JPH06230124A - 車載用超音波計測装置 - Google Patents

車載用超音波計測装置

Info

Publication number
JPH06230124A
JPH06230124A JP5014244A JP1424493A JPH06230124A JP H06230124 A JPH06230124 A JP H06230124A JP 5014244 A JP5014244 A JP 5014244A JP 1424493 A JP1424493 A JP 1424493A JP H06230124 A JPH06230124 A JP H06230124A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
ultrasonic
receiver
circuit
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5014244A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Kuzutani
啓司 葛谷
Naoji Nakahara
直司 中原
Yasuyuki Aoki
康幸 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP5014244A priority Critical patent/JPH06230124A/ja
Publication of JPH06230124A publication Critical patent/JPH06230124A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波を使用して車速以外にも車輌の状態を
検出できること。 【構成】 車輌100の進行方向に平行し、路面に対し
て所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射波
を受波する左車輪側に配設した左側超音波送受波器TR
L と、左側超音波送受波器TRL と車輌100の幅方向
に所定距離だけ離し、かつ、車輌100の進行方向に略
同位置とし、車輌100の進行方向に平行し、路面に対
して所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射
波を受波する右車輪側に配設した右側超音波送受波器T
RR と、左側超音波送受波器TRL及び右側超音波送受
波器TRR で得られた速度ベクトルにより車輌100の
車輪速度を演算する左側超音波送受波器TRL により直
接車輌速度を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に積載されて、
ナビゲーションシステム、車速検出装置、横滑り防止装
置、ABS装置、サスペンション装置、遠心力検出装
置、ヨー角、ヨーレート検出装置等の各種速度情報を使
用する計測装置に関するもので、特に、車輌に積載した
超音波を利用する車載用超音波計測装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の超音波を使用した速度計測装置
としては、実開昭57−68574号公報に掲載の技術
がある。この公報に掲載の技術は、別体となった送波器
から連続的に超音波を送波し、反射体から反射して得ら
れる受波を連続受信し、送波と受波の差分でドプラー周
波数を検出するものであり、現在では周知の技術となっ
ている。
【0003】また、この種の超音波を使用した速度計測
装置としては、特開昭59−203973号公報に掲載
の技術がある。この公報に掲載の技術は、前記公報の技
術と同様、別体となった送波器と受波器とを有し、特
に、受波器を2台とし、車体の上下振動、ノーズアッ
プ、ノーズダウンによる誤差を軽減するものである。
【0004】そして、この種の超音波を使用した速度計
測装置としては、特開昭58−39971号公報に掲載
の技術がある。この公報に掲載の技術は、超音波をパル
ス状に送波し、反射して受波される時点でパルス幅に対
応した受信ゲートを開き、受信波の所定波長分の時間を
計測することで、ドプラーシフト量を求め、車速を計測
するものである。
【0005】更に、この種の車載用超音波計測装置とし
ては、特開平3−269388号公報に掲載の技術があ
る。
【0006】この技術は、送受波器から車輌の前方向或
いは前後方向の路面に所定の俯角度で超音波が放射さ
れ、放射された超音波と路面の突起の反射波の受信信号
から突起までの時間を計測し、また、路面の突起の反射
波の信号レベルと所定の閾値とを比較し、車輌前方の路
面の突起等の有無及びその大きさを検出している。そし
て、反射波が路面から帰来する時間における直線距離と
超音波の放射角度とから車高を検出し、得られたドプラ
ー周波数をもとに車速を検出している。
【0007】即ち、図9の車載用超音波計測装置の1個
の超音波送受波器TRで送波及び受波する場合の動作原
理図に示すように、超音波を放射して路面に到達するま
での距離をL[m]、その高さをH[m]、その放射角
度をφ度とすれば、 L=H/sinφ ・・・・・・(1) となる。
【0008】このときの伝搬距離に起因する損失Loos
は、 Loos =(拡散損)+(伝搬損) =20・log(2・L)+2・L・α [dB]・・・・(2) 但し、α:減衰定数 例えば、α100KHz=2.1[dB/m] α200KHz=8.5[dB/m] で求められる。
【0009】一方、超音波ビーム幅θ度は狭くした場合
には、送波はエネルギーが集中するため信号成分Sが増
加する。また、受波では等方向性雑音に対するS/Nが
向上する。
【0010】送受波総合の利得Gは、 G=(送波利得)×(受波利得) ={10・log(γ/θ2 )}×2 ・・・・・・(3) 但し、γは、ビームが回転対称の場合、γ=3.4×1
4 である。
【0011】なお、図9の車載用超音波計測装置の動作
原理図で、間歇的に周波数f[Hz]の超音波を路面に放
射して、受波した周波数fo =f− df[Hz]からその
ドプラー周波数 df[Hz]を算出すると、 df=2f(V/3.6)cosφ/C [Hz]・・・・・・(4) 但し、V:車速 [Km/h] C:音速 [m/s ] となる。
【0012】特に、前記公報に掲載の技術は、車体の前
後方向に等しい放射角度を有して超音波が放射され、そ
れぞれの反射波の受信信号のドプラー周波数を検出し、
その差のドプラー周波数を求めて、車体の垂直速度成分
が打消された車速を検出している。また、垂直成分のみ
を検出して車高としている。
【0013】このようにして、超音波を用いて車輌の走
行時の前方路面の突起等が検出され、かつ、車高、車速
を検出している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
掲載の技術は、反射波が路面から帰来する時間における
直線距離と超音波の放射角度とから車高を検出し、得ら
れたドプラー周波数をもとに車速を検出するか、また
は、車体の前後方向に等しい放射角度を有して超音波が
放射され、それぞれの反射波の受信信号のドプラー周波
数を検出し、その差のドプラー周波数を求めて、車体の
垂直速度成分が打ち消された車速を検出するものであ
る。
【0015】しかし、この種の超音波を使用して車輌の
動きを測定する車載用超音波計測装置は、車速、車高等
を測定することができるものの、その車速成分を測定し
ているにもかかわらず、その使途が車速、車高等に限ら
れていた。
【0016】そこで、超音波を使用して二次元速度によ
り車輌の状態を検出できる車載用超音波計測装置の提供
を課題とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる車載用
超音波計測装置は、車輌の進行方向に平行し、路面に対
して所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射
波を受波する左車輪側に配設した左側超音波送受波器
と、前記左側超音波送受波器と前記車輌の幅方向に所定
距離だけ離し、かつ、前記車輌の進行方向に略同位置と
し、車輌の進行方向に平行し、路面に対して所定の俯角
傾度を持って超音波を送波し、その反射波を受波する右
車輪側に配設した右側超音波送受波器とで得られた速度
ベクトルにより車輌の二次元速度を演算する。
【0018】
【作用】この発明においては、右側超音波送受波器及び
左側超音波送受波器から得られた二次元速度により、両
車速の平均で車輌の進行方向の速度、即ち、車速または
加速度を検出し、左側超音波送受波器と右側超音波送受
波器との速度差と、その間の距離によってヨー角、ヨー
レートを得る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例の車載用超音波計測装
置について説明する。
【0020】〈基本的原理〉図1は本発明の実施例の車
載用超音波計測装置の基本原理説明図である。
【0021】図1において、車輌100の進行方向に平
行し、水平面に対して俯角を45度に設定して車輌10
0に取付けた左側超音波送受波器TRL は、200[KH
z ]の超音波振動を所定の超音波ビーム幅で路面に送波
し、その反射波を受波するものであり、車輌100の進
行方向に対して平行する速度ベクトルVL を得るもので
ある。具体的には、左側超音波送受波器TRL は車輌1
00の左車輪側に配設している。右側超音波送受波器T
RR は、左側超音波送受波器TRL と同一特性を持ち、
水平面に対して俯角を45度に設定し、所定の超音波ビ
ーム幅で超音波を路面に送波し、その反射波を受波する
ものであり、図1(a)に示すように、車輌100の進
行方向に対して平行して配設した左側超音波送受波器T
RL の前記車輌の進行方向に平行する位置で、前記左側
超音波送受波器TRL と車輌100の幅方向に所定距離
L[m]だけ離し、かつ、車輌100の進行方向に略同
位置とし、車輌100の進行方向に平行し、路面に対し
て45度の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射
波を受波する右車輪側に配設したものであり、速度ベク
トルVR を得るものである。
【0022】これら左側超音波送受波器TRL 、右側超
音波送受波器TRR はそれらを取付台としての合成樹脂
製の各ベース部材Bにモールドして、各々一体化してい
る。そして、図1(b)に示すように、ベース部材Bは
車輌100の下面に取付けられている。
【0023】ここで、車輌100の二次元速度として進
行方向の車速Vは、 車速V=(VR +VL )/2 ・・・・・・・・(5) 車輌100のヨーレートωは、車輌100の進行方向の
左右輪速度差から ω=(VR −VL )/L ・・・・・・・・(6) となる。
【0024】同様に、二次元速度の積分、微分を行なう
ことにより距離、加速度が演算でき、また、車輌100
の回転角速度であるヨーレート等を演算することもでき
る。
【0025】〈実施例の回路構成〉図2は本発明の実施
例の車載用超音波計測装置の回路構成図である。
【0026】図2において、内部に8chのA/Dコン
バータを有するマイクロコンピュータ1は、内部に演算
制御に必要なRAM及びROM及び演算部等を有してい
る公知のものであり、その内部機能説明は後述する。左
側超音波送受波器TRL は200[KHz ]の超音波振動
を所定の超音波ビーム幅で送波及び受波するものであ
る。また、送受切替回路3は左側超音波送受波器TRL
から超音波振動で出力したり、受波したりする際の切替
を行なうものである。また、送受切替回路3はツェナー
ダイオードZD1 がオンしたとき、コンデンサC1 を介
してツェナーダイオードZD2 がオンし、左側超音波送
受波器TRLから信号が出力され、ツェナーダイオード
ZD1 がオフのとき、信号が小さくなるからツェナーダ
イオードZD2 がオフし、コンデンサC1 とコイルL1
の直列共振回路を介して信号がプリアンプ4に出力され
る。
【0027】送受切替回路3のツェナーダイオードZD
1 はトランス5の二次側に直列接続されており、そのト
ランス5の一次側はスイッチングトランジスタ6によっ
て、電源を供給するように接続されている。スイッチン
グトランジスタ6は10[MHz ]の外部発振周波数出力
を入力する分周回路7の出力による矩形波の100[KH
z ]を入力し、間歇的に100[KHz ]の信号でスイッ
チングトランジスタ6を開閉している。
【0028】したがって、マイクロコンピュータ1が間
歇的な出力P1 を“1”とすると、分周回路7の出力は
スイッチングトランジスタ6をオン・オフし、トランス
5の二次側には高電圧の200[KHz ]が発生し、それ
によって、左側超音波送受波器TRL は超音波を発生す
る。
【0029】送受切替回路3を介して検出された左側超
音波送受波器TRL からの信号は、プリアンプ4で増幅
され、車速等の速度変化に対応するバンドパスフィルタ
8を介して放射した超音波の反射のみを検出し、それを
更にアンプ9で増幅してコンパレータ10に入力して2
値化する。このコンパレータ10の入力の一部は、受信
レベル検出回路11に入力され、それをマイクロコンピ
ュータ1のA/Dコンバータに入力している。
【0030】コンパレータ10の出力信号は周波数検出
用PLL回路12に入力し、その出力信号としてコンパ
レータ10の出力に比例した繰返しパルス数を出力す
る。
【0031】詳しくは、コンパレータ10の出力は非常
に低く、数10[KHz ]程度の周波数であるから、これ
を速度として使用でき、短時間で得られる分解能とする
ために、周波数を逓倍する回路として使用している。ま
た、コンパレータ10の出力は受信ゲートが開いている
時間だけ意味を持つものであるから、その間の時間信号
でもって周波数をサンプリングホールドするものであ
る。受信ゲートが閉じており、有効でないときにはPL
L回路としての機能を停止させ、サンプリングホールド
した電圧を保持する。
【0032】具体的には、出力を8分の1に分周したパ
ルスとコンパレータ10の出力を位相差検出回路PDで
比較し、その位相差をローパスフィルターLPFを介し
てアナログスイッチング回路ASに導き、その出力をサ
ンプリングホールド用の抵抗R及びコンデンサCに入力
し、また、電圧制御発振回路VCOを介してマイクロコ
ンピュータ1に入力している。電圧制御発振回路VCO
の出力は8分の1に分周する分周回路DEMを介して位
相差検出回路PDに入力している。結果的に、電圧制御
発振回路VCOからは8倍したパルス繰返し周波数がマ
イクロコンピュータ1に入力される。
【0033】外気温度はサーミスタ15により検出さ
れ、マイクロコンピュータ1の内蔵するA/Dコンバー
タの端子に入力されている。
【0034】この種の左側超音波送受波器TRL 、送受
切替回路3、トランス5、スイッチングトランジスタ
6、分周回路7からなり超音波を送波する送信回路系
と、左側超音波送受波器TRL 、送受切替回路3、プリ
アンプ4、バンドパスフィルタ8、アンプ9、コンパレ
ータ10、受信レベル検出回路11、周波数検出用PL
L回路12からなり超音波を受波する受信回路系とから
なり、超音波送受信回路20TRを構成している。
【0035】また、他の右側超音波送受波器TRR を用
いた超音波送受信回路30TRについても同様の回路構
成からなっている。なお、具体的回路構成の説明は重複
するので、その説明を省略する。
【0036】図3は本発明の実施例の車載用超音波計測
装置の回路構成で使用したマイクロコンピュータ1の機
能構成図である。
【0037】図3において、クロック発振器105によ
って駆動されている主演算制御回路(MCU)101
は、このマイクロコンピュータ1を駆動制御するプログ
ラムを格納したPROM102、及び主演算制御回路1
01の演算制御に必要なデータを格納するSRAM10
3、タイマ及びカウンタとして計数機能を有するタイマ
・カウンタ104、外部アナログ入力となる8chのA
/Dコンバータ106、外部ディジタル入力となるパラ
レルポート107、割込み制御を行なう割込みコントロ
ーラ108、車速演算結果をシリアルに出力するシリア
ルコミュニケーションインターフェース109等を有し
ており、これらはデータ・アドレス・コントロールバス
110でバス結合されている。
【0038】〈回路構成の全体基本的動作〉超音波送受
信回路20TRは次のように動作する。
【0039】左側超音波送受波器TRL からは周波数2
00[KHz ]、継続時間1[msec]のバースト波を10
[msec]毎に送信するマイクロコンピュータ1のパラレ
ルポート107の端子P1 よりバースト波出力のための
ゲート信号を出力する。分周回路7の出力によりスイッ
チングトランジスタ6をオン・オフ制御し、昇圧させた
200[KHz ]の出力によって左側超音波送受波器TR
L から超音波を発生させる。このとき、送受切替回路3
は送信動作中に受信側のプリアンプ4の入力に過大信号
が加わらないようにしている。
【0040】また、左側超音波送受波器TRL が路面か
らの反射波を受波すると、プリアンプ4で80[dB]程
度に増幅した後、バンドパスフィルタ8により略200
±50[KHz ]の信号のみを取出し、更に、増幅した
後、コンパレータ10によって2値化し、周波数検出用
PLL回路12に入力して、その路面からの反射波の周
波数を検出する。コンパレータ10の出力は周波数検出
用PLL回路12によって、路面からの特定の反射波を
検出する時間だけサンプリングホールドし、その電圧を
保持することによって、路面からの反射波の特定の検出
周波数を保持する。電圧制御発振回路VCOの出力は8
分の1に分周してフィードバックさせて位相差検出回路
PDに入力しており、これによって左側超音波送受波器
TRL に入力される反射周波数の8倍の周波数にロック
されるようになっている。したがって、マイクロコンピ
ュータ1で電圧制御発振回路VCOの出力をカウントす
れば、放射した超音波周波数及び反射してきた超音波周
波数を基にドプラー周波数を検出する。なお、本実施例
においては、車速換算で約0.5[Km/h]以上の分解能
が得られた。
【0041】また、超音波送受信回路30TRについて
も同様に動作するが、その動作説明は省略する。
【0042】〈マイクロコンピュータによるメイン制御
動作〉図4及び図5は本発明の実施例の車載用超音波計
測装置のマイクロコンピュータ1が実行するメインプロ
グラムのフローチャートである。また、図6は本発明の
実施例の車載用超音波計測装置のマイクロコンピュータ
1が実行する割込みルーチンのフローチャート、図7は
本発明の実施例の車載用超音波計測装置のマイクロコン
ピュータ1が実行するゲート位置演算制御のフローチャ
ートである。
【0043】また、図8は本発明の実施例の車載用超音
波計測装置の制御のタイミングチャートである。なお、
基本的動作は超音波送受信回路20TRと超音波送受信
回路30TRの動作は同一であるので、ここでは超音波
送受信回路20TRを中心に動作説明するが、当然、超
音波送受信回路30TRも同様に制御される。
【0044】図示しない電源の投入によって、パワーオ
ンリセット回路の働きによって主演算制御回路101に
リセットパルスが入力され、このリセットによってPR
OM102に格納されている図4及び図5のメインプロ
グラムの処理を開始する。
【0045】ステップS1で超音波送受信回路20TR
及び超音波送受信回路30TRの各種メモリ及びカウン
タ、タイマをクリア或いは所定の値に設定し、各出力ポ
ート等を初期設定するイニシャライズ処理を行なう。特
に、受信ゲートスタート時間TG 及びサンプリングスタ
ート時間Ts を設定する。この受信ゲートスタート時間
TG は、既定値として標準状態での車輌100の取付け
高さに対応する超音波信号の受信時間を設定する。例え
ば、取付高さを280[mm]とし、超音波の放射角度を
45度、音速C=345[m/s ]とした場合、 TG =2×0.28/sin45×1/345+0.3×10-3 =2.6[msec] として設定される。ここで、0.3[msec]が加算され
ているのは、送波パルス幅1[msec]に対して受信ゲー
ト幅0.5[msec]の位置を受波のほぼ中央に設定する
ためである。
【0046】ステップS2で10[msec]のシーケンス
の終了を判断する10msecシーケンス終了フラグF10及
びサンプリング許可フラグFs 、メインタイマTをクリ
アする。ステップS3で100[μsec ]毎に割込みを
行なう100μsec タイマ割込みを許可し、ステップS
4で10msecシーケンス終了フラグF10が降りているか
判断し、10msecシーケンス終了フラグF10が降りるま
で待機し、以降の処理を10[msec]毎に行なう。10
msecシーケンス終了フラグF10が降りると、ステップS
5でスイッチングトランジスタ6をオンとして超音波送
受信回路20TR、超音波送受信回路30TRの送信ゲ
ートを開き、ステップS6でメインタイマTで1msecの
経過を判断し、ステップS7で超音波送受信回路20T
R、超音波送受信回路30TRの送信ゲートを閉じる。
これにより、1[msec]の超音波のバースト信号を出力
することになる。即ち、図8に示すように、ステップS
4からステップS7は、送信ゲートの開をマイクロコン
ピュータ1の出力端子P1の10[msec]毎に1[mse
c]間の“1”によって行ない、その間、分周回路2の
出力e1 に示すバースト信号となり、左側超音波送受波
器TRL 及び右側超音波送受波器TRR の送波入力は出
力e2 のようになる。また、その反射波は左側超音波送
受波器TRL または右側超音波送受波器TRR を介して
出力e3 のようになる。
【0047】なお、ここまでは、超音波を送波する場
合、超音波送受信回路20TR、超音波送受信回路30
TRが同時に制御される。しかし、以降は、超音波送受
信回路20TR、超音波送受信回路30TR毎に反射波
を入力する予測されたサンプリングスタート時間Ts が
異なることから、超音波送受信回路20TR、超音波送
受信回路30TRが個々に制御されるものであるが、本
実施例では説明が煩雑になるのを防止するため、共通事
項の説明を省略する。
【0048】ステップS8で超音波送受信回路20TR
(超音波送受信回路30TR)に反射波の受波信号を入
力する予測されたサンプリングスタート時間Ts を判断
し、サンプリングスタート時間Ts が到来したときステ
ップS9でサンプリング許可フラグFs を立て、初期設
定した値またはゲート位置演算処理ルーチンで得た各受
信ゲートスタート時間TG の到来をステップS10で待
つ。各受信ゲートスタート時間TG が到来したとき、ス
テップS11で超音波送受信回路20TR(超音波送受
信回路30TR)毎の各受信ゲートを開とし、ステップ
S12で0.5[msec]だけ受信ゲートをオンとした
後、ステップS13で受信ゲートをオフとし、ステップ
S14の処理に入る。即ち、ステップS8からステップ
S13では、各超音波送受信回路20TR(超音波送受
信回路30TR)毎の各受信ゲートスタート時間TG の
到来を判断し、各超音波送受信回路20TR(超音波送
受信回路30TR)に対応して、反射してくる超音波を
通過させる受信ゲートを開閉するものである。
【0049】そして、ステップS14で主演算制御回路
101が内蔵するカウンタCOUNT1(カウンタCOUNT2)の
ゲートを開とし、ステップS15でサンプリングスター
ト時間Ts から3[msec]の経過を判断する。即ち、サ
ンプリングスタート時間Tsは受信ゲートのオン時間の
中心から±1.5[msec]だけ、マイクロコンピュータ
1の内蔵するA/Dコンバータの端子Aoin (A/Dコ
ンバータの端子A1in)に各超音波送受信回路20TR
(超音波送受信回路30TR)毎の信号を入力し、到来
する信号のサンプリングを行なう。各サンプリングスタ
ート時間Ts から3[msec]経過したとき、ステップS
16でサンプリング許可フラグFs を降ろす。ステップ
S17においてメインタイマTでカウンタのゲートの開
の時間が、各超音波送受信回路20TR(超音波送受信
回路30TR)毎の受信ゲートスタート時間TG から
2.5msecの経過を判断して、カウンタの計数値をステ
ップS18で読込み及びカウンタのゲートを閉じ、ステ
ップS19で二次元速度の演算を行なう。
【0050】各速度VR ,VL の演算は、 VR =K・countX1 VL =K・countX2 但し、countX1 ,X2 :カウンタの係数値 K:大気温度によって決定される係数 として行なう。また、速度ベクトルの積分、微分を行な
うことにより、距離、加速度が演算でき、車輌100の
ヨーレートω、車輌100に加わる遠心力等を算出でき
る。当然、車輌100の重心を通る中心軸を中心とする
回転角速度、即ち、ヨーレートを演算することもでき
る。
【0051】ステップS20でゲート位置演算処理ルー
チンをコールする。そして、ステップS21でサンプリ
ングスタート時間Ts に受信ゲートスタート時間TG か
ら1.2[msec]だけ先にサンプリング時刻を設定す
る。即ち、ゲート位置演算処理ルーチンは次回の受信ゲ
ートスタート時間TG を決定する。そして、ステップS
22で10msecシーケンス終了フラグF10を立て、ステ
ップS23で大気温度を読込み、次の車速演算に使用す
る比例定数のKの値を決定し、ステップS4以降のルー
チンを繰返し、実行する。
【0052】〈マイクロコンピュータのタイマ割込み動
作〉ステップS31でメインタイマTに「+1」インク
リメントし、ステップS32でメインタイマTによって
100[μsec ]毎の割込みのタイミングであるか判断
し、ステップS32で割込みのタイミングであると判断
されたとき、ステップS33及びステップS34で10
[msec]のシーケンスの終了を判断する10msecシーケ
ンス終了フラグF10を降ろし、メインタイマTをクリア
する。割込みのタイミングでないと判断されたとき、ス
テップS33及びステップS34の処理を回避する。
【0053】また、ステップS35でサンプリング許可
フラグFs が立っているか判断し、サンプリング許可フ
ラグFs が立っているとき、ステップS36で受信レベ
ル検出回路11の出力によりA/D変換をスタートし、
ステップS37でそれをバッファに書込み、このルーチ
ンを脱する。また、ステップS35でサンプリング許可
フラグFs が立っていないと判断されたとき、このルー
チンを脱する。
【0054】即ち、このルーチンでは、メインタイマT
によって0.1[msec]毎に信号レベル検出回路11を
介して信号レベルをサンプリングし、その信号レベルを
主演算制御回路101が内蔵するバッファに格納するも
のである。
【0055】〈マイクロコンピュータによるゲート位置
制御動作〉0.1[msec]毎の割込みによるサンプリン
グによってサンプルされた受信レベルデータは、中央の
サンプルデータの前後に15サンプル、即ち、計31個
のサンプルデータが存在する。まず、ステップS51に
おいて全レベルデータの単純平均により平均値Xを算出
し、ステップS52で受信レベルデータは中央のサンプ
ルデータのレベル値をサンプル中心データ格納メモリX
c に格納する。ステップS53でこれが前後に15サン
プルのレベル値よりも平均値Xに所定量nだけ加算した
値より大きいか判断し、中央のサンプルデータのレベル
値と前後に15サンプルのレベル値が所定の平均値Xに
所定量nだけ加算した値より大きいとき、目的とする反
射波が整然と反射されているデータを意味することか
ら、これを採用すべくステップS54の処理に入る。し
かし、中央のサンプルデータのレベル値と前後に15サ
ンプルのレベル値が所定の平均値Xに所定量nだけ加算
した値より大きくないとき、受信波形がランダムな干渉
によって歪んでしまったデータを意味することから、こ
のデータの採用を防止する。ステップS54で前記全レ
ベルデータの平均値Xに所定量nだけ加算した値を上回
るデータ期間を前後に探してその前時間T1 と後時間T
2 を求める。ステップS55でT2 −T1 の幅が1[ms
ec]で、受信レベルデータを得るタイミングを十分にカ
バーできているか否か判断する。この判断も受信波形が
ランダムな干渉によって歪んでしまったデータを採用す
るのを防止するものである。そして、ステップS56で
(T2+T1 )/2を受信ゲートスタート時間TG とし
て設定する。ステップS53で中央のサンプルレベル値
よりも平均値に所定量nだけ加算した値より大きくない
とき、また、ステップS55でT2 −T1 の幅が1[ms
ec]以上でなくて、受信レベルデータを得るタイミング
を十分にカバーできていないとき、このルーチンを脱す
る。
【0056】このように、本実施例の車載用超音波計測
装置は、車輌100の進行方向に平行し、路面に対して
所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射波を
受波する左車輪側に配設した左側超音波送受波器TRL
と、左側超音波送受波器TRL と車輌100の幅方向に
所定距離Lだけ離し、かつ、車輌100の進行方向に略
同位置とし、車輌100の進行方向に平行し、路面に対
して所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射
波を受波する右車輪側に配設した右側超音波送受波器T
RR と、左側超音波送受波器TRL 及び右側超音波送受
波器TRR で得られた速度ベクトルにより車輌100の
車輪速度を演算するステップS19で行なう演算手段と
を具備するものである。特に、この演算手段では、
(5)式及び(6)式によって車速及びヨーレートが得
られ、また、速度の積分、微分を行なうことにより距
離、加速度が演算でき、車輌100の回転角速度である
ヨーレート等を演算することもできる。
【0057】したがって、前記実施例の演算手段として
のステップS19で車速及びヨー角が得られ、また、速
度の積分、微分を行なうことにより距離、加速度が演算
でき、車輌100の回転角速度であるヨーレート等を演
算することができる。
【0058】また、得られた速度成分を使用することに
より、ナビゲーションシステムの移動距離及び移動方向
の補正、車輌速度及び横方向の速度等の速度検出装置、
横滑り防止装置、ヨーレート補正したり左右の車輪の回
転差を補正したABS装置、ヨーレート補正したり左右
の車輪側の路面と車輌との車高を調整するサスペンショ
ン装置等の各種速度情報を使用する計測装置及び制御装
置に使用できる。
【0059】ところで、上記実施例では、左側超音波送
受波器TRL 、右側超音波送受波器TRR によって車輌
速度を検出しているが、本発明を実施する場合には、音
速は車速に対して無視できる程度に速くないため、送受
波総合の利得を上げようとして、超音波ビーム幅を狭く
した場合には、送波時のビームと受波時のビームにずれ
が生じるから、このときには、低速走行時の速度の測定
用に超音波送受波器、また、高速走行時の速度の測定用
に超音波受波器で反射波を受波するようにしてもよく、
また、超音波送受信回路20TR、超音波送受信回路3
0TRの各々が2個の超音波送受波器を使用して、その
うちの1個のみを超音波受波専用としてもよい。また、
特に、車輌の走行方向に平行する速度を検出する超音波
送受信回路を、2個の超音波送受波器と超音波送受波器
または超音波送受波器と超音波受波器とし、車速に応じ
て反射波を受波する位置を変えると、信頼性の高い速度
が得られる。
【0060】なお、上記発明の実施例では、車速の測定
について説明したが、本発明の車載用超音波計測装置
は、速度成分を使用することにより、ナビゲーションシ
ステム、速度検出装置、横滑り防止装置、ABS装置、
サスペンション装置等の各種速度情報を使用する計測装
置及び制御装置に使用できる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明の車載用超音波
計測装置は、輌の進行方向に平行し、路面に対して所定
の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射波を受波
する左車輪側に配設した左側超音波送受波器と、前記左
側超音波送受波器と前記車輌の幅方向に所定距離だけ離
し、かつ、前記車輌の進行方向に略同位置とし、車輌の
進行方向に平行し、路面に対して所定の俯角傾度を持っ
て超音波を送波し、その反射波を受波する右車輪側に配
設した右側超音波送受波器とで得られた速度ベクトルに
より車輌の二次元速度を演算するものである。
【0062】したがって、右側超音波送受波器及び左側
超音波送受波器から得られた車速の平均により車輌の進
行方向の速度、即ち、車速または加速度を検出し、左側
超音波送受波器と右側超音波送受波器との速度差と、そ
の間の距離によってヨー角、ヨーレートを得ることもで
き、また、その軌跡をトレースすることができ、計測装
置及び制御装置に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の基本原理説明図である。
【図2】図2は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の回路構成図である。
【図3】図3は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の回路構成で使用したマイクロコンピュータの機能構成
図である。
【図4】図4は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行するメインプログラムの
一部のフローチャートである。
【図5】図5は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行するメインプログラムの
他の一部のフローチャートである。
【図6】図6は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行する割込みルーチンのフ
ローチャートである。
【図7】図7は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
のマイクロコンピュータが実行するゲート位置演算制御
のフローチャートである。
【図8】図8は本発明の実施例の車載用超音波計測装置
の制御のタイミングチャートである。
【図9】図9は車載用超音波計測装置の1個の超音波送
受波器で送波及び受波する場合の動作原理図である。
【符号の説明】
TRL ,TRR 超音波送受波器 11 受信レベル検出回路 12 周波数検出用PLL回路 20TR 超音波送受信回路 30TR 超音波送受信回路 100 車輌

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌の進行方向に平行し、路面に対して
    所定の俯角傾度を持って超音波を送波し、その反射波を
    受波する左車輪側に配設した左側超音波送受波器と、 前記左側超音波送受波器と前記車輌の幅方向に所定距離
    だけ離し、かつ、前記車輌の進行方向に略同位置とし、
    車輌の進行方向に平行し、路面に対して所定の俯角傾度
    を持って超音波を送波し、その反射波を受波する右車輪
    側に配設した右側超音波送受波器と、 前記左側超音波送受波器及び右側超音波送受波器で得ら
    れた速度ベクトルにより二次元速度を演算する演算手段
    とを具備することを特徴とする車載用超音波計測装置。
JP5014244A 1993-01-29 1993-01-29 車載用超音波計測装置 Pending JPH06230124A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5014244A JPH06230124A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 車載用超音波計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5014244A JPH06230124A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 車載用超音波計測装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06230124A true JPH06230124A (ja) 1994-08-19

Family

ID=11855683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5014244A Pending JPH06230124A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 車載用超音波計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06230124A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4225950A (en) Automobile distance measuring apparatus
US20020023498A1 (en) Obstacle detecting system having snow detecting function
JPH08189965A (ja) 車両用レーダ装置
US6279396B1 (en) Ultrasonic-wave distance measuring method and apparatus of separate transmission and reception type reflection system
JP3237034B2 (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06230122A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06230126A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06230124A (ja) 車載用超音波計測装置
JP3530982B2 (ja) 車載用車速計測装置
JPH06230123A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH03269388A (ja) 車載用多目的超音波計測装置
JPH06230125A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH07181257A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06230121A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH06342068A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0755932A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0792264A (ja) 車載用車速計測装置
JPH07181258A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0763849A (ja) 車載用超音波車速計測装置
JPH0755933A (ja) 車載用超音波計測装置
JPH0798322A (ja) 車載用車速計測装置
JPH0772247A (ja) 車載用車速計測装置
JP2958013B2 (ja) 車両用衝突警報装置
JPH0763850A (ja) 車載用車速計測装置
JPH09236655A (ja) 車載用レーダ装置