JP5729106B2 - 車両用障害物検出装置 - Google Patents
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上述の識別を誤った場合には、ターゲット車両以外の物体をターゲット車両であると見なすことになり、結果的に誤警報や誤制御の要因となる。
このような誤検出を防止するためには、レーダ装置の送受信部をバンパ裏面に密着することが考えられるが、この場合、軽度の後突等によりバンパに外部衝撃力が付加されると、直ちにレーダ装置が故障、破損するので実用上、望ましくない。
上述の送信波としては、マイクロ波やミリ波を使い、例えば、24GHzや76GHzの電波を用いてもよい。また、バンパとしては電波の透過が可能な樹脂バンパを用いる。
このように、検出対象が自車の車輪であると判定した時、不要な対象物を除去するので、自車の車輪がターゲットであると誤検知することがなく、障害物検出精度の向上を図ることができる。
車輪の相対速度は自車速に連動して変化するので、上記構成により検出対象が自車の車輪であることを精度よく判定することができる。
送信波(電波)の一部が車輪に当たるとタイヤのトレッド溝形状に対応して、自車から遠ざかる方向の相対速度をもった反射波と、自車へ接近する方向の相対速度をもった反射波とが帰来するので、上記構成により検出対象が自車の車輪であること精度よく判定することができる。
自車の車輪は検出手段から所定距離かつ所定角度の特定エリアに位置し、車輪と検出手段との位置関係が不変であって、自車の車輪は常に所定エリア内に存在するので、上記構成により検出対象が自車の車輪であることを精度よく判定することができる。
車輪外周に車輪の幅方向に形成されたトレッド溝、いわゆる横溝が複数形成されている場合には、送信波の一部が車輪に当たると、自車から遠ざかる方向の相対速度をもった反射波が間欠的に複数検出されると共に、自車へ接近する方向の相対速度をもった反射波が間欠的に複数検出される。
このため上記構成により検出対象が自車の車輪であることを精度よく判定することができる。
上記構成によれば、検出対象が自車の車輪であると判定した時、除去手段は検出しない範囲としての非検出範囲を設定しフィルタ処理により自車の車輪を検出対象から除去する。
このように不要な対象物をフィルタ処理により除去するので、自車の車輪がターゲットであると誤検知することがなく、障害物検出精度の向上を図ることができる。
上記構成によれば、検出対象からの反射強度に応じて非検出範囲を変更するので、適切なフィルタ処理ができ、誤検知の防止と、自車に接近する他車両等の本来のターゲットの検知性能との両立を図ることができる。
因に、非検出範囲が過大な場合には、近傍車両等の本来のターゲット検知性能が悪化するが、上記構成により、本来のターゲット検知性能を確保しつつ、自車の車輪がターゲットであると誤検知するのを防止することができる。
図面は車両用障害物検出装置を示すが、以下の実施例においては、車両後方の他車両(ターゲット)などの障害物を検出する車両用障害物検出装置について例示する。
図1は障害物検出エリアを示す概略平面図であって、前車輪1,1および後車輪2,2を備えた車両3のバンパ裏面と後車輪2との間には、レーダ装置4が設けられており、レーダ装置4から発射された電波は樹脂製のバンパを透過して車両外方向、詳しくは、後方かつ外側方に送信され、障害物に反射して帰来する電波を受信することで、障害物の有無を検出すべく構成している。
該リヤエンドパネル5の車両後方には、該リヤエンドパネル5を後方から離間して覆う合成樹脂製のリヤバンパ6が設けられている。
上述の収納ボックスAの構造を、図3、図4、図5を参照して説明する。
上述の収納ボックスAは、レーダ装置4の下面を覆うカバー部材7と、レーダ装置4の左右両側面を覆うカバー部材8,9と、レーダ装置4の上面を覆うカバー部材10と、レーダ装置4の裏面つまり車両前面側を覆うカバー部材11と、リヤバンパ6上面に収納ボックスAを係止する側面視逆L字状の係止部12と、カバー部材10に形成されたメンテナンス用の開口部13と、を備えている。
そして、これらの各要素7〜12が一体または一体的に形成され、図4に示すように、係止部12がボルト14等の取付け部材を用いて、リヤバンパ6の上面に取付け固定されている。
詳しくは、上述のカバー部材7,8,9,10の後端部が接着剤による接着にて、リヤバンパ6の裏面に密着固定されたものである。
このため、自車から遠ざかる方向の相対速度成分β4をもったタイヤ到達波α4と、自車へ接近する方向の相対速度成分β5をもったタイヤ到達波α5とから検出対象が自車の後車輪2であることを判定することが可能となる。
上述の車速センサ21は自車両の車速つまり自車速を検出するセンサである。
また、上述のレーダ装置4は、リヤバンパ6と後車輪2との間に設けられて車両外方へ送信波を送信することにより障害物(ターゲットとしての他車両)を検出する検出手段である。
この判定手段(ルーチンR1)の検出結果(判定結果)により自車の後車輪2を検出したと判定した時、該後車輪2を検出対象から除去する除去手段(図11に示すフローチャートの各ステップS8,S9参照)と、
検出対象からの反射強度が大きい時、フィルタ処理すべき非検出範囲C2(図10参照)を大きく設定し、検出対象からの反射強度が小さい時、フィルタ処理すべき非検出範囲C1(図10参照)を小さく設定する設定手段(図11に示すフローチャートの各ステップS8,S9参照、この実施例ではステップS8,S9が除去手段と設定手段とを兼用している)と、
を兼ねる。
加えて、上述の判定手段(ルーチンR1参照)は、所定以上の反射強度を有する検出対象を自車の後車輪2であると判定する(ステップS5参照)。
ステップS1でCPU20はレーダ装置4を駆動して、送信波を車両外方へ送信すると共に、該レーダ装置4の受信部から検出対象との距離、検出対象の角度、検出対象の相対速度、検出対象から帰来する受信波の強度(反射波強度)の各種データの読込みを実行する。
上述の距離と角度との両者により、検出対象が存在するエリアを特定することができる。
次にステップS3で、CPU20は検出対象から帰来する受信波の相対速度が自車速vに連動しているか否かを判定する。例えば、図7に示すタイヤ到達波α4,α5が帰来する場合には、その相対速度成分β4,β5は図8の(b)に示すように自車速vに連動するものとなる。
上述のステップS3でYES判定されると次のステップS4に移行し、NO判定されると別のステップS10に移行する。
上述のステップS4で、CPU20は検出対象までの距離と、検出対象の角度から判明した特定エリアが、後車輪2が存在する所定エリア内か否かの判定を実行し、NO判定時にはステップS10でフィルタをOFFにする一方、YES判定時には次のステップS5に移行する。
上述のステップS5でのNO判定時にはステップS10でフィルタをOFFにする一方、YES判定時には次のステップS6に移行する。
上述のステップS7でのNO判定時にはステップS9に移行し、YES判定時にはステップS8に移行する。
上述の送信波としては、波長が1cm〜10cm、周波数が24GHzのマイクロ波(SHF)を用いている。また、リヤバンパ6としては電波の透過が可能な樹脂バンパを用いている。
このように、検出対象が自車の後車輪2であると判定した時、不要な対象物を除去するので、自車の後車輪2がターゲットであると誤検知することがなく、障害物検出精度の向上を図ることができる。
車輪の相対速度は自車速vに連動して変化するので、上記構成により検出対象が自車の後車輪2であることを精度よく判定することができる。
さらに、上記判定手段(ルーチンR1)は、検出対象が自車から遠ざかる方向、および、自車へ接近する方向の両方の相対速度を有する時、自車の車輪であると判定するものである(図11のステップS6参照)。
さらにまた、上記判定手段(ルーチンR1参照)は、検出対象が所定エリア内に存在する時、自車の後車輪2であると判定するものである(図11のステップS4参照)。
加えて、上記判定手段(ルーチンR1参照)は、所定以上の反射強度を有する検出対象を自車の後車輪2であると判定するものである(図11のステップS5参照)。
また、上記判定手段(ルーチンR1参照)は、自車から遠ざかる方向の複数の相対速度、もしくは、自車へ接近する方向の複数の相対速度が検出された時、自車の後車輪2であると判定するものである(図7、図11のステップS6参照)。
このため上記構成により検出対象が自車の後車輪2であることを精度よく判定することができる。
この構成によれば、検出対象が自車の後車輪2であると判定した時、除去手段(ステップS8,S9)は検出しない範囲としての非検出範囲C1,C2を設定しフィルタ処理により自車の後車輪2を検出対象から除去する。
このように不要な対象物をフィルタ処理により除去するので、自車の後車輪2がターゲットであると誤検知することがなく、障害物検出精度の向上を図ることができる。
この構成によれば、検出対象からの反射強度に応じて非検出範囲C1,C2を変更するので、適切なフィルタ処理ができ、誤検知の防止と、自車に接近する他車両等の本来のターゲットの検知性能との両立を図ることができる。
この発明のバンパは、実施例のリヤバンパ6に対応し、
以下同様に、
車輪は、後車輪2に対応し、
検出手段は、レーダ装置4に対応し、
判定手段は、ルーチンR1に対応し、
除去手段および設定手段は、ステップS8,S9に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
また、レーダ装置4の電波としては24GHzのマイクロ波(SHF)を用いたが、波長が1cm〜1mmで、周波数が30GHzから300GHzのミリ波(EHF)を用いてもよい。
4…レーダ装置(検出手段)
6…リヤバンパ(バンパ)
C1,C2…非検出範囲(所定エリア)
R1…ルーチン(判定手段)
S8,S9…ステップ(除去手段、設定手段)
E…障害物検出エリア
Claims (7)
- バンパと車輪との間に設けられて車両外方へ送信波を送信することにより障害物を検出する検出手段と、
上記検出手段の検出結果に基づいて障害物を判定する判定手段とを備えた
車両用障害物検出装置であって、
上記検出手段によって、車両外方の障害物を検出可能な障害物検出エリアの範囲内に、上記検出手段からバンパの反射を介して車輪に到達するまでの距離となる所定エリアを上記検出手段から所定角度で設定し、
上記所定エリアに上記検出手段の検出結果により自車の車輪を上記判定手段が検出した時、該車輪を検出対象から除去する除去手段を備えた
車両用障害物検出装置。 - 上記判定手段は、検出対象の相対速度が自車速に連動して変化している時、自車の車輪であると判定する
請求項1記載の車両用障害物検出装置。 - 上記判定手段は、検出対象が自車から遠ざかる方向、および、自車へ接近する方向の両方の相対速度を有する時、自車の車輪であると判定する
請求項1または2記載の車両用障害物検出装置。 - 上記判定手段は、検出対象が上記所定エリア内に存在する時、自車の車輪であると判定する
請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用障害物検出装置。 - 上記判定手段は、自車から遠ざかる方向の複数の相対速度、もしくは、自車へ接近する方向の複数の相対速度が検出された時、自車の車輪であると判定する
請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用障害物検出装置。 - 上記除去手段は、判定手段の判定結果に基づいて検出対象が自車の車輪であると判定した時、非検出範囲を設定しフィルタ処理により自車の車輪を検出対象から除去する
請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用障害物検出装置。 - 検出対象からの反射強度が大の時、上記非検出範囲を大きく設定し、
検出対象からの反射強度が小の時、上記非検出範囲を小さく設定する設定手段を設けた
請求項6記載の車両用障害物検出装置。
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