JPH06342068A - 車載用超音波計測装置 - Google Patents

車載用超音波計測装置

Info

Publication number
JPH06342068A
JPH06342068A JP5131745A JP13174593A JPH06342068A JP H06342068 A JPH06342068 A JP H06342068A JP 5131745 A JP5131745 A JP 5131745A JP 13174593 A JP13174593 A JP 13174593A JP H06342068 A JPH06342068 A JP H06342068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
vehicle
speed
wheel
receiver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5131745A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sato
和郎 佐藤
Mitsuhiro Sakamoto
光弘 坂本
Keiji Kuzutani
啓司 葛谷
Naoji Nakahara
直司 中原
Yasuyuki Aoki
康幸 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP5131745A priority Critical patent/JPH06342068A/ja
Publication of JPH06342068A publication Critical patent/JPH06342068A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • B60G17/019Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by the type of sensor or the arrangement thereof
    • B60G17/01933Velocity, e.g. relative velocity-displacement sensors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2400/00Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
    • B60G2400/20Speed
    • B60G2400/208Speed of wheel rotation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2401/00Indexing codes relating to the type of sensors based on the principle of their operation
    • B60G2401/17Magnetic/Electromagnetic
    • B60G2401/176Radio or audio sensitive means, e.g. Ultrasonic

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波を使用して車輌の速度を精度良く検出
できること。 【構成】 車輪Tyに対して所定の俯角φを持って超音
波を送波し、その反射波を受波する超音波送受波器TR
のドプラー周波数から車輪Tyの回転速度をステップS
19からなる車輪速度演算手段で演算し、車輪速度演算
手段で演算した車輪Tyの車輪速度Vo から車速Vをス
テップS20からなる速度演算手段で演算することによ
り、路面の影響を受けることなく、車輪Tyの回転速度
を検出することができる。また、タイヤTyのトレッド
部T1 またはサイドウォール部T3の何れによって検出
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に積載されて、
ナビゲーションシステム、車速検出装置、ヨー角、ヨー
レート検出装置等の各種速度情報を使用する計測装置に
関するもので、特に、車輌に積載した超音波を利用する
車載用超音波計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の超音波を使用した速度計測装置
としては、実開昭57−68574号公報に掲載の技術
がある。この公報に掲載の技術は、別体となった送波器
から連続的に超音波を送波し、反射体から反射して得ら
れる受波を連続受信し、送波と受波の差分であるドプラ
ー周波数を検出するものであり、現在では周知の技術と
なっている。
【0003】また、この種の超音波を使用した速度計測
装置としては、特開昭59−203973号公報に掲載
の技術がある。この公報に掲載の技術は、前記公報の技
術と同様、別体となった送波器と受波器とを有し、特
に、受波器を2台とし、車体の上下振動、ノーズアッ
プ、ノーズダウンによる誤差を軽減するものである。
【0004】そして、この種の超音波を使用した速度計
測装置としては、特開昭58−39971号公報に掲載
の技術がある。この公報に掲載の技術は、超音波をパル
ス状に送波し、反射して受波される時点でパルス幅に対
応した受信ゲートを開き、受信波の所定波長分の時間を
計測することで、ドプラーシフト量を求め、車速を計測
するものである。
【0005】更に、この種の車載用超音波計測装置とし
ては、特開平3−269388号公報に掲載の技術があ
る。
【0006】この技術は、送受波器から車輌の前方向或
いは前後方向の路面に所定の俯角で超音波が放射され、
放射された超音波と路面の突起の反射波の受信信号から
突起までの時間を計測し、また、路面の突起の反射波の
信号レベルと所定の閾値とを比較し、車輌前方の路面の
突起等の有無及びその大きさを検出している。そして、
反射波が路面から帰来する時間における直線距離と超音
波の放射角度とから車高を検出し、得られたドプラー周
波数をもとに車速を検出している。
【0007】即ち、図11の車載用超音波計測装置の1
個の超音波送受波器TRで送波及び受波する場合の動作
原理図に示すように、超音波を放射して路面に到達する
までの距離をL[m]、高さをH[m]、その放射角度
(俯角)をφ度とすれば、 L=H/sinφ ・・・・・・(1) となる。
【0008】このときの伝搬距離に起因する損失Loos
は、 Loos =(拡散損)+(伝搬損) =20・log(2・L)+2・L・α [dB]・・・・(2) 但し、α:減衰定数 例えば、α100KHz=2.1[dB/m] α200KHz=8.5[dB/m] で求められる。
【0009】一方、超音波ビーム幅θ度は狭くした場合
には、送波はエネルギーが集中するため信号成分Sが増
加する。また、受波では等方向性雑音に対するS/Nが
向上する。
【0010】送受波総合の利得Gは、 G=(送波利得)×(受波利得) ={10・log(γ/θ2 )}×2 ・・・・・・(3) 但し、γは、ビームが回転対称の場合、γ=3.4×1
4 である。
【0011】なお、図11の車載用超音波計測装置の動
作原理図で、間歇的に周波数f[Hz]の超音波を路面に
放射して、受波した周波数fo =f− df[Hz]からそ
のドプラー周波数 df[Hz]を算出すると、 df=2f(V/3.6)cosφ/C [Hz]・・・・・・(4) 但し、V:車速 [Km/h] C:音速 [m/s ] となる。
【0012】特に、前記公報に掲載の技術は、車体の前
後方向に等しい放射角度を有して超音波が放射され、そ
れぞれの反射波の受信信号のドプラー周波数を検出し、
その差のドプラー周波数を求めて、車体の垂直速度成分
が打消された車速を検出している。また、到着時間を計
測することで、車高としている。
【0013】このようにして、超音波を用いて車輌の走
行時の前方路面の突起等が検出され、かつ、車高、車速
を検出している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
掲載の技術は、反射波が路面から帰来する時間における
直線距離と超音波の放射角度から車高を検出し、得られ
たドプラー周波数をもとに車速を検出するか、または、
車体の前後方向に等しい放射角度を有して超音波が放射
され、それぞれの反射波の受信信号のドプラー周波数を
検出し、その差のドプラー周波数を求めて、車体の垂直
速度成分が打ち消された車速を検出するものである。
【0015】特に、特開昭59−203973号公報に
掲載の技術には、轍を使用して道路の小石、雪等が車輪
の荷重で踏み固められた状態で路面からの反射を得る方
法が開示されている。
【0016】しかし、路面の状態は舗装道路、簡易舗装
道路、舗装のされてない道路等によって、その反射波の
条件が異なり、特定の大きさ以上の小石、凹凸等があっ
たり、前記小石が車輌の進行に伴なって移動したり、小
石を跳ねたりすると、それが誤検出の原因となり、常に
安定した速度が検出できない。また、冠水面等では反射
波そのものが少なく、車速精度が著しく低下していた。
【0017】そこで、本発明は、超音波を使用して車輌
の速度を精度良く検出できる車載用超音波計測装置の提
供を課題とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる車載用
超音波計測装置は、反射体として路面ではなく、車輪表
面を使用し、車輪に対して所定の俯角傾度を持って超音
波を送波し、その反射波を受波する超音波送受波器のド
プラー周波数から車輪の回転速度を演算する車輪速度演
算手段と、車輪速度演算手段で演算した車輪の回転速度
から速度を演算する速度演算手段とを具備するものであ
る。
【0019】請求項2にかかる車載用超音波計測装置
は、左右の車輪に対して所定の俯角傾度を持って超音波
を送波し、その反射波を受波する超音波送受波器のドプ
ラー周波数から左右の車輪の平均回転速度を演算する車
輪速度演算手段と、車輪速度演算手段で演算した車輪の
回転速度から速度を演算する速度演算手段とを具備する
ものである。
【0020】請求項3にかかる請求項1または請求項2
記載の車載用超音波計測装置は、前記超音波送受波器で
超音波を送波し、その反射波を受波する反射対象を左右
の車輪のタイヤ表面としたものである。
【0021】請求項4にかかる請求項1または請求項2
記載の車載用超音波計測装置は、前記超音波送受波器で
超音波を送波し、その反射波を受波する反射対象を、ブ
レーキディスクの表面としたものである。
【0022】請求項5にかかる請求項4記載の車載用超
音波計測装置は、前記超音波送受波器を、サスペンショ
ンに取付けたものである。
【0023】
【作用】請求項1においては、車輪に対して所定の俯角
傾度を持って超音波を送波し、その反射波を受波する超
音波送受波器のドプラー周波数から車輪の回転速度を車
輪速度演算手段で演算し、車輪速度演算手段で演算した
車輪の回転速度から速度を速度演算手段で演算すること
により、路面反射率の影響を受けることなく、車輪の回
転速度を検出することができる。また、タイヤのトレッ
ド部またはサイドウォール部の何れによって検出しても
よい。
【0024】請求項2においては、左右の車輪に対して
所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射波を
受波する超音波送受波器のドプラー周波数から左右の車
輪の平均回転速度を演算し、その車輪速度演算手段で演
算した車輪の回転速度から速度を速度演算手段で演算す
ることにより、路面の影響を受けることなく、車輪の回
転速度を検出することができる。また、左右の車輪から
独立した左右の車輪速度を検出でき、車輌の走行状態が
検出できる。
【0025】請求項3にかかる請求項1または請求項2
記載の車載用超音波計測装置は、前記超音波送受波器で
超音波を送波し、その反射波を受波する左右の車輪を、
タイヤの表面としたものであり、車体側に取付けた超音
波送受波器で容易に検出できる。
【0026】請求項4にかかる請求項1または請求項2
記載の車載用超音波計測装置は、前記超音波送受波器で
超音波を送波し、その反射波を受波する左右の車輪を、
ブレーキディスクの表面としたものであり、ブレーキデ
ィスクの表面は常に滑かな面であるから、反射効率は少
ないが誤差の少い結果が得られる。
【0027】請求項5においては、請求項4記載の車載
用超音波計測装置を、前記超音波送受波器をサスペンシ
ョンに取付けたものであり、車体の変位に関係なく車輪
速を得ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例の車載用超音波計測装
置について説明する。
【0029】〈基本的原理〉図1は本発明の実施例の車
載用超音波計測装置の基本原理説明図である。図2はタ
イヤの構成を示す断面の説明図である。
【0030】図2において、タイヤTyは、所定のパタ
ーンに溝を形成し、道路と接触するトレッド部T1 と、
リムに取付けられるビード部T4 と、左右側面に位置す
るサイドウォール部T3 と、トレッド部T1 とサイドウ
ォール部T3 との間の位置の両肩に位置するショルダー
部T2 からなる。
【0031】図1において、車輌100の進行方向の逆
方向にD[m ]だけ平行し、その水平面に対して俯角φ
を45度に設定し、車輌100のホイルハウス内に取付
けた超音波送受波器TRは、200[KHz ]の超音波振
動を所定の超音波ビーム幅でタイヤTyのトレッド部T
1 に送波し、その反射波を受波するものであり、車輌1
00の進行方向に対して平行する速度Vを得るものであ
る。具体的には、超音波送受波器TRは車輌100のホ
イルハウスの内側の前方にD[m ]離れた位置に配設さ
れている。
【0032】この超音波送受波器TRはそれらを取付台
としての合成樹脂製の各ベース部材にモールドして、各
々一体化している。
【0033】ここで、車輌100の進行方向の車速V
は、タイヤ速度Vo とタイヤスリップ率をkとすると、 車速V=Vo /(1−k) ・・・・・・・・(5) となる。制動時以外はk≒0と近似できるため、V≒V
o と考えて良い。
【0034】さらに、車速Vの積分、微分を行なうこと
により距離、加速度が演算できる。
【0035】図3は本発明の実施例の車載用超音波計測
装置を使用した車速及びヨーレート等を検出する基本原
理説明図である。
【0036】図3において、車輌100の進行方向の逆
方向に平行し、逆方向の水平面に対して俯角φを45度
に設定し、車輌100のホイルハウス内に取付けた左側
超音波送受波器TRL は、超音波振動を所定の超音波ビ
ーム幅でタイヤTyLのトレッド部T1 面に送波し、その
反射波を受波するものであり、車輌100の進行方向に
対して平行する速度VL を得る。右側超音波送受波器T
RR は、左側超音波送受波器TRL と同一特性を持ち、
前者と同様に、超音波振動を所定の超音波ビーム幅でタ
イヤTyRのトレッド部T1 面に送波し、その反射波を受
波するものであり、車輌100の進行方向に対して平行
する速度VR を得る。
【0037】図3(a)に示すように、車輌100の進
行方向に対して平行して配設した左側超音波送受波器T
RL で速度VL を得、左側超音波送受波器TRL と車輌
100の幅方向に所定距離N[m]だけ離し、かつ、車
輌100の進行方向に平行した右側超音波送受波器TR
R により速度VR を得るものである。
【0038】これら左側超音波送受波器TRL 、右側超
音波送受波器TRR はそれらを取付台としての合成樹脂
製の各ベース部材にモールドして、各々一体化してい
る。そして、図1(b)に示すように、ベース部材は車
輌100のホイルハウス内に取付けられている。
【0039】ここで、車輌100の車速として進行方向
の車速Vは、 V=(VR +VL )/2 ・・・・・・・・(6) 車輌100のヨーレートωは、車輌100の進行方向の
左右輪速度差から ω=(VR −VL )/N ・・・・・・・・(7) となる。
【0040】同様に、車速の積分、微分を行なうことに
より距離、加速度が演算できる。
【0041】〈実施例の回路構成〉図4は本発明の実施
例の車載用超音波計測装置として左右タイヤに超音波送
受波器を配設した回路構成図である。
【0042】図4において、内部にA/Dコンバータを
有するマイクロコンピュータ1は、内部に演算制御に必
要なRAM及びROM及び演算部等を有している公知の
ものであり、その内部機能説明は後述する。左側超音波
送受波器TRL は200[KHz ]の超音波振動を所定の
超音波ビーム幅で送波及び受波するものである。また、
送受切替回路3は左側超音波送受波器TRL から超音波
振動で出力したり、受波したりする際の切替を行なうも
のである。また、送受切替回路3は送信時にはツェナー
ダイオードZD1 がオンして左側超音波送受波器TRL
より送信すると同時にツェナーダイオードZD2 のオン
により受信回路の保護を行う。受信時はツェナーダイオ
ードZD1 ,ZD2 がオフとなり受信状態となる。
【0043】送受切替回路3のツェナーダイオードZD
1 はトランス5の二次側に直列接続されており、そのト
ランス5の一次側はスイッチングトランジスタ6によっ
て、電源を供給するように接続されている。スイッチン
グトランジスタ6は10[MHz ]の外部発振周波数出力
を入力する分周回路7の出力による矩形波の200[KH
z ]を入力し、間歇的に200[KHz ]の信号でスイッ
チングトランジスタ6を開閉している。
【0044】したがって、マイクロコンピュータ1が間
歇的な出力P1 を“1”とすると、分周回路7の出力は
スイッチングトランジスタ6をオン・オフし、トランス
5の二次側には高電圧の200[KHz ]が発生し、それ
によって、左側超音波送受波器TRL は超音波を発生す
る。
【0045】送受切替回路3を介して検出された左側超
音波送受波器TRL からの信号は、プリアンプ4で増幅
され、バンドパスフィルタ8を介して放射した超音波の
反射のみを検出し、それを更にアンプ9で増幅してコン
パレータ10に入力して2値化する。このコンパレータ
10の入力の一部は、受信レベル検出回路11に入力さ
れ、それをマイクロコンピュータ1のA/Dコンバータ
に入力している。
【0046】コンパレータ10の出力信号は周波数検出
用PLL回路12に入力し、その出力信号として反射波
受信信号の周波数に比例した繰返しパルス数を出力す
る。
【0047】詳しくは、受信波が間欠的にしか得られな
いため、受信ゲートの開いている間でのみ受信周波数の
検出をPLL回路12を使用して行なわせ、受信ゲート
が閉じている間はVCO回路の入力電圧をホールド状態
にしている。また、PLL回路12の他の役割として受
信周波数を十分な分解能で検出するために、周波数の逓
倍を行なわせている。
【0048】具体的には、出力を8分の1に分周したパ
ルスとコンパレータ10の出力を位相差検出回路PDで
比較し、その位相差をローパスフィルターLPFを介し
てアナログスイッチング回路ASに導き、その出力をサ
ンプリングホールド用の抵抗R及びコンデンサCに入力
し、また、電圧制御発振回路VCOを介してマイクロコ
ンピュータ1に入力している。電圧制御発振回路VCO
の出力は8分の1に分周する分周回路DEMを介して位
相差検出回路PDに入力している。結果的に、電圧制御
発振回路VCOからは8倍したパルス繰返し周波数がマ
イクロコンピュータ1に入力される。
【0049】外気温度はサーミスタ15により検出さ
れ、マイクロコンピュータ1の内蔵するA/Dコンバー
タの端子に入力されている。
【0050】この種の左側超音波送受波器TRL 、送受
切替回路3、トランス5、スイッチングトランジスタ
6、分周回路7からなり超音波を送波する送信回路系
と、左側超音波送受波器TRL 、送受切替回路3、プリ
アンプ4、バンドパスフィルタ8、アンプ9、コンパレ
ータ10、受信レベル検出回路11、周波数検出用PL
L回路12からなり超音波を受波する受信回路系とから
なり、超音波送受信回路20TRを構成している。
【0051】また、他の右側超音波送受波器TRR を用
いた超音波送受信回路30TRについても同様の回路構
成からなっている。なお、具体的回路構成の説明は重複
するので、その説明を省略する。
【0052】図5は本発明の実施例の車載用超音波計測
装置の回路構成で使用したマイクロコンピュータ1の機
能構成図である。
【0053】図5において、クロック発振器105によ
って駆動されている主演算制御回路(MCU)101
は、このマイクロコンピュータ1を駆動制御するプログ
ラムを格納したPROM102、及び主演算制御回路1
01の演算制御に必要なデータを格納するSRAM10
3、タイマ及びカウンタとして計数機能を有するタイマ
・カウンタ104、外部アナログ入力となる8chのA
/Dコンバータ106、外部ディジタル入力となるパラ
レルポート107、割込み制御を行なう割込みコントロ
ーラ108、車速演算結果をシリアルに出力するシリア
ルコミュニケーションインターフェース109等を有し
ており、これらはデータ・アドレス・コントロールバス
110でバス結合されている。
【0054】〈回路構成の全体基本的動作〉超音波送受
信回路20TRは次のように動作する。
【0055】左側超音波送受波器TRL からは周波数2
00[KHz ]、継続時間1[msec]のバースト波を10
[msec]毎に送信するマイクロコンピュータ1のパラレ
ルポート107の端子P1 よりバースト波出力のための
ゲート信号を出力する。分周回路7の出力によりスイッ
チングトランジスタ6をオン・オフ制御し、昇圧させた
200[KHz ]の出力によって左側超音波送受波器TR
L から超音波を発生させる。このとき、送受切替回路3
は送信動作中に受信側のプリアンプ4の入力に過大信号
が加わらないようにしている。
【0056】また、左側超音波送受波器TRL が路面か
らの反射波を受波すると、プリアンプ4で80[dB]程
度に増幅した後、バンドパスフィルタ8により略200
±50[KHz ]の信号のみを取出し、更に、増幅した
後、コンパレータ10によって2値化し、周波数検出用
PLL回路12に入力して、その路面からの反射波の周
波数を検出する。コンパレータ10の出力は周波数検出
用PLL回路12によって、路面からの特定の反射波を
検出する時間だけサンプリングホールドし、その電圧を
保持することによって、路面からの反射波の特定の検出
周波数を保持する。電圧制御発振回路VCOの出力は8
分の1に分周してフィードバックさせて位相差検出回路
PDに入力しており、これによって左側超音波送受波器
TRL に入力される反射周波数の8倍の周波数にロック
されるようになっている。したがって、マイクロコンピ
ュータ1で電圧制御発振回路VCOの出力をカウントす
れば、放射した超音波周波数及び反射してきた超音波周
波数を基にドプラー周波数を検出する。なお、本実施例
においては、車速換算で約0.5[Km/h]以上の分解能
が得られた。
【0057】また、超音波送受信回路30TRについて
も同様に動作するが、その動作説明は省略する。
【0058】〈マイクロコンピュータによるメイン制御
動作〉図6及び図7は本発明の実施例の車載用超音波計
測装置のマイクロコンピュータ1が実行するメインプロ
グラムのフローチャートである。また、図8は本発明の
実施例の車載用超音波計測装置のマイクロコンピュータ
1が実行する割込みルーチンのフローチャート、図9は
本発明の実施例の車載用超音波計測装置のマイクロコン
ピュータ1が実行するゲート位置演算制御のフローチャ
ートである。
【0059】また、図10は本発明の実施例の車載用超
音波計測装置の制御のタイミングチャートである。な
お、基本的動作は超音波送受信回路20TRと超音波送
受信回路30TRとは同一であるので、ここでは超音波
送受信回路20TRを中心に動作説明するが、当然、超
音波送受信回路30TRも同様に制御される。
【0060】図示しない電源の投入によって、パワーオ
ンリセット回路の働きによって主演算制御回路101に
リセットパルスが入力され、このリセットによってPR
OM102に格納されている図6及び図7のメインプロ
グラムの処理を開始する。
【0061】ステップS1で超音波送受信回路20TR
及び超音波送受信回路30TRの各種メモリ及びカウン
タ、タイマをクリア或いは所定の値に設定し、各出力ポ
ート等を初期設定するイニシャライズ処理を行なう。特
に、受信ゲートスタート時間TG 及びサンプリングスタ
ート時間Ts を設定する。この受信ゲートスタート時間
TG は、既定値として標準状態での車輌100の取付け
高さに対応する超音波信号の受信時間を設定する。例え
ば、取付位置Dを280[mm]とし、超音波の放射角度
を45度、音速C=345[m/s ]とした場合、 TG =2×0.28/sin45×1/345+0.3
×10-3=2.6[msec] として設定される。ここで、0.3[msec]が加算され
ているのは、送波パルス幅1[msec]に対して受信ゲー
ト幅0.5[msec]の位置を受波のほぼ中央に設定する
ためである。
【0062】ステップS2で10[msec]のシーケンス
の終了を判断する10msecシーケンス終了フラグF10及
びサンプリング許可フラグFs 、メインタイマTをクリ
アする。ステップS3で100[μsec ]毎に割込みを
行なう100μsec タイマ割込みを許可し、ステップS
4で10msecシーケンス終了フラグF10が降りているか
判断し、10msecシーケンス終了フラグF10が降りるま
で待機し、以降の処理を10[msec]毎に行なう。10
msecシーケンス終了フラグF10が降りると、ステップS
5でスイッチングトランジスタ6をオンとして超音波送
受信回路20TR、超音波送受信回路30TRの送信ゲ
ートを開き、ステップS6でメインタイマTで1msecの
経過を判断し、ステップS7で超音波送受信回路20T
R、超音波送受信回路30TRの送信ゲートを閉じる。
これにより、1[msec]の超音波のバースト信号を出力
することになる。即ち、図10に示すように、ステップ
S4からステップS7は送信ゲートの開閉をマイクロコ
ンピュータ1の出力端子P1 の10[msec]毎に1[ms
ec]間の“1”によって行ない、その間、分周回路2の
出力e1 に示すバースト信号となり、左側超音波送受波
器TRL 及び右側超音波送受波器TRR の送波入力は出
力e2 のようになる。また、その反射波は左側超音波送
受波器TRL または右側超音波送受波器TRR を介して
出力e3 のようになる。
【0063】なお、ここまでは、超音波を送波する場
合、超音波送受信回路20TR、超音波送受信回路30
TRが同時に制御される。しかし、以降は、超音波送受
信回路20TR、超音波送受信回路30TR毎に反射波
を入力する予測されたサンプリングスタート時間Ts が
異なることから、超音波送受信回路20TR、超音波送
受信回路30TRが個々に制御されるものであるが、本
実施例では説明が煩雑になるのを防止するため、両者に
共通する事項の説明を省略する。
【0064】ステップS8で超音波送受信回路20TR
(超音波送受信回路30TR)に反射波の受波信号を入
力する予測されたサンプリングスタート時間Ts を判断
し、サンプリングスタート時間Ts が到来したときステ
ップS9でサンプリング許可フラグFs を立て、初期設
定した値またはゲート位置演算処理ルーチンで得た各受
信ゲートスタート時間TG の到来をステップS10で待
つ。各受信ゲートスタート時間TG が到来したとき、ス
テップS11で超音波送受信回路20TR(超音波送受
信回路30TR)毎の各受信ゲートを開とし、ステップ
S12で0.5[msec]だけ受信ゲートをオンとした
後、ステップS13で受信ゲートをオフとし、ステップ
S14の処理に入る。即ち、ステップS8からステップ
S13では、各超音波送受信回路20TR(超音波送受
信回路30TR)毎の各受信ゲートスタート時間TG の
到来を判断し、各超音波送受信回路20TR(超音波送
受信回路30TR)に対応して、反射してくる超音波を
通過させる受信ゲートを開閉するものである。
【0065】そして、ステップS14で主演算制御回路
101が内蔵するカウンタCOUNT1(カウンタCOUNT2)の
ゲートを開とし、ステップS15でサンプリングスター
ト時間Ts から3[msec]の経過を判断する。即ち、サ
ンプリングスタート時間Tsは受信ゲートのオン時間の
中心から±1.5[msec]だけ、マイクロコンピュータ
1の内蔵するA/Dコンバータの端子Aoin (A/Dコ
ンバータの端子A1in)に各超音波送受信回路20TR
(超音波送受信回路30TR)毎の信号を入力し、到来
する信号のサンプリングを行なう。各サンプリングスタ
ート時間Ts から3[msec]経過したとき、ステップS
16でサンプリング許可フラグFs を降ろす。ステップ
S17においてメインタイマTでカウンタのゲートの開
の時間が、各超音波送受信回路20TR(超音波送受信
回路30TR)毎の受信ゲートスタート時間TG から
2.5msecの経過を判断して、カウンタの計数値をステ
ップS18で読込み及びカウンタのゲートを閉じ、ステ
ップS19で右側タイヤ速度VoRと左側タイヤ速度VoL
の速度の演算を行なう。
【0066】右側タイヤ速度VoRと左側タイヤ速度VoL
の演算は、 VoR=K・countX1 VoL=K・countX2 但し、countX1 ,X2 :カウンタの係数値 K:大気温度によって決定される係数 として行なう。
【0067】ステップS20で前記右側タイヤ速度VoR
と左側タイヤ速度VoLから、式(5)により、右側車速
VR と左側車速VL は、 VR =VoR/(1−k) VL =VoL/(1−k) を演算し、そして、式(6)により、平均車速を得る。
また、速度ベクトルの積分、微分を行なうことにより、
距離、加速度が演算でき、車輌100のヨーレートω、
車輌100に加わる遠心力等を算出できる。
【0068】ステップS21でゲート位置演算処理ルー
チンをコールする。そして、ステップS22でサンプリ
ングスタート時間Ts に受信ゲートスタート時間TG か
ら1.2[msec]だけ先にサンプリング時刻を設定す
る。即ち、ゲート位置演算処理ルーチンは次回の受信ゲ
ートスタート時間TG を決定する。そして、ステップS
23で10msecシーケンス終了フラグF10を立て、ステ
ップS24で大気温度を読込み、次の車速演算に使用す
る比例定数のKの値を決定し、ステップS4以降のルー
チンを繰返し、実行する。
【0069】〈マイクロコンピュータのタイマ割込み動
作〉ステップS31でメインタイマTに「+1」インク
リメントし、ステップS32でメインタイマTによって
100[μsec ]毎の割込みのタイミングであるか判断
し、ステップS32で割込みのタイミングであると判断
されたとき、ステップS33及びステップS34で10
[msec]のシーケンスの終了を判断する10msecシーケ
ンス終了フラグF10を降ろし、メインタイマTをクリア
する。割込みのタイミングでないと判断されたとき、ス
テップS33及びステップS34の処理を回避する。
【0070】また、ステップS35でサンプリング許可
フラグFs が立っているか判断し、サンプリング許可フ
ラグFs が立っているとき、ステップS36で受信レベ
ル検出回路11の出力によりA/D変換をスタートし、
ステップS37でそれをバッファに書込み、このルーチ
ンを脱する。また、ステップS35でサンプリング許可
フラグFs が立っていないと判断されたとき、このルー
チンを脱する。
【0071】即ち、このルーチンでは、メインタイマT
によって0.1[msec]毎に信号レベル検出回路11を
介して信号レベルをサンプリングし、その信号レベルを
主演算制御回路101が内蔵するバッファに格納するも
のである。
【0072】〈マイクロコンピュータによるゲート位置
制御動作〉0.1[msec]毎の割込みによるサンプリン
グによってサンプルされた受信レベルデータは、中央の
サンプルデータの前後に15サンプル、即ち、計31個
のサンプルデータが存在する。まず、ステップS51に
おいて全レベルデータの単純平均により平均値Xを算出
し、ステップS52で受信レベルデータは中央のサンプ
ルデータのレベル値をサンプル中心データ格納メモリX
c に格納する。ステップS53でこれが前後に15サン
プルのレベル値よりも平均値Xに所定量nだけ加算した
値より大きいか判断し、中央のサンプルデータのレベル
値と前後に15サンプルのレベル値が所定の平均値Xに
所定量nだけ加算した値より大きいとき、目的とする反
射波が整然と反射されているデータを意味することか
ら、これを採用すべくステップS54の処理に入る。し
かし、中央のサンプルデータのレベル値と前後に15サ
ンプルのレベル値が所定の平均値Xに所定量nだけ加算
した値より大きくないとき、受信波形がランダムな干渉
によって歪んでしまったデータを意味することから、こ
のデータの採用を防止する。ステップS54で前記全レ
ベルデータの平均値Xに所定量nだけ加算した値を上回
るデータ期間を前後に探してその前時間T1 と後時間T
2 を求める。ステップS55でT2 −T1 の幅が1[ms
ec]で、受信レベルデータを得るタイミングを十分にカ
バーできているか否か判断する。この判断も受信波形が
ランダムな干渉によって歪んでしまったデータを採用す
るのを防止するものである。そして、ステップS56で
(T2+T1 )/2を受信ゲートスタート時間TG とし
て設定する。ステップS53で中央のサンプルレベル値
よりも平均値に所定量nだけ加算した値より大きくない
とき、また、ステップS55でT2 −T1 の幅が1[ms
ec]以上でなくて、受信レベルデータを得るタイミング
を十分にカバーできていないとき、このルーチンを脱す
る。
【0073】このように、本実施例の車載用超音波計測
装置は、左右のタイヤTyR,TyLに対して所定の俯角φ
の傾度を持って超音波を送波し、その反射波を受波する
超音波送受波器TRR ,TRL と、前記超音波送受波器
TRR ,TRL のドプラー周波数から左右のタイヤTy
R,TyLの平均回転速度を演算する式(5)の処理等を
行なうステップS19からなる車輪速度演算手段と、車
輪速度演算手段で演算したタイヤの回転速度から車速V
を演算する式(6)の処理等を行なうステップS20か
らなる速度演算手段とを具備するものであり、これを請
求項2の実施例とすることができる。この種の実施例に
おいては、左右のタイヤTyR,TyLの平均によって車速
Vを演算するものであるから、それだけ信頼性の高い車
速Vが得られる。
【0074】したがって、タイヤTyR,TyLに対して所
定の俯角φを持って超音波を送波し、その反射波を受波
する超音波送受波器TRR ,TRL のドプラー周波数か
らタイヤTyR,TyLの回転速度をステップS19からな
る車輪速度演算手段で演算し、車輪速度演算手段で演算
したタイヤTyR,TyLのタイヤ速度VoR,VoLから車速
VをステップS20からなる速度演算手段で演算するこ
とにより、路面の影響を受けることなく、タイヤTyR,
TyLの回転速度を検出することができる。また、タイヤ
Tyのトレッド部T1 またはショルダー部T2 、サイド
ウォール部T3の何れによって検出してもよい。
【0075】本実施例では、左右のタイヤTyR,TyLの
回転速度平均から車速V及び左右のタイヤTyR,TyLの
回転速度からヨートレートが得られ、また、速度の積
分、微分を行なうことにより距離、加速度が演算でき
る。前記実施例のステップS20で車速及びヨー角が得
られ、また、速度の積分、微分を行なうことにより距
離、加速度が演算できる。
【0076】また、得られた速度成分を使用することに
より、ナビゲーションシステムの移動距離及び移動方向
の補正、車輌速度及び横方向の速度等の速度検出装置と
して使用できる。
【0077】また、タイヤTyR,TyLと超音波送受波器
TRR ,TRL との関係は、超音波送受波器TRR ,T
RL をタイヤTyR,TyLの前方に配設すれば、タイヤT
yR,TyLが巻込んだりした小石等が超音波送受波器TR
R ,TRL に衝突したり、水滴、泥水等が付着し難い。
【0078】なお、超音波送受波器TRR ,TRL は、
ホイルハウス内に限定されるものでなく、タイヤTyR,
TyLに超音波が送波できる個所であれば車体の何れの位
置でもよい。
【0079】また、上記実施例は、超音波送受波器TR
R ,TRL で超音波を送波し、その反射波を受波する左
右のタイヤTyR,TyLは、タイヤTyR,TyLの表面とし
たものであるが、本発明を実施する場合には、タイヤT
yR,TyLの表面をブレーキディスクの表面とすることも
できる。ブレーキディスクの表面は常に平面であり、適
当に表面は超音波を反射し、また、ブレーキディスクの
表面が汚れることはないから、雑音の介在する可能性が
少なくなる。
【0080】特に、超音波送受波器TRR ,TRL を、
車輌のサスペンションに取付けたものでは、車高の変化
の影響を受けることなく、その検出が可能となる。
【0081】上記実施例では左右のタイヤTyR,TyLの
回転から車速Vを得るものであるが、本発明を実施する
場合には、左右のタイヤTyR,TyLの一方で車速Vの検
出をすることもできる。
【0082】即ち、タイヤTyに対して所定の俯角φの
傾度を持って超音波を送波し、その反射波を受波する超
音波送受波器TRと、前記超音波送受波器TRのドプラ
ー周波数からタイヤTyの回転速度を演算する式(5)
の処理等を行なうステップS19からなる車輪速度演算
手段と、前記車輪速度演算手段で演算したタイヤTyの
回転速度から車速Vを演算する式(6)の処理等を行な
うステップS20からなる速度演算手段とを具備するも
ので、これを請求項1の実施例とすることができる。
【0083】ところで、上記実施例では、左側超音波送
受波器TRL 、右側超音波送受波器TRR によって車輌
速度を検出しているが、本発明を実施する場合には、音
速は車速に対して無視できる程度に速くないため、送受
波総合の利得を上げようとして、超音波ビーム幅を狭く
した場合には、送波時のビームと受波時のビームにずれ
が生じるから、このときには、低速走行時の速度の測定
用に超音波送受波器、また、高速走行時の速度の測定用
に超音波受波器で反射波を受波するようにしてもよく、
また、超音波送受信回路20TR、超音波送受信回路3
0TRの各々が2個の超音波送受波器を使用して、その
うちの1個のみを超音波受波専用としてもよい。また、
特に、車輌の走行方向に平行する速度を検出する超音波
送受信回路を、2個の超音波送受波器と超音波送受波器
または超音波送受波器と超音波受波器とし、車速に応じ
て反射波を受波する位置を変えると、信頼性の高い速度
が得られる。
【0084】そして、上記実施例では、タイヤTyR,T
yLまたはブレーキディスクの回転を検出する事例を説明
したが、本発明を実施する場合には、雑音が発生し難い
回転から車速Vを検出するものであるから、車輪のタイ
ヤ、ブレーキディスク、タイヤホイール等の何れに超音
波を照射させるようにしてもよい。
【0085】なお、上記発明の実施例では、車速Vの測
定について説明したが、本発明の車載用超音波計測装置
は、速度成分を使用することにより、ナビゲーションシ
ステム、速度検出装置等の各種速度情報を使用する計測
装置及び制御装置に使用できる。
【0086】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の車載用
超音波計測装置においては、車輪に対して所定の俯角傾
度を持って超音波を送波し、その反射波を受波する超音
波送受波器のドプラー周波数から車輪の回転速度を車輪
速度演算手段で演算し、車輪速度演算手段で演算した車
輪の回転速度から速度を速度演算手段で演算することに
より、路面の影響を受けることなく、車輪の回転速度を
検出することができる。
【0087】したがって、車輪の回転速度を車輪速度演
算手段で演算し、車輪速度演算手段で演算した車輪速度
を速度演算手段で演算することにより、路面の影響を受
けることなく車速が検出できる。また、車速の積分、微
分を行なうことにより距離、加速度が演算できる。
【0088】請求項2の発明の車載用超音波計測装置に
おいては、左右の車輪に対して所定の俯角傾度を持って
超音波を送波し、その反射波を受波する超音波送受波器
のドプラー周波数から左右の車輪の平均回転速度を演算
し、その車輪速度演算手段で演算した車輪の回転速度か
ら速度を速度演算手段で演算することにより、路面の影
響を受けることなく、車輪の回転速度を検出することが
できる。また、左右の車輪から独立した左右の車輪速度
を検出でき、信頼性の高い車速が検出できる。特に、右
左の超音波送受波器から得られた車速の平均により車輌
の進行方向の速度、即ち、車速または加速度を検出し、
左右の超音波送受波器との速度差と、その間の距離によ
ってヨーレートを得ることもでき、また、その軌跡をト
レースすることができ、計測装置及び制御装置に使用で
きる。
【0089】請求項3にかかる請求項1または請求項2
記載の車載用超音波計測装置は、前記超音波送受波器で
超音波を送波し、その反射波を受波する左右の車輪を、
タイヤの表面としたものであり、車体側に取付けた超音
波送受波器で容易に検出できる。また、この様にタイヤ
表面を使用することで、タイヤサイズ、空気圧等の変化
によらず、路面に対する移動速度を検出することができ
る。
【0090】請求項4にかかる請求項1または請求項2
記載の車載用超音波計測装置は、前記超音波送受波器で
超音波を送波し、その反射波を受波する左右の車輪を、
ブレーキディスクの表面としたものであり、ブレーキデ
ィスクの表面は常に滑かな面であるから、反射効率は少
ないが誤差の少い結果が得られる。
【0091】請求項5の発明のにおいては、請求項4記
載の車載用超音波計測装置を、前記超音波送受波器をサ
スペンションに取付けたものであり、車体の変位に関係
なく車輪速を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の基本原理説明図である。
【図2】図2はタイヤの構成を示す断面の説明図であ
る。
【図3】図3は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
を使用して車速及びヨーレート等を検出する基本原理説
明図である。
【図4】図4は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の回路構成図である。
【図5】図5は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の回路構成で使用したマイクロコンピュータの機能構成
図である。
【図6】図6は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行するメインプログラムの
一部のフローチャートである。
【図7】図7は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行するメインプログラムの
他の一部のフローチャートである。
【図8】図8は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行する割込みルーチンのフ
ローチャートである。
【図9】図9は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行するゲート位置演算制御
のフローチャートである。
【図10】図10は本発明の実施例の車載用超音波計測
装置の制御のタイミングチャートである。
【図11】図11は車載用超音波計測装置の1個の超音
波送受波器で送波及び受波する場合の動作原理図であ
る。
【符号の説明】
TR,TRL ,TRR 超音波送受波器 Ty タイヤ TyR 右側タイヤ TyL 左側タイヤ 20TR,30TR 超音波送受信回路 100 車輌
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中原 直司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 青木 康幸 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪に対して所定の俯角傾度を持って超
    音波を送波し、その反射波を受波する超音波送受波器
    と、 前記超音波送受波器のドプラー周波数から車輪の回転速
    度を演算する車輪速度演算手段と、 車輪速度演算手段で演算した車輪の回転速度から速度を
    演算する速度演算手段とを具備することを特徴とする車
    載用超音波計測装置。
  2. 【請求項2】 左右の車輪に対して所定の俯角傾度を持
    って超音波を送波し、その反射波を受波する超音波送受
    波器と、 前記超音波送受波器のドプラー周波数から左右の車輪の
    平均回転速度を演算する車輪速度演算手段と、 車輪速度演算手段で演算した車輪の回転速度から速度を
    演算する速度演算手段とを具備することを特徴とする車
    載用超音波計測装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波送受波器で超音波を送波し、
    その反射波を受波する左右の車輪は、タイヤの表面とし
    たことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車
    載用超音波計測装置。
  4. 【請求項4】 前記超音波送受波器で超音波を送波し、
    その反射波を受波する左右の車輪は、ブレーキディスク
    の表面としたことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の車載用超音波計測装置。
  5. 【請求項5】 前記超音波送受波器は、サスペンション
    に取付けたことを特徴とする請求項4に記載の車載用超
    音波計測装置。
JP5131745A 1993-06-02 1993-06-02 車載用超音波計測装置 Pending JPH06342068A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131745A JPH06342068A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 車載用超音波計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5131745A JPH06342068A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 車載用超音波計測装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06342068A true JPH06342068A (ja) 1994-12-13

Family

ID=15065202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5131745A Pending JPH06342068A (ja) 1993-06-02 1993-06-02 車載用超音波計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06342068A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012225732A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Mazda Motor Corp 車両用障害物検出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012225732A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Mazda Motor Corp 車両用障害物検出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4225950A (en) Automobile distance measuring apparatus
US20020189336A1 (en) Radar monitoring system for tires and wheels
US20020023498A1 (en) Obstacle detecting system having snow detecting function
JPH06249955A (ja) 路面状態検知装置
US7876645B2 (en) System and method for detecting obstacles for vehicles
JP3102224B2 (ja) 車載レーダ装置
JP3237034B2 (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06342068A (ja) 車載用超音波計測装置
JPS59203973A (ja) 相対速度検出器
JPH06230126A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06230122A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0755933A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0792264A (ja) 車載用車速計測装置
JPH06230124A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0763849A (ja) 車載用超音波車速計測装置
JPH0755932A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH07103995A (ja) 車載用車速計測装置
JPH06230123A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0618664A (ja) 車両用側方監視装置
JPH06230125A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0763850A (ja) 車載用車速計測装置
JPH07181258A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0798322A (ja) 車載用車速計測装置
JPH07181257A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH07260931A (ja) 車載用超音波計測装置