可能な情報を含む地図情報を記憶してい
    ると共に、現在地を検出可能であり、その検出した現在
    地に対応する地図情報に基づいて前記道路形状を認識す
    ることを特徴とする物体認識装置。
  8. 【請求項8】請求項2〜7のいずれか記載の物体認識装
    置の認識手段としてコンピュータシステムを機能させる
    ためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
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